説明

水中ポンプの制御装置、マンホールポンプ装置、及び水中ポンプの制御方法

【課題】電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれた水中ポンプであっても、補助接点信号を取り出すことなくオートカットの作動状態を検知して、適正に制御できる水中ポンプの制御装置、マンホールポンプ装置、及び水中ポンプの制御方法を提供する。
【解決手段】水位センサにより検知された貯留水位がポンプ起動水位に達すると電磁開閉器を作動させて水中ポンプを駆動する圧送制御部と、電動機を駆動する電磁開閉器の作動状態と、電磁開閉器を介して電機子巻線に接続される給電線の電流を検知する電流センサの検知状態と、貯留水位に基づいて異常の有無を判定する異常判定部を備え、異常判定部は、電磁開閉器の作動中に電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されないと、オートカットが作動している電動機過熱異常と判定する水中ポンプの制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれ、貯水槽に流入した貯留水を流出管に圧送する水中ポンプの制御装置及び制御方法に関し、特に、汚水流入管から流入した汚水を貯留するマンホールに設置され、マンホールに貯留された汚水を汚水流出管に圧送する水中ポンプに好適な制御装置、マンホールポンプ装置、及び水中ポンプの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水中ポンプに異物が噛み込まれると回転羽根がロックされ、ポンプを駆動する電動機の電機子巻線に異常な電流が流れて焼損する虞がある。そのため、通常、電機子巻線の近傍にサーマルスイッチを設置し、サーマルスイッチの接点信号を制御盤に取り出して、当該接点信号に基づいて電機子巻線の異常過熱状態を検知すると、電動機を駆動する電磁開閉器を強制的に遮断する制御部を備えている。
【0003】
しかし、電流容量が小さい小型の水中ポンプでは、電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれているため、オートカットが作動しているか否かを検知する接点信号が得られず、貯水槽がオーバーフローする虞があった。
【0004】
そこで、特許文献1には、電動機に組み込まれる該電動機に流れる電流値の過大や周囲温度の上昇に感応し、温度が所定の温度に達したら作動して開となる主接点を具備するサーマルプロテクタを備え、該サーマルプロテクタの主接点が開となったら前記電動機の主回路を遮断するように構成した電動機保護装置であって、前記サーマルプロテクタの主接点が開となると閉又は開となる補助接点を備え、該補助接点の閉又は開により前記電動機の主回路が遮断されたことを外部に通報する通報手段を備えた電動機保護装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−28736号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載された補助接点信号を電動機の外部に取り出すためには、電機子巻線への給電線以外の信号線が必要となり、貯水槽の外部に設置された制御盤まで信号線を配線する施工上の手間が増し、水中ポンプのコストも上昇するという問題があった。
【0007】
本発明は、電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれた水中ポンプであっても、補助接点信号を取り出すことなくオートカットの作動状態を検知して、適正に制御できる水中ポンプの制御装置、マンホールポンプ装置、及び水中ポンプの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するため、本発明による水中ポンプの制御装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれ、貯水槽に流入した貯留水を流出管に圧送する水中ポンプの制御装置であって、水位センサにより検知された貯留水位がポンプ起動水位に達すると電磁開閉器を作動させて水中ポンプを駆動する圧送制御部と、電動機を駆動する電磁開閉器の作動状態と、電磁開閉器を介して電機子巻線に接続される給電線の電流を検知する電流センサの検知状態と、水位センサにより検知された貯留水位に基づいて異常の有無を判定する異常判定部を備え、前記異常判定部は、電磁開閉器の作動中に電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されないと、オートカットが作動している電動機過熱異常と判定する点にある。
【0009】
上述の構成によれば、圧送制御部により電磁開閉器が作動され、水中ポンプが駆動されている状態で、異常判定部により、電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されないと、オートカットが作動して水中ポンプが停止している電動機加熱異常と判定されるため、電流センサと水位センサの出力の二重の判定により、オートカットが作動していることを精度高く判定することができるようになる。
【0010】
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、異常判定部は、電磁開閉器の作動中に電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されると、電流センサが異常であると判定する点にある。
【0011】
上述の構成によれば、圧送制御部により電磁開閉器が作動され、水中ポンプが駆動されている状態で、異常判定部により、電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されると、水中ポンプが適正に駆動されていると判断され、電流センサに異常が発生していると判定されるため、別途のセンサを備えることなく電流センサの異常を検知することができるようになる。
【0012】
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一又は第二の特徴構成に加えて、圧送制御部は、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定されると、他の水中ポンプに切り替える点にある。
【0013】
複数の水中ポンプが正常である場合には、圧送制御部により、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、複数の水中ポンプの何れかが交互に駆動されるので、専ら一つの水中ポンプのみ駆動される場合に発生する複数の水中ポンプの寿命の不均衡の問題を回避することができ、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定されると、他の水中ポンプに切り替えられるので、適正に貯留水を流出管に圧送することができるようになり、貯水槽がオーバーフローする虞を低減することができるようになる。
【0014】
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第三の特徴構成に加えて、圧送制御部は、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定され、次に貯留水位がポンプ起動水位に達すると、他の水中ポンプを優先的に駆動する点にある。
【0015】
上述の構成によれば、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定され、次に貯留水位がポンプ起動水位に達すると、圧送制御部により、オートカットが作動していた水中ポンプとは異なる他の水中ポンプが優先的に駆動されるので、頻繁にオートカットが作動するような異常状態にある水中ポンプの作動機会を低減して、安定的に貯留水を流出管に圧送することができるようになる。
【0016】
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第三の特徴構成に加えて、圧送制御部は、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定されると、その後、水位センサにより検知される水位に基づいて規定される当該ポンプの運転停止時間が経過するまで、他の水中ポンプを優先的に駆動する点にある。
【0017】
上述と同様、オートカットが作動した水中ポンプは何らかの原因で過熱状態になっているため、停止させることにより自然冷却する必要がある。水中ポンプの本体部がどの程度の時間で冷却されるかは、水位に依存して変動する。例えば、水中ポンプの電動機が水没していればそれだけ速く冷却され、水没していなければ冷却時間が長くなる。そこで、圧送制御部は、水位センサにより検知される水位に基づいて規定される当該ポンプの運転停止時間が経過するまでは、冷却が不十分であると判断して、他の水中ポンプを優先的に駆動することにより、オートカットが作動した水中ポンプの冷却を促進するのである。
【0018】
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、異常判定部により異常と判定されると外部に異常を通報する通信部を備えている点にある。
【0019】
上述の構成によれば、異常判定部により異常が判定されると通信部を介して外部に異常報知されるため、例えば、電動機にオートカットの接点が開となると閉又は開となる補助接点を備え、当該補助接点の閉又は開状態を示す補助接点信号を外部に送信するための信号線を配線する等、オートカットの状態を示す補助接点信号を取り出すことなく、異常を検知することができるようになる。
【0020】
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記水中ポンプが、汚水流入管から流入した汚水を貯水槽に流入した汚水を貯留するマンホールに設置され、マンホールに貯留された汚水を汚水流出管に圧送する水中ポンプを制御する水中ポンプの制御装置を備えたマンホールポンプ装置である点にあり、マンホールポンプの制御に極めて好適である。
【0021】
本発明による水中ポンプの制御方法の第一の特徴構成は、同請求項8に記載した通り、電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれ、貯水槽に流入した貯留水を流出管に圧送する水中ポンプの制御方法であって、水位センサにより検知された貯留水位がポンプ起動水位に達すると電磁開閉器を作動させて水中ポンプを駆動する圧送制御ステップと、電動機を駆動する電磁開閉器の作動状態と、電磁開閉器を介して電機子巻線に接続される給電線の電流を検知する電流センサの検知状態と、水位センサにより検知された貯留水位に基づいて、電磁開閉器の作動中に電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されないと、オートカットが作動している電動機過熱異常と判定する異常判定ステップとを備え、圧送制御ステップでは、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動し、駆動中の水中ポンプが異常判定ステップでオートカットが作動している電動機過熱異常と判定されると、他の水中ポンプに切り替える切り替えステップを実行する点にある。
【0022】
同第二の特徴構成は、同請求項9に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記異常判定ステップで異常と判定されると外部に異常報知する通信ステップを実行する点にある。
【発明の効果】
【0023】
以上説明した通り、本発明によれば、電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれた水中ポンプであっても、補助接点信号を取り出すことなくオートカットの作動状態を検知して、適正に制御できる水中ポンプの制御装置、マンホールポンプ装置、及び水中ポンプの制御方法を提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】制御装置が設置されたマンホールポンプ装置の概略図
【図2】制御装置と水中ポンプの構成図
【図3】圧送制御部による水中ポンプの圧送制御のフローチャート
【図4】異常判定部による水中ポンプの異常判定制御のフローチャート
【図5】図3に示す圧送制御部による水中ポンプの圧送制御を拡張した圧送制御のフローチャート
【図6】図5に示す圧送制御部による水中ポンプの圧送制御を拡張した圧送制御のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明による水中ポンプの制御装置及び制御方法を、マンホールポンプ装置に設置された水中ポンプを例に説明する。
【0026】
図1に示すように、マンホールポンプ装置10は、汚水流入管11aから流入した汚水を貯留するマンホール12と、マンホール12に貯留された汚水を汚水流出管11bに圧送する水中ポンプ13と、マンホール12に貯留された汚水の水位を計測する水位センサ14と、水位センサ14からの信号に基づいて水中ポンプ13を制御する制御装置20を備えている。
【0027】
水位センサ14は、投込圧力式や気泡式の水位センサが用いられ、マンホール12の底部に設置されて、マンホール12に貯留される汚水の水位を連続的に検出するように構成されている。さらに、水位センサ14の故障に備えバックアップ用のフロート式の水位センサ15が異常高水位となる高さに設置され、水位センサ14及び水位センサ15で異常高水位を検出するように構成されている。
【0028】
マンホールポンプ装置10には、故障やメンテナンス等の為に、水中ポンプ13が2台併設され、異常高水位が発生した場合は汚水の圧送量を増やすために2台同時に運転される。
【0029】
尚、マンホールポンプ装置10に設置される水中ポンプ13は2台に限らず、さらに多くの台数の水中ポンプ13が設置されていても構わず、異常高水位が発生した場合は汚水の圧送量を増やすために複数台同時に運転される。
【0030】
各水中ポンプ13は、ケーシングに内装された回転羽根と、回転羽根を回転する主軸と、主軸を回転駆動する電動機を備え、吸込み口から吸引された汚水を吐出し口に接続された圧送管を介して汚水流出管11bに圧送するように構成されている。
【0031】
図2に示すように、電動機30の電機子巻線31(31u,31v,31w)には、オートカット32が直列に介装され、電機子巻線31に異常な電流が流れて過熱されると、オートカット32が作動して、電機子巻線31への電流を遮断するように構成されている。
【0032】
尚、オートカット32は、所定温度以上に電機子巻線31の温度が上昇すると接点32u,32v,32wを介して給電を遮断するように構成されている。
【0033】
制御装置20は、マンホールポンプ装置10の近傍に設けられた制御盤装置200に収容された制御盤に組み込まれている。
【0034】
制御装置20は、水位センサ14により検知された貯留水位がポンプ起動水位HWLに達すると電磁開閉器23を作動させて水中ポンプ13を駆動する圧送制御部26と、電動機30を駆動する電磁開閉器23の作動状態と、電磁開閉器23を介して電機子巻線31に接続される給電線の電流を検知する電流センサ24の検知状態と、水位センサ14により検知された貯留水位に基づいて異常の有無を判定する異常判定部25と、異常判定部25により異常と判定されると外部に異常報知する通信部22を備えている。
【0035】
以下、具体的に説明する。
【0036】
制御装置20は、CPUと、前記CPUで実行される水中ポンプ13の起動制御、停止制御等の各種制御プログラムと、制御プログラムで利用される各種制御情報が格納されたROMと、ワーキングエリアとして使用されるRAMと、水位センサ14により計測された水位や、ポンプ故障信号等の制御情報を入力し、ポンプを起動する制御信号等を出力する入出力回路と、各種制御プラグラムで設定された所定時間経過後に、当該所定時間の経過を示す制御信号を出力するタイマーを備えている。
【0037】
当該CPUで各種制御プログラムが実行されることにより、圧送制御部26と異常判定部25と通信部22とが構成されている。
【0038】
通信部22は、データ回線網、携帯電話網、一般電話回線網等の公衆回線網、或いは小エリア無線等のローカル通信媒体等に対応する通信端末で構成され、基地局を介して管理センターと通信するように構成されている。
【0039】
当該管理センターでは、通信部22から送受信されるマンホールポンプ装置の故障や溢水等の事故等の異常情報や、貯留水位や送水量等の制御情報を集中管理し、通信部22から異常情報が送信されることにより異常報知されると、最寄りの管理事務所に発報するように構成されている。
【0040】
異常判定部25は、電磁開閉器23の作動中に電流センサ24により電流が検知されず、水位センサ14により貯留水位の低下が検知されると、電流センサ24が異常であると判定し、さらに、電磁開閉器23の作動中に電流センサ24により電流が検知されず、水位センサ14により貯留水位の低下が検知されないと、オートカット32が作動している電動機過熱異常と判定するように構成されている。
【0041】
尚、電磁開閉器23が作動しているとは、図2に示すように、商用電源ACからの電力供給を開始している状態、即ち、電磁開閉器23が閉じている状態をいい、オートカット32が作動しているとは、電機子巻線31の異常過熱状態を検知して、オートカット32が開いている状態であることを示す。
【0042】
圧送制御部26は、貯留水位がポンプ起動水位HWLに達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプ13の何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプ13が異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定されると、駆動中の水中ポンプ13とは他の水中ポンプ13に切り替えて駆動するように構成されている。
【0043】
具体的には、圧送制御部26は、貯留水位がポンプ起動水位HWLに達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプ13の何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプ13が異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定され、次に貯留水位がポンプ起動水位HWLに達すると、他の水中ポンプ13を優先的に駆動するように構成されている。
【0044】
本構成による水中ポンプ13の制御方法について詳述すると、図3に示すように、圧送制御部26は、水中ポンプ13を制御して汚水を汚水流出管11bに圧送する圧送制御を開始し、貯留水位がポンプ起動水位HWLまで上昇したことを水位センサ14で検知すると(SA1)、RAMに設定された水中ポンプ13の運転号機を識別するポンプ識別情報を読み出す(SA2)。
【0045】
尚、圧送制御部26は、ステップSA2において、RAMにポンプ識別情報が設定されていなかった場合は、予めROMに設定された初期駆動対象の水中ポンプ13のポンプ識別情報を取得する。
【0046】
圧送制御部26は、当該取得したポンプ識別情報が示す水中ポンプ13を駆動するために電磁開閉器23を作動させ、給電線を介して、商用電源AC(図2参照)から水中ポンプ13に組み込まれた電動機30への電力の供給を開始し(SA3)、異常判定部25による異常判定を行う(SA4)。
【0047】
図4に示すように、異常判定部25は、異常判定処理を開始し、電流センサ24により電流が検知されるか否かを判定する(SB1)。
【0048】
異常判定部25は、電流センサ24により電流が検知されなかった場合は(SB1;N)、電流センサ24の異常に起因して電流が検知されていないのかどうかを確認すべく、水位センサ14により貯留水位が低下しているか否かを判定する(SB2)。
【0049】
異常判定部25は、水位センサ14により貯留水位が低下していることを検知すると(SB2;Y)、水中ポンプ13が駆動されて貯留水位が低下しているにもかかわらず、電流を検知することができなかったため、電流センサ24に異常が発生していると判定する(SB3)。
【0050】
即ち、異常判定部25により、電流センサ24及び水位センサ14とは別のセンサを備えることなく電流センサ24の異常を検知することができるようになる。
【0051】
一方、異常判定部25は、電流センサ24により電流が検知されず(SB1;N)、水位センサ14により貯留水位が低下していないことを検知すると(SB2;N)、電磁開閉器23を作動しているが電流が検知されない、また、貯留水位も低下していないため、駆動対象の水中ポンプ13のオートカット32が作動して、電動機30に電流が流れない異常、即ち、オートカット32が作動している電動機過熱異常が発生していると判定する(SB5)。
【0052】
異常判定部25により、電流センサ24と水位センサ14の出力の二重の判定により、オートカット32が作動しているか否かを精度高く判定することができるようになる。
【0053】
異常判定部25は、異常を判定すると(SB3,SB5)、通信部22により、当該異常に対応する異常情報を外部の管理センターに送信することにより異常報知し(SB4)、異常判定を終了する。
【0054】
尚、異常判定部25は、電流センサ24で電流が検知された場合は(SB1;Y)、異常が検知されず、正常な状態にあると判定して異常判定を終了する。
【0055】
したがって、例えば、電動機30にオートカット32の接点が開となると閉又は開となる補助接点を備えて、当該補助接点の閉又は開状態を示す補助接点信号を外部に送信するための信号線を配線する等、オートカット32の状態を示す補助接点信号を取り出すことなく、水中ポンプ13及び電流センサ14の異常を検知することができるようになる。
【0056】
図3に戻り、圧送制御部26は、異常判定部25によりオートカット32が作動していないと判定されたか否かを判定する(SA5)。
【0057】
異常判定部25によりオートカット32が作動していないと判定された場合は(SA5;N)、圧送制御部26は、電磁開閉器13の作動を継続し、貯留水位がポンプ停止水位LWLまで低下したことを水位センサ14で検出すると(SA6)、予めROMに設定された所定時間を設定してタイマーを駆動し(SA7)、所定時間経過後にタイマーから制御信号が出力されると、停止水位LLWLで電磁開閉器23の作動を停止して水中ポンプ13への給電を停止し、水中ポンプ13の駆動を停止する(SA8)。
【0058】
一方、異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定された場合は(SA5;Y)、圧送制御部26は、オートカット32が作動していると判定された水中ポンプ13とは他の水中ポンプ13のポンプ識別情報をRAMに設定して(SA10)、圧送制御を再開する(SA1)。
【0059】
圧送制御部26は、圧送制御を再開すると(SA1)、次に貯留水位がポンプ起動水位HWLに達したことを水位センサ14で検知した場合に(SA1)、RAMに設定された当初とは他のポンプ識別情報を読み出して(SA2)、当該ポンプ識別情報に対応する他の水中ポンプ13に対応する電磁開閉器23を作動する(SA3)。
【0060】
即ち、圧送制御部26は、貯留水位がポンプ起動水位HWLに達する度に、駆動対象の水中ポンプ13を当該他の水中ポンプ13に優先的に切り替えるように構成されている。
【0061】
尚、上述した圧送制御は、制御装置20の電源が停止される等、CPUによる制御プログラムによる圧送制御の停止指令があるまで繰り返し実行される(SA9)。
【0062】
即ち、ステップSA1からSA10により、水位センサ14により検知された貯留水位がポンプ起動水位HWLに達すると電磁開閉器23を作動させて水中ポンプ13を駆動する圧送制御ステップが構成され、ステップSB1からSB3及びSB5により、電動機30を駆動する電磁開閉器23の作動状態と、電磁開閉器23を介して電機子巻線31に接続される給電線の電流を検知する電流センサ24の検知状態と、水位センサ14により検知された貯留水位に基づいて異常の有無を判定する異常判定ステップが構成され、ステップSB4により、異常判定ステップで異常と判定されると外部に異常報知する通信ステップが構成されている。
【0063】
尚、圧送制御ステップは、貯留水位がポンプ起動水位HWLに達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプ13の何れかを交互に駆動し、駆動中の水中ポンプ13が異常判定ステップでオートカット32が作動していると判定され、次に貯留水位がポンプ起動水位HWLに達すると、他の水中ポンプ13を優先的に駆動するように構成されている。
【0064】
したがって、駆動中の水中ポンプ13が異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定され、次に貯留水位がポンプ起動水位HWLに達すると、圧送制御部26により、オートカット32が作動していた水中ポンプ13とは異なる他の水中ポンプ13が優先的に駆動されるので、頻繁にオートカット32が作動するような異常状態にある水中ポンプ13の作動機会を低減して、安定的に貯留水を流出管に圧送することができるようになる。
【0065】
さらに、上述の構成に加えて、圧送制御部26は、貯留水位がポンプ起動水位HWLに達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプ13の何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプ13が異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定されると、その後、水位状態をもとに当該ポンプ13の電動機部の水没時間を計算し、その水没時間が所定時間を経過するまで、他の水中ポンプ13を優先的に駆動するように構成してもよい。
【0066】
以下、図5に基づいて本構成による水中ポンプ13の制御方法について詳述するが、図中において、図3に示したものと同じ記号のステップは、上述と同じ処理内容であるため説明を省略する。
【0067】
圧送制御部26は、ステップSA1からSA5を実行後、異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定された場合に(SA5;Y)、予めROMに設定された所定の運転停止時間を設定してタイマーを駆動し(SC1)、オートカット32が作動していると判定された異常のある水中ポンプ13のポンプ識別情報をRAMの所定アドレス領域に退避する(SC2)。尚、運転停止時間とは、水中ポンプ13の運転を停止する時間を示す。
【0068】
その後、圧送制御部26は、圧送制御を再開して異常のある水中ポンプ13とは他の水中ポンプ13を駆動し(SA1〜SA5)、RAMの所定アドレス領域に退避されたポンプ識別情報に対応する異常のある水中ポンプ13の本体部が水没する水位PWL(以下、「ポンプ水没水位」と記す。;図1参照)にまで貯留水位が低下しているかどうかを判定する(SC3)。尚、貯水槽に設置された複数の水中ポンプ13の各ポンプ水没水位PWLは、予めROMに設定されている。
【0069】
圧送制御部26は、水位センサ14により貯留水位がポンプ水没水位PWLにまで低下していないことを検知して、水中ポンプ13の本体部が水没していると判定した場合(SC3;Y)は、駆動中のタイマーから所定の運転停止時間が経過したことを示す制御信号が出力されているか否かを判定する(SC4)。
【0070】
圧送制御部26は、タイマーから制御信号が出力され、異常のある水中ポンプ13が水没している状態で所定の運転停止時間が経過したと判定すると(SC4;Y)、当該水中ポンプ13を駆動対象の水中ポンプ13とすべく、RAMの所定アドレス領域に退避されていた当該水中ポンプ13のポンプ識別情報をRAMに設定して(SC5)、圧送制御を再開する(SA1)。
【0071】
一方、圧送制御部26は、異常のある水中ポンプ13が水没している状態で所定の運転停止時間が経過していないと判定すると(SC4;N)、駆動中の水中ポンプ13をそのまま駆動して圧送制御を実行する(SA6〜SA9、SA1)。
【0072】
尚、圧送制御部26は、水位センサ14により貯留水位がポンプ水没水位PWLにまで低下したことを検知して、既に異常のある水中ポンプ13が水没していないと判定した場合は(SC3;N)、駆動中の水中ポンプ13をそのまま駆動して圧送制御を実行する(SA6〜SA9、SA1)。
【0073】
即ち、オートカット32が作動した水中ポンプ13は何らかの原因で過熱状態になっているため、停止させることにより自然冷却する必要がある。水中ポンプ13の電動機部が水没すれば、それだけ効率的に冷却され、正常な状態に早期に復帰する。
【0074】
そこで、圧送制御部26は、水中ポンプ13の電動機部の水没時間により冷却の程度を判定し、水没時間が所定時間を経過するまでは、過熱状態になった水中ポンプ13が効果的に冷却されるように、他の水中ポンプ13を優先的に駆動するのである。
【0075】
さらに、上述した構成に加えて、圧送制御部26は、貯留水位がポンプ起動水位HWLに達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプ13の何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプ13が異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定されると、その後、水位センサ14により検知される水位に基づいて規定される当該ポンプ13の運転停止時間が経過するまで、他の水中ポンプ13を優先的に駆動するように構成してもよい。
【0076】
以下、図6に基づいて本構成による水中ポンプ13の制御方法について詳述するが、図中において、図3及び図5に示したものと同じ記号のステップは、上述と同じ処理内容であるため説明を省略する。
【0077】
圧送制御部26は、ステップSA1からSA5とステップSC3を実行し、水位センサ14により貯留水位がポンプ水没水位PWLよりも低下したことを検知すると、さらに、貯留水位が予めROMに設定された所定の運転判定水位SWL(図1参照)にまで低下しているか否かを判定する(SD1)。
【0078】
尚、運転判定水位とは、異常があると判定された水中ポンプ13を駆動対象の水中ポンプ13として運転するか否かを判定する時点の貯留水位を示し、予めROMに設定されている。
【0079】
圧送制御部26は、水位センサ14により貯留水位が運転判定水位SWLにまで低下していないことを検知すると(SD1;Y)、駆動中のタイマーから所定の運転停止時間が経過したことを示す制御信号が出力されているか否かを判定する(SC4)。
【0080】
圧送制御部26は、タイマーから制御信号が出力されたことを検知すると、貯留水位が所定の運転判定水位SWLに低下するまでに、異常があると判定された水中ポンプ13が、異常があると判定されてから少なくとも所定の運転停止時間の間、運転を停止していたと判定する(SC4;Y)。
【0081】
このとき、圧送制御部26は、当該水中ポンプ13が自然放熱によって十分に冷却されたと判定して、当該水中ポンプ13を駆動対象とすべく、RAMの所定アドレス領域に退避されていた当該水中ポンプ13のポンプ識別情報をRAMに設定し(SC5)、圧送制御を再開する(SA1)。
【0082】
一方、圧送制御部26は、水位センサ14により貯留水位が運転判定水位SWLよりも低下していることを検知すると(SC3;N)、駆動中の水中ポンプ13をそのまま駆動して圧送制御を実行する(SA6〜SA9、SA1)。
【0083】
即ち、上述した圧送制御ステップを、ステップSA1からSA10と、ステップSC1からSC5及びSD1とによって構成し、貯留水位がポンプ起動水位HWLに達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプ13の何れかを交互に駆動し、駆動中の水中ポンプ13が異常判定部25によりオートカット32が作動していると判定されると、その後、水位センサ14により検知される水位に基づいて規定される当該ポンプ13の運転停止時間が経過するまで、他の水中ポンプ13を優先的に駆動するように構成してもよい。
【0084】
即ち、上述のように、オートカット32が作動した水中ポンプ13は何らかの原因で過熱状態になっているため、停止させることにより自然冷却する必要がある。水中ポンプ13の電動機部どの程度の時間で冷却されるかは、水位に依存して変動し、例えば、水中ポンプ13の電動機部が水没していればそれだけ速く冷却され、水没していなければ冷却時間が長くなる。
【0085】
そこで、圧送制御部26は、水位センサ14により検知される水位に基づいて規定される当該水中ポンプ13の運転停止時間が経過するまでは、冷却が不十分であると判断して、他の水中ポンプ13を優先的に駆動することにより、オートカット32が作動した水中ポンプ13の冷却を促進するのである。
【0086】
尚、上述した運転判定水位SWLと対応する運転停止時間は、予めROMに複数設定されていても構わない。ただし、これに合わせて、ステップSD1は、貯留水位が各運転判定水位SWLに達するまで低下する度に、ステップSC4を実行して、各運転判定水位SWLに対応する運転停止時間が経過したかを判定するように構成されている。
【0087】
また、当該ステップSD1の構成の変更に合わせて、ステップSC1は、ROMに設定された複数の運転停止時間をタイマーに設定するように構成され、タイマーは複数の運転停止時間が経過する度に当該時間の経過を示す制御信号を出力するように構成されている。
【0088】
本構成によれば、圧送制御部26は、水位センサ14により貯留水位が複数の運転判定水位に低下することを検知する度に、異常があると判定された水中ポンプ13が十分に冷却されているか否かを判断することができるため、当該水中ポンプ13を駆動可能な時期を適切に判断して、他の水中ポンプ13を優先的に駆動する時間を低減することができるようになる。
【0089】
上述した実施形態においては、図1に示すように、水中ポンプ13は、汚水流入管11aから流入した汚水を貯水槽に流入した汚水を貯留するマンホール12に設置され、マンホール12に貯留された汚水を汚水流出管11bに圧送する水中ポンプ13として構成され、本発明による水中ポンプ13の制御装置及び制御方法は、マンホールポンプの制御に極めて好適であることを示した。
【0090】
しかし、水中ポンプ13は、マンホールポンプに限らず、河川等に設置された複数の排水機場、ポンプゲート等他の水処理プラントに設けられ水中ポンプであってもよく、当該水中ポンプの制御装置及び制御方法に本発明を適用することが可能である。
【0091】
また、制御装置20は、貯留水位や水中ポンプ13に給電される電流量等、各種制御情報を表示するメータ等の表示器や、圧送制御部26、異常判定部25、及び通信部22で利用される各種設定情報の設定操作や、水中ポンプ13の手動操作のためのテンキーやボタン等の入力操作キーを設けて構成しても構わない。
【0092】
この場合、上述した実施形態において、予めROMに設定されたポンプ水没水位PWLや運転判定水位SWL等の各種制御情報は、RAMの所定アドレスを参照するように構成し、これに合わせて、上述した制御装置20に設けられた入力操作キーを介して入力されたポンプ水没水位PWLや運転判定水位SWL等の各種制御情報がRAMの当該参照する所定アドレスに設定されるように構成しても構わない。
【0093】
この場合、制御装置に備えられた入力操作キーを介して各種制御情報を操作設定することができるため、圧送制御部26及び異常判定部25を構成する制御プログラムを、各種制御情報を設定可能な入力操作キーを備えた他の水中ポンプの制御装置に汎用的に組み込むことができるようになる。
【0094】
また、制御装置20は、通信部22を備えない構成としてもよく、制御盤内に異常を示す表示を行う構成としてもよい。
【0095】
以上説明した水中ポンプの制御装置及び制御方法の具体的構成は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明による作用効果を奏する範囲において適宜変更設計可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0096】
10:マンホールポンプ装置
13:水中ポンプ
14:水位センサ
20:制御装置
22:通信部
23:電磁開閉器
24:電流センサ
25:異常判定部
26:圧送制御部
30:電動機
31:電機子巻線
32:オートカット
AC:商用電源
HWL:ポンプ起動水位
LWL:ポンプ停止水位
PWL:ポンプ水没水位
SWL:運転判定水位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれ、貯水槽に流入した貯留水を流出管に圧送する水中ポンプの制御装置であって、
水位センサにより検知された貯留水位がポンプ起動水位に達すると電磁開閉器を作動させて水中ポンプを駆動する圧送制御部と、電動機を駆動する電磁開閉器の作動状態と、電磁開閉器を介して電機子巻線に接続される給電線の電流を検知する電流センサの検知状態と、水位センサにより検知された貯留水位に基づいて異常の有無を判定する異常判定部を備え、前記異常判定部は、電磁開閉器の作動中に電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されないと、オートカットが作動している電動機過熱異常と判定する水中ポンプの制御装置。
【請求項2】
異常判定部は、電磁開閉器の作動中に電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されると、電流センサが異常であると判定する請求項1記載の水中ポンプの制御装置。
【請求項3】
圧送制御部は、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定されると、他の水中ポンプに切り替える請求項1又は請求項2に記載の水中ポンプの制御装置。
【請求項4】
圧送制御部は、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定され、次に貯留水位がポンプ起動水位に達すると、他の水中ポンプを優先的に駆動する請求項3記載の水中ポンプの制御装置。
【請求項5】
圧送制御部は、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動するように制御し、駆動中の水中ポンプが異常判定部によりオートカットが作動している電動機過熱異常と判定されると、その後、水位センサにより検知される水位に基づいて規定される当該ポンプの運転停止時間が経過するまで、他の水中ポンプを優先的に駆動する請求項3記載の水中ポンプの制御装置。
【請求項6】
異常判定部により異常と判定されると外部に異常を通報する通信部を備えている請求項1から5の何れかに記載の水中ポンプの制御装置。
【請求項7】
前記水中ポンプが、汚水流入管から流入した汚水を貯留するマンホールに設置され、マンホールに貯留された汚水を汚水流出管に圧送する水中ポンプを制御する請求項1から6の何れかに記載の水中ポンプの制御装置を備えたマンホールポンプ装置。
【請求項8】
電機子巻線にオートカットが直列に介装された電動機が組み込まれ、貯水槽に流入した貯留水を流出管に圧送する水中ポンプの制御方法であって、
水位センサにより検知された貯留水位がポンプ起動水位に達すると電磁開閉器を作動させて水中ポンプを駆動する圧送制御ステップと、電動機を駆動する電磁開閉器の作動状態と、電磁開閉器を介して電機子巻線に接続される給電線の電流を検知する電流センサの検知状態と、水位センサにより検知された貯留水位に基づいて、電磁開閉器の作動中に電流センサにより電流が検知されず、水位センサにより貯留水位の低下が検知されないと、オートカットが作動している電動機過熱異常と判定する異常判定ステップとを備え、圧送制御ステップでは、貯留水位がポンプ起動水位に達する度に、貯水槽に設置された複数の水中ポンプの何れかを交互に駆動し、駆動中の水中ポンプが異常判定ステップでオートカットが作動している電動機過熱異常と判定されると、他の水中ポンプに切り替える切り替えステップを実行する水中ポンプの制御方法。
【請求項9】
前記異常判定ステップで異常と判定されると外部に異常報知する通信ステップを実行する請求項8記載の水中ポンプの制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−236191(P2010−236191A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82434(P2009−82434)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】