説明

水性懸濁状有害生物防除用組成物

【課題】 水溶解度が高い農薬化合物、特に20℃における水溶解度が500 mg/Lを超える農薬化合物を有効成分とする水性懸濁状有害生物防除用組成物を長期間保管すると、農薬有効成分粒子が保存中に成長・粗大化し、安定した組成物が得られないという課題があった。
【解決手段】 (a)20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物又はその塩、(b)ポリカルボン酸型界面活性剤、(c)スルホン酸型界面活性剤及び(d)水を含有する水性懸濁状有害生物防除用組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶解度の高い農薬化合物、特に20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物を有効成分とする水性懸濁状有害生物防除用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
水溶解度の高い化合物、一般的には20℃における水溶解度が100mg/Lを超える化合物は、水性懸濁状の組成物に製剤調製することは難しいとされている。特に、20℃における水溶解度が500mg/Lを超えるような化合物を用いる場合には、製剤の物理化学的性能面で問題が生じることが多い。例えば、N−シアノメチル−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド(一般名:フロニカミド(flonicamid))は特許文献1に化合物No.1として記載された化合物であり、その20℃における水溶解度は5200mg/Lであるが、特許文献1には、フロニカミドを水性懸濁状の組成物に製剤調製した例は記載されていない。
【0003】
特許文献2には、ピリジン系化合物と他の有害生物防除剤とを包含する有害生物防除用組成物が記載され、その製剤例5にはフロニカミドを含有する水性懸濁剤が記載されている。しかしながら、本発明のように特定の界面活性剤を用い、優れた物理化学的性能を発揮する水性懸濁状有害生物防除用組成物は記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ヨーロッパ特許公報第580374号
【特許文献2】国際公開公報 WO 2002/034050
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水溶解度が高い農薬化合物を有効成分とする水性懸濁状有害生物防除用組成物を長期間保管すると、溶解した有効成分が、懸濁している粒子を核として結晶化することにより、粒子が成長・粗大化し、安定して懸濁した組成物が得られにくい。こうした安定性などの問題から、水溶解度が高い農薬化合物を製剤調製する際に、分散媒として水を選択することは適切ではない。また、有効成分粒子の成長・粗大粒子化は、有害生物防除効果の低下にも影響を及ぼす。しかし、水を分散媒とした農薬製剤は、有機溶媒を分散媒としたものより、取り扱い上、引火点などの観点から製造・輸送・保管・使用上の制限を受けにくく、大変有利である。よって、水を分散媒としながらも、有効成分粒子の成長・粗大粒子化が抑制された水性懸濁状有害生物防除用組成物が希求されていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前述の問題点を解決すべく研究した結果、水溶解度の高い農薬化合物、特に20℃における水溶解度が500mg/L以上である農薬化合物粒子を、ポリカルボン酸型界面活性剤とスルホン酸型界面活性剤とを含む水系媒体中に分散させることにより、有効成分粒子の成長・粗大化のない安定な水性懸濁状有害生物防除用組成物が得られるとの知見を得、本発明を完成した。すなわち、本発明は、水溶解度の高い農薬化合物、特に20℃における水溶解度が500mg/L以上である農薬化合物、ポリカルボン酸型界面活性剤、スルホン酸型界面活性剤及び水を含有する水性懸濁状有害生物防除用組成物に関する。特に、本発明は、(a)20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物又はその塩、(b)ポリカルボン酸型界面活性剤、(c)スルホン酸型界面活性剤及び(d)水を含有する水性懸濁状有害生物防除用組成物に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に因れば、水性懸濁状有害生物防除用組成物中の有効成分粒子が、保存中に成長・粗大化することを防ぐことができる。よって、本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物は優れた物理化学的性能と、長期にわたり安定した且つ高い有害生物防除効果が期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物(以下、本発明組成物と略す)の農薬化合物として、水溶解度の高い農薬化合物、特に20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物が用いられるが、より好適には、20℃における水溶解度が3000mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物が用いられる。その具体例としては、アザメチフォス〔azamethiphos、水溶解度:1100mg/L(20℃)〕、ダゾメット〔dazomet、水溶解度:3500mg/L(20℃)〕、ピロキロン〔pyroquilon、水溶解度:4000mg/L(20℃)〕、ピリミカルブ〔pirimicarb、水溶解度:3100mg/L(20℃)〕、チアメトキサム〔thiamethoxam、水溶解度:4100mg/L(25℃)〕、フロニカミド〔flonicamid、水溶解度:5200mg/L(20℃)〕などが挙げられる。中でも、望ましくは、ピリミカルブ、チアメトキサム及びフロニカミドが挙げられ、更に望ましくは、フロニカミドが挙げられる。
【0009】
本発明組成物中の農薬化合物は、酸性物質又は塩基性物質とともに塩を形成してもよく、酸性物質との塩としては塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩又は硝酸塩のような無機酸塩であってよく、塩基性物質との塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩又はジメチルアミン塩のような無機或は有機塩基塩であってもよい。
【0010】
本発明組成物中の農薬化合物の含有量は、通常0.1〜90重量%、望ましくは1〜60重量%、更に望ましくは5〜45重量%である。
【0011】
前記ポリカルボン酸型界面活性剤としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリ無水マレイン酸、マレイン酸または無水マレイン酸とオレフィン(例えばイソブチレンおよびジイソブチレン等)との共重合物、アクリル酸とイタコン酸との共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸との共重合物、マレイン酸または無水マレイン酸とスチレンとの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸との共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸または無水マレイン酸との共重合物、N−メチル−脂肪酸(例えばC8-18)サルコシネート、樹脂酸および脂肪酸(例えばC8-18)等のカルボン酸、並びにそれらカルボン酸の塩等が挙げられる。該塩としては、アルカリ金属(ナトリウムおよびカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウム等)、アンモニウムおよび各種アミン(例えばアルキルアミン、シクロアルキルアミンおよびアルカノールアミン等)等が挙げられる。また、市販のポリカルボン酸塩をそのまま用いることができ、例えばGeropon T/36(マレイン酸・オレフィン共重合物ナトリウム塩、Rhodia社商品名)等が挙げられる。
【0012】
本発明組成物中のポリカルボン酸型界面活性剤の含有量は、有効成分化合物の添加量によって適宜変えることができるが、通常0.1〜20重量%、望ましくは0.1〜10重量%である。有効成分とポリカルボン酸型界面活性剤の含有量の重量比は、通常1:0.001〜1:10、望ましくは1:0.005〜1:2である。
【0013】
前記スルホン酸型界面活性剤としては、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、C8-18アルキルベンゼンスルホン酸塩、C8-18アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩等が挙げられる。これらのスルホン酸型界面活性剤として、リグニンスルホン酸塩を使用するのが望ましく、リグニンスルホン酸塩及びアルキルスルホコハク酸塩を使用するのが特に望ましい。
【0014】
前記リグニンスルホン酸塩としては、リグニンスルホン酸カルシウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カリウム、リグニンスルホン酸マグネシウム、リグニンスルホン酸アンモニウム等が挙げられ、例えば、ニューカルゲンWG−4(New Kargen WG-4、リグニンスルホン酸ナトリウム:竹本油脂製)、ニューカルゲンRX−B(リグニンスルホン酸ナトリウム:竹本油脂製)、サンエキスP‐252(SANX P-252、リグニンスルホン酸ナトリウム:日本製紙ケミカル製)、サンエキスC(SANX C、リグニンスルホン酸カルシウム:日本製紙ケミカル製)、サンエキスP201(SANX P201、リグニンスルホン酸カルシウム:日本製紙ケミカル製)、バニレックスN(VANILLEX N、部分脱スルホンリグニンスルホン酸ナトリウム:日本製紙ケミカル製)、パールレックスNP(PEARLLEX NP、高分子量リグニンスルホン酸ナトリウム:日本製紙ケミカル製)等が挙げられる。
【0015】
前記アルキルスルホコハク酸塩としては、例えば、式(I):
【0016】
【化1】

【0017】
[式中、R’及びR”は各々独立に直鎖または分枝状のC1-12アルキル基であり;MがNa、Ca又はKであり;MがNa又はKのとき、pは1であり;MがCaのとき、pは2である]で表される化合物が挙げられ、中でもジオクチルスルホコハク酸ナトリウムが望ましい。ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムの具体例としては、AGNIQUE EHS70WE(cognis社製)、LANKROPOL 4500(ライオン・アグゾ(株)製)、ニューカルゲンEP-70G(竹本油脂製)、ニューカルゲンEX-70(竹本油脂製)等が挙げられる。
【0018】
本発明組成物中のスルホン酸型界面活性剤の含有量は、有効成分化合物の添加量によって適宜変えることができるが、通常0.1〜30重量%、望ましくは0.1〜20重量%である。
有効成分とスルホン酸型界面活性剤の含有量の重量比は、通常1:0.001〜1:20、望ましくは1:0.005〜1:4である。
また、ポリカルボン酸型界面活性剤とスルホン酸型界面活性剤の含有量の重量比は、通常1:0.01〜1:200であり、望ましくは1:0.01〜1:40である。
【0019】
本発明組成物は、分散媒として水を用いる。本発明組成物において、前記した(a)、(b)、(c)、及び後記するその他の成分以外の残分として水を配合して全体が100重量%となるように調製することができる。本発明組成物中の水の含有量は、通常9.8〜99.7重量%、望ましくは20〜98.8重量%である。
【0020】
本発明組成物には、他の任意成分として更に、凍結防止剤、沈降防止剤、消泡剤、防腐剤、分散剤、湿潤剤、pH調整剤、安定化剤等の製剤補助剤を、必要により適宜、添加することができるが、通常、凍結防止剤、沈降防止剤、消泡剤、防腐剤等が望ましい。
【0021】
前記凍結防止剤としては、種々のものが挙げられるが、粘度低減剤としての作用も有する2価アルコールが望ましい。2価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールが挙げられ、その中でもプロピレングリコールを用いるのが望ましい。本発明組成物中での凍結防止剤の使用量は、通常2〜30重量%、望ましくは5〜10重量%である。
【0022】
前記沈降防止剤としては、例えば、キサンタンガム、ラムザンガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ウェランガム等の天然多糖類;ポリアクリル酸ソーダ等の合成高分子類;カルボキシメチルセルロース等の半合成多糖類;アルミニウムマグネシウムシリケート、スメクタイト、ベントナイト、ヘクトライト、乾式法シリカ等の鉱物質微粉末、アルミナゾル等が挙げられる。本発明組成物中での沈降防止剤の使用量は、通常0.01〜5.0重量%、望ましくは0.05〜1.0重量%である。
【0023】
前記防腐剤としては、種々のものが挙げられるが、例えば、商品名 Proxel GXL(ゼネカ AG)等が使用できる。本発明組成物中での防腐剤の使用量は、通常0.01〜1.0重量%、望ましくは0.05〜0.2重量%である。
【0024】
前記消泡剤は、本発明組成物を、製造若しくは水で希釈するときの泡の発生を抑制し、製造時および希釈液の調製に支障をきたさないようにする目的で添加する。消泡剤としては、有効成分としてポリジメチルシロキサンを含むシリコーン系消泡剤等が挙げられる。例えば、商品名 Rhodorsil Antifoam 416(ローディア日華(株))、商品名 Rhodorsil Antifoam 481(ローディア日華(株))、商品名 Rhodorsil Antifoam 432(ローディア日華(株))、商品名 KM 72(信越化学工業(株))、商品名 KM 75(信越化学工業(株))、商品名 Anti-mousse(BELCHIM CROP PROTECTION)などである。なお、ここでいうシリコーン系消泡剤には、シリカを含有する消泡剤も含まれる。本発明組成物中での消泡剤の使用量は、通常0.01〜10重量%、望ましくは0.1〜1.0重量%である。
【0025】
本発明組成物は、通常の水性有害生物防除用懸濁剤を製造する方法で製造でき、例えば、配合成分を混合した後、湿式粉砕して農薬有効成分の粒子を微粒子化することができる。この際、得られるスラリーの粒子は微細であることが望ましく、最終的に得られる水性懸濁状有害生物防除用組成物を水希釈液として調製する場合の懸濁安定性の観点から、前記(a)の農薬化合物の体積平均粒子径は0.5〜10μmであるのが望ましく、1〜3μmであるのがより望ましい。なお、ここでいう平均粒子径は、粒度分布測定装置マイクロトラックHRA(Microtrack HRA、日機装(株)製)にて測定したものを指す。
本発明組成物の製造に際して、湿式粉砕の方法としては、例えば、ビーズミル、サンドミルなどが挙げられる。ビーズミルは一般にDYNO-MILL(シンマルエンタープライゼズ製)などが知られている。
本発明組成物の粘度は、100〜1000mPa・Sが望ましく、更に望ましくは200〜500mPa・Sである。なお、ここでいう粘度は B型粘度計を用いて60rpm(20℃)で測定した際の数値を示す。
【0026】
本発明組成物の施用方法は特に限定されないが、通常は本発明組成物を上記のように調製した後、スプレーによる散布などに適した適宜の水希釈液を調製し、それを土壌、植物体などに施用することができる。水希釈液の調製方法は特に限定されず、希釈液として用いる適宜の量の水に対して本発明組成物を添加して適宜の手段で混合すればよい。希釈の程度も特に限定されず、農薬成分が散布後に適宜の濃度で土壌、植物体などに接触するように水希釈液の濃度を決定することができる。
【0027】
本発明組成物の使用濃度は、対象作物、使用方法、製剤形態、施用量等の条件によって異なるので、一概に規定しがたいが、茎葉処理の場合、通常有効成分濃度が1〜50,000ppm、水面施用の場合、通常有効成分濃度が50〜50,000ppm、土壌処理の場合、通常有効成分濃度が1〜1,000ppmである。
【0028】
本発明組成物は、前記(a)の農薬化合物以外に、必要に応じて他の農薬、例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、殺菌剤、抗ウイルス剤、誘引剤、除草剤、植物成長調製剤等と、混用、併用することができ、この場合には一層優れた効果を示すこともある。この場合、本発明組成物の調製に際しては、前記(a)、(b)、(c)及び(d)と、他の農薬とを一緒に混合し調製しても、或はそれらを別々に調製し施用時に混合してもよい。
【0029】
上記他の農薬中の、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤或いは殺土壌害虫剤の有効成分化合物、すなわち殺虫性化合物(一般名;一部申請中を含む、又は試験コード)としては、例えばプロフェノホス(profenofos)、ジクロルボス(dichlorvos)、フェナミホス(fenamiphos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、EPN、ダイアジノン(diazinon)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos‐methyl)、アセフェート(acephate)、プロチオホス(prothiofos)、ホスチアゼート(fosthiazate)、カズサホス(cadusafos)、ジスルホトン(dislufoton)、イソキサチオン(isoxathion)、イソフェンホス(isofenphos)、エチオン(ethion)、エトリムホス(etrimfos)、キナルホス(quinalphos)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジメトエート(dimethoate)、スルプロホス(sulprofos)、チオメトン(thiometon)、バミドチオン(vamidothion)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリダフェンチオン(pyridaphenthion)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、プロパホス(propaphos)、ホサロン(phosalone)、ホルモチオン(formothion)、マラチオン(malathion)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、シアノホス(cyanophos)、トリクロルホン(trichlorfon)、メチダチオン(methidathion)、フェントエート(phenthoate)、ESP、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、フェンチオン(fenthion)、ヘプテノホス(heptenophos)、メトキシクロル(methoxychlor)、パラチオン(parathion)、ホスホカルブ(phosphocarb)、デメトン-S-メチル(demeton-S-methyl)、モノクロトホス(monocrotophos)、メタミドホス(methamidophos)、イミシアホス(imicyafos)、パラチオン-メチル(parathion-methyl)、テルブホス(terbufos)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホスメット(phosmet)、ホレート(phorate)、ホキシム(phoxim)、トリアゾホス(triazophos)のような有機リン酸エステル系化合物;
カルバリル(carbaryl)、プロポキスル(propoxur)、アルジカルブ(aldicarb)、カルボフラン(carbofuran)、チオジカルブ(thiodicarb)、メソミル(methomyl)、オキサミル(oxamyl)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、ピリミカルブ(pirimicarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、カルボスルファン(carbosulfan)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、メトルカルブ(metolcarb)、キシリルカルブ(xylylcarb)、XMC、フェノチオカルブ(fenothiocarb)のようなカーバメート系化合物;
カルタップ(cartap)、チオシクラム(thiocyclam)、ベンスルタップ(bensultap)、チオスルタップナトリウム(thiosultap-sodium)、チオスルタップジナトリウム(thiosultap-disodium)、モノスルタップ(monosultap)、ビスルタップ(bisultap)、シュウ酸水素チオシクラム(thiocyclam hydrogen oxalate)のようなネライストキシン誘導体;
ジコホル(dicofol)、テトラジホン(tetradifon)、エンドスルファン(endosulfan)、ジエノクロル(dienochlor)、ディルドリン(dieldrin)のような有機塩素系化合物;
酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、シヘキサチン(cyhexatin)のような有機金属系化合物;
フェンバレレート(fenvalerate)、ペルメトリン(permethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、テフルトリン(tefluthrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フルフェンプロックス(flufenprox)、シフルトリン(cyfluthrin)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルバリネート(fluvalinate)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、ピレスリン(pyrethrins)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、テトラメスリン(tetramethrin)、レスメスリン(resmethrin)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ビフェントリン(bifenthrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、アクリナトリン(acrinathrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、アレスリン(allethrin)、ガンマシハロトリン(gamma-cyhalothrin)、シータシペルメトリン(theta-cypermethrin)、タウフルバリネート(tau-fluvalinate)、トラロメスリン(tralomethrin)、プロフルスリン(profluthrin)、ベータシペルメトリン(beta-cypermethrin)、ベータシフルトリン(beta-cyfluthrin)、メトフルトリン(metofluthrin)、フェノトリン(phenothrin)、フルメトリン(flumethrin)、デカメトリン(decamethrin)のようなピレスロイド系化合物;
ジフルベンズロン(diflubenzuron)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、トリフルムロン(triflumuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、フルアズロン(fluazuron)のようなベンゾイルウレア系化合物;
メトプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、ジオフェノラン(diofenolan)のような幼若ホルモン様化合物;
ピリダベン(pyridaben)のようなピリダジノン系化合物;
フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フィプロニル(fipronil)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、エチプロール(ethiprole)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、アセトプロール(acetoprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)のようなピラゾール系化合物;
イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアクロプリド(thiacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、クロチアニジン(clothianidin)、ニジノテフラン(nidinotefuran)、ジノテフラン(dinotefuran)、ニチアジン(nithiazine)のようなネオニコチノイド系化合物;
テブフェノジド(tebufenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)のようなヒドラジン系化合物;
ピリダリル(pyridalyl)、フロニカミド(flonicamid)のようなピリジン系化合物;
スピロディクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマト(spirotetramat)のような環状ケトエノール系化合物;
フルアクリピリム(fluacrypyrin)のようなストロビルリン系化合物;
フルフェネリム(flufenerim)のようなピリジナミン系化合物;
ジニトロ系化合物、有機硫黄化合物、尿素系化合物、トリアジン系化合物、ヒドラゾン系化合物、また、その他の化合物として、ブプロフェジン(buprofezin)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、アミトラズ(amitraz)、クロルジメホルム(chlordimeform)、シラフルオフェン(silafluofen)、トリアザメイト(triazamate)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、インドキサカルブ(indoxacarb)、アセキノシル(acequinocyl)、エトキサゾール(etoxazole)、シロマジン(cyromazine)、1,3−ジクロロプロペン(1,3-dichloropropene)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート(bifenazate)、プロパルギット(propargite)、クロフェンテジン(clofentezine)、メタフルミゾン(metaflumizone)、フルベンジアミド(flubendiamide)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、シアントラニリプロール(Cyantraniliprole)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazon)、フェナザキン(fenazaquin)、アミドフルメット(amidoflumet)、スルフルアミド(sulfluramid)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、メタアルデヒド(metaldehyde)、HGW-86、リアノジン(ryanodine)、ベルブチン(verbutin)、AKD‐1022、クロロベンゾエート(chlorobenzoate)、チアゾリルシナノニトリル(thiazolylcinnanonitrile)、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)−6−メチルフェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(シクロプロピルメチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−(4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドのような化合物;等が挙げられる。更に、Bacillus thuringiensis aizawai、Bacillus thuringiensis kurstaki、Bacillus thuringiensis israelensis、Bacillus thuringiensis japonensis、Bacillus thuringiensis tenebrionis、Bacillus thuringiensisが生成する結晶タンパク毒素、昆虫病原ウイルス剤、昆虫病原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤等のような微生物農薬、アベルメクチン(avermectin)、エマメクチンベンゾエート(emamectin Benzoate)、ミルベメクチン(milbemectin)、ミルベマイシン(milbemycin)、スピノサッド(spinosad)、イベルメクチン(ivermectin)、レピメクチン(lepimectin)、DE−175、アバメクチン(abamectin)、エマメクチン(emamectin)、スピネトラム(spinetoram)のような抗生物質及び半合成抗生物質;アザディラクチン(azadirachtin)、ロテノン(rotenone)のような天然物;ディート(deet)のような忌避剤;等と、混用、併用することもできる。
【0030】
上記他の農薬中の、殺菌剤の有効成分化合物、すなわち殺菌性化合物(一般名;一部申請中を含む、又は日本植物防疫協会試験コード)としては、例えば、メパニピリム(mepanipyrim)、ピリメサニル(pyrimethanil)、シプロジニル(cyprodinil)、フェリムゾン(ferimzone)のようなアニリノピリミジン系化合物;
5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンのようなトリアゾロピリミジン系化合物;
フルアジナム(fluazinam)のようなピリジナミン系化合物;
トリアジメホン(triadimefon)、ビテルタノール(bitertanol)、トリフルミゾール(triflumizole)、エタコナゾール(etaconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、ペンコナゾール(penconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、マイクロブタニル(myclobutanil)、シプロコナゾール(cyproconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ファーコナゾールシス(furconazole‐cis)、プロクロラズ(prochloraz)、メトコナゾール(metconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、シプコナゾール(sipconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、トリアジメノール(triadimenol)、フルトリアホール(flutriafol)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、トリシクラゾール(tricyclazole)、プロベナゾール(probenazole)、シメコナゾール(simeconazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、イプコナゾール(ipconazole)、イミベンコナゾール(imibenconazole)のようなアゾール系化合物;
キノメチオネート(quinomethionate)のようなキノキサリン系化合物;
マンネブ(maneb)、ジネブ(zineb)、マンゼブ(mancozeb)、ポリカーバメート(polycarbamate)、メチラム(metiram)、プロピネブ(propineb)、チラム(thiram)のようなジチオカーバメート系化合物;
フサライド(fthalide)、クロロタロニル(chlorothalonil)、キントゼン(quintozene)のような有機塩素系化合物;
ベノミル(benomyl)、シアゾファミド(cyazofamid)、チオファネートメチル(thiophanate‐methyl)、カーベンダジム(carbendazim)、チアベンダゾール(thiabendazole)、フベリアゾール(fuberiazole)のようなイミダゾール系化合物;
シモキサニル(cymoxanil)のようなシアノアセトアミド系化合物;
メタラキシル(metalaxyl)、メタラキシル−M(metalaxyl-M)、メフェノキサム(mefenoxam)、オキサジキシル(oxadixyl)、オフレース(ofurace)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル−M(benalaxyl-M、別名キララキシル(kiralaxyl、chiralaxyl))、フララキシル(furalaxyl)、シプロフラム(cyprofuram)、カルボキシン(carboxin)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、チフルザミド(thifluzamide)、ボスカリド(boscalid)、ビキサフェン(bixafen)、イソチアニル(isothianil)、チアジニル(tiadinil)、セダキサン(sedaxane)のようなアニリド系化合物;
ジクロフルアニド(dichlofluanid)のようなスルファミド系化合物;
水酸化第二銅(cupric hydroxide)、有機銅(oxine copper)のような銅系化合物;
ヒメキサゾール(hymexazol)のようなイソキサゾール系化合物;
ホセチルアルミニウム(fosetyl‐Al)、トルクロホスメチル(tolclofos‐Methyl)、S−ベンジル O,O−ジイソプロピルホスホロチオエート、O−エチル S,S−ジフェニルホスホロジチオエート、アルミニウムエチルハイドロゲンホスホネート、エジフェンホス(edifenphos)、イプロベンホス(iprobenfos)のような有機リン系化合物;
キャプタン(captan)、キャプタホル(captafol)、フォルペット(folpet)のようなフタルイミド系化合物;
プロシミドン(procymidone)、イプロジオン(iprodione)、ビンクロゾリン(vinclozolin)のようなジカルボキシイミド系化合物;
フルトラニル(flutolanil)、メプロニル(mepronil)のようなベンズアニリド系化合物;
ペンチオピラド(penthiopyrad)、3-(ジフロロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドと3-(ジフロロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの混合物(イソピラザム(isopyrazam))、シルチオファム(silthiopham)、フェノキサニル(fenoxanil)、フラメトピル(furametpyr)のようなアミド系化合物;
フルオピラム(fluopyram)、ゾキサミド(zoxamide)のようなベンズアミド系化合物;
トリホリン(triforine)のようなピペラジン系化合物;
ピリフェノックス(pyrifenox)のようなピリジン系化合物;
フェナリモル(fenarimol)のようなカルビノール系化合物;
フェンプロピディン(fenpropidin)のようなピペリジン系化合物;
フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph)のようなモルフォリン系化合物;
フェンチンヒドロキシド(fentin hydroxide)、フェンチンアセテート(fentin acetate)のような有機スズ系化合物;
ペンシキュロン(pencycuron)のような尿素系化合物;
ジメトモルフ(dimethomorph)、フルモルフ(flumorph)のようなシンナミック酸系化合物;
ジエトフェンカルブ(diethofencarb)のようなフェニルカーバメート系化合物;
フルジオキソニル(fludioxonil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)のようなシアノピロール系化合物;
アゾキシストロビン(azoxystrobin)、クレソキシムメチル(kresoxim‐methyl)、メトミノストロビン(metominostrobin)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、オリザストロビン(oryzastrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)のようなストロビルリン系化合物;
ファモキサドン(famoxadone)のようなオキサゾリジノン系化合物;
エタボキサム(ethaboxam)のようなチアゾールカルボキサミド系化合物;
イプロバリカルブ(iprovalicarb)、ベンチアバリカルブ−イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)のようなバリンアミド系化合物;
メチル N-(イソプロポキシカルボニル)-L-バリル-(3RS)-3-(4-クロロフェニル)-β-アラニナート(valiphenalate)のようなアシルアミノアシッド系化合物;
フェナミドン(fenamidone)のようなイミダゾリノン系化合物;
フェンヘキサミド(fenhexamid)のようなハイドロキシアニリド系化合物;
フルスルファミド(flusulfamide)のようなベンゼンスルホンアミド系化合物;
シフルフェナミド(cyflufenamid)のようなオキシムエーテル系化合物;
アトラキノン系化合物;
クロトン酸系化合物;
バリダマイシン(validamycin)、カスガマイシン(kasugamycin)、ポリオキシン(polyoxins)のような抗生物質;
イミノクタジン(iminoctadine)、ドディン(dodine)のようなグアニジン系化合物;
6-ターシャリーブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イル アセテート(テブフロキン(tebufloquin))のようなキノリン系化合物;
(Z)-2-(2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニルチオ)-2-(3-(2-メトキシフェニル)チアゾリジン-2-イリデン)アセトニトリル(フルチアニル(flutianil))のようなチアゾリジン系化合物;
その他の化合物として、ピリベンカルブ(pyribencarb)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、ピロキロン(pyroquilon)、ジクロメジン(diclomezine)、キノキシフェン(quinoxyfen)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)クロルピクリン(chloropicrin)、ダゾメット(dazomet)、メタムナトリウム塩(metam‐sodium)、ニコビフェン(nicobifen)、メトラフェノン(metrafenone)、UBF-307、ジクロシメット(diclocymet)、プロキンアジド(proquinazid)、アミスルブロム(amisulbrom;別名アミブロドール(amibromdole))、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジン、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,5-ジクロロ-3-トリフルオロメチルピリジン、ピリオフェノン(pyriofenone)、マンジプロパミド(mandipropamid)、フルオピコリド(fluopicolide)、カルプロパミド(carpropamid)、メプチルジノキャップ(meptyldinocap)、N-[(3', 4'-ジクロロ-1,1-ジメチル)フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[(3', 4'-ジクロロ-1,1-ジメチル)フェナシル]-3-メチル-2-チオフェンカルボキサミド、N-[(3', 4'-ジクロロ-1,1-ジメチル)フェナシル]−1-メチル-3-トリフルオロメチル-4-ピラゾールカルボキサミド、N-[[2'-メチル-4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[[2'-メチル-4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-メチル-2-チオフェンカルボキサミド、N-[[2'-メチル-4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-1-メチル-3-トリフルオロメチル-4-ピラゾールカルボキサミド、N-[[4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[[4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-メチル-2-チオフェンカルボキサミド、N-[[4'-(2-プロピルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]−1-メチル-3-トリフルオロメチル-4-ピラゾールカルボキサミド、N-[[2'-メチル−4'-(2-ペンチルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、N-[[4'-(2-ペンチルオキシ)-1,1-ジメチル]フェナシル]-3-トリフルオロメチル-2-ピリジンカルボキサミド、スピロキサミン(spiroxamine)、S-2188(fenpyrazamine)、S-2200、ZF-9646、BCF-051、BCM-061、BCM-062等が挙げられる。
【0031】
これらの中でも、本発明組成物に更に含める有効成分化合物として望ましいものは、以下の化合物である。これらの殺虫性化合物又は殺菌性化合物を「X群の化合物」と表記する)。
即ち、X群の化合物とは、アバメクチン(abamectin)、フェノブカルブ(fenobucarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron) 、クロルピリホス(chlorpyrifos) 、フィプロニル(fipronil)、クロチアニジン(clothianidin)、スピネトラム(spinetoram)、スピノサッド(spinosad)、ジノテフラン(dinotefuran)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、エチプロール(ethiprole)、アセフェート(acephate)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、モノクロトホス(monocrotophos)、シラフルオフェン(silafluofen)、イミダクロプリド(imidacloprid)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、シアントラニリプロール(Cyantraniliprole)、ベンスルタップ(bensultap)、シハロトリン(cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、ペルメトリン(permethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、チアクロプリド(thiacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、ブプロフェジン(buprofezin)、ピメトロジン(pymetrozine)、プロフェノホス(profenofos)、クロマフェノジド(chromafenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)、チオシクラム(thiocyclam)、カルタップ(cartap)、レピメクチン(lepimectin)、エマメクチンベンゾエート(emamectin Benzoate)、ピリミカルブ(pirimicarb)、インドキサカルブ(indoxacarb)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、フルベンジアミド(flubendiamide)、スピロテトラマット(spirotetramat)、ノバルロン(novaluron)、チオスルタップジナトリウム(thiosultap-disodium)、メタフルミゾン(metaflumizone)、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)−6−メチルフェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(シクロプロピルメチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−(4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、バリダマイシン(validamycin)、オリザストロビン(oryzastrobin)、トリシクラゾール(tricyclazole)、イソチアニル(isotianil)、チアジニル(tiadinil)、プロベナゾール(probenazole)、フルトラニル(flutolanil)、ペンシクロン(Pencycuron)イソプロチオラン(isoprothiolane)、チフルザミド(thifluzamide)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、メトミノストロビン(metominostrobin)、フェリムゾン(ferimzone)フサライド(fthalide)、メプロニル(mepronil)、ジクロメジン(diclomezine)、ピロキロン(pyroquilon)、フラメトピル(furametpyr)を指す。
これらX群の化合物の中でもさらに望ましいものは以下のものである。
殺虫性化合物としては、アバメクチン(abamectin)、フェノブカルブ(fenobucarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron) 、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、シアントラニリプロール(Cyantraniliprole)、クロルピリホス(chlorpyrifos) 、フィプロニル(fipronil)、クロチアニジン(clothianidin)、スピネトラム(spinetoram)、スピノサッド(spinosad)、ジノテフラン(dinotefuran)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、エトフェンプロックス(ethofenprox)エチプロール(ethiprole)、アセフェート(acephate)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、モノクロトホス(monocrotophos)、シラフルオフェン(silafluofen)、イミダクロプリド(imidacloprid)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオスルタップジナトリウム(thiosultap-disodium)、メタフルミゾン(metaflumizone)、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−(1−シクロプロピルエチルカルバモイル)−6−メチルフェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(2−ブロモ−4−クロロ−6−(シクロプロピルメチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、3−ブロモ−N−(4−クロロ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド及び3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−(4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドが挙げられる。
殺菌性化合物としては、オリザストロビン(oryzastrobin)、トリシクラゾール(tricyclazole)、イソチアニル(isotianil)、チアジニル(tiadinil)プロベナゾール(probenazole)、フルトラニル(flutolanil)、ペンシクロン(pencycuron)、フラメトピル(furametpyr)及びバリダマイシンが挙げられる。
その中でも、特に望ましいものは、クロルフルアズロン、アバメクチン、フェノブカルブ、イソプロカルブ及びバリダマイシンである。
本発明組成物中での前記(a)の農薬化合物以外の有効成分化合物の使用量は、通常0.1〜60重量%、望ましくは1〜60重量%である。
【0032】
次に、本発明組成物の望ましい実施形態のいくつかを例示するが、これらは本発明を限定するものではない。
(1) (a)20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物又はその塩、(b)ポリカルボン酸型界面活性剤、(c)スルホン酸型界面活性剤及び(d)水を含有する水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(2) 前記(a)の農薬化合物が、3000mg/L〜6000mg/Lの20℃における水溶解度を有する農薬化合物である(1)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(3) 前記(a)の農薬化合物が、ピリミカルブ、チアメトキサム及びフロニカミドから成る群から選ばれた少なくとも1種である(1)又は(2)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(4) 前記(a)の農薬化合物が、フロニカミドである(3)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(5) 前記(a)の農薬化合物の体積平均粒子径が、0.5μm〜10μmである(1)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(6) 前記(b)のポリカルボン酸型界面活性剤が、ポリカルボン塩である(1)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(7) 前記(c)のスルホン酸型界面活性剤が、アルキルスルホコハク酸塩、リグニンスルホン酸塩、C8-18アルキルベンゼンスルホン酸塩及びC8-18アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩からなる群から選択される少なくとも1種である(1)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(8) 前記(c)のスルホン酸型界面活性剤が、リグニンスルホン酸塩である(7)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(9) 前記(c)のスルホン酸型界面活性剤が、リグニンスルホン酸塩及びアルキルスルホコハク酸塩である(7)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(10) 前記(a)、(b)、(c)及び(d)の他に、製剤補助剤を含有することを特徴とする(1)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(11) 製剤補助剤が、凍結防止剤、沈降防止剤、消泡剤、防腐剤、pH調整剤及び安定化剤から成る群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする(10)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(12) 製剤補助剤が、凍結防止剤、沈降防止剤、消泡剤である(10)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(13) 殺虫性化合物及び殺菌性化合物から成る群から選ばれた少なくとも1種の化合物を更に含んで成る、(1)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(14) 殺虫性化合物及び殺菌性化合物から成る群から選ばれた少なくとも1種の化合物が、前記X群から選ばれる少なくとも1つの化合物である、(13)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(15) 殺虫性化合物及び殺菌性化合物から成る群から選ばれた少なくとも1種の化合物が、クロルフルアズロン、アバメクチン、フェノブカルブ、イソプロカルブ及びバリダマイシンである、(14)に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
(16) 前記(b)のポリカルボン酸型界面活性剤及び(c)のスルホン酸型界面活性剤を用いて、水性懸濁状有害生物防除用組成物中の(a)20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物又はその塩の懸濁状態を安定化させる方法。
(17) 前記(b)のポリカルボン酸型界面活性剤及び(c)のスルホン酸型界面活性剤を用いて、水性懸濁状有害生物防除用組成物中の(a)20℃における水溶解度が3000mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物又はその塩の懸濁状態を安定化させる方法。
【実施例】
【0033】
次に本発明に係る実施例を記載するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0034】
実施例1
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 41.0重量部
(2)(b)ポリカルボン酸塩(商品名:Geropon T/36、ローディア(株)製) 3.0重量部
(3)(c)リグニンスルホン酸塩(商品名:サンエキスC、日本製紙ケミカル製) 5.0重量部
(4)(c)アルキルスルホコハク酸塩(商品名:ニューカルゲン EP-70G、竹本油脂(株)製) 1.0重量部
(5)プロピレングリコール 7.0重量部
(6)アルミニウムマグネシウムシリケート(商品名:Veegum R、三洋化成(株)製) 0.2重量部
(7)シリコーン系消泡剤(商品名:Rhodorsil Antifoam 432、ローディア日華(株)製) 0.5重量部
(8)(d)水 42.3重量部
上記(1)及び(2)〜(8)を混合し、さらにDYNO-MILL(シンマルエンタープライゼス製)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0035】
実施例2
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 27.4重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(3)(c)サンエキスC(商品名) 4.4重量部
(4)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(5)プロピレングリコール 6.2重量部
(6)Veegum R(商品名) 0.4重量部
(7)キサンタンガム(商品名Rhodopol 23;ローディア(株)製) 0.1重量部
(8)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.4重量部
(9)Proxel GXL(商品名、ゼネカAG製) 0.1重量部
(10)(d)水 58.3重量部
上記(1)及び(2)〜(10)を混合し、DYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0036】
実施例3
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 19.0重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(3)(c)サンエキスC(商品名) 4.6重量部
(4)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(5)プロピレングリコール 6.4重量部
(6)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(7)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(8)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(9)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(10)(d)水 66.1重量部
上記(1)及び(2)〜(10)を混合し、さらにDYNO-MILL(同上)にて攪拌湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0037】
実施例4
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 27.4重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(3)(c)サンエキスC(商品名) 4.4重量部
(4)プロピレングリコール 6.2重量部
(5)Veegum R(商品名) 0.4重量部
(6)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(7)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.4重量部
(8)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(9)(d)水 59.2重量部
上記(1)及び(2)〜(9)を混合し、DYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0038】
実施例5
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 1.0重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 0.5重量部
(3)(c)サンエキスC(商品名) 20.0重量部
(4)プロピレングリコール 6.2重量部
(5)Veegum R(商品名) 0.4重量部
(6)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(7)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.4重量部
(8)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(9)(d)水 71.3重量部
上記(1)及び(2)〜(9)を混合し、DYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕することにより本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物を得ることができる。
【0039】
実施例6
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 60.0重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 10.0重量部
(3)(c)サンエキスC(商品名) 1.0重量部
(4)プロピレングリコール 1.2重量部
(5)Veegum R(商品名) 0.4重量部
(6)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(7)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.4重量部
(8)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(9)(d)水 26.8重量部
上記(1)及び(2)〜(9)を混合し、DYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕することにより本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物を得ることができる。
【0040】
比較例1
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 41.0重量部
(2)ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩(商品名:ソプロホールFLK/70、ローディア日華(株)製) 5.0重量部
(3)プロピレングリコール 7.0重量部
(4)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(5)Rhodopol 23(商品名) 0.03重量部
(6)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(7)Proxel GXL(商品名) 0.03重量部
(8)(d)水 45.94重量部
上記(1)及び(2)〜(8)を混合し、さらにDYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0041】
比較例2
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 41.0重量部
(2)ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム塩(商品名:ソプロホールFLK/70、ローディア日華(株)製) 3.0重量部
(3)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.3重量部
(4)プロピレングリコール 7.0重量部
(5)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(6)Rhodopol 23(商品名) 0.03重量部
(7)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(8)Proxel GXL(商品名) 0.03重量部
(9)(d)水 47.64重量部
上記(1)及び(2)〜(9)を混合し、さらにDYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0042】
比較例3
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 41.0重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 5.0重量部
(3)プロピレングリコール 7.0重量部
(4)Veegum R(商品名) 0.2重量部
(5)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(6)(d)水 46.3重量部
上記(1)及び(2)〜(6)を混合し、DYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0043】
実施例7
(1)(a)ピリミカルブ 27.0重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(3)(c)サンエキスC(商品名) 4.5重量部
(4)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(5)プロピレングリコール 6.3重量部
(6)Veegum R(商品名) 0.4重量部
(7)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(8)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.4重量部
(9)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(10)(d)水 58.5重量部
上記(1)及び(2)〜(10)を混合し、DYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0044】
実施例8
(1)(a)チアメトキサム 27.0重量部
(2)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(3)(c)サンエキスC(商品名) 4.5重量部
(4)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(5)プロピレングリコール 6.3重量部
(6)Veegum R(商品名) 0.4重量部
(7)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(8)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.4重量部
(9)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(10)(d)水 58.5重量部
上記(1)及び(2)〜(10)を混合し、DYNO-MILL(同上)にて湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0045】
実施例9
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 18.2重量部
(2)クロルフルアズロン 4.4重量部
(3)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(4)(c)サンエキスC(商品名) 4.6重量部
(5)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(6)プロピレングリコール 6.4重量部
(7)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(8)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(9)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(10)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(11)(d)水 62.5重量部
上記(1)及び(2)〜(11)を混合し、さらに湿式粉砕して水性懸濁状有害生物防除用組成物を得た。
【0046】
本発明に因れば、以下に示すとおり、前記(a)の農薬化合物と他の有効成分を配合しても、安定な水性懸濁状組成物を得ることができる。
【0047】
実施例10
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 27.2重量部
(2)アバメクチン 2.7重量部
(3)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(4)(c)サンエキスC(商品名) 4.6重量部
(5)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(6)プロピレングリコール 6.4重量部
(7)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(8)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(9)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(10)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(11)(d)水 55.2重量部
上記(1)及び(2)〜(11)を混合し、さらに湿式粉砕することにより本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物を得ることができる。
【0048】
実施例11
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 4.5重量部
(2)イソプロカルブ 22.1重量部
(3)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(4)(c)サンエキスC(商品名) 4.6重量部
(5)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(6)プロピレングリコール 6.4重量部
(7)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(8)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(9)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(10)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(11)(d)水 58.5重量部
上記(1)及び(2)〜(11)を混合し、さらに湿式粉砕することにより本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物を得ることができる。
【0049】
実施例12
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 4.5重量部
(2)フェノブカルブ 22.1重量部
(3)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(4)(c)サンエキスC(商品名) 4.6重量部
(5)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(6)プロピレングリコール 6.4重量部
(7)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(8)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(9)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(10)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(11)(d)水 58.5重量部
上記(1)及び(2)〜(11)を混合し、さらに湿式粉砕することにより本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物を得ることができる。
【0050】
実施例13
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 11.6重量部
(2)バリダマイシン 17.7重量部
(3)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(4)(c)サンエキスC(商品名) 4.6重量部
(5)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(6)プロピレングリコール 6.4重量部
(7)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(8)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(9)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(10)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(11)(d)水 55.8重量部
上記(1)及び(2)〜(11)を混合し、さらに湿式粉砕することにより本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物を得ることができる。
【0051】
実施例14
(1)(a)フロニカミド(純度97.5%) 10.3重量部
(2)前記X群から選ばれる少なくとも1つの化合物 10.0重量部
(3)(b)Geropon T/36(商品名) 1.8重量部
(4)(c)サンエキスC(商品名) 4.6重量部
(5)(c)ニューカルゲン EP-70G(商品名) 0.9重量部
(6)プロピレングリコール 6.4重量部
(7)Veegum R(商品名) 0.5重量部
(8)Rhodopol 23(商品名) 0.1重量部
(9)Rhodorsil Antifoam 432(商品名) 0.5重量部
(10)Proxel GXL(商品名) 0.1重量部
(11)(d)水 64.8重量部
上記(1)及び(2)〜(11)を混合し、さらに湿式粉砕することにより本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物を得ることができる。
【0052】
試験例1(初期物性試験)
前記実施例1〜4、実施例7〜9及び比較例1〜3で得られた水性懸濁状有害生物防除用組成物を、30mLガラス製瓶に満たし、キャップをした後、20℃の恒温水槽に浸した。30分後にガラス製瓶を取り出し、B型粘度計(B type viscosimeter、ローター:No.2、ローター回転数:60rpm)を用いて水性懸濁状有害生物防除用組成物の粘度を測定した。また、粒度分布測定装置マイクロトラックHRA(日機装(株)製)にて体積平均粒子径を測定した。結果を第1表、第2表及び第3表に示す。
【0053】
試験例2(懸濁安定性加温評価試験(54℃ 2週間))
水性懸濁状有害生物防除用組成物を30mlのガラス製瓶に満たし、キャップをした後、54℃の恒温機に2週間保存した後、恒温機から取り出し、懸濁状態の外観観察および試験例1と同様の粘度測定、粒度測定を行った。外観観察は目視観察及び光学顕微鏡観察(オリンパス社製、BH-2、倍率:600倍)で行い、粗大粒子の有無は目視による結晶の存在の有無、若しくは顕微鏡観察での50μm以上の結晶の有無にて判断した。結果を第1表、第2表及び第3表にあわせて示す。
【0054】
試験例3(懸濁安定性常温評価試験(室温 2年))
水性懸濁状有害生物防除用組成物を30mlのガラス製瓶に満たし、キャップをした後、実験室に2年間保存した後、懸濁状態の外観観察および試験例1と同様の粘度測定、粒度測定を行った。結果を第1表にあわせて示す。
【0055】
本発明の水性懸濁状有害生物防除用組成物は、懸濁安定性に優れ、加温したり、長期間保存した厳しい条件下においても、懸濁状態が安定化され、粗大粒子が析出しない上、有効成分粒子の平均粒子径、組成物中の粘度も変化しないなど、製剤品中の物性が安定していることが判る。
【0056】
一方、懸濁安定性加温評価試験及び懸濁安定性常温評価試験において、比較例1及び2では懸濁液全体がゲル化し、比較例3では上澄層と懸濁層に分離しその界面付近に針状化した粗大粒子の析出が見られ、所望の組成物の形態が維持できず、(b)成分及び(c)成分を共に含有しない場合、長期保存安定性を有する水性懸濁状有害生物防除用組成物が得られないことが判る。
【0057】
【表1】

【0058】
【表2】

【0059】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物又はその塩、(b)ポリカルボン酸型界面活性剤、(c)スルホン酸型界面活性剤及び(d)水を含有する水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項2】
(a)の農薬化合物が、ピリミカルブ、チアメトキサム及びフロニカミドから成る群から選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項3】
(a)の農薬化合物が、フロニカミドである請求項2に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項4】
(a)の農薬化合物の体積平均粒子径が0.5μm〜10μmである請求項1に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項5】
(b)のポリカルボン酸型界面活性剤が、ポリカルボン酸塩である請求項1に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項6】
(c)のスルホン酸型界面活性剤が、アルキルスルホコハク酸塩、リグニンスルホン酸塩、C8-18アルキルベンゼンスルホン酸塩及びC8-18アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩から成る群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項7】
(c)のスルホン酸型界面活性剤が、リグニンスルホン酸塩である請求項6に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項8】
(c)のスルホン酸型界面活性剤が、リグニンスルホン酸塩及びアルキルスルホコハク酸塩である請求項6に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項9】
(a)、(b)、(c)及び(d)の他に、製剤補助剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項10】
製剤補助剤が、凍結防止剤、沈降防止剤、消泡剤、防腐剤、pH調整剤及び安定化剤から成る群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項11】
殺虫性化合物及び殺菌性化合物から成る群から選ばれた少なくとも1種の農薬化合物を更に含んで成る、請求項1に記載の水性懸濁状有害生物防除用組成物。
【請求項12】
(b)ポリカルボン酸型界面活性剤及び(c)スルホン酸型界面活性剤を用いて、水性懸濁状有害生物防除用組成物中の(a)20℃における水溶解度が500mg/L〜6000mg/Lの農薬化合物又はその塩の懸濁状態を安定化させる方法。

【公開番号】特開2012−31162(P2012−31162A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148010(P2011−148010)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】