説明

水中撮影機材のコンバータ取付装置

【課題】
本発明は、水中撮影機材が使用中に取り付け箇所で緩んで撮影機材が安定しなかったり、又水中で撮影機材の取り付け箇所を変更する必要が生じた場合、これを可能とし取り付けが強固な水中撮影機材のコンバータ取付け装置を提供する課題にある。
【解決手段】
本発明は、水中のストロボ或いはライトなどが取り付けられるブラケットシューと、このブラケットシューの取り付けねじが挿入され、吊り下げベルトが引っ掛けられるラニアードと、主に水中用の防水ケースが取り付けられるグリップの天台と、前記ラニアードと前記天台との間に回動方向に位置を調節可能な構造を有する取り付け板とからなり、前記取り付け板の前記天台に取り付けられる箇所に一対の円弧状の開口を設けたことを特徴とする水中撮影機材のコンバータ取り付け装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中撮影機材に用いるコンバータの取付位置を自由に変更でき、変更箇所で強固に固定できる水中撮影機材のコンバータ取付装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ダイバーが水中などで使用する水中撮影機材は扱うとき、水流などの抵抗で或いは何らかの原因で取り付け箇所が緩んで取り付け方向が変わったり、或いは動揺して安定しなかったり、取り付け箇所から外れたりすることがある。また水中で取り付け位置を変えることがあって、ドライバー一本で取り付け位置の調節ができ同時に強固に固定できることがのぞまれる。結局、コンバータの取付板の位置を容易に変更できたり、変更位置での強固な取付けが望まれている。
【0003】
特許文献1には水中カメラケースのグリップを着脱可能にして、無線モジュールユニットとして構成し、カメラの機種が異なっても共通に使用するようなものがあるが、この文献は水中撮影機材の取り付け箇所が緩んで機材の位置が変わってしまうことを防止するものでもなく、又、途中で取り付け位置を変更できるものでもないものである。従って、本発明が期待する機材の取り付けを強固にできるものでもなく、加えて取り付け位置を変更して 取り付けができるものでもない。
【特許文献1】特開2008−191419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする問題点は、水中撮影機材が使用中に取り付け箇所で緩んで撮影機材が安定しなかったり、又水中で撮影機材の取り付け箇所を変更する必要が生じた場合、これを可能とし取り付けが強固な水中撮影機材のコンバータ取付け装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は課題解決の手段として、水中のストロボ或いはライトなどが取り付けられるブラケットシューと、このブラケットシューの取り付けねじが挿入され、吊り下げベルトが引っ掛けられるラニアードと、主に水中用の防水ケースが取り付けられるグリップの天台と、前記ラニアードと前記天台との間に回動方向に位置を調節可能な構造を有する取り付け板とからなり、前記取り付け板の前記天台に取り付けられる箇所に一対の円弧状の開口を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、水中撮影機材が使用中に取り付け箇所で緩んで撮影機材が安定しなかったり、又水中で撮影機材の取り付け箇所を変更する必要が生じた場合、これを可能とし取り付けが強固な水中撮影機材のコンバータ取付け装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、吊り下げベルト等を取り付けるラニアードの金具とグリップの天台との間に取付け配置されるコンバータの取付け板に半円形の長穴である開口を設け、この開口内をストロボ或いはライトなどを取り付けるブラケットのねじを通し、グリップに固定することで、開口で取付け板の方向を調節できる構造にし、同時に強固な取付けが実現できるもので、取付け板の方向の調節はブラケットの2本のねじの弛緩、緊締によって可能にした構造である。
【0008】
以下に、本発明の実施例に係る水中撮影機材のコンバータ取付け装置について図1を参照して詳細に説明する。
【0009】
本実施例に係るコンバータの取付け板1は中央で屈曲された平板のもので図示しないが先端にはコンバータが取り付けられる。コンバータ取付けの反対側には半円形の二個の開口2,3が形成してあって、この二個の開口は位置的にグリップ4の天台5のねじ穴61〜66のいずれかに対応している。グリップ4はカメラなどを内臓した防水ケースを取り付けたもので、撮影者が掴むようになっている。
【0010】
前記取付け板1の上にはラニアード7があって、その穴8には吊り下げベルトなどが取り付けられる。又ラニアード7には孔91、92が設けてあってブラケットシュー10のねじ11、12が通るようになっている。前記ブラケットシュー10はストロボ或いはライトなどが取り付けられるもので、嵌合構造になっている。
【0011】
次に、これらの部材を組み付ける場合はブラケットシュー10のねじ11、12をラニアード7の孔91、92に通し、更に下のコンバータの取付け板1の開口2,3を通し、グリップ4の天台5のねじ穴61〜66のいずれかにねじ込む。この場合、ねじ11は開口3を通り、ねじ12は開口2を通すと、ねじ11はねじ穴61にねじ込まれ、ねじ12はねじ穴64にねじ込まれるようになる。
【0012】
この状態でねじ11、12をねじ込み固定すればブラケット10、ラニアード7、取付け板1、天台5の各々は相互に固定される。取付け板1即ちこれに取り付けたコンバータの方向を調節する場合はねじ11,12を緩めて取付け板1を水平方向(図示矢印A方向)にいずれかに回動させ位置を決めた後、ねじ11,12を締めつけることで所望の位置に設定できるものである。
【0013】
しかして、取り付け板1に半円形の一対の開口を形成することにより撮影機材の位置を希望の位置に設定変更できるもので、しかもドライバー1本で簡便に可能であることが特徴である。水中という不自由な環境でも所望の位置で水中撮影を実現できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明の取付け装置は水中機材の自由な位置の設定に大変便利でダイバーには歓迎されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例を説明するための水中撮影機材のコンバータ取付け装置の分解組み立て概略斜視図である。
【符号の説明】
【0016】
1 コンバータ取付け板
2、3 開口
4 グリップ
5 天台
7 ラニアード
8 穴
10 ブラケットシュー
11、12 ねじ
61〜66 ネジ穴
91,92 孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中のストロボ或いはライトなどが取り付けられるブラケットシューと、このブラケットシューの取り付けねじが挿入され、吊り下げベルトが引っ掛けられるラニアードと、主に水中用の防水ケースが取り付けられるグリップの天台と、前記ラニアードと前記天台との間に回動方向に位置を調節可能な構造を有する取り付け板とからなり、前記取り付け板の前記天台に取り付けられる箇所に一対の円弧状の開口を設けたことを特徴とする水中撮影機材のコンバータ取り付け装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−191028(P2010−191028A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33483(P2009−33483)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(300093467)トーカドエナジー株式会社 (21)
【Fターム(参考)】