説明

水処理方法及び水処理装置

【課題】被処理水への適正な量の紫外線照射が安定して行え、ランプ寿命を長く保て、消費電力が少なく、設備の簡素化も図れ、破損しても有害な物質が流出しない水処理方法及び水処理装置を提供すること。
【解決手段】流量が変動する被処理水に対して紫外線を照射することで被処理水中の有害成分を除去又は無害化する水処理方法である。紫外線を照射する紫外線光源としてエキシマランプ63を用いる。被処理水中に複数本のエキシマランプ63を設置しておき、変動する被処理水の流量に応じて、点灯するエキシマランプ63の本数を変更することで、エキシマランプ63による紫外線の被処理水への照射量を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理水に含まれる有害成分を紫外線により除去、又は無害化する水処理方法及び水処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば浄水処理設備においては、細菌、ウイルス、原生動物などを含む被処理水を消毒・殺菌するために、紫外線殺菌処理が行われている。この種の紫外線殺菌処理は、塩素耐性を持つ原虫類(例えばクリプトスポリジウムやジアルジア)の不活性化等を目的として、上水道分野においても普及している。上水道分野のクリプトスポリジウム対策で紫外線処理を用いる場合、着水井等からポンプで揚水した被処理水に対して所定量の紫外線を照射した後、塩素消毒して水道水として配水される場合が多い。一方、代表的な浄水処理工程では、凝集沈殿、急速ろ過等で濁質を除去する工程を経た後に塩素消毒工程が行われる。このような浄水処理工程において紫外線処理工程を導入する場合、急速ろ過工程と塩素消毒工程の間に導入することが望ましい。
【0003】
一方、紫外線殺菌を行う紫外線照射装置としては、複数本の紫外線ランプをケース内に収納してこのケースを管路中に接続し、前記ケース内に被処理水を流す構造のものや、被処理水を流す開水路中に複数本の紫外線ランプを設置する構造のもの等がある。上水道分野においては、作業者への安全性や装置の効率性の観点から前者の装置が一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−12439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
浄水工程においては、水道水の需給状況によって処理水量を調整する必要が生じる場合がある。さらにろ過処理を行う浄水場では、ろ層洗浄などの運転状況によって後段への通水量が大きく変動し、場合によっては通水が完全に停止する場合がある。
一方紫外線照射装置用の紫外線ランプとして、従来から水銀ランプが用いられている。しかしながら、点灯直後の水銀ランプから照射される紫外線は不安定であり、十分な殺菌効果を達成できない。また水銀ランプの点灯、消灯の繰り返しはランプ寿命を縮める。これらのことから、被処理水を流す所定時間前に水銀ランプを点灯する必要があり、また一度点灯した水銀ランプは極力連続点灯する必要が生じる。さらに、水銀ランプは消灯した直後に再点灯できない場合がある。
【0006】
また水銀ランプが破損した場合、被処理水中に水銀が流出する恐れがあるため、水銀ランプの破損時には瞬時且つ確実に水銀の流出を防止する流出防止手段を設けなければならない。特にこのことは人体に直接影響を及ぼす飲料水である上水道分野においては重要である。
【0007】
図15は紫外線ランプとして水銀ランプ(低圧水銀ランプ又は中圧水銀ランプ)を用いた場合の、被処理水の流量と水銀ランプ点灯本数と被処理水に照射する紫外線照射量の関係を示す図である。同図においては、下側のグラフに実線で示すように、被処理水の流量が段階的に(3段階で)増加して行き、最大処理流量に達した後、第1段階の流量に減少した場合を例示している。被処理水が段階的に増減するのは、運転するポンプの台数を変更しているからである。また点灯する水銀ランプの本数は、同図の下側のグラフに一点鎖線で示されている。この場合、水銀ランプの本数は全部で9本であり、同図では3本ずつ点灯、消灯するようにしている。
【0008】
同図における水処理方法を時間を追って説明する。まず1台目のポンプの運転開始の所定時間前(例えば5分前)に3本の水銀ランプを点灯する。次に2台目のポンプの運転開始の所定時間前(例えば5分前)にさらに3本の水銀ランプを点灯する。次に3台目のポンプの運転開始の所定時間前(例えば5分前)にさらに3本の水銀ランプを点灯する。次に2台のポンプを停止して1台だけの運転に切り替えたときは、前記9本の水銀ランプの点灯状態を維持する。
【0009】
ポンプの運転開始の所定時間前に水銀ランプを点灯するのは、前述のように水銀ランプが設計通りの能力を発揮するには立上時間が必要だからである。また一部のポンプを停止して被処理水の流量が減少した場合でも水銀ランプを消灯しないのは、消灯直後に再点灯する必要が生じた場合であっても確実に再点灯できないことに加え、水銀ランプの点灯、消灯がランプ寿命を縮めるからである。そのため、図示はしていないが、被処理水の流量がゼロになった場合でも、水銀ランプを消灯せず、ゼロの状態が長期間続くと判断した場合に始めて全ての水銀ランプを消灯する。
【0010】
一方同図の上側のグラフに被処理水に照射する紫外線照射量の推移を示す。なお、紫外線照射量(mJ/cm2)は、装置内の紫外線照射強度(mW/cm2)と滞留時間(sec)の積で表すものであり、紫外線照射強度が一定の照射装置であれば、滞留時間の増加とともに紫外線照射量も増加する。最初に3本の水銀ランプを点灯した立上時間内は被処理水が流れていないので、滞留している被処理水に対して大量の紫外線が照射される。1台目のポンプが運転を開始して被処理水が流れ始めると、被処理水に対する紫外線照射量が急激に減少し、紫外線の最低必要照射量(10mJ/cm2)になった後にこの状態が維持される。次の3本の水銀ランプが点灯した際は被処理水に対して約2倍の紫外線が照射され、次に2台目のポンプが運転を開始して被処理水が増量すると、被処理水に対する紫外線照射量が減少し、紫外線の最低必要照射量になった後にこの状態が維持される。同様に最後の3本の水銀ランプが点灯した際は被処理水に対して約1.5倍の紫外線が照射され、次に3台目のポンプが運転を開始して被処理水が増量すると、被処理水に対する紫外線照射量が減少し、紫外線の最低必要照射量になった後にこの状態が維持される。次に2台のポンプが停止して被処理水の流量が1/3になると、被処理水に対する紫外線照射量が約3倍に増加し、この状態が維持される。
【0011】
上記図15において、下側のグラフの特に斜線で示す部分(水銀ランプの立上部分)における紫外線の照射は本来不要であり、水銀ランプの寿命を短くするばかりか、消費電力も無駄になる。またこれら立上部分においては、必要以上の過剰な紫外線が被処理水に照射されるため、水質によっては臭素酸やアルデヒドなどの有害な副生成物が生成する恐れがある。そのため、場合によっては、過剰照射された被処理水の捨水設備を設置しなければならない場合もある。また通水停止中に紫外線ランプを点灯すると、水温が上昇するため、場合によっては冷却設備を設置しなければならない場合もある。ここでは9本のランプを3本ずつ点灯する場合を例示したが、実際には9本のランプを常時点灯する運転が一般に行われており、これらの課題はさらに顕著化する。
【0012】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、被処理水への適正な量の紫外線照射が安定して行え、ランプ寿命を長く保て、消費電力が少なく、設備の簡素化も図れ、破損しても有害な物質が流出しない水処理方法及び水処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明にかかる水処理方法は、流量が変動する被処理水に対して紫外線を照射することで前記被処理水中の有害成分を除去、又は無害化する水処理方法において、前記紫外線を照射する紫外線光源としてエキシマランプを用い、変動する被処理水の流量又は水質の内の少なくとも変動する何れか一方に応じてエキシマランプによる紫外線の被処理水への照射量を変更することを特徴とする。このように紫外線光源としてエキシマランプを用いたので、ランプ点灯時に瞬時に安定した定格出力が得られ、十分な殺菌効果が達成できる。またランプの点灯、消灯回数が与える寿命への影響が少ない。以上のことからランプ点灯と同時に被処理水の紫外線照射処理が可能となり、また変動する被処理水の瞬時水量又は瞬時水質に合わせてランプの点灯、消灯制御を行うことができる。
【0014】
さらに本発明は、前記被処理水中に複数本のエキシマランプを設置しておき、点灯するエキシマランプの本数を前記被処理水の流量又は水質の内の少なくとも変動する何れか一方に応じて変更することが好ましい。これによって被処理水への適正な量の紫外線照射を常に安定して行える。
【0015】
また前記被処理水の流量が増加していくときは、被処理水への紫外線の照射量が予め定めた必要照射量よりも減少する際に同時に又はその直前に次に点灯すべきエキシマランプを点灯することが好ましい。これによって被処理水の流量が増加していくときの被処理水への紫外線の照射を安定に且つ無駄なく行うことができる。
【0016】
また前記被処理水の流量が減少していくときは、消灯することで被処理水への紫外線の照射量が予め定めた必要照射量になる際に同時に又はその直後に次に消灯すべきエキシマランプを消灯することが好ましい。これによって被処理水の流量が減少していくときの被処理水への紫外線の照射を再点灯時における不点灯の懸念もなく、安定に且つ無駄なく行うことができる。
【0017】
また前記被処理水の流量がゼロになった際は、同時に又はその直後に全てのエキシマランプを消灯することが好ましい。これによって被処理水の流量がゼロになった際の紫外線の照射を確実に防止でき、消費電力を少なくでき、また紫外線の過剰照射による有害な副生成物の生成も防止でき、過剰照射された被処理水の捨水設備の設置も不要になる。また通水停止中にエキシマランプを点灯する必要がないので、水温上昇防止のための冷却設備の設置も不要になる。
なお前記被処理水を水道水の原水とすれば、本発明を水道水の殺菌や原虫対策に利用できる。
【0018】
また本発明に係る水処理装置は、流量が変動する被処理水中に複数本の紫外線ランプを配置して被処理水に紫外線を照射する紫外線照射手段と、前記被処理水の流量を測定する流量測定手段と、前記流量測定手段が測定した被処理水の流量に基づいて点灯する紫外線ランプの本数を制御する制御手段とを有する水処理装置であって、前記紫外線ランプはエキシマランプであり、前記制御手段は、点灯させるエキシマランプの本数を、前記流量測定手段が測定した被処理水の流量に応じた最低必要本数に常時維持することを特徴とする。紫外線ランプとしてエキシマランプを用いたので、ランプ点灯時に瞬時に安定した定格出力が得られ、十分な殺菌効果が達成できる。またランプの点灯、消灯回数が与える寿命への影響が少ない。以上のことからランプ点灯と同時に被処理水の紫外線照射処理が可能となり、変動する被処理水の瞬時水量に合わせてランプの点灯、消灯制御を行うことができる。
【0019】
前記水処理装置では、前記被処理水の流量及び紫外線透過率に対する前記エキシマランプの最低必要本数を予め求めておき、前記制御手段に記憶しておくことが好ましい。これによって被処理水の流量ばかりでなく紫外線透過率も考慮した上で、エキシマランプの点灯本数を決定できるので、被処理水へのより適正な量の紫外線照射が常に安定して行える。なお、紫外線透過率は使用するエキシマランプの主要な紫外線波長か、その近傍波長におけるものが望ましい。
【0020】
また前記制御手段は、前記流量測定手段で測定した流量を、前記紫外線照射手段が処理できる最大処理流量をエキシマランプの総本数で除して得られた商で除し、得られた商に1を加えた本数を、前記エキシマランプの最低必要本数として算出するように構成しても良い。被処理水の紫外線透過率が一定であれば、流量測定手段で測定した流量だけを用いることで、被処理水への適正な量の紫外線照射を常に安定して行うことができる。
【0021】
また前記水処理装置には、前記紫外線照射手段内の水流をエキシマランプの近傍に集める整流板を配置することが好ましい。ランプ点灯本数が少なくなると被処理水の流れに対するエキシマランプからの照射距離が長くなるため、被処理水における紫外線照射量分布が分散する。そこで整流板を設置しておくことで、エキシマランプが設置されている近傍に水流を集中でき、流量によらず効果的な紫外線照射を行うことができる。
【0022】
また前記整流板は、前記紫外線照射手段内の水流が点灯しているエキシマランプの近傍に向かうように移動する可動式の整流板であることが好ましい。これによって整流板の作用をより増大させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、被処理水への適正な量の紫外線照射が常に安定して行え、ランプ寿命を長く保て、消費電力を少なくできる。また紫外線の過剰照射による有害な副生成物の生成も防止でき、過剰照射された被処理水の捨水設備の設置も不要になる。またランプが破損しても水銀は流出しないので、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の一例を示す図である。
【図2】紫外線照射手段60を示す概略図であり、図2(a)は概略側断面図、図2(b)は図2(a)のE−E概略断面矢視図である。
【図3】紫外線照射手段60において、紫外線透過率(UVT)が95%、98%、93%、90%である場合の各処理流量(m3/hr)におけるエキシマランプ63の必要点灯本数を示す例の図である。
【図4】水処理装置Aを用いた場合の、被処理水の流量とエキシマランプ63の点灯本数と被処理水に対する紫外線照射量の関係を示す図である
【図5】水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の他の例を示す図である。
【図6】水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の他の例を示す図である。
【図7】水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の他の例を示す図である。
【図8】水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の他の例を示す図である。
【図9】水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の他の例を示す図である。
【図10】生物線量計を用い、微生物の不活化率から処理性能を評価する手法を用いた場合の、UVTが95%である場合の各処理流量(m3/hr)におけるエキシマランプ63の必要点灯本数を示す例の図である。
【図11】紫外線照射手段60−2を示す概略図であり、図11(a)は概略側断面図、図11(b)は概略右側面図である。
【図12】紫外線照射手段60−3を示す概略断面図である。
【図13】ランプ点灯本数1本時における被処理水の紫外線照射量累積頻度分布図である。
【図14】紫外線照射手段60−4を示す概略図であり、図14(a)は概略側断面図、図14(b)は図14(a)のF−F概略断面矢視図である。
【図15】紫外線ランプとして水銀ランプを用いた場合の、被処理水の流量と水銀ランプ点灯本数と被処理水に対する紫外線照射量の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の一例を示す図である。同図に示すようにこの浄水設備では、水源10から揚水された水道水の原水(被処理水)は流量計等からなる流量測定手段50によって流量が測定され、同時に水質測定手段55によって被処理水の水質(紫外線透過率)が測定された後に、紫外線照射手段60に送られ、紫外線照射処理が行われる。紫外線照射手段60から流出した被処理水は、塩素消毒が行われた後に配水池90に送られ、各家庭等に配水される。なおこの例で被処理水は、図示しない3台の送水ポンプによって水処理装置Aに送水が行われている。
【0026】
図2は紫外線照射手段60を示す概略図であり、図2(a)は概略側断面図、図2(b)は図2(a)のE−E概略断面矢視図である。同図に示すように紫外線照射手段60は、概略円筒形状のケース61内に複数本(この例では9本)のエキシマランプ63を相互に平行になるように、所定間隔を保ちながら併設して構成されている。各エキシマランプ63は透明な石英ガラス製の保護管65内に収納されている。エキシマランプ63内に充填されるエキシマ分子を形成する放電ガスとしては、塩素(Cl2)、臭素(Br2)、クリプトンと塩素の混合ガス(KrCl)等を用いるが、これら以外の各種放電ガス(例えばXe2、ArF、KrBr、XeCl、I2等)やそれらの混合ガスを用いても良い。ケース61の両端部分にはそれぞれ前記各エキシマランプ63に対して水平方向から被処理液を流入し、垂直方向に流出する流入口67と流出口69が設けられている。
【0027】
そして流入口67からケース61内に導入された被処理水は各エキシマランプ63の間を通り抜けた後、流出口69から流出する。被処理水が各エキシマランプ63の間を通り抜ける際に、点灯しているエキシマランプ63によって被処理水に紫外線が照射され、被処理水中の細菌、ウイルス、原生動物など(特に塩素耐性を持つ原虫類)の不活化・殺菌が行われる。
【0028】
ところで図1に示す水処理装置Aは、流量測定手段50と水質測定手段55と紫外線照射手段60と制御手段70とを有して構成されている。制御手段70は流量測定手段50が測定した被処理水の流量と水質測定手段55が測定した紫外線透過率(UVT)に基づいて、紫外線照射手段60で点灯させるエキシマランプ63の本数を制御する。さらに具体的に言えば、制御手段70は、点灯させるエキシマランプ63の本数を、流量測定手段50が測定した被処理水の流量と水質測定手段55が測定した紫外線透過率とに応じて予め算出(シミュレーション)しておいた最低必要本数に常時維持するように制御する。
【0029】
図3(a),(b)は被処理水流量が変化する紫外線照射手段60において、UVTが95%、98%、93%、90%である場合の各処理流量(m3/hr)におけるエキシマランプ63の必要な点灯本数を示す例の図である。必要点灯本数は、厚生労働省クリプトスポリジウム等対策指針に従って紫外線照射槽を通過する水の95%以上に対して、紫外線照射量を常時10mJ/cm2以上とする値であり、紫外線照射装置JWRC技術審査基準(中圧紫外線ランプ編、財団法人水道技術研究センター 平成20年8月)に従い、コンピュータ流体解析モデルによるシミュレーションを実施し、紫外線照射手段60内の紫外線照射量分布を考慮して計算したものである。
【0030】
図3に示すように、同一のランプ点灯本数に対して、UVTが高いほど紫外線照射量を常時10mJ/cm2以上とするために流すことができる最大流量が増加することがわかる。言い換えれば、同一流量に対して、UVTが高いほど点灯するエキシマランプ63の本数が少なくて済む。この図3に示すシミュレーションデータは、制御手段70の記憶部に記憶しておく。そして前記水質測定手段55によって求めたUVTが例えば95%であったとしたら、図3(b)の白丸印のグラフを用いてランプ点灯本数を制御する。
【0031】
図4は上記水処理装置Aを用いた場合の、被処理水の流量とエキシマランプ63の点灯本数と被処理水に対する紫外線照射量の関係を示す図である。同図においても前記図15の場合と同様、下側のグラフに実線で示すように、被処理水の流量が段階的に(3段階で)増加して行き、最大処理流量に達した後、第1段階の流量に減少した場合を例示している。被処理水が段階的に増減するのは、運転する3台のポンプの台数を変更しているからである。また点灯するエキシマランプ63の本数は、同図の下側のグラフに一点鎖線で示されている。
【0032】
同図における水処理方法を時間を追って説明する。まず1台目のポンプを駆動することで流量測定手段50がその流量を検出し、同時に水質測定手段55が被処理水の紫外線透過率を検出し、これらの検出信号が制御手段70に入力される。これによって制御手段70は流量が0より大きくなることを検出し、制御手段70は即座に1本目のエキシマランプ63を点灯させる。エキシマランプ63の場合、ランプ点灯時に瞬時に安定した定格出力になって十分な殺菌効果が達成できる。つまり水銀ランプのような立上時間は不要で、ランプ点灯と同時に通水可能となる。なお、この場合、流量はポンプの始動信号により検知することも可能である。
【0033】
1台目のポンプの駆動によって被処理水の流量は増加していくが、前記制御手段70は前記記憶部に記憶しておいた前記図3に示すシミュレーションデータに基づいて、被処理水への紫外線の照射量が最低必要照射量よりも減少する際に即座(同時又はその直前)に次に点灯すべきエキシマランプ63を点灯する。例えばエキシマランプ63を1本点灯した際に紫外線照射量を10mJ/cm2以上にできる最大流量をQ1とした場合、測定流量がQ1になった際に即座(同時又はその直前)に2本目のエキシマランプ63を点灯する。この操作を繰り返し、3本のエキシマランプ63が点灯した後、2台目のポンプが駆動されると、前記と同様の方法によって4本〜6本目のエキシマランプ63を順次点灯していく。さらに3台目のポンプが駆動されると、前記と同様の方法によって7本〜9本目のエキシマランプ63を順次点灯していく。以上の制御によって被処理水の流量が増加していくときの被処理水への紫外線の照射を安定に且つ無駄なく行うことができる。
【0034】
一方同図の上側のグラフに示すように、エキシマランプ63を点灯する度に、紫外線の最低必要照射量(10mJ/cm2)を少し超える紫外線が被処理水に照射されるが、その過剰な照射量は何れの時もわずかである。
【0035】
次に2台のポンプを停止して1台だけの運転に切り替えた場合は、被処理水の流量は減少していくが、前記制御手段70は前記記憶部に記憶しておいた前記図3に示すシミュレーションデータに基づいて、消灯することで被処理水への紫外線の照射量が最低必要照射量になる際に即座(同時又はその直後)に次に消灯すべきエキシマランプ63を消灯する。この操作を繰り返し、6本のエキシマランプ63を順次消灯していく。以上の制御によって被処理水の流量が減少していくときの被処理水への紫外線の照射を安定に且つ無駄なく行うことができる。
【0036】
なお、被処理水の流量がゼロになった際は、即座(同時又はその直後)に全てのエキシマランプ63を消灯する。これによって被処理水の流量がゼロになった際の紫外線の照射を確実に防止でき、消費電力を少なくでき、また紫外線の過剰照射による有害な副生成物の生成も防止できる。さらに、全てのランプを消灯した直後にポンプが再稼動した場合、水銀ランプのように点灯直後に再点灯できないランプを適用することはできない。これに対して本発明のようにエキシマランプ63を用いれば、ランプの点灯、消灯操作を容易に行うことができ、紫外線未照射水の発生を防止できる。
【0037】
つまり制御手段70は、流量測定手段50が測定した被処理水の流量に応じて予め求めておいた最低必要本数のエキシマランプ63を点灯するように常時維持する。この制御方法の場合、エキシマランプ63の点灯、消灯回数が増加するが、エキシマランプ63の場合は点灯、消灯回数がその寿命に与える影響が少ない。
【0038】
以上説明したように上記水処理装置Aによれば、被処理水への適正な量の紫外線照射が常に安定して行え、ランプ寿命を長く保て、消費電力を少なくできる。また紫外線の過剰照射による有害な副生成物の生成も防止できる。また通水停止中に水温上昇することもない。またランプが破損しても水銀は流出しないので、安全性が向上する。
【0039】
さらに上記制御手段70による制御では、被処理水の流量ばかりでなく紫外線透過率も考慮した上で、エキシマランプの点灯本数を決定するので、被処理水へのより適正な量の紫外線照射が常に安定して行える。
【0040】
一方、被処理水の紫外線透過率が一定であることがわかっているような場合には、必ずしも上記水質測定手段55を設置しなくても良く、流量測定手段50で測定した被処理水の流量のみを用いてエキシマランプ63の点灯本数を制御しても良い。逆に水量が一定で紫外線透過率だけが変動する場合には、流量測定手段50で測定した流量を考慮せず、水質測定手段55の値により、エキシマランプ63の点灯本数を制御することも可能である。この場合も被処理水への適正な量の紫外線照射を常に安定して行うことができる。
【0041】
また被処理水の紫外線透過率が一定であることがわかっているような場合には、エキシマランプ63の最低必要本数を算出によって求めることもできる。この場合、例えば制御手段70は、流量測定手段50で測定した流量を、紫外線照射手段60が処理できる最大処理流量(全てのエキシマランプ63を点灯した際に紫外線照射量を10mJ/cm2以上にできる最大流量。予め記憶部に記憶しておく)をエキシマランプ63の総本数で除して得られた商で除し、得られた商に1を加えた本数を、前記エキシマランプ63の最低必要本数として算出する。
【0042】
また図1に示す浄水設備には、管路中に紫外線照射手段60を1台設置したが、その代りに管路中に複数台の紫外線照射手段60を並列に設置し、両者を切り換えながら運転(又は処理流量が増加した場合は両者を同時に運転)してもよい。そして通水を続けながら両紫外線照射手段60の切り替えを行う場合(又は処理流量が増加した場合に両者を同時に運転する場合)でも、本発明に係る紫外線照射手段60を用いれば、運転している紫外線照射手段60(運転機)から待機している紫外線照射手段60(予備機)への切り替え(又は予備機の運転の追加)を、瞬時に行うことができる。一方、従来の水銀ランプを用いた場合は、予め予備機を立ち上げてウォームアップを経てから通水する必要があり、以上のような迅速な対応は行えない。
【0043】
図5乃至図9はそれぞれ前記水処理装置Aを用いて構成した浄水設備の他の例を示す図である。以下簡単に各浄水設備について説明する。図5に示す浄水設備は、水源10から導入される水道水の原水を、着水井20に導入した後、凝集沈殿池30に送り、その上澄みが急速ろ過池40へ送られる。急速ろ過池40では凝集沈殿池30で沈まなかった小さな浮遊物がこの急速ろ過池40の砂の層によってろ過される。ろ過された水(被処理水)は水処理装置Aに送られ、紫外線照射処理が行われる。水処理装置Aから流出した処理水は、塩素消毒が行われた後に浄水池80に導入される。浄水池80の水は配水池等に送られ、各家庭等に配水される。
【0044】
図6に示す浄水設備は、図5に示す浄水設備と基本的に同じ構成の浄水設備であり、異なるのは急速ろ過池40と水処理装置Aの間に、粒状活性炭45を設置している点である。これによって粒状活性炭45による吸着・ろ過が行える。図7に示す浄水設備は、図6に示す浄水設備と基本的に同じ構成の浄水設備であり、異なるのは急速ろ過池40と粒状活性炭45の間に、オゾン処理手段43を設置している点である。これによってオゾンの強力な酸化力を利用した有害物質の酸化・除去が行える。
【0045】
図5乃至図7のように急速ろ過池40や粒状活性炭接触池45を有する浄水設備では、ろ層の洗浄工程を有するため、後段の水処理装置Aに送られる水量が一時的に著しく減少するなど、大きく変動する場合がある。しかし、エキシマランプ63を用いる本水処理装置Aの場合は、照射装置内の紫外線強度の調整幅が大きく、被処理水の流量が大きく変動する場合でも適切に紫外線処理を行うことができる。
【0046】
図8に示す浄水設備は、基本的に図5に示す浄水設備と同じ構成の浄水設備であり、異なるのは急速ろ過池40の排水を溜める排水池100と、凝集沈殿池30と排水池100から分離された汚泥を溜める排泥池110と、排泥池110の汚泥を濃縮する汚泥濃縮槽120と、前記排水池100と汚泥濃縮槽120から分離された水に紫外線を照射して有害成分を除去して着水井20に戻す別の水処理装置Aとを設置している点である。この浄水設備のように排水を着水井20に戻すフローの場合、原水中のクリプトスポリジウムが濃縮される可能性がある。その不活性化のために排水を着水井20に返送する部分に水処理装置Aを設置することは有効である。
【0047】
図9に示す浄水設備は、水源10からの原水を原水槽130に導入し、次に膜ろ過設備140において原水をろ過して清浄にした後に浄水池80に導入する構成を有している。さらにこの浄水設備は、膜ろ過設備140の逆洗浄時に生じる懸濁液を溜める逆洗排水槽150と、逆洗排水槽150から原水槽130に戻される水に紫外線を照射して有害成分を除去する水処理装置Aとを設置している。逆洗排水槽150から原水槽130への排水の返送は、通常の浄水処理に比べて著しく不定期になる。これは逆洗排水槽150に一定量の水が溜まった段階で返送を行うためである。このように不定期に紫外線処理を行うラインに従来の水銀ランプを用いると先にあげた水銀ランプの欠点が著しく増大されるが、エキシマランプ63を用いる本水処理装置Aの場合はこのような問題が生じず、大きく変動する排水に対して確実に紫外線処理を行うことができる。
【0048】
図10は生物線量計を用い、微生物の不活化率から処理性能を評価する手法を用いた場合の、UVTが95%である場合の各処理流量(m3/hr)におけるエキシマランプ63の必要な点灯本数を示す例の図である。ここでは、大腸菌ファージMS2を生物線量計として用いた場合の換算紫外線照射量(RED)が40mJ/cm2以上になる値である。このような基準で被処理水に紫外線を照射する場合は、前記図3に示すデータの代りに図10に示すデータを制御手段70の記憶部に記憶しておき、前記と同様の方法でランプ点灯本数を制御すればよい。
【0049】
図11は本発明の他の実施形態にかかる紫外線照射手段60−2を示す概略図であり、図11(a)は概略側断面図、図11(b)は概略右側面図である。同図において前記図2に示す紫外線照射装置60と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。この紫外線照射手段60−2において前記紫外線照射手段60と相違する点は、ケース61に接続される流入口67と流出口69の位置である。すなわちこの紫外線照射手段60−2の場合は、ケース61の外周側面の略中央に、各エキシマランプ63に対して垂直方向を向くように流入口67と流出口69を設けている。このように構成した場合、各エキシマランプ63に対して被処理水を垂直方向に交差するように供給することができる。このように紫外線照射手段60−2を構成しても、上記本発明の目的を達成することができる。
【0050】
図12(a),(b)は本発明のさらに他の実施形態に係る紫外線照射手段60−3を示す概略断面図である。この紫外線照射手段60−3は前記図11に示す紫外線照射手段60−2と略同様の構成を有しており、ケース61の外周側面の略中央に各エキシマランプ63に対して垂直方向を向くように流入口67と流出口69を設けている。そしてこの紫外線照射手段60−3の場合、ケース61内の流出口69近傍位置に開口71を有する整流板73を設置している。整流板73は開口71の開度を制御する可動部75を有している。なお、図12(a),(b)において白抜きのエキシマランプ63は点灯しており、斜線を入れたエキシマランプ63は消灯しているものとする。
【0051】
そして図12(a)に示すように、例えば被処理水の流量が多くて全て(9本)のエキシマランプ63を点灯しているときは、可動部75を駆動して開口71を全開状態として被処理水を流す。ケース61内に流入した被処理水は開口71に向けて、即ちエキシマランプ63が設置されているケース61の中央部に向けて水流が集中し、これによって点灯しているエキシマランプ63の被処理水への照射距離が短くなり、通過する被処理水全体に均等に効果的に紫外線が照射できる。さらに、被処理水の流量が少なくて例えば図12(b)に示すように、1本のエキシマランプ63のみを点灯しているときは、可動部75を閉じる方向に移動させてその開口71の開度を小さくし、ケース61の中央部にさらに水流を集中させるようにする。これによって被処理水の流量によらず効率的な紫外線照射を行うことができる。
【0052】
図13はコンピュータ流体解析モデルによるシミュレーションにより、前記整流板73がある場合とない場合の、ランプ点灯本数1本時における被処理水の紫外線照射量累積頻度分布を示す図である。同図に示すように、整流板73なしの場合は紫外線照射量分布が分散し、照射量10mJ/cm2以下の水塊が全体の20%近くに達したが、整流板73を設置することでこの現象は解消した。なお、全灯点灯時には整流板なしでも良好な照射量分布を示す。
【0053】
図14は本発明のさらに他の実施形態に係る紫外線照射手段60−4を示す概略図であり、図14(a)は概略側断面図、図14(b)は図14(a)のF−F概略断面矢視図である。この紫外線照射手段60−4は前記図2に示す紫外線照射手段60と略同様の構成を有しており、相違する点は、2つの整流板76をケース61内に設置した点である。整流板76は略円錐台形筒状に形成されており、何れも内径の大きい側の開口を被処理水の流入側に向けている。両整流板76の外径寸法はケース61の内径寸法と略同じである。両整流板76はケース61内の所定距離離間した位置に設置され、ケース61内の上下に設置した一対の駆動軸77に取り付けられている。そして整流板76は、駆動軸77をケース61の外部に設置したモータ或いはシリンダ(空圧式若しくは電動式)等の駆動装置により作動(回転もしくは移動)させることで、ケース61内を左右に移動する。
【0054】
この紫外線照射手段60−4のように整流板76を設置すると、ケース61の内周面近傍を流れる被処理水を中央部、即ちエキシマランプ63の近傍に集めることができ、前記図12に示す整流板73の場合と同様に、通過する被処理水全体に均等に効果的に紫外線を照射することができる。また両整流板76の位置をそれぞれ変更することで、点灯しているエキシマランプ63の位置や流量に応じた最適な集中した被処理水の流れを形成することも可能になる。なおこの紫外線照射手段60−4が保護管洗浄システムを装備する場合は、前記整流板76を保護管洗浄システムの一部として設置し、保護管洗浄システムを用いて整流板76を駆動するようにすることも可能である。また整流板76の形状は上記形状に限定されず、例えば円板の中央に開口を有する形状や、その他のドーナツ形状等の他の各種形状であってもよい。
【0055】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない事項であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態では各種構成の浄水設備に水処理装置Aを設置する例を説明したが、さらに上記以外の各種構成の浄水設備の各所に水処理装置Aを設置しても良い。また上記実施形態では本発明を浄水設備に用いた例を示したが、下水処理設備に用いることもできる。その他にも各種工場で用いる生産用水、工場排水や、家庭で用いる水等にも同様に適用できる。
【0056】
また本発明の紫外線照射手段の構成が、図2に示す紫外線照射手段60の構成に限定されないことは言うまでもない。さらに例えば図2に示す紫外線照射手段60はケース61内にエキシマランプ63を設置した構成を例示しているが、開水路中にエキシマランプを設置する構成の紫外線照射手段であっても良い。この場合は例えば開水路の水位の変動を水位計(これが流量測定手段になる)によって求めてエキシマランプの点灯本数を変更・制御しても良い。
【符号の説明】
【0057】
A 水処理装置
10 水源
20 着水井
30 凝集沈殿池
40 急速ろ過池
43 オゾン処理手段
45 粒状活性炭
50 流量測定手段
55 水質測定手段
60 紫外線照射手段
61 ケース
63 エキシマランプ
65 保護管
70 制御手段
80 浄水池
90 配水池
100 排水池
110 排泥池
120 汚泥濃縮槽
130 原水槽
140 膜ろ過設備
150 逆洗排水槽
60−2,3,4 紫外線照射手段
73 整流板
75 可動部
76 整流板
77 駆動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流量が変動する被処理水に対して紫外線を照射することで前記被処理水中の有害成分を除去、又は無害化する水処理方法において、
前記紫外線を照射する紫外線光源としてエキシマランプを用い、変動する被処理水の流量又は水質の内の少なくとも変動する何れか一方に応じてエキシマランプによる紫外線の被処理水への照射量を変更することを特徴とする水処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の水処理方法であって、
前記被処理水中に複数本のエキシマランプを設置しておき、点灯するエキシマランプの本数を前記被処理水の流量又は水質の内の少なくとも変動する何れか一方に応じて変更することを特徴とする水処理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の水処理方法であって、
前記被処理水の流量が増加していくときは、被処理水への紫外線の照射量が予め定めた必要照射量よりも減少する際に同時に又はその直前に次に点灯すべきエキシマランプを点灯することを特徴とする水処理方法。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の水処理方法であって、
前記被処理水の流量が減少していくときは、被処理水への紫外線の照射量が予め定めた必要照射量になる際に同時に又はその直後に次に消灯すべきエキシマランプを消灯することを特徴とする水処理方法。
【請求項5】
請求項2又は3又は4に記載の水処理方法であって、
前記被処理水の流量がゼロになった際は、同時に又はその直後に全てのエキシマランプを消灯することを特徴とする水処理方法。
【請求項6】
請求項1乃至5の内の何れかに記載の水処理方法であって、
前記被処理水が水道水の原水であることを特徴とする水処理方法。
【請求項7】
流量が変動する被処理水中に複数本の紫外線ランプを配置して紫外線を照射する紫外線照射手段と、
前記被処理水の流量を測定する流量測定手段と、
前記流量測定手段が測定した被処理水の流量に基づいて点灯する紫外線ランプの本数を制御する制御手段とを有する水処理装置であって、
前記紫外線ランプはエキシマランプであり、
前記制御手段は、点灯させるエキシマランプの本数を、前記流量測定手段が測定した被処理水の流量に応じた最低必要本数に常時維持することを特徴とする水処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の水処理装置であって、
前記被処理水の流量及び紫外線透過率に対する前記エキシマランプの最低必要本数を予め求めておき、前記制御手段に記憶しておくことを特徴とする水処理装置。
【請求項9】
請求項7に記載の水処理装置であって、
前記制御手段は、前記流量測定手段で測定した流量を、前記紫外線照射手段が処理できる最大処理流量をエキシマランプの総本数で除して得られた商で除し、得られた商に1を加えた本数を、前記エキシマランプの最低必要本数として算出することを特徴とする水処理装置。
【請求項10】
請求項7又は8又は9に記載の水処理装置であって、
前記紫外線照射手段内の水流をエキシマランプの近傍に集める整流板を配置したことを特徴とする水処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の水処理装置であって、
前記整流板は、前記紫外線照射手段内の水流が点灯しているエキシマランプの近傍に向かうように移動する可動式の整流板であることを特徴とする水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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