説明

水垢の生成が抑制された水回り機器

【課題】水垢の生成を抑制することができ、さらに生成した水垢も極めて容易に除去できる水回り機器を提供する。
【解決手段】給水源からの水に被水可能な水周り機器1の表面に残水として付着する水に、水垢の生成を抑制することができるとともに、生成した水垢を容易に除去できる、ケイ酸重合抑制剤添加手段10を設けた。ケイ酸重合抑制剤添加手段10は、バルブ2介して流入する上水の酸性度を調整する酸性水生成装置3を有しており、所定の酸性度に調整された水溶液を塗布装置6により水回り機器の表面に残水が形成される前又は後に水回り機器に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水垢の生成が抑制された水回り機器に関し、より詳しくは水垢の生成を抑制することができ、さらに生成した水垢も極めて容易に除去できる水回り機器に関する。
【背景技術】
【0002】
洗面台、トイレ、浴室などの水周りの機器は、表面に残った残水の乾燥によって水垢が生成、付着して、表面が汚れ、かつその水垢はしばしば強固に付着しているので取り除くことが難しい。そのような水垢汚れを防止するため、水周り機器に適用する水から水垢成分となるカルシウムイオンやマグネシウムイオンを予め除くという考え方がある(例えば、特開2004−270185号公報(特許文献1))。しかし、水垢の生成は抑制されるが、時に装置が大掛かりになり、またコストがかさむため、その利用可能性は限定的である。また、ケイ酸成分による水垢はマグネシウムやカルシウムより固着し易く、取り除くのがより困難であるが、この特許公報ではケイ酸成分への言及はない。
【0003】
特開平7−136660号公報(特許文献2)には、酸性水(pH4〜6)を水周り機器の殺菌に利用することが提案されている。しかし、この特許文献において水垢防止は述べられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−270185号公報
【特許文献2】特開平7−136660号公報
【特許文献3】特開2004−92278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、今般、ケイ酸の重合を抑制することで水垢の生成が抑制でき、さらに生成した水垢が極めて容易に除去できる、例えば軽くふきとることで除去できる、との知見を得た。ケイ酸の重合を抑制する具体的手段の一つは水の酸性度を高めることである。また、この水垢抑制および生成された水垢が容易に除去できるとの効果は、金属イオンの存在によってさらに強化される。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0006】
従って、本発明は、水垢の生成を抑制することができ、さらに生成した水垢も極めて容易に除去できる水回り機器の提供をその目的としている。
また本発明は、種々の部材表面において水垢の生成を抑制することができ、さらに生成した水垢も極めて容易に除去できる方法の提供をその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明による水回り機器は、給水源からの水に被水可能な水周り機器であって、当該水周り機器の表面に残水として付着する水にケイ酸重合抑制剤を添加する手段を有することを特徴とするものである。
本発明の一つの態様によれば、前記ケイ酸重合抑制剤は酸性度の高い水溶液であり、より具体的には酸性度の高い水溶液は上記残水の酸性度をpH2.0〜5.0に調整可能な水溶液である。
本発明の別の態様によれば、上記の酸性度の高い水溶液はさらに金属イオンを含んでなる。
また、本発明の別の態様によれば、その表面に残水が残り、それが乾燥すると水垢となる可能性のある部材表面において水垢を抑制する方法が提供され、この方法は、当該部材表面の残水にケイ酸重合抑制剤を添加することを少なくとも含んでなることを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】酸性水生成装置3によって酸性度が調整され、さらに金属イオン添加装置4によって金属イオンが添加された上水が便器等の機器1に塗布手段6により適用される水回り機器の概念図である。
【図2】電解酸性水生成装置21によって電解されて得られた酸性水に、金属イオン添加槽22において金属イオンが添加され、当該酸性水が便器等の機器1に塗布手段6により適用される水回り機器の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
定義
本明細書において、「給水源からの水に被水可能な水周り機器」とは、給水源からの水が供給され、その水によって所定の作業・動作がなされた後、その表面に供給された水が残り、そのまま水が乾燥すると水垢がその表面に残る可能性のある機器を意味する。具体例としては、手洗い、流し、洗面化粧台、食器洗い機、トイレのビデ装置、股間部洗浄装置、トイレの洗浄装置が挙げられる。特に、本発明は、水がケイ酸を含み、このケイ酸を含んだ水垢がその表面に残る可能性のある機器に好ましく適用される。
【0010】
ケイ酸重合の抑制
本発明は、本発明者らの得た、水垢がケイ酸の重合を抑制することで低減でき、さらに生成した水垢も極めて容易に除去できるとの知見に基づく。ケイ酸の重合を抑制すると、生成する水垢の大きさが小さくなり、かつその水垢の付着力も弱くなる。水垢の大きさが小さくなることは、水回り機器の表面における汚れとしての水垢を目立たなくするため有利である。さらに本発明にあっては、水垢の付着力も弱くなり、生成した水垢が軽く拭きとることで除去できるとの利点も得られる。
【0011】
水垢の生成が抑制でき、生成した水垢も容易に除去できるとの本発明の効果が得られる理由は以下の通りと考えられるが、これは仮定であり、本発明はこれに限定されるものではない。通常、残水中の水分が蒸発する過程でケイ酸濃度が増加するとケイ酸の重合が促進されて、コーヒーステイン現象(液滴中の溶媒の蒸発によって溶質が液滴の外郭へ流動しリング状に堆積する現象)が起き、強固な水垢を形成すると考えられる。ここで、残水中のケイ酸の重合の進行を抑制すると、水分が蒸発する過程で溶質濃度が増加してもコーヒーステイン現象が起こらず、溶媒が中央方向に流動する現象が観察された。そして生成した水垢は、基材との密着力も小さく、剥離し易いものであることが確認された。また、水垢が抑制され、さらに生成した水垢も容易に除去できるとの本発明による効果は、水がカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを含む場合にも得られる。従って、通常の上水を利用する水回り機器に本発明は有利に適用できる。
【0012】
本発明の一つの好ましい態様によれば、ケイ酸の重合の抑制は、水回り機器の表面の残水の酸性度を高めることで好ましく実現できる。より好ましい態様によれば、残水の酸性度をpH1.5〜5.5(好ましくはpH2.0〜5.0)とすることで、ケイ酸の重合が抑制され、その結果、水垢を抑制でき、さらに生成した水垢も極めて容易に除去できる。高い酸性度の水中に溶存するSiOは、モノマーまたはダイマーのような重合度の低い状態で主に存在するため、水分が蒸発しても重合が抑制されるものと考えられる。
【0013】
従って、本発明にあっては、水周り機器の表面に残水として付着する水にケイ酸重合抑制剤を添加することで、水垢の抑制またはその容易な除去を実現する。水周り機器の表面に残水として付着する水に添加されるケイ酸得重合抑制剤の具体例は、酸性度の高い水溶液であり、より具体的には残水の酸性度をpH2.0〜5.0に調整可能な水溶液である。本発明において、ケイ酸重合抑制剤は、水回り機器に供給される水に予め添加されて残水に存在させる態様であってもよく、また水回り機器の表面に残水が形成される前または後に供給される態様のいずれであってもよい。
【0014】
残水の酸性度を高めるための水溶液は、その酸性度を制御可能なものであれば限定されないが、酸の水溶液がその好ましい例としてあげられ、具体的には硝酸、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、グリコール酸、クエン酸、シュウ酸、乳酸、ギ酸などが挙げられ、より好ましくは、カルシウムイオンやマグネシウムイオンと不溶性の塩または水への溶解度が低い塩を形成しない酸が好ましいという観点から、硝酸と塩酸が挙げられる。
【0015】
また、残水の酸性度を高めるための水溶液の別の例としては、電解によって生成された酸性水が挙げられる。
【0016】
金属イオンの添加
本発明の好ましい態様によれば、ケイ酸重合抑制剤に加えて、金属イオンを添加することで、より有効に水垢の抑制またはその容易な除去が実現できる。生成した水垢において、金属イオンはケイ酸(SiO)分子の間に介在し、洗浄等により水が供給されると金属イオンが溶出し、ケイ酸凝集体をより脆弱化させ、容易に除去できるようになると考えられる。本発明において好ましい金属イオンとしては、Al3+、Fe3+、Cu2+、Zn2+などが挙げられ、pH依存せず安定して存在でき、また水質基準において特に規定されていないAl3+が好ましい。添加量は、残水に対し0.1ppm程度とされ、好ましくは1.0〜5.0ppm程度である。
【0017】
水回り機器
本発明による水回り機器の具体的な構成を図面を用いて説明する。図1は、水回り機器の概念図であり、例えば図中、機器1が便器、手洗い、流しを表す。図中10が、給水手段およびケイ酸重合抑制剤を添加する手段である。上水が図中のAよりバルブ2を介して酸性水生成装置3に供給される。酸性水生成装置3において上水の酸性度が調整されて、その後に機器1に供給され残水となったときにケイ酸の重合が抑制されるように制御される。さらにこの図面の構成にあっては、酸性度が調整された上水に、金属イオン添加装置4により、金属イオンが添加される。これら一連の動作および酸性度の調整は、制御装置5によって制御される。その後上水は、塗布装置6によって機器1の表面に適用される。ここで機器1が便器である場合、この塗布装置6は、股間部洗浄装置、ビデ装置、あるいは別に設けられたトイレの洗浄装置を兼ねていてもよい。この場合、便器には排泄された尿または便の洗浄ための上水が別途供給される。
【0018】
図2は、本発明の別の態様の水回り機器の具体的な構成を表す。図中20が給水手段およびケイ酸重合抑制剤を添加する手段である。図1と共通する構成については同一の参照番号が付されている。上水が図中のAよりバルブ2を介して電解酸性水生成装置21に供給される。ここで上水は電解され、酸性水とアルカリ性水とされ、酸性水は図中のBの経路に、アルカリ性水は図中のCの経路にそれぞれ排出される。酸性水は次に金属イオン添加槽22に送られ、金属イオンが添加される。これら一連の動作および酸性度は、制御装置5によって制御される。その後上水は、ポンプ手段23によって吸い上げられ、塗布装置6によって機器1の表面に適用される。なお、経路Cのアルカリ性水は図中Dにおいて排出されるが、そのまま排水として下水に流されても良く、また本発明の水垢抑制の効果を阻害しない範囲において便器に供給されて排水とされてもよい。
【0019】
さらに、本発明の水回り機器の具体的構成として、例えば特開2004−92278号公報に記載の機能水吐出のための構成を改変の上利用することも可能である。
【0020】
本発明の一つの好ましい態様によれば、水回り機器は釉薬層を有した衛生陶器である。この態様において衛生陶器が有する釉薬層を生成する釉薬は、衛生陶器に利用される釉薬であれば、利用でき、特に限定されない。本発明において、一般的には釉薬原料とは、珪砂、長石、石灰石等の天然鉱物粒子の混合物と定義する。また、顔料とは、例えば、コバルト化合物、鉄化合物等であり、乳濁剤とは、例えば、珪酸ジルコニウム、酸化錫等である。非晶質釉薬とは、上記のような天然鉱物粒子等の混合物からなる釉薬原料を高温で溶融した後、急冷してガラス化させた釉薬をいい、例えば、フリット釉薬が好適に利用可能である。本発明の好ましい態様によれば、好ましい釉薬組成は、例えば、長石が10wt%〜30wt%、珪砂が15wt%〜40wt%、炭酸カルシウムが10wt%〜25wt%、コランダム、タルク、ドロマイト、亜鉛華が、それぞれ10wt%以下、乳濁剤および顔料が合計15wt%以下のものである。また、本発明のこの態様において、衛生陶器の陶器素地は、特に限定されず、通常の衛生陶器素地であってよい。衛生陶器の製造は、まず、陶器素地を、ケイ砂、長石、粘土等を原料として調製した衛生陶器素地泥漿を、吸水性の型を利用した鋳込み成形を用いて、適宜形状に成形する。その後、乾燥させた成形体表面に、上記釉薬原料をスプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング等の一般的な方法を適宜選択して塗布する。得られた表面釉薬層の前駆層が形成された成形体を、次に焼成する。焼成温度は、陶器素地が焼結し、かつ釉薬が軟化する1,000℃以上1,300℃以下の温度が好ましい。
【0021】
水垢抑制方法
さらに上記説明から明らかなように、本発明によれば、その表面に残水が残り、それが乾燥すると水垢となる可能性のある部材表面において水垢を抑制する方法であって、当該部材表面の残水にケイ酸重合抑制剤を添加することを少なくとも含んでなることを特徴とする方法が提供される。すなわち、この方法にあっては、部材表面に残水が残り、それが乾燥すると水垢となる可能性のある場合に、当該残水にケイ酸重合抑制剤を添加する。この態様において、ケイ酸重合抑制剤は好ましくは酸性度の高い水溶液であり、より好ましくは酸性度の高い水溶液は上記残水の酸性度をpH2.0〜5.0に調整可能な水溶液である。この態様にあっても、上記の酸性度の高い水溶液はさらに金属イオンを含んでなることができる。この方法は、その表面に残水が残り、それが乾燥すると水垢となる可能性のある場合において広く適用できる。従って、本発明による方法によれば、多様な部材表面において、水垢の生成を抑制することが、さらに生成した水垢も極めて容易に除去できるとの利点が得られる。従って、本発明による方法は極めて応用範囲の広いものとなる。
【実施例】
【0022】
本発明を以下の例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0023】
以下の実施例では、表面に釉薬層を形成したタイル(5cm×5cm)、および下記に記載するpH調整水を試験液として用い、また対照として酸性電解水を用いて評価した。また、以下の実施例において行った摺動試験は以下の通りとした。
pH調整水および酸性電解水
通常の水道水に硝酸(試薬特級 和光純薬工業株式会社製)を添加し、pHを1〜6に調整した溶液をpH調整水とした。用いた水道水の水質分析結果を表1に示す。また、下記の組成の酸性電解水は電解水生成装置(TEK511 TOTO株式会社製)で作製した。
【表1】

【0024】
金属イオン添加pH調整水
硝酸アルミニウム九水和物、硝酸鉄九水和物、硝酸銅六水和物、または硝酸亜鉛六水和物(全て試薬特級 和光純薬工業株式会社製)を水道水に溶解し、各金属イオンが1000ppmになるように調整した溶液を金属イオン原液とした。この金属イオン原液を、pH調整水(pH1〜6)で希釈し、金属イオン濃度(0.1,0.5,1,5,10ppm)とpH(pH1〜6)を各々調整した溶液を金属イオン添加pH調整水とした。
【0025】
摺動試験
ラビングテスター(太平理化工業株式会社製)を使用して、以下の方法で行う。不織布スポンジであるスコッチブライト(SS−72K 住友3M株式会社製)を2.24cm角に切断したものを、両面テープを用いて不織布の部分が摺動面に当たるようにヘッドに接着したあと、蒸留水で濡らした。水垢付着部をデジタルマイクロスコープ(VHX―900 株式会社キーエンス製)を用いて、倍率
100倍で観察を行った。次いで、250gの錘を載せて(荷重条件:4.9kPa)10回数摺動し、上記と同じ条件でデジタルマイクロスコープを使用して観察を行い、水垢が除去されているかを判断した。なお、荷重条件:4.9kPaでの10回数の摺動は、通常の便器掃除の条件に相当する。評価は以下の通りとした。
○:10回数摺動以内で水垢が除去された
×:50回数摺動でも水垢が残った
【0026】
実施例1
pH調整水の水垢除去性を以下の方法で評価した。まず、表面に釉薬層を形成したタイル(5cm×5cm)にpH調整水及び酸性電解水を20μL滴下した後、48時間常温で静置して水垢を乾燥付着させた。その後、摺動試験を行った。その結果は表2に示される通りであった。
【表2】

実施例2
硝酸アルミニウム九水和物を使用して調製したアルミニウムイオン添加pH調整水を試験液とした以外は、実施例1と同様の方法で水垢除去性を評価した。その結果は表3に示される通りであった。
【表3】

実施例3
硝酸鉄九水和物を使用して調製した鉄イオン添加pH調整水を試験液とした以外は、実施例1と同様の方法で水垢除去性を評価した。その結果は表4に示される通りであった。
【表4】

実施例4
硝酸銅六水和物を使用して調製した銅イオン添加pH調整水を試験液とした以外は、実施例1と同様の方法で水垢除去性を評価した。その結果は表5に示される通りであった。
【表5】

実施例5
硝酸亜鉛六水和物を使用して調製した亜鉛イオン添加pH調整水を試験液とした以外は、実施例1と同様の方法で水垢除去性を評価した。その結果は表6に示される通りであった。
【表6】

実施例6
硝酸アルミニウム九水和物、硝酸鉄九水和物、硝酸銅六水和物、または硝酸亜鉛六水和物(全て試薬特級 和光純薬工業株式会社製)を使用して調製した各種金属イオン原液を市販の電解水生成装置(TEK511 TOTO株式会社製)で生成した酸性電解水に適量添加し、狙いの金属イオン濃度(0.1,0.5,1,5,10ppm)に希釈したものを金属イオン添加酸性電解水とする。なお、用いた酸性電解水の水質分析結果を表1に示す。
金属イオン添加酸性電解水を試験液とした以外は、実施例1と同様の方法で水垢除去性を評価した。その結果は表7に示される通りであった。
【表7】

【符号の説明】
【0027】
1 機器
2 バルブ
3 酸性水生成装置
4 金属イオン添加装置
5 制御装置
6 塗布装置
10、20 給水手段及びケイ酸重合抑制剤添加手段
21 電解酸性水生成装置
22 金属イオン添加槽
23 ポンプ手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源からの水に被水可能な水周り機器であって、当該水周り機器の表面に残水として付着する水にケイ酸重合抑制剤を添加する手段を有することを特徴とする、水周り機器。
【請求項2】
前記ケイ酸重合抑制剤が、酸性度の高い水溶液である、請求項1に記載の水周り機器。
【請求項3】
前記酸性度の高い水溶液が、前記残水の酸性度をpH1.5.0〜5.5に調整可能な水溶液である、請求項2に記載の水周り機器。
【請求項4】
前記酸性度の高い水溶液が、さらに金属イオンを含んでなる、請求項2または3に記載の水周り機器。
【請求項5】
前記ケイ酸重合抑制剤が給水源から供給される水に予め添加される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水周り機器。
【請求項6】
その表面に残水が残り、それが乾燥すると水垢となる可能性のある部材表面において水垢を抑制する方法であって、当該部材表面の残水にケイ酸重合抑制剤を添加することを少なくとも含んでなることを特徴とする、方法。
【請求項7】
前記ケイ酸重合抑制剤が、酸性度の高い水溶液である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記酸性度の高い水溶液が、前記残水の酸性度をpH1.5〜5.5に調整可能な水溶液である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記酸性度の高い水溶液が、さらに金属イオンを含んでなる、請求項7または8に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−72267(P2013−72267A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214378(P2011−214378)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】