説明

水中造粒システム用の位置決め可能なガス注入ノズルアセンブリ

位置決め可能なガスノズルアセンブリ(100)は、加圧空気又は他の不活性ガスをペレットスラリーに注入し導入して造粒機から乾燥機へのスラリーの速度を増加するノズルチューブ(100)を有する。可変的に位置決め可能なノズルチューブ(100)は、手動又は自動制御システムを使用して、挿入し、後退し、及び/又は中間で位置決めすることができる。自動制御システムは、好ましくは、ノズルチューブに固定して結合されたキャリッジ(160)と移動可能に係合する気圧シリンダ(154)を含む。気圧シリンダは、キャリッジと磁気的に結合しているピストン(172)を含み、加圧空気のシリンダへの注入に応じたピストンの移動により、キャリッジとノズルチューブが移動し、可変位置を得るようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2008年6月16日に出願された同時係属の米国特許出願番号12/213204号の一部継続出願であり、その優先権を主張する。
本願発明は、一般に水中造粒システムに関し、さらに詳しくはそのシステムで使用されるガス注入ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
当業者は、部分的に又は完全に結晶化したペレットを製造することが有益であり、あるときには必要であることを理解している。結晶化の達成を助けるために、本願の譲受人は、米国特許第7157032号、米国特許出願番号2005/0110182号及び2007/0132134号、国際特許出願公開番号WO2005/051623号及びWO2006/127698号において、ペレットスラリーに加圧空気又は他のガスを注入して、上流の造粒過程と下流の乾燥及び後続過程との間で輸送液体中のペレットの保持時間の減少を助けることができるノズルの使用を開示しており、これらの全ては本願の譲受人によって所有され、これらを参照することで、その全体が完全に述べられているかのように、ここに組み入れる。
【0003】
同様に、WO2007/027877号は、加圧空気又は他のガスをペレットスラリーに注入してペレットスラリー中のペレットから液体の吸引を促進するノズルを開示している。ペレットの水分含有量は上流の造粒過程と下流の乾燥及び後続の過程との間の輸送液体中のペレットの保持時間を減少することにより低下する。保持時間の減少の結果、形成されたペレットのより多くの内部熱が保持され、ペレットによる吸収に利用可能な水分が減少する。この出願も、本願の現在の譲受人により所有され、参照することでその全体をここに組み入れる。
【0004】
ある条件の下で、ペレットは造粒過程の間に凝集し又は塊を形成する。ペレット塊の形成は、粘着性ペレットが普通に頻出するという多くの原因となる。これらの塊が形成すると、その塊は所謂「障害(hang-up)点」になる傾向にある。「障害点」の用語は、ペレット及び/又はペレットの塊が引っ掛かって残り、しばしば閉塞性の集積物を形成する、過程全体を通しての位置を説明するのに使用される。一例として、ペレットの塊は、「よだれ(drooling)」すなわちダイ孔を通過する溶融材料の過剰な流れがダイプレートで生じるときに形成され、望ましくないほど大きなペレットが生成される。大きなペレットは唯一の問題ではない。所望のサイズのペレットも同様に問題を引き起こす。ノズルと接触する粘着性ペレット又は未だ軟らかいペレットは、粘性と搬送する速度により「粉砕」されてノズルに付着する。最終的には、ペレットの体積が、輸送パイプを通過する輸送液体とペレットの流れを閉塞するのに十分なほど大きくなる。この閉塞は強制的に造粒過程を停止させることになる。
【0005】
このような障害点は、前述した特許及び特許出願に記載された加圧ガスを挿入する装置及び方法を使用する造粒ラインに存在することが分かっている。例えば、ガス挿入ノズルがペレット輸送パイプ内に位置している点である。これらの従来の実施形態によると、空気を注入するのに使用されるノズルは図1に示され、参照符号200で全体的に示されている。従来技術の固定ノズルチューブ210は好ましくは溶接により接合部214でエルボ202に取り付けられている。この固定ノズルアセンブリ200は始動を容易にするために除去することができない。この固定ノズルアセンブリ200は、また、固定ノズルパイプ210の周囲のペレットスラリーの自由流れを許容するように操作可能に配置することができないので、ペレットの塊による閉塞の潜在的な原因となる。同様に、固定された位置は、注入される空気又は他のガスを弁調整を介して制御することができる自由を制限する。
【0006】
したがって、水中造粒システムで製造されるペレットの結晶化及び/又は乾燥を最適化するように調整可能な位置決め可能なノズルに対する需要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7157032号明細書
【特許文献2】米国特許出願番号2005/0110182号
【特許文献3】米国特許出願番号2007/0132134号
【特許文献4】国際特許出願公開番号WO2005/051623号
【特許文献5】国際特許出願公開番号WO2006/127698号
【特許文献6】国際特許出願公開番号WO2007/027877号
【発明の概要】
【0008】
以上に鑑み、本発明の目的は、水中造粒機の輸送装置に加圧ガスを導入して、造粒過程から乾燥過程に輸送されるペレットスラリーの速度を増加する一方、ノズルの位置を変更して動的スラリー流れを制御することができる水中位置決め可能なノズルを提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、造粒装置と乾燥装置の間の輸送経路内のシール遷移カラー(seal transition collar)に取り付けられ、且つ、エルボに固定されたハウジング内でスライドするノズルチューブとカラーを有する位置決め可能なノズルを提供することである。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、少なくとも完全に挿入され前進した位置と完全に後退した位置との間で調整可能で、そのような調整を行うノズルの位置決めが手動により、又は機械、気圧、液圧、電気、電子、又は他の方法を単独で又は特定の用途に適するように組み合わせて使用する自動制御により達成される、前記目的による位置決め可能なノズルを提供することである。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、前記目的で述べられた方法のいずれかを使用して、1または複数の中間又は部分的に挿入された位置で加圧ガスを注入して、手動により又は自動的に調整することができる、前記目的による位置決め可能なノズルを提供することである。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、角度が下流アセンブリの中心線に対して約0°から、ノズルチューブの外側と下流アセンブリの内面との接線によって形成される最大角度まで変化するように、ノズルが取り付けられるエルボのルーメン内で角度的に配置される、前記目的による位置決め可能なノズルを提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、下流側の機器の中心線に対して同心円状に中心に配置される位置決め可能なノズルを提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、加圧ガスが導入され、造粒装置から乾燥装置に輸送されるペレットスラリーの速度が増加され、ペレットの内部熱が保持され、ペレットの乾燥が促進され、乾燥装置を離れるペレットの水分含有量が約1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、さらに好ましくは0.25重量%以下となるように、位置決め可能なノズルを提供することである。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、圧縮ガスが導入され、造粒装置から乾燥装置に輸送されるペレットスラリーの速度が増加され、ペレットの内部熱が保持され、ペレットの乾燥及び結晶化が促進される、位置決め可能なノズルを提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、圧縮ガスが導入され、造粒装置から乾燥装置に輸送されるペレットスラリーの速度が増加され、乾燥装置を離れるペレットが少なくとも20重量%、好ましくは30重量%、さらに好ましくは40重量%で結晶化される、前記目的による位置決め可能なノズルを提供することである。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、少なくとも部分的に後退して、造粒過程の始動中のペレットの障害を防止することができ、前方に移動してペレットスラリーの輸送パイプへの流れを加速し、輸送パイプを通過する際にペレットからの輸送液体の吸引を促進することができる、位置決め可能なノズルを提供することである。
【0018】
本発明のさらに他の目的は、ペレットスラリーの流れに特別な所望の効果を生じるために、多くの断面形状、内面に変化、又は内部構造を有する、位置決め可能なノズルを提供することである。
【0019】
これら及び他の目的に鑑み、本発明は、ポリマーストランドを押し出してペレットに切断し、該ペレットを輸送パイプを通して水ペレットスラリーとして遠心乾燥機に搬送する水中造粒機に使用される注入装置に向けられている。注入装置は、ペレット速度増進剤(expediter)を水ペレットスラリーに導入し、乾燥機へのペレットスラリーの速度を増加し、ペレットの多くの内部熱を保持するために、調整可能な注入位置を有する位置決め可能なノズルアセンブリを含む。ノズルアセンブリは、アセンブリのノズルチューブが輸送パイプ中で前方に位置する完全に挿入された位置と、ノズルチューブが輸送パイプから引き出されてパイプを通るスラリーの完全に閉塞の無い流れを提供する完全に後退した位置との間で調整可能である。好ましくは、位置決め可能なノズルは、完全挿入又は完全後退位置だけでなく、完全挿入前方位置と完全後退位置との間の種々の中間位置に、ノズルチューブを手動で、又は自動制御システムを使用して、位置決めすることができる。
【0020】
以下に明らかにするこれらの利益、他の目的及び利点は、添付図面を参照して以下に十分に説明する構成及び作用の詳細に記載され、そこでは同一符号は同一部分に言及する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来技術の固定ノズル形態の一部断面図。
【図2】水中造粒機と輸送配管を含み、本発明により位置決め可能なノズルが遠心乾燥機に取り付けられた水中造粒システムの概略図。
【図2a】図2の位置決め可能なノズルの拡大図。
【図3】ノズルチューブが後退位置にある図2aの位置決め可能なノズルと輸送パイプの一部を示す一部断面図。
【図4】ノズルチューブが挿入前方位置にある図2aの位置決め可能なノズルと輸送パイプの一部を示す一部断面図。
【図5】ノズルチューブが挿入前方位置にある図2aの位置決め可能なノズルと輸送パイプの一部を示す概略平面図。
【図6a】ノズルチューブが後退位置にある自動制御システムを使用する図2aの位置決め可能なノズルと輸送パイプの一部を示す一部断面図。
【図6b】図6aの6b−6b線に沿うノズルチューブハウジングの図。
【図6c】ノズルチューブが挿入前方位置で示された図6aの自動制御システムの実施形態の一部断面図。
【図6d】図6cの6d−6d線に沿うノズルチューブハウジングの図。
【図7】図6a−6dの自動制御システムに使用する磁力結合ロッド無しシリンダの一部断面図。
【図8】図6a−6dの自動制御システム用の制御回路を示す図。
【図9a】本発明による垂直に配置された真直フィンを含むノズルチューブの前方オリフィスの図。
【図9b】本発明による垂直に配置された屈曲フィンを含むノズルチューブの前方オリフィスの図。
【図9c】本発明によるノズルチューブの半円前方オリフィスの図。
【図9d】本発明によるノズルチューブの貝殻状のC形前方オリフィスの図。
【図9e】本発明によるテーパ終端を有するノズルチューブの図。
【図9f】本発明による徐々に設けられた円錐テーパ孔を有するノズルチューブの図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の好ましい実施形態が詳細に説明されているが、他の実施形態も可能であることを理解すべきである。したがって、本発明は、以下の説明に記載され又は図面に図示された詳細な構成、部材の配置にその範囲が限定されることは意図されていない。本発明は他の実施形態も可能であり、種々の方法とし、又は実施することができる。また、好ましい実施形態を記載するにおいて、明確性のために、特別な専門用語に頼っている。各特別な用語は、類似の目的を達成する類似の方法で動作する全ての技術的均等物を含むことを理解すべきである。可能な限り、図面の同様の部材は同一の参照符号で識別されている。
【0023】
本発明による位置決め可能なノズルアセンブリは、種々のポリマー材料の結晶化を増進するのを助け、またそれら又は他の材料の乾燥を促進する一方、従来の設計で直面してきた塊に対する起こり得る障害点を排除する。加圧空気又は他のガスをペレット輸送パイプに注入することで、ペレットスラリーの速度が増加される。その結果、速度の増加とペレットの表面からの輸送液体の吸引とにより、ペレットが輸送液体にさらされる時間が減少する。速度の増加により、輸送液体のペレットの保持時間が減少し、ペレットは長時間輸送液体にさらされてきたよりも多くの内部熱を保持することができる。実際には、ペレットの結晶化を助ける保有内部熱の増加である。この効果は、ペレットの表面からの輸送液体の吸引によりさらに増進され、輸送液体への熱の損失が減少する。
【0024】
ペレットの最大処理量を達成するために、本発明はノズルの形状と位置を調整することができる。これは、スラリーが造粒機から乾燥機に輸送される速度にとって重要であり、吸引によって輸送液体からペレットを分離し、ペレットにより保持される内部熱の量を増加するシステムの効率に影響を与える。ノズルの形状と位置を変更することは、輸送パイプを通るスラリーの流れパターンを変更し、多かれ少なかれ乱れを生成し、処理される材料に関連した特別な溶融を満たすのに役立つ。
【0025】
図2を参照すると、全体的に参照符号100で示された本発明による位置決め可能なノズルは、造粒装置10を乾燥装置20と後続の任意の後処理装置に接続する全体的に参照符号15で示された輸送パイプに組み付けられている。図示しない溶融混合装置が造粒機10に接続し、造粒機10には入口パイプ12が取り付けられている。輸送液体が入口パイプ12を通して造粒機10の切断チャンバに導入され、そこでペレットと混合し、ペレットスラリーを形成する。ペレットスラリーは、出口パイプ14を通って流出し、覗き窓16に入り、輸送パイプ15の位置決め可能ノズルアセンブリ100を通過する。ペレット速度増進剤(pellet speed expeditor)が位置決め可能ノズルアセンブリ100を通して注入され輸送パイプに導かれる。ペレット速度増進剤は、その不活性性及び入手容易性の観点から好ましくは空気である。しかし、窒素その他類似のガスのような不活性の特徴を有する他のガスも使用することができる。増速されたペレットと輸送液体は、輸送パイプ18を通過し、乾燥アセンブリ20に入って通過し、ここで脱水され、乾燥される。増速ペレットと輸送液体の詳細は以下に説明する。
【0026】
図示しない溶融混合装置は、任意の公知の装置及びそれらの組み合わせとすることができ、当業者に公知である溶融槽、シングルスクリュ押出機、ツインスクリュ押出機、静的ミキサー、連続ミキサー、バンベリー型(Banbury-type)ミキサー等を含むが、これらの限定されるものではない。
【0027】
造粒機10は、ウォーターリング造粒機、水中造粒機等とすることができるが、好ましくは当業者に公知の押出しダイが取り付けられた水中造粒機である。輸送液体は如何なる液体とすることもできるが、好ましくは水である。水に加えて、本発明による造粒で有益な他の液体は、アルコール、水アルコール混合液、鉱物油、植物油、グリコール混合液、等を含む。任意ではあるが、水又は他の輸送液体は、流動性改良剤、コーティング、消泡剤、共溶剤等の添加剤を含むことができるが、これらには限定されない。輸送液体に関して「液体」又は「水」に言及するときは、単なる水ではなく、添加剤を有する有しないに拘わらず、輸送液体として使用するのに適した如何なる液体も言及するように意図されている。
【0028】
本発明により造粒され輸送される材料は、従来から造粒による処理がなされるポリマー、ワックス及びその他の押し出し可能な材料とすることができる。例として、その材料は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリチオエーテル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリウレタン、フルオロポリマー、ビニルポリマー、生物分解性ポリマー、及びこれらの共重合体を含むことができる。さらなる処理の前に典型的に結晶化される材料は、本発明により処理されるのに特に適している。好ましくは、材料は、水分含有量が1重量%以下に乾燥され、少なくとも20%のレベルに結晶化される。さらに好ましくは、材料は、0.50重量%以下の水分含有量に乾燥され、少なくとも30重量%のレベルに結晶化され、最も好ましくは、材料は、0.25重量%以下の水分含有量に乾燥され、少なくとも40重量%のレベルに結晶化される。
【0029】
代案として、また任意ではあるが、本発明により造粒される材料は、当業者に公知の任意の従来の充填剤、これらの充填材の組み合わせ、及び/又は他の添加剤を含むことができる。充填材は、セルロースパウダー及び/又はファイバー、パウダー及び/又はファイバーを含む生体材料等を含むことができる。
【0030】
図2の乾燥機20は、脱水装置、濾過装置、振動脱水装置、流動床、回転式(tumble)乾燥機、遠心分離器、乾燥機、遠心乾燥機の少なくともいずれかとすることができ、好ましくは自己洗浄遠心乾燥機である。しかしながら、液体ペレットスラリー中のペレットから液体を分離する如何なる分離装置も本発明では使用することができる。後処理は、当業者に公知の冷却、高度結晶化、加熱、付加的乾燥、サイジング、固体重縮合又は固体重合、包装等を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
本発明による位置決め可能ノズルアセンブリ100の一つの実施形態が図2aの拡大図にさらに詳細に示されている。アセンブリは、弁104、パイプ106、逆止弁108、及びノズルチューブ110を含み、該ノズルチューブ110は部分的にエルボ102に挿入されて見えないので、破線で示されている。ノズルチューブ110は、挿入点110でエルボ102に挿入され、エルボ102の内腔に入り、エルボ102の接合点114及び流出パイプ116まで延びている。図示しない流入ガスラインは、好ましくはボール弁である弁104に取り付けられている。
【0032】
覗き窓16(図2参照)を通過したペレットスラリーは、流入パイプ118を通過し、エルボ102に入って通過し、ここで流出パイプ116に入る前に加圧ガス好ましくは空気と作用し、弁120を通過する。流入パイプ118、エルボ102、流出パイプ116は、曲げにより修正してエルボに成形されてノズルチューブ110の挿入を可能にしたシングルピースのパイプとすることができる。しかし、好ましくは、流入パイプ118、エルボ102、及び流出パイプ118は、ねじ係合又は溶接により互いに取り付けられる別個の構成材とすることができる。流入パイプ118と流出パイプ116はエルボ102と同じ径とすることができるし、またエルボ102と異なる径とすることもでき、この場合、エルボ102の径までテーパが付けられることが好ましい。好ましい実施形態によると、流入パイプ118とエルボ102は同じ径であり、流出パイプ116はエルボ102との接合点114からパイプ延長部122を有するアタッチメントまでテーパ状に増加し、弁120に導かれて接続されている。弁120は、好ましくはねじ係合又は溶接により、輸送パイプ18に接続される。
【0033】
任意ではあるが、流入パイプ116とパイプ延長部122は、図2aに示すような迅速分離継ぎ手125により分離可能に取り付けることができる。迅速分離継ぎ手125は任意の適切なパイプ迅速分離アセンブリとすることができる。そのような継ぎ手は、必要とされる検査、清掃、メンテナンス、及び修理のために、エルボとノズルアセンブリへのアクセスの容易性を向上する。
【0034】
流入パイプ118、エルボ102,流出パイプ116、ノズルチューブ110は、好ましくは、工具鋼、バナジウム鋼、炭素鋼、硬化鋼、ステンレス鋼、ニッケル鋼等で形成されるが、耐摩耗工業グレードプラスチックで形成されることもできる。これらの要素は好ましくはステンレス鋼で形成され、さらに好ましくは低炭素鋼で形成される。
【0035】
逆止弁108は、好ましくは受けタンク(不図示)とエルボ102の間に設置され、水とペレットが受けタンクに逆流するのを防止している。逆止弁108は加圧空気又は他のガスが通過することを許容するが、空気又は他のガスが通過しないとき、輸送液体からの圧力が逆止弁108を遮断し、輸送液体とペレットの逆流を防止する。代案として、自動弁、好ましくはアクチュエータを備えた電子機械弁を逆止弁108の代用とすることができる。
【0036】
弁104は、オペレータが加圧空気又は他のガスの流量を制御するのを許容する。弁104、好ましくはボール弁が例えばボルト、溶接、ねじ取付具によりノズルチューブ110に取り付けられる。弁104は、パイプ106、逆止弁108、及びノズルチューブ110に連続して取り付けられることが最も好ましい。任意ではあるが、代案として、電子機械弁を弁104と逆止弁108の代用とすることができる。
【0037】
弁120は、さらに加圧空気又は他のガスの速度を調整することができる。弁104は、加圧空気を注入することなく従来の造粒処理を許容するように閉鎖することができる。弁104と弁120は任意であり、いずれか一方を他方なしに単独で使用することができる。好ましくは、弁104は加圧ガスの調整のために存在し、さらに好ましくは弁104と弁120は加圧ガス又は他のガスの最大の制御と調整のために相乗的に組み合わせて使用することができる。
【0038】
位置決め可能ノズルは、好ましくは、図2に示すように、また図2a,3,4,5に詳細に示すように、配置することができる。図2に輸送パイプ18で具体化されたような輸送配管は、空気又は他のガスがエルボ102に注入されるように真直であることが好ましい。ペレットスラリーに関する注入効果を最大にし、ペレットスラリーを均一に吸引するために、図2a、3、4は、輸送パイプ18の軸と一致していることが好ましい。エルボ102の位置、又は「Y」形状のような均等な構造は、好ましくはペレットスラリーが造粒機10を離れた後の第1曲がり部である。しかし、エルボ102は造粒機10からさらに離れた乾燥機20の前の図示しない任意の曲がりに配置することができる。任意ではあるが、少なくとも1つの輸送パイプ18への輸送及び通過を相乗的に促進するために、多数のノズルチューブを少なくとも1つのエルボに挿入することができる。
【0039】
図3は、エルボ102に対して完全に後退した位置にある位置決め可能ノズルアセンブリ100の一部を示す。図示するように、ノズルチューブ110の後方端はカラー122によって包囲され、該カラー122はノズルチューブが円筒ハウジング128内でスライドする際に後方端をガイドする。ノズルチューブ110とカラー122は単体構造を有することができるが、好ましくは、ノズルチューブ110とカラー122は溶接などで互いに取り付けられる別個の要素である。ノズルチューブ110とカラー122は好ましくは、溶接部124と溶接部126で、カラーの各端部に溶接される。
【0040】
ノズルチューブ110とカラー122は、可変的に位置決め可能であり、ハウジング128を通して自由にスライド可能である。ハウジング128の前方端130は、接合点112でエルボ102に取り付けられているシール遷移カラー(seal transition collar)132にねじで取り付けられている。ノズルチューブ110の前方端はカラー132の中央孔133内でスライド可能に支持されている。ハウジング128内で、周方向に、ノズルチューブ110の回りに、引張スプリング134が配置されている。少なくとも1つのガイドピン136がカラー122に取り付けられている。ガイドピン136は、図5に詳細に示すように、ハウジング128の少なくとも1つの溝138内に調整し位置決め可能である。より大きな輸送パイプ及びノズルアセンブリに対しては、より高い調整能力を提供するために、ハウジング128の少なくとも2つのそれぞれの溝138内で位置決め可能に調整される少なくとも2つのガイドピン136を有するのが好ましい。溝1388は、ハウジング128の長さに対して直線的に延びて、図3に示すような少なくとも1つの角度凹部(angular recess)140、又は図5に示すような複数の凹部140,141を形成している。
【0041】
図3を参照すると、引張スプリング134好ましくはコイルスプリングは、カラー122の前方面とシール遷移カラー132の後方面に着座している。図3において、引張スプリング134はノズルチューブアセンブリの後退位置に対しては拡張されている。図4は、ノズルチューブアセンブリ100の最大前方位置に圧縮された引張スプリング134を示し、そこでノズルチューブ110はエルボ102の内腔に完全に挿入されている。図示するように、カラー122が完全に挿入されると、ガイドピン136は図5により明確に示すように角度凹部140にロックされる。一方、ノズルチューブが部分的にのみ挿入されると、ガイドピン136は角度凹部141にロックされる。
【0042】
ノズルチューブ110は、好ましくは、図3,4に示すように、シール遷移カラー132にシール可能に配置される。封止は、Oリング、「四角(quad)」リング、メカニカルシール等の当業者に公知の任意の機械的手段により達成されるが、これらには限定されない。好ましくは、封止はシール遷移カラー132の周溝144に保持された少なくとも1つのOリング142を使用して達成される。Oリング142はノズルチューブ110の径の回りにシール嵌合し、これによりノズルチューブ110は少なくとも1つのOリング142を介してシール可能にかつスライド可能に配置することができる。好ましくは、少なくとも2つのOリング142が、少なくとも2つのそれぞれの周溝144にスライド可能に配置される。最も好ましくは、多数のOリング142が同じ数の多数の周溝144にシール可能に配置される。
【0043】
図5は、図2aに図示し前述したものと同様に、ノズルチューブ110がエルボ102の内腔に完全に挿入されて接合点114とほぼ一致する位置決め可能ノズルアセンブリ100の一部を示す。カラー122はハウジング128に挿入され、ガイドピン136は溝138を移動して角度凹部140に強固に配置されている。
【0044】
ノズルチューブ110は、一般に、シール遷移カラー132の内腔内でエルボ102の外面の外側から、少なくとも接合点114及び任意ではあるがそれを越える点までにわたって、位置決め可能とすることができる。好ましくは、完全に後退した位置は、エルボ102の外面とほぼ一致し、完全に挿入された位置はほぼ接合点114にある。
【0045】
位置決め可能ノズルアセンブリ100内でのノズルチューブ110の移動は、手動、又は、好ましくは1又は複数の自動制御システムの使用を含む任意の適当な方法により、達成することができ、前記自動制御システムは、気圧、電気、電子、液圧装置及び方法の単独又はこれらの種々の組み合わせを含み、任意ではあるがプログラマブル倫理制御、PLCを含めることができる。また同一のノズルアセンブリ内に手動と自動制御能力を組み合わせることができる。手動制御は、角度凹部140の位置により決定されるような特定の位置決め位置を必要とする。しかし、移動が自動化されると、多数の位置が利用可能である。図5におけるガイドピン136、関連の溝138、角度凹部140,141の使用は、自動制御システムを使用する制御に必要でるとは期待されていない。
【0046】
ノズルの位置決めのための自動制御システムを備えた本発明による位置決め可能ノズルの好ましい実施形態が、図6a−6dに示されている。この実施形態では、ノズルはユーザにより制御される気圧シリンダを使用して気圧で所望の位置に移動する。気圧シリンダは、好ましくは参照符号154で全体的に示された磁気的に結合したロッド無しシリンダであり、ブラケット又はピン162によりノズルチューブ110とカラー122に固定して接続されたキャリッジ160に磁気的に係合している。図6aと6cに図示するように、ピン162は好ましくはキャリッジ160とカラー122の間に接続され、カラー122はノズルチューブ110に溶接されている。しかし、ピン162は直接ノズルチューブ110に接続することができる。ピン162は、当業者に公知であろう任意の適当な接続方法によりキャリッジ160とカラー122/ノズルチューブ110に接続することができるが、好ましくはキャリッジ160とカラー122にボルト締めされる。ピン162は、図6bと6dに示すようにハウジング129のスロット139により、ノズルチーブ110とカラー122を包囲するハウジング129を通過する。
【0047】
本発明に有利なこのような磁気的に結合したロッド無しシリンダは、アメリカのSMCコーポレーションによりCY1Bシリーズとして製造されている。図7に示すように、ロッド無しシリンダ154は、第1磁石174を備えたピストン172を有するシリンダチューブ170を含む。第2磁石175はシリンダチューブ170の外側でキャリッジ160の本体176に支持されている。
【0048】
気圧シリンダを使用してノズルチューブ110を移動させる制御回路が図8に概要が示され、全体的に参照符号190で示されている。ノズルチップ155を参照すると、気圧シリンダ154はその先端157に第1空気入口156を有し、基端159に第2空気入口158を有する。ノズルチューブ110を図6cと6dに示す完全挿入前方位置に移動させるために、プッシュボタン180のような押込み(jog-in)機構が起動され、これにより空気作動ブロック弁181の位置を変更し、加圧空気を第1空気入口156に注入する。また空気は其端159にある第2空気入口158の逆止弁184に注入され、これにより逆止弁184を開き、シリンダ154の基端又は前端に既にあった加圧空気を解放し、これによりピストン172は、磁気的に係合しているキャリッジ160とともに、前方に移動し、ピン162がスロット139内を図6dに示す位置まで移動する。
【0049】
逆に、図6aと6bに示すようにノズルチューブ110を挿入位置から後退位置に移動させるには、プッシュボタン182のような押出し(jog-out)機構が起動され、これにより空気作動簿ロック弁181の位置を変更し、加圧空気を第2空気入口158に注入する。また空気は先端157にある第1空気入口156の逆止弁185に注入され、これにより逆止弁185を開き、シリンダ154の先端又は後端に既にあった加圧空気を解放し、これによりピストン172は、磁気的に係合しているキャリッジ160とともに、前方に移動し、ピン162がスロット139内を図6bに示す位置まで移動する。位置決め事象の間、シリンダ154の逆止弁184と逆止弁185は、制御回路190によって制御され、空気が空気入口156又は空気入口158から解放させないことにより、ノズルチューブを適所に保持する。また逆止弁184と逆止弁185は速度制御を提供し、ノズルチューブの移動を如何に早く行うかを加減する。
【0050】
ピストンとキャリッジ160を移動させるのに使用される加圧空気は、当業者に公知の空気タンクコンプレッサのような種々の空気原から供給することができる。この気圧の実施形態により、完全挿入位置(図6cと6d)と完全後退位置(図6aと6b)の間の任意の数の中間位置は、空気入口156,158に注入される加圧空気の量を制御することにより実現することができる。磁気的結合ロッド無しシリンダ154の代わりに、当業者に公知である線形気圧シリンダ、液圧シリンダと駆動装置、又はボールねじ又はアクメねじとともにサーボモータ又はステッパーモータの使用により、ノズルチューブの同様の移動と制御が代案として得ることができる。
【0051】
望まれるなら、ノズルを移動させる好ましい自動制御システムをノズルチューブの手動移動と組み合わせることは、本発明により可能である。
【0052】
好ましくは、ノズルチューブ110は、輸送パイプ15に存在する障害物を排除するために、造粒機10の「始動」中に後退位置に置くことができる。造粒過程の開始段階で望まれない塊が容易に形成されることがあり、ノズルチューブ110の後退によりペレットスラリーが輸送パイプ15の完全内径を使用できることは、有利である。
【0053】
位置決め可能ノズルアセンブリ100は、オペレータが加圧空気又は他のガスを輸送パイプ18に注入できる一方、輸送パイプ18とエルボ102に対してノズルチューブ110の位置を調整する選択の自由を有するように設計されている。所望の吸引を依然として行いつつノズルチューブ110を後退し挿入できる程度は、流量、ペレットと輸送液体の比、輸送液体温度、輸送パイプ18に対するエルボ102の径、エルボ102と乾燥機20の間の距離、及び造粒される材料の少なくとも1つに依存するが、これに限るものではない。
【0054】
図2a、3及び4に示すように、ノズルチューブ110の外径は例えば接合点114でエルボ102の内径よりも小さいことを理解すべきである。これに関して、内腔内の空間は、特殊な造粒システム用の最大サイズのペレットを使用して測定された最大組合せ寸法の少なくとも2つのペレットが接合点114でノズルチューブ110の外面とエルボ102の内面との間を通過することができるように十分大きくすべきである。つまり、ノズルチューブの外径とエルボ内腔の内径との間の隙間領域は、造粒機に対してそれぞれ最大寸法を有する少なくとも2つのペレットが当該隙間領域で閉塞する又は詰まることなく並んで通過することができるほど十分に大きい。一例として、これらに限るものではないが、本発明の一実施形態は、エルボ102までの公称2インチのノズル流入パイプ118、公称2インチのエルボ102、エルボ102から乾燥機20までの1.5インチの輸送パイプ18と組み合わせた、公称0.75インチノズルチューブ110である。他の実施形態は、公称3インチのエルボ102と組み合わせた公称0.75インチのノズルチューブ110であり、さらなる実施形態は、公称2インチのエルボと組み合わせた校長0.5インチのノズルチューブ110である。
【0055】
図2aにおけるエルボ102の接合点114に対するノズルチューブ110の方位は、接合点114の中心線の回りに同心に心合わせし、又は中心線の上方、中心線の下方、中心線の左右、あるいは中心線の回りに集方向の任意の角度に偏心させることができ、ここでノズルチューブ110の中心線とエルボ102の接合点114の中心線との間に形成される角度は0°から最大偏角まで変化させることができる。最大偏角は、ノズルチューブ110の外面がエルボ102の接合点114の内面、及び/又はノズルチューブ110が延びるエルボ102の接合点114の下流の任意の装置と接触する偏位の程度として定義される。好ましくは、ノズルチューブ110はエルボ102の接合点114の中心線の回り同心に同一線上に配置される。エルボ102の接合点114の中心線は接合点114の下流の輸送パイプ18の中心線と同一線上にあると理解される。
【0056】
ノズルチューブ110の前方オリフィス146は、円形、正方形、矩形、楕円、多角形等の任意の形状とすることができ、好ましくは円形である。前方オリフィス146の径は、ノズルチューブ110の径より大きく、小さく、又は等しくすることができ、好ましくは等しくする。前方オリフィス146がノズルチューブ110に等しくないとき、径は最も基端側のOリング142と接触しないノズルチューブ110の部分のみに対して、テーパをもって増加し、又は減少する。図3と4を参照。しかし、先端オリフィス146は、シール遷移カラー132の内径よりも大きくすることはできない。ノズルチューブ110の末端に対する減少テーパ150は図9eに示されている。同様に、前方オリフィス146は図9cに示すような半円、図9dに示すようなC形とすることができる。
【0057】
ノズルチューブ110の内側は、螺旋、凹凸(contoured)、施条、又はテーパが付けられた内面、及びこれらの多くの組合せの少なくともいずれか1つを含む多くの異なる変化を設けることができる。図9fは円錐状にテーパが付けられたノズルチューブ110を示し、ここでテーパは前方オリフィス146に向かって減少する。
【0058】
さらに又は代案として、ノズルチューブ110の内側は、図9aと9bに示すような1又は複数のフィン152を含むことができる。フィンは、図9aに示すように、真直で、かつ、ノズルチューブ110の内周に対して90°の角度、又はそれより小さい角度をもたせることができる。同様に、フィンは、図9bに示すように、ノズルチューブ110の内周に対して曲げ、または凹凸をつけることができる。フィンは、ノズルチーブ110より小さい長さから等しい長さまでの範囲の任意の長さを有することができ、その高さはノズルチューブ110の半径を超えることはできない。好ましくは、フィン152は、ノズルチューブ110の長さより小さく、ノズルチューブ110の半径より高さが低い。多数のフィンが含められるときは、お互いに対して任意の角度で設置することができ、構造が同じ又は異ならせることもできる。フィンの目的は、輸送パイプ18内でより多くの乱流の形成を促進することである。さらに、吸引されたペレットスラリーの流れは層流から乱流まで変化させることができる。理論に拘束されることを意図していないが、ペレットスラリーへの空気又は他のガスの注入により、ペレットから輸送液体が吸引され、輸送液体は輸送パイプ18の内面に沿って層流状に輸送される一方、蒸気ミストとペレットが輸送パイプ18の中心を通り輸送パイプ18の長さに沿ってさらに乱れた流れの中を伝搬する。ある場合には、さらに乱れた流れが望ましく、この場合フィンは付加されるのが有利であるかも知れない。
【0059】
本発明により、加圧空気又は他のガスは、ノズルチューブ110を通って連続的又は間欠的に、最も好ましくは連続的に流れることができる。この加圧ガスは前述したような高速でペレットを搬送するのに使用することができる。この高速ガス流れは、輸送パイプ18を通る圧力を少なくとも8バールに調整する標準弁104を使用して、典型的には単位時間当たり少なくとも100立方メートルの体積流れを生成する圧縮ガスを使用して達成することができる。パイプ18は、標準のパイプ径であり、好ましくは1.5インチパイプ径である。当業者に明らかなように、流量とパイプ径は、処理容積、充填剤を含む材料組成、輸送液体温度、所望の結晶化度のレベル、所望の水分のレベル、及びペレット及びグラニュールのサイズにより変化する。高速ガスはペレット水スラリーと有効に接触し、吸引により水蒸気を生成し、スラリーラインを通してペレットを分散し、増加した速度で、好ましくは造粒機10から乾燥機20の出口まで1秒以下で、ペレットを乾燥機20に伝搬させる。高速吸引により、98−99体積%のガス混合物に達する空気/ガス混合物へのペレットの混合が生じる。ノズルチューブ挿入深さの調整とノズル内側の表面変化の追加とにより、輸送配管内のスラリーの流れ特性を変更することができる。
【0060】
図2aに戻ると、流入パイプ118の垂直軸と輸送パイプ18の長手軸との間に形成される角度は、必要に応じて、図2に示すように乾燥機20への入口22の高さに対して造粒機10の高さを変化させることにより、0°から90°以上まで変化させることができる。この高さの差は、造粒機10に対する乾燥機20の物理的位置決めによってもよいし、あるいは乾燥機と造粒機のサイズの差の結果であってもよい。好ましい角度の範囲は約30°から60°であり、さらに好ましい角度は約45°である。乾燥機入口22への拡大エルボ24は、流入輸送パイプ18から乾燥機22の入口22までの高速吸引ペレット/水スラリーの遷移を促進し、乾燥機20へのペレットの塊の可能性を減少する。
【0061】
ノズル110の外面と、流入パイプ118、エルボ102、流出パイプ116及び輸送パイプ18の内面は、摩滅、浸食、腐食、摩耗、望ましくない接着、及び狭窄を減少する表面処理で被覆することができる。これらの表面処理は、窒化、炭化、及び焼結の少なくとも1つとすることができる。同様に、前述した表面は、高速空気及び燃料修正熱処理、電解メッキ、無電解メッキ、溶射、熱容射、プラズマ処理、無電解ニッケル分散処理、及び電解プラズマ処理を単独で、及びこれらを組み合わせて受けることができる。これらの処理は、表面を金属化し、好ましくは金属窒化物を表面に強固に付着させ、さらに好ましくは金属炭化物及び金属炭窒化物を表面に強固に付着させ、さらに好ましくはダイヤモンド状炭素を表面に強固に付着させ、さらに好ましくは耐摩耗性金属マトリックスのダイヤモンド状炭素を表面に付着させ、さらに好ましくは金属炭化物マトリックスのダイヤモンド状炭素を表面に付着させる。他のセラミック材料を使用することができ、また制限する意図なしに一例としてここに含められる。被覆厚さは、被覆された表面がシールして通過しなければならない部品の径に対する適切な修正無しに、約0.002インチを越えるべきではない。
【0062】
本発明をその好ましい形態で開示したが、本発明の精神及び範囲、請求の範囲で述べられた均等物から逸脱することなく、多くの修正、追加、及び削除を行ってもよいことは、当業者に明らかである。
【符号の説明】
【0063】
100 ノズルチューブ
160 キャリッジ
154 気圧シリンダ
172 ピストン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマーストランドを押し出してペレットに切断する造粒装置と共に使用する注入装置であって、前記造粒装置は前記造粒装置に液体を導入するパイプと、液体とペレットのスラリーを前記造粒装置の外へ前記ペレットを乾燥する遠心乾燥機まで輸送する輸送経路とを含む、注入装置において、
ハウジング内に可動ノズルチューブを有し、前記液体とペレットのスラリーにペレット速度増進剤を導入し、前記乾燥機に至り前記乾燥機を通過する前記ペレットスラリーの速度を増加して、前記ペレットのより多くの内部熱を保持する位置決め可能ノズルアセンブリからなり、
前記ノズルチューブは完全挿入位置と完全後退位置の間で移動可能である注入装置。
【請求項2】
前記水中造粒装置の前記輸送経路は、前記造粒機に結合された出口パイプを含み、前記出口パイプを通して前記スラリーは輸送パイプに送られ、前記輸送パイプは前記スラリーを前記乾燥機に搬送し、前記出口パイプと前記輸送パイプは曲がりエルボ継ぎ手により接合され、前記エルボ継ぎ手内で前記移動可能ノズルチューブは、前記ノズルアセンブリの下流の前記輸送パイプの軸と一線になるように、延ばすことができる請求項1に記載の注入装置。
【請求項3】
前記位置決め可能ノズルアセンブリはさらに、前記曲がり継ぎ手に固定されたシール遷移カラーと、前記シール遷移カラーに取り付けられたハウジングと、前記ノズルチューブに固定され前記ハウジング内に受け入れられたスライドカラーとを有し、前記スライドカラーと前記ノズルチューブは前記ハウジング内で自由に移動可能である請求項2に記載の注入装置。
【請求項4】
前記ハウジングは、前記ノズルチューブの回りに周方向に配置され、前記スライドカラーの前方面と前記シール遷移カラーの後方面とに着座する引張スプリングとを含み、前記引張スプリングは、前記移動可能ノズルチューブが前記曲がり継ぎ手に対して前進した際に圧縮される請求項3に記載の注入装置。
【請求項5】
前記ノズルチューブは前記完全挿入位置と前記完全後退位置の間で手動で調整可能であり、前記ハウジングは前記移動可能ノズルチューブと平行に延びる少なくとも1つの溝を有し、前記溝は少なくとも1つの角度凹部を有し、前記スライドカラーはガイドピンが取り付けられ、前記ガイドピンは前記溝内で位置決め可能であり、前記角度凹部に受け入れられると、特定の挿入位置と関連した引張スプリングの設定自由度で前記ノズルアセンブリをロックする請求項4に記載の注入装置。
【請求項6】
前記ペレット速度増加剤は加圧ガスであり、前記ノズルアセンブリはさらに前記加圧ガスの流れを制御するように構成された少なくとも1つの弁を有する請求項5に記載の注入装置。
【請求項7】
前記位置決め可能ノズルアセンブリは、前記完全挿入位置と前記完全後退位置の間で前記ノズルチューブの移動を自動的に有効にし、前記ノズルチューブをそれらの間の任意の位置に位置決めするように構成された自動制御システムを含む請求項1に記載の注入装置。
【請求項8】
前記自動制御システムは、磁気的に結合されたロッド無し気圧シリンダ、線形気圧シリンダ、液圧シリンダ及び駆動ユニット、ボールねじ又はアクメねじを有するサーボモータ又はステッパーモータを含む請求項7に記載の注入装置。
【請求項9】
前記自動制御システムは、前記ハウジングに取り付けられ、前記シリンダへの加圧空気の注入に応じて、前記シリンダの第1端と第2端の間で前記ノズルチューブを移動するように構成された気圧シリンダを含む請求項7に記載の注入装置。
【請求項10】
前記位置決め可能ノズルアセンブリは、さらに、前記ノズルチューブに固定されて前記ハウジングの受け入れられるスライドカラーと、前記気圧シリンダと移動可能に係合するキャリッジとを含み、前記気圧シリンダは、前記キャリッジと磁気的に係合するピストンを含み、前記加圧空気の注入による前記ピストンの移動が前記キャリッジと前記ノズルチューブを移動するようにした請求項9に記載の注入装置。
【請求項11】
前記キャリッジは、前記ハウジングのスロットを通過するピンにより前記スライドカラーに結合されている請求項10に記載の注入装置。
【請求項12】
ポリマー及び他の押出し可能な材料をペレットに処理する装置において、
押し出されたストランドを液中でペレットに切断する造粒機と、
前記造粒機から液体とペレットのスラリーを、ペレットから液体を分離する分離装置まで輸送する輸送パイプと、
前記輸送パイプ内で前記液体とペレットのスラリーにペレット速度増進剤を導入し、前記処理装置を通る前記ペレットの速度を増加して前記ペレットが高度の内部熱を保有するようにした注入器であって、ハウジング内に位置決め可能なノズルチューブを有し、前記ノズルチューブは前記輸送パイプ内に挿入可能であり、前記パイプに対して完全挿入位置と完全後退位置の間で移動可能である、注入器と
からなる装置。
【請求項13】
前記ノズルチューブは調整可能なノズルアセンブリの一部であり、
前記調整可能なノズルアセンブリは、前記輸送パイプに固定されたシール遷移カラーと、前記シール遷移カラーに取り付けられたハウジングと、前記ハウジング内に受け入れられたスライドカラーとを有し、前記スライドカラーと前記ノズルチューブは前記ハウジング内で自由に移動可能である請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ハウジングは、前記ノズルチューブの回りに周方向に配置され、前記スライドカラーの前方面と前記シール遷移カラーの後方面とに着座する引張スプリングとを含み、前記引張スプリングは、前記ノズルアセンブリが前記完全挿入位置に前進した際に圧縮される請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ノズルチューブは手動で調整可能であり、前記ハウジングは前記移動可能ノズルチューブと平行に延びる少なくとも1つの溝を有し、前記溝は少なくとも1つの角度凹部を有し、前記スライドカラーはガイドピンが取り付けられ、前記ガイドピンは前記溝内で位置決め可能であり、前記角度凹部に受け入れられると、特定の挿入位置と関連した引張スプリングの設定自由度で前記ノズルアセンブリをロックする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記位置決め可能ノズルアセンブリは、前記完全挿入位置と前記完全後退位置の間で前記ノズルチューブの移動を自動的に有効にし、前記ノズルチューブをそれらの間の任意の位置に位置決めするように構成された自動制御システムを含む請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記自動制御システムは、磁気的結合されたロッド無し気圧シリンダ、線形気圧シリンダ、液圧シリンダ及び駆動ユニット、ボールねじ又はアクメねじを有するサーボモータ又はステッパーモータを含む請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記自動制御システムは、前記ハウジングにその第1端と第2端に取り付けられ、前記シリンダへの加圧空気の注入に応じて、前記シリンダの第1端と第2端の間で前記ノズルチューブを移動するように構成された気圧シリンダを含む請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記位置決め可能ノズルアセンブリは、さらに、前記ノズルチューブに固定されて前記ハウジングの受け入れられるスライドカラーと、前記気圧シリンダと移動可能に係合するキャリッジとを含み、前記気圧シリンダは、前記キャリッジと磁気的に係合するピストンを含み、前記加圧空気の注入による前記ピストンの移動が前記キャリッジと前記ノズルチューブを移動するようにした請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記キャリッジは、前記ハウジングのスロットを通過するピンにより前記スライドカラーに結合されている請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記ノズルチューブの幾何学的形状は、円形、正方形、矩形、楕円、多角形、半円、貝殻状、又はC形状のいずれかである請求項1記載の注入装置。
【請求項22】
前記ノズルチューブは流出端でテーパがつけられている請求項21に記載の注入装置。
【請求項23】
前記ノズルチューブは螺旋、凹凸、施条、テーパ又はこれらの組み合わせが設けられた内面を有する請求項21に記載の注入装置。
【請求項24】
押出し可能な材料をペレットに処理する方法において、
押出し可能な材料をストランドに押し出し、
押出されたストランドを液中でペレットに切断し、
前記ペレットと前記液体を液体とペレットのスラリーとして輸送配管を通して輸送し、
前記輸送配管内で位置決め可能な加圧ノズルアセンブリを所望の挿入度に調整し、
前記ガスノズルアセンブリを使用して前記輸送配管に加圧ガスを高速で注入し、前記スラリーが前記輸送配管を通って移動する際に、前記ペレットからの前記液体の分離を促進し、
前記液体から前記ペレットを分離する、
ことからなる方法。
【請求項25】
前記ガスノズルアセンブリはガイドピンを有するスライドカラー内に嵌合するガスノズルを含み、前記調整のステップは手動で行われ、前記注入のステップはさらに前記ガスノズルを前記輸送パイプに装着されたハウジングにスライドさせることを含み、前記ハウジングは少なくとも1つの溝と、前記ノズルが所望の挿入度にあるときに前記ガイドピンを固定位置で受け入れる曲がりのある凹部とを有する請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記調整のステップは、自動制御システムの制御により、前記ガスノズルアセンブリのガスノズルを所望の挿入度に自動的に移動させることを含む請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記ガスノズルを所望の挿入度に自動的に移動させステップは、磁気的に結合されたロッド無し気圧シリンダ、線形気圧シリンダ、液圧シリンダ及び駆動装置、あるいはボールねじ又はアクメねじを備えたサーボモータ又はステッパーモータを使用して行われる請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ガスノズルアセンブリは、完全挿入位置と完全後退位置の間で前記ノズルチューブの移動を自動的に有効にするように構成された気圧シリンダを備えた自動制御システムを含み、前記方法は、加圧空気を前記シリンダの一端に注入して前記ノズルチューブを完全挿入位置に移動させ、加圧空気を前記シリンダの他端に注入して前記ノズルチューブを完全後退位置に移動させるステップを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記ノズルチューブをキャリッジに固定して結合し、前記キャリッジを前記シリンダ内のピストンに磁気的に結合するステップをさらに有し、前記加圧空気を注入するステップが前記ピストンを移動させ、前記磁気的結合を介して、前記キャリッジとノズルチューブを移動させるようにした請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記押出し可能材料は結晶化に十分な熱を有する結晶化可能なポリマー材料であり、前記注入ステップは、少なくとも20%のレベルに自己結晶化を開始するのに十分な熱を前記ポリマー材料に保持させる請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記注入ステップは、前記液体から前記ペレットを分離するステップ中に、前記液体からの前記ペレットの分離、及び/又は、前記ペレットの乾燥を促進する請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図2a】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図9d】
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【図9e】
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【図9f】
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【公表番号】特表2011−524290(P2011−524290A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514707(P2011−514707)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際出願番号】PCT/US2009/047008
【国際公開番号】WO2009/155196
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(500092365)ガラ・インダストリーズ・インコーポレイテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】Gala Industries, Inc.
【Fターム(参考)】