説明

気管支吸引装置のための気管支気管アクセスバルブ

【課題】気管支吸引装置のための気管支気管アクセスバルブの提供。
【解決手段】気管支吸引装置(10)のための気管支気管アクセスバルブ(13)。該バルブ(13)は、所与の方向(F1)への、第一の部材(20)に対する第二の部材(21)の回転が、カテーテル(16)の終端部分(16a)を洗い流すために、バルブ(13)を、コンジット(23)がスリーブ(35)と水圧的に連絡している構成から、該コンジット(23)が、ダクト(36)およびチャネル(30)を介してフラッシュコンジット(24)と連絡している構成に動かすことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気管支吸引装置のための気管支気管アクセスバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のように、換気回路に接続可能な気管支吸引装置は、
−真空生成および調節デバイスと、
−透明なスリーブと、カテーテルとを備えている、カテーテルボディと、
−患者の体への接続のための接続部材に機械的に接続される気管支気管アクセスバルブと
を備えている。
【0003】
気管支吸引装置は、環境による上記患者の汚染を防止するために、およびその逆、すなわち、患者による環境の汚染を防止するために、環境からの吸引カテーテルの完全な隔離を確実にしなければならない。
【0004】
動作において、第一の吸引段階の後に、カテーテルの終端部分は、通常、その目的のために提供される経路を通って、滅菌された水または塩類溶液を注入することによって、洗い流される(flushed)。
【0005】
フラッシング動作は、患者にとっては、特に赤ん坊の場合には、有害である可能性がある。すなわち、オペレータは、フラッシュ流体吸引手段を作動させることなしに、フラッシュ流体を意図せずに注入し得、この場合において、フラッシュ流体は、患者の気管に直接流れ込み、結果として明らかな損傷を生じ、この損傷は特に赤ん坊の処置に深刻である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の主たる目的は、所与の患者の安全条件において、カテーテルの終端を洗い流すことのみを可能にするように設計された(気管支吸引装置のための)気管支気管アクセスバルブを提供することである。
【0007】
結果として、気管支気管アクセスバルブが開いた位置にある場合でさえも、フラッシュ流体が患者の気管に注入されることをもたらす可能性がある任意の不注意な動作が防止される。
【0008】
従って、本発明の主たる目的は、上述の欠点を排除するように設計された気管支気管アクセスバルブを提供することであり、これは本質的に安全である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に従って、添付の特許請求の範囲に請求される気管支吸引装置のための気管支気管アクセスバルブが提供される。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
気管支気管吸引装置(10)のための気管支気管アクセスバルブ(13)であって、
該気管支気管アクセスバルブ(13)は、
第一の部材(20)であって、患者への接続のための接続手段(35)を備えている、第一の部材(20)と、
第二の部材(21)であって、カテーテル(16)を該患者の体に挿入するための挿入手段(23)と、該カテーテル(16)の終端部分(16a)を洗い流すためのフラッシュ手段(24)とを備えている第二の部材と
を備え、
該気管支気管アクセスバルブ(13)は、該アクセスバルブが閉じている構成においては、該フラッシュ手段(24)と該挿入手段(23)との間の連絡を提供するが、該挿入手段(23)と該接続手段(35)との間の連絡は提供しない選択的連絡手段(36,30)を特徴とし、該選択的連絡手段(36,30)を備えている、バルブ(13)。
(項目2)
前記連絡手段(36,30)は、ダクト(36)を備えていることを特徴とする、項目1に記載のバルブ(13)。
(項目3)
前記ダクト(36)は、実質的に半円であることを特徴とする、項目2に記載のバルブ(13)。
(項目4)
前記連絡手段(36,30)は、前記挿入手段(23)の内壁に組み込まれているチャネル(30)をさらに備えていることを特徴とする、項目1〜項目3のうちのいずれか1項に記載のバルブ(13)。
(項目5)
バルブが開いている構成において、前記挿入手段(23)は、前記接続手段(35)と相互に、かつ選択的に連絡するが、前記フラッシュ手段(24)とは連絡しない、項目1〜項目4のうちのいずれか1項に記載のバルブ(13)。
(項目6)
前記チャネル(30)の一端部が、前記ダクト(36)において終結するとき、前記第一の部材(20)の表面(20c)は、前記挿入手段(23)を閉じることを特徴とする、項目5に記載のバルブ(13)。
(項目7)
ストップデバイス(33,34)を備えていることを特徴とする、項目5に記載のバルブ(13)。
(項目8)
シール(38)が、前記第一の部材(20)と前記第二の部材(21)との間に差し込まれていることを特徴とする、項目1〜項目7のうちのいずれか1項に記載のバルブ(13)。
(項目9)
前記第一の部材(20)は、前記シール(38)を収納するための幾つかのダクト(37)を備えていることを特徴とする、項目8に記載のバルブ(13)。
(項目10)
前記シール(38)は、エラストマーから作成されることを特徴とする、項目8に記載のバルブ(13)。
(項目11)
換気回路に接続可能な気管支吸引装置(10)であって、該気管支吸引装置(10)は、
真空調節手段(11)と、
カテーテルボディ(12)であって、透明なスリーブ(15)とカテーテル(16)とを備えている、カテーテルボディ(12)と、
患者の体への接続のための接続部材(14)に機械的に接続される気管支気管アクセスバルブ(13)と
を備え、
該気管支気管装置(10)は、該気管支気管アクセスバルブ(13)が、項目1〜項目10のうちのいずれか1項に記載の気管支気管アクセスバルブ(13)であることを特徴とする、装置(10)。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、気管支吸引装置の3次元組立の図を示す。
【図2】図2は、図1の気管支吸引装置の3次元組立の分解図を示す。
【図3】図3は、本発明の教示に従い、図1および図2の気管支吸引装置の一部を形成する気管支気管アクセスバルブの拡大された三次元の図を示す。
【図4】図4は、図3の気管支気管アクセスバルブの側面図を示す。
【図5】図5は、図3および図4の気管支気管アクセスバルブの第一の構成の平面図を示す。
【図6】図6は、図3および図4の気管支気管アクセスバルブの第二の構成の平面図を示す。
【図7】図7は、図5の気管支気管アクセスバルブの第一の構成の分解平面図を示す。
【図8】図8は、図6の気管支気管アクセスバルブの第二の構成の分解平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の限定的でない実施形態が、添付の図面を参照し、例示として記載される。
【0012】
図1の番号10は、全体として、換気回路(図示されない)に接続可能な気管支吸引装置を示す。
【0013】
装置10は、カテーテルボディ12に機械的に接続される真空制御バルブ11を備えている。
【0014】
装置10はまた、装置10の革新的な部分を表す気管支気管アクセスバルブ13を備えている(以下を参照)。
【0015】
接続部材14は、装置10を完結させる。
【0016】
さらに具体的には、接続部材14は、患者に対する接続のためのコンジット14aと、気管支気管アクセスバルブ13への接続のためのコンジット14bと、換気回路(図示されない)へ装置10を接続するためのコンジット14cとを備えている。
【0017】
以下の記載において、本発明の明確な理解のために必要な詳細のみが、詳細に記載されるが、当業者は、本発明が本明細書において詳細に具体的に議論されない変形を包含することを認識する。
【0018】
真空制御バルブ11および接続部材14が公知である。それゆえ、真空制御バルブ11が、矢印11bでマークされたカバー11a(図1においては、閉じられた位置で示されている)を備えていると言えば十分である。必要に応じて、オペレータは、気管支の粘液を吸引するために、カバー11aに指の圧力を加え、カバー11aを回転させ、気管支の矢印11bを真空源(図示されない)に設定する。矢印11bをこの位置に設定しているときだけ、分泌物は吸引され得、矢印11bを他の任意の位置に設定していると、吸引は防止される。
【0019】
図2に詳細に示されるように、カテーテルボディ12は、容易に変形可能で、引き裂きに強いプラスチック材料からなる透明なスリーブ15であって、カテーテル16を外部環境への汚染、および外部環境からの汚染から、保護する。公知の方法で、カテーテル16は、気管/気管ろうチューブ(tracheal/tracheostomic tube)内部の吸引カテーテル16(最小5Chサイズ)の挿入をユーザが監視するためのいくつかの深さマーク17を備えている。
【0020】
図2に示されるように、カテーテルボディ12と気管支気管アクセスバルブ13との間には、カテーテル16をガイドするためのフィッティング18と、透明なスリーブ15をフィッティング18に固定するためのブッシング19とが挿入される。
【0021】
上記のように、革新的な部分は、気管支気管アクセスバルブ13によって規定され、該部分は、図2、図7および図8の分解図に詳細に示される。
【0022】
気管支気管アクセスバルブ13のコンポーネントパーツの全てが、透明なプラスチック材料からなる。
【0023】
添付の図面を参照して、気管支気管アクセスバルブ13は、実質的にディスク形状の第一の部材20と、実質的にカップ形状の第二の部材21とを備えている(図2、図7および図8)。
【0024】
第二の部材21は、同様に、カップ形状のメインボディ22を備え、表面22a(図4)から、カテーテル16の経路のためのスルーコンジット23が、表面22aから突き出る。スルーコンジット23は、使用中、フィッティング18に固定される(図1)。フラッシュコンジット24も、表面22aから突き出る。コンジット23、24は、必須ではないが、メインボディ22と共に一部品で形成されることが有利である。
【0025】
図1、図2、図7および図8に示されるように、フラッシュチューブ25は、コンジット24内部に挿入され、タイ27によって、フラッシュチューブ25に接続されるキャップ26を有する。
【0026】
図7に詳細に示されるように、メインボディ22は、120°離れて設置された3つの軽量化ホール28を有し、軽量化ホール28のそれぞれにおいて、それぞれのタブ29が、メインボディ22のエッジ22bを都合よく切断することによって、形成される。
【0027】
3つのタブ29の機能は、以下に説明される。
【0028】
図3、図4、図5および図6に示されるように、チャネル30は、コンジット23の内壁に組み込まれ、該チャネル30は、コンジット23の底において、点P1で始まり、点P2で終結する(図3、図4)。
【0029】
チャネル30の機能が、気管支気管アクセスバルブ13の動作を扱うセクションにおいて、以下で説明される。
【0030】
メインボディ22の表面22cは、位置決めピン31を有し(図2)、位置決めピン31は、第一の部材20の中央に形成された位置決めホール32の内部に適合する(図5および図6)。
【0031】
エッジ22bの内部表面はピン33を有し、ピン33は、使用中、以下に詳細に説明される理由のために、第一の部材20のエッジ20a上に形成されるガイドダクト34(図5、図6、図7および図8)を係合する。
【0032】
今のところ、ピン33およびガイドダクト34がストップデバイスを規定すると言えば十分である。
【0033】
図2、図3、図4、図7および図8に示されるように、スルースリーブ35は、第一の部材20の表面20bから突き出て、使用中は、接続部材14のコンジット14bに接続される。
【0034】
位置決めホール32とガイドダクト34とに加えて、第一の部材20の表面20c(図7および図8)はまた、実質的に半円のダクト36も備えている。
【0035】
表面20cはまた、エラストマーシール38を収納するためのいくつかのダクト37を備えている。
【0036】
シール38は、スリーブ35の口から水圧的に密閉なダクト36を明らかに提供する。
【0037】
すなわち、理解されるように、シール38は、フラッシュ流体が、ダクト36からスリーブ35の口まで偶発的に流れることを防ぐ。
【0038】
組み立ての間、第一の部材20、第二の部材21、シール38(ダクト37内部に挿入される)は、第二の部材21上のタブ29の変形能力を用いて一緒にしっかりと「パックされ」(図7および図8)、これは第一の部材20のエッジ20a上をグリップする。
【0039】
言い換えると、組み立ての間、第二の部材21のメインボディ22は、エッジ22bから形成されるタブ29の変形能力を用いて第一の部材20上で「クリック(click)」し、それゆえプラスチック材料から作成される。
【0040】
実際の使用中、第二の部材21は、オペレータによって、第一の部材20に対して(および位置決めピン31に関して)、矢印F1によって示される方向に回転させられ、気管支気管アクセスバルブ13を、図5に示される第一の構成から、図6に示される第二の構成まで動かし得る。
【0041】
図5の第一の構成において、カテーテル16が、スルーコンジット23、スリーブ35およびコンジット14bを通って、患者の体の所望のエリアに適合し得るように、第二の部材21と一体になったピン33は、第一の部材20のガイドダクト34に沿って、限界位置Aに設定され、コンジット23は、スリーブ35、コンジット14b、フィッティング18、ブッシング19と整列される。
【0042】
図5の第一の構成において、フラッシュコンジット24は、ダクト36の内部の一端部において終結する。しかしながら、この構成においてダクト36は、コンジット23またはチャネル30と水圧的に連絡しないので、オペレータによって、コンジット24を通ってダクト36内に意図されずに注入される場合でさえ、フラッシュ流体はまた、シール38によって、コンジット23またはチャネル30に到達することを妨害される。
【0043】
カテーテル16の終端部分16a(図2)を洗い流すために、オペレータは単にカテーテル16を引き出して、スリーブ35から終端部分16aを引き出し(図4)、ピン33がガイドダクト34に沿って限界位置B(図6)に設定され、チャネル30の一方の端部がダクト36上に位置するように、第二の部材21を第一の部材20に対して、矢印F1の方向に回転させる。フラッシュコンジット24はまた、矢印F1の方向に回転されるが、その自由端は、依然、ダクト36と接触したままである。
【0044】
従って、このことは、図6の構成を生じ、該構成において、オペレータによってファラッシュコンジット24に注入されたフラッシュ流体は、ダクト36に沿ってチャネル30に流れ込み(図4および図6の矢印F2)、点P2において、フラッドコンジット23から流れ出、そしてカテーテル16のフラッシュ終端部分16aに流れ出る。第二の部材21が、第一の部材20に対して矢印F1の方向に回転するとき、第一の部材20の表面20c(図7および図8)は、コンジット23の端部を閉じ、これにより、スリーブ35およびコンジット14bを通る、コンジット23から患者へのフラッシュ流体の偶発的な逆流を防止することが指摘されるべきである。
【0045】
一旦洗い流しが完了すると、フラッシュ流体は、公知の排出システムによって、コンジット23から排出される。
【0046】
一旦終端部分16aが洗い流しされると、オペレータは、単に第二の部材21を第一の部材20に対して矢印F1とは反対の方向に回転させ、次いでカテーテル16をスリーブ35およびコンジット14bに押し戻して、患者の処置を継続する。
【0047】
上述の記載から明らかになるように、本発明の主たる目的である気管支気管アクセスバルブの主な利点は、患者の最大限の安全性を保証する条件において、カテーテルの端部を洗い流すことのみが可能であるように設計されていることである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気管支吸引装置のための気管支気管アクセスバルブであって、
該気管支気管アクセスバルブは、
患者への接続のための接続手段を備えている第一の部材と、
カテーテルを該患者の体に挿入するための挿入手段と、該カテーテルの終端部分を洗い流すためのフラッシュ手段とを備えている第二の部材と、
該第一の部材内に形成され、該フラッシュ手段と流体連絡しているダクトであって、該第二の部材の該第一の部材に対する回転は、フラッシュ構成において該ダクトを介して該フラッシュ手段と該挿入手段との間の選択的な流体連絡を生成可能であり、該第一の部材の表面は、該接続手段を閉じて、該フラッシュ構成において該フラッシュ手段と該接続手段との間の流体連絡を防止する、ダクトと、
該第一の部材と該第二の部材との間に配置されたシールと
を備える、バルブ。
【請求項2】
前記ダクトは、実質的に半円である、請求項に記載のバルブ。
【請求項3】
前記ダクトは、前記挿入手段の内壁に組み込まれたチャネルを備えている、請求項1に記載のバルブ。
【請求項4】
前記バルブが開いている構成において、前記フラッシュ手段は、前記シールによって密閉される、請求項1に記載のバルブ。
【請求項5】
ストップデバイスをさらに備えている、請求項1に記載のバルブ。
【請求項6】
前記第一の部材は、前記シールを収納するための幾つかのダクトを備えている、請求項1に記載のバルブ。
【請求項7】
前記シールは、エラストマーから作成される、請求項1に記載のバルブ。
【請求項8】
気管支吸引装置のためのバルブであって、該バルブは、
患者への接続のための患者接続コンジットと、
カテーテル挿入コンジットおよびフラッシュコンジットに結合された調節可能なバルブ部材であって、第一の部材および第二の部材を備えているバルブ部材と
を備え、
該第二の部材は、該第一の部材に対して回転して第一の位置と第二の位置との間で切り替え可能であり、該第一の位置において、該カテーテル挿入コンジットは、該フラッシュコンジットに連絡可能に結合されるが、該患者接続コンジットには連絡可能に結合されず、該第二の位置において、該カテーテル挿入コンジットは、該患者接続コンジットに連絡可能に結合されるが、該フラッシュコンジットには連絡可能に結合されず、
該バルブ部材は、該第一の部材と該第二の部材との間に配置されたシールを備え、該シールは、第一の領域を有し、該第一の領域は、該第二の位置において、該フラッシュコンジットと連絡しているダクトを該患者接続コンジットから密閉し、該第一の位置において、互いに流体連絡している該フラッシュコンジットと該カテーテル挿入コンジットを該患者接続コンジットから密閉する、バルブ。
【請求項9】
前記第一のバルブ部材は、前記ダクトを少なくとも部分的に画定し、
記第二の位置において、前記カテーテル挿入コンジットと前記フラッシュコンジットとは、該ダクトが該カテーテル挿入コンジットと該フラッシュコンジットとの間で流体を連絡することが可能でないように位置決めされ、
記第一の位置において、該カテーテル挿入コンジットと該フラッシュコンジットとは、該ダクトが該カテーテル挿入コンジットと該フラッシュコンジットとの間で流体を連絡することが可能であるように位置決めされる、請求項に記載のバルブ。
【請求項10】
前記ダクトは、実質的に半円である、請求項に記載のバルブ。
【請求項11】
前記患者接続コンジットは、前記第一の部材に結合されている、請求項に記載のバルブ。
【請求項12】
気管支吸引装置であって、該気管支吸引装置は、
真空制御システムと、
スリーブとカテーテルとを含むカテーテルボディと、
患者への接続のための患者接続コンジットと、
バルブであって、
該バルブは、カテーテル挿入コンジットおよびフラッシュコンジットに結合された第一のバルブ部材と、該患者接続コンジットに関連付けられた第二のバルブ部材とを含み、
該第二のバルブ部材の該第一のバルブ部材の対する位置は、第一の位置と第二の位置との間で調節可能であり、該第一の位置において、該カテーテル挿入コンジットは、該フラッシュコンジットに連絡可能に結合されるが、該患者接続コンジットには連絡可能に結合されず、その結果、流体が該フラッシュコンジットから該カテーテル挿入コンジットに送達され得、該第二の位置において、該カテーテル挿入コンジットは、該患者接続コンジットに連絡可能に結合されるが、該フラッシュコンジットには連絡可能に結合されず、その結果、該カテーテルが該カテーテル挿入コンジットと該患者接続コンジットとを通して挿入され得る、バルブと、
該第二のバルブ部材内に形成されたダクトであって、該ダクトは、該フラッシュコンジットと流体連絡して、該第一の位置において該ダクトを介して該フラッシュコンジットと該挿入コンジットとの間の選択的な流体連絡を生成可能である、ダクトと
を備え、該第一の部材の表面は、該第一の位置において、該患者接続コンジットを閉じて該フラッシュコンジットと該患者接続コンジットとの間の流体連絡を防止し、
該第一のバルブ部材と該第二のバルブ部材との間にシールが配置されている、装置。
【請求項13】
前記第一のバルブ部材の前記第二の位置において、前記カテーテル挿入コンジットと前記フラッシュコンジットとは、該ダクトが該カテーテル挿入コンジットと該フラッシュコンジットとの間で流体を連絡することが可能でないように位置決めされ、
該第一のバルブ部材の前記第一の位置において、該カテーテル挿入コンジットと該フラッシュコンジットとは、該ダクトが該カテーテル挿入コンジットと該フラッシュコンジットとの間で流体を連絡することが可能であるように位置決めされる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第一の位置と前記第二の位置との間で前記第一のバルブ部材を調節するために、該第一のバルブ部材は、前記第二のバルブ部材に対して回転可能である、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記ダクトは、細長い湾曲したダクトを含み
前記フラッシュコンジットは、前記第一のバルブ部材が調節されているときに、該細長い湾曲したダクトに沿って移動する開口部を含む、請求項12に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−166090(P2012−166090A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−133740(P2012−133740)
【出願日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【分割の表示】特願2008−516208(P2008−516208)の分割
【原出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【出願人】(507364377)コヴィディエン・アクチェンゲゼルシャフト (62)