説明

水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂

【課題】特に高エネルギー放射線の作用によって低温で硬化し得る水希釈性エポキシ樹脂に基づくバインダーを提供する。
【解決手段】ポリエチレングリコールで変性されたエポキシ樹脂Aと、ポリエチレングリコール基を含まないエポキシ樹脂Bと、オレフィン性不飽和酸Cとの構成ブロックを含み、エポキシ樹脂AおよびBから得られれた全ての反応生成物の少なくとも50%が、末端のエポキシ基とオレフィン性不飽和酸Cとの反応によって形成された、少なくとも1個のエステル基を含むことを特徴とする、非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCを含む水性放射線硬化性バインダー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂に関するものである。本発明は、さらにそれらの製造方法および特にコイル被覆塗料のための放射線硬化性バインダーとしてのそれらの使用にも関するものである。
【背景技術】
【0002】
水性放射線硬化性バインダーは、とりわけ、欧州特許第0694531号から知られている。弾性のある塗料フィルムがこのバインダーで製造され得るが、これらのフィルムは不十分な防食しか与えない。
【0003】
溶剤なしの(バルクの)、もしくは有機溶剤に溶解された放射線硬化性バインダーは、それらの重合度が、求められている性質に十分なものである場合、その付与形態において水性系の粘度より著しく高い粘度を有する。粘度の低減は、反応性希釈剤の添加によってのみ可能である。それとは反対に、水性分散体の粘度は、分散相の重合度に依存せずに、その容積分率のみに依存する。
【0004】
いわゆるコイル被覆方法において使用するための水性塗料は、例えば米国特許第5763507号から知られている。これらの塗料は、(メタ)アクリレートで変性された水希釈性エポキシ樹脂から誘導されたバインダーに基づくものであり、そして満足し得る防食をもたらす。それらは、メチロール基を含有する樹脂、具体的にはレゾールを加えることによって硬化される。連続オーブンでの硬化温度は、240℃である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来技術から考えて、本発明の目的は、特に高エネルギー放射線の作用によって低温で硬化し得る水希釈性エポキシ樹脂に基づくバインダーを提供することである。被覆された基材の上に形成されたフィルムは、迅速に乾燥し、弾性フィルムへ硬化され得るものでなければならず、基材を腐食から効果的に防護しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、放射線で重合し得る基を有する、水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂を含む水性バインダーを提供することによって達成される。
【0007】
それゆえに、本発明は、ポリエチレングリコールで変性されたエポキシ樹脂A、ポリエチレングリコールから誘導された基を含まないエポキシ樹脂B、およびオレフィン性不飽和酸Cから得られた構造ブロックを含有する、オレフィン性不飽和基を有する水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCを含むバインダーに関するものである。
【0008】
本発明のさらなる主題は、水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCと、多官能性イソシアネートD、多価アルコールE、および水酸基含有オレフィン性不飽和化合物Fから得られた不飽和ウレタンDEFとの混合物である。
【0009】
本発明のさらなる主題は、水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCの製造方法およびエポキシ樹脂ABCと不飽和ウレタンDEFの混合物の製造方法である。
【0010】
本発明は、さらに水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCが、場合により該不飽和ウレタンDEFとの混合物として、公開された欧州特許出願公開第1233034号に記載されているような、分子あたり少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂G’と、エポキシ樹脂G、脂肪酸HおよびアミンIの反応生成物GHIとの反応生成物G’GHIと混合される、好ましい実施形態に関する。
【0011】
エポキシ樹脂AおよびBから得られた全ての反応生成物の少なくとも50%は、末端エポキシ基とオレフィン性不飽和酸Cとの反応によって形成されたエステル基を少なくとも1個有する。
【0012】
エポキシ樹脂Aは、分子あたり少なくとも2個のエポキシ基を有するBのもとに記載された多官能性エポキシ樹脂と、分子あたり少なくとも2個の水酸基を有するポリエチレングリコールとの構成ブロックを含む。そのような変性されたエポキシ樹脂は、例えばドイツ公開特許第3643751号により知られており、これらのエポキシ樹脂に関するその部分は、この参照によってここに組み込まれる。ポリエチレングリコールの代わりに、ブロック状もしくはランダム状として分布され得るオキシエチレンとオキシプロピレンとの構成ブロックを有するコポリエーテルポリオールが使用され得る。好ましいものは、少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、および特に好ましくは少なくとも80%の質量分率のオキシエチレン基を有するようなコポリエーテルポリオールである。親水性エポキシ樹脂は、ヨーロッパ公開特許第0661314号に記載されているように、ポリエポキシドと第1級もしくは第2級のポリエチレン/プロピレングリコールモノエーテルアミンとを反応させることによって、あるいは水酸基を含有するポリエポキシドと、ジイソシアネートおよびポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコールモノエーテルとの反応によって製造することができる。好ましいものは、重量平均モル質量M200〜20,000g/モル、好ましくは300〜10,000g/モルのポリエチレングリコールから得られたエポキシ樹脂である。また、好ましいものは、その製造において、ポリエチレングリコール中の水酸基の数とエポキシ樹脂中のエポキシ基の数の比率が、約1:0.8〜約1:4、好ましくは1:1〜1:3.5であるエポキシ樹脂A、およびまた2.5〜200ミリモル/kg(「エポキシ当量」5〜400kg/モル)の特定のエポキシ基含有量を有するエポキシ樹脂である。
【0013】
ポリオキシエチレン基を含まないエポキシ樹脂Bは、分子あたり平均で複数のエポキシ基、好ましくは2個のエポキシ基を有する化合物から選ばれる。これらのエポキシド化合物は、エポキシ樹脂とも称され、飽和および不飽和の、脂肪族、脂環式、芳香族および複素環式のものでよく、水酸基を含有していてもよい。それらは、また例えばアルキルおよびアリール置換基、エーテル基などの、混合および反応中に所望されない副反応を引き起こさないような置換基も含み得る。好ましくは、これらは、特定のエポキシ基含有量1.1〜6.7モル/kg(「エポキシ当量」150〜900g/モル)、好ましくは1.5〜6.7モル/kg(150〜650g/モル)を有し、水酸基数0〜200mg/g、好ましくは5〜100mg/gを有する多価フェノールもしくは多価アルコールのグリシジルエーテルである。
【0014】
水酸基数は、DIN EN ISO 4629(DIN53240)により、サンプルと同じ水酸基数を有する水酸化カリウムmKOHの質量とそのサンプルの質量m(溶液もしくは分散液については、サンプル中の固形分の質量)の比率として定義され、慣用の単位は、「mg/g」である。
【0015】
多価フェノールとしては、レゾルシノール、ハイドロキノン、2,2−ビス−(4’−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、ジヒドロキシジフェニルメタンの異性体混合物(ビスフェノールF)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス−(4’−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4’−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス−(4’−ヒドロキシ−第3級ブチルフェニル)−2,2−プロパン、ビス−(2−ヒドロキシナフチル)−メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよびここに記述された化合物の塩素化および臭素化の生成物が挙げられる。
【0016】
多価アルコールのポリグリシジルエーテル、例えばエタンジオール−1,2−ジグリシジルエーテル、プロパンジオール−1,2−ジグリシジルエーテル、プロパンジオール−1,3−ジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ペンタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル;例えば、高級ポリオキシエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、高級ポリオキシエチレングリコールとポリオキシプロピレングリコールとの混合されたジグリシジルエーテルのような、高級ポリオキシアルキレングリコールのジグリシジルエーテル;ポリオキシテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル;グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトールのポリグリシジルエーテル;例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールのようなポリオールのオキシアルキル化物のポリグリシジルエーテル;シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタンおよび2,2−ビス−(4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ヒマシ油もしくはトリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのポリグリシジルエーテルなどもまた、使用され得る。好ましいものは、特定のエポキシ基含有量1.25〜6.7モル/kg(「エポキシ当量」150〜800g/モル)、特に2.5〜3.4モル/kg(300〜400g/モル)を有するポリグリシジルエーテルである。さらに、エピクロルヒドリンもしくは類似のエポキシド化合物と、例えばシュウ酸、スベリン酸、アジピン酸、グルタル酸、フタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸のような脂肪族、脂環式もしくは芳香族ポリカルボン酸との反応によって製造されたポリカルボン酸のポリグリシジルエステル;および例えば二量化もしくは三量化リノレン酸のような高級ジカルボン酸のジグリシジルエステルもまた使用することができる。この例として、アジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸のジグリシジルエステルが挙げられる。ここでも、前記と同じ範囲のエポキシ基の特定の含有量が好ましい。
【0017】
オレフィン性不飽和カルボン酸Cは、好ましくはカルボン酸基である少なくとも1個の酸基および少なくとも1個のオレフィン系二重結合を有する。好ましいものは、酸基に対してα−位置に二重結合を有するような酸であり、特に好ましいものは、α位置における炭素原子に水素原子もしくはメチル基を有するような化合物である。好ましい酸は、特にアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、および既述された二塩基性カルボン酸の半エステルである。
【0018】
多官能性イソシアネートDは、少なくとも二官能性であり、芳香族および脂肪族直鎖状、環状もしくは分岐状のイソシアネート、特にジイソシナネートから選ぶことができる。好ましいものは、ジイソシアネートであり、その質量の5%までがトリ−もしくはそれ以上の官能性のイソシアネートで置換されていてもよい。
【0019】
ジイソシアネートは、好ましくは、式:Q(NCO)(式中、Qは、炭素原子数4〜40の炭化水素残基、特に炭素原子数4〜20の炭化水素残基であり、好ましくは炭素原子数4〜12の脂肪族炭化水素残基、炭素原子数6〜15の脂環式炭化水素残基、炭素原子数6〜15の芳香族炭化水素残基、もしくは炭素原子数7〜15の芳香族−脂肪族炭化水素残基である)に従うものである。そのような好ましいジイソシアネートの例は、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルプロパン−(2,2)、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−もしくは2,6−ジシアナトトルエン、もしくはそれらの混合物、4,4’−もしくは2,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナトジフェニルプロパン−(2,2)、p−キシレンジイソシアネートおよびα,α,α’,α’−テトラメチル−m−もしくはp−キシレンジイソシアネート、ならびにこれらの化合物を含む混合物である。
【0020】
そのような簡単なポリイソシアネートの他にイソシアネート基と結合する残基中にヘテロ原子を含むものも同等に適している。これらの例は、カルボジイミド基、アロファネート基、イソシアヌレート基、ウレタン基、アシル化尿素基もしくはビウレット基を有するポリイソシアネートである。さらなる適当なポリイソシアネートは、ドイツ公開特許第2928552号に言及されている。
【0021】
多価アルコールEは、分子あたり少なくとも2個の水酸基および炭素原子数2〜150、好ましくは3〜40、および特に好ましくは炭素原子数4〜20を有するものである。それらは、直鎖状、分岐状、もしくは環状であってもよく、分子中に、例えばエーテルもしくはエステル結合もしくは第2級もしくは第3級アミン結合のような非炭素−炭素結合も含んでいてもよい。そのような化合物は、エーテルアルコールもしくはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、その混合物およびそれらのコポリマーおよびポリオキシブチレンジオール(「ポリ−THF」)のようなポリエーテルアルコール、ならびにポリエステルアルコール、およびアミノアルコールである。好ましいものは、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,2−および1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールエタン、グリセロール、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ジトリメチロールエタン、ジグリセロール、ジトリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジ−およびトリ−プロピレングリコール、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エトキシル化トリメチロールプロパンおよびエトキシル化グリセロールである。
【0022】
特に好ましいものは、1,4−ブタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールである。
【0023】
水酸基を含むオレフィン性不飽和化合物Fは、炭素原子数3〜20および少なくとも1個の水酸基を有する脂肪族の一もしくはポリ不飽和化合物である。特に好ましいものは、アリルアルコール、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレート、2−および3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシ−2−プロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、および6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ならびに(メタ)アクリル酸と1,2−エポキシ化合物、〔特にグリシジルアルコールと1価の脂肪族のアルコールもしくは酸、好ましい実施形態においては、第3級もしくは第4級炭素原子を含むものとのエステルもしくはエーテルであり、そのような化合物は、例えばグリシジルアルコールとα−位置で分岐し、炭素原子数5〜12を有する脂肪族モノカルボン酸、一般的にバーサチック酸(Versatic acid)(登録商標)と称されている酸とのエステルである〕との反応によって形成されたアクリレートおよびメタアクリレートである。
【0024】
さらに本発明は、最初にポリエチレングリコールで変性されたエポキシ樹脂A、エポキシ樹脂のベースになったヒドロキシ化合物、およびエポキシ樹脂のベースになったジエポキシドから延長反応の方法で鎖延長された樹脂を製造し、この鎖延長されたエポキシ樹脂を非変性エポキシ樹脂Bと混合し、このようにして得られた混合物をオレフィン性不飽和酸Cと反応させる、水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCの前記混合物の製造方法に関するものである。付加物の混合物ABCは、エポキシ環の開環で形成され、形成された分子は、半エステル基および水酸基、好ましくは第2級の水酸基を有している。別の反応(工程3)で、多官能性イソシアネート、場合により、飽和ポリヒドロキシ脂肪族化合物Eおよび1個のヒドロキシル基および少なくとも1個のオレフィン系二重結合を有するオレフィン性不飽和脂肪族ヒドロキシ化合物FからウレタンアクリレートDEFが製造される。最後に付加物の混合物ABCは、第4工程で不飽和ウレタンDEFと混合され、本発明の混合物が形成される。
【0025】
これらの混合物において、エポキシ樹脂ABCの質量とウレタンDEFの質量の比(どの場合でも常に固形分の質量を計測し、つまり分散剤もしくは溶剤の寄与なしの量である)は、90〜30:10〜70、好ましくは80〜35:20〜65、特に60〜40:40〜60である。
【0026】
好ましくは、水分散性エポキシ樹脂は、第1の工程で分子あたり平均2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、ポリエチレングリコールとを開環反応させ、その後、第2工程で樹脂を成分Bの下で記載された多価フェノールおよび成分Bの下で記載されたグリシジルエステルもしくはエーテルと、伸長反応で、場合により触媒と共に反応させ、好ましくは、約1.2モル/kg〜約1.5モル/kgのエポキシ基の特定の含有量(「エポキシ当量」で約670g/モル〜約830g/モル)を有する親水性エポキシ樹脂Aを形成することによって製造される。分散剤として使用される水は、触媒を加える前にエポキシ樹脂とポリエチレングリコールとの反応生成物から減圧下の蒸留によって除去される。その後、エポキシ樹脂Bが混合され、酸Cがその混合物に加えられる。エポキシ樹脂の混合物への酸Cの添加は、好ましくは、反応混合物の酸価が10mg/gより少なく減少するように温度90〜130℃で、約6〜10時間行われる。
【0027】
酸価は、DIN EN ISO 3682(DIN53402)により、問題のサンプルの中和に必要とされる水酸化カリウムの質量mKOHとサンプルの質量m(溶液または分散液の場合にはサンプル中の固体質量)の比と定義され、慣用の単位は、「mg/g」である。
【0028】
不飽和ウレタンアクリレートは、好ましくは、不飽和の水酸基含有化合物F、場合により多価脂肪族アルコールEとの混合物および好ましくはウレタン形成を促進する触媒を仕込み、仕込物を60〜90℃に加熱し、温度がその範囲に留まるようにイソシアネートDを加えることによって製造される。イソシアネート基の質量分率が、1cg/gより少なく、好ましくは0.1cg/gより少なくなった(質量分率が1%未満、または0.1%未満)ときに、反応混合物は、冷却され、生成したウレタンDEFは、エポキシ成分ABCと混合される。
【0029】
ABCおよびDEFの混合物に、混合物の分散性を改良するために、成分Aによってさらにある量のエポキシ樹脂とポリエチレングリコールとの付加物を加えることもできる。この量は、ABCおよびDEFの質量の合計の好ましくは2〜10%、特に4〜8%であり得る。この比率は、それぞれの場合の固形分の質量に関係する。
【0030】
さらに本発明は、水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCもしくはその不飽和ウレタンDEFとの混合物に対し、ヨーロッパ公開特許第1233034号に記載されている、分子あたり少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂G’とエポキシ樹脂G、脂肪酸HおよびアミンIの反応生成物GHIとの反応生成物G’GHIが加えられる、好ましい実施形態に関するものである。これらの反応生成物およびこれらを導く合成手順は、参照によってここに組み入れられる。本発明を導いた実験は、本発明による水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂で処方された被覆物の優れた防食が、そのような混合物によってさらに改良され得ることを示した。
【0031】
エポキシ樹脂ABCの質量もしくはエポキシ樹脂ABCとウレタンDEFとの質量の合計と反応生成物G’GHIの質量の比は、90〜30:10〜70、好ましくは80〜40:20〜60、特に好ましくは70〜45:30〜55である。
【0032】
他方、エポキシ樹脂GおよびG’は、成分Bに関する記載に従うものとし、それらのエポキシ基の特定の含有量は、それぞれの場合において互いに独立して、0.4〜7モル/kg、特に0.6〜6モル/kgである。好ましい実施形態において、ジエポキシド化合物は、GおよびG’のそれぞれについて、Gのエポキシ基の特定の含有量0.5〜4モル/kgおよびG’のそれが2〜5.9モル/kgのものが使用される。
【0033】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAおよびビスフェノールFもしくはこれらの混合物をベースにするものを使用するのが特に好ましい。
【0034】
脂肪酸Hは、少なくとも1個のオレフィン系二重結合および炭素原子数6〜30、好ましくは8〜26、および特に好ましくは16〜22を有する。好ましい例は、パームオレイン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキドン酸、クルパノドン酸、ならびに例えばアマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、コンジュバンドール脂肪酸(conjuvandolic fatty acid)、トール油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸、魚油脂肪酸、脱水ヒマシ油から製造された脂肪酸混合物のような天然由来の油脂から製造された脂肪酸の混合物である。
【0035】
アミンIは、好ましくは少なくとも1個の第1級もしくは第2級アミノ基を有する脂肪族の直鎖状、環状もしくは分岐状アミンである。それらは、好ましくは炭素原子数2〜12を有し、官能基として第3級アミノ基および/もしくは水酸基を含有し得る。特に適するものは、例えばヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、およびステアリルアミンのような炭素原子数6〜12を有する第1級モノアミン;例えばエチレンジアミン、1,4−ジアミノブタンおよび1,6−ジアミノヘキサンのような第1級ジアミン;ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンのような第1級−第3級ジアミン;例えばジエチレントリアミン、1,9−ジアミノ−5−アザノナン、1,13−ジアミノ−7−アザトリデカン、トリエチレンテトラミンおよびテトラエチレンペンタミン、およびポリミン(Polymin)(登録商標)として市販されているオリゴマー状ジアミノポリエチレンイミンの混合物のようなジ第1級−第2級アミン;および例えばピペリジン、ピペラジン、ジ−n−ブチルアミン、モルホリンのような第2級アミンおよびジアミン;例えばエタノールアミン、ジエタノールアミンおよびジイソプロパノールアミンのようなヒドロキシ官能性アミンである。上記のアミンの混合物もまた使用できる。
【0036】
生成物GHIは、最初にエポキシ化合物GをアミンIと反応させ、生成物GIを形成し、これらの付加物は、その後第2工程で脂肪酸Hと反応させ、中間体GHIを形成する、逐次反応によって得ることができる。同様に最初に化合物Gを脂肪酸Hと反応させ、次いで残存しているエポキシ基をアミンIと反応させることも可能である。同様に反応を同時に行って生成物GHIを1工程で得ることもできる。遊離体、すなわち出発物質G、HおよびIの量は、実質的に全てのエポキシ基、すなわちG中に最初に存在する全てのエポキシ基の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、および特に好ましくは少なくとも98%が消費されるように選択される。また、その反応は、中間体GHIが、反応性のアミン水素原子を含まず、アミン水素原子の特定の含有量が、どんな場合でも10ミリモル/kgを超えないように反応を行うことが好ましい。
【0037】
反応生成物G’GHIの合成に関して、成分は、以下の物質量の割合(モル分率)で反応するのが好ましい。
【0038】
エポキシド化合物Gの1モルに対して脂肪酸Hの0.1〜1.0モル、好ましくは0.2〜0.9モル、および特に好ましくは0.25〜0.8モル、およびアミンIの0.5〜1.9モル、好ましくは0.6〜1.75モル、および特に好ましくは0.65〜1.5モルを第1工程で反応させ、該反応の第2工程で、エポキシド化合物G’の0.2〜1.0モル、好ましくは0.25〜0.9モル、および特に好ましくは0.3〜0.8モルを第1工程の付加物と反応させる。
【0039】
本発明による水性の非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂およびこれらを含む混合物は、例えば金属、プラスチック、木材、繊維、もしくは板紙のような基材の上に迅速に乾燥フィルムを形成するコーティング組成物に処方することができる。これらのフィルムは、高エネルギー光もしくはその他の活性放射線の照射で硬化することができ、基材に対する優れた接着性を示し、そして衝撃を受けても基材から分離しないし、また、特に酸性および塩分を含んだ水溶液との接触において優れた防食効果を与える。
【0040】
それらは、特に金属のコーティング、基材を腐食から効果的に防護する塗料フィルム、および傑出した耐屈曲性を有するコーティングの形成に適している。
【0041】
塗料が処方される場合は、好ましくは光開始剤が添加され、かつ場合により、さらに例えば消泡剤、レベリング剤、着色塗料が製造される場合は沈殿防止剤などの一般的な添加剤が添加される。塗料フィルムは、浸漬、刷毛塗り、スプレー、ドクターブレードでの塗付などの通常の方法によって適用され、20〜90℃、好ましくは約60〜約70℃の空気流に当て、次いで高エネルギー放射線を照射することによって架橋して硬化される。
【0042】
以下の実施例は、本発明を例示するのに役立つものである。単位の「%」を有するデータは全て、もし、他に説明がなければ、質量分率(混合物中の質量の合計に対する問題の物質の質量の比)を意味する。「%」での濃度は、溶液の質量によって除算された溶質の質量を意味する。
【実施例1】
【0043】
親水性エポキシ樹脂
ポリエチレングリコールPEG−4000(平均モル質量約4000g/モル)、1000gを120℃に加熱し、溶解している水を減圧で窒素流下に蒸留によって除去した。ビスフェノールAジグリシジルエーテル110gおよび次いでテトラフルオロホウ酸の50%水溶液1.7gを加えた。エポキシ基の特定の含量が、一定値に達した(約0.1〜0.2モル/kg)ときに、水1100gを加え、固形分の質量分率が約50%になるように希釈した。
【実施例2】
【0044】
エポキシ樹脂と酸の付加物
ビスフェノールAグリシジルエーテル534gをビスフェノールA165gおよび実施例1の水溶液600gと混合し、125℃に加熱した。減圧下に蒸留することによって水約300gを除去し、水を除去した後にその温度でトリフェニルホスフィン0.2gを加えた。発熱反応によって温度が約140℃に上昇した。エポキシ基の特定の含有量が1.3〜1.4モル/kgに落ちるまで、混合物をその温度に約4時間保持した。さらに、ビスフェノールAジグリシジルエーテル700gを加え、混合物を105℃に冷却した。空気の遮断下で、ハイドロキノンモノメチルエーテル4gで安定化されたアクリル酸365gおよびベンジルジメチルアミン2gを、2時間にわたって添加した。
【実施例3】
【0045】
ウレタンアクリレート
アクリル酸とバーサチック−10−酸(Versatic−10−Acid:登録商標)(少なくとも1個のα−位置のアルキル残基がメチル残基である炭素原子数10のα−分岐飽和脂肪族モノカルボン酸の混合物)のグリシジルエステルとの等量の付加物1334g、1,4−ブタンジオール180g、ハイドロキノンモノメチルエーテル3g、ジブチル錫ジラウレート0.6gを混合し、70〜80℃に加熱した。空気の遮断下で2,4−および2,6−トルエンジイソシアネートの市販の混合物696gを、温度が一定に保持され得るように添加した。2時間後、未だ反応していないイソシアネート基の質量分率は、0.1cg/gより低かった。
【実施例4】
【0046】
ウレタンアクリレートとエポキシ樹脂酸付加物との混合物
実施例2のエポキシ樹脂酸付加物1845gを実施例3のウレタンアクリレート1760gと混合した。脱イオン水609gを3ロット加え、速い撹拌器で混合した。さらなる量の脱イオン水502gを加えることによって、固形分の質量分率は、約60%に達した。
【実施例5】
【0047】
実施例4のバインダーの試験
実施例4の水性分散体100gに、ブチルグリコール3g中の光開始剤(Irgacure 184:登録商標)3gの溶液を添加した。クリアコート塗料は、23℃での粘度1014mPa’s、せん断勾配25s−1を有していた。
【0048】
このクリアコート塗料を使用して、ST1405から製造された未処理のスチール板(実施例5.1)およびスチール板26S/60/OC(ST1405から製造され、リン酸塩処理されたもの、実施例5.2)のそれぞれを被覆し、60℃で10分間乾燥させた。全ての場合において乾燥フィルムの厚さは、50μmであった。振子硬度(Konigに従い、ガラス板上において乾燥フィルム厚さ50μmで決定された)は、乾燥してから24時間後に測定し、174sであった。
【0049】
比較(実施例5V.1および5V.2)として、同じ材質のスチール板を反応性希釈剤(トリメチロールプロパンの形式上のモノアクリレート)中に溶解された市販のウレタンアクリレート塗料で同じ乾燥フィルム厚さになるように被覆した。比較例V3およびV4に関しては、欧州特許第0694531号に記載されたものに従って水ベース塗料を使用した(実施例6、実施例4のウレタンを使用)。
【0050】
水性ペイントは、ドクターブレードで塗付し、室温において空気中で10〜15分間乾燥し、その後、UV光(80W)での照射によって、10cmの距離、5〜10m/分の速度で硬化させた。
【0051】
機械的試験に加えて、被覆されたスチール板について、硬化フィルムの耐水性および耐溶剤性に関して試験し、塩水噴霧試験を使用して腐食耐久性を試験した。耐水性および耐溶剤性に関しては、目で見える影響が生じないまでの時間を記載する。腐食試験においては、錆で覆われた領域の分率が与えられる。
その結果は、表1および表2の中に見出し得る。
【実施例6】
【0052】
実施例4のバインダーとエポキシ樹脂−アミン−脂肪酸付加物との混合物
ヨーロッパ公開特許第1233034号によって、付加物を製造した。
エポキシ基の特定含有量2.1モル/kg(「エポキシド当量」EEW=475g/モル)を有するビスフェノールAに基づいたエポキシ樹脂1900gを、トール油脂肪酸420g(1.5モル)、ジメチルアミノプロピルアミン102g(1モル)およびジエタノールアミン53g(0.5モル)と一緒にメトキシプロパノール中に溶解し、70%濃度の溶液(溶液100g中の固形分70g)を形成し、エポキシ基が完全に消費されるまで110℃で反応させた。
【0053】
その後、樹脂固形分100g毎に酢酸60ミリモルを加えた。その溶液を、さらに固形分の質量分率が44%となるまで脱イオン水を加えることによって希釈した。
【0054】
この水溶液に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル250gを90℃で1時間以内に加えた。この混合物を、エポキシ基が検出されなくなるまでこの温度で撹拌した。溶液を、さらに固形分の質量分率が38%となるまで水を加えて希釈した。
【0055】
この水性バインダー60gを、実施例4のバインダー60gに加え、さらに水30gおよびブチルグリコール3g中のIrgacure184(登録商標)3gの溶液を加えた。クリアコート塗料の粘度は、122mPa・sであった。乾燥フィルム厚さ50μmでガラス板上において測定されたフィルムの振子硬度は、24時間乾燥後で111sであった。
【実施例7】
【0056】
実施例6の樹脂の試験結果
実施例5と同じ材質のスチール板を、実施例6(実施例6.1および6.2)のクリアコート塗料によって乾燥フィルム厚さ50μmで被覆した。塗料の塗付および硬化は、実施例5のように行った。機械的試験、耐溶剤性および腐食試験の結果は、表中に要約する。
【0057】
【表1】

【0058】
エリクセン刻み目は、DIN EN ISO1520により、クロスハッチ試験は、DIN EN ISO 2409により、球衝撃試験は、ASTM standard D2794により測定された。
【0059】
実施例5および6による水性クリアコート塗料は、同等に優れた防護を有するフィルムを導くことが理解され得る。機械的試験の結果は、反応性希釈剤を用いた溶剤系と同等である。
【0060】
【表2】

【0061】
「耐性」のもとで、それらの時間は、フィルムが薬剤(水、アセトン)と接触して目に見える変化を示さない時間をいう。塩水噴霧試験において、長さのmmは、溝からの錆のパスの長さを意味し、値:「R」は錆および腐食が存在する領域の分率%を意味し、「w」は「白い錆」を意味する。
【0062】
本発明によるクリアコート塗料は、反応性希釈剤に基づく、知られたシステム(V1、V2)もしくは陰イオン性に安定化されたウレタンアクリレートを使用した、知られたシステム(欧州特許第0694531号によるV3およびV4)よりも非常に良好な腐食耐性を付与することが、これらのデータから明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレングリコールで変性されたエポキシ樹脂Aと、ポリエチレングリコール基を含まないエポキシ樹脂Bと、オレフィン性不飽和酸Cの構成ブロックを含み、エポキシ樹脂AおよびBから得られた全ての反応生成物の質量分率で少なくとも50%が、末端のエポキシ基とオレフィン性不飽和酸Cの反応によって形成されたエステル基を分子あたり少なくとも1個含むことを特徴とする、非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCを含む水性放射線硬化性バインダー。
【請求項2】
多官能性イソシアネートD、多官能性脂肪族アルコールEおよび水酸基を含有するオレフィン性不飽和化合物Fから得られる不飽和ウレタンDEFを含むことを特徴とする、請求項1に記載の水性放射線硬化性バインダー。
【請求項3】
非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCの質量と不飽和ウレタンDEFの質量の比が、90〜30:10〜70であることを特徴とする、請求項2に記載の水性放射線硬化性バインダー。
【請求項4】
分子あたり少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂G’とエポキシ樹脂G、脂肪酸HおよびアミンIの反応生成物GHIとの反応生成物G’GHIをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の水性放射線硬化性バインダー。
【請求項5】
非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCの質量と不飽和ウレタンDEFの質量の比が、90〜30:10〜70であることを特徴とする、請求項4に記載の水性放射線硬化性バインダー。
【請求項6】
第1工程で、エポキシ樹脂のベースにされているヒドロキシ化合物を、エポキシ樹脂のベースにされているジエポキシドと、延長反応の方法で反応させることによってポリエチレングリコールによって変性されたエポキシ樹脂Aを調製し、次いでこのエポキシ樹脂をポリエチレングリコールによって変性されていないエポキシ樹脂Bと混合し、第2工程で、この混合物をオレフィン性不飽和酸Cと反応させ、この工程で、エポキシ環の開環によって非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCを形成することを特徴とする、請求項1に記載の水性放射線硬化性バインダーの製造方法。
【請求項7】
不飽和ウレタンDEFを、多官能性イソシアネートD、場合により、飽和脂肪族多価ヒドロキシ化合物E、および水酸基と少なくとも1個のオレフィン系二重結合を有するオレフィン性不飽和脂肪族化合物Fから合成し、その不飽和ウレタンDEFを、次いで請求項8に記載の製造方法で形成された非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCと混合することを特徴とする、請求項2に記載の水性放射線硬化性バインダーの製造方法。
【請求項8】
エポキシド化合物GとアミンIと脂肪酸Hとの反応によって、中間生成物を作り、次いでその中間生成物を分子あたり少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂G’と反応させて、反応生成物G’GHIを形成し、次いでその反応生成物を請求項9記載の製造方法で形成された非イオン性に安定化されたエポキシ樹脂ABCと不飽和ウレタンDEFとの混合物に混合することを特徴とする、請求項4に記載の水性放射線硬化性バインダーの製造方法。
【請求項9】
バインダーを光開始剤、および場合によりさらに添加剤と混合する工程;その塗料をロール塗り、浸漬、スプレー、刷毛塗りもしくはドクターブレード塗付によって基材に被覆する工程;その被覆を20〜90℃の温度で乾燥する工程;そして高エネルギー放射線による照射によって硬化させる工程を含む、防食被覆の製造における、請求項1、2もしくは4のいずれか1項に記載の水性放射線硬化性バインダーの使用方法。
【請求項10】
金属上に防食被覆を生成するための請求項9に記載の方法。

【公開番号】特開2011−17015(P2011−17015A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197238(P2010−197238)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【分割の表示】特願2004−545885(P2004−545885)の分割
【原出願日】平成15年10月17日(2003.10.17)
【出願人】(505147051)サーフェィス スペシャルティーズ オーストリア ゲーエムベーハー (3)
【Fターム(参考)】