水密性芳香料定量吐出装置
【課題】適切に噴霧するための通気穴から、噴霧する液体が不必要に漏れることがない香水等を吐出する水密性の液滴定量吐出装置を提供する。
【解決手段】芳香料を霧状の液滴として吐出する水密性芳香料定量吐出装置であって、前記装置から芳香料を吐出させるスプレーヘッド１と、前記芳香料を前記スプレーヘッドに供給する液体容器３とを備え、前記容器は、第１次容器と、第２次容器と、前記液体容器と前記スプレーヘッド１とを接続する毛細管液体供給部と、底部筐体２と、前記底部筐体内に配置され、前記装置からの芳香料の定量吐出を制御する電子制御手段とを備え、前記第２次容器は、前記第１次容器内に設けられており、かつ前記毛細管液体供給部と直に接しており、前記第１次容器よりも小型で、前記装置から吐出される単位用量の芳香料を収容する。
【解決手段】芳香料を霧状の液滴として吐出する水密性芳香料定量吐出装置であって、前記装置から芳香料を吐出させるスプレーヘッド１と、前記芳香料を前記スプレーヘッドに供給する液体容器３とを備え、前記容器は、第１次容器と、第２次容器と、前記液体容器と前記スプレーヘッド１とを接続する毛細管液体供給部と、底部筐体２と、前記底部筐体内に配置され、前記装置からの芳香料の定量吐出を制御する電子制御手段とを備え、前記第２次容器は、前記第１次容器内に設けられており、かつ前記毛細管液体供給部と直に接しており、前記第１次容器よりも小型で、前記装置から吐出される単位用量の芳香料を収容する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は液滴定量吐出装置に関し、具体的には、個人用の芳香料のための水密性液滴定量吐出装置に関する。このような液滴定量吐出装置は、エアゾール発生器やネブライザ等と呼ばれることもある。通常、液滴定量吐出装置は、支持部にノズル本体を有するスプレーヘッドを備えている。具体的には、液滴定量吐出装置のノズル本体を備えており、このノズル本体は、複数のノズルを介して、液滴定量吐出装置から液体物質を霧状の液滴として定量吐出する。また、液滴定量吐出装置は、振動素子を基にしたアクチュエータを備えており、通常、振動素子は、液体を振動させて加速させ、液滴として排出させる。さらに、この液滴定量吐出装置は、液体空間部、容器への液体供給部および流体インターフェース、ならびに容器のような複数の構成要素を備えており、振動素子と対応する電子回路との間の電気接続も備える。上記液体は、たとえば、香水であってもよい。
【０００２】
このようなノズル本体は、アパーチャプレート、ノズルアレイ、投与アパーチャ、オリフィスプレート、振動可能膜部材、投与アパーチャ配置物、エアゾール発生器等と呼ばれることもある。したがって、当然のことながら、前記用語は本明細書において置き換え可能である。
【背景技術】
【０００３】
実際、このようなノズル本体および液滴定量吐出装置は周知であり、たとえば、本出願人名義の欧州特許第１１２９７４１号明細書を参照されたい。同特許文献では、本体およびノズル本体により形成される頂部基板を有する液滴噴霧装置が記載されている。このノズル本体は、液滴排出手段のノズルアレイを備えており、これによって液滴噴霧装置に収容されている液体物質を、この場合は霧状の液滴として装置から排出することができる。このノズル本体は、従来、ノズルアレイで形成されている。
【０００４】
容器から液体を簡単にノズル本体に移動させるために、通気穴を用いて、容器内部と周囲大気との間で適切な気圧差を確保してもよい。図１に例を示す。容器３は、液体を保持しており、キャップで覆われている。このキャップに通気穴３５を設けてもよい。ガスケット（図示せず）を設けて、液密性を確保してもよい。
【発明の概要】
【０００５】
しかしながら、たとえば、噴霧装置が上下逆の位置に保持された場合、液体が図１に示す通気穴３５を通って漏れる可能性があり、これによって漏れが生じたり、所望されていない匂いなどの不都合が生じたりする。
【０００６】
液体の温度が変化することによっても、同様に漏れが生じる可能性がある。たとえば、装置を手で保持することで液体の揮発性が変化する。漏れの他の原因は、ユーザの手による加圧、または、大気圧の変化によって容器への圧力が増加し、その結果、装置が変形して容器および噴霧装置から通気穴を介して液体が排出される。
【０００７】
上記からわかるように、適切に噴霧するために通気穴を設けることが重要であるが、この通気穴から、噴霧する液体が不必要に漏れることがある。室内用芳香装置については、一般的に安定した面に静止した状態で配置されるため、これは通常大きな問題ではない。
【０００８】
しかしながら、個人用の芳香装置、たとえば香水のディスペンサについては、ポケットやハンドバッグなどの中に入れることが可能であり、どのような位置にも置かれ得るため、このような漏れははるかに重大である。たとえば、女性用のハンドバッグの中で香水が漏れるようなことは当然回避すべきことである。
【０００９】
したがって、香水等を吐出する水密性の液滴定量吐出装置を提供することが望ましい。
【００１０】
しかしながら、このような水密性装置の設計は、物理法則、特にジュラン（Ｊｕｒｉｎ）の法則により制限されている。ジュランの法則は、毛細管内で液体が上昇する際、その液体が到達する高さを定義している。この法則は、毛細管内の液体の高さは、液体の表面においてのみ毛細管の直径と反比例することを定義している。この法則を以下に示す。
【００１１】
【数１】
【００１２】
式中、
ｈは液体の高さであり、
γは液体の表面張力であり、
θは液体と管壁との接触角であり、
ρは液体の流体密度であり、
rは管の半径であり、
gは重力加速度である。
【００１３】
この有効条件は以下の通りである。管の直径は、毛細管の長さよりも小さくする必要があり、この直径は、通常、常温常圧における水の場合、２ｍｍである。
【００１４】
これは、このような液滴定量吐出装置には、設計上の制約があるため、高さおよび形が制限されるということである。なぜなら、毛細管現象により液体は限られた高さしか上昇することができないからである。香水業界では、このような制約により、非常に制限されることが明らかである。
【００１５】
本発明は、この矛盾点に対処し、ジュランの法則による設計上の制約を克服することができる、水密性の液滴定量吐出装置を提供する。
【００１６】
画期的な定量吐出装置を添付の特許請求の範囲において規定する。
【００１７】
本発明による画期的な定量吐出装置の構成によって、上記課題を達成する効率的な装置が比較的容易かつ安価に得ることができる。
【００１８】
本発明による定量吐出装置の他の特徴および効果は、添付の図面を参照して以下に述べる例により明らかになり、これに限定されるものではない。図面は以下を示す。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明に係る定量吐出装置の一例を示す。
【図１Ａ】本発明に係る定量吐出装置の分解構成図である。
【図２】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの一例を示す。
【図２Ａ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの分解構成図である。
【図２Ｂ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの断面図を示す。
【図２Ｃ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの断面詳細図である。
【図２Ｄ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの分解構成図を詳細に示す。
【図３】本発明に係る定量吐出装置の底部筐体の分解構成図を示す。
【図４】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型の詰め替えの一例を示す。
【図４Ａ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型の詰め替えの分解構成図を示す。
【図５】本発明に係る定量吐出装置の分解構成図を示す。
【図５Ａ】本発明に係る定量吐出装置の断面図を示す。
【図６】本発明に係る定量吐出装置の毛細管の弁の断面図を示す。
【図７】本発明の定量吐出装置に、さまざまなパルス作動シーケンスを用いた噴霧パターンを示す。
【図７Ａ】本発明による定量吐出装置に、さまざまなパルス作動シーケンスを用いた液滴の大きさの分布を示す。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
本発明による水密性液滴定量吐出装置により、芳香料を霧状の液滴として吐出することができる。図１および図４Ａに示すように、定量吐出装置は、本装置から芳香料を吐出するためのスプレーヘッド１と、前記スプレーヘッド１に芳香料を供給するように配置された液体容器３と、本装置からの芳香料の定量吐出を制御する電子制御手段を収容する底部筐体２とを備える。
【００２１】
液体容器３は、第１次容器３１と、第２次容器３４と、液体容器３とスプレーヘッド１とを接続する毛細管液体供給部３３とを備える。
【００２２】
第２次容器３４は、第１次容器３１内に設けられ、毛細管液体供給部３３と直に接している。さらに、第２次容器３４は、第１次容器３１よりも小型であり、装置から吐出される単位用量の芳香料を保持することが好ましい。
【００２３】
ここで、好ましい実施の形態を説明する。
図１、１Ａ、５、５Ａからわかるように、液滴定量吐出装置は、スプレーヘッド１と、底部筐体２と、容器３とを備える。容器３は、交換可能な詰め替えとして備えられる。容器が空になると、新しいものを挿入してもよい。
【００２４】
図２は、スプレーヘッド１の例をさらに詳細に示すものである。図示されているように、スプレーヘッド１は、キャップケース１１、スプレーヘッド本体１２、レバー１３、ノズルマスク１４、カバー部材１５、ノズル本体１６、空間部１７、バルブ軸１８、バルブ本体１９、アクチュエータ膜１１１、および振動素子１１２を備える。スプレーヘッド本体１２は、たとえば、前述した本出願人名義の欧州特許第１１２９７４１号明細書で開示されたように配置してもよい。よって、ノズル本体１６は、有孔メンブレンプレートを含む。これらの孔は、実際、芳香料の液滴が排出されるノズル排出手段である。振動素子１１２は、たとえば、アクチュエータ板１１１に作用する圧電素子であってもよい。振動素子１１２自体は、空間に保持されている液体か、ノズル本体１６に隣接する空間部１７に設けられている加圧室１７ａに作用する。液体は、容器３から前記空間に供給される。当該技術分野で知られている方法で振動素子１１２を作動させると、振動素子によって生成された超音波エネルギーが液体に伝播して液体が振動する。これによって、液体が霧状の液滴としてノズル本体１６の排出手段から押し出される。
【００２５】
振動素子１１２は、スプレー本体１２に直接作用して、または、間接的に作用して、超音波エネルギーを空間１７ａに保持されている液体に伝播させてもよい。その場合、本実施の形態において示すように、アクチュエータ部材１１１を振動素子１１２とスプレー本体１７の底面との間に設けてもよい。このように、振動素子１１２が作動されると、振動素子１１２により生成された超音波エネルギーがアクチュエータ部材１１１に送られ、次に空間部１７の空間（加圧室）内の液体に伝播することにより、液体が振動して霧状の液滴として排出される。このような特殊な配置は、本出願人名義の同時係属出願である欧州特許出願第０８１５７４５５．０号において詳細に記載している。
【００２６】
ノズル本体１６のノズル排出手段を保護するために、ノズルマスク１４を設けてもよい。これは、ノズル本体を露出させる第１の位置から、埃や鋭利な物体等から保護するためにノズル本体を覆う第２の位置まで動かすことができる単純なプレートであってもよい。レバー１３は、この動きが可能なように適切にノズルマスク１４に接続されている。あるいは、ノズルマスク１４にガスケット等を設けてノズル排出手段の水密性を確保してもよい。
【００２７】
毛細管液体供給部３３、たとえば、網目状または毛細管の流路は、スプレーヘッド本体１２に容器３を接続するように配置されてもよい。加圧室１７ａへの液体の流入は、毛細管流路内に位置するバルブ軸１８とバルブ本体１９とを備えるバルブ手段によって制御してもよい。バルブ手段は、毛細管への十分かつ連続した供給液体の流入を可能にするような大きさにされており、このバルブ手段の開閉は、機械的または電子的に制御することが可能である。一例として、バルブ手段によって、２０〜４０μｌ／ｓの液体流量が可能である。バルブ手段を閉じると、容器３とスプレー本体１２との間を流体は移動できなくなる。したがって、飛行機の中などように大気条件の変化があったとしても、この装置は水密になる。図６に、容器３からスプレーヘッド１に液体が流れるように／流れないように、開口位置および閉口位置にしたバルブ手段の一例を示す。
【００２８】
さらに、スプレー本体にすでに存在する液体が漏出しないようにするために、液体保持領域をスプレーヘッド本体１２に設けてもよい。実際、たとえば噴霧装置を手で持つことに起因する温度変化により、液体の圧力が変わることがあるため、スプレー本体１７の空間１７ａに存在する液体が排出手段から漏出することがある。
【００２９】
このことから、カバー部材１５は、ノズル本体１６の頂部に備えられ、装置から液体を吐出可能となるように、ノズル本体１６の排出手段と一直線上になるように中央に配置された貫通穴を有する。図２ｃからわかるように、カバー部材１５は、高い液体保持力を有する領域を構成する内部バッファ領域１５ａを備える。このバッファ領域１５ａは、空間部１７からノズル本体１６の排出手段を介して漏出する可能性のある液体を受けるように配置されている。
【００３０】
バッファ領域１５は、毛細管作用により液体を保持する大きさに構成される。すなわち、バッファ領域１５に入る液体が、毛細管作用によってその内部に流れて、毛細管力によって保持される。
【００３１】
図３に、底部筐体２の一例を示す。底部筐体２は、底部ケース２１と、底部ケースカバー２２と、電子制御手段２３と、この電子手段２３に電力を供給するための電池２４とを備える。
【００３２】
底部ケース２１は、噴霧装置が使用されていない時に、たとえば底側の端部を下にして直立するのではなく、水平に配置されるように設計かつ形成されている。実際、薄い端部を設けることによって、噴霧装置を直立させると転倒するため、直立させて置くことができなくなる。噴霧装置を水平に置くことによって、液体を主要容器３１から第２次容器３４に容易に充填することができるため、この配置には利点がある。この詳細は後述する。
【００３３】
電池２４の大きさは、容器３の大きさ、また噴霧装置の全体的な設計に応じて決定してもよい。電池が大きいほど、より多くの液体を噴霧することができるが、装置は重くなる。
【００３４】
電子制御手段２３は、噴霧装置から芳香料を連続して噴霧できるようにプログラムされてもよい。使用した芳香料に応じて、つまり液体の性質および特徴に応じて吐出される噴霧を制御できるように電子制御手段をプログラムしてもよい。本例において、電子制御手段は、この装置のユーザの肌など噴霧対象面において、ほぼ「乾燥した」液膜が残るように液滴を微細霧状に吐出するようにプログラムされる。実際、噴霧が多すぎると、噴霧した表面は一定時間濡れたままになる。これは、特に首などの特定の面において、多くのユーザにとって不快と考えられている。噴霧後しばらくの間、首が濡れたままになった場合、ユーザはこの噴霧が滴り落ちるかどうか、または匂いが強すぎないだろうかと感じるであろう。従来の機械式の噴霧装置では、このような電子制御が可能ではないため、１回当たりに噴霧する液体が多すぎる傾向がある。
【００３５】
電子制御手段は、吐出される液滴の大きさ、または液滴の流れを変えることなく、放出される液体の量を制限できるように構成する。こうすることにより、ユーザは上述のような濡れる問題を回避することができる。吐出されたさまざまな種類の噴霧の例を図７に示す。図７において、左から右に向かって、１秒間に７５μｌ噴霧、２．８秒間に７０μｌ噴霧、２．３秒間に３５μｌ噴霧、および２．５秒間に４６μｌ噴霧した結果をそれぞれ示す。本例において、噴霧対象面への影響は、一連の噴霧で放出される液体の放出時間および放出量を変動させることによって制御できることが明らかである。電子制御手段のパルス運転を用いて、エネルギーを節約することが好ましい。これは、電池式の装置を用いる時には重要である。
【００３６】
図７Ａからわかるように、図７に示す４つの例の液滴の分布が一部重複していることを考慮すると、このように作動が異なることによって液滴の大きさにはそれほど影響がない。以上のことから、作動パラメータが異なることによって、液滴の大きさにも流れにも影響を与えないため、揮発性有機成分（ＶＯＣ：Ｖｏｌａｔｉｌｅ Ｏｒｇａｎｉｃ Ｃｏｍｐｏｎｅｎｔｓ）の基準を順守することができる。
【００３７】
図４および図４ａに、容器３の一例を示す。容器３は、使い捨ての詰め替えで、噴霧装置に簡単に取り付けたり、取り外したりすることができることが好ましい。これは、たとえば、２〜１５０ｍｌの液体を収容してもよい。図からわかるように、容器３は、主要すなわち第１次容器３１と、容器を覆って密閉する容器キャップ３２と、始動ウィック３３と、第２次容器３４と、空気弁３５とを備える。
【００３８】
空気弁３５は、容器３内の圧力と外部の圧力とを均等にするために設けられる。しかしながら、空気弁３５は、６００ｍｂａｒの圧力まで液密性を確保することができる。
【００３９】
容器３は、底部筐体２と同様に、第１次容器３１が第２次容器３４を直ちに充填するように噴霧装置の位置と容器の位置とを水平に保つように設計されている。第２次容器３４は、装置を起動させた際に、たとえば０．１〜０．６ｍｌなど１回分を吐出するために十分な量の液体を収容する単位用量の容器であってもよい。これは、容器からスプレーヘッドへの液体の供給を容易にするウィックや単にプラスチックの毛細管であってもよい。したがって、第２次容器３４は、バッファ容器としてだけでなく、毛細管移動促進装置としても機能する。
【００４０】
この第２次容器によって、上記説明のようにジュランの法則による高さの上限の制約を克服することができる。実際には、上記説明のように、液体を注入するために、つまり第１次容器３１からスプレーヘッド１２に液体を移動させるために、毛細管流路の高さの上限を順守して液体の流れを確保する必要がある。
【００４１】
本発明によれば、容器および／または噴霧装置を水平に配置すると、第１次容器３１からの液体が常に充填される第２次容器３４を設けることによって、ジュランの法則で許容されている高さよりもはるかに高い位置に第１次容器３１を設置することができる。
【００４２】
本発明の好ましい実施の形態を上述したので、当業者には、上記概念を組み入れた他の実施の形態を用いてもよいことが明らかであろう。したがって、本発明は、開示した実施の形態に限定されず、添付の特許請求の範囲のみによって限定されるべきである。
【技術分野】
【０００１】
本発明は液滴定量吐出装置に関し、具体的には、個人用の芳香料のための水密性液滴定量吐出装置に関する。このような液滴定量吐出装置は、エアゾール発生器やネブライザ等と呼ばれることもある。通常、液滴定量吐出装置は、支持部にノズル本体を有するスプレーヘッドを備えている。具体的には、液滴定量吐出装置のノズル本体を備えており、このノズル本体は、複数のノズルを介して、液滴定量吐出装置から液体物質を霧状の液滴として定量吐出する。また、液滴定量吐出装置は、振動素子を基にしたアクチュエータを備えており、通常、振動素子は、液体を振動させて加速させ、液滴として排出させる。さらに、この液滴定量吐出装置は、液体空間部、容器への液体供給部および流体インターフェース、ならびに容器のような複数の構成要素を備えており、振動素子と対応する電子回路との間の電気接続も備える。上記液体は、たとえば、香水であってもよい。
【０００２】
このようなノズル本体は、アパーチャプレート、ノズルアレイ、投与アパーチャ、オリフィスプレート、振動可能膜部材、投与アパーチャ配置物、エアゾール発生器等と呼ばれることもある。したがって、当然のことながら、前記用語は本明細書において置き換え可能である。
【背景技術】
【０００３】
実際、このようなノズル本体および液滴定量吐出装置は周知であり、たとえば、本出願人名義の欧州特許第１１２９７４１号明細書を参照されたい。同特許文献では、本体およびノズル本体により形成される頂部基板を有する液滴噴霧装置が記載されている。このノズル本体は、液滴排出手段のノズルアレイを備えており、これによって液滴噴霧装置に収容されている液体物質を、この場合は霧状の液滴として装置から排出することができる。このノズル本体は、従来、ノズルアレイで形成されている。
【０００４】
容器から液体を簡単にノズル本体に移動させるために、通気穴を用いて、容器内部と周囲大気との間で適切な気圧差を確保してもよい。図１に例を示す。容器３は、液体を保持しており、キャップで覆われている。このキャップに通気穴３５を設けてもよい。ガスケット（図示せず）を設けて、液密性を確保してもよい。
【発明の概要】
【０００５】
しかしながら、たとえば、噴霧装置が上下逆の位置に保持された場合、液体が図１に示す通気穴３５を通って漏れる可能性があり、これによって漏れが生じたり、所望されていない匂いなどの不都合が生じたりする。
【０００６】
液体の温度が変化することによっても、同様に漏れが生じる可能性がある。たとえば、装置を手で保持することで液体の揮発性が変化する。漏れの他の原因は、ユーザの手による加圧、または、大気圧の変化によって容器への圧力が増加し、その結果、装置が変形して容器および噴霧装置から通気穴を介して液体が排出される。
【０００７】
上記からわかるように、適切に噴霧するために通気穴を設けることが重要であるが、この通気穴から、噴霧する液体が不必要に漏れることがある。室内用芳香装置については、一般的に安定した面に静止した状態で配置されるため、これは通常大きな問題ではない。
【０００８】
しかしながら、個人用の芳香装置、たとえば香水のディスペンサについては、ポケットやハンドバッグなどの中に入れることが可能であり、どのような位置にも置かれ得るため、このような漏れははるかに重大である。たとえば、女性用のハンドバッグの中で香水が漏れるようなことは当然回避すべきことである。
【０００９】
したがって、香水等を吐出する水密性の液滴定量吐出装置を提供することが望ましい。
【００１０】
しかしながら、このような水密性装置の設計は、物理法則、特にジュラン（Ｊｕｒｉｎ）の法則により制限されている。ジュランの法則は、毛細管内で液体が上昇する際、その液体が到達する高さを定義している。この法則は、毛細管内の液体の高さは、液体の表面においてのみ毛細管の直径と反比例することを定義している。この法則を以下に示す。
【００１１】
【数１】
【００１２】
式中、
ｈは液体の高さであり、
γは液体の表面張力であり、
θは液体と管壁との接触角であり、
ρは液体の流体密度であり、
rは管の半径であり、
gは重力加速度である。
【００１３】
この有効条件は以下の通りである。管の直径は、毛細管の長さよりも小さくする必要があり、この直径は、通常、常温常圧における水の場合、２ｍｍである。
【００１４】
これは、このような液滴定量吐出装置には、設計上の制約があるため、高さおよび形が制限されるということである。なぜなら、毛細管現象により液体は限られた高さしか上昇することができないからである。香水業界では、このような制約により、非常に制限されることが明らかである。
【００１５】
本発明は、この矛盾点に対処し、ジュランの法則による設計上の制約を克服することができる、水密性の液滴定量吐出装置を提供する。
【００１６】
画期的な定量吐出装置を添付の特許請求の範囲において規定する。
【００１７】
本発明による画期的な定量吐出装置の構成によって、上記課題を達成する効率的な装置が比較的容易かつ安価に得ることができる。
【００１８】
本発明による定量吐出装置の他の特徴および効果は、添付の図面を参照して以下に述べる例により明らかになり、これに限定されるものではない。図面は以下を示す。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明に係る定量吐出装置の一例を示す。
【図１Ａ】本発明に係る定量吐出装置の分解構成図である。
【図２】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの一例を示す。
【図２Ａ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの分解構成図である。
【図２Ｂ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの断面図を示す。
【図２Ｃ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの断面詳細図である。
【図２Ｄ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型スプレーヘッドの分解構成図を詳細に示す。
【図３】本発明に係る定量吐出装置の底部筐体の分解構成図を示す。
【図４】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型の詰め替えの一例を示す。
【図４Ａ】本発明に係る定量吐出装置の漏れ防止型の詰め替えの分解構成図を示す。
【図５】本発明に係る定量吐出装置の分解構成図を示す。
【図５Ａ】本発明に係る定量吐出装置の断面図を示す。
【図６】本発明に係る定量吐出装置の毛細管の弁の断面図を示す。
【図７】本発明の定量吐出装置に、さまざまなパルス作動シーケンスを用いた噴霧パターンを示す。
【図７Ａ】本発明による定量吐出装置に、さまざまなパルス作動シーケンスを用いた液滴の大きさの分布を示す。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
本発明による水密性液滴定量吐出装置により、芳香料を霧状の液滴として吐出することができる。図１および図４Ａに示すように、定量吐出装置は、本装置から芳香料を吐出するためのスプレーヘッド１と、前記スプレーヘッド１に芳香料を供給するように配置された液体容器３と、本装置からの芳香料の定量吐出を制御する電子制御手段を収容する底部筐体２とを備える。
【００２１】
液体容器３は、第１次容器３１と、第２次容器３４と、液体容器３とスプレーヘッド１とを接続する毛細管液体供給部３３とを備える。
【００２２】
第２次容器３４は、第１次容器３１内に設けられ、毛細管液体供給部３３と直に接している。さらに、第２次容器３４は、第１次容器３１よりも小型であり、装置から吐出される単位用量の芳香料を保持することが好ましい。
【００２３】
ここで、好ましい実施の形態を説明する。
図１、１Ａ、５、５Ａからわかるように、液滴定量吐出装置は、スプレーヘッド１と、底部筐体２と、容器３とを備える。容器３は、交換可能な詰め替えとして備えられる。容器が空になると、新しいものを挿入してもよい。
【００２４】
図２は、スプレーヘッド１の例をさらに詳細に示すものである。図示されているように、スプレーヘッド１は、キャップケース１１、スプレーヘッド本体１２、レバー１３、ノズルマスク１４、カバー部材１５、ノズル本体１６、空間部１７、バルブ軸１８、バルブ本体１９、アクチュエータ膜１１１、および振動素子１１２を備える。スプレーヘッド本体１２は、たとえば、前述した本出願人名義の欧州特許第１１２９７４１号明細書で開示されたように配置してもよい。よって、ノズル本体１６は、有孔メンブレンプレートを含む。これらの孔は、実際、芳香料の液滴が排出されるノズル排出手段である。振動素子１１２は、たとえば、アクチュエータ板１１１に作用する圧電素子であってもよい。振動素子１１２自体は、空間に保持されている液体か、ノズル本体１６に隣接する空間部１７に設けられている加圧室１７ａに作用する。液体は、容器３から前記空間に供給される。当該技術分野で知られている方法で振動素子１１２を作動させると、振動素子によって生成された超音波エネルギーが液体に伝播して液体が振動する。これによって、液体が霧状の液滴としてノズル本体１６の排出手段から押し出される。
【００２５】
振動素子１１２は、スプレー本体１２に直接作用して、または、間接的に作用して、超音波エネルギーを空間１７ａに保持されている液体に伝播させてもよい。その場合、本実施の形態において示すように、アクチュエータ部材１１１を振動素子１１２とスプレー本体１７の底面との間に設けてもよい。このように、振動素子１１２が作動されると、振動素子１１２により生成された超音波エネルギーがアクチュエータ部材１１１に送られ、次に空間部１７の空間（加圧室）内の液体に伝播することにより、液体が振動して霧状の液滴として排出される。このような特殊な配置は、本出願人名義の同時係属出願である欧州特許出願第０８１５７４５５．０号において詳細に記載している。
【００２６】
ノズル本体１６のノズル排出手段を保護するために、ノズルマスク１４を設けてもよい。これは、ノズル本体を露出させる第１の位置から、埃や鋭利な物体等から保護するためにノズル本体を覆う第２の位置まで動かすことができる単純なプレートであってもよい。レバー１３は、この動きが可能なように適切にノズルマスク１４に接続されている。あるいは、ノズルマスク１４にガスケット等を設けてノズル排出手段の水密性を確保してもよい。
【００２７】
毛細管液体供給部３３、たとえば、網目状または毛細管の流路は、スプレーヘッド本体１２に容器３を接続するように配置されてもよい。加圧室１７ａへの液体の流入は、毛細管流路内に位置するバルブ軸１８とバルブ本体１９とを備えるバルブ手段によって制御してもよい。バルブ手段は、毛細管への十分かつ連続した供給液体の流入を可能にするような大きさにされており、このバルブ手段の開閉は、機械的または電子的に制御することが可能である。一例として、バルブ手段によって、２０〜４０μｌ／ｓの液体流量が可能である。バルブ手段を閉じると、容器３とスプレー本体１２との間を流体は移動できなくなる。したがって、飛行機の中などように大気条件の変化があったとしても、この装置は水密になる。図６に、容器３からスプレーヘッド１に液体が流れるように／流れないように、開口位置および閉口位置にしたバルブ手段の一例を示す。
【００２８】
さらに、スプレー本体にすでに存在する液体が漏出しないようにするために、液体保持領域をスプレーヘッド本体１２に設けてもよい。実際、たとえば噴霧装置を手で持つことに起因する温度変化により、液体の圧力が変わることがあるため、スプレー本体１７の空間１７ａに存在する液体が排出手段から漏出することがある。
【００２９】
このことから、カバー部材１５は、ノズル本体１６の頂部に備えられ、装置から液体を吐出可能となるように、ノズル本体１６の排出手段と一直線上になるように中央に配置された貫通穴を有する。図２ｃからわかるように、カバー部材１５は、高い液体保持力を有する領域を構成する内部バッファ領域１５ａを備える。このバッファ領域１５ａは、空間部１７からノズル本体１６の排出手段を介して漏出する可能性のある液体を受けるように配置されている。
【００３０】
バッファ領域１５は、毛細管作用により液体を保持する大きさに構成される。すなわち、バッファ領域１５に入る液体が、毛細管作用によってその内部に流れて、毛細管力によって保持される。
【００３１】
図３に、底部筐体２の一例を示す。底部筐体２は、底部ケース２１と、底部ケースカバー２２と、電子制御手段２３と、この電子手段２３に電力を供給するための電池２４とを備える。
【００３２】
底部ケース２１は、噴霧装置が使用されていない時に、たとえば底側の端部を下にして直立するのではなく、水平に配置されるように設計かつ形成されている。実際、薄い端部を設けることによって、噴霧装置を直立させると転倒するため、直立させて置くことができなくなる。噴霧装置を水平に置くことによって、液体を主要容器３１から第２次容器３４に容易に充填することができるため、この配置には利点がある。この詳細は後述する。
【００３３】
電池２４の大きさは、容器３の大きさ、また噴霧装置の全体的な設計に応じて決定してもよい。電池が大きいほど、より多くの液体を噴霧することができるが、装置は重くなる。
【００３４】
電子制御手段２３は、噴霧装置から芳香料を連続して噴霧できるようにプログラムされてもよい。使用した芳香料に応じて、つまり液体の性質および特徴に応じて吐出される噴霧を制御できるように電子制御手段をプログラムしてもよい。本例において、電子制御手段は、この装置のユーザの肌など噴霧対象面において、ほぼ「乾燥した」液膜が残るように液滴を微細霧状に吐出するようにプログラムされる。実際、噴霧が多すぎると、噴霧した表面は一定時間濡れたままになる。これは、特に首などの特定の面において、多くのユーザにとって不快と考えられている。噴霧後しばらくの間、首が濡れたままになった場合、ユーザはこの噴霧が滴り落ちるかどうか、または匂いが強すぎないだろうかと感じるであろう。従来の機械式の噴霧装置では、このような電子制御が可能ではないため、１回当たりに噴霧する液体が多すぎる傾向がある。
【００３５】
電子制御手段は、吐出される液滴の大きさ、または液滴の流れを変えることなく、放出される液体の量を制限できるように構成する。こうすることにより、ユーザは上述のような濡れる問題を回避することができる。吐出されたさまざまな種類の噴霧の例を図７に示す。図７において、左から右に向かって、１秒間に７５μｌ噴霧、２．８秒間に７０μｌ噴霧、２．３秒間に３５μｌ噴霧、および２．５秒間に４６μｌ噴霧した結果をそれぞれ示す。本例において、噴霧対象面への影響は、一連の噴霧で放出される液体の放出時間および放出量を変動させることによって制御できることが明らかである。電子制御手段のパルス運転を用いて、エネルギーを節約することが好ましい。これは、電池式の装置を用いる時には重要である。
【００３６】
図７Ａからわかるように、図７に示す４つの例の液滴の分布が一部重複していることを考慮すると、このように作動が異なることによって液滴の大きさにはそれほど影響がない。以上のことから、作動パラメータが異なることによって、液滴の大きさにも流れにも影響を与えないため、揮発性有機成分（ＶＯＣ：Ｖｏｌａｔｉｌｅ Ｏｒｇａｎｉｃ Ｃｏｍｐｏｎｅｎｔｓ）の基準を順守することができる。
【００３７】
図４および図４ａに、容器３の一例を示す。容器３は、使い捨ての詰め替えで、噴霧装置に簡単に取り付けたり、取り外したりすることができることが好ましい。これは、たとえば、２〜１５０ｍｌの液体を収容してもよい。図からわかるように、容器３は、主要すなわち第１次容器３１と、容器を覆って密閉する容器キャップ３２と、始動ウィック３３と、第２次容器３４と、空気弁３５とを備える。
【００３８】
空気弁３５は、容器３内の圧力と外部の圧力とを均等にするために設けられる。しかしながら、空気弁３５は、６００ｍｂａｒの圧力まで液密性を確保することができる。
【００３９】
容器３は、底部筐体２と同様に、第１次容器３１が第２次容器３４を直ちに充填するように噴霧装置の位置と容器の位置とを水平に保つように設計されている。第２次容器３４は、装置を起動させた際に、たとえば０．１〜０．６ｍｌなど１回分を吐出するために十分な量の液体を収容する単位用量の容器であってもよい。これは、容器からスプレーヘッドへの液体の供給を容易にするウィックや単にプラスチックの毛細管であってもよい。したがって、第２次容器３４は、バッファ容器としてだけでなく、毛細管移動促進装置としても機能する。
【００４０】
この第２次容器によって、上記説明のようにジュランの法則による高さの上限の制約を克服することができる。実際には、上記説明のように、液体を注入するために、つまり第１次容器３１からスプレーヘッド１２に液体を移動させるために、毛細管流路の高さの上限を順守して液体の流れを確保する必要がある。
【００４１】
本発明によれば、容器および／または噴霧装置を水平に配置すると、第１次容器３１からの液体が常に充填される第２次容器３４を設けることによって、ジュランの法則で許容されている高さよりもはるかに高い位置に第１次容器３１を設置することができる。
【００４２】
本発明の好ましい実施の形態を上述したので、当業者には、上記概念を組み入れた他の実施の形態を用いてもよいことが明らかであろう。したがって、本発明は、開示した実施の形態に限定されず、添付の特許請求の範囲のみによって限定されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
芳香料を霧状の液滴として吐出する水密性芳香料定量吐出装置であって、
前記装置から芳香料を吐出させるスプレーヘッド（１）と、
前記芳香料を前記スプレーヘッドに供給する液体容器（３）とを備え、前記容器は、
第１次容器（３１）と、
第２次容器（３４）と、
前記液体容器と前記スプレーヘッド（１）とを接続する毛細管液体供給部（３３）と、
底部筐体（２）と、
前記底部筐体内に配置され、前記装置からの芳香料の定量吐出を制御する電子制御手段（２３）とを備え、
前記第２次容器（３４）は、前記第１次容器（３１）内に設けられており、かつ前記毛細管液体供給部（３３）と直に接しており、前記第１次容器よりも小型で、前記装置から吐出される単位用量の芳香料を収容する
水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項２】
前記装置は、さらに、前記容器（３）から前記スプレーヘッド（１）までの液体の制御および供給を行う毛細管バルブ手段（１８、１９）を備える
請求項１に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項３】
前記容器（３）は略矩形状であり、この長辺を下にして前記容器が水平に配置されるように、短辺は丸みがあり薄い形状である
請求項１または２に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項４】
前記スプレーヘッド（１）は、さらに、スプレーヘッド本体（１２）を備え、前記スプレーヘッド本体（１２）は、排出される液体を収容する加圧室（１７ａ）を有する空間部（１７）と、前記液体が排出される液体排出手段を有するノズル本体（１６）と、前記液体が振動し、前記液体排出手段に接触することにより前記装置から霧状の液滴として排出されるように、前記加圧室（１７ａ）内で液体を動かす振動素子（１１２）とを備える
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項５】
前記装置は、さらに、前記振動素子（１１１）と前記空間部（１７）との間に配置され、前記振動素子（１１１）の振動によって生成された超音波エネルギーを前記加圧室（１７ａ）に収容されている液体に伝播させるアクチュエート部（１１２）を備える
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項６】
前記第２次容器（３４）は、排出される単位用量の液体を収容する
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項７】
前記第２次容器（３４）は、ウィックである
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項８】
前記スプレーヘッド（１）は、さらに、前記ノズル本体（１６）を覆って前記水密性芳香料定量吐出装置からの液体漏れを防止するカバー部材（１５）を備え、前記カバー部材（１５）は、前記ノズル本体（１６）の上方に配置され、前記ノズル本体（１６）の前記複数のノズルと一直線上に配置される中央開口部を備える
請求項４に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項９】
前記カバー部材（１５）は、前記ノズル本体（１６）から漏れ出す液体を受けるバッファ室（１５ａ）を備える
請求項８に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項１０】
前記スプレーヘッド（１）は、さらに、前記ノズル本体（１６）の前記複数のノズルを保護するように前記ノズル本体（１６）を覆う位置と、前記ノズル本体（１６）の前記複数のノズルを露出させる位置との間を移動することができるノズルマスク（１４）を備える
請求項４に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項１１】
前記電子制御手段（２３）は、パルス動作で作動する
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項１２】
前記装置は、さらに、前記電子制御手段（２３）の電力を供給する電池（２４）を備える
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項１】
芳香料を霧状の液滴として吐出する水密性芳香料定量吐出装置であって、
前記装置から芳香料を吐出させるスプレーヘッド（１）と、
前記芳香料を前記スプレーヘッドに供給する液体容器（３）とを備え、前記容器は、
第１次容器（３１）と、
第２次容器（３４）と、
前記液体容器と前記スプレーヘッド（１）とを接続する毛細管液体供給部（３３）と、
底部筐体（２）と、
前記底部筐体内に配置され、前記装置からの芳香料の定量吐出を制御する電子制御手段（２３）とを備え、
前記第２次容器（３４）は、前記第１次容器（３１）内に設けられており、かつ前記毛細管液体供給部（３３）と直に接しており、前記第１次容器よりも小型で、前記装置から吐出される単位用量の芳香料を収容する
水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項２】
前記装置は、さらに、前記容器（３）から前記スプレーヘッド（１）までの液体の制御および供給を行う毛細管バルブ手段（１８、１９）を備える
請求項１に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項３】
前記容器（３）は略矩形状であり、この長辺を下にして前記容器が水平に配置されるように、短辺は丸みがあり薄い形状である
請求項１または２に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項４】
前記スプレーヘッド（１）は、さらに、スプレーヘッド本体（１２）を備え、前記スプレーヘッド本体（１２）は、排出される液体を収容する加圧室（１７ａ）を有する空間部（１７）と、前記液体が排出される液体排出手段を有するノズル本体（１６）と、前記液体が振動し、前記液体排出手段に接触することにより前記装置から霧状の液滴として排出されるように、前記加圧室（１７ａ）内で液体を動かす振動素子（１１２）とを備える
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項５】
前記装置は、さらに、前記振動素子（１１１）と前記空間部（１７）との間に配置され、前記振動素子（１１１）の振動によって生成された超音波エネルギーを前記加圧室（１７ａ）に収容されている液体に伝播させるアクチュエート部（１１２）を備える
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項６】
前記第２次容器（３４）は、排出される単位用量の液体を収容する
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項７】
前記第２次容器（３４）は、ウィックである
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項８】
前記スプレーヘッド（１）は、さらに、前記ノズル本体（１６）を覆って前記水密性芳香料定量吐出装置からの液体漏れを防止するカバー部材（１５）を備え、前記カバー部材（１５）は、前記ノズル本体（１６）の上方に配置され、前記ノズル本体（１６）の前記複数のノズルと一直線上に配置される中央開口部を備える
請求項４に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項９】
前記カバー部材（１５）は、前記ノズル本体（１６）から漏れ出す液体を受けるバッファ室（１５ａ）を備える
請求項８に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項１０】
前記スプレーヘッド（１）は、さらに、前記ノズル本体（１６）の前記複数のノズルを保護するように前記ノズル本体（１６）を覆う位置と、前記ノズル本体（１６）の前記複数のノズルを露出させる位置との間を移動することができるノズルマスク（１４）を備える
請求項４に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項１１】
前記電子制御手段（２３）は、パルス動作で作動する
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【請求項１２】
前記装置は、さらに、前記電子制御手段（２３）の電力を供給する電池（２４）を備える
上記請求項のいずれか１項に記載の水密性芳香料定量吐出装置。
【図１】
【図１Ａ】
【図２】
【図２Ａ】
【図２Ｂ】
【図２Ｃ】
【図２Ｄ】
【図３】
【図４】
【図４Ａ】
【図５】
【図５Ａ】
【図６】
【図７】
【図７Ａ】
【図１Ａ】
【図２】
【図２Ａ】
【図２Ｂ】
【図２Ｃ】
【図２Ｄ】
【図３】
【図４】
【図４Ａ】
【図５】
【図５Ａ】
【図６】
【図７】
【図７Ａ】
【公開番号】特開２０１１−２４０１４２（Ｐ２０１１−２４０１４２Ａ）
【公開日】平成２３年１２月１日（２０１１．１２．１）
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願２０１１−１１０８６９（Ｐ２０１１−１１０８６９）
【出願日】平成２３年５月１７日（２０１１．５．１７）
【出願人】（５１００３８０９４）イーピー システムズ エスエー マイクロフロー ディビジョン (5)
【氏名又は名称原語表記】ＥＰ Ｓｙｓｔｅｍｓ ＳＡ Ｍｉｃｒｏｆｌｏｗ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ
【住所又は居所原語表記】Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ ２０００ Ｎｅｕｃｈａｔｅｌ Ｃａｓｅ ｐｏｓｔａｌｅ ３５２ Ｒｕｅ ｄｕ Ｐｌａｎ ３０
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１２月１日（２０１１．１２．１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１１０８６９（Ｐ２０１１−１１０８６９）
【出願日】平成２３年５月１７日（２０１１．５．１７）
【出願人】（５１００３８０９４）イーピー システムズ エスエー マイクロフロー ディビジョン (5)
【氏名又は名称原語表記】ＥＰ Ｓｙｓｔｅｍｓ ＳＡ Ｍｉｃｒｏｆｌｏｗ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ
【住所又は居所原語表記】Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ ２０００ Ｎｅｕｃｈａｔｅｌ Ｃａｓｅ ｐｏｓｔａｌｅ ３５２ Ｒｕｅ ｄｕ Ｐｌａｎ ３０
【Ｆターム（参考）】
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