説明

気泡式粘度・比重、液位計

【課題】気泡式液位測定方式のエアーを使用した測定システムを流用した、粘度・比重・液面測定器の提案
【解決手段】気泡式液位測定用エアーチューブ、エアーポンプ、電磁弁などのエアー部品を流用し少ない変更で、遠隔から安全に粘度、比重、液位を測定する粘度・比重計である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気泡式による液体の粘度や比重の測定器に関し、より詳しくは、部品の追加により、気泡式液位計の機能を生かした液位・粘度・比重が測定できる測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体の粘度を測定する方法として、「JIS Z 8803液体の粘度−測定方法」にある毛細管粘度計、落球粘度計、回転粘度計の他、振動式、カップ式(フォードカップ式、ディップカップ式、フローカップ式)など種々な方法がある。その他特開2008−309743(P2008−309743A)のようにハーゲン・ポアズイユ(Hagen‐Poiseuille)の流量と差圧の関係を用いて連続的に測定する方式もある。
一方、気泡式液位計は、液中に先端を浸した測定用エアーチューブにエアーを送り出すエアーポンプやその制御回路と圧力センサや表示器からなる、最近こそ防爆性や耐薬品性などから見直されつつあるが、歴史の古い技術である。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【特許文献】 特開2008−309743 特開2010−054260 液面レベル測定装置 特開2010−181389 液面レベル測定装置
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カップ式粘度計とは、容器に試料を満たし、その底の規定の直径の孔から被測定液体が流出し終わるまでの時間によって粘度を測定する方式であり、比測定物の粘度に対して適切な孔をもつカップとストップウオッチで構成できる簡便な方式である。
すなわち、試料を汲み上げストップウオッチで時間測定するという人手の掛かる方式であり、高温な液体や人体に危険な液体(毒性の液体や引火性液体)などでは使用できない欠点もある。
この方式の他の欠点として、カップ満杯から液体が流下し終わるまでの2点間の時間を人間が測定するため、個人差や慣れの問題、流下し終わった時間の判定が難しいことも挙げられる。
2点間の時間測定をフォトインタラプタなど光を使って機械化したものもあるが粘度によっては徐々に細る流下を判定するため誤差を生じやすい。
毛細管方式や落球方式による粘度計は、被測定液体を汲み出して測定する必要があり、また回転粘度計や振動式粘度計などは、被測定液体のある、例えばタンクや塗料攪拌機の液中に設置することが可能なタイプもあるが、元々高価であることの他、洗浄などのためのメンテナンスコストや防爆の問題もある。
【0005】
そこで本発明は、上述の情況に鑑み、防爆性やエアーチューブ1本で遠隔から測定できる気泡式液位計のメリットを生かし、基本的な気泡式液位計に部品を追加することにより、タンク内の被測定液体の液位に加え、粘度および比重も同時にリアルタイムで測定する「気泡式による粘度・比重・液位測定器」について、大きく分けて3つの実装法を提案している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段の実施形態を、3つに大別して参照符号を付して説明する。
【0007】
請求項1に係わる粘度測定器は、図1のように、底に対象とする粘度により交換可能な被測定液体流出孔1‐2Aが開けられたカップ1‐2の底近傍にまで、カップに対して固定する固定部1‐3により垂直に固定した状態でエアーチューブ1‐1を挿入する。 該エアーチューブ1‐1の下端部1‐1Aは気泡をスムーズに放出するため斜めに整形することもある。該エアーチューブ1‐1の他端をエアーポンプ1‐6と圧力センサ1‐7にエアー分岐器1‐4を用いて接続するが、該エアーポンプからエアーが逆流する場合は、気泡式液位計同様に逆止弁(図示せず)を該エアー分岐器1‐4とエアーポンプ1‐6の間に挿入することもある。
該エアーポンプ1‐6はプッシュスイッチなどによるスイッチ1‐5を押したことをマイクロプロセサによる制御回路1‐8で検出してON/OFF駆動される。
該制御部1‐8は、また該圧力センサ1‐7の圧力を読み取り表示器1‐9に得られた粘度・比重を表示することを特徴としている。
なお、カップを引上げる時の引上げバーを1‐3Aで示しているが、カップの垂直が保たれるならば鎖様のものでカップを吊り下げても良い。またエアーチューブは使用環境によって金属パイプ、プラスチックやテフロンチューブなどを選択することも出来る。更にエアーチューブとカップの内外面に撥水性の良い塗装など表面処理を施すことにより、作業性や洗浄性の向上が出来る。
また、鎖などで吊り下げた場合、鎖状のものにエアーチューブ1‐1を沿わせて制御部で駆動されるウインチなどで上げ下げし、測定を同期することにより、自動測定器にすることも出来る。
【0008】
請求項2に係わる粘度測定器は、図2のように、被測定液体が入ったタンク(水槽、油タンクなど、以下タンクと言う)2‐11に、タンクに対して固定された固定部2‐3により垂直に固定された状態で挿入され、両先端の距離を適切に離した2本のエアーチューブ2‐1と2‐2を挿入し、該両エアーチューブ2‐1と2‐2の他端はそれぞれ電磁弁2‐4Aと2‐4Bを通してエアー分岐器2‐5に接続される。
なおエアーチューブ2‐1、2‐2の口径は対象とする粘度に応じたものを選ぶ必要がある。
またエアーチューブ2‐2の先端部は異なった口径に交換することにより、気泡が出る速度を調整できるため、対象とする粘度により最適な速度になるようにネジ式など簡単に脱着できる機構を持つものとする。
該エアー分岐器2‐5からはエアーチューブで圧力センサ2‐7とエアーポンプ2‐6に接続されているが、該エアーポンプ2‐6からエアーが逆流する場合は逆止弁(図示せず)を該エアー分岐器2‐5と該エアーポンプ2‐6の間に挿入することもある。
該圧力センサ2‐7、該電磁弁2‐4A,2‐4Bと該ポンプ2‐6はマイクロプロセサによる制御回路2‐8に接続され、該制御部2‐8は該圧力センサ2‐7の圧力を読み取り、表示器2‐9に得られた粘度、比重、液位を表示することを特徴としている。
【0009】
請求項3に係わる測定器は、図3の如く、請求項2に係わる図2に第3のエアーチューブ3‐12及び電磁弁3‐4Cをエアー分岐器3‐5に接続し、該エアーチューブ3‐12の先端3‐12Aが非測定液体の液位より上になる様に設置することにより、タンクに蓋があり密閉式で内圧がある場合においても粘度、比重、液位が測定できることを特徴としている。
【0010】
請求項4に係わる粘度測定器は、図4の如く、被測定液体が入ったタンク4‐11に対して固定された固定棒4‐3Bにより垂直に固定され、上面が蓋4‐3Cで閉じられ、底に対象とする粘度により異なった口径に交換できる孔4‐3Aを持つカップ4‐3があり、該カップ4‐3の該蓋4‐3Cには、一端が取付けられ他端が電磁弁4‐4に繋がるエアーチューブ4‐1と、カップ4‐3の該蓋4‐3Cを貫通して該カップ4‐3に挿入され、先端4‐2Aが斜めにカットされ他端がエアー分岐器4‐5に繋がれるエアーチューブ4‐2を持つ。
該電磁弁4‐4の他端は大気に開放されている。また、該エアー分岐器4‐5はエアーチューブにより圧力センサー4‐7とエアーポンプ4‐6に接続される。前記請求項1同様に該エアーポンプ4‐6からエアーが逆流する場合は逆止弁(図示せず)を該エアー分岐器4‐5と該エアーポンプ4‐6の間に挿入することもある。
該圧力センサ4‐7、該電磁弁4‐4とポンプ4‐6はマイクロプロセサによる制御回路4‐8に接続され、該制御部4‐8は該圧力センサ4‐7の圧力を読み取り表示器4‐9に得られた粘度・比重、液位を表示することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
フォードカップやザーンカップのような粘度カップは、カップ内の液体の流出が途切れるまでの時間をストップウオッチなどで測定するため誤差が生じ易い。また、高温な液体や人体に危険な液体(毒性の液体や引火性液体)などでは使用できない欠点もある。毛細管方式や落球方式による粘度計は、被測定液体を汲み出して測定する必要があり、また回転粘度計や振動式粘度計などは、被測定液体タンクに設置することも出来るが高価であること、また洗浄・メンテナンスコストや防爆の問題もある。
本発明によれば、マイクロプロセサや表示器、エアーポンプを持つ既存の気泡式液位計に部品を追加するだけで、タンク内の液位に加え、粘度および比重も同時にリアルタイムで遠隔から測定する測定器が構成でき、気泡式液位計のメリット(防爆性、遠隔制御など)を生かしつつ、トータルコスト的に安価にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】請求項1に係わる実施例
【図2】請求項2に係わる実施例
【図3】請求項3に係わる実施例
【図4】請求項4に係わる実施例
【図5】(A)請求項1に係わるの粘度VS圧力の実測値の例 (B)請求項1に係わるの流出口径VS圧力の実測値の例 (C)請求項1に係わる粘度VS時間の例
【図6】(A)請求項2に係わる実施例の圧力およびPNM復調の実測波形 (B)請求項2に係わる口径の異なる実施例の圧力およびPNM復調の実測波形
【図7】請求項4に係わる実施例の流出口径VS圧力の実測波形
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
図1をもとに説明する。粘度の被測定液体にカップ1‐2を沈めて汲み上げるなり、カップ1‐2の上から注ぐなりして該被測定液体を満杯にした直後からカップの底の穴1‐2Aから該被測定液体が流出を始めカップ1‐2内の該被測定液体が減少し始める。
満杯にした直後または満杯にしている最中から、エアーポンプでエアーチューブ1‐1を通してエアーを供給してエアーチューブ1‐1内の該被測定液体を追い出して置くことにより、満杯後にスイッチ1‐5によりポンプを止めた時点のエアーチューブ1‐1内の圧力値(P0)はカップの上端からエアーチューブ1‐1の先端の1‐1Aまでの深さの圧力となり、圧力センサ1‐7により測定できる。(これが気泡式液位計の原理そのものである。)
カップ1‐2の上端からエアーチューブ先端1‐1Aまでの距離をHとし、該被測定液体の比重をρとすれば、
圧力値 P0 = ρ×g×H ………………………(1)
であり、gは重力加速度、Hは既知であることから、比重ρが算出できる。
同様に、カップ1‐2内の該被測定液体が徐々に減少していく時の圧力の変化もエアーチューブ1‐1を通して圧力センサー1‐7で連続して測定できる。
このカップ1‐2の満杯状態から空になるまでの時間をストップウオッチで測定して粘度を出すのが従来の粘度測定法であり、誤差を含む方法であった。
本実施例では、既述のように圧力変化が連続的にできることを利用し、精度の高い粘度測定法を実現するものである。
具体的には、満杯から、予め決めた高さ、即ち予め決めた圧力になるまでの時間をマイクロプロセサ1‐8で求め、予め既知の粘度標準サンプルで同様に求めた時間と比較することにより、被測定液体の粘度を知ることが出来る。
別の方法として、測定された圧力の低下カーブと、予め既知の粘度標準サンプルで同様に求めたカーブとを用い2つの圧力点の時間で比較することにより、満杯時点の確定をする必要もなく精度の向上が期待できる。
図5の(A)にグリセリン入りの水溶液にてグリセリン濃度を変えて測定した、グリセリン濃度vs流出時間の測定例を示す。図5の(A)から、グリセリンの濃度が高いほど流出に掛かる時間が長くなることが判る。
また、図5の(B)に流出孔口径と流出時間の測定例を示す。図から判る様に、口径が大きいほど流出に要する時間は短くなる。
この現象を利用し、口径をφ1.8mmとφ1.4mmに変えて、粘度VS流出時間をプロットした図5の(C)を示す。
図5の(C)から粘度と流出時間が直線関係で測定できることがわかる。
【0014】
<第2実施形態>
図2を用いて説明する。タンク2‐11内の被測定液体中に浸した、エアーチューブ2‐1の先端2‐1Aとエアーチューブ2‐2の対象とする粘度により異なった口径に交換できる先端2‐2Aの段差をd、2‐2Aと被測定液体の液面2‐10との距離(深さ)をhとする。
まず、電磁弁2‐4AをOFF(閉鎖)し、電磁弁2‐4BをON(開放)した状態で、ポンプ2‐6をONし、該エアーチューブ2‐2から被測定液体を追出すことにより、該エアーチューブ2‐2内の圧力P2は被測定液の液位と先端2‐2Bの深さに相当する圧力となる。ここで、被測定液体の比重をρとすると、
P2=ρ×g×(h‐d)………………………(1)
となる。
次に、該ポンプ2‐6をONのまま該電磁弁2‐4BをOFF(閉鎖)、該電磁弁2‐4AをON(開放)して該エアーチューブ2‐1から被測定液体を追出すことにより、該エアーチューブ2‐1内の圧力P1は被測定液の液位と先端2‐2Aの深さhに相当する圧力となる。
P1=ρ×g×h…………………………………(2)
式(1)と(2)から、
比重ρ=(P1−P2)/(g×d) ………(3)
として、この時点で、被測定液体の比重ρが求められることになり、同時に、このρが算出できた時点で正確なh(液位)が分かることになる。
その後、該ポンプ2‐6をOFF(閉鎖)し、該電磁弁2‐4BをON(開放)して2本の該エアーチューブ2‐1と2‐2を直結すると、瞬時に該2本のエアーチューブ2‐1、2‐2内の圧力がエアーチューブ2‐2の圧力P2になる。
その後、被測定液体が徐々に該エアーチューブ2‐1に浸入し始め、該エアーチューブ2‐2先端からは気泡排出が始まる。
この気泡がプツプツと出るときの圧力の微妙な変化は該圧力センサ2‐7で連続観測するとパルス状になって観測できる。そのパルス間隔は、被測定液体が上昇するに従い徐々に長くなっていき、該エアーチューブ2‐1内に被測定液体がエアーチューブ先端2‐2Aの位置まで上昇して止まる。
この気泡が出ている時間と予め既知の粘度で求めた時間と比較して粘度を求めることも出来るが、パルスの発生間隔が密から疎に変化していくことをパルス密度変調と捉え、PNM復調器を用いて密度減少のカーブを求めることにより更に精度を上げることも可能である。
また圧力センサの出力を直接マイクロプロセサ制御部2‐8で処理してパルス間隔を求めることも出来る。この一連の動作による圧力変化の様子を図6に示す。
図6の(A)は図2のエアーチューブ先端2‐1Aの口径を2.5mmφにした場合であり、圧力変化は6‐1で示し、気泡発生時のパルスをトリガーとして発生したモノマルチバイブレータの出力を6‐2で示している。
6‐1のパルスの密度が変わることにより、6‐2のパルスも密度が変わっていることがわかる。
このモノマルチバイブレータの出力を低域通過フィルターで平滑することにより、エアーチューブ2‐1内を上昇していく被測定液体の上昇量が判る。
図6の(B)はエアーチューブ先端2‐1Aの口径を3.0mmφにした場合であり、波形6‐3および6‐4のパルス発生が図6の(A)と比較し短期間になっていることがわかる。
【0015】
<第3実施形態>
図3を用いて説明する。第2実施形態の図2のタンクに蓋3‐3が付いた密閉型タンクに追加エアーチューブ3‐12および電磁弁3‐4Cを追加しエアー分岐器3‐5に接続した形態である。
エアーチューブ3‐1,3‐2および3‐12は蓋に固定されており、該エアーチューブ3‐12の先端はタンク3‐11内の比測定液体の液位より上に設置し、タンク3‐11内の内圧を測定できるようにしている。これにより密閉型タンクにおいて内圧が存在した場合でも粘度、比重、および液位が測定できる。
【0016】
<第4実施形態>
図4を用いて説明する。タンク4‐11内の被測定液体の液位4‐10から本実施例の粘度測定器4‐3の底に設けられた、対象とする粘度により異なった口径に交換できる孔4‐3Aまでの深さをhとし、その4‐3Aからエアーチューブ4‐2の、先端4‐2Aまでの距離をdとする。また、被測定液体の比重 をρとする。
まず、電磁弁4‐4をON(開放)して放置しておくと、タンク4‐11内の被測定液体が本実施例の粘度測定器4‐3の内部に、被測定液体の液面4‐10まで上昇し平衡している。
この状態から、まずエアーポンプ4‐6をONするとエアーチューブ4‐2を通してエアーが流れ、エアーチューブ4‐2内にあった被測定液体を追出しエアーチューブ先端4‐2Aから気泡として排出される。
この時点の圧力をP1とすると、P1=ρ×g×h−d)……………(1) となる。
次に電磁弁4‐4をOFF(閉鎖)すると、エアーポンプ4‐6からのエアーは更に粘度測定器4‐3の中の被測定液体を押し出し、ついには粘度測定器4‐3の底の孔4‐3Aから気泡を排出し始める。
この時の圧力P2は、
P2=ρ×g×h ………………………………(2)
となる。式(1)と(2)から、比重ρが、
ρ=(P2−P1)/(g×d)………………(3)
として求められ、同時に液位hも求められる。
次に再び電磁弁4‐4をONすると、被測定液体が孔4‐3Aから流入を始める。
マイクロプロセサでは、該電磁弁4‐4をONした時点から時間測定を開始し、エアーチューブ先端4‐2Aに被測定液体が孔4‐3Aから流入して上昇してくる液体が到達するまでの時間を測定する。
この測定された時間と、予め既知の粘度で求めた時間と比較して粘度を求めることが出来る。
ただし、この実施例の場合は、粘度測定器4‐3の液位からの距離hにより、測定された時間が変化する。
例えば、hが大きい時は粘度測定器4‐3の底の孔4‐3Aにかかる圧力が大きく、被測定液体の流入速度も速くなるため、予め既知の粘度の液体で時間を求めておく時に、深さhを変えた場合も含めたテーブルにしておくことが必要である。
図4の一連の動作を説明するため、図7に孔4‐3Aの口径をパラメータとした場合の圧力VS時間の実測波形を示す。
図7の7‐1の位置は粘度測定器4‐3内のエアーの圧力がP2の場合である。
次に該電磁弁4‐4をONした直後に粘度測定器4‐3内の圧力が0(大気圧)になるが、その後、被測定液体は粘度測定器4‐3内を上昇していき、エアーチューブ先端4‐2Aに到達し、さらに上昇する。
この被測定液体がエアーチューブ先端4‐2Aに到達した時点からエアーチューブ4‐2内の圧力が上昇を始めるが、その上昇開始時点は図7のように孔4‐3Aの口径に依存する。
従って該電磁弁4‐4をONした時点から、その圧力上昇点までの時間をマイクロプロセサ4‐8に繋がる圧力センサ4‐7で、測定すれば口径が測定でき、同様に口径を一定にすれば粘度が測定出来ることになる。
【符号の説明】
【0017】
1‐1 エアーチューブ
1‐1A エアーチューブ先端
1‐2 カップ
1‐2A 交換可能なカップ底の孔
1‐3 エアーチューブ固定器
1‐3A とって
1‐4 エアー分岐器
1‐5 測定開始スイッチ
1‐6 エアーポンプ
1‐7 圧力センサ
1‐8 マイクロプロセサ制御部
1‐9 表示器
1‐10 液面
2‐1 エアーチューブ
2‐1A エアーチューブ先端
2‐2 エアーチューブ
2‐2A 交換可能なエアーチューブ先端
2‐3 エアーチューブ固定器
2‐4A 電磁弁
2‐4B 電磁弁
2‐5 エアー分岐器
2‐6 エアーポンプ
2‐7 圧力センサ
2‐8 マイクロプロセサ制御部
2‐9 表示器
2‐10 液面
2‐11 タンク
3‐1 エアーチューブ
3‐1A エアーチューブ先端
3‐2 エアーチューブ
3‐2A 交換可能なエアーチューブ先端
3‐3 容器密閉蓋
3‐4A 電磁弁
3‐4B 電磁弁
3‐4C 電磁弁
3‐5 エアー分岐器
3‐6 エアーポンプ
3‐7 圧力センサ
3‐8 マイクロプロセサ制御部
3‐9 表示器
3‐10 液面
3‐11 タンク
3‐12 エアーチューブ
4‐1 エアーチューブ
4‐2 エアーチューブ
4‐2A エアーチューブ先端
4‐3A 交換可能なカップ底の孔
4‐3B カップ固定器
4‐3C カップ蓋
4‐4 電磁弁
4‐5 エアー分岐器
4‐6 エアーポンプ
4−7 圧力センサ
4‐8 マイクロプロセサ制御部
4‐9 表示器
4‐10 液面
4‐11 タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘度測定カップの底の孔口径が交換でき、一端部が該粘度測定カップに固定されたエアーチューブと、該エアーチューブの他端部に接続されるエアー分岐器と該エアー分岐器に接続されるエアーポンプと圧力センサ、該エアーポンプの駆動、該圧力センサーの出力取込みを行うマイクロプロセサによる制御部および該制御部により処理された粘度、比重、液位を表示する表示器からなる粘度・比重・液位測定器。
【請求項2】
一端部がエアーチューブ2本で構成され粘度被測定液体中に浸し、先端に段差を持たせ、かつ浅い方のチューブ先端の口径が交換できる構造を持ち、被測定液体が入っている容器に固定された該エアーチューブ2本と、該エアーチューブ2本それぞれの他端部に接続される電磁弁を持ち、更にそれら2つの電磁弁がエアー分岐器を通してエアーポンプと圧力センサに接続される。
該エアーポンプおよび圧力センサはマイクロプロセサ制御部に接続され、該マイクロプロセサ制御部には測定された粘度、比重、液位を表示する表示器が接続された、粘度・比重・液位測定器。
【請求項3】
前記請求項4に被測定液体の液面より上に先端を持つ第3のエアーチューブおよび電磁弁を追加し、密閉式の被測定液体容器用、粘度、比重、液位測定器。
【請求項4】
粘度測定カップの底の孔口径が交換でき、一端部が粘度測定カップ蓋に固定され他端部が電磁弁に接続されたエアーチューブと、一端部が粘度測定カップ蓋を貫通してカップ内の底から規定した位置に挿入・固定され、他端部がエアー分岐器に接続されるもう1本のエアーチューブを持ち、該分岐器にエアーポンプと圧力センサが接続され、該エアーポンプおよび圧力センサはマイクロプロセサ制御部に接続され、該マイクロプロセサ制御部には測定された粘度、比重、液位を表示する表示器が接続された、粘度・比重・液位測定器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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