説明

水中油型乳化化粧料

【課題】みずみずしく、なめらかな伸びの使用感でありながら、素肌感に優れた水中油型乳化化粧料を提供すること。
【解決手段】
(a)40℃における動粘度が10000mm/s以上300000mm/s以下である高粘性油剤
(b)25℃において液状である界面活性剤
(c)光輝性粉体0.5〜10質量%
を含有し、且つ成分(a)が油性成分中の50質量%以上であることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、40℃における動粘度が10000mm/s以上300000mm/s以下である高粘性油剤、25℃において液状である界面活性剤、光輝性粉体を含有する水中油型乳化化粧料に関し、さらに詳細には、みずみずしく、なめらかな伸びの使用感だけでなく、特に素肌感に優れた化粧膜を得られることができる水中油型乳化化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧品は、その目的に応じて種々の成分を配合し利用されている。近年、生活環境においてエアコンなどの空調設備が広く使われ、一年中乾燥した環境下にて生活する人が増加している。そのため保湿を謳う化粧品が数多く検討されている。例えば、ワセリンや固形油を配合したり、皮膜形成成分として水溶性高分子を配合するなどして肌に対する保湿効果を検討している。
このように化粧料には、さまざまな成分を配合できるが、なかでも水中油型乳化化粧料は、油性成分と水性成分を含有させることが可能であり、官能品質拡大の可能性が高いことから数多くの検討がされている。例えば、揮発性シリコーン油はさっぱりとした感触を与え、トリグリセリン脂肪酸エステルは肌へのなじみを向上させ、流動パラフィンはエモリエント効果の向上させる等に使用される。
特に、高粘性油剤は粘ちょうな性状ゆえに肌表面に対して平滑な化粧膜となりやすく口唇化粧料などへの応用される技術がある(例えば、特許文献1〜3参照)。また粘ちょうでマッサージ性もあることから、クレンジング化粧料への応用する技術がある(例えば、特許文献4参照)
【0003】
一方で、化粧料を肌に塗布した際に保湿や美白といったスキンケア効果だけでなく、より素肌に近い化粧仕上がりが求められている。この素肌というのは、肌色は元より適度な輝きなどが必要とされ、光輝性粉体を用いた技術がある(例えば、特許文献5参照)。
【特許文献1】特開2003−137733号公報
【特許文献2】特開2004−83502号公報
【特許文献3】特開2005−247776号公報
【特許文献4】特開2006−306780号公報
【特許文献5】特開平6−56628号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、高粘性油剤を用いた特許文献1〜3の技術では、塗布後の化粧膜には優れるが素肌感としては期待されているものではなかった。また特許文献4の技術では、その粘ちょう性油剤の特徴である肌への密着感によりクレンジング効果を向上させる効果はあるが、みずみずしい使用感や素肌感については特に期待されているものではなかった。また特許文献5の技術では、光輝性粉体を用いた素肌感に関する技術であるが、メーキャップ化粧料などの粉体化粧料に関する技術であり、みずみずしく、なめらかな使用感を期待するものではなかった。
そのためこれら上記技術においては、素肌感に優れながらもみずみずしく、なめらかな使用感を有する化粧料に関する技術の開示はどこにもなく、本発明はこれを開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる実情を鑑み、本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の粘性を有する高粘性油剤を、特定の界面活性剤を用いて水中油型乳化化粧料とすることにより、高粘性油剤を含有しながらもみずみずしく、なめらかな使用感を特徴とする水中油型乳化化粧料とすることができ、これに特定量の光輝性粉体を含有することでより素肌感の効果に特に優れる水中油型乳化化粧料が得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は次の成分(a)〜(c);
(a)40℃における動粘度が10000mm/s以上300000mm/s以下である高粘性油剤
(b)25℃において液状である界面活性剤
(c)光輝性粉体0.5〜10質量%
を含有し、且つ成分(a)が油性成分中の50質量%以上であることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。
【0007】
成分(b)が非イオン性界面活性剤であることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。
【0008】
固形油の含有量が0.5質量%未満であることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。
【0009】
成分(a)が水素添加ポリイソブテンであることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。
【0010】
成分(a)の含有量が3〜15質量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。
【0011】
成分(c)が雲母チタンであることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。
【0012】
乳化滴の平均粒径が0.01〜1μmであることを特徴とする水中油型乳化化粧料に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の水中油型乳化化粧料は、みずみずしく、なめらかな伸びの使用感でありながら、素肌感に優れた品質を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明に用いられる成分(a)の40℃における動粘度が10000mm/s以上300000mm/s以下である高粘性油剤は、成分(c)とともに肌に素肌感を与えることを目的として含有されるものである。具体的には、通常化粧料に使用されるものであればいずれのものも使用することができ、例えば、重質流動イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブテン、水素添加ポリイソブテン、α−オレフィンオリゴマーが挙げられる。本発明においては水素添加ポリイソブテンが、素肌感を得られやすく、好ましい。市販品としては、パールリーム18(40℃動粘度10000mm/s)、パールリーム24(40℃動粘度40000mm/s)、パールリーム46(40℃動粘度200000mm/s)、(以上、日油株式会社製)等を例示することができる。これらの一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
また、本発明に用いられる成分(a)の動粘度が10000mm/s未満の場合は、肌上にツヤ感を与える効果が劣り、成分(c)と相乗的な効果である素肌感を得る事ができず、300000mm/sを超える場合は、乳化物であっても肌上でのなめらかな伸びを得られないものとなってしまう。尚、本発明における素肌感とは、油剤の有するツヤ感ではなく、成分(c)との相乗的効果により、素肌により近い化粧膜の状態の事を指すものである。
【0015】
本発明に用いられる成分(a)の高粘性油剤は、油性成分中の50質量%(以下質量%は「%」と略す)以上であることが必須である。50%未満であると、ツヤ感を得ることができず、素肌感が得られないため好ましくない。
また本発明に用いられる成分(a)の含有量は、特に限定されるものではないが、全化粧中3〜15%であれば、素肌感を得ることができ、好ましい。
【0016】
本発明に用いられる成分(b)の25℃において液状である界面活性剤は、成分(a)を含む油剤を乳化する目的で用いられるものであり、みずみずしく、なめらかな使用感の水中油型乳化化粧料を得ることができるものである。
本発明に用いられる成分(b)は一般に化粧品に用いられるものであれば、いずれのものも使用することができ、具体的には、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、非イオン界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物等が挙げられる。また、アニオン界面活性剤としては、イソステアリン酸の無機及び有機塩が挙げられる。なかでも、乳化安定性に優れるという観点から、非イオン性の界面活性剤を好ましいものとすることができる。さらに、複数の液状の界面活性剤を組み合わせてもよく、HLBが6〜13の範囲であれば、高粘性油剤を含有する本願水中油型乳化化粧料において、よりみずみずしいものを得ることができるものである。特に好ましいものとしては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油系の界面活性剤で、エチレンオキサイド付加数が40以下であれば、25℃において液状であり、みずみずしい使用感を得られやすく好ましい。具体的に例示するとすれば、NIKKOL HCO−5(HLB6.0)、NIKKOL HCO−10(HLB6.5)、NIKKOL HCO−20(HLB10.5)、NIKKOL HCO−30(HLB11.0)、NIKKOL HCO−40(HLB12.5)(以上、日光ケミカルズ社製)、EMALEX HC−5(HLB6.0)、EMALEX HC−7(HLB6.2)、EMALEX HC−10(HLB6.5)、EMALEX HC−20(HLB10.5)、EMALEX HC−30(HLB11.0)、EMALEX HC−40(HLB12.5)(以上、日本エマルジョン株式会社製)等を挙げることができる。
【0017】
本発明に用いられる成分(c)の光輝性粉体は、塗布膜に素肌感を与える目的で含有されるものであり、一般に化粧品に用いられるものであれば、いずれのものも使用することができ、光輝性を有し、素肌感を与える性質上、干渉光を有する粉体である。また、形状は板状の形状が好ましく、数層に被覆された構造を有するものでもある。材質としては、無機類、有機類、いずれのものも使用することができ、具体的には、酸化セリウム、硫酸バリウム、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、窒化ホウ素等の無機板状粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機板状粉体を挙げることができ、これらを母粉体とし、材質の違う素材にて被覆し、干渉光を有する粉体とするものである。
具体的には、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆板状アルミナ、酸化チタン被覆板状シリカ、酸化チタン被覆板状硫酸バリウム、シリカ被覆雲母、シリカ被覆オキシ塩化ビスマス、シリカ被覆板状アルミナ、シリカ被覆板状硫酸バリウム等を例示する事ができ、さらに、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
なかでも素肌感に優れる干渉光を得られやすく、化粧料に含有させることが容易であるという観点から、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイトを母粉体とする板状粉体に酸化チタンを被覆した物が好ましい。
【0018】
本発明に用いられる成分(c)は、塗布膜とした場合に黄色〜赤色の干渉光を有し、平均粒径は10〜50μmの範囲のものを特に好ましいものとしてあげることができる。この領域の粉体であれば、素肌感の良好な仕上がりを得ることができる。
具体的に例示するとすれば、TIMIRON SUPER RED,TIMIRON SUPER GOLD TIMIRON TIMIRON SPLENDID RED,TIMIRON SPLENDID GOLD(以上、MERCK株式会社製)、FLAMENCO RED 420C,FLAMENCO GOLD 220C,FLAMENCO ORANGE 320C(以上、BASF社製)等を挙げることができる。
【0019】
本発明に用いられる成分(c)の含有量は、0.5〜10%であればよく、より好ましくは1〜5%である。含有量が0.5%未満であると、素肌感を得ることはできず、10%を超えると素肌感ではなくメーキャップとしての効果が顕著となるため、この範囲で用いる必要がある。
【0020】
本発明の水中油型乳化化粧料には、みずみずしさを得る目的と油性成分、及び光輝性粉体の分散媒として水を用いるが、化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、例えば精製水、温泉水、深層水、又は植物等の水蒸気蒸留水等が挙げられる。イオン交換水や蒸留水等の精製水であると、金属イオンなどの不純物が少ないため特に好ましい。
【0021】
本発明に用いられる水の量は、成分(a)〜(c)の含有量により適宜決められるが、概ね20〜90%である。
【0022】
本発明の水中油型乳化化粧料の乳化滴の平均粒径は特に限定されないが、0.01〜1μmであれば、みずみずしく、なめらかな伸びの使用感を得ることができるため好ましく、さらに0.1〜0.8μmであれば特に好ましい使用感を得ることができる(平均粒径の測定にはベックマン・コールター社製コールターカウンターを用いて測定)。また、このようにして製造される本発明の水中油型乳化化粧料は、経時安定性に優れたものであり、30℃における粘度が30000mPa・s以下の乳液様の剤型のものは、従来その両立が困難であったみずみずしく、なめらかな伸びの使用感でありながら、素肌感に優れたものとすることが可能である。なおここでの粘度値の測定にはブルックフィールド型粘度計を用いることができ、「単一円筒型回転粘度計−ビスメトロン」(芝浦システム社製)などを用いて測定できる。
【0023】
本発明の水中油型乳化化粧料には、固形油の含有量が0.5%未満であることが好ましい。0.5%を超えるとなめらかな伸びが得られない場合がある。本発明における固形油とは、40℃おいて固形状のものであり、炭化水素、ロウ、硬化油、高級脂肪酸、高級アルコール等が使用できる。具体的には、例えば固体パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ミツロウ、モクロウ、ゲイロウ、モンタンワックス、硬化ヒマシ油、ステアリン酸、ミリスチン酸、ベへニン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アルキル変性オルガノポリシロキサン等である。
【0024】
本発明の水中油型乳化化粧料には、上記成分の他に通常化粧品や医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分を必要に応じて適宜配合することができる。このような成分としては、例えば、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、香料、薬効成分等を挙げることができる。
【0025】
本発明の水中油型乳化化粧料は、例えば次の製法により製造される。水性成分から成る水相と、油性成分から成る油相をそれぞれ加熱混合後、乳化し、適宜、高分子、香料等を添加し製造される。製造機器としては、ホモミキサー、ディスパーミキサーなどを用いて分散乳化、転相乳化、ゲル乳化、液晶乳化、D相乳化、PIT乳化などの一般に知られた手法にて調製可能である。また、前記必須成分を有する混合分散液をホモミキサーよりも強力な剪断力をかけられる乳化機、例えばマントンゴウリン、フレンチプレス、コロイドミル、マイクロフルイダイザー、超音波乳化機など、強力な剪断力で処理することによっても、調製可能である。
【0026】
本発明の水中油型乳化化粧料の形態は、部分用コンシーラー、部分用コントロールカラー、下地料、肌色乳液、肌色化粧水等を挙げることができ、特に荒れた肌、乾燥した肌、目元専用の化粧料を最適な形態とする事ができる。また、その使用方法としては、通常の手に適量取って使用する方法があげられる。
【0027】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
【実施例1】
【0028】
本発明品1〜9及び比較品1〜8 水中油型乳化下地料
下記表1、2に示す組成の水中油型乳化下地料を調製し、使用感(みずみずしさ、なめらかな伸び、素肌感)について下記の方法により評価し、結果を併せて表1、2に示した。
【0029】
【表1】

【0030】
【表2】

【0031】
(製造方法)
A:1〜10をディスパーにて均一に混合し、加熱する。(70℃)
B:11〜12ディスパーにて均一に混合し、加熱する。(70℃)
C:BにAを添加し乳化する。(70℃)
D:Cを40℃まで冷却し、13〜18を添加し、水中油型乳化下地料を得た。
【0032】
[評価項目及びその評価方法]
化粧歴10年以上の女性20名をパネルとし、使用感(みずみずしさ、なめらかな伸び、素肌感)の評価項目について基準Aにて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。
【0033】
(基準A)
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:不良
1点:非常に不良
(判定)
◎:平均点4.5点以上
○:平均点3.5点以上4.5点未満
△:平均点2.5点以上3.5点未満
×:平均点2.5点未満
【0034】
表1に示した本発明品1〜9の結果より、本発明の水中油型乳化下地料は、みずみずしく、なめらかな伸びを有し、素肌感を得られるものであった。それに対し、成分(a)が含有されていない比較品1は、素肌感に非常に劣るものであり、成分(a)の粘度が9000mm/sである比較品2は、化粧膜の平滑性がなく、素肌感が非常に劣るものであり、成分(a)の粘度が330000mm/sである比較品3は、粘性が高すぎる為に、なめらかな伸びが非常に劣るものであり、成分(b)が固形状である比較品4は、すべての項目において非常に劣るものであり、成分(c)を球状シリカに変えて含有した比較品5は、素肌感に非常に劣るものであり、成分(c)が0.3%含有されている比較品6は、素肌感に劣るものであり、成分(c)が11%含有されている比較品7は、塗布時に均一な化粧膜を得られにくい為、素肌感に非常に劣るものであり、成分(a)の油性成分中の含有比が44%である比較品8は、素肌感が非常に劣るものであった。
【実施例2】
【0035】
水中油型乳化肌色乳液
(成分) (%)
1.セトステアリルアルコール(25℃ 固形状) 0.2
2.イソステアリン酸(25℃ 液状) 2.0
3.ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0
(25℃ 液状)
4.ミリスチン酸オクチル 5.0
5.水素添加ポリイソブテン*2 15.0
(40℃ 10000mm/s)
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 2.0
7.水酸化ナトリウム 0.5
8.精製水 残量
9.アルキル変性カルボキシビニルポリマー(1%水溶液) 10.0
10.グリセリン 4.0
11.1,3ブチレングリコール 8.0
12.水素添加レシチン処理(0.02%)酸化チタン 2.0
(粒径0.7μm)
13.ベンガラ 0.03
14.黄酸化鉄 0.2
15.赤黄色干渉光雲母チタン*3 4.0
16.香料 0.05

*2:パ−ルリーム18 日油株式会社製
*3:FLAMENCO ORANGE 320C BASF社製
【0036】
(製造方法)
A:1〜6をディスパーにて均一に混合し、加熱する。(70℃)
B:7〜8ディスパーにて均一に混合し、加熱する。(70℃)
C:BにAを添加し乳化する。(70℃)
D:Cを40℃まで冷却し、9〜18を添加し、水中肌色乳液を得た。

【0037】
実施例2の水中油型乳化肌色乳液は、平均粒径0.8μmで、みずみずしく、なめらかな伸びを有し、素肌感に優れた水中油型乳化化粧料であった
【実施例3】
【0038】
部分用水中油型乳化コントロ−ル料
(成分) (%)
1.イソステアリン酸ソルビタン(25℃ 液状) 0.2
2.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 2.0
(25℃ 液状)
3.ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 1.0
(25℃ 液状)
4.ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体*4 0.5
5.トリイソオクタン酸グリセリル 2.0
6.水素添加ポリイソブテン*5 10.0
(40℃ 200000mm/s)
7.ジメチコン*6 2.0
8.精製水 残量
9.メチルセルロース(2%水溶液) 15.0
10.メタノール 2.0
11.1,3ブチレングリコール 8.0
12.赤黄色干渉光雲母チタン*7 6.0
13.白色干渉光雲母チタン*8 2.0
14.香料 0.02

*4:シリコン KF6015 信越化学工業社製
*5:パ−ルリーム46 日油株式会社製
*6:シリコン KF96 20CS 信越化学工業社製
*7:TIMIRON SPLENDID RED MERCK株式会社製
*8:TIMIRON TRANSWHITE MP−18 MERCK株式会社製

【0039】
(製造方法)
A:1〜7をディスパーにて均一に混合し、加熱する。(70℃)
B:8を加熱する。(70℃)
C:BにAを添加し乳化する。(70℃)
D:Cを40℃まで冷却し、9〜14を添加し、水中油型乳化コントロ−ル料を得た。
【0040】
実施例3の水中油型乳化コントロ−ル料は、平均粒径1.0μmで、みずみずしく、なめらかな伸びを有し、素肌感に優れた水中油型乳化化粧料であった
【実施例4】
【0041】
水中油型乳化凹凸補正料
(成分) (%)
1.ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 2.0
(25℃ 液状)
2.イソステアリン酸 1.5
3.ジメチコン/ビニルジメチコン・クロスポリマー 5.0
シリコーン分散物(固型分5%)*9
4.水素添加ポリイソブテン*2 15.0
(40℃ 10000mm/s)
5.精製水 残量
6.ジプロピレングリコール 8.0
7.水酸化ナトリウム 0.5
8.カルボキシビニルポリマー(1%)水溶液 15.0
9.酸化チタン(粒径0.03μm) 0.5
10.赤色干渉光雲母チタン*10 10.0
11.ポリメタクリル酸メチルパウダー 10.0
12.アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム(1%)水溶液 1.0
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.香料 0.02

*9:KSG−15 信越化学工業社製
*10:FLAMENCO RED 420C BASF社製

【0042】
(製造方法)
A:1〜4をディスパーにて均一に混合し、加熱する。(70℃)
B:5〜7をディスパーにて均一に混合し、加熱する。(70℃)
C:BにAを添加し乳化する。(70℃)
D:Cを40℃まで冷却し、8〜14を添加し、水中油型乳化凹凸補正料を得た。
【0043】
実施例4の水中油型乳化凹凸補正料は、平均粒径0.9μmで、みずみずしく、なめらかな伸びを有し素肌感に優れた水中油型乳化化粧料であった。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(c);
(a)40℃における動粘度が10000mm/s以上300000mm/s以下である高粘性油剤
(b)25℃において液状である界面活性剤
(c)光輝性粉体0.5〜10質量%
を含有し、且つ成分(a)が油性成分中の50質量%以上であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【請求項2】
成分(b)が非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項3】
固形油の含有量が0.5質量%未満であることを特徴とする請求項1又は2記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項4】
成分(a)が水素添加ポリイソブテンであることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項5】
成分(a)の含有量が3〜15質量%であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項6】
成分(c)が雲母チタンであることを特徴とする請求項1〜5の何れかの項記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項7】
乳化滴の平均粒径が0.01〜1μmであることを特徴とする請求項1〜6の何れかの項記載の水中油型乳化化粧料。

【公開番号】特開2009−242269(P2009−242269A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−88996(P2008−88996)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】