説明

水中油型皮膚外用剤

【課題】安定性に優れ、凹凸補正効果および使用性に優れた水中油型皮膚外用剤の提供。
【解決手段】(a)ビニル系モノマー100重量部と、一般式(I)で示されるモノマー0.1〜20重量部からなる樹脂粒子を含む水相と、(b)油相と、(c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上を皮膚外用剤全量中0.01〜5質量%かつ界面活性剤全量中30質量%以上含む界面活性剤と、を含む水中油型皮膚外用剤。


(上記式中、Rは水素またはメチル基、lは1〜50、mは1〜50を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水中油型皮膚外用剤に関し、特に安定性に優れ、凹凸補正効果および使用性にも優れた水中油型皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、皮膚外用剤に粉末を配合することにより、紫外線からの肌の保護、シミやソバカスなどの隠蔽、皮脂吸収等の機能を付与することが行われてきた。
特に、水中油型皮膚外用剤は良好な感触と多機能性を有することから、これに粉末を配合して、例えば乳化型ファンデーション、乳液、クリーム等としたものが使用されている。
一方、水中油型皮膚外用剤の水相には、安定して配合可能な粉末成分は実質的にシリカのみであった(例えば特許文献1参照)。しかし、シリカ特有の硬いさらさら感しか製剤に付与できず、また高配合することにより、安定性が低下する場合もあった。
【0003】
また、近年、樹脂粒子が知られている(例えば特許文献2参照)。この樹脂粒子は、塗料用艶消し剤、光学フィルム、反射防止フィルム、外用剤等に使用できることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−217534号公報
【特許文献2】特開2009−256625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水中油型皮膚外用剤に前記のような粉末を配合することにより、使用性を付与することが期待できるが、安定性には改良の余地があった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑み行われたものであり、安定性にも非常に優れながら、凹凸補正効果および使用性に優れた水中油型皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らが前述の問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、水相中に樹脂粒子を含み、特定の界面活性剤を用いて乳化することにより、乳化安定性が良好で、凹凸補正効果および使用性に優れた水中油型皮膚外用剤を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明にかかる水中油型皮膚外用剤は、(a)ビニル系モノマー100重量部と、下記一般式(I)で示されるモノマー0.1〜20重量部からなる樹脂粒子を含む水相と、
(b)油相と、
(c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上を皮膚外用剤全量中0.01〜5質量%かつ界面活性剤全量中30質量%以上含む界面活性剤と、を含むことを特徴とする。
【化1】

(上記式中、Rは水素またはメチル基、lは1〜50、mは1〜50を表す。)
前記皮膚外用剤において、前記樹脂粒子を皮膚外用剤全量中0.1〜13質量%含むことが好適である。
また、前記皮膚外用剤において、油相に分散した粉体を含むことが好適である。
【発明の効果】
【0008】
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤は、(a)樹脂粒子を含む水相、(b)油相、(c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上を含む界面活性剤と、を含む皮膚外用剤であり、安定性に優れ、凹凸補正効果および使用性にも優れた水中油型皮膚外用剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】樹脂粒子および球状シリカの吸着特性を示す界面活性剤(ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油)吸着等温線。
【図2】樹脂粒子および球状シリカの吸着特性を示す各界面活性剤吸着等温線。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤は、(a)樹脂粒子を含む水相、(b)油相、(c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上を含む界面活性剤から構成される皮膚外用剤である。以下、各成分について詳述する。
【0011】
((a)樹脂粒子を含む水相)
本発明の水中油型皮膚外用剤には、水相中に樹脂粒子を含むことが必要である。樹脂粒子は、ビニル系モノマー100重量部と、下記一般式(I)で示されるモノマー0.1〜20重量部からなるポリマーである。
【化2】

【0012】
一般式(I)中、Rは水素またはメチル基を表す。lは1〜50、mは1〜50を表す。lが50を超えると、重合安定性が低下して合着粒子が発生する傾向にある。また、mが50を超えると、重合安定性が低下して合着粒子が発生する傾向にある。
【0013】
ビニル系モノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸またはそのエステル、メタクリル酸、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸ヘプタデカフルオロデシル等のメタクリル酸またはそのエステル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸系モノマー以外のビニル系モノマーとして、例えばスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル等のビニル基を有するもの等が挙げられる。
上記ビニル系モノマーは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
また、ビニル系モノマーには、架橋性モノマーが含まれていてもよい。架橋性モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンおよびこれらの誘導体である芳香族ジビニル系モノマー等が挙げられる。これら架橋性モノマーは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
架橋性モノマーの量は、ビニル系モノマー全量中、0.5〜80重量%であることが好ましく、5〜50重量%であることがより好ましい。架橋性モノマーの割合が多すぎると、粉末が硬くなる場合がある。また、架橋性モノマーの割合が少なすぎると、耐溶剤性が低下する可能性がある。
【0016】
本発明の樹脂粒子の製造方法は、特に限定されず、懸濁重合、乳化重合、シード重合等の公知の方法が挙げられる。
懸濁重合および乳化重合は、特に限定されず、公知の条件でモノマー混合物を懸濁または乳化させ、次いで重合させることにより行うことができる。また、一般式(I)で示されるモノマーは、ビニル系モノマーに溶解させてもよく、水性媒体に分散させてもよい。また、公知の懸濁安定剤または乳化剤を使用してもよい。
【0017】
水相に配合される本発明の樹脂粒子は、皮膚外用剤全量中0.1〜13質量%、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜8質量%含むことが好適である。樹脂粒子の配合量が0.1質量%未満であると、配合による効果の発現が期待できない。樹脂粒子の配合量が13質量%を超えると、経時安定性に劣る場合がある。
【0018】
(a)水相には、上記必須成分である樹脂粒子の他に、化粧料、医薬品などに通常使用可能な水性成分を、乳化物の安定性を損なわない範囲で配合することができる。
【0019】
(a)水相の主成分として、水を配合することが好適である。また、エタノール等の低級アルコールを配合することも好適である。
【0020】
また、(a)水相には、増粘剤として、サクシノグルカン、キサンタンガム、アクリルアミドから選ばれる1種又は2種以上を配合することも好適である。増粘剤の配合により、粉体の分散安定性がさらに向上すると共に、経時による乳化粒子の沈降やクリーミングを改善することができる。
さらには、乳化助剤として、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチンから選ばれる1種又は2種以上を配合することも好適である。
【0021】
また、水相に配合可能な保湿剤としては、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、D−マンニット等が挙げられる。
水溶性高分子としては、アラビアゴム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOLなど)等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト等の無機系水溶性高分子等が挙げられる。
【0022】
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、エデト酸ナトリウム塩、メタリン酸ナトリウム、リン酸等が挙げられる。
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
【0023】
薬剤としては、ビタミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノール、イノシット、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸2−グルコシド、ビタミンD2(エルゴカシフェロール)、dl−α−トコフェロール2−Lアスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、パントテン酸、ビオチン等のビタミン類、アラントイン、アズレン等の抗炎症剤、アルブチン等の美白剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂剤、イオウ、塩化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、γ−オリザノール等が挙げられる。
また、上記薬剤は遊離の状態で使用されるほか、造塩可能なものは酸または塩基の塩の型で、またカルボン酸基を有するものはそのエステルの形で使用することができる。
【0024】
(a)水相、すなわち水性成分の配合量は、皮膚外用剤全量中50〜90質量%が好適であり、60〜80質量%が特に好適である。
【0025】
((b)油相)
(b)成分である油相には、化粧料、医薬品に通常使用可能な油性成分を、乳化物の安定性を損なわない範囲で使用することができる。
【0026】
液状油分としては、シリコーン油等が挙げられる。シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどの鎖状シリコーン油、およびオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどの環状シリコーン油等が挙げられる。
極性油分としては、オクタン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソパルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソデシル、コハク酸2−エチルヘキシル、セバシン酸ジエチルなどのエステル油等が挙げられる。
非極性油としては、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、パラフィン等の炭化水素油等が挙げられる。
【0027】
固形油分としては、カカオ脂、ヤシ油、馬油、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化ヒマシ油などの固体油脂、パラフィンワックス(直鎖炭化水素)、マイクロクリスタリンワックス(分岐飽和炭化水素)、セレシンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャートロプスワックスなどの炭化水素類、ミツロウ、ラノリン、カルナバワックス、キャンデリラロウ、米ぬかロウ(ライスワックス)、ゲイロウ、ホホバ油、ヌカロウ、モンタンロウ、カポックロウ、ベイベリーロウ、セラックロウ、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリル酸ヘキシル、還元ラノリン、硬質ラノリン、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテルなどのロウ類、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへニン酸などの高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコールなどの高級アルコール等が挙げられる。
【0028】
(b)油相、すなわち油性成分の配合量は、皮膚外用剤全量中1〜40質量%が好適であり、10〜30質量%が特に好適である。
【0029】
また、本発明の油相には、粉体および分散剤を配合してもよい。すなわち、上記のような油性成分を分散媒として、粉体および分散剤を含む粉体分散物を配合することができる。油相に粉体分散物を配合する場合、一般的な水中油型乳化組成物よりも安定性に劣る傾向にある。しかし、本発明の(a)〜(c)成分を配合した場合、油相に粉体および分散剤を含む水中油型乳化組成物にした場合にも、経時安定性に非常に優れている。
【0030】
油相中に配合される粉体および分散剤は、特に限定されず、化粧料、医薬品に通常使用可能なものを配合することができる。
【0031】
粉体としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、および青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0032】
粉末を配合する場合、皮膚外用剤全量中0.1〜40質量%、さらには10〜30質量%配合することが好適である。
【0033】
分散剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸付加ポリエチレングリコール、脂肪酸付加ポリグリセリン、脂肪酸、長鎖アルコール、脂肪酸ソルビタンエステル等が挙げられる。
【0034】
分散剤を配合する場合、皮膚外用剤全量中0.1〜10質量%、さらには0.5〜5質量%配合することが好適である。
【0035】
((c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上を含む界面活性剤)
(c)成分である界面活性剤は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤の少なくとも1種を含むことが必要であり、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
なお、本発明において、(b)油相に粉体および分散剤を配合する場合に用いられる分散剤の配合量は、(c)界面活性剤の配合量に含まれない。
【0036】
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のオキシエチレン基の付加モル数は、特に限定されないが、30〜100であることが好適である。オキシエチレン基の付加モル数が30未満であると、HLBが低く(疎水性が高く)水中油型活性剤として不適である場合がある。またオキシエチレン基の付加モル数が100を超えると、乳化剤として機能しない場合がある。
【0037】
シリコーン系界面活性剤としては、POE変性オルガノポリシロキサン、POE・POP変性オルガノポリシロキサン、POEソルビタン変性オルガノポリシロキサン、POEグリセリル変性オルガノポリシロキサンなどの親水基で変性されたオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0038】
スルホン酸系界面活性剤としては、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、硫酸化脂肪酸モノグリセリドナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ケリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸ナトリウム、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられる。
【0039】
上記のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される界面活性剤は、皮膚外用剤全量中0.01質量%〜5質量%かつ界面活性剤全量中30質量%以上配合することが必要である。また、これらの界面活性剤は、界面活性剤全量中50質量%以上配合することが好適であり、これらの界面活性剤が100質量%であることが特に好適である。
これらの界面活性剤が皮膚外用剤全量中0.01質量%未満しか配合しない場合、もしくは、界面活性剤全量中30質量%未満しか配合しない場合、乳化安定性に劣る場合がある。これらの界面活性剤の配合量が5質量%を超えると、使用性に劣る場合がある。
【0040】
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤以外の界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外のポリオキシアルキレン系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤、脂肪酸系界面活性剤等が挙げられる。
【0041】
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤は、従来外皮に適用されている化粧料、医薬品、および医薬部外品に広く応用することが可能である。例えば、美容液、乳液、クリーム、日中用乳液、化粧下地、リキッドファンデーション、アイライナー、マスカラ、ヘアジェル等の液状、乳液状ないしクリーム状の製品、皮膚科用軟膏の製品等が挙げられる。
【実施例】
【0042】
本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する質量%で示す。
実施例の説明に先立ち本発明で用いた試験の評価方法について説明する。
【0043】
評価(1):経時安定性
試料を50℃で4週間静置後、外観および粘度について評価した。
○…外観および粘度に変化なく安定性が良好である。
○△…極僅かに外観および/または粘度に変化があったが問題ない範囲である。
△…若干、外観および/または粘度に変化があり、注意が必要である。
△×…外観および/または粘度の変化があり、安定性に懸念がある。
×…外観および粘度の変化が大きく、不安定であった。
【0044】
評価(2):粉末の分散安定性
試料を50mlのサンプル管に入れ、室温において45rpmの速度で4時間回転させた後、粉末の凝集度合いを視覚により評価した。
○…色縞、凝集物が全く無い。
○△…極僅かに色縞、凝集物があるが問題ない範囲である。
△…若干、色縞、凝集物がある。
△×…色縞、凝集物がある。
×…色縞、凝集物が多くある。
【0045】
評価(3):凹凸補正効果
試料を肌に塗布した際の凹凸補正効果を専門パネラー10名により評価した。評価基準は以下の通りである。
○…パネル9名以上が、凹凸補正力があると認めた。
○△…パネル7名以上9名未満が、凹凸補正力があると認めた。
△…パネル5名以上7名未満が、凹凸補正力があると認めた。
△×…パネル3名以上5名未満が、凹凸補正力があると認めた。
×…パネル3名未満が、凹凸補正力があると認めた。
【0046】
評価(4):使用性
試料を肌に塗布した際の使用性を専門パネラー10名により評価した。評価基準は以下の通りである。
○…パネル9名以上が、使用性が良好であると認めた。
○△…パネル7名以上9名未満が、使用性が良好であると認めた。
△…パネル5名以上7名未満が、使用性が良好であると認めた。
△×…パネル3名以上5名未満が、使用性が良好であると認めた。
×…パネル3名未満が、使用性が良好であると認めた。
【0047】
まず、本発明者らは、水相に各種粉末成分を配合した化粧水(試験例1−1、1−2)、水中油型ファンデーション(試験例1−3〜1−7)を下記製造方法により製造した。そして、各試料を評価項目(1)または(2)について上記採点基準にて評価した。結果を表1に示す。
【0048】
・化粧水製造方法
イオン交換水に各原料を順次添加、撹拌混合し、それぞれの化粧水を得た。
【0049】
・水中油型皮膚外用剤(ファンデーション)製造方法
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、イソドデカン、イソオクタン酸セチル、オクチルメトキシシンナメート、アミノ変性シリコーン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、イソステアリン酸、酸化チタン、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄を撹拌混合する(油相パーツ)。別途、イオン交換水、ダイナマイトグリセリン、1,3-ブチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa クロスポリマー、サクシノグルカン、メチルパラベン、フェノキシエタノール、エタノール、エデト酸三ナトリウム・二水和物、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油を撹拌混合した後、粉末(球状シリカ、またはポリウレタン樹脂粉末)を添加、分散する。油相パーツを添加、撹拌混合し、水中油型皮膚外用剤を製造した。
【0050】
【表1】

*1:サンスフェアL−51(AGCエスアイテック社製)
*2:プラスチックパウダーD−400(東色ピグメント社製)

【0051】
表1によれば、水性組成物に5質量%の粉末成分を配合した試験例1−1、1−2は、いずれも経時安定性に優れていた。
一方、水相に粉末成分を配合していない水中油型皮膚外用剤である試験例1−3は、分散安定性は良好であった。
水相に球状シリカを配合した水中油型皮膚外用剤である試験例1−4、1−5は、その配合量を多くするに従い、試料の分散安定性に劣っていた。
水相にポリウレタン樹脂粉末を配合した水中油型皮膚外用剤である試験例1−6、1−7もまた、多量に配合すると分散安定性に劣るものとなった。
このように、水系に安定的に配合可能な粉末成分を乳化系の外相である水相に配合しても、特に粉末成分を高配合した場合に乳化安定性が悪くなってしまうことが確認された。
【0052】
そこで、本発明者らは、水相中の粉末と乳化安定性との相関について検討を行った。
水中に粉末10質量%および各種濃度(0.1、0.3、0.5、1、3、5、10質量%)の界面活性剤(表1で使用したポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油)を配合して、吸着等温線を測定した。粉末としては、球状シリカと、下記方法で製造された樹脂粒子を用いて検討を行った。結果を図1に示す。
【0053】
なお、樹脂粒子の製造において用いた一般式(I)で示されるモノマーの構造は以下のとおりである。
【化3】

【0054】
・樹脂粒子合成方法
攪拌機及び温度計を備えた容量1Lの反応容器に、ラウリル硫酸ナトリウム1gを溶解させた水500gを入れ、そこへ第三リン酸カルシウム120gを分散させた。これに予め調製しておいたメタクリル酸メチル300gとエチレングリコールジメタクリレート17gの混合物に、上記化3で示されるポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名:ブレンマー50PEP−300(日油社製)、l=約3.5、m=約2.5)63.4gと過酸化ベンゾイル1.0gとアゾビスイソブチロニトリル1.5gとを溶解させた混合液を入れて、T.Kホモミキサーにて攪拌することで液滴径を調製した。次に、反応容器を50℃に加温して攪拌しながら懸濁重合を行い、引き続いて100℃で2時間加温処理を行い、平均粒子径7.9μmの樹脂粒子を得た。
【0055】
図1によれば、界面活性剤は粉末成分に吸着されていることがわかる。したがって、粉末成分による界面活性剤の吸着が、乳化安定性に悪影響を及ぼしている可能性もあることが示唆された。
加えて、界面活性剤の吸着量は粉末成分により異なることがわかる。球状シリカと比較すると、樹脂粒子を配合した場合に、界面活性剤の吸着量が少ないことがわかる。
【0056】
次に、樹脂粒子を水中油型乳化系の水相に配合し、安定性について検証を行った。
下記表2に示す配合組成よりなる水中油型ファンデーションを、上記製造方法により製造した。そして、各試料を評価項目(2)〜(4)について上記採点基準にて評価した。結果を表2に示す。
【0057】
【表2】

【0058】
表2によれば、樹脂粒子を水相に配合した水中油型皮膚外用剤である試験例2−1において、試料の安定性は良好であった。
また、樹脂粒子を5質量%配合した試験例2−2においても、試料の安定性は良好であった。
また、試験例2−2において、油相に粉体分散物を用いず、通常の水中油型皮膚外用剤の場合も、全ての評価において優れたものであった。
以上のことから、界面活性剤(ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油)の吸着量が少ない樹脂粒子を、該界面活性剤を用いた水中油型乳化系の水相に配合することで、安定性に非常に優れた水中油型皮膚外用剤が得られることが明らかになった。
加えて、このような樹脂粒子を配合した水中油型皮膚外用剤は、凹凸補正効果および使用性にも優れていることが明らかとなった。
【0059】
次に、樹脂粒子と各種界面活性剤の吸着量について検討を行った。
水中に樹脂粒子10質量%を配合した系において、各種濃度(0.3、1、3、5、10質量%)の各種界面活性剤を配合した場合の吸着等温線を図2に示す。結果には、図1の結果も併せて示してある。
なお、図2中のステアロイルメチルタウリンナトリウムは、3質量%以上は溶解せず、測定不能であったため、0.3質量%、1質量%の2つの濃度で測定を行った。また、カルボン酸系界面活性剤であるステアリン酸ナトリウム、アミノ酸系界面活性剤であるN−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウムでは、溶解しなかったため、測定ができなかった。
【0060】
図2によれば、同じ樹脂粒子を配合した場合でも、界面活性剤の種類によって、その吸着量が異なることがわかる。
特に、濃度にかかわらず、POE(50)POP(40)ジメチルエーテルの吸着量が非常に多かった。
これに対して、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油以外にも、シリコーン系界面活性剤であるポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、スルホン酸系界面活性剤であるステアロイルメチルタウリンナトリウムを配合した場合、界面活性剤の吸着量が少なく、乳化粒子の形成に影響を及ぼすことがないため、乳化安定性の良好な乳化組成物が得られることがわかる。
【0061】
以上のことから、(a)樹脂粒子を含む水相、(b)油相を含む水中油型皮膚外用剤において、(c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上を含む界面活性剤を含むことにより、安定性に優れ、凹凸補正効果および使用性にも優れる皮膚外用剤が得られることが明らかとなった。
本発明者らによるさらなる検討の結果、(c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上の界面活性剤の配合量は、皮膚外用剤全量中0.01〜5質量%かつ界面活性剤全量中30質量%以上という条件を満たすことが必要であることが見出された。
【0062】
次に、樹脂粒子の配合量について検討を行った。下記表3に示す配合組成よりなる水中油型化粧下地を、下記製造方法により製造した。そして、各試料を評価項目(1)および(2)について上記採点基準にて評価した。結果を表3に示す。
【0063】
・水中油型皮膚外用剤(化粧下地)製造方法
イオン交換水、ダイナマイトグリセリン、ジプロピレングリコール、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、クエン酸、クエン酸ナトリウム、エデト酸三ナトリウム・二水和物を70℃にて撹拌混合し、苛性カリを添加して中和する。(オクチルトリエトキシシラン/塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理)シリカ被覆酸化チタン、エチルヘキサン酸エチルヘキシル、ピバリン酸トリプロピレングリコール、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、イソドデカン、オクチルメトキシシンナメート、オクトクリレン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、PEG/PPG-50/40ジメチルエーテルを、当該中和物に添加し、乳化させ、35℃まで冷却する。これに本発明の樹脂粒子を添加して分散させ、さらにエタノールを添加し、水中油型化粧下地を得た。
【0064】
【表3】

【0065】
表3によれば、樹脂粒子を5質量%配合した試験例3−2において、試料の安定性が非常に優れていた。
樹脂粒子の配合量が少なすぎると、分散安定性に劣る傾向にあり、樹脂粒子の配合量が多すぎると、経時安定性に劣る傾向にある。
これらのことから、本発明にかかる水中油型皮膚外用剤において、樹脂粒子は0.1〜13質量%配合することが好ましい。
【0066】
以下に、本発明の水中油型皮膚外用剤の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって限定されるものではない。得られた水中油型皮膚外用剤は、いずれも安定性に優れ、凹凸補正効果および使用性にも優れるものであった。なお、下記の処方例は、特記しない限り、常法により製造された。
【0067】
処方例1 水中油型化粧下地
(質量%)
本発明の樹脂粒子 5
イオン交換水 残余
ダイナマイトグリセリン 5
ジプロピレングリコール 2
カルボキシビニルポリマー 0.2
アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.1
エタノール 7
メチルパラベン 0.15
苛性カリ 1.2
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.09
エデト酸三ナトリウム・二水和物 0.03
(オクチルシラン/塩化4級アンモニウム処理)シリカ被覆酸化チタン
4.5
エチルヘキサン酸エチルヘキシル 1.66
ピバリン酸トリプロピレングリコール 1.66
デカメチルシクロペンタシロキサン 1.92
カプリリルメチコン 2
イソドデカン 3
オクチルメトキシシンナメート 4.07
オクトクリレン 1.43
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 0.5
(製法)
表3の製法と同様に製造された。
【0068】
処方例2 水中油型ファンデーション
(質量%)
本発明の樹脂粒子 10
イオン交換水 残余
ダイナマイトグリセリン 1
1,3−ブチレングリコール 4
カルボキシメチルセルロース 0.2
ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNaクロスポリマー
0.5
サクシノグルカン 0.05
メチルパラベン 0.2
フェノキシエタノール 0.2
エタノール 2
エデト酸三ナトリウム・二水和物 0.2
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 15
イソドデカン 1
イソオクタン酸セチル 2
オクチルメトキシシンナメート 5
アミノ変性シリコーン 2
ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 0.5
イソステアリン酸 0.5
シリコーン処理酸化チタン 8
シリコーン処理ベンガラ 0.7
シリコーン処理黄酸化鉄 2
シリコーン処理黒酸化鉄 0.1
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 2
(製法)
表2の製法と同様に製造された。
【0069】
処方例3 クリーム
(質量%)
流動パラフィン 3
ワセリン 1
ジメチルポリシロキサン 1
ステアリルアルコール 1.8
ベヘニルアルコール 1.6
グリセリン 8
ジプロピレングリコール 5
マカデミアナッツ油 2
硬化油 3
スクワラン 6
ステアリン酸 2
ヒドロキシステアリン酸コレステリル 0.5
2−エチルヘキサン酸セチル 4
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3
水酸化カリウム 0.15
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
トリメチルグリシン 2
本発明の樹脂粒子 5
α−トコフェロール 2−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム 1
酢酸トコフェロール 0.1
甜茶エキス 0.1
パラベン 適量
エデト酸3ナトリウム 0.05
4−t−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン 0.05
ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.05
色剤 適量
カルボキシビニルポリマー 0.05
精製水 残余
【0070】
処方例4 美白エッセンス
(質量%)
本発明の樹脂粒子 1
ワセリン 2
ジメチルポリシロキサン 2
エタノール 5
ベヘニルアルコール 0.5
バチルアルコール 0.2
グリセリン 7
1,3−ブチレングリコール 5
ポリエチレングリコール20000 0.5
ホホバ油 3
スクワラン 2
ヒドロキシステアリン酸フィトステリル 0.5
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1
水酸化カリウム 0.1
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
グリチルレチン酸ステアリル 0.1
パントテニルエチルエーテル 0.1
アルブチン 7
トラネキサム酸 1
酢酸トコフェロール 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05
パラオキシ安息香酸エステル 適量
エデト酸三ナトリウム 0.05
4−t−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン 0.1
ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.1
黄酸化鉄 適量
キサンタンガム 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.2
精製水 残余
【0071】
処方例5 クレンジングクリーム
(質量%)
流動パラフィン 35
ワセリン 10
マイクロクリスタリンワックス 1
本発明の樹脂粒子 5
セタノール 2
バチルアルコール 1
グリセリン 3
ジプロピレングリコール 6
スクワラン 6
ステアリン酸 1
2−エチルヘキサン酸セチル 10
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.5
ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.1
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン 1
水酸化カリウム 0.1
メタリン酸ナトリウム 0.02
L−アルギニン 0.1
パラベン 適量
カルボキシビニルポリマー 0.05
精製水 残余
香料 適量
【0072】
処方例6 クレンジングクリーム
(質量%)
ジメチルポリシロキサン 3
オクタメチルシクロテトラシロキサン 20
エチルアルコール 5
本発明の樹脂粒子 0.5
オレンジ油 0.05
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
水酸化カリウム 適量
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.01
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 0.1
オウバクエキス 0.1
フェノキシエタノール 適量
カルボキシビニルポリマー 0.3
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレンTR−2) 0.3
精製水 残余
【0073】
処方例7 日焼け止めクリーム
(質量%)
ジメチルポリシロキサン 5
デカメチルシクロペンタシロキサン 25
トリメチルシロキシケイ酸 5
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 2
ジプロピレングリコール 5
微粒子酸化亜鉛(疎水化処理品60nm) 15
パラベン 適量
フェノキシエタノール 適量
エデト酸三ナトリウム 適量
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 7.5
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
球状ポリアクリル酸アルキル粉末 5
本発明の樹脂粒子 8
精製水 残余
香料 適量
【0074】
処方例8 乳液
(質量%)
ワセリン 5
ベヘニルアルコール 0.5
バチルアルコール 0.5
グリセリン 7
1,3−ブチレングリコール 7
1,2−ペンタンジオール 1
キシリット 3
ポリエチレングリコール20000 2
硬化油 2
ホホバ油 2
スクワラン 5
イソステアリン酸 0.5
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.4
水酸化カリウム 適量
ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
トリメチルグリシン 3
アルブチン 3
酵母エキス 0.1
酢酸トコフェロール 0.1
チオタウリン 0.1
クララエキス 0.1
本発明の樹脂粒子 1
ベンガラ 適量
クインスシードエキス 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.2
フェノキシエタノール 適量
精製水 残余
【0075】
処方例9 乳液
(質量%)
ワセリン 5
ジメチルポリシロキサン 2
ベヘニルアルコール 0.6
バチルアルコール 0.5
ジプロピレングリコール 2
1,3−ブチレングリコール 4
キシリット 1
ポリエチレングリコール1500 1
本発明の樹脂粒子 0.5
スクワラン 5
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
酵母エキス 0.1
シャクヤクエキス 0.1
EDTA 3ナトリウム 0.05
キサンタンガム 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.15
精製水 残余
香料 適量
【0076】
処方例10 クレンジング乳液
(質量%)
本発明の樹脂粒子 1
流動パラフィン 35
デカメチルシクロペンタシロキサン 5
グリセリン 2
ジプロピレングリコール 5
1,3−ブチレングリコール 1
2−エチルヘキサン酸セチル 8
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2
ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 1
塩化カルシウム 0.01
塩化マグネシウム 0.01
フェノキシエタノール 0.2
エデト酸3ナトリウム 0.01
カルボキシビニルポリマー 0.15
精製水 残余
香料 適量
【0077】
処方例11 エッセンスジェル
(質量%)
本発明の樹脂粒子 1.5
ジメチルポリシロキサン 5
グリセリン 2
1,3−ブチレングリコール 5
ポリエチレングリコール1500 3
ポリエチレングリコール20000 3
オクタン酸セチル 3
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.1
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
アスコルビン酸グルコシド 2
酢酸トコフェロール 0.1
オウゴンエキス 0.1
ユキノシタエキス 0.1
エデト酸三ナトリウム 0.1
キサンタンガム 0.3
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレンTR−2) 0.05
寒天末 1.5
フェノキシエタノール 適量
ジブチルヒドロキシトルエン 適量
精製水 残余
(製法)
常法に従い、半透明乳化組成物を製造後、30℃以下に冷却してゲル化させ、十分に固まったところでディスパーを用いてゲルを破砕してミクロゲル(平均粒径70μm)とした後、脱気してジェル状製品を得た。
【0078】
処方例12 水中油型乳化ファンデーション
(質量%)
(1)アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化チタン 9
(2)アルキル変性シリコーン樹脂被覆超微粒子酸化チタン(40nm) 5
(3)アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化鉄(赤) 0.5
(4)アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化鉄(黄) 1.5
(5)アルキル変性シリコーン樹脂被覆酸化鉄(黒) 0.2
(6)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 0.5
(7)デカメチルペンタシクロシロキサン 5
(8)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(9)アクリルシリコーン 4
(10)PEG−100水添ヒマシ油 2
(11)ダイナマイトグリセリン 6
(12)キサンタンガム 0.1
(13)カルボキシメチルセルロース 0.3
(14)アクリロイルジメチルタウリンナトリウム/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体
(SIMULGEL NSTM:Seppic社製)(含有量:35〜40質量%) 1.5
(15)エタノール 5
(16)本発明の樹脂粒子 4
(17)イオン交換水 残余
(製法)
(1)〜(9)をホモミキサーで混合分散した後、(10)〜(17)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。
【0079】
処方例13 化粧下地
(質量%)
ジメチルポリシロキサン 6mPas 5
デカメチルシクロペンタシロキサン 残余
エチルアルコール 8
紺青被覆雲母チタン 0.5
メチルシロキサン網状重合体 5
架橋型シリコーン末(トレフィルE−506) 15
本発明の樹脂粒子 0.1
クエン酸 0.02
クエン酸ナトリウム 0.08
酢酸トコフェロール 0.1
δ−トコフェロール 0.1
メリロートエキス 3
精製水 1
ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体

【0080】
処方例14 マスカラ
(質量%)
軽質イソパラフィン 6
ジメチルポリシロキサン 1
デカメチルシクロペンタシロキサン 5
トリメチルシロキシケイ酸 5
メチルポリシロキサンエマルション 適量
イソプロパノール 3
1,3−ブチレングリコール 6
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1
ショ糖脂肪酸エステル 0.6
ジイソステアリン酸ジグリセリル 1
炭酸水素ナトリウム 0.01
酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
フェノキシエタノール 0.3
黒酸化鉄 8
ベントナイト 1
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 4
ポリビニルアルコール 4
アクリル酸アルキル共重合体エマルション 12
ポリ酢酸ビニルエマルション 12
ナイロンファイバー(1−2mm) 6
精製水 残余
本発明の樹脂粒子 1.5
酸化チタン 1
香料 適量
【0081】
処方例15 クリーム
(質量%)
(油相)
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 7.5
スクワラン 5
ジメチコン 3
ベヘニルアルコール 3
ステアリルアルコール 1
ステアロイルメチルタウリンナトリウム 1
(水相)
本発明の樹脂粒子 13
グリセリン 10
1,3−ブチレングリコール 8
カルボキシビニルポリマー 0.17
水酸化カリウム 0.05
防腐剤 適量
精製水 残余
(製法)
70℃の水相に、70℃に加温した油相を加え、ホモミキサーで均一に分散し、30℃に冷却してクリームを得た。
【0082】
処方例16 クリーム
(質量%)
スクワラン 5
テトラオクタン酸ペンタエリスリチル 8
ジイソステアリン酸プロピレングリコール 8
ジメチコン 3
セタノール 3
ステアリルアルコール 2
イソステアリン酸ポリオキシエチレン(60)グリセリル 2
本発明の樹脂粒子 5
ステアロイルメチルタウリンナトリウム 1
トラネキサム酸 1
グリセリン 10
1,3−ブチレングリコール 7
防腐剤 適量
精製水 残余

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ビニル系モノマー100重量部と、下記一般式(I)で示されるモノマー0.1〜20重量部からなる樹脂粒子を含む水相と、
(b)油相と、
(c)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、シリコーン系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤から選択される1種または2種以上を皮膚外用剤全量中0.01〜5質量%かつ界面活性剤全量中30質量%以上含む界面活性剤と、を含むことを特徴とする水中油型皮膚外用剤。
【化1】

(上記式中、Rは水素またはメチル基、lは1〜50、mは1〜50を表す。)
【請求項2】
請求項1に記載の皮膚外用剤において、樹脂粒子を皮膚外用剤全量中0.1〜13質量%含むことを特徴とする水中油型皮膚外用剤。
【請求項3】
請求項1または2に記載の皮膚外用剤において、油相に分散した粉体を含むことを特徴とする水中油型皮膚外用剤。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−87084(P2012−87084A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−234335(P2010−234335)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【出願人】(000001959)株式会社 資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】