説明

水処理装置

【課題】貯留部内に貯留される処理水から複数種類の処理水を取り出すことのできる水処理装置を得る。
【解決手段】水処理装置1は、処理水生成部40で生成された処理水を貯留する貯留部8と、処理水を加圧するポンプ9と、少なくとも一対の陰極10bおよび陽極10dを有し、電解水を生成する電解槽10と、を備えている。そして、貯留部8の下流側に、ポンプ9および電解槽10が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水処理装置として、飲料水(処理水)を貯留する貯留部と、貯留部内の飲料水を循環させる循環路と、を備えるものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1では、貯留部に循環路の両端を接続固定している。そして、循環路に殺菌手段を設け、貯留部内の飲料水を循環させる際に、殺菌を行い、飲料水が貯留部内に衛生的に貯留されるようにしている。
【0004】
そして、循環路の殺菌手段の下流側に水抽出バルブを連結することで、貯留部内に貯留された飲料水を取り出せるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−272029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、かかる従来の水処理装置では、貯留部に貯留された処理水を殺菌した状態で取り出すことはできるが、この水処理装置は、単に貯留部内の処理水を取り出すようにしただけのものである。したがって、貯留部内に貯留される処理水から複数種類の処理水を取り出すことはできない。
【0007】
そこで、本発明は、貯留部内に貯留される処理水から複数種類の処理水を取り出すことのできる水処理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴は、処理水生成部で生成された処理水を貯留する貯留部と、前記処理水を加圧するポンプと、少なくとも一対の陰極および陽極を有し、電解水を生成する電解槽と、を備える水処理装置であって、前記貯留部の下流側に、前記ポンプおよび前記電解槽が配置されていることを要旨とする。
【0009】
本発明の第2の特徴は、前記水処理装置は、制御部を備えており、前記制御部が、前記ポンプの電流値をフィードバックし、当該ポンプの電流値を制御することで、ポンプの吐出流量が略一定となるように制御することを要旨とする。
【0010】
本発明の第3の特徴は、前記水処理装置は、制御部と、前記貯留部の水位を推定する水位推定手段とを有しており、前記制御部は、推定された水位に応じた電流値で前記ポンプを駆動させることを要旨とする。
【0011】
本発明の第4の特徴は、前記貯留部の水位が複数のレンジに区分されており、各レンジに対応した電流値がそれぞれ定められており、前記制御部は、推定された水位が属するレンジに対応した電流値で前記ポンプを駆動させることを要旨とする。
【0012】
本発明の第5の特徴は、前記水処理装置は、前記貯留部内の処理水を循環させて前記貯留部内に再導入する循環路を備えており、前記電解槽で生成された酸性水が前記循環路内を循環できるようにしたことを要旨とする。
【0013】
本発明の第6の特徴は、前記処理水生成部は、処理水と濃縮水とを分離する逆浸透膜を用いた逆浸透濾過部を備えており、前記逆浸透濾過部には、前記濃縮水を排水する濃縮水排水路が設けられており、前記電解槽には、前記電解槽で生成された電解水を排水する排水路が設けられており、前記排水路と前記濃縮水排水路とを連通させ、連通部の下流側にリストリクタを設けたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、貯留部の下流側に、ポンプおよび電解槽が配置されている。このため、電解槽を駆動させた場合には、電解水を取り出すことができ、電解槽を駆動させない場合には、処理水を取り出すことができる。このように、本発明によれば、貯留部内に貯留される処理水から複数種類の処理水を取り出すことのできる水処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる水処理装置を模式的に示す全体構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態にかかる水処理装置を模式的に示す全体構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態にかかる水処理装置を模式的に示す全体構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態にかかる水処理装置を模式的に示す全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0017】
(第1実施形態)
本実施形態にかかる水処理装置1は、図1に示すように、処理水生成部40で生成された処理水を貯留する貯留部8と、処理水を加圧する昇圧ポンプ9と、少なくとも一対の陰極10bおよび陽極10dを有し、電解水を生成する電解槽10と、を備えている。
【0018】
また、本実施形態では、水処理装置1は、筐体2を備えており、当該筐体2には、水処理装置1の駆動/停止や処理水の吐水/停止を操作したり、飲用可能状態となったことを報知したりする表示部・操作部19が取り付けられている。また、処理水生成部40の一部や貯留部8、電解槽10などは、筐体2内に収容されている。
【0019】
また、本実施形態では、水道管などの原水配水管P0から水道水などの原水が導入される給水路P1を有している。
【0020】
この給水路P1には、上流側から順にプレフィルタ3、開閉弁4、昇圧ポンプ5、ナノフィルタ(逆浸透濾過部)6、活性炭フィルタ7が設置されている。本実施形態では、プレフィルタ3、開閉弁4、昇圧ポンプ5、ナノフィルタ6および活性炭フィルタ7で処理水を生成する処理水生成部40を構成している。
【0021】
そして、活性炭フィルタ7の下流側には、処理水を吐出口50から吐出することで貯留部8内に導入する導入路P2が設けられている。なお、原水は水道水に限られるものではなく、井戸水や溜め水等であってもよい。
【0022】
プレフィルタ3は、例えば、不織布フィルタや活性炭フィルタを用いることができる。不織布フィルタを用いると、給水路P1内に導入される水道水に混入した粒子やゴミなどの異物を捕捉して除去することができる。
【0023】
また、活性炭フィルタを用いると、遊離残留塩素や、水に溶解した成分、特に異味や異臭、あるいは、トリハロメタンをはじめとしたハロゲン化炭素を除去することができる。
【0024】
なお、活性炭フィルタの内部に重金属を除去するための重金属除去剤を混入し、当該重金属除去剤に鉛などの有害重金属を吸着させて除去できるようにしてもよい。また、活性炭フィルタで水中の残留塩素を分解除去することで、下流側に細菌が繁殖し易くなるが、これを防止するため、活性炭フィルタを用いた場合のプレフィルタ3や活性炭フィルタ7に、銀などの抗菌性を有する金属を含む抗菌剤を混合するようにしてもよい。
【0025】
また、プレフィルタ3の構成は、これらの構成に限定されるものではない。例えば、プレフィルタとして、コットンなどの繊維を集水管に巻き付けたワインドタイプのものや焼結タイプのものを用いてもよく、細い繊維を積層した繊維タイプのものを用いてもよい。また、プレフィルタとして、粒状活性炭をケースに収納したタイプのものや焼結タイプのものを用いてもよいし、繊維状炭タイプのものを用いてもよい。また、ブロック活性炭フィルタや繊維状活性炭フィルタを用い、当該フィルタの孔径を利用して不織布フィルタの機能を兼ね備えるようにしてもよい。さらに、プレフィルタとして、粗濾過用のセディメントフィルタや活性炭フィルタ、MF膜,UF膜等を用いることも可能であり、その数や組合せを、原水の水質を考慮しつつ必要に応じて変えるようにするのが好適である。
【0026】
また、本実施形態では、交換頻度が他の部材よりも高いプレフィルタ3を筐体2の外部に設けるようにしたが、プレフィルタ3を筐体2内に収容させるようにしてもよい。
【0027】
開閉弁4は、原水の水処理装置1内への導入の開始および停止を制御するものである。
【0028】
そして、原水配水管P0から給水路P1内に導入された原水は、プレフィルタ3を通過して濾過される。
【0029】
このように、本実施形態では、プレフィルタ3にて前処理を行った浄水が、ナノフィルタ(逆浸透濾過部)6に導入されるようになっている。
【0030】
そして、プレフィルタ3の下流側には、昇圧ポンプ5が設置されており、プレフィルタ3にて前処理を行った浄水は、開閉弁4を通過して昇圧ポンプ5に至る。なお、開閉弁4は、給水路P1の途中のいずれかの位置に設置されていればよいが、プレフィルタ3の下流側に設置されているのが好ましい。こうすれば、開閉弁4内部への異物の侵入を抑制することができるためである。
【0031】
ナノフィルタ(逆浸透濾過部)6は、NF膜(逆浸透膜)6aを有しており、前処理が行われた浄水は、ナノフィルタ6に導入され、NF膜(逆浸透膜)6aを透過しない濃縮水とNF膜(逆浸透膜)6aを透過した処理水(透過水)とに分離される。
【0032】
このナノフィルタ6は、昇圧ポンプ5によって逆浸透圧をかけ、ナノフィルタ6に送られた浄水の一部をNF膜(逆浸透膜)6aを透過させることで処理水(透過水)を生成するようにしたものである。なお、NF膜6aを用いると、有機物(たとえば、トリハロメタンやカビ臭および農薬など)や重金属イオン(たとえば、鉛、クロム、カドミウム、水銀、砒素など)、さらにナトリウムやカルシウムなどの低分子量のイオン成分などを除去することができる。
【0033】
また、残りの水分、塩類や不純物(この不純物には有機物やイオンなどが含まれる)は、濃縮水として濃縮水排水路P5から排出されるようになっている。
【0034】
濃縮水排水路P5には、途中にリストリクタ15が設けられており、このリストリクタ15によって、処理水(透過水)の生成量が決定される。
【0035】
ところで、NF膜6aはRO膜よりも透過孔が大きくなっている。そのため、NF膜6aを用いたナノフィルタ6は、粒子や有機物および重金属を90パーセント以上の高い除去率で除去することができるが、低分子量のイオン成分は処理水(透過水)に約10〜30パーセント程度残存するという特性を有する。この場合、例えば導電率が300μS/cmの水を透過させた場合、低分子イオンが残存した処理水として、約60μS/cm程度の導電率の処理水が得られる。ただし、逆浸透膜として使用する膜は、このNF膜に限らず、RO膜等の逆浸透膜を用いることも可能である。
【0036】
そして、NF膜6aを透過した水は、これらの物質が除去された処理水(透過水)として、活性炭フィルタ7に供給される。
【0037】
活性炭フィルタ7に導入された処理水(透過水)は、活性炭フィルタ7を通過して濾過される。活性炭フィルタ7にて処理水(透過水)を濾過することで、NF膜(逆浸透膜)6aを透過させた際に発生するにおい等を除去することができ、処理水(透過水)の味をまろやかにすることができる。
【0038】
そして、活性炭フィルタ7にて濾過された処理水(透過水)は導入路P2に供給される。この導入路P2は、吐出口50が貯留部8の上部に配置されるように設けられており、処理水(透過水)を貯留部8内に導入するための通路である。なお、貯留部8は、天面が開口した容器になっている。
【0039】
そして、活性炭フィルタ7にて濾過された処理水(透過水)は、吐出口50から貯留部8内に吐出されて貯留部8内に一時的に貯留されることとなる。
【0040】
このように、処理水(透過水)を貯留部8内に一時的に貯留することで、処理水を外部へ吐出する際に要する時間を短縮させることができる。
【0041】
ここで、本実施形態では、貯留部8内の処理水を外部に吐出する吐出路P4が形成されている。具体的には、吐出路P4は、貯留部8に接続された殺菌/電解処理路P3の下流側に接続されており、吐出口70が筐体2の外部に露出するように吐出路P4が設けられている。こうして、貯留部8内の処理水を殺菌もしくは電解した状態で、吐出口70から外部に吐出できるようにしている。なお、殺菌/電解処理路P3は、貯留部8内の処理水を殺菌/電解処理路P3内に導入する側が貯留部8の下部に接続されている。
【0042】
さらに、殺菌/電解処理路P3の途中、すなわち、貯留部8の下流側に、電解槽10が設けられており、吐出路P4からアルカリイオン水(処理水)や透過水(処理水)を選択的に供給できるようになっている。
【0043】
本実施形態では、殺菌/電解処理路P3の上流側から順に昇圧ポンプ9、電解槽10が設置されている。
【0044】
電解槽10は、内部が隔膜10aによって仕切られており、一方が陰極(電極)10bを有する陰極室10cとなっており、他方が陽極(電極)10dを有する陽極室10eとなっている。そして、殺菌/電解処理路P3の端末を分岐させて、一方の分岐路を陰極室10cの入口に連通させ、他方の分岐路を陽極室10eの入口に連通させている。
【0045】
この電解槽10の陰極室10cおよび陽極室10eにそれぞれ導入された処理水は、陰極10bと陽極10dとの間に電圧を印加することで電気分解され、陰極室10cではアルカリイオン水が生成されるとともに、陽極室10eでは酸性水が生成される。
【0046】
また、陰極室10cの出口は、殺菌/電解処理路P3に連通されており、陽極室10eの出口は、排出路P6に連通されている。そして、陰極室10cで生成されたアルカリイオン水は、殺菌/電解処理路P3および吐出路P4を通り、吐出口70から外部に吐出されるようになっている。一方、陽極室10eで生成された酸性水は、排出路P6から外部に排出されるようになっている。
【0047】
さらに、本実施形態では、殺菌/電解処理路P3の貯留部8よりも下流側に昇圧ポンプ9を配置しており、この昇圧ポンプ9を作動させ、貯留部8から処理水(透過水)を電解槽10に導入するようにしている。また、貯留部8の所定位置には、水位センサ20が設けられており、貯留部8の所定位置まで貯水された際に、満水状態であることを検知して開閉弁4の制御を行うことができるようにしている。
【0048】
さらに、殺菌/電解処理路P3には、UV管11aを有する殺菌部11が設けられている。そして、この殺菌部11の下流側に吐出路P4が接続されている。
【0049】
したがって、貯留部8内の処理水を電解槽10にて電気分解することで得られるアルカリイオン水(処理水)や動作していない電解槽10を通過した透過水(処理水)は、吐出口70から吐出する前に、殺菌部11を通過することで殺菌されるようになっている。なお、殺菌部はUV管を用いるものに限らず、オゾン等他の殺菌手段を用いてもよい。このように、殺菌部11を設けることでより衛生的な処理水(アルカリイオン水や透過水)を供給することができる。
【0050】
また、本実施形態では、貯留部8は、筐体2内に着脱可能に設置されるようにしている。具体的には、貯留部8は水平方向にスライド可能に設置されており、貯留部8を水平方向にスライドさせることで、貯留部8を取り外すことができるようになっている。
【0051】
このとき、貯留部8と殺菌/電解処理路P3との接続部には、貯留部8の着脱時に、貯留部8内に残留した処理水が漏水しないよう機械式可動弁21が設けられている。この機械式可動弁21としては、公知の構造のものを用いることができる。なお、機械式可動弁21の替わりに電磁弁を用いることも可能である。
【0052】
なお、吐出口50は、貯留部8着脱の際に邪魔にならないよう、貯留部8天面位置より上部に配置されるようにするのが好ましい。また、貯留部8をスライドさせたときに、吐出口50が上方に移動できる構成とし、導入路P2が貯留部8の着脱を邪魔しないようにすることも可能である。
【0053】
また、排出路P6には、電磁弁14が設けられている。
【0054】
また、本実施形態では、水処理装置1には制御回路(制御部)18が設けられている。そして、開閉弁4、昇圧ポンプ5、昇圧ポンプ9、UV管11a、電磁弁14およびリストリクタ15が、制御回路(制御部)18から供給される指令信号(電力)により制御されている。また、水位センサ20および表示部・操作部19の操作信号が制御回路(制御部)18に送られるようになっている。さらに、電解槽10も制御回路(制御部)18の指令信号によって駆動するようになっており、電解槽10の陰極10bおよび陽極10dには、制御された電圧が印加されるようになっている。
【0055】
なお、本実施形態では、制御回路(制御部)18への電源の供給は、図示せぬ外部電源に接続される電源プラグ16から供給される商用交流電圧を電源部17にて直流電圧に変換した状態で行われる。
【0056】
また、水処理装置1は、貯留部8内の処理水を排水する排水手段を備えている。本実施形態では、機械式可動弁21、昇圧ポンプ9、電解槽10の陽極室10e、排出路P6を通過させて排水するようになっている。
【0057】
このとき、昇圧ポンプ9を駆動させて貯留部8内の処理水を排水するようにしてもよいし、重力を利用して、貯留部8内の処理水を排水するようにしてもよい。
【0058】
また、貯留部8内に新たに処理水を貯留することなく、貯留部8内の処理水を吐出口70から吐出させることで、貯留部8内の処理水を排水することも可能である。
【0059】
そして、本実施形態では、制御回路(制御部)18は、貯留部8内の処理水を所定量外部に吐出させた際に、昇圧ポンプ9の駆動を停止するようにしている。
【0060】
具体的には、制御回路(制御部)18は、昇圧ポンプ9が空運転となった際に、当該昇圧ポンプ9の駆動を停止する制御を行っている。
【0061】
本実施形態では、昇圧ポンプ9の電流値を検知する検知手段を設け、昇圧ポンプ9が空運転となった際に当該昇圧ポンプ9に流れる電流値を検知手段が検知した際に、制御回路(制御部)18が昇圧ポンプ9の駆動を停止するようにしている。
【0062】
さらに、制御回路(制御部)18は、昇圧ポンプ9が貯留部8内の処理水を所定量だけ外部に吐出させる定量吐水を行うように制御している。
【0063】
また、制御回路(制御部)18は、昇圧ポンプ9が貯留部8内の処理水を所定流量で外部に吐出させる定流量吐水を行うように制御している。
【0064】
ここで、本実施形態では、昇圧ポンプ9を制御することで、定流量吐水を行うようにしている。
【0065】
例えば、制御回路(制御部)18が、昇圧ポンプ9の電流値をフィードバックし、当該昇圧ポンプ9の電流値を制御することで、昇圧ポンプ9の吐出流量を略一定にさせる制御を行うようにするとができる。
【0066】
具体的には、貯留部8内の処理水の水位が高いときには、一定流量吐出するために昇圧ポンプ9に流す電流値は小さくてすむが、貯留部8内の処理水の水位が低いときには、同流量だけ吐出するために昇圧ポンプ9に流す電流値が大きくなる。
【0067】
そこで、駆動時間等に基づいて、昇圧ポンプ9に流す電流値を徐々にもしくは段階的に大きくすることで、昇圧ポンプ9の吐出流量を略一定にすることができる。
【0068】
また、水処理装置1に、貯留部8の処理水の水位を推定する水位推定手段を設け、推定された水位に応じた電流値で昇圧ポンプ9を駆動させることで、昇圧ポンプ9の吐出流量が略一定となるように制御してもよい。
【0069】
具体的には、貯留部8の処理水の水位を複数のレンジに区分し、各レンジに対応した電流値をそれぞれ定め、それらの対応を制御回路(制御部)18に記憶させる。
【0070】
そして、制御回路(制御部)18が、推定された水位が属するレンジに対応した電流値で昇圧ポンプを駆動させることで、昇圧ポンプ9の吐出流量が略一定となるように制御してもよい。
【0071】
なお、水位推定手段としては、水位センサを用いることができる。また、昇圧ポンプ5および昇圧ポンプ9の駆動時間から貯留部8の処理水の水位を推定するようにしてもよい。
【0072】
このように定流量吐水を行えるようにすることで、定量吐水を容易に行うことができるようになる。
【0073】
かかる構成を備える水処理装置1は、以下のように動作する。
【0074】
まず、筐体2に設けられた表示部・操作部19を操作すると、制御回路(制御部)18により、給水路P1の開閉弁4が開かれる。そして、原水が原水配水管P0から給水路P1内に導入され、給水路P1内のプレフィルタ3を通過しながら濾過されて浄水が生成される。このように、前処理を行うことで生成された浄水は、開閉弁4を通過して昇圧ポンプ5に至り、昇圧ポンプ5によって昇圧される。
【0075】
そして、昇圧された浄水がナノフィルタ6に導入される。
【0076】
そして、ナノフィルタ6に導入され、NF膜6aを透過して当該NF膜6aによって水中に溶存する有機物やイオンが取り除かれた処理水(透過水)が、活性炭フィルタ7に導入される。
【0077】
そして、活性炭フィルタ7を通過して、NF膜(逆浸透膜)6aを透過させた際に発生するにおい等を除去した処理水(透過水)が、導入路P2の吐出口50から貯留部8内に貯留される。このとき、水位センサ20が満水状態であることを検知すると、処理水生成部40での処理水(透過水)の生成が停止し、貯留部8内への処理水(透過水)の供給が停止する。
【0078】
そして、通常使用時には、貯留部8に処理水が溜まっている状態(好ましくは満水の状態)で、アルカリイオン水や透過水を吐出口70から外部に吐出するようにしている。
【0079】
そして、アルカリイオン水を吐出口70から外部に吐出する際には、表示部・操作部19を操作してアルカリイオン水生成モードを選択する。
【0080】
すると、昇圧ポンプ9が駆動し、貯留部8内の処理水(透過水)が、殺菌/電解処理路P3を通り、電解槽10へと供給される。このとき、上述した制御が制御回路(制御部)18で行われ、略一定流量の処理水が昇圧ポンプ9から吐出される。
【0081】
なお、殺菌/電解処理路P3内の処理水(透過水)は、一部が陰極室10cに導入され、他が陽極室10eに導入される。陰極室10cおよび陽極室10eに導入される処理水(透過水)の導入量(流量比率)は、排出路P6を絞ることで決定している。
【0082】
そして、電解槽10内に供給された処理水は、陰極10bおよび陽極10dに直流電圧を印加することで電気分解され、陰極室10cではアルカリイオン水が、陽極室10eでは酸性水が生成される。
【0083】
そして、陰極室10cで生成されたアルカリイオン水は、吐出口70から外部に吐出する前に、殺菌部11を通過させることで殺菌される。そして、殺菌部11にて殺菌されたアルカリイオン水は、殺菌/電解処理路P3および吐出路P4を通り、吐出口70から外部に吐出する。一方、陽極室10eで生成された酸性水は、排出路P6を通り外部に排出される。
【0084】
このとき、開閉弁4および機械式可動弁21は開いており、それぞれの水路内を水が通過できるようにしている。また、本実施形態では、昇圧ポンプ5も作動させ、アルカリイオン水給水時に、新たに生成された処理水(透過水)を貯留部8内に供給できるようにしている。
【0085】
なお、飲料用に少量のアルカリイオン水を生成させる場合、表示部・操作部19を操作して通水を停止することになる。このように、通水を停止した場合には、制御回路(制御部)18により開閉弁4が閉じられ、昇圧ポンプ5および昇圧ポンプ9が停止する。ただし、本実施形態では、ナノフィルタ6を透過させた処理水を貯留部8内に供給させるようにしているため、処理水の単位時間あたりの生成量が、アルカリイオン水の単位時間あたりの生成量よりも少なくなっている。そのため、昇圧ポンプ9を停止させた後、所定時間経過後、もしくは、貯留部8が満水状態であることを検知した後に、開閉弁4を閉じ、昇圧ポンプ5を停止するようにするのが好ましい。
【0086】
また、冷蔵庫保管用等、大量のアルカリイオン水を吐出させる場合には、表示部・操作部19を操作して定流量吐出モードを選択する。
【0087】
定流量吐出モードが選択された場合、2リットル等、所定量のアルカリイオン水が吐出された際に、制御回路(制御部)18により昇圧ポンプ9を停止し、給水を停止するようになる。所定量の検知は、昇圧ポンプ9を定流量吐水させ、吐出流量と昇圧ポンプ9の駆動時間(両者の積)に基づいて検知するようにしている。
【0088】
また、処理水を吐出口70から外部に吐出する際には、表示部・操作部19を操作して処理水生成モード(浄水)を選択する。
【0089】
この処理水生成モード(浄水)を選択すると、電解槽10を動作させない状態で、アルカリイオン水生成モードとほぼ同様の作用が行われる。このとき、陽極室10e内に処理水が導入されないように電磁弁14を閉じれば、処理水が無駄に排水されてしまうのを抑制することができる。
【0090】
さらに、本実施形態では、貯留部8内の処理水を排水する排水モードを選択できるようになっている。
【0091】
そして、貯留部8を取り外して洗浄する場合には、排水モードを選択することで、貯留部8内の処理水を排水した状態で取り出せるようになっている。
【0092】
貯留部8内の処理水の排水は、上述した排水手段を用いて行うことができる。
【0093】
このとき、貯留部8の洗浄時期を報知するようにするのが好ましい。
【0094】
以上説明したように、本実施形態によれば、貯留部8の下流側に、昇圧ポンプ(ポンプ)9および電解槽10が配置されている。このため、電解槽10を駆動させた場合には、電解水(アルカリイオン水や酸性水)を取り出すことができ、電解槽10を駆動させない場合には、処理水(透過水)を取り出すことができる。このように、本実施形態によれば、貯留部8内に貯留される処理水から複数種類の処理水を取り出すことのできる水処理装置1を得ることができる。
【0095】
また、水処理装置1は、制御回路(制御部)18を備えている。この制御回路(制御部)18が、昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値をフィードバックし、当該昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値を制御するようにすれば、昇圧ポンプ(ポンプ)9の吐出流量が略一定となるように制御することができる。そのため、昇圧ポンプ(ポンプ)9によって処理水をより安定して電解槽10内に送水することができ、貯留部8内に貯留される処理水の水位によらず、所望のpH値のアルカリイオン水を安定して取り出すことができるようになる。
【0096】
また、所望のpH値のアルカリイオン水を安定して取り出すために、pHセンサや電圧可変回路等を設ける必要がなくなり、水処理装置1の構成の簡素化を図ることができるという利点もある。
【0097】
また、水処理装置1は、貯留部8の水位を推定する水位推定手段を有している。そして制御回路(制御部)18が、推定された水位に応じた電流値で昇圧ポンプ(ポンプ)9を駆動させるようにしても、昇圧ポンプ(ポンプ)9の吐出流量が略一定となるように制御することができる。そのため、昇圧ポンプ(ポンプ)9によって処理水をより安定して電解槽10内に送水することができ、貯留部8内に貯留される処理水の水位によらず、所望のpH値のアルカリイオン水を安定して取り出すことができるようになる。
【0098】
このとき、貯留部8の水位を複数のレンジに区分し、各レンジに対応した電流値をそれぞれ定めて、制御回路(制御部)18に記憶させ、制御回路(制御部)18が、推定された水位が属するレンジに対応した電流値で昇圧ポンプ(ポンプ)9を駆動させるようにすれば、昇圧ポンプ(ポンプ)9の吐出流量の制御をより容易に行うことができる。
【0099】
(第2実施形態)
本実施形態にかかる水処理装置1Aは、基本的に上記第1実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、水処理装置1Aは、図2に示すように、処理水生成部40で生成された処理水を貯留する貯留部8と、処理水を加圧する昇圧ポンプ9と、少なくとも一対の陰極10bおよび陽極10dを有し、電解水を生成する電解槽10と、を備えている。
【0100】
また、貯留部8の下流側に、昇圧ポンプ(ポンプ)9および電解槽10が配置されている。
【0101】
さらに、吐出路P4の途中には電磁弁13が設けられており、排出路P6には電磁弁14が設けられている。
【0102】
そして、制御回路(制御部)18が、昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値をフィードバックし、当該昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値を制御したり、水位推定手段によって推定された水位に応じた電流値で昇圧ポンプ(ポンプ)9を駆動させたりしている。
【0103】
ここで、本実施形態にかかる水処理装置1Aが、上記第1実施形態と主に異なる点は、水処理装置1Aが、貯留部3内の処理水を循環させて貯留部3内に再導入する循環路P7を備えている点にある。
【0104】
具体的には、殺菌/電解処理路P3の下流端に分岐部D1を設けており、この分岐部D1によって殺菌/電解処理路P3を吐出路P4と循環路P7とに分岐させるようにしている。
【0105】
また、本実施形態では、循環路P7は、循環路P7内の処理水を貯留部8内に吐出する循環用吐出口60を有している。この循環用吐出口60は、貯留部8の上部に配置されており、貯留部8の上方から循環させた処理水(透過水)を吐出するようにしている。
【0106】
さらに、殺菌/電解処理路P3の途中、すなわち、貯留部8の下流側に、電解槽10が設けられており、吐出路P4からアルカリイオン水(処理水)や透過水(処理水)を選択的に供給できるようになっている。
【0107】
本実施形態では、殺菌/電解処理路P3の上流側から順に昇圧ポンプ9、電解槽10が設置されている。
【0108】
そして、貯留部8内の処理水を循環させる処理水循環モードを選択できるようになっている。
【0109】
例えば、飲用水を吐出口70から外部に吐出した後、所定時間経過後に、処理水循環モードが選択されるように制御したり、表示部・操作部19を操作して処理水循環モードを選択したりできるようにしている。
【0110】
この処理水循環モードが選択されると、開閉弁4を閉じ、昇圧ポンプ5を停止した状態で、昇圧ポンプ9が駆動される。また、電磁弁13および電磁弁14が閉じられ、電磁弁12および機械的可動弁21が開かれる。このとき、電解槽10を動作させないようにする。
【0111】
こうして、貯留部8内の処理水は、殺菌/電解処理路P3を通り、途中で殺菌部11にて殺菌されて循環路P7の循環用吐出口60から貯留部8内に再導入される。
【0112】
さらに、本実施形態では、殺菌/電解処理路P3、循環路P7および貯留部8内に酸性水を循環させる逆洗浄モードを選択できるようになっている。
【0113】
この逆洗浄モードも、使用者の選択もしくは制御回路(制御部)18による選択が可能である。
【0114】
逆洗浄モードが選択された場合には、電解槽10に通常とは逆の電圧を印加し、陰極室10cで酸性水が生成されるようにしている。そして、生成された酸性水を、処理水循環モードと同様に循環させるようにしている。なお、殺菌部11での殺菌は行っても行わなくてもよい。
【0115】
そして、逆洗浄モード終了後には、殺菌/電解処理路P3、循環路P7および貯留部8内の酸性水を排水し、排水後に処理水を生成して貯留部8に貯留するようにしている。
【0116】
なお、酸性水の排水は、機械的可動弁21、昇圧ポンプ9、電解槽10の陽極室10e、排出路P6を通過させて排水するのが好ましい。
【0117】
このように、本実施形態においては、アルカリイオン水生成モード、処理水生成モード、定流量吐出モード、処理水循環モード、逆洗浄モードおよび排水モードを選択することができるようになっている。
【0118】
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態とほぼ同様の作用、効果を奏することができる。
【0119】
また、本実施形態によれば、電解槽10で生成された酸性水が循環路P7内を循環できるようにしたため、循環路P7や電解槽10をより衛生的にすることができる。
【0120】
(第3実施形態)
本実施形態にかかる水処理装置1Bは、基本的に上記第2実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、水処理装置1Bは、図3に示すように、処理水生成部40で生成された処理水を貯留する貯留部8と、処理水を加圧する昇圧ポンプ9と、少なくとも一対の陰極10bおよび陽極10dを有し、電解水を生成する電解槽10と、を備えている。
【0121】
そして、本実施形態においても、貯留部8の下流側に、昇圧ポンプ(ポンプ)9および電解槽10が配置されている。
【0122】
そして、制御回路(制御部)18が、昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値をフィードバックし、当該昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値を制御したり、水位推定手段によって推定された水位に応じた電流値で昇圧ポンプ(ポンプ)9を駆動させたりしている。
【0123】
さらに、水処理装置1Bは、貯留部3内の処理水を循環させて貯留部3内に再導入する循環路P7を備えている。
【0124】
ここで、本実施形態にかかる水処理装置1Bが、上記第1実施形態と主に異なる点は、導入路P2の吐出口50が循環用吐出口60を兼ねている点にある。
【0125】
具体的には、循環路P7の先端を導入路P2に合流部D3にて連結させ、循環路P7内の処理水を導入路P2の吐出口50から、貯留部8内に再導入させるようにしている。
【0126】
また、本実施形態においても、上記第1実施形態で説明した、アルカリイオン水生成モード、処理水生成モード、定流量吐出モード、処理水循環モード、逆洗浄モードおよび排水モードを選択することができるようになっている。
【0127】
さらに、本実施形態では、貯留部8に弁22が設けられた通路が筐体2の外部に露出するように連通されており、貯留部8内の処理水を直接(殺菌/電解処理路P3および吐出路P4を経由することなく)取り出せるようになっている。
【0128】
以上の本実施形態によっても、上記第2実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0129】
また、本実施形態によれば、導入路P2の吐出口50が循環用吐出口60を兼ねているため、部品点数の削減を図ることができ、コストを削減することができる。
【0130】
(第4実施形態)
本実施形態にかかる水処理装置1Cは、基本的に上記第3実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、水処理装置1Cは、図4に示すように、処理水生成部40で生成された処理水を貯留する貯留部8と、処理水を加圧する昇圧ポンプ9と、少なくとも一対の陰極10bおよび陽極10dを有し、電解水を生成する電解槽10と、を備えている。
【0131】
そして、本実施形態においても、貯留部8の下流側に、昇圧ポンプ(ポンプ)9および電解槽10が配置されている。
【0132】
そして、制御回路(制御部)18が、昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値をフィードバックし、当該昇圧ポンプ(ポンプ)9の電流値を制御したり、水位推定手段によって推定された水位に応じた電流値で昇圧ポンプ(ポンプ)9を駆動させたりしている。
【0133】
また、導入路P2の吐出口50が循環用吐出口60を兼ねており、導入路P2の吐出口50の貯留部8との相対位置を変化させることができるようになっている。
【0134】
また、貯留部8に弁22が設けられた通路が筐体2の外部に露出するように連通されており、貯留部8内の処理水を直接(殺菌/電解処理路P3および吐出路P4を経由することなく)取り出せるようになっている。
【0135】
また、本実施形態においても、上記第1実施形態で説明した、アルカリイオン水生成モード、処理水生成モード、定流量吐出モード、処理水循環モード、逆洗浄モードおよび排水モードを選択することができるようになっている。
【0136】
ここで、本実施形態にかかる水処理装置1Cが、上記第3実施形態と主に異なる点は、濃縮水排水路P5と排出路P6とを連通させ、連通部の下流側にリストリクタ15を設けた点にある。
【0137】
具体的には、濃縮水排水路P5と排出路P6とを合流部D4で連通させ、合流部D4の下流側にリストリクタ15を設けている。
【0138】
そして、排出路P6の電磁弁14の下流側には、濃縮水排水路P5内の濃縮水が排出路P6内に逆流してしまわないように、逆止弁23が設けられている。
【0139】
かかる構成とすることで、逆洗浄モード終了後に排水する酸性水がリストリクタ15を通過することになり、リストリクタ15に付着したスケールを溶解させることができる。
【0140】
以上の本実施形態によっても、上記第3実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0141】
また、本実施形態によれば、濃縮水排水路P5と排出路P6とを連通させ、連通部の下流側にリストリクタ15を設けている。
【0142】
そのため、逆洗浄モード終了後に排水する酸性水がリストリクタ15を通過することになり、リストリクタ15に付着したスケールを溶解させることができる。その結果、リストリクタ15がスケールによって詰まってしまうのを抑制することができるようになる。
【0143】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0144】
例えば、上記各実施形態では、殺菌部を設けたものを例示したが、殺菌部を設けない水処理装置に本発明を適用することも可能である。
【0145】
また、上記各実施形態では、貯留部を着脱可能に設けたものを例示したが、貯留部が固定されたものであってもよい。
【0146】
また、処理水生成部や電解槽、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
【符号の説明】
【0147】
1,1A,1B,1C 水処理装置
6 ナノフィルタ(逆浸透濾過部)
6a NF膜(逆浸透膜)
8 貯留部
9 昇圧ポンプ(ポンプ)
10 電解槽
15 リストリクタ
18 制御回路(制御部)
40 処理水生成部
D4 合流部(連通部)
P5 濃縮水排水路
P6 排水路
P7 循環路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理水生成部で生成された処理水を貯留する貯留部と、
前記処理水を加圧するポンプと、
少なくとも一対の陰極および陽極を有し、電解水を生成する電解槽と、
を備える水処理装置であって、
前記貯留部の下流側に、前記ポンプおよび前記電解槽が配置されていることを特徴とする水処理装置。
【請求項2】
前記水処理装置は、制御部を備えており、
前記制御部が、前記ポンプの電流値をフィードバックし、当該ポンプの電流値を制御することで、ポンプの吐出流量が略一定となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
【請求項3】
前記水処理装置は、制御部と、前記貯留部の水位を推定する水位推定手段とを有しており、
前記制御部は、推定された水位に応じた電流値で前記ポンプを駆動させることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
【請求項4】
前記貯留部の水位が複数のレンジに区分されており、各レンジに対応した電流値がそれぞれ定められており、
前記制御部は、推定された水位が属するレンジに対応した電流値で前記ポンプを駆動させることを特徴とする請求項3に記載の水処理装置。
【請求項5】
前記水処理装置は、前記貯留部内の処理水を循環させて前記貯留部内に再導入する循環路を備えており、
前記電解槽で生成された酸性水が前記循環路内を循環できるようにしたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の水処理装置。
【請求項6】
前記処理水生成部は、処理水と濃縮水とを分離する逆浸透膜を用いた逆浸透濾過部を備えており、
前記逆浸透濾過部には、前記濃縮水を排水する濃縮水排水路が設けられており、
前記電解槽には、前記電解槽で生成された電解水を排水する排水路が設けられており、
前記排水路と前記濃縮水排水路とを連通させ、連通部の下流側にリストリクタを設けたことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−66830(P2013−66830A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206080(P2011−206080)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】