気泡発生装置
【課題】簡単な構造で装置から吐出される液体中に微小気泡や大きめの気泡などの大小の気泡を容易に発生させることのできる気泡発生装置を提供することにある。
【解決手段】内部に導入側通路21が設けられた導入側管体2の一部を内部に吐出側通路31が設けられた吐出側管体3に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に隙間4を形成して接続し、吐出側通路31の内径を導入側通路21の内径より大にし、環状気室5を液体通路11の外周に形成し、液体供給ホース6の下流端を上記導入側通路21の上流端に連通接続し、ポンプ61を液体供給ホース6に設け、気体供給ホース7の下流端を環状気室5の吸入口51に連通接続し、流量制御弁71を気体供給ホース7に設けた。
【解決手段】内部に導入側通路21が設けられた導入側管体2の一部を内部に吐出側通路31が設けられた吐出側管体3に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に隙間4を形成して接続し、吐出側通路31の内径を導入側通路21の内径より大にし、環状気室5を液体通路11の外周に形成し、液体供給ホース6の下流端を上記導入側通路21の上流端に連通接続し、ポンプ61を液体供給ホース6に設け、気体供給ホース7の下流端を環状気室5の吸入口51に連通接続し、流量制御弁71を気体供給ホース7に設けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば淡水、海水、その他の用途に応じて使用される各種の液体中に気体を混在化させる技術に係り、特に、簡単な構造で装置から吐出される液体中に微小気泡や大きめの気泡などの大小の気泡を容易に発生させる気泡発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば淡水、海水、その他の用途に応じて使用される各種の液体中に気体を混在化させて、大小の気泡を液体中に発生させることができる気泡発生装置が種々開発され、実用に供されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の気泡発生装置は、その構造が一般に複雑であり、その結果、部品数も多く、コストが高くなり、また、内部の清掃などの作業の際には簡単に分解して内部の清掃を容易に行うことも困難であった。
【0004】
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、簡単な構造で装置から吐出される液体中に微小気泡や大きめの気泡などの大小の気泡を容易に発生させることのできる気泡発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続した手段よりなるものである。
【0006】
また、請求項2の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0007】
また、請求項3の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側の一部を吐出側通路の上流側の一部に通路内周方向に上記隙間を形成しながら挿入し、導入側通路の下流側端部をその外周から内周方向に向けて吐出側通路方向に傾斜して形成し、吐出側通路の上流側端部の内周縁を丸みを帯びた断面形状に形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0008】
また、請求項4の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0009】
また、請求項5の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の端部より下流側の吐出側通路の内周面に螺旋型凹凸を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0010】
また、請求項6の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の周方向に等間隔で複数の貫通隙間溝を通路軸芯方向に向けて形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0011】
また、請求項7の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側端部の周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝を形成し、放射状隙間溝が形成された導入側通路の下流側端部を吐出側通路の上流側端部に当接して上記隙間を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0012】
また、請求項8の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、上記隙間を挟んで該隙間に隣接する導入側通路の下流端に、吐出側通路に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片を設け、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【発明の効果】
【0013】
以上の記載より明らかなように、この発明に係る気泡発生装置によれば、次のような効果を奏するものである。
(1)導入側管体の一部を吐出側管体に挿入して結合するのみの構造であり、その構造が簡単であるため安価になると共に分解清掃が容易に行える。しかも、微細な加工を必要としないため加工費の低減が可能となり製品価格を低減できる。
(2)発生させる気泡の大きさは液体通路途中に設ける隙間により行うので、気泡の大きさを調整する機能を持つ装置などを通路の内部に配置する必要がなく、異物通過の障害がないため、異物の通過が容易に出来る。また、異物径が特定できればそれに合わせた設計が可能である。
(3)気体の吸引は上記隙間部で発生する負圧により自給式となる。導入側通路内径から吐出側通路内径へは急拡大しているので通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路へ連続的に移行し導入側通路の下流面と吐出側通路の上流面に設けられている隙間は空洞化し負圧状態となることで吸引力が生じ、液体に気体を吸引させることができる。
(4)液体中に発生させる気泡は気泡発生装置で生じさせる負圧で自給させるためにコンプレッサ−等の送気装置が不要となる。
(5)ホ−ス端に取り付ければ気泡混じりの水などの液体を対象物に噴射できる。
(6)微小気泡を含んだ液体の例えば水を水中に吐出することにより、水中で発生する微小気泡に水中の細かな塵芥を付着させ水面まで運び浮遊させれば除去が容易となり水の浄化が可能となる。
(7)管路途中、管端部への設置が可能である。
【0014】
また、請求項2の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、発生させる気泡の大きさは気体供給ホースに設けた流量制御弁の制御により行う事が出来るため、気泡発生装置と市販の水中ポンプに接続するだけで微小気泡を含む各種の大きさの気泡を液体中に混入でき、これを液体中に吐出することで液体中に各種の大きさの気泡を発生させることができる。
【0015】
また、請求項3の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側端部をその外周から内周方向に向けて吐出側通路方向に傾斜して形成したことにより、気体を下流側端部の傾斜に沿って吐出側通路側の液体中に吸引され易くすることができると共に、吐出側通路の上流側端部の内周縁を丸みを帯びた断面形状に形成したことにより、気体を内周縁の丸みによって吐出側通路側の液体中に吸引され易くすることができる。
【0016】
また、請求項4の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入したことにより、環状の隙間を通過する気体と通路内を通過する液体との移動方向を平行にすることができるので、環状の隙間から出た気体が液体中に吸引される際に液体の移動方向の妨げとならず、気体を比較的スムーズに液体中に吸引させることができる。
【0017】
また、請求項5の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入したことにより、環状の隙間を通過する気体と通路内を通過する液体との移動方向を平行にすることができるので、環状の隙間から出た気体が液体中に吸引される際に液体の移動方向の妨げとならず、気体を比較的スムーズに液体中に吸引させることができると共に、挿入した導入側通路の下流側の端部より下流側の吐出側通路の内周面に螺旋型凹凸を形成したことにより、この螺旋型凹凸によって気体及び液体は螺旋状に旋回しながら通過することになり液体中への気体の混入の促進を図ることができる。
【0018】
また、請求項6の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の周方向に等間隔で複数の貫通隙間溝を通路軸芯方向に向けて形成したことにより、各貫通隙間溝によって気体は液体に接触する領域が拡がり、この各貫通隙間溝によって気体を液体中に徐々に吸引させることができ、気体を液体中にスムーズに吸引させることができる。
【0019】
また、請求項7の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側端部の周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝を形成し、放射状隙間溝が形成された導入側通路の下流側端部を吐出側通路の上流側端部に当接して上記隙間を形成したことにより、気体はこの複数の放射状隙間溝を通じて液体中に吸引させることができると共に、この放射状隙間溝を例えば非常に小さくすることで微小気泡を作ることができ、放射状隙間溝を大小にすることで、つまり溝幅を狭めたり拡めたり、溝深さを深くしたり浅くしたりすることで、吸引される気体の大きさを調整でき、発生する気泡の大きさを調整することができる。
【0020】
また、請求項8の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、隙間を挟んで該隙間に隣接する導入側通路の下流端に、吐出側通路に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片を設けたことにより、導入側通路と吐出側通路とは同一の断面でありながら、液体が導入側通路から吐出側通路に流入する際に環状傾斜絞り片により液体通路の断面積が一旦狭められることで流速が増加する。環状傾斜絞り片直下流面は管路が急拡大しているので環状傾斜絞り片を通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路へ連続的に移行し環状傾斜絞り片直下流面の隅部は空洞化し飛び越える液体で隅部の気体は連行され負圧状態となることで吸引力が生じ、液体に気体を吸引させることができる。
【0021】
また、請求項9のように、環状気室に補助吸入口が設けられる場合には、補助吸入口を利用して、吸入口から通常、水中に空気を微小化した気泡として混在化させるが、これとは別に複数種類の気体を気泡化させ混合することも可能である。また、補助吸入口を利用して、循環させる液体(通常は淡水、海水)へ別な液体、例えば消毒剤、液肥料、着色剤などを混合させる事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に記載の発明を実施するための最良の形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
ここで、図1は気泡発生装置を液体中に配置した全体構成図、図2(A)は気泡発生装置の導入側管体側からの正面図、図2(B)は気泡発生装置の側断面図、図2(C)は図2(B)のA−A矢視断面図、図2(D)は図2(B)の他例のA−A矢視断面図、図3(A)は気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の断面図、図3(B)は他例−1の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図4(A)は他例−2の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図4(B)は他例−3の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図5(A)は他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図5(B)は他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図、図5(C)は他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図5(D)は他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図、図6は他例−6の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【0023】
図1〜図6において、気泡発生装置1は、簡単な構造で例えば淡水、海水、その他の各種の液体中に微小気泡や大きめの気泡などの大小の気泡を容易に発生させる装置である。気泡発生装置1の内部には例えば円形断面の液体通路11が設けられていて、液体が液体通路11内を通過中に気体が液体中に吸引されて混入し、気泡発生装置1から吐出された液体中から気泡が発生する構造になっている。
【0024】
気泡発生装置1は、内部に導入側通路21が設けられた導入側管体2と、内部に吐出側通路31が設けられた吐出側管体3とに分割され、導入側管体2の一部を吐出側管体3の内部に前後方向に挿入することにより結合して構成される。つまり、導入側管体2と吐出側管体3とを結合して構成される気泡発生装置1の内部に設けられた液体通路11は、導入側管体2の導入側通路21と吐出側管体3の吐出側通路31とに分割される。
【0025】
そして、導入側管体2の一部を吐出側管体3の内部に前後方向に挿入して結合したとき、分割された導入側通路21と吐出側通路31との境界部分には所定の隙間4が常に形成される構造になっている。つまり、分割された導入側通路21と吐出側通路31とは所定の隙間4を形成して前後方向に連通接続されている。
【0026】
導入側管体2の下流端側を吐出側管体3に一部挿入して結合することで構成される液体通路11の導入側通路21及び吐出側通路31の断面は同心円形である。また、吐出側通路31の内径は、図3〜図5に図示するように導入側通路21の内径より大になっている場合と図6に図示するように同一の場合がある。
【0027】
吐出側通路31の内径が図3〜図5に図示するように導入側通路21の内径より大になっている場合には、流速を有する液体が導入側通路21から吐出側通路31に流入する際に液体通路11の断面積が急拡大することで負圧区域を作り出し液体に吸引力が自然に生じるようになっている。
【0028】
即ち、導入側通路21と吐出側通路31との境界部分では段差状になって液体通路11の断面積が急拡大していて、導入側通路21を通過した流速を有する液体はこれより内径が大きい吐出側通路31に流入した時点で瞬時に圧力が下がり、また段差部を通過する液体によって段差部の空気が連行され段差部が負圧状態になり、吸引力が発生して境界部分に位置する隙間4から例えば空気などの気体を吐出側通路31を通過する液体中に吸引混入させて、吐出側管体3から吐出された液体中に気泡を生じさせる構造になっている。
【0029】
これに対して、吐出側通路31の内径が図6に図示するように導入側通路21の内径と同一の場合には、導入側通路21の下流端に環状傾斜絞り片47を設けることで、流速を有する液体は導入側通路21から吐出側通路31に流入する際に環状傾斜絞り片47により液体通路11の断面積が急縮急拡の状態になることで液体の圧力が下がり液体に吸引力が自然に生じる。また環状傾斜絞り片47の直下流端から液体通路11が急拡大しているので環状傾斜絞り片47を通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路31へ連続的に移行し環状傾斜絞り片47直下流面の隅部は空洞化し飛び越える液体で隅部の気体は連行され負圧状態となり吸引力が自然に生じるようになっている。
【0030】
内部に導入側通路21が設けられた導入側管体2は両端開口の円筒形状になっていて、その外周側の中央部位には例えば円形のフランジ22が周方向に一体的に形成されている。フランジ22は導入側管体2と吐出側管体3とが結合するために設けられたもので、フランジ22には円周方向に適宜間隔で複数の接合用ボルト孔22aが形成されている。
【0031】
導入側管体2の導入側通路21に液体が流入する側となる上流端の導入口21aの外周には、後述の液体供給ホース6の端部が接続し易いように例えば螺旋螺子が形成されている。これに対し、導入側管体2の導入側通路21から液体が流出する側となる下流端側は、吐出側管体3に一部が挿入されて結合されるが、導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造の相違によって、その形状が次のような複数通り考えられる。
【0032】
例えば図3(A)に示す導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4は最もシンプルな構造で、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、該通路の軸芯方向に対して導入側通路21の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。また、円筒端面からなる導入側通路21の下流側端部21bと相対向し隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bは、該通路の軸芯方向に対して吐出側通路31の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0033】
導入側通路21及び吐出側通路31の各円筒端面との間で形成される隙間4は、導入側通路21の下流側端部21b及びこれより内径が大なる吐出側通路31の上流側端部31bの円周方向の全周面に同一の間隔で形成されている。また、隙間4は、導入側通路21の円筒端面のなかで吐出側通路31の内径より大きい径の部分と吐出側通路31の円筒端面との間で形成される。吐出側通路31の内径より小さい導入側通路21の円筒端面の一部分は吐出側通路31に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側に向けて急激に拡大することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。
【0034】
また、図3(B)に示す他例−1の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、その一部が吐出側通路31の上流側の一部に通路内周方向に上記隙間4を形成しながら僅かに挿入されている。しかも導入側通路21の下流側端部21bはその外周から内周方向に向けて吐出側通路31の方向に傾斜して形成された台形円錐型の円筒傾斜端面41の形状になっていて、気体は台形円錐型の円筒傾斜端面41の傾斜に沿って吐出側通路31側に吸引され易い構造に形成されている。また、隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bは該通路の軸芯方向に対してその先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。円筒端面の形状からなる吐出側通路31の上流側端部31bの内周縁は丸み42を帯びた断面形状に形成されていて、気体は内周縁の丸み42によって吐出側通路31側に吸引され易い構造に形成されている。
【0035】
導入側通路21の円筒傾斜端面41と吐出側通路31の円筒端面との間で形成される隙間4は、導入側通路21の下流側端部21b及びこれより内径が大なる吐出側通路31の上流側端部31bの円周方向の全周面に同一の間隔で形成されている。また、隙間4は、導入側通路21の円筒傾斜端面41のなかで吐出側通路31の内径より大きい径の部分と吐出側通路31の円筒端面との間で形成される。吐出側通路31の内径より小さい導入側通路21の円筒傾斜端面41の一部分は吐出側通路31に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側の吐出側通路31に向けて急激に拡大することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。
【0036】
また、図4(A)に示す他例−2の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、吐出側通路31の上流側端部31bに通路内周方向に環状の上記隙間4を形成しながら挿入されている。このため、挿入された導入側通路21の下流側端部21bである導入側挿入端部43は、その外周の直径が吐出側通路31の上流側端部31bの内径よりも隙間4の大きさ分だけ小さい。また、挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の端面は該通路の軸芯方向に対してその先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0037】
導入側通路21の導入側挿入端部43と吐出側通路31の上流側端部31bとの間で環状に形成される隙間4は、導入側通路21及びこれより内径が大なる吐出側通路31の端部の円周方向の全周面に同一の間隔で形成されている。また、隙間4は、挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の外周と吐出側通路31の上流側端部31bの内周との間で形成される。吐出側通路31の内径より小さい挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の円筒端面は吐出側通路31の上流側端部31bの内径に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側に向けて急激に拡大することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。
【0038】
また、図4(B)に示す他例−3の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、前記の図の隙間4と全く同じ構造で、さらに挿入した導入側通路21の導入側挿入端部43より下流側の吐出側通路31の内周面に新たに螺旋型凹凸44が形成された構造からなるものである。この螺旋型凹凸44によって気体及び液体は撹拌されたり螺旋状に旋回しながら通過することになり液体中への気体の混入の促進が図られるのである。
【0039】
また、図5(A)(B)に示す他例−4の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、吐出側通路31の上流側端部31bに通路内周方向に環状の上記隙間4を形成しながら挿入されている。このため、挿入された導入側通路21の下流側端部21bの導入側挿入端部43はその外周の直径が吐出側通路31の上流側端部31bの内径よりも隙間4の大きさ分だけ小さい。また、挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の端面は該通路の軸芯方向に対してその先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0040】
このような構造に加えて、挿入した導入側通路21の導入側挿入端部43の周方向には等間隔で複数の細長な貫通隙間溝45が通路軸芯方向に向けて形成されている。各貫通隙間溝45は導入側通路21の導入側挿入端部43の外周と内周とを貫通した溝になっていて、吐出側通路31の上流側端部31bの内周側と導入側通路21の導入側挿入端部43の外周側との隙間4の気体の一部はこの細長い各貫通隙間溝45を通過して導入側通路21の内側を通過する流速を有する液体中に逐次吸引される。つまり、この細長い各貫通隙間溝45によって気体は液体に接触する領域が拡がり、この各貫通隙間溝45によって気体を液体中に徐々に吸引させることができ、気体を液体中にスムーズに吸引させることができる。
【0041】
また、図5(C)(D)に示す他例−5の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、該通路の軸芯方向に対して導入側通路21の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。このような構造に加えて、導入側通路21の下流側端部21bの円筒端面には、周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝46が形成されている。導入側通路21の下流側端部21bの円筒端面と相対向し隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bの端面は、該通路の軸芯方向に対して吐出側通路31の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0042】
そして、放射状隙間溝46が形成された導入側通路21の下流側端部21bの円筒端面を吐出側通路31の上流側端部31bの円筒端面に当接することにより放射状の隙間4が形成されることになる。吐出側通路31の内径より小さい導入側通路21の放射状隙間溝46が形成された円筒端面の一部分は吐出側通路31に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側に向けて急激に増加することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。環状気室5内の気体はこの複数の放射状隙間溝46を通じて液体通路11内の液体中に吸引される。この放射状隙間溝46を小さく、つまり溝幅を例えば非常に狭くし溝深さを浅くすることでこの溝を通過できる空気の大きさを小さくでき、微小気泡を作ることができる。このように、放射状隙間溝46の溝を大きくしたり小さくしたり、つまり溝幅を狭めたり拡めたり、又溝深さを深くしたり浅くしたりすることで、吸引される気体の大きさを調整でき、発生する気泡の大きさを調整することが可能となる。
【0043】
また、図6に示す他例−5の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される構造にあっては、これまでの導入側通路21の内径が吐出側通路31より小さいものであったのに対し、導入側通路21と吐出側通路31の内径は同一構造になっている。隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bには、上記隙間4を挟んで該隙間4に接する導入側通路21の内周方向に、吐出側通路31に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片47が設けられている。環状傾斜絞り片47は側面から見ると、その上側は斜め下向きに傾斜し、その下側は斜め上向きに傾斜している。環状傾斜絞り片47の右側面側は斜め左向きに傾斜し、その左側面側は斜め右向きに傾斜している。また、円筒端面からなる導入側通路21の下流側端部21bと相対向し隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bの端面は、該通路の軸芯方向に対して吐出側通路31の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0044】
このように、導入側通路21の下流側端部21bの内径が環状傾斜絞り片47によって急縮され、吐出側通路31との境界部分では段差状になって液体通路11の断面積が環状傾斜絞り片47によって急縮急拡している。これにより、導入側通路21の内径が環状傾斜絞り片47によって狭められた下流側端部21bを通過した流速を有する液体は、これより内径が大きい吐出側通路31の上流側端部31bに流入した時点で瞬時に圧力が下がり、また環状傾斜絞り片47の直下流端から液体通路11が急拡大しているので環状傾斜絞り片47を通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路31へ連続的に移行し環状傾斜絞り片47直下流面の隅部は空洞化し飛び越える液体で隅部の気体は連行され負圧状態になり、吸引力が発生して境界部分に位置する隙間4から例えば空気などの気体を吐出側通路31を通過する液体中に吸引混入させて、吐出側管体3の吐出口31aから吐出された液体中に気泡を生成する構造になっている。
【0045】
内部に吐出側通路31が設けられた吐出側管体3には、導入側管体2の端部が一部挿入される側にこれに挿入される導入側管体2の端部の外径より大きな内径の円形穴が形成されている。環状気室5は導入側管体2の小さな外径と吐出側管体3の大きな内径との隙間部分に形成される環状の空洞部分に形成される。
【0046】
また、導入側管体2が挿入される側の反対側は端部が開口された円筒形になっていて、内部に設けられた吐出側通路31の液体の下流端となる吐出口31aになっている。この吐出口31aとなる吐出側通路31の外周には、例えば別のホースの端部が接続し易いように例えば螺旋螺子が形成されている。
【0047】
吐出側管体3の大きな内径の円形穴が形成されたその外周側には、前記の導入側管体2のフランジ22と同径で十分な厚みを有する環状厚盤32が形成されている。環状厚盤32の端部の環状端面はフランジ22と接合して連結される。このため、環状厚盤32の環状端面にはフランジ22の接合用ボルト孔22aに対応する箇所に同様の接合用ボルト孔が円周方向に複数形成されている。
【0048】
十分な厚みを有する環状厚盤32には外周から内側の円形穴に向かって環状気室5に連通する吸入口51が形成されている。環状厚盤32には吸入口51の他に必要に応じて内部の掃除用のドレン口52が設けられることがある。ドレン口52には通常は栓で全閉されている。さらに、環状気室5には別の気体や特殊用途の液体を環状気室5に吸入するための補助吸入口53が設けられることがある。補助吸入口53は環状気室5の外周側を形成する環状厚盤32に形成されている。
【0049】
前記したように環状気室5は、導入側管体2の一部が吐出側管体3に挿入されて結合されたときに、導入側管体2の外径とこれよりも大きな内径の円形穴の間に形成される環状空洞部分である。この環状気室5は導入側管体2と吐出側管体3を結合することにより開通する液体通路11の外周の全周に形成される。
【0050】
液体通路11の外周の全周に形成される環状気室5の端部は上記隙間4に連通している。気体は吸入口51を通過して環状気室5に流入し、環状気室5の全周方向に行き渡った後に液体通路11の内周方向に形成された隙間4から吐出側通路31側でそこを通過する流速を有する液体中に吸引されて、吐出側管体3から吐出された液体中に気泡を生じさせる。
【0051】
液体供給ホース6は、気泡発生装置1に例えば淡水、海水或いはその他の用途に応じて使用される各種の液体を供給する際の液体の通路である。液体供給ホース6はその上流側が液体供給側例えば貯水槽内の水面下に入れられている。また、液体供給ホース6はその下流端が気泡発生装置1の一部を構成する上記導入側管体2の導入側通路21の導入口21aに連通接続されている。液体供給側の液体は液体供給ホース6を流れて液体通路11の導入側通路21内に流入する。
【0052】
液体供給ホース6には、液体供給側から上記液体通路11の導入側通路21に液体を送り込むポンプ61が設けられている。このポンプ61は、液体通路11の吐出側通路31で液体中に隙間4から気体を吸引混入させる力を生じる流速で液体を送り込んでいる。ポンプ61には液体中に設置されて使用される水中ポンプ、或いは液体の外に設置されて使用される自吸式ポンプなどが用いられる。
【0053】
気体供給ホース7は、気泡発生装置1に例えば空気、オゾン、二酸化炭素或いはその他の用途に応じて使用される各種の気体を供給する際の気体の通路である。気体供給ホース7はその上流側が気体供給側、例えば大気中に開口されていたり、オゾン貯留タンク或いは二酸化炭素貯留タンク、その他の気体貯留タンク72に接続されている。また、気体供給ホース7はその下流端が気泡発生装置1の一部を構成する上記環状気室5の吸入口51に連通接続されている。気体供給側の気体は気体供給ホース7を流れて環状気室5内に流入し、隙間4から吐出側通路31内の液体中に吸引されて溶解し、又気泡となる。
【0054】
気体供給ホース7の途中には、気体供給側から吸引される気体の流量を調整する流量制御弁71が設けられている。この流量制御弁71を調整することにより、例えば流量を少なくすると液体中の気泡の直径を小さくして微小気泡を生成し易くし、逆に流量を多くすると液体中の気泡の直径が大きいものを生成し易くすることができる。
【0055】
次に、上記発明を実施するための最良の形態の構成に基づく気泡発生装置の動作について以下説明する。
【0056】
導入側管体2の下流側端部21bを吐出側管体3の上流側端部31bに挿入して結合し、フランジ22の各接合用ボルト孔22aにボルトをはめ込んで締め付けることにより気泡発生装置1を作り、ポンプ61と気泡発生装置1を液体供給ホース6で接続するが、この場合、液体供給ホース6の下流端を気泡発生装置1の導入側管体2の導入口21aに接続する。また流量制御弁71と気泡発生装置1を気体供給ホース7で繋ぐが、この場合、気体供給ホース7の下流端を気泡発生装置1の吐出側管体3の環状厚盤32に形成された吸入口51に接続して繋ぐ。そして、例えば気体が空気、液体が水の場合には、気体供給ホース7の上流端を大気中に置き、気泡発生装置1を水中に配置する。
【0057】
この状態でポンプ61を駆動し送水すれば、その速度によって気泡発生装置1の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分にできる段差部分を通過する水脈が段差の形状に追従せず傾斜を持って飛び越え、段差部分に渦を生じつつ連続的に導入側通路21から吐出側通路31に移行する。
【0058】
この時、渦を生じた水脈が導入側通路21と吐出側通路31との境界部分の段差区域(=円周状の隅部)の空気を連行し流下するので段差部分は負圧となる。円周状の段差部に発生した負圧は段差部分に形成される隙間4を通じて環状気室5、環状気室5から流量制御弁71までの気体供給ホース7の管路を負圧とする。
【0059】
この場合において、流量制御弁71を全閉とすれば負圧区域に大気が供給されず、気泡発生装置1の液体通路11内の送水中の水には吸引されず、気泡発生装置1からは通常の送水が行われる。
【0060】
また、流量制御弁71を開放すれば導入側通路21と吐出側通路31との境界部分の段差部で発生する負圧によって運転前に環状気室5内に充満している水は、段差部の隙間4から液体通路11内を送水されている水脈中へ連行される。
【0061】
環状気室5内の水が無くなれば、環状気室5に連通する隙間4から空気を吸入し始め、気泡発生装置1の液体通路11内を送水されている水脈中へと連行され、送水中の水に吸引されて気泡混じりの水として吐出側管体3の吐出口31aから水中に放出される。
【0062】
環状気室5及び隙間4を通じて液体通路11内を送水されている水脈中へ供給される空気量を制御する流量制御弁71の開度により負圧の程度が変化する。全開にすれば環状気室5内の圧力が大気圧に近づき、空気が大量に液体通路11内を送水されている水脈中へ連行され、気泡発生装置1から水中に吐出される気泡径が大きくなる。
【0063】
逆に空気量を制御する流量制御弁71の弁を絞っていけば環状気室5内の圧力が低下し、隙間4を通じて液体通路11内を送水されている水脈中への吸入量が減少し、混入する空気が微小化し水脈へ混入され、気泡発生装置1から水中に吐出される気泡径が小さくなり、微小気泡を水中に発生させることが可能となる。
【0064】
なお、この発明は上記発明を実施するための最良の形態に限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】この発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置を液体中に配置した全体構成図である。
【図2】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置の導入側管体側からの正面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置の側断面図である。 (C)は図2(B)のA−A矢視断面図である。 (D)は図2(B)の他例のA−A矢視断面図である。
【図3】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−1の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【図4】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−2の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−3の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【図5】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図である。 (C)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (D)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図である。
【図6】この発明を実施するための最良の形態を示す他例−6の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 気泡発生装置
11 液体通路
2 導入側管体
21 導入側通路
21a 導入口
21b 下流側端部
22 フランジ
22a 接合用ボルト孔
3 吐出側管体
31 吐出側通路
31a 吐出口
31b 上流側端部
32 環状厚盤
4 隙間
41 円筒傾斜端面
42 丸み
43 導入側挿入端部
44 螺旋型凹凸
45 貫通隙間溝
46 放射状隙間溝
47 環状傾斜絞り片
5 環状気室
51 吸入口
52 ドレン口
53 補助吸入口
6 液体供給ホース
61 ポンプ
7 気体供給ホース
71 流量制御弁
72 気体貯留タンク
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば淡水、海水、その他の用途に応じて使用される各種の液体中に気体を混在化させる技術に係り、特に、簡単な構造で装置から吐出される液体中に微小気泡や大きめの気泡などの大小の気泡を容易に発生させる気泡発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば淡水、海水、その他の用途に応じて使用される各種の液体中に気体を混在化させて、大小の気泡を液体中に発生させることができる気泡発生装置が種々開発され、実用に供されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の気泡発生装置は、その構造が一般に複雑であり、その結果、部品数も多く、コストが高くなり、また、内部の清掃などの作業の際には簡単に分解して内部の清掃を容易に行うことも困難であった。
【0004】
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、簡単な構造で装置から吐出される液体中に微小気泡や大きめの気泡などの大小の気泡を容易に発生させることのできる気泡発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続した手段よりなるものである。
【0006】
また、請求項2の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0007】
また、請求項3の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側の一部を吐出側通路の上流側の一部に通路内周方向に上記隙間を形成しながら挿入し、導入側通路の下流側端部をその外周から内周方向に向けて吐出側通路方向に傾斜して形成し、吐出側通路の上流側端部の内周縁を丸みを帯びた断面形状に形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0008】
また、請求項4の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0009】
また、請求項5の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の端部より下流側の吐出側通路の内周面に螺旋型凹凸を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0010】
また、請求項6の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の周方向に等間隔で複数の貫通隙間溝を通路軸芯方向に向けて形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0011】
また、請求項7の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側端部の周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝を形成し、放射状隙間溝が形成された導入側通路の下流側端部を吐出側通路の上流側端部に当接して上記隙間を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【0012】
また、請求項8の発明は、気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、上記隙間を挟んで該隙間に隣接する導入側通路の下流端に、吐出側通路に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片を設け、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けた手段よりなるものである。
【発明の効果】
【0013】
以上の記載より明らかなように、この発明に係る気泡発生装置によれば、次のような効果を奏するものである。
(1)導入側管体の一部を吐出側管体に挿入して結合するのみの構造であり、その構造が簡単であるため安価になると共に分解清掃が容易に行える。しかも、微細な加工を必要としないため加工費の低減が可能となり製品価格を低減できる。
(2)発生させる気泡の大きさは液体通路途中に設ける隙間により行うので、気泡の大きさを調整する機能を持つ装置などを通路の内部に配置する必要がなく、異物通過の障害がないため、異物の通過が容易に出来る。また、異物径が特定できればそれに合わせた設計が可能である。
(3)気体の吸引は上記隙間部で発生する負圧により自給式となる。導入側通路内径から吐出側通路内径へは急拡大しているので通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路へ連続的に移行し導入側通路の下流面と吐出側通路の上流面に設けられている隙間は空洞化し負圧状態となることで吸引力が生じ、液体に気体を吸引させることができる。
(4)液体中に発生させる気泡は気泡発生装置で生じさせる負圧で自給させるためにコンプレッサ−等の送気装置が不要となる。
(5)ホ−ス端に取り付ければ気泡混じりの水などの液体を対象物に噴射できる。
(6)微小気泡を含んだ液体の例えば水を水中に吐出することにより、水中で発生する微小気泡に水中の細かな塵芥を付着させ水面まで運び浮遊させれば除去が容易となり水の浄化が可能となる。
(7)管路途中、管端部への設置が可能である。
【0014】
また、請求項2の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、発生させる気泡の大きさは気体供給ホースに設けた流量制御弁の制御により行う事が出来るため、気泡発生装置と市販の水中ポンプに接続するだけで微小気泡を含む各種の大きさの気泡を液体中に混入でき、これを液体中に吐出することで液体中に各種の大きさの気泡を発生させることができる。
【0015】
また、請求項3の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側端部をその外周から内周方向に向けて吐出側通路方向に傾斜して形成したことにより、気体を下流側端部の傾斜に沿って吐出側通路側の液体中に吸引され易くすることができると共に、吐出側通路の上流側端部の内周縁を丸みを帯びた断面形状に形成したことにより、気体を内周縁の丸みによって吐出側通路側の液体中に吸引され易くすることができる。
【0016】
また、請求項4の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入したことにより、環状の隙間を通過する気体と通路内を通過する液体との移動方向を平行にすることができるので、環状の隙間から出た気体が液体中に吸引される際に液体の移動方向の妨げとならず、気体を比較的スムーズに液体中に吸引させることができる。
【0017】
また、請求項5の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入したことにより、環状の隙間を通過する気体と通路内を通過する液体との移動方向を平行にすることができるので、環状の隙間から出た気体が液体中に吸引される際に液体の移動方向の妨げとならず、気体を比較的スムーズに液体中に吸引させることができると共に、挿入した導入側通路の下流側の端部より下流側の吐出側通路の内周面に螺旋型凹凸を形成したことにより、この螺旋型凹凸によって気体及び液体は螺旋状に旋回しながら通過することになり液体中への気体の混入の促進を図ることができる。
【0018】
また、請求項6の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の周方向に等間隔で複数の貫通隙間溝を通路軸芯方向に向けて形成したことにより、各貫通隙間溝によって気体は液体に接触する領域が拡がり、この各貫通隙間溝によって気体を液体中に徐々に吸引させることができ、気体を液体中にスムーズに吸引させることができる。
【0019】
また、請求項7の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、導入側通路の下流側端部の周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝を形成し、放射状隙間溝が形成された導入側通路の下流側端部を吐出側通路の上流側端部に当接して上記隙間を形成したことにより、気体はこの複数の放射状隙間溝を通じて液体中に吸引させることができると共に、この放射状隙間溝を例えば非常に小さくすることで微小気泡を作ることができ、放射状隙間溝を大小にすることで、つまり溝幅を狭めたり拡めたり、溝深さを深くしたり浅くしたりすることで、吸引される気体の大きさを調整でき、発生する気泡の大きさを調整することができる。
【0020】
また、請求項8の発明に係る気泡発生装置によれば、前記の効果に加えて、隙間を挟んで該隙間に隣接する導入側通路の下流端に、吐出側通路に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片を設けたことにより、導入側通路と吐出側通路とは同一の断面でありながら、液体が導入側通路から吐出側通路に流入する際に環状傾斜絞り片により液体通路の断面積が一旦狭められることで流速が増加する。環状傾斜絞り片直下流面は管路が急拡大しているので環状傾斜絞り片を通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路へ連続的に移行し環状傾斜絞り片直下流面の隅部は空洞化し飛び越える液体で隅部の気体は連行され負圧状態となることで吸引力が生じ、液体に気体を吸引させることができる。
【0021】
また、請求項9のように、環状気室に補助吸入口が設けられる場合には、補助吸入口を利用して、吸入口から通常、水中に空気を微小化した気泡として混在化させるが、これとは別に複数種類の気体を気泡化させ混合することも可能である。また、補助吸入口を利用して、循環させる液体(通常は淡水、海水)へ別な液体、例えば消毒剤、液肥料、着色剤などを混合させる事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に記載の発明を実施するための最良の形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
ここで、図1は気泡発生装置を液体中に配置した全体構成図、図2(A)は気泡発生装置の導入側管体側からの正面図、図2(B)は気泡発生装置の側断面図、図2(C)は図2(B)のA−A矢視断面図、図2(D)は図2(B)の他例のA−A矢視断面図、図3(A)は気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の断面図、図3(B)は他例−1の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図4(A)は他例−2の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図4(B)は他例−3の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図5(A)は他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図5(B)は他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図、図5(C)は他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図、図5(D)は他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図、図6は他例−6の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【0023】
図1〜図6において、気泡発生装置1は、簡単な構造で例えば淡水、海水、その他の各種の液体中に微小気泡や大きめの気泡などの大小の気泡を容易に発生させる装置である。気泡発生装置1の内部には例えば円形断面の液体通路11が設けられていて、液体が液体通路11内を通過中に気体が液体中に吸引されて混入し、気泡発生装置1から吐出された液体中から気泡が発生する構造になっている。
【0024】
気泡発生装置1は、内部に導入側通路21が設けられた導入側管体2と、内部に吐出側通路31が設けられた吐出側管体3とに分割され、導入側管体2の一部を吐出側管体3の内部に前後方向に挿入することにより結合して構成される。つまり、導入側管体2と吐出側管体3とを結合して構成される気泡発生装置1の内部に設けられた液体通路11は、導入側管体2の導入側通路21と吐出側管体3の吐出側通路31とに分割される。
【0025】
そして、導入側管体2の一部を吐出側管体3の内部に前後方向に挿入して結合したとき、分割された導入側通路21と吐出側通路31との境界部分には所定の隙間4が常に形成される構造になっている。つまり、分割された導入側通路21と吐出側通路31とは所定の隙間4を形成して前後方向に連通接続されている。
【0026】
導入側管体2の下流端側を吐出側管体3に一部挿入して結合することで構成される液体通路11の導入側通路21及び吐出側通路31の断面は同心円形である。また、吐出側通路31の内径は、図3〜図5に図示するように導入側通路21の内径より大になっている場合と図6に図示するように同一の場合がある。
【0027】
吐出側通路31の内径が図3〜図5に図示するように導入側通路21の内径より大になっている場合には、流速を有する液体が導入側通路21から吐出側通路31に流入する際に液体通路11の断面積が急拡大することで負圧区域を作り出し液体に吸引力が自然に生じるようになっている。
【0028】
即ち、導入側通路21と吐出側通路31との境界部分では段差状になって液体通路11の断面積が急拡大していて、導入側通路21を通過した流速を有する液体はこれより内径が大きい吐出側通路31に流入した時点で瞬時に圧力が下がり、また段差部を通過する液体によって段差部の空気が連行され段差部が負圧状態になり、吸引力が発生して境界部分に位置する隙間4から例えば空気などの気体を吐出側通路31を通過する液体中に吸引混入させて、吐出側管体3から吐出された液体中に気泡を生じさせる構造になっている。
【0029】
これに対して、吐出側通路31の内径が図6に図示するように導入側通路21の内径と同一の場合には、導入側通路21の下流端に環状傾斜絞り片47を設けることで、流速を有する液体は導入側通路21から吐出側通路31に流入する際に環状傾斜絞り片47により液体通路11の断面積が急縮急拡の状態になることで液体の圧力が下がり液体に吸引力が自然に生じる。また環状傾斜絞り片47の直下流端から液体通路11が急拡大しているので環状傾斜絞り片47を通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路31へ連続的に移行し環状傾斜絞り片47直下流面の隅部は空洞化し飛び越える液体で隅部の気体は連行され負圧状態となり吸引力が自然に生じるようになっている。
【0030】
内部に導入側通路21が設けられた導入側管体2は両端開口の円筒形状になっていて、その外周側の中央部位には例えば円形のフランジ22が周方向に一体的に形成されている。フランジ22は導入側管体2と吐出側管体3とが結合するために設けられたもので、フランジ22には円周方向に適宜間隔で複数の接合用ボルト孔22aが形成されている。
【0031】
導入側管体2の導入側通路21に液体が流入する側となる上流端の導入口21aの外周には、後述の液体供給ホース6の端部が接続し易いように例えば螺旋螺子が形成されている。これに対し、導入側管体2の導入側通路21から液体が流出する側となる下流端側は、吐出側管体3に一部が挿入されて結合されるが、導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造の相違によって、その形状が次のような複数通り考えられる。
【0032】
例えば図3(A)に示す導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4は最もシンプルな構造で、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、該通路の軸芯方向に対して導入側通路21の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。また、円筒端面からなる導入側通路21の下流側端部21bと相対向し隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bは、該通路の軸芯方向に対して吐出側通路31の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0033】
導入側通路21及び吐出側通路31の各円筒端面との間で形成される隙間4は、導入側通路21の下流側端部21b及びこれより内径が大なる吐出側通路31の上流側端部31bの円周方向の全周面に同一の間隔で形成されている。また、隙間4は、導入側通路21の円筒端面のなかで吐出側通路31の内径より大きい径の部分と吐出側通路31の円筒端面との間で形成される。吐出側通路31の内径より小さい導入側通路21の円筒端面の一部分は吐出側通路31に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側に向けて急激に拡大することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。
【0034】
また、図3(B)に示す他例−1の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、その一部が吐出側通路31の上流側の一部に通路内周方向に上記隙間4を形成しながら僅かに挿入されている。しかも導入側通路21の下流側端部21bはその外周から内周方向に向けて吐出側通路31の方向に傾斜して形成された台形円錐型の円筒傾斜端面41の形状になっていて、気体は台形円錐型の円筒傾斜端面41の傾斜に沿って吐出側通路31側に吸引され易い構造に形成されている。また、隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bは該通路の軸芯方向に対してその先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。円筒端面の形状からなる吐出側通路31の上流側端部31bの内周縁は丸み42を帯びた断面形状に形成されていて、気体は内周縁の丸み42によって吐出側通路31側に吸引され易い構造に形成されている。
【0035】
導入側通路21の円筒傾斜端面41と吐出側通路31の円筒端面との間で形成される隙間4は、導入側通路21の下流側端部21b及びこれより内径が大なる吐出側通路31の上流側端部31bの円周方向の全周面に同一の間隔で形成されている。また、隙間4は、導入側通路21の円筒傾斜端面41のなかで吐出側通路31の内径より大きい径の部分と吐出側通路31の円筒端面との間で形成される。吐出側通路31の内径より小さい導入側通路21の円筒傾斜端面41の一部分は吐出側通路31に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側の吐出側通路31に向けて急激に拡大することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。
【0036】
また、図4(A)に示す他例−2の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、吐出側通路31の上流側端部31bに通路内周方向に環状の上記隙間4を形成しながら挿入されている。このため、挿入された導入側通路21の下流側端部21bである導入側挿入端部43は、その外周の直径が吐出側通路31の上流側端部31bの内径よりも隙間4の大きさ分だけ小さい。また、挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の端面は該通路の軸芯方向に対してその先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0037】
導入側通路21の導入側挿入端部43と吐出側通路31の上流側端部31bとの間で環状に形成される隙間4は、導入側通路21及びこれより内径が大なる吐出側通路31の端部の円周方向の全周面に同一の間隔で形成されている。また、隙間4は、挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の外周と吐出側通路31の上流側端部31bの内周との間で形成される。吐出側通路31の内径より小さい挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の円筒端面は吐出側通路31の上流側端部31bの内径に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側に向けて急激に拡大することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。
【0038】
また、図4(B)に示す他例−3の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、前記の図の隙間4と全く同じ構造で、さらに挿入した導入側通路21の導入側挿入端部43より下流側の吐出側通路31の内周面に新たに螺旋型凹凸44が形成された構造からなるものである。この螺旋型凹凸44によって気体及び液体は撹拌されたり螺旋状に旋回しながら通過することになり液体中への気体の混入の促進が図られるのである。
【0039】
また、図5(A)(B)に示す他例−4の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、吐出側通路31の上流側端部31bに通路内周方向に環状の上記隙間4を形成しながら挿入されている。このため、挿入された導入側通路21の下流側端部21bの導入側挿入端部43はその外周の直径が吐出側通路31の上流側端部31bの内径よりも隙間4の大きさ分だけ小さい。また、挿入された導入側通路21の導入側挿入端部43の端面は該通路の軸芯方向に対してその先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0040】
このような構造に加えて、挿入した導入側通路21の導入側挿入端部43の周方向には等間隔で複数の細長な貫通隙間溝45が通路軸芯方向に向けて形成されている。各貫通隙間溝45は導入側通路21の導入側挿入端部43の外周と内周とを貫通した溝になっていて、吐出側通路31の上流側端部31bの内周側と導入側通路21の導入側挿入端部43の外周側との隙間4の気体の一部はこの細長い各貫通隙間溝45を通過して導入側通路21の内側を通過する流速を有する液体中に逐次吸引される。つまり、この細長い各貫通隙間溝45によって気体は液体に接触する領域が拡がり、この各貫通隙間溝45によって気体を液体中に徐々に吸引させることができ、気体を液体中にスムーズに吸引させることができる。
【0041】
また、図5(C)(D)に示す他例−5の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される隙間4の構造にあっては、隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bは、該通路の軸芯方向に対して導入側通路21の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。このような構造に加えて、導入側通路21の下流側端部21bの円筒端面には、周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝46が形成されている。導入側通路21の下流側端部21bの円筒端面と相対向し隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bの端面は、該通路の軸芯方向に対して吐出側通路31の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0042】
そして、放射状隙間溝46が形成された導入側通路21の下流側端部21bの円筒端面を吐出側通路31の上流側端部31bの円筒端面に当接することにより放射状の隙間4が形成されることになる。吐出側通路31の内径より小さい導入側通路21の放射状隙間溝46が形成された円筒端面の一部分は吐出側通路31に対して段差状になっていて、液体通路11の断面がこの箇所で急激に変化、つまり下流側に向けて急激に増加することで、この液体通路11内を通過する流速を有する液体中に吸引力が生じる構造になっている。環状気室5内の気体はこの複数の放射状隙間溝46を通じて液体通路11内の液体中に吸引される。この放射状隙間溝46を小さく、つまり溝幅を例えば非常に狭くし溝深さを浅くすることでこの溝を通過できる空気の大きさを小さくでき、微小気泡を作ることができる。このように、放射状隙間溝46の溝を大きくしたり小さくしたり、つまり溝幅を狭めたり拡めたり、又溝深さを深くしたり浅くしたりすることで、吸引される気体の大きさを調整でき、発生する気泡の大きさを調整することが可能となる。
【0043】
また、図6に示す他例−5の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分に形成される構造にあっては、これまでの導入側通路21の内径が吐出側通路31より小さいものであったのに対し、導入側通路21と吐出側通路31の内径は同一構造になっている。隙間4の一部を構成する導入側通路21の下流側端部21bには、上記隙間4を挟んで該隙間4に接する導入側通路21の内周方向に、吐出側通路31に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片47が設けられている。環状傾斜絞り片47は側面から見ると、その上側は斜め下向きに傾斜し、その下側は斜め上向きに傾斜している。環状傾斜絞り片47の右側面側は斜め左向きに傾斜し、その左側面側は斜め右向きに傾斜している。また、円筒端面からなる導入側通路21の下流側端部21bと相対向し隙間4の一部を構成する吐出側通路31の上流側端部31bの端面は、該通路の軸芯方向に対して吐出側通路31の先端を直交方向に切断した断面、つまり、円筒端面の形状になっている。
【0044】
このように、導入側通路21の下流側端部21bの内径が環状傾斜絞り片47によって急縮され、吐出側通路31との境界部分では段差状になって液体通路11の断面積が環状傾斜絞り片47によって急縮急拡している。これにより、導入側通路21の内径が環状傾斜絞り片47によって狭められた下流側端部21bを通過した流速を有する液体は、これより内径が大きい吐出側通路31の上流側端部31bに流入した時点で瞬時に圧力が下がり、また環状傾斜絞り片47の直下流端から液体通路11が急拡大しているので環状傾斜絞り片47を通過する液体は傾斜を持って飛び越え吐出側通路31へ連続的に移行し環状傾斜絞り片47直下流面の隅部は空洞化し飛び越える液体で隅部の気体は連行され負圧状態になり、吸引力が発生して境界部分に位置する隙間4から例えば空気などの気体を吐出側通路31を通過する液体中に吸引混入させて、吐出側管体3の吐出口31aから吐出された液体中に気泡を生成する構造になっている。
【0045】
内部に吐出側通路31が設けられた吐出側管体3には、導入側管体2の端部が一部挿入される側にこれに挿入される導入側管体2の端部の外径より大きな内径の円形穴が形成されている。環状気室5は導入側管体2の小さな外径と吐出側管体3の大きな内径との隙間部分に形成される環状の空洞部分に形成される。
【0046】
また、導入側管体2が挿入される側の反対側は端部が開口された円筒形になっていて、内部に設けられた吐出側通路31の液体の下流端となる吐出口31aになっている。この吐出口31aとなる吐出側通路31の外周には、例えば別のホースの端部が接続し易いように例えば螺旋螺子が形成されている。
【0047】
吐出側管体3の大きな内径の円形穴が形成されたその外周側には、前記の導入側管体2のフランジ22と同径で十分な厚みを有する環状厚盤32が形成されている。環状厚盤32の端部の環状端面はフランジ22と接合して連結される。このため、環状厚盤32の環状端面にはフランジ22の接合用ボルト孔22aに対応する箇所に同様の接合用ボルト孔が円周方向に複数形成されている。
【0048】
十分な厚みを有する環状厚盤32には外周から内側の円形穴に向かって環状気室5に連通する吸入口51が形成されている。環状厚盤32には吸入口51の他に必要に応じて内部の掃除用のドレン口52が設けられることがある。ドレン口52には通常は栓で全閉されている。さらに、環状気室5には別の気体や特殊用途の液体を環状気室5に吸入するための補助吸入口53が設けられることがある。補助吸入口53は環状気室5の外周側を形成する環状厚盤32に形成されている。
【0049】
前記したように環状気室5は、導入側管体2の一部が吐出側管体3に挿入されて結合されたときに、導入側管体2の外径とこれよりも大きな内径の円形穴の間に形成される環状空洞部分である。この環状気室5は導入側管体2と吐出側管体3を結合することにより開通する液体通路11の外周の全周に形成される。
【0050】
液体通路11の外周の全周に形成される環状気室5の端部は上記隙間4に連通している。気体は吸入口51を通過して環状気室5に流入し、環状気室5の全周方向に行き渡った後に液体通路11の内周方向に形成された隙間4から吐出側通路31側でそこを通過する流速を有する液体中に吸引されて、吐出側管体3から吐出された液体中に気泡を生じさせる。
【0051】
液体供給ホース6は、気泡発生装置1に例えば淡水、海水或いはその他の用途に応じて使用される各種の液体を供給する際の液体の通路である。液体供給ホース6はその上流側が液体供給側例えば貯水槽内の水面下に入れられている。また、液体供給ホース6はその下流端が気泡発生装置1の一部を構成する上記導入側管体2の導入側通路21の導入口21aに連通接続されている。液体供給側の液体は液体供給ホース6を流れて液体通路11の導入側通路21内に流入する。
【0052】
液体供給ホース6には、液体供給側から上記液体通路11の導入側通路21に液体を送り込むポンプ61が設けられている。このポンプ61は、液体通路11の吐出側通路31で液体中に隙間4から気体を吸引混入させる力を生じる流速で液体を送り込んでいる。ポンプ61には液体中に設置されて使用される水中ポンプ、或いは液体の外に設置されて使用される自吸式ポンプなどが用いられる。
【0053】
気体供給ホース7は、気泡発生装置1に例えば空気、オゾン、二酸化炭素或いはその他の用途に応じて使用される各種の気体を供給する際の気体の通路である。気体供給ホース7はその上流側が気体供給側、例えば大気中に開口されていたり、オゾン貯留タンク或いは二酸化炭素貯留タンク、その他の気体貯留タンク72に接続されている。また、気体供給ホース7はその下流端が気泡発生装置1の一部を構成する上記環状気室5の吸入口51に連通接続されている。気体供給側の気体は気体供給ホース7を流れて環状気室5内に流入し、隙間4から吐出側通路31内の液体中に吸引されて溶解し、又気泡となる。
【0054】
気体供給ホース7の途中には、気体供給側から吸引される気体の流量を調整する流量制御弁71が設けられている。この流量制御弁71を調整することにより、例えば流量を少なくすると液体中の気泡の直径を小さくして微小気泡を生成し易くし、逆に流量を多くすると液体中の気泡の直径が大きいものを生成し易くすることができる。
【0055】
次に、上記発明を実施するための最良の形態の構成に基づく気泡発生装置の動作について以下説明する。
【0056】
導入側管体2の下流側端部21bを吐出側管体3の上流側端部31bに挿入して結合し、フランジ22の各接合用ボルト孔22aにボルトをはめ込んで締め付けることにより気泡発生装置1を作り、ポンプ61と気泡発生装置1を液体供給ホース6で接続するが、この場合、液体供給ホース6の下流端を気泡発生装置1の導入側管体2の導入口21aに接続する。また流量制御弁71と気泡発生装置1を気体供給ホース7で繋ぐが、この場合、気体供給ホース7の下流端を気泡発生装置1の吐出側管体3の環状厚盤32に形成された吸入口51に接続して繋ぐ。そして、例えば気体が空気、液体が水の場合には、気体供給ホース7の上流端を大気中に置き、気泡発生装置1を水中に配置する。
【0057】
この状態でポンプ61を駆動し送水すれば、その速度によって気泡発生装置1の導入側通路21と吐出側通路31との境界部分にできる段差部分を通過する水脈が段差の形状に追従せず傾斜を持って飛び越え、段差部分に渦を生じつつ連続的に導入側通路21から吐出側通路31に移行する。
【0058】
この時、渦を生じた水脈が導入側通路21と吐出側通路31との境界部分の段差区域(=円周状の隅部)の空気を連行し流下するので段差部分は負圧となる。円周状の段差部に発生した負圧は段差部分に形成される隙間4を通じて環状気室5、環状気室5から流量制御弁71までの気体供給ホース7の管路を負圧とする。
【0059】
この場合において、流量制御弁71を全閉とすれば負圧区域に大気が供給されず、気泡発生装置1の液体通路11内の送水中の水には吸引されず、気泡発生装置1からは通常の送水が行われる。
【0060】
また、流量制御弁71を開放すれば導入側通路21と吐出側通路31との境界部分の段差部で発生する負圧によって運転前に環状気室5内に充満している水は、段差部の隙間4から液体通路11内を送水されている水脈中へ連行される。
【0061】
環状気室5内の水が無くなれば、環状気室5に連通する隙間4から空気を吸入し始め、気泡発生装置1の液体通路11内を送水されている水脈中へと連行され、送水中の水に吸引されて気泡混じりの水として吐出側管体3の吐出口31aから水中に放出される。
【0062】
環状気室5及び隙間4を通じて液体通路11内を送水されている水脈中へ供給される空気量を制御する流量制御弁71の開度により負圧の程度が変化する。全開にすれば環状気室5内の圧力が大気圧に近づき、空気が大量に液体通路11内を送水されている水脈中へ連行され、気泡発生装置1から水中に吐出される気泡径が大きくなる。
【0063】
逆に空気量を制御する流量制御弁71の弁を絞っていけば環状気室5内の圧力が低下し、隙間4を通じて液体通路11内を送水されている水脈中への吸入量が減少し、混入する空気が微小化し水脈へ混入され、気泡発生装置1から水中に吐出される気泡径が小さくなり、微小気泡を水中に発生させることが可能となる。
【0064】
なお、この発明は上記発明を実施するための最良の形態に限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】この発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置を液体中に配置した全体構成図である。
【図2】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置の導入側管体側からの正面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置の側断面図である。 (C)は図2(B)のA−A矢視断面図である。 (D)は図2(B)の他例のA−A矢視断面図である。
【図3】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−1の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【図4】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−2の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−3の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【図5】(A)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (B)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−4の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図である。 (C)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。 (D)はこの発明を実施するための最良の形態を示す他例−5の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の導入側通路の下流側端部の正面図である。
【図6】この発明を実施するための最良の形態を示す他例−6の気泡発生装置の導入側通路と吐出側通路の境界部分の隙間の側断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 気泡発生装置
11 液体通路
2 導入側管体
21 導入側通路
21a 導入口
21b 下流側端部
22 フランジ
22a 接合用ボルト孔
3 吐出側管体
31 吐出側通路
31a 吐出口
31b 上流側端部
32 環状厚盤
4 隙間
41 円筒傾斜端面
42 丸み
43 導入側挿入端部
44 螺旋型凹凸
45 貫通隙間溝
46 放射状隙間溝
47 環状傾斜絞り片
5 環状気室
51 吸入口
52 ドレン口
53 補助吸入口
6 液体供給ホース
61 ポンプ
7 気体供給ホース
71 流量制御弁
72 気体貯留タンク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続したことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項2】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項3】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側の一部を吐出側通路の上流側の一部に通路内周方向に上記隙間を形成しながら挿入し、導入側通路の下流側端部をその外周から内周方向に向けて吐出側通路方向に傾斜して形成し、吐出側通路の上流側端部の内周縁を丸みを帯びた断面形状に形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項4】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項5】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の端部より下流側の吐出側通路の内周面に螺旋型凹凸を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項6】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の周方向に等間隔で複数の貫通隙間溝を通路軸芯方向に向けて形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項7】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側端部の周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝を形成し、放射状隙間溝が形成された導入側通路の下流側端部を吐出側通路の上流側端部に当接して上記隙間を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項8】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、上記隙間を挟んで該隙間に隣接する導入側通路の下流端に、吐出側通路に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片を設け、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項9】
環状気室には補助吸入口が設けられる請求項1〜請求項8の何れかに記載の気泡発生装置。
【請求項1】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続したことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項2】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項3】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側の一部を吐出側通路の上流側の一部に通路内周方向に上記隙間を形成しながら挿入し、導入側通路の下流側端部をその外周から内周方向に向けて吐出側通路方向に傾斜して形成し、吐出側通路の上流側端部の内周縁を丸みを帯びた断面形状に形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項4】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項5】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の端部より下流側の吐出側通路の内周面に螺旋型凹凸を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項6】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側を吐出側通路の上流側に通路内周方向に環状の上記隙間を形成しながら挿入し、挿入した導入側通路の下流側の周方向に等間隔で複数の貫通隙間溝を通路軸芯方向に向けて形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項7】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、吐出側通路の内径を導入側通路の内径より大にし、導入側通路の下流側端部の周方向に等間隔で複数の放射状隙間溝を形成し、放射状隙間溝が形成された導入側通路の下流側端部を吐出側通路の上流側端部に当接して上記隙間を形成し、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項8】
気泡発生装置の内部の液体通路を導入側通路と吐出側通路とに分割し、内部に導入側通路が設けられた導入側管体の一部を内部に吐出側通路が設けられた吐出側管体に前後方向に挿入結合すると共に、導入側通路と吐出側通路との境界部分に所定の隙間を形成して前後方向に連通接続し、上記隙間を挟んで該隙間に隣接する導入側通路の下流端に、吐出側通路に向けて内周面が傾斜しながら内径が小さくなる環状傾斜絞り片を設け、上記隙間に連通する環状気室を上記液体通路の外周に形成し、上流側が液体供給側に連通する液体供給ホースの下流端を上記導入側通路の上流端に連通接続し、液体供給側から上記液体通路の導入側通路に液体を送り込むポンプを液体供給ホースに設け、上流側が気体供給側に連通する気体供給ホースの下流端を上記環状気室の吸入口に連通接続し、気体供給側から流入する気体の流量を制御する流量制御弁を気体供給ホースに設けたことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項9】
環状気室には補助吸入口が設けられる請求項1〜請求項8の何れかに記載の気泡発生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2008−62151(P2008−62151A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241139(P2006−241139)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000196473)西田鉄工株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(000196473)西田鉄工株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
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