説明

水位計測システム

【課題】
従来の画像処理方法や電気抵抗の差を検出するセンサーを利用する方法で水位を検出する場合、複雑な処理や複雑な構成が必要である。よってこれらの処理に時間を費やし、緊急を要する場合に警報の発令が遅れてしまうことがあった。
【解決手段】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、RFIDシステムを用いて常時通信を行い、一定以上の信号強度で通信ができたか否かによる危険水位を検知することにより、簡易な処理で、迅速かつ安価に水位を計測、検出することができる水位計測システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信を用いた水位計測システムに関する。
【背景技術】
【0002】
水位を計測する方法として、河川やタンク等の被測定対象にセンサー素子を設置し、センサー素子により水(液体)を検知することとにより水位を計測するセンサー方式がある。例えばセンサー素子が水に浸ることにより電気抵抗が増し、電気抵抗の変化を検知して、水位を計測する方法である。
【0003】
また別の方法として、河川やタンク等の水位計測箇所を撮像し、撮像した画像を画像処理することにより、水位を計測する画像方式の水位観測システムがある。例えば撮像した画像中に予め設置された水位計測用のマーカーが水により隠されているか否かによって検出する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−307274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、センサーで水位を計測する方法は、電気抵抗の変化を検知する検知部を被測定部位に設置しなければならない。
【0006】
また、画像処理装置では、複雑な画像処理に時間を要し、緊急を要する場合に警報の発令が遅れてしまうことがある。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、RFIDシステムを用いて常時通信を行い、一定以上の信号強度で通信ができたか否かにより危険水位を検知することにより、簡易な処理で、迅速かつ安価に水位を計測、検出することができる水位計測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の水位計測システムは、
被計測対象の所定の高さに設置され、無線信号を送信させる送信指令を検知した場合に、前記無線信号を送信するタグと、
一定時間毎に前記送信指令を前記タグへ送信し、前記タグからの前記無線信号を受信する読取手段と、
前記送信指令の送信後であって前記一定時間内に、前記タグからの前記無線信号を受信できなかった場合、前記所定の高さに水位が達したことを検知する水位測定手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複雑な処理を必要とすることなく、迅速かつ安価な水位計測システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態における冠水前の水位計測システムの構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態における、冠水後に読取部からタグに対して通信を行おうとする場合の水位計測システムの概念図。
【図3】本発明の第1の実施形態における、冠水後にタグから読取部に対して通信を行おうとする場合の水位計測システムの概念図。
【図4】本発明の第1の実施形態における、冠水前から冠水後の読取部が受信したタグから送られてくる信号の信号強度を例示する図。
【図5】本発明の第1の実施形態の動作を示すフローチャート。
【図6】本発明の第2の実施形態における冠水前の水位計測システムの構成を示す図。
【図7】本発明の第2の実施形態における冠水後の水位計測システムの構成を示す図。
【図8】本発明の第2の実施形態における、冠水前から冠水後の読取部が受信したタグから送られてくる信号の信号強度を例示する図。
【図9】本発明の第2の実施形態の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施態様について図1乃至図4を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1の実施形態における冠水前の水位計測システムの構成を示す図である。
【0013】
図2は、本発明の第1の実施形態における、冠水後に読取部からタグに対して通信を行おうとする場合の水位計測システムの概念図である。
【0014】
図3は、本発明の第1の実施形態における、冠水後にタグから読取部に対して通信を行おうとする場合の水位計測システムの概念図である。
【0015】
本実施形態の水位計測システムは、図1に示すように、ICタグ10と、読取部21と、制御部22と、表示部23と、放送部24と、通信部25とから構成される。
【0016】
また、制御部32、表示部33、放送部34と、通信部35からなる。
【0017】
ICタグ10は、水位を測定する場所に設置する。例えば、ICタグ10は、河川に架かる橋の支柱の、危険水位か否かの境界線(以下、冠水点と呼ぶ)に設置される。ICタグ10は、識別情報を半導体集積回路チップ内に記憶し、読取部21からの一定強度以上の信号返信指示を受けた場合に、前記信号を検知し、記憶された識別情報を無線信号を介して読取部21へ送信する.本実施形態では、識別情報ではなく、何ら情報を含まない応答信号であってもよい。
【0018】
「一定強度」とは、ICタグ10が信号を送信するために必要な受信強度であり、図1に示す気相1b中の通信時における無線信号の電波強度と、図2に示すようにICタグ10が完全に水中に水没した場合(水面1abより水位が低い液相1a内にICタグ10がある場合)等の通信不能時における無線信号の強度の間のいわゆる閾値である。この閾値を低くすることにより精度が高くなり、閾値を高くすることにより精度が低く調節することができる。
【0019】
読取部21からの信号返信指示の電波は反射波と透過波に分離される等の要因により、減衰する。例えば、気相1b中の無線通信の電波強度が100dBで、液相1a中の無線通信の電波強度が10dBであるとする。このとき閾値は、10〜99dBの間で例えば50dBとする。この場合、30dB以下の信号返信指示を受信してもICタグ10は信号(無線信号)を返信しない。ICタグ10は、閾値を超えない受信強度であった場合、無線信号を送信しない。減衰要因は、反射波と透過波に分離されるからだけではなく、水へのエネルギー伝達(吸収)、その他、水の流れ、汚れ等要因は多々存在する。よって、いわゆる電磁波が水に吸収されやすい周波数である例えば2.45GHzの周波数で無線通信を行った際、読取部21とICタグ10を結ぶ直線内に水面が存在すれば、これらの無線通信は著しく阻害されることとなり、受信強度が閾値を超えにくい。
【0020】
ここで、図3に示すように、ICタグ10が水面下にある場合であっても、一定強度以上の信号返信指示を受信したとする。この場合でも、ICタグ10からの信号(無線信号)の送信が水面1abで反射波と透過波に分離される等して、減衰させられ、読取部21が受信する無線信号強度が減衰される。つまり、一度の信号のやり取りで二度の通信の阻害要因を生成されている。このような場合も読取部21がICタグ10からの無電電波を受信することができないこととなりさらなる精度の高い水位検出を可能とする。
【0021】
また、パッシブタイプのICタグの半導体集積回路チップは、無線信号から電力を受け取るため、電源が不要であり、この点でメンテナンス性に優れている。本実施形態においては、冠水時に水に浸るため、防水コーティングがなされていればなお好適である。また、パッシブタイプのICタグは、135KHz、13,56MHz、433MHz、900MHz帯、2.45GHz等の周波数を使用するものがあるが、通信可能距離と水中での減衰影響の受けやすさから、900MHz帯、2.45GHzのパッシブタイプのICタグを用いることが好ましい。
【0022】
読取部21は、アンテナを介して無線信号で一定強度の信号返信指示をICタグ10へ送信する。例えば、アンテナは、ホーンアンテナ、アレイアンテナ、ダイポールアンテナ等の各種アンテナを利用することができる。また、DSRC(Dedicated Short Range Communication)方式を用いた高精度の通信方式を用いても良い。読取部21は、一定の間隔でICタグ10に対して信号返信指示を送り、ICタグ10から送られてくる信号を読み取る。一定の間隔とは、適宜設定可能であるが、例えば、数秒〜数十秒毎である。
【0023】
制御部22は、読取部21が受信した無線信号の当該電波の電波強度を検出し閾値以上の強度か否か、または、信号返信指示を送信してから一定時間内にICタグ10からの返信がなされたか否か、を判定する。この電波強度が、閾値以下、または受信がなされないと判定されれば、表示部23へ水位が冠水点を超えたことを表示部22、放送部23へ通知する。例えば、図4に示すように、読取部21の無線信号の冠水時刻tまでの受信強度は、閾値を超えているが、時刻t後は、閾値を下回った受信強度である。この場合、冠水時刻t後に閾値を下回った電波強度を検出し、水位がICタグ10の設置された高さを超えたと判断される。この設置高さが冠水点である場合は、表示部22、放送部23へ警報情報を発するよう通知されることとなる。これらを言い換えると、閾値以上の受信強度と閾値未満の受信強度を、受信できたか否かに置き換え、二値化処理する。
【0024】
また、無線通信部25を介して遠隔地に、水位が冠水点を超えたか否かを通知してもよい。
【0025】
表示部23は、液晶画面等の文字情報や映像情報を表示する画面である。制御部22から水位が冠水点を越えたとの情報が通知されていない場合は、何も表示しない状態でもよいし、水位が正常である旨の文章等を表示をしていても良い。制御部22から水位が冠水点を超えた旨の通知を受けた場合には、例えば、赤字で「〜〜河川において危険水位を超えましたので避難してください」等の周囲に警戒を呼び掛ける文字を掲示する。
【0026】
放送部24は、スピーカー等の音声により警報を周囲に促す機器である。制御部22から水位が冠水点を越えたとの情報が通知されなければ、何も発さなくてもよいし、何らかの音楽等が流れていても良い。制御部22から水位が冠水点を超えた旨の通知を受けた場合には、例えば、「〜〜河川において危険水位を超えましたので避難してください」等の音声や、非難を警告するサイレン等を鳴らす。
【0027】
通信部25は、例えば無線通信を行うアンテナシステムである。水位の測定場所から離れた地で表示や警報を行うシステムに水位が冠水点を超えたことを知らせる。なお、水位が平常であることを通知しても良い。本実施形態では無線で表記しているが、アンテナシステムに代えて有線で届く範囲内に通知する有線システムに代替してもよい。
【0028】
制御部32は、通信部35で受信した情報を、表示部33、放送部34へ警報情報を掲示または発せさせる。電波強度情報をそのまま受け取り制御部22とは、別の基準で、表示部33または放送部34へ警報を発せさせるかの判断を行っても良い。
【0029】
表示部33は、表示部23と同様の機能をもつ表示画面である。危険情報を表示するために利用する。
【0030】
放送部34は、放送部24と同様の機能を持つスピーカー等の音発生機器である。危険情報を音を介して周囲に知らせるために利用する。
【0031】
次に、第1の実施形態の動作について図4、図5を参照しながら説明する。
【0032】
図4は、本発明の第1の実施形態における、冠水前から冠水後の読取部が受信したタグから送られてくる信号の信号強度を例示する図である。
【0033】
図5は、本発明の第1の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0034】
まず、読取部21からICタグ10へ無線信号を送信させる送信指令である信号返信指示を送信する。信号返信指示は一定時間毎に発信され、例えば10秒間隔ごとに発信される(ステップS101)。
【0035】
この信号返信指示から10秒以内に読取部21がICタグ10からの無線信号の返信を読取る。制御部22は送信されてきた無線信号の電波強度が閾値以上か否かまたは返信されたか否かを判定する(ステップS102)。
【0036】
ICタグ10からの無線信号の電波強度が、閾値以下または一定時間(例えば、10秒)内に受信できないと制御部22が判定すれば(ステップS102−NO)、表示部23へ、水位が冠水点を超えたことを表示部23、放送部24へ通知する。通知された表示部23は、例えば、「〜〜河川において危険水位を超えましたので避難してください」等の文字を掲示したり、放送することにより周囲に警戒を促す。例えば、図4に示すように、読取部21の無線信号の冠水時刻tまでの受信強度は、閾値を超えているが、時刻t後は、閾値を下回った受信強度である。この場合、冠水時刻t後の閾値以下の受信強度の信号検出がなされ、表示部22、放送部23へ水位がICタグ10が設置された冠水点を超えたことが通知されることとなる。また、無線通信部25を介して遠隔地に、水位が冠水点を超えたか否かを通知してもよい(ステップS103)。
【0037】
その後、新たに信号返信指示が読取部21からICタグ10へなされる(ステップS101)。
【0038】
ステップ102において、制御部22が検出した受信電波強度が、閾値より上と判定されれば、警報情報を表示部23、放送部24へ通知は行わない。警戒情報を表示または放送等している場合は、それらの表示又は放送を終了させてもよい(ステップS104)。
【0039】
その後、新たに信号返信指示が読取部21からICタグ10へなされる(ステップS101)。
【0040】
以上、本実施形態を用いることにより、複雑な処理を必要とすることなく、迅速かつ安価な水位計測システムを提供することができる。即ち、ICタグ10と読取部21が一定強度の電波強度を受信することができるか否か、つまり通信可能か否かによって、冠水点を超えたか否かを判定し、警報を発する簡易かつ迅速に警報を発するシステムである。
【0041】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施態様について図6乃至図8を参照しながら説明する。
【0042】
本実施形態と第1の実施形態との違いは、ICタグ10が複数設けられている点である。
【0043】
第1の実施形態との構成要素の違いについて述べる。
【0044】
ICタグ10a,10bは、それぞれ識別情報を持っているタグである。ICタグ10a,10bは、識別情報を半導体集積回路チップ内に記憶し、読取部21からの一定強度以上の信号返信指示を受けた場合に、前記信号を検知し、記憶された識別情報を無線信号を介して読取部21へ送信する.
また、制御部22は、これらの識別情報を受信し、受信できた電波の識別情報を表示部23、放送部24へ通知する。
【0045】
この際、例えば、ICタグ10aの設置位置(設置高さ)が注意水位、ICタグ10bの設置位置(設置高さ)が周囲に警戒を促すべき警戒水位であったとする。よって、図8に示すように読取部21がICタグ10aからの信号の受信電波が閾値未満または受信できなかったとすると、注意呼び掛ける注意情報の表示または放送をさせる信号を表示部23、放送部24へ通知する。ICタグ10bからの信号の受信電波が閾値未満または受信できなかったとすると、警報を表示または放送すべき信号を表示部23、放送部24へ通知する。
【0046】
表示部23は、制御部22から送られてきた各ICタグ10a,10bに対応する水位情報を掲示し、注意、警報を表示させる信号を受信した場合は、周囲に警戒を促す表示を行う。例えば、ICタグ10bが周囲に警戒を促すべき警戒水位であれば、ICタグ10aに水位が達した場合、ICタグ10aの設置高さに対応する水位情報を表示する。さらにICタグ10bに水位が達した場合、ICタグ10bの設置高さに対応する水位情報を表示するとともに、警戒を促す文章等も併せて表示する。
【0047】
警報部24は、制御部22から送られてきた各ICタグ10a,10bの設置高さに対応する水位情報を放送する。危険でない場合は、この現在の水位情報を、放送せず、安全である旨やただの情報提供として、水位情報を提供してもよい。
【0048】
次に第2の実施形態の動作について、図9を用いて説明する。
【0049】
図9は、本発明の第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0050】
まず、読取部21からICタグ10a,10bへ無線信号を送信させる送信指令である信号返信指示を送信する。信号返信指示は一定時間毎に発信され、例えば10秒間隔ごとに発信される(ステップS201)。
【0051】
次の信号返信指示の送信まで、つまり前の信号返信指示から10秒以内に読取部21がICタグ10aからの無線信号の返信があるかないかを判定する。具体的には、読取部21は、ICタグ10aから返信されてきた無線信号を制御部22に送信する。制御部22は送信されてきた無線信号の電波強度が閾値以上か否かを判定する(ステップS202)。
【0052】
ICタグ10aからの無線信号の電波強度が、一定時間(例えば、10秒)以内に閾値以上で検出されれば、警報情報を表示部23、放送部24へ通知は行わない。注意情報または警戒情報を表示または放送等している場合は、それらの表示又は放送を終了させてもよい(ステップS204)。
【0053】
その後、新たに信号返信指示が読取部21からICタグ10へなされる(ステップS201)。
【0054】
本実施形態では、ICタグ10aからの無線信号の電波強度が、一定時間(例えば、10秒)以内に閾値以上の値で観測することができなければ、次にICタグ10bから返信された無線信号が観測することができたか否かについて判定することとなる(ステップS203)。
【0055】
ここで、制御部22は、無線信号を観測することができなかった場合、ICタグ10aの設置高さ以上ICタグ10bの設置高さ以下の水位であることを検出することができる。この場合、ICタグ10aが冠水した場合の対応を表示する。例えば、ICタグ1aの設置位置が、周囲に注意を呼び掛ける注意水位であったとすると、その旨を表示部23または放送部24へ通知しそれら注意情報を表示または放送させる(ステップS205)。
【0056】
次に、ステップS203においてICタグ10bからも閾値以上の受信信号を得られなかった場合について述べる。
【0057】
この場合、ICタグ10bが冠水した場合の対応を行う。例えば、ICタグbの設置位置が、周囲に警戒を呼び掛ける警戒水位であったとする、その旨を表示部23または放送部25へ通知し、警戒情報を表示または放送させる(ステップS206)。
【0058】
その後、新たに信号返信指示が読取部21からICタグ10へなされる(ステップS201)。
【0059】
以上、本実施形態によれば、複数のICタグ10a,10bを利用することにより、より正確な水位計測が可能となる。また、段階的に周囲への警報発令を行えることにより、警戒水位に達する前後の水位情報を周囲に伝達すこともできる。さらに質問形式での無線信号のやり取りであることから、無線信号の経路において、二度の阻害要因を持たせることができ、より正確な水位検出に利用することができる。
【0060】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、ICタグの数を3本以上とすることが考えられる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から制御部32、表示部33、放送部34、通信部35の構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1a … 気相
1b … 液相
1ab … 水面(境界面)
10 … ICタグ
10a … ICタグ
10b … ICタグ
10c … ICタグ
21 … 読取部
22 … 制御部
23 … 表示部
24 … 放送部
25 … 通信部
32 … 制御部
33 … 表示部
34 … 放送部
35 … 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計測対象の所定の高さに設置され、無線信号を送信させる送信指令を検知した場合に、前記無線信号を送信するタグと、
一定時間毎に前記送信指令を前記タグへ送信し、前記タグからの前記無線信号を受信する読取手段と、
前記送信指令の送信後であって前記一定時間内に、前記タグからの前記無線信号を受信できなかった場合、前記所定の高さに水位が達したことを検知する水位測定手段と、
を備えることを特徴とする水位計測システム。
【請求項2】
被計測対象の所定の高さに設置され、無線信号を送信させる送信指令を検知した場合に、前記無線信号を一定の信号強度で送信するタグと、
一定時間毎に前記送信指令を前記タグへ送信し、前記無線信号を受信する読取手段と、
前記読取部が前記一定時間内に受信強度が閾値を超える前記無線信号を受信できたか否か、を判定する判定手段と、
前記判定部が前記無線信号の受信強度が閾値を下回っていると判定した場合に、前記所定の高さに水位が達したことを検知し、
前記判定部が前記無線信号の受信強度が閾値を上回っている場合に、前記所定の高さに水位が達していないことを検知する水位測定手段と、
を備えることを特徴とする水位計測システム。
【請求項3】
被計測対象の第一の高さに設置され、自己と他を識別する識別情報を送信させる送信指令を検知した場合に、第一の識別情報を送信する第一のタグと、
前記第一の高さより高い位置に設置され、前記送信指令を検知した場合に、第二の識別情報を送信する第二のタグと、
所定時間毎に前記送信指令を前記第一のタグおよび前記第二のタグへ送信し、前記送信されてきた前記第一の識別情報および前記第二の識別情報を受信する読取手段と、
前記送信指令を送信後であって前記所定時間内に、
前記第一の識別情報が受信できず、前記第二の識別情報が受信できた場合、前記第一の高さに水位が達したことを検知し、
前記第二の識別情報が受信できなかった場合、前記第二の高さに水位が達したことを検知する水位計測手段と、
を備えることを特徴とする水位計測システム。
【請求項4】
前記水位測定手段が検知した水位が危険水位に達した場合に、周囲に警戒を促す警報を表示または放送する警報手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載する水位計測システム。
【請求項5】
前記無線信号の周波数が900MHzであることを特徴とする
請求項1に記載する水位計測システム。
【請求項6】
前記無線信号の周波数が2.45GHzであることを特徴とする
請求項1に記載する水位計測システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−209244(P2011−209244A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79824(P2010−79824)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】