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水噴霧ノズル
説明

水噴霧ノズル

【課題】簡単に防塵カバーを元の状態に戻すことができるようにする。
【解決手段】筒状の外筒11と、該外筒に装着され、先端外側に環状鍔部13を有する内筒15とを備え、前記内筒と外筒との間に円環状の第1のノズル放水口16が形成され、前記内筒の先端内側に第2のノズル放水口20が形成される水噴霧ノズルにおいて、放水時に前記封止部材の前進移動に伴って前記第1のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記内筒の後退移動に伴って前記第1のノズル放水口を閉鎖する第1のノズル放水口開閉機構と、第2のノズル放水口の前面に封止部材25を有し、放水時に前記封止部材の前進移動に伴って前記第2のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記封止部材の後退移動に伴って前記第2のノズル放水口を閉鎖する第2のノズル放水口開閉機構と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車輌が通過するトンネルの壁面等に設置される、消火設備の水噴霧ノズルに関するものであり、更に述べると、水噴霧ノズルの防塵構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、トンネル用の消火設備として、遠投用ノズルと近投用ノズルととを備えた水噴霧ヘッドが用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
前記トンネル内では、塵埃が発生するが、この塵埃が水噴霧ノズルの放水口に堆積すると、放水障害が発生し、設計通りに放水区画に放水することができなくなる。そこで、前記塵埃の堆積を防止するため、水噴霧ノズルの放水口にキャップ状の防塵カバーを装着している。この防塵カバーは、放水点検時や実火災時に前記水噴霧ノズルに消火用水が圧送されると、その圧力により押されて外れる様になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−105312号公報
【特許文献2】特開2004−121944号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の防塵カバーは、前述のように消火用水の圧力により自動的に水噴霧ノズルから外れるが、放水の停止により自動的に元の状態に戻るように構成されていない。そのため、放水停止後、作業員の手により前記防塵カバーを前記水噴霧ノズルに装着し元の状態に戻している。一般に、トンネル内には、多数の水噴霧ノズルが配設され、しかも、背の届かぬ高所に配設されているので、人手による防塵カバーの装着作業は、時間及び労力がかかるとともに、危険でもある。又、この点検作業は、法的義務はないものの、比較的頻繁に行われ、例えば、毎年2回行われており、前記防塵カバーの装着作業に時間がかかればかかるほどメンテナンス費用が嵩むことになる。
【0006】
この発明は、上記事情に鑑み、簡単に防塵カバーを元の状態に戻すことができるようにすることを目的にする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、筒状の外筒と、該外筒に装着され、先端外側に環状鍔部を有する内筒とを備え、前記内筒と外筒との間に円環状の第1のノズル放水口が形成され、前記内筒の先端内側に第2のノズル放水口が形成される水噴霧ノズルにおいて、放水時に前記内筒の前進移動に伴って前記第1のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記内筒の後退移動に伴って前記第1のノズル放水口を閉鎖する第1のノズル放水口開閉機構と、第2のノズル放水口の前面に封止部材を有し、放水時に前記封止部材の前進移動に伴って前記第2のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記封止部材の後退移動に伴って前記第2のノズル放水口を閉鎖する第2のノズル放水口開閉機構と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明は、筒状の外筒と、該外筒に装着され、先端外側に環状鍔部を有する内筒とを備え、前記内筒と外筒との間に円環状の第1のノズル放水口が形成され、前記内筒の先端内側に第2のノズル放水口が形成される水噴霧ノズルにおいて、前記内筒をその後端側に付勢させ、前記環状鍔部で前記第1のノズル放水口を閉鎖させる第1の付勢手段と、前記第2のノズル放水口の前面に設けられた封止部材と、前記内筒内側に設けられ、前記封止部材を保持する保持部材と、前記内筒と前記封止部材の保持部材との間に設けられ、前記封止部材を前記保持部材側に付勢して、第2のノズル放水口を閉鎖させる第2の付勢手段と、前記内筒に設けられ、前記第1のノズル放水口と前記第2のノズル放水口とを連通させる連通孔と、を備え,放水時には、放水圧による前記内筒及び前記封止部材の前進移動に伴って前記第1のノズル放水口及び第2のノズル放水口が開放され、放水停止時には、前記付勢手段の付勢力による前記内筒及び前記封止部材の後退移動に伴って前記第1のノズル放水口及び第2のノズル放水口が閉鎖されることを特徴とする。
【0009】
この発明の前記第2のノズル放水口の封止部材は、デフレクタであることを特徴とする。
【0010】
この発明は、先端内側にノズル放水口が形成されるノズル本体と、前記ノズル放水口の前面に設けられた変位可能な封止部材と、を備えた水噴霧ノズルであって、前記封止部材を前記ノズル放水口に圧接させる付勢手段を備え、放水時には、放水圧により前記封止部材が変位して前記ノズル放水口が開放され、放水停止時には、前記付勢手段の付勢力より前記封止部材が元の位置に戻り前記ノズル放水口を閉鎖することを特徴とする。
【0011】
この発明の前記ノズル本体は、先端外側に矩形状の鍔部が形成され、前記鍔部には前記ノズル放水口を包囲するアタッチメント部材が装着され、前記アタッチメント部材には、前記封止部材と前記付勢手段が設けられていることを特徴とする。この発明の前記アタッチメント部材は、前記鍔部の上部を挟持する第1のアタッチメント部材と、前記鍔部の下部を挟持する第2のアタッチメント部材と、を備えていることを特徴とする。
【0012】
この発明の前記ノズル本体の胴部には、連通孔が設けられ、前記封止部材は、ノズル放水口を閉鎖する封止部と、該封止部に連続しノズル本体に回動可能に軸止されているアーム部と、該アーム部の内面に設けられ、前記連通孔を封止する栓部材と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
この発明のヘッド本体のノズル放水口と反対側に、ピストンを収容したシリンダ部を設け、該ピストンのピストンロッドと前記封止部材の連結部を連結部材により連結したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明は、放水時に前記内筒の前進移動に伴って前記第1のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記内筒の後退移動に伴って前記第1のノズル放水口を閉鎖する第1のノズル放水口開閉機構と、第2のノズル放水口の前面に封止部材を有し、放水時に前記封止部材の前進移動に伴って前記第2のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記封止部材の後退移動に伴って前記第2のノズル放水口を閉鎖する第2のノズル放水口開閉機構を備えているので、放水停止時には、自動的にノズル放水口を閉鎖することができる。そのため、従来と異なり、人手による防塵カバーの装着作業を行う必要がなくなったので、点検作業等の時間が短縮できて経費が低減するとともに、高所での作業を回避できるので、安全性の向上を図ることができる。
【0015】
この発明は、前記内筒をその後端側に付勢させ、前記環状鍔部で前記第1のノズル放水口を閉鎖させる第1の付勢手段と、前記内筒と前記封止部材の保持部材との間に設けられ、前記封止部材を前記保持部材側に付勢して、第2のノズル放出口を閉鎖させる第2の付勢手段と、前記内筒に設けられ、前記第1のノズル放水口と前記第2のノズル放水口とを連通させる連通孔と、を備えているので、放水停止時には、自動的にノズル放水口を閉鎖することができる。そのため、従来と異なり、人手による防塵カバーの装着作業を行う必要がなくなったので、点検作業等の時間が短縮できて経費が低減するとともに、高所での作業を回避できるので、安全性の向上を図ることができる。
【0016】
この発明の封止部材は、デフレクタであるので、放水方向及び放水範囲を規制することができる。そのため、所望の放水パターンを得ることができる。
【0017】
この発明は、前記封止部材を前記ノズル放水口に圧接させる付勢手段を備え、放水時には、放水圧により前記封止部材が変位して前記ノズル放水口が開放され、放水停止時には、前記付勢手段の付勢力より前記封止部材が元の位置に戻り前記ノズル放水口を閉鎖するので、放水停止時には、自動的にノズル放水口を閉鎖することができる。そのため、従来と異なり、人手による防塵カバーの装着作業を行う必要がなくなったので、点検作業等の時間が短縮できて経費が低減するとともに、高所での作業を回避できるので、安全性の向上を図ることができる。
【0018】
この発明の前記ノズル本体は、先端外側に矩形状の鍔部が形成され、前記鍔部には前記ノズル放水口を包囲するアタッチメント部材が装着され、前記アタッチメント部材には、前記封止部材と前記付勢手段が設けられているので、既存の水噴霧ノズルに後付け設置が可能となる。又、この発明の前記アタッチメント部材は、前記鍔部の上部を挟持する第1のアタッチメント部材と、前記鍔部の下部を挟持する第2のアタッチメント部材と、を備えているので、既存の水噴霧ノズルに、簡単に、アタッチメント部材を固定することができる。
【0019】
この発明の前記ノズル本体の胴部には、連通孔が設けられ、前記封止部材は、ノズル放水口を閉鎖する封止部と、該封止部に連続しノズル本体に回動可能に軸止されているアーム部と、該アーム部の内面に設けられ、前記連通孔を封止する栓部材と、を備えているので、放水中にはノズル本体内を流れる消火用水の一部が連通孔から放出され、栓部を押し上げる。そのため、前記封止部は、放水パターンの外側まで押圧され、放水されている間中、その開放状態を維持するので、この機構は、開度保持機構ということもできる。前記開放状態では、前記封止部材が放水パターンを制限することがないので、設計通りの放水パターンを得ることができる。
【0020】
この発明の前記ヘッド本体のノズル放水口と反対側に、ピストンを収容したシリンダ部を設け、該ピストンのピストンロッドと前記封止部材の連結部を連結部材により連結したので、放水開始時にはヘッド本体内を流れる消火用水の一部がピストンを押圧し、前記封止部材が連結部材により引っ張られる。そのため、前記封止部材は、放水パターンの外側まで押圧され、放水されている間中、その開放状態を維持するので、この機構は、開度保持機構ということもできる。前記開放状態では、前記封止部材が放水パターンを制限することがないので、設計通りの放水パターンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態を示す正面図である。
【図2】近投用水噴霧ノズルの放水停止時の縦断面図である。
【図3】近投用水噴霧ノズルの放水中の縦断面図である。
【図4】遠投用水噴霧ノズルの放水停止時の縦断面図である。
【図5】遠投用水噴霧ノズルの放水中の図で、放水パターンを示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す縦断面図であり、図5に対応する図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す遠投用水噴霧ノズルの正面図であり、図4に対応する図である。
【図8】遠投用水噴霧ノズルの放水中の縦断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示す正面図であり、図1に対応する図である。
【図10】図9の概略縦断面図で、遠投用水噴霧ノズルの放水停止時の縦断面図である。
【図11】遠投用水噴霧ノズルの放水中の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
この発明の第1実施形態を図1〜図5により説明する。車輌の通過するトンネルの壁面(図示省略)には、消火設備の放水ヘッド1が配設されている。この放水ヘッド1は、垂直方向に配設される近投水噴霧ノズル(以下、「近投用ノズル」という)3と、水平方向に配設される遠投水噴霧ノズル(以下、「遠投用ノズル」という)5と、を備えている。
【0023】
この近投用ノズル3は、ヘッド連結筒7を介してヘッド本体9に連通されている。前記近投用ノズル3は、筒状の外筒11と、該外筒11内に挿着され、先端15a外側に環状鍔部13を有する内筒15と、を備え、前記内筒15と外筒11との間には、円環状の第1のノズル放水口16が形成されている。
【0024】
前記内筒15の後端部にはガイドフランジ部17が設けられ、該ガイドフランジ部17は、外筒11の第1段部11aの内周面に摺動可能に当接している。前記第1段部11aは第2段部11bと連続しており、この第2段部11bと前記ガイドフランジ部17との間には、コイルばね等の付勢部材19が張設され、前記両者11b、17は、離れる方向に付勢されている。そのため、内筒15の環状鍔部13は外筒11に圧接されるので、前記第1のノズル放水口16は閉鎖される。前記内筒15のガイドフランジ部17側には、前記第1のノズル放水口16に連通する複数の連通孔18が所定の間隔で設けられている。
【0025】
前記内筒15の先端15a側には、第2のノズル放水口20を有するノズル取付部材21が螺着され、該ノズル取付部材21の先端には、前記環状鍔部13が設けられている。前記内筒15内には、支持環23と封止部材25とを連結する連結ロッド27が同心状に配設されている。前記支持環23は、その内側に複数の通水用開口が円環状に設けられている。前記支持環23は封止部材25を第2のノズル放水口の前面側に保持する。
【0026】
前記封止部材25は、消火用水を分散させるデフレクタの形状に形成され、平板部25aと折曲部25bとを備え、前記折曲部25bには、複数の切欠部25cが設けられている。前記連結ロッド27の封止部材25側には、膨出部29が設けられているが、この膨出部29は、例えば、コーンの形状に形成され、火災監視時には、第1のノズル放水口20内に収まっているが、放水時には、該ノズル放水口20から飛び出しコーンの役割をする。つまり、水の流れを斜め方向に変える。
【0027】
前記ノズル取付部材21と前記支持環23との間には、コイルばね等の付勢部材31が張設され、前記両者21,23は互いに離れる方向に付勢されている。そのため、前記封止部材25は第2のノズル放水口20に圧接されるので、前記ノズル放水口20は閉鎖される。
【0028】
前記遠投用ノズル5は、前記近投用ノズル3と直交方向に設けられている。この遠投用ノズル5は、ヘッド本体9に螺着されるノズル本体35と、該ノズル本体35に装着されるアタッチメント部材37と、を備えている。前記ノズル本体35の先端外側には、矩形状の鍔部39が設けられ、該鍔部39の内側には矩形状のノズル放水口40が設けられている。
【0029】
前記アタッチメント部材37は、前記鍔部39の上部を挟持する第1のアタッチメント37bと、前記鍔部39の下部を挟持する第2のアタッチメント37aと、を備えているが、この第1及び第2アタッチメント部材37a、37bは、前記ノズル放水口40を包囲するように前記鍔部39に装着された後、ボルト等により締め付けられて一体となる。前記アタッチメント部材37には、回動可能に軸支された封止部材41と、該封止部材41をノズル放水口40側に付勢するコイルばね等の付勢部材43と、を備えている。
【0030】
次に、本実施形態の作動について説明する。
「通常時(火災監視時)」
図2に示すように、放水ヘッド1の近投用ノズル3の第1のノズル放水口16は、環状鍔部13の圧接により閉鎖され、第2のノズル放水口20は、封止部材25の圧接により閉鎖され、又、図4に示すように、遠投用ノズル5のノズル放水口40は、封止部材41の圧接により閉鎖されている。そのため、前記ノズル放水口16,20,40内に塵埃が堆積する恐れはない。
【0031】
「点検作業時又は実火災時」
図示しないポンプが起動し消火用水が放水ヘッド1に圧送されると、該消火用水は近投用ノズル3と遠投用ノズル5に流れ込む。
【0032】
前記近投用ノズル3に流れ込んだ消火用水Wは、内筒15内を直進し第2のノズル放水口20へ向かうと共に、その一部は、連通孔18を通って第1のノズル放水口16に向かうので、前記消火用水Wは、ノズル取付部材21、膨出部29及び封止部材25を押圧するとともに、環状鍔部13を押圧する。そのため、付勢部材19、31により付勢されていた環状鍔部13及び封止部材25は、水圧を受けて移動するので、前記ノズル放水口16、20が開放され、消火用水Wが放出される。
【0033】
前記近投用ノズル3の第1のノズル放水口16から放出される消火用水Wは、環状鍔部13に衝突して流れ方向を変えられながら放出され、又、第2のノズル放水口20から放出される消火用水Wは、コーンの働きをして水の流れの向きを斜め方向に変える、膨出部29に衝突した後、封止部材25に案内されながら放出される。この時、前記封止部材25は、デフレクタとして機能できる形状に形成されているので、所望の放水パターンを得ることができる。
【0034】
又、前記遠投用ノズル5に流れ込んだ消火用水Wは、ノズル本体35内を直進しノズル放水口40へ向かうので、前記消火用水Wは封止部材41を押圧する。そのため、付勢部材43により付勢されていた封止部材41は、水圧を受けて回動するので、前記ノズル放水口40が開放され、消火用水Wが放出される。前記遠投用ノズルの第2のノズル放水口40から放出された消火用水Wは、例えば、図5に示す放水パターンPで放水されるが、この遠投用ノズル5では、前記封止部材41がノズル放水口40の上側で軸支されているために、消火用水の一部(上側)が、開放した前記封止部材41の下端部に衝突しその放出方向が規制される。そのため、前記放水パターンPの最短着地距離(遠投用ノズル5から最も近い点迄の長さ)Paは、封止部材41をつけない場合と同一であるが、最長着地距離(遠投用ノズル5から最も離れた点迄の長さ)Pbは、封止部材41をつけない場合よりも短くなる。
【0035】
「点検作業終了後又は復旧作業時」
前記ポンプを停止させ、放水ヘッド1への給水を停止すると、放水が終了するとともに、付勢部材19、31のばね力により内筒15及び封止部材25が摺動して元の状態に戻る(図2参照)。そのため、前記環状鍔部13及び封止部材25は、前記ノズル放水口16、20に圧接されるので、前記ノズル放水口16.20は、確実に閉鎖される。
又、遠投用ノズル5においては、放水が終了すると、付勢部材43のばね力により封止部材41が回動して元の状態に戻る(図4参照)。そのため、封止部材41は、ノズル放水口40に圧接されるので、ノズル放水口40は、確実に閉鎖される。
【0036】
この発明の第2実施形態を図6により説明するが、図1〜図5と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。この実施形態と第1実施形態との相違点は、封止部材41をノズル放水口40の上側で軸支する代わりに、その下側で軸支し、上側から下側に向かって回転するようにしたことである。
【0037】
この実施形態では、前記遠投用ノズル5の第2のノズル放水口40から放出された消火用水Wは、例えば、図6に示す放水パターンP1で放水される。この放水パターンP1では、封止部材41がノズル放水口40の下側で軸支されているために、消火用水の一部(下側)が、開放した前記封止部材41の上端部に衝突しその放出方向が規制される。そのため、前記放水パターンP1の最短着地距離Paは、第1実施形態のそれより短くなり、又、最長着地距離Pbは、第1実施形態のそれより長くなり、封止部材41を設けていない場合と同一となる。
【0038】
この発明の第3実施形態を図7〜図8により説明するが、図1〜図6と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。この実施形態と第1の実施形態との主なる相違点は、次の通りである。
(1)遠投用ノズル5の封止部材41が、封止部41aとアーム部41bとからなる略L字状部材であり、前記封止部41aでノズル放水口40を閉鎖すること。なお、前記アーム部41bの後端部は、ノズル本体35の後端部に回動可能に軸止されている。
【0039】
(2)前記アーム部41bの内面に栓部44が突設され、ノズル本体35の外周面とアーム部41bの内面は、離間していること。
(3)前記ノズル本体35の胴部に、前記栓部44により閉鎖される連通孔42が設けられていること。この連通孔42の中心軸は、ノズル本体35の軸芯に対し、斜め上方に傾斜しているが、その傾斜角度は必要に応じて適宜選択される。
【0040】
(4)ばねなどの付勢部材43は、ノズル放水口40及び連通孔42の閉方向に封止部材41を付勢していること。
【0041】
この実施形態では、消火用水Wがノズル本体35に供給されると、封止部41aを押圧するとともに、その一部は連通孔42を通り栓部44に衝突する。そのため、封止部材41の封止部41aは、ノズル放水口40から離れ、放水が開始されるとともに、連通孔42を通る消火用水により前記アーム部41bは押し上げられるので、封止部41aの先端部は、ノズル放水口40の上方の位置で維持される。前記封止部41aの位置は、放水の間中、維持され、ノズル放水口40の開放状態を維持するので、この機構は、いわば、開度保持機構ということもできる。前記開放状態では、前記封止部材41が放水パターンを制限することがない様に保持開度が設定されているので、設計通りの放水パターンを得ることができる。
【0042】
ノズル本体35に対する消火用水Wの供給を停止すると、付勢部材43の付勢力により、封止部41aはノズル放水口40を圧接閉鎖し、栓部44は連通孔42を圧接閉鎖する。なお、本実施の形態では、封止部材41のアーム部41bをノズル本体35の上側に配設したが、その下側に設け、連通孔を下側に設けても良いことは勿論である。
【0043】
この発明の第4実施形態を図9〜図11により説明するが、図1〜図8と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。この実施形態と前記第1実施形態との相違は、封止部材41を消火用水Wの水圧で開放させる代わりに、ピストンで開放させるようにしたことである。
【0044】
即ち、放水ヘッド1内の遠投用ノズル5と反対側に、シリンダ部45を設け、該シリンダ部45にピストン47を嵌着するとともに、該ピストン47に前記シリンダ部45を貫通するピストンロッド49を連結する。前記シリンダ部45内のピストンロッド49の外周には、前記ピストン47を遠投用ノズル5側に付勢するコイルばね等の付勢部材50が設けられている。
【0045】
該ピストンロッド49の後端部、即ち、シリンダ部45から露出している部分、に支持棒51を立設し、該支持棒51の先端部に、ワイヤやロープなどの連結部材53の一端を連結し、その他端を前記封止部材41の連結部55に連結する。この連結部材53の長さは、放水時に封止部材41が放水パターンに接触しない位置、例えば、ノズル放水口40の斜め上方、まで引っ張れる長さに調整されている。前記連結部材53は、ヘッド本体9の頂部に設けた案内突部57内を挿通されることによりその移動を規制される。
【0046】
本実施形態の遠投用ノズル5の作動について説明する。
「通常時(火災監視時)」
図9、10に示すように、遠投用ノズル5のノズル放水口40は、封止部材41の圧接により封鎖されている。そのため、前記ノズル放水口40内に塵埃が堆積する恐れはない。
【0047】
「点検作業時又は実火災時」
図示しないポンプが起動し消火用水Wが放水ヘッド1に圧送されると、該消火用水Wは遠投用ノズル5に流れ込む。そうすると、ヘッド本体9内のピストン47は、前記消火用水Wにより押圧されて摺動するので、ピストンロッド49が遠投用ノズル5と反対方向に摺動する。そのため、前記封止部材41は、放水圧で押圧されると同時に連結部材53により引っ張られるため、矢印A41方向に回転するので、ノズル放水口40が開放され、放水が開始される(図11参照)。
【0048】
この時、前記封止部材41は、例えば、130度以上回転し、ノズル放水口40の斜め上方に位置するが、この封止部材41は、放水されている間中、その開放状態を維持するので、この機構は、開度保持機構ということもできる。前記開放状態では、前記封止部材41が放水パターンを制限することがない。そのため、前記封止部材41が設けられていない状態と同一状態で放水されるので、設計通りの放水パターンを得ることができる。
【0049】
「点検作業終了後又は復旧作業時」
前記ポンプを停止させ、放水ヘッド1への給水を停止すると、放水が終了するとともに、ピストン47は付勢部材50の付勢力によりシリンダ部45内を摺動して元の状態に戻る(図10参照)。そのため、前記封止部材41は、前記ノズル放水口40に圧接されるので、前記ノズル放水口40は、確実に閉鎖される。
【0050】
この発明の実施形態は、上記に限定されるものではなく、例えば、第4実施形態における封止部材を、放水ヘッドの上側で支持する代わりに、その下側で支持するようにしても良い。この場合には、案内突部は、放水ヘッドの下側に設けられ、連結部材も前記下側を通って張設される。又、前記第1、第2、第4の実施形態における遠投用ノズルは、付勢部材及び封止部材がアタッチメント部材を介して取り付けられる別体の構成であり、また、前記第3の実施形態における遠投用ノズルは、付勢部材及び封止部材がアタッチメント部材を介さずに一体に設けられる構成であったが、いずれの実施形態における遠投用ノズルにおいても、一体又は別体で構成することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 放水ヘッド
3 近投用水噴霧ノズル
5 遠投用水噴霧ノズル
9 ノズル本体
11 外筒
13 環状鍔部
15 内筒
16 第1のノズル放水口
18 連通孔
19 付勢部材
20 第2のノズル放水口
25 封止部材
31 付勢部材
35 ノズル本体
37 アタッチメント部材
40 ノズル放水口
41 封止部材
43 付勢部材
45 シリンダ部
47 ピストン
50 付勢部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の外筒と、該外筒に装着され、先端外側に環状鍔部を有する内筒とを備え、前記内筒と外筒との間に円環状の第1のノズル放水口が形成され、前記内筒の先端内側に第2のノズル放水口が形成される水噴霧ノズルにおいて、
放水時に前記内筒の前進移動に伴って前記第1のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記内筒の後退移動に伴って前記第1のノズル放水口を閉鎖する第1のノズル放水口開閉機構と、
第2のノズル放水口の前面に封止部材を有し、放水時に前記封止部材の前進移動に伴って前記第2のノズル放水口を開放し、放水停止時に前記封止部材の後退移動に伴って前記第2のノズル放水口を閉鎖する第2のノズル放水口開閉機構と、を備えたことを特徴とする水噴霧ノズル。
【請求項2】
筒状の外筒と、該外筒に装着され、先端外側に環状鍔部を有する内筒とを備え、前記内筒と外筒との間に円環状の第1のノズル放水口が形成され、前記内筒の先端内側に第2のノズル放水口が形成される水噴霧ノズルにおいて、
前記内筒をその後端側に付勢させ、前記環状鍔部で前記第1のノズル放水口を閉鎖させる 第1の付勢手段と、
前記第2のノズル放水口の前面に設けられた封止部材と、
前記内筒内側に設けられ、前記封止部材を保持する保持部材と、
前記内筒と前記封止部材の保持部材との間に設けられ、前記封止部材を前記保持部材側に付勢して、第2のノズル放水口を閉鎖させる第2の付勢手段と、
前記内筒に設けられ、前記第1のノズル放水口と前記第2のノズル放水口とを連通させる連通孔と、を備え,
放水時には、放水圧による前記内筒及び前記封止部材の前進移動に伴って前記第1のノズル放水口及び第2のノズル放水口が開放され、
放水停止時には、前記付勢手段の付勢力による前記内筒及び前記封止部材の後退移動に伴って前記第1のノズル放水口及び第2のノズル放水口が閉鎖されることを特徴とする水噴霧ノズル。
【請求項3】
前記第2のノズル放水口の封止部材は、デフレクタであることを特徴とする請求項1、又は、2記載の水噴霧ノズル。
【請求項4】
先端内側にノズル放水口が形成されるノズル本体と、前記ノズル放水口の前面に設けられた変位可能な封止部材と、を備えた水噴霧ノズルであって、
前記封止部材を前記ノズル放水口に圧接させる付勢手段を備え、
放水時には、放水圧により前記封止部材が変位して前記ノズル放水口が開放され、
放水停止時には、前記付勢手段の付勢力より前記封止部材が元の位置に戻り前記ノズル放水口を閉鎖することを特徴とする水噴霧ノズル。
【請求項5】
前記ノズル本体は、先端外側に矩形状の鍔部が形成され、前記鍔部には前記ノズル放水口を包囲するアタッチメント部材が装着され、前記アタッチメント部材には、前記封止部材と前記付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項4記載の水噴霧ノズル。
【請求項6】
前記アタッチメント部材は、前記鍔部の上部を挟持する第1のアタッチメント部材と、前記鍔部の下部を挟持する第2のアタッチメント部材と、を備えていることを特徴とする請求項5記載の水噴霧ノズル。
【請求項7】
前記ノズル本体の胴部には、連通孔が設けられ、
前記封止部材は、ノズル放水口を閉鎖する封止部と、該封止部に連続しノズル本体に回動可能に軸止されているアーム部と、該アーム部の内面に設けられ、前記連通孔を封止する栓部材と、を備えていることを特徴とする請求項4記載の水噴霧ノズル。
【請求項8】
ヘッド本体のノズル放水口と反対側に、ピストンを収容したシリンダ部を設け、該ピストンのピストンロッドと前記封止部材の連結部を連結部材により連結したことを特徴とする請求項4記載の水噴霧ノズル。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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