説明

水及び飼料の保存料

ペラルゴン酸と混合された緩衝されたプロピオン酸又は酢酸を含有する抗微生物組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ペラルゴン酸を含有する有機酸の混合物を噴霧投与又は添加混合することにより水、飼料及び主要な飼料成分のシェルフライフを延長する方法。
【背景技術】
【0002】
食品媒介病は世界中の数百万の人々の共通の問題である。食品媒介病は多くの異なる微生物により起こり、例えば、多くの国々で蔓延しているCampylobacter spp、Shigella spp、Listeria monocytogenes、Yersenia enterolitica、Salmonella spp.及びE.coliによる感染症が含まれる。合衆国におけるCDC統計によれば、加熱不足の食肉、卵、貝類、未殺菌の乳製品、及び未洗浄の野菜の消費により毎年76百万人が病気になっていることを示唆している。食品製造用動物はSalmonella entericaの非チフス血清型の主要な保菌動物であり、これは推定で1.4百万症例、16,400入院例、及び580米国人死亡例を毎年起こしている。
【0003】
サルモネラはヒト及び動物に感染して感染症をもたらすことができる通性細胞内病原体である。摂取後、サルモネラは腸の封じ込めから免れることができ、腸を貫通することができ、そして血液により内臓まで輸送されることができる(Henderson,S.ら、1999、Early events in the pathogenesis of avian salmonellosis、Infec. Immun. 67(7): 3580-3586)。
【0004】
ヒトにおけるサルモネラ症の症例の大部分は鶏卵の消費によると考えられる。雌鶏をサルモネラで経口投与して2日後に、細菌が脾臓、肝臓、心臓、胆嚢の組織、腸の組織及び卵管の種々の区分において検出され得る(Humphrey, T.J.ら、1994、Contamination of egg shell and contents with Salmonella enteritidis、Int. J. Food Microbiol 21 (1-2): 31-40)。鶏卵中に存在する何らかの因子が、同じ雌鶏の卵管から得られた鶏卵がより高値のサルモネラレベル(29%の発生率)を示していたにも関わらず新たに産卵された鶏卵においては低いサルモネラレベル(0.6%の発生率)を維持することに寄与しており;これらの因子は卵黄及び卵白中の抗体、抗細菌酵素及び鉄封鎖性で細菌プロテアーゼ阻害性の蛋白を包含すると考えられる(Keller, L.H.ら、1995、Salmonella enteritidis colonization of the reproductive tract and forming and freshly laid eggs of chickens. Infec. Immun. 63(7): 2443-2449)。
【0005】
Salmonella、E.coli及びEnterococcusの発生率は動物飼料製造において使用されている成分の型により変動する。植物系食品(5%)よりも加工畜肉食品(35%)においてSalmonellaの発生率が高い。E.coliにおける発生率は動物及び植物由来食品の両方において同様(40%)であるが、Enterococcus の発生率は動物由来食品では80%、そして植物由来では91%である。動物飼料中のSalmonella汚染の発生率はペレット型よりもマッシュ型において高値である。高温及び高圧下におけるペレット化はSalmonella のみならず他の細菌の数も低減する。単なるペレット化に伴う問題は、飼料の細菌再感染に対抗した保護は、それが動物により消費される前、例えば袋詰め、輸送及び供給装置中には行われないという点である。
【0006】
仔ウシにおける真性仔下痢の存在は経済的な重要性を有する。仔ウシにおける真性仔下痢の90%超がE.coli及びSalmonella及びClostridiaにより生じている。予防的方法が知られており、例えば(1)初乳中の抗体を受動転移させるための母体のワクチン接種;(2)乳汁代替品に対する免疫補給物の使用;(3)胃腸管内に健康な環境を作るための共生物の使用、及び(4)飼育法の変更が挙げられる。これらの予防的手段の何れも100%有効ではない。
【0007】
新生仔及び離乳仔ブタにおける下痢の発生率もまた極めて高値である。やはりE.coli及びSalmonellaがブタにおける下痢に関与している主要な微生物である。この問題を防止するための好ましい方法の1つは分離早期離乳(SEW)である。早期離乳の根拠は、仔ブタの成熟雌からの離乳が早期であるほど、成熟雌と仔ブタとの間の交差疾患の機会が低下することである。仔ウシ及び仔ブタの新生仔下痢の両方において、治療の好ましい方法は抗生物質を使用することである。
【0008】
欧州共同体(EU)は5種の抗生物質の使用を禁止しており、そして合衆国のFDAはフルオロキノロンの抗生物質に対する耐性の発生を理由としてその使用を禁止しようとしている。細菌の耐性は抗生物質代替品の開発を後押しするものである。EUの全ての国は成長促進剤としての抗生物質の使用を禁止しており、そしてこれは食肉又はその派生物をEUに輸出する全ての国にまで拡張されている。
【0009】
動物の使用のための水及び飼料の保存のために多くの製品が開発されており、例えば、水添加剤、例えば第4級アンモニウム生成物、亜塩素酸塩系の生成物、塩素化、二酸化塩素、及び有機酸(酢酸、ソルビン酸塩、アスコルビン酸、クエン酸、蟻酸)が包含される。
【0010】
飼料の保存のための方法は熱処理、有機酸、ホルムアルデヒド、エッセンス油及び放射線照射を包含する。有機酸を用いたSalmonellaの排除は高レベルの投与を必要とし、これは動物産業に高経費をもたらす。飼料の放射線照射は経費効率的ではなく、消費者になじまない。過炭酸ナトリウムは食餌の1〜2%のレベルで飼料中で抗微生物剤(antimicrobial、抗菌剤)として使用されている強力な酸化剤である。
【0011】
クロレート投与はE coli及びSalmonellaに対しては、これらの細菌が抗微生物特性(antimicrobial properties、抗菌特性)を有する亜塩素酸塩にまで塩素酸塩を還元する酵素である硝酸還元酵素を有することから、推奨されている。屠殺前に水を介して塩素酸塩を投与されたサルモネラ投与ブタでは腸内容物及びリンパ組織中の細菌数が減少していた(Anderson, R.C.ら、2004、Effect of drinking-water administration of experimental chlorate ion preparations on Salmonella enterica serovar Typhimurium colonization in weaned and finished pigs、Vet. Res. Comm. 28(3): 179-189)。
【0012】
有機酸は食品媒介感染症の発生率を低下させるための主要な添加剤となっている。短鎖、中鎖及び長鎖の脂肪酸、例えばギ酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸及びその他の使用は一部の例においては良好な結果をもたらしたと報告されている。短鎖脂肪酸は、未解離のRCOOH(非イオン化)酸基が脂質貫通性であり、そしてそのため微生物の細胞壁を通過でき、そして微生物のよりアルカリ性の内部において解離する(RCOOH→RCOO+H)ことにより細胞質を生存のためには不安定とすることができるため、それらの抗微生物活性(antimicrobial activity、抗菌作用、抗菌活性)を発揮する。有機酸、特にギ酸及びプロピオン酸の使用は当該分野で良く知られている。しかしながらペラルゴン酸は水及び動物飼料の保存のためではなく、植物用途のための除草剤及び殺カビ剤としてのみ言及されている。
【0013】
ペラルゴン酸は殆ど全ての動物及び植物に存在する天然に存在する脂肪酸である。それが炭素原子9個を含有することから、ノナン酸とも称され、化学式CH(CHCOOHを有する。多くの一般的な食品中に低レベルで存在し、そして環境中で容易に分解する。これはより低い温度で固化する油性の無色の流体である。不快な腐敗臭を有し、水には殆ど溶解しない。
【0014】
ペルラゴン酸は非選択的除草剤として使用されている。Scythe(57%ペルラゴン酸、3%関連脂肪酸、及び、40%不活性物質)はMycogen/Dow Chemicalsにより製造されている広スペクトルの発芽後又はバーンダウンの除草剤である。ペラルゴン酸の除草活性様式は、第1には暗所又は明所における膜漏出、そして第2にはチラコイド膜から排除された感作クロロフィルにより明所において形成されたラジカルにより駆動される過酸化による(B. Lederer、T. Fujimori、Y. Tsujino、K. Wakabayashi and P Boger; Phytotoxic activity of middle-chain fatty acids II: peroxidation and membrane effects. Pesticide Biochemistry and Physiology 80:151-156)。
【0015】
Chadeganipour and Haims (Antifungal activities of pelargonic and capric acid on Microsporum gypseum Mycoses Vol. 44、Number 3-4 pp 109-112、2001)は固体培地上のM.gypseumの生育を防止するための最低阻止濃度(MIC)は0.02mg/mlカプリン酸(capric acid)、そしてペラルゴン酸に関しては0.04mg/mlと報告している。液体培地においては、0.075mg/mlカプリン酸、そして0.05mg/mlペラルゴン酸であった。これらの酸は混合物としてではなく独立して試験されている。
【0016】
N.Hirazawaら(Antiparasitic effect of medium-chain fatty acids against ciliated Crptocaryon irritans infestation in the red sea bream Pagrus major、Aquaculture、198:219-228、2001)はノナン酸並びにC〜C10脂肪酸は寄生虫C.irritansの生育を抑制する場合に有効であること、及びC、C及びC10はより強力であることを見出した。
カカオ樹木に対する生物抑制剤であるTrichoderma harzianumが多くの化学物質の1つとしてペラルゴン酸を生産し、そしてカカオの病原体の出芽及び成長を抑制する場合に有効であったことが解っている(M. Aneja、T. Gianfagna and P. Hebbar、Trichoderma harzianum produces nonanoic acid、an inhibitor of spore germination and mycelial growth of two cacao pathogens、Physiological and Molecular Plant Pathology 67:304-307、2005)。
【0017】
米国公開特許US2004/0266852号公報は1つ以上の脂肪酸及びその脂肪酸とは異なる1つ以上の有機酸を含む農業用途のための殺カビ剤を開示している。有機酸の脂肪酸との混合物において、有機酸は殺カビ剤としての脂肪酸に対する強力な相乗作用物として機能する。
米国特許5,366,995号公報は植物におけるカビ及び細菌の感染を根絶するため、及び、植物カビの抑制のために80%ペラルゴン酸又はその塩を含有する製剤を用いて脂肪酸及びその誘導体による植物における殺カビ剤及び殺菌剤の活性を増強するための方法を開示している。使用される脂肪酸は主に9〜18炭素鎖を有する。
【0018】
米国特許5,342,630号公報は8〜22炭素原子鎖脂肪酸の薬効を増強する無機塩を含有する植物用途のための農薬を開示している。例の1つは2%ペラルゴン酸、2%カプリン酸、80%タルク、10%炭酸ナトリウム及び5%炭酸カリウムを有する粉末製品を示している。
米国特許5,093,124号公報は低減された植物毒性を有するモノアルファカルボン酸及びその塩を含む殺カビ剤及び殺節足動物剤を開示している。好ましくはカリウムのような活性なアルカリ金属により少なくとも部分的に中和された9〜10炭素鎖を有する殺カビ剤である。混合物は水に溶解された40%活性成分を含み、10%ペラルゴン酸、10%カプリン酸及び20%ココナツ脂肪酸を含み、それらの全ては水酸化カリウムで中和されている。
【0019】
米国特許6,596,763号公報は6〜18炭素鎖脂肪酸又はその誘導体を含む皮膚感染症を抑制するための方法を開示している。
【0020】
米国特許6,103,768号公報及び米国特許6,136,856号公報は植物における既存のカビ及び細菌の感染を根絶するための脂肪酸及び誘導体の独特の利用を開示している。この方法は予防ではなく、すでに罹患している感染症に対する有効性を示した。80%ペラルゴン酸、2%乳化剤及び18%界面活性剤を含有する市販品であるSharpshooterはPenicillium及びBotrytis spp.に対する有効性を示した。
【0021】
米国特許6,638,978号公報は、食品保存のために、グリセロール脂肪酸エステル、脂肪酸(6〜18炭素鎖)及び第2の脂肪酸(6〜18炭素鎖)の二元混合物を含み、ここで第2の脂肪酸は第1の脂肪酸とは異なっている抗微生物保存料(antimicrobial preservative、抗菌性保存剤)を開示している。
【0022】
国際出願WO 01/97799号公報は抗微生物剤(antimicrobials agents、抗菌剤、抗菌薬)としての中鎖脂肪酸の使用を開示している。これは6.5から7,5へのpHの上昇が6〜8炭素鎖を含有する短鎖脂肪酸のMICを上昇させることを示している。
【0023】
ペラルゴン酸は食品取り扱い機関における食品接触面除菌溶液中の成分として使用されている。EcoLabの製品は全ての食品接触面に対する除菌剤として使用されるべき活性成分として6.49%ペラルゴン酸を含有する(12 CFR 178.1010 b)。
【0024】
FDAはペラルゴン酸を合成食品フレーバー剤用(21 CFR 172.515)、接触食品中で使用されるべきアジュバント、製造補助剤及び除菌剤用(12 CFR 178.1010 b)、そして果実及び野菜の洗浄における、又はアク抜き支援用(12 CFR 173.315)としては、ペラルゴン酸を除外している。
【0025】
ペラルゴン酸はUSDA認可物質リスト、1990年、セクション5.14、果実及び野菜洗浄化合物(USDA list of Authorized Substances、1990、section 5.14、Fruit and Vegetable Washing Compounds)の下にUSDAに掲示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0026】
【特許文献1】米国公開特許US2004/0266852号公報
【特許文献2】米国特許5,366,995号公報
【特許文献3】米国特許5,342,630号公報
【特許文献4】米国特許5,093,124号公報
【特許文献5】米国特許6,596,763号公報
【特許文献6】米国特許6,103,768号公報
【特許文献7】米国特許6,136,856号公報
【特許文献8】米国特許6,638,978号公報
【特許文献9】国際出願WO 01/97799号公報
【非特許文献】
【0027】
【非特許文献1】Henderson,S.ら、1999、Early events in the pathogenesis of avian salmonellosis、Infec. Immun. 67(7): 3580-3586
【非特許文献2】Humphrey, T.J.ら、1994、Contamination of egg shell and contents with Salmonella enteritidis、Int. J. Food Microbiol 21 (1-2): 31-40
【非特許文献3】Keller, L.H.ら、1995、Salmonella enteritidis colonization of the reproductive tract and forming and freshly laid eggs of chickens. Infec. Immun. 63(7): 2443-2449
【非特許文献4】Anderson, R.C.ら、2004、Effect of drinking-water administration of experimental chlorate ion preparations on Salmonella enterica serovar Typhimurium colonization in weaned and finished pigs、Vet. Res. Comm. 28(3): 179-189
【非特許文献5】B. Lederer、T. Fujimori、Y. Tsujino、K. Wakabayashi and P Boger; Phytotoxic activity of middle-chain fatty acids II: peroxidation and membrane effects. Pesticide Biochemistry and Physiology 80:151-156
【非特許文献6】Chadeganipour and Haims、 Antifungal activities of pelargonic and capric acid on Microsporum gypseum Mycoses Vol. 44、Number 3-4 pp 109-112、2001
【非特許文献7】Antiparasitic effect of medium-chain fatty acids against ciliated Crptocaryon irritans infestation in the red sea bream Pagrus major、Aquaculture、198:219-228、2001
【非特許文献8】M. Aneja、T. Gianfagna and P. Hebbar、Trichoderma harzianum produces nonanoic acid、an inhibitor of spore germination and mycelial growth of two cacao pathogens、Physiological and Molecular Plant Pathology 67:304-307、2005
【非特許文献9】USDA list of Authorized Substances、1990、section 5.14、Fruit and Vegetable Washing Compounds(USDA認可物質リスト、1990年、セクション5.14、果実及び野菜洗浄化合物)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明の目的は、
下記成分:
pH=1〜5に緩衝された有機酸のC:C又はC:C混合物である水溶液中の有機酸1%〜99重量%;
テルペン類0〜20重量%;及び、
界面活性剤0.5〜10%
を含む水、飼料(feed、食事)又は飼料成分(feed ingredients)のシェルフライフ(shelf-life、保存可能期間、品質保持期限)を延長するための抗微生物(antibacterial、抗菌性、制菌性)組成物(composition、合成物)であって、
ここでC酸濃度は全有機酸含有量に基づいて2〜20重量%である上記抗微生物組成物を提供することである。
【0029】
本発明の他の目的は、
下記成分:
pH=1〜5に緩衝された有機酸のC:C又はC:C混合物である水溶液中の有機酸1%〜99重量%;
テルペン類0〜20重量%;及び、
界面活性剤0.5〜10%
を含む組成物の有効量を水、飼料又は主要飼料成分に噴霧投与又は添加混合すること:
を含む水、飼料又は飼料成分のシェルフライフを延長するための方法であって、
ここでC酸の濃度は全有機酸含有量に基づいて2〜20重量%である上記方法を提供することである。

【発明を実施するための形態】
【0030】
定義:
本発明の「有機酸」は直鎖又は分枝鎖のC〜C18炭化水素鎖を有するカルボン酸化合物、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸及びペラルゴン酸である。
【0031】
「緩衝された溶液」とは少量の酸又はアルカリが添加された場合のpHの変化に抵抗するものである。緩衝能はヒドロキシドイオンの添加によるpHの変化に対する緩衝液の抵抗性の定量的尺度である。本発明の緩衝系は以下を包含する。
【0032】
HCl、クエン酸ナトリウムpH=1〜5
クエン酸、クエン酸ナトリウムpH=2.5〜5.6
酢酸、酢酸ナトリウムpH=3.7〜5.6
NHCl、NHOH pH 1〜11
【0033】
本発明の「抗微生物性テルペン(antimicrobial terpene、抗菌性テルペン)」とは、アリルジスルフィド、シトラール、ピネン、ネロール、ゲラニオール、カルバクロール、オイゲノール、カルボン、アネトール、カンファー、メントール、リモネン、ファルネソール、カロテン、チモール、ボルネオール、ミルセン、テルペネン、リナロール、又はこれらの混合物である。好ましいテルペンはアリルジスルフィド、チモール、シトラール、オイゲノール、カルバクロール、及びカルボン又はこれらの混合物である。
【0034】
化合物の「有効量」という用語は化合物の機能又は特性を発揮できる量を意味し、それに関しては、非毒性であるが抗微生物作用(antimicrobial effect、抗菌効果)をもたらすために十分な量のような有効量が表示される。即ち、有効量は常法を用いて当業者が決定してよい。
【0035】
製剤は主要な成分、即ち有機酸の濃度においてのみならず、テルペンの種類、界面活性剤の種類、及び使用する水の濃度においても変わりうる。本発明は製剤に対してテルペン及び界面活性剤を足すか除くかにより変更することができる。
【0036】
「相乗作用」又は「相乗性」という用語は単独で使用される各成分に基づいて予測される付加的作用と比較して、成分が混合物として使用された場合の向上した保存作用を意味する。
【0037】
本発明の組成物はC:C又はC:C混合物の有効量を含有する1〜18炭素を有する有機酸を含み、これにより相乗的な保存作用がもたらされる。一般的に、短鎖の酸の水溶液をpH1〜5、好ましくはpH1〜3に緩衝し、次に任意のテルペン及び界面活性剤及び他の添加剤と共に2〜20重量%の量でC(ペラルゴン)酸を添加する。
【0038】
抗微生物性テルペン、テルペンを含有する植物の抽出物又は精油は、本発明においてはより精製されたテルペンと同様に使用することができる。テルペンは市販品とするか、又は溶媒抽出又は水蒸気抽出/蒸留のような当該分野で知られている種々の方法により生成するか、又は化学合成することができる。
【0039】
界面活性剤は非イオン性、カチオン性又はアニオン性であることができる。界面活性剤の例はポリソルベート20、ポリソルベート80、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリグリセリルエステル、ポリグリセリルモノオレエート、デカグリセリルモノカプリレート、プロピレングリコールジカプリレート、トリグリセロールモノステアレート、TweenTM20、SpanTM20、SpanTM40、SpanTM60、SpanTM80、エトキシル化ヒマシ油界面活性剤又はその混合物を包含する。
【0040】
総組成物は有機酸1%〜100重量%、好ましくは20〜95%を含有できる。有機酸成分のうち、2%〜20重量%がペラルゴン酸であり、残余の98%〜80重量%が酢酸、プロピオン酸又はその混合物である。組成物はテルペン0〜20重量%、好ましくは0.5〜10%、及び界面活性剤0〜20重量%、好ましくは0.5〜5%を含有してよい。総組成物は水0〜99重量%を含有してよい。
【0041】
本発明は水、飼料及び主要な飼料成分中に存在する感染体として分類されるものの何れか、特に細菌、マイコプラズマ、ウィルス及びカビに対して有効である。これらの感染体の例はStaphylococcus aureus、Aspergillius fumigatus、Mycoplasma iowae、Sclerotinta homeocarpa、Rhizoctonia solani、Colletotrichum graminicola、Penicillum sp.、Mycoplasma pneumoniae、E. coli、Salmonella sp.、Clostridia sp.、Campylobacter sp.及びその他である。本発明の組成物及び方法はヒト、他の哺乳類及び鳥類を包含する広範な種類の対象におけるこれらの感染症の全てではないとしても大部分を防止する場合において有効である。
【0042】
本発明は水、飼料及び飼料成分を消毒するための方法を包含する。方法は種々の手段により組成物を投与することを含む。例えば飼料への噴霧、水への噴霧、飲料水中への混合、水及び飼料が将来の使用のために保存されるか毎日消費される場の表面への適用、標準的な投薬器又は水除菌器を介した滴下添加が、例えば開始期、生育期及び最終期の動物飼育室において行われる。
【0043】
本発明の組成物は、全ての商業的に飼育されている動物用、人間の消費用及び外用用途、ペット及び他の動物用の水及び飼料のための保存料として、飼料及び水の供給において低い微生物濃度が望ましい場合に、安全及び効果的に使用することができる。
【0044】
本明細書を通じて、種々の公開物を参照する。これらの公開物の開示は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【実施例1】
【0045】
実施例1−緩衝された有機酸の評価
目的:酢酸及びプロピオン酸の抗微生物活性に対するpHの作用を調べるため
投与
1)対照(陰性対照)
2)ギ酸:プロピオン酸(90:10比;陽性対照)
3)酢酸(pH1)
4)酢酸(pH2)
5)酢酸(pH3)
6)酢酸(pH4)
7)酢酸(pH5)
8)酢酸(pH6)
9)酢酸(pH7)
10)プロピオン酸(pH1)
11)プロピオン酸(pH2)
12)プロピオン酸(pH3)
13)プロピオン酸(pH4)
14)プロピオン酸(pH5)
15)プロピオン酸(pH6)
16)プロピオン酸(pH7)
【0046】
手順
プロピオン酸及び酢酸を1〜7の範囲のpHまで水酸化アンモニウムで緩衝した。緩衝された溶液の酸含有量を重量比計算により求めることにより被験溶液中の同じ酸の含有量を求めた。溶液を滅菌脱イオン水に添加することにより0.025%、0.05%、0.075%及び0.1%の酸溶液を得る。脱イオン水溶液のpHを記録し、溶解性に問題があれば記録した。
【0047】
Salmonella typhimurium(ATTC 14028)の栄養ブロス培養物100ulを各希釈試験管に添加した。添加後、試験管を回転混合し、そして静置した。種菌の添加の4時間及び24時間後、溶液100ulをスタンダードプレート寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。各酸の最小有効用量を直線回帰により求めた。
【0048】
結果:
【表1】

【0049】
【表2】

【0050】
【表3】

【0051】
結論:アンモニアによる酢酸又はプロピオン酸の緩衝はサルモネラに対する生成物の有効性を低下させた。ブレークポイントは3〜4のpHの間と考えられる。
【実施例2】
【0052】
実施例2−個々の有機酸の評価
目的:有機酸の炭素錯長の抗微生物活性に対する作用を調べるため
投与:
1)対照
2)ギ酸:プロピオン酸(90:10比;陽性対照)
3)ギ酸
4)酢酸
5)プロピオン酸
6)酪酸
7)吉草酸(Valeric acid、バレリアン酸)
8)カプロン酸(Caproic acid)
9)エナント酸
10)カプリル酸(Caprylic acid)
11)ペラルゴン酸
12)ラウリン酸
13)水酸化カリウム
【0053】
手順
本実験においては、遊離脂肪酸の作用を評価した。数種の長鎖脂肪酸(カプリル酸、ペラルゴン酸及びラウリン酸)は水中に不溶であり、そしてこれらの酸を水溶液とするためにKOHを使用した(最終溶液は等しい重量の酸及びKOHを含有していた)。溶液の酸含有量は重量比の計算により求めた(酸の重量/緩衝された溶液の総重量)。溶液を滅菌脱イオン水に添加して0.025%、0.05%、0.075%及び0.1%の酸溶液を得る。脱イオン水溶液のpHを記録し、溶解性に問題があれば記録した。
【0054】
Salmonella typhimurium(ATTC 14028)の栄養ブロス培養物100ulを各希釈試験管に添加した。添加後、試験管を回転混合し、そして静置した。種菌の添加の4時間及び24時間後、溶液100ulを寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。各酸の最小有効用量を直線回帰により求めた。
【0055】
【表4】

【0056】
【表5】

【0057】
結論:サルモネラに対する薬効と有機酸鎖長の間には直接の関係が存在するとは観察されなかった。これは酸の鎖長に関して報告された作用と抗カビ効果を対照的なものとしていた。カプリル酸、ペラルゴン酸及びラウリン酸の活性はKOHを使用したためにより短鎖の酸とは比較できない。
【実施例3】
【0058】
実施例3−緩衝された有機酸の混合物
目的:長鎖有機酸のうち、ペラルゴン酸は以前の試験に基づいて最も有効であると観察されている。本実験は緩衝されたプロピオン酸又は酢酸をペラルゴン酸と組み合わせた場合に相乗作用があるかどうかを調べるものである。
【0059】
被験生成物
1)対照
2)ギ酸:プロピオン酸(90:10比;陽性対照)
3)酢酸
4)酢酸:ペラルゴン酸(80:20: wt/wt)
5)酢酸:ペラルゴン酸(60:40: wt/wt)
6)酢酸:ペラルゴン酸(40:60: wt/wt)
7)酢酸:ペラルゴン酸(20:80: wt/wt)
8)プロピオン酸
9)プロピオン酸:ペラルゴン酸(80:20: wt/wt)
10)プロピオン酸:ペラルゴン酸(60:40: wt/wt)
11)プロピオン酸:ペラルゴン酸(40:60: wt/wt)
12)プロピオン酸:ペラルゴン酸(20:80: wt/wt)
13)ペラルゴン酸
【0060】
手順:プロピオン酸及び酢酸を水酸化アンモニウムでpH3まで緩衝し、そして上記した比率でペラルゴン酸と混合した。緩衝された溶液の酸含有量は重量比の計算により求め(酸の重量/緩衝された溶液の総重量)、そして各投与に対して等しい酸価が得られるように調節した。上記投与物を滅菌脱イオン水に添加し、0.025%、0.05%、0.075%及び0.1%の総酸溶液とした。脱イオン水溶液のpHを記録し、溶解性に問題があれば記載した。
【0061】
Salmonella typhimurium(ATTC 14028)の栄養ブロス培養物100ulを各希釈試験管に添加した。添加後、試験管を回転混合し、そして静置した。種菌の添加の4時間及び24時間後、溶液100ulをスタンダードプレート寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。各酸の最小有効用量を直線回帰により求めた。
【0062】
【表6】

【0063】
【表7】

【0064】
結論:ペラルゴン酸のプロピオン酸又は酢酸への添加は薬効の上昇をもたらした。
【0065】
試験(STUDY)4
プロピオン酸及び酢酸を水酸化アンモニウムでpH3まで緩衝し、そして記載した比率でペラルゴン酸と混合した。緩衝された溶液の酸含有量は重量比の計算により求め(酸の重量/緩衝された溶液の総重量)、そして各投与に対して等しい酸価が得られるように調節した。上記投与物を滅菌脱イオン水に添加し、0.025%及び0.05%の総酸溶液とした。脱イオン水溶液のpHを記録し、溶解性に問題があれば記載した。
【0066】
Salmonella typhimurium(ATTC 14028)の栄養ブロス培養物100ulを各希釈試験管に添加した。添加後、試験管を回転混合し、そして静置した。種菌の添加の4時間及び24時間後、溶液100ulをスタンダードプレート寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。
【0067】
【表8】

【0068】
結論:ペラルゴン酸(1〜20%)のプロピオン酸又は酢酸への添加はサルモネラに対する薬効の上昇をもたらした。
【0069】
試験5
プロピオン酸、酢酸及びペラルゴン酸を単独又は上記の通りの組み合わせにおいて、滅菌脱イオン水に添加し、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%及び0.01%の総酸溶液とした。脱イオン水溶液のpHを記録し、溶解性に問題があれば記載した。
【0070】
Salmonella typhimurium(ATTC 14028)の栄養ブロス培養物100ulを各希釈試験管に加した。添加後、試験管を回転混合し、そして静置した。種菌の添加の24時間後、溶液100ulをスタンダードプレート寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。
【0071】
【表9】

【0072】
結論:試験によれば投与24時間後にプロピオン酸/ペラルゴン酸(95/5)及び酢酸/ペラルゴン酸(95/5)を混合することにより薬効の上昇が観察された。
【0073】
試験6
酢酸又はプロピオン酸中に希釈されたカプリン酸(capric acid)(5%、10%又は20%)を試験することにより飼料中のサルモネラに対するその有効性を測定した。
【0074】
市販の家禽用の飼料をSalmonella typhimurium(ATTC 14028)で調整したものに下記の溶液の1又は3kg/MTを投与した。投与後24時間に飼料10グラムを90mlのButterfield緩衝液に添加し、混合し、次に溶液100ulをスタンダードプレート寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。
【0075】
【表10】

【0076】
【表11】

【0077】
5〜20%の濃度における酢酸又はプロピオン酸へのカプリン酸の添加は、飼料中のサルモネラに対する有機酸の薬効を有意に向上させたとは観察されなかった。
【0078】
試験7
プロピオン酸中に希釈されたミリスチン酸(5%、10%及び20%)を試験することにより飼料中のサルモネラに対するその有効性を測定した。ミリスチン酸は酢酸に溶解しなかった。
【0079】
市販の家禽用の飼料をSalmonella typhimurium(ATTC 14028)で調整したものに下記の溶液の1又は3kg/MTを投与した。投与後24時間に飼料10グラムを90mlのButterfield緩衝液に添加し、混合し、次に溶液100ulをスタンダードプレート寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。
【0080】
【表12】

【0081】
標準的なプロピオン酸の組み合わせと比較してプロピオン酸に5〜20%でミリスチン酸を添加した場合には薬効における有益な作用は観察されなかった。
【0082】
試験8
プロピオン酸中に希釈されたラウリン酸(5%、10%、20%)を試験することにより飼料中のサルモネラに対するその有効性を測定した。
【0083】
市販の家禽用の飼料をSalmonella typhimurium(ATTC 14028)で調整したものに下記の溶液の1又は2kg/MTを投与した。投与後24時間に飼料10グラムを90mlのButterfield緩衝液に添加し、混合し、次に溶液100ulをスタンダードプレート寒天(3連のプレート)上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした後に菌数計測した。
【0084】
【表13】

【0085】
標準的なプロピオン酸の組み合わせと比較してプロピオン酸にラウリン酸(5〜20%)を添加した場合には有益な作用は観察されなかった。
【0086】
当業者であれば本発明の範囲から逸脱することなく本発明において多くの改変及び変更が行ってよいことは明らかである。明細書及び実施例は例示に過ぎず、そして本発明の真の範囲及び精神は添付する請求項により示されることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分:
pH=1〜5に緩衝された有機酸のC:C又はC:C混合物である水溶液中の有機酸1%〜99重量%;
テルペン類0〜20重量%;及び、
界面活性剤0.5〜10%
を含む水、飼料又は飼料成分のシェルフライフ(shelf-life)を延長するための抗微生物(antimicrobial、抗菌性)組成物(composition、合成物)であって、
ここでC酸濃度は全有機酸含有量に基づいて2〜20重量%である上記抗微生物組成物。
【請求項2】
pH=1〜3に緩衝された請求項1記載の抗微生物組成物。
【請求項3】
界面活性剤が、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリグリセリルエステル(polyglyceryl ester)、ポリグリセリルモノオレエート(polyglyceryl monooleate)、デカグリセリルモノカプリレート(decaglyceryl monocaprylate)、プロピレングリコールジカプリレート(propylene glycol dicaprilate)、トリグリセロールモノステアレート(triglycerol monostearate)、TweenTM20、SpanTM20、SpanTM40、SpanTM60、SpanTM80、エトキシル化(エトキシ化)ヒマシ油界面活性剤(ethoxylated castor oil surfactants)又はその混合物である請求項1記載の抗微生物組成物。
【請求項4】
界面活性剤濃度が0.5〜5重量%である請求項1記載の抗微生物組成物。
【請求項5】
テルペンが、アリルジスルフィド(allyl disulfide)、シトラール、ピネン、ネロール、ゲラニオール、カルバクロール、オイゲノール、カルボン、アネトール、カンファー(camphor)、メントール、リモネン、ファルネソール、カロテン、チモール、ボルネオール、ミルセン(myrcene)、テルペネン(terpenene)、リナロール、又はこれらの混合物よりなる群から選択される請求項1記載の抗微生物組成物。
【請求項6】
テルペンが、アリルジスルフィド、チモール、シトラール、オイゲノール、カルバクロール、及びカルボン、又はこれらの混合物よりなる群から選択される請求項1記載の抗微生物組成物。
【請求項7】
テルペン含有量が0.5〜10重量%である請求項1記載の抗微生物組成物。
【請求項8】
下記成分:
pH=1〜5に緩衝された有機酸のC:C又はC:C混合物である水溶液中の有機酸1%〜99重量%;
テルペン類0〜20重量%;及び、
界面活性剤0.5〜10%
を含む組成物の有効量を水、飼料又は飼料成分に噴霧投与又は添加混合すること:
を含む水、飼料又は飼料成分のシェルフライフを延長するための方法であって、
ここでC酸濃度は全有機酸含有量に基づいて2〜20重量%である上記方法。
【請求項9】
組成物がpH=1〜3に緩衝された請求項8記載の方法。
【請求項10】
界面活性剤が、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリグリセリルエステル、ポリグリセリルモノオレエート、デカグリセリルモノカプリレート、プロピレングリコールジカプリレート、トリグリセロールモノステアレート、TweenTM20、SpanTM20、SpanTM40、SpanTM60、SpanTM80、エトキシル化ヒマシ油界面活性剤又はその混合物である請求項8記載の方法。
【請求項11】
界面活性剤濃度が0.5〜5重量%である請求項8記載の方法。
【請求項12】
テルペンが、アリルジスルフィド、シトラール、ピネン、ネロール、ゲラニオール、カルバクロール、オイゲノール、カルボン、アネトール、カンファー、メントール、リモネン、ファルネソール、カロテン、チモール、ボルネオール、ミルセン、テルペネン、リナロール、又はこれらの混合物よりなる群から選択される請求項8記載の方法。
【請求項13】
テルペンが、アリルジスルフィド、チモール、シトラール、オイゲノール、カルバクロール、及びカルボン、又はこれらの混合物よりなる群から選択される請求項8記載の方法。
【請求項14】
テルペン含有量が0.5〜10重量%である請求項8記載の方法。
【請求項15】
前記組成物が、飲料水、飼料及び飼料成分中に存在する細菌、ウィルス、マイコプラズマ又はカビに対して有効である請求項8記載の方法。

【公表番号】特表2013−501066(P2013−501066A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523716(P2012−523716)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/044305
【国際公開番号】WO2011/017367
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(512028035)アニトックス コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】