説明

水栓継手

【課題】給水停止時の内圧の減圧が容易であり、かつ安定した給水を確保できる水栓継手を提供する。
【解決手段】水栓継手1は、水栓継手本体12と、通水路12pと、弁座12dと、止水弁11と、を備え、止水弁11は、通水路12pが開いた状態において止水弁11の弁軸直交方向への傾動を規制する突起部11cを備え、ホース継手3が水栓継手本体12に装着された状態では、止水弁11が付勢力に抗して弁座12dから離間し通水路12pを開くとともに、止水弁11の弁軸直交方向への傾動が規制され、ホース継手3が水栓継手本体12から脱落した状態では、止水弁11が付勢力により弁座12dに着座し通水路12pを閉じるとともに、止水弁11の弁軸直交方向に傾動可能となり、弁座12dに着座した状態の止水弁11を弁軸直交方向に傾動させると、止水弁11が弁座12dから離間する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓とホースの端部に設けられるホース継手とを通水可能に接続し、前記ホース継手が脱落すると、前記水栓からの通水を停止する水栓継手の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水栓とホースの端部に設けられるホース継手とを通水可能に接続し、前記ホース継手が脱落すると、前記水栓からの通水を停止する水栓継手の技術は公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、このような水栓継手について、図13から図15に示す水栓継手101を例として説明する。なお、図13から図15に示す「黒矢印」は、水の流れ(水路)を示す。
図13に示すように、水栓継手101は、水栓102とホース104とを通水可能に接続する。
具体的には、前記水栓継手101は、水栓102とホース104の端部に設けられるホース継手103とを接続することにより、水栓継手101に設けられる止水弁111の係合部111eがホース継手本体131の小径部131aと係合し、該止水弁111がバネ115の付勢力に抗して弁座112dから離間して前記水栓継手101の通水路101pが開くこととなって、前記水栓102とホース104とが通水可能に接続される。
また、図14に示すように、水栓継手101からホース継手103が脱落した状態では、係合部111eと小径部131aとの係合が外れることにより、止水弁111がバネ115の付勢力により弁座112dに着座して前記通水路101pを閉じることとなり、水栓102とホース104との通水が停止する。
また、該通水停止時において、止水弁111を傾動(図14に示す角度θ3)させることにより、止水弁111が弁座112dから僅かに離間して、水栓継手101内における止水弁111よりも水栓102側の通水路101pの内圧を減圧できるように構成されている。
【特許文献1】特開2003−160955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の水栓継手101は、止水弁111が傾動可能に構成され、通水停止時において止水弁111を傾動させることにより内圧を減圧できる利点がある反面、水栓102とホース104とが通水可能に接続された状態で該水栓102からホース104への給水を行う給水中において、水流等の影響により止水弁111の姿勢が不安定となり易い。このため、図15に示すように、給水時に止水弁111の姿勢が崩れて係合部111eと小径部131aとの係合が外れ、止水弁111がホース継手本体131内に落ち込んで水路(止水弁111と弁座112dとの間隔)が狭くなり、給水量が不意に低下することがある。
【0005】
本発明は以上の状況に鑑み、給水停止時の内圧の減圧が容易であり、かつ安定した給水を確保できる水栓継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
すなわち、請求項1においては、水栓とホースの端部に設けられるホース継手とを通水可能に接続し、前記ホース継手が脱落すると、前記水栓からの通水を停止する水栓継手であって、前記ホース継手が装着される継手本体と、該継手本体内に形成される通水路と、該通水路の途中部に形成される弁座と、前記通水路内に摺動可能に設けられ、前記弁座に対して着座する方向への付勢力が付与される止水弁と、を備え、前記止水弁は、前記通水路が開いた状態において該止水弁の弁軸直交方向への傾動を規制する傾動規制部材を備え、前記ホース継手が前記継手本体に装着された状態では、前記止水弁が前記付勢力に抗して前記弁座から離間し前記通水路を開くとともに、該止水弁の弁軸直交方向への傾動が規制され、前記ホース継手が前記継手本体から脱落した状態では、前記止水弁が前記付勢力により前記弁座に着座し前記通水路を閉じるとともに、該止水弁の弁軸直交方向に傾動可能となり、該弁座に着座した状態の該止水弁を弁軸直交方向に傾動させると、該止水弁が該弁座から離間するものである。
【0008】
請求項2においては、前記止水弁には、前記通水路の内周面に向いて突起する前記傾動規制部材となる突起部が設けられ、前記通水路の内周面には、前記ホース継手が前記継手本体に装着された状態のときに、該突起部と対向して当接する当接部が設けられ、該突起部が該当接部に当接することにより、該止水弁の弁軸直交方向への傾動が規制されるものである。
【0009】
請求項3においては、前記止水弁には、前記通水路の内周面に内接して該止水弁の弁軸直交方向への傾動を規制する、前記傾動規制部材となる弾性変形可能な一対のガイド部材が設けられ、前記ホース継手が前記継手本体から脱落した状態のときに、該一対のガイド部材が弾性変形することにより、該止水弁が弁軸直交方向に傾動されるものである。
【0010】
請求項4においては、前記止水弁は、前記ホース継手側の端部の外周面が、前記通水路内に設けられた状態で該通水路の内周面と面一になるように形成されているものである。
【0011】
請求項5においては、前記止水弁は、バネにより前記付勢力を付与されており、該バネは、前記ホース継手が前記継手本体に装着された状態では、前記止水弁の上部に収納されるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
請求項1においては、
給水時においては止水弁の傾動が規制されるため止水弁の姿勢が安定し、止水弁の姿勢が不安定となって給水量が不意に低下することがなく給水が安定する。また、給水停止時においては止水弁を傾動させて弁座から離間させることにより、内圧を容易に減圧できる。
【0014】
請求項2においては、
止水弁の突起部と通水路の内周面の当接部とによる簡易かつ安価な構成で、給水時における止水弁の傾動が確実に規制されて止水弁の姿勢が安定することにより給水が安定する。
【0015】
請求項3においては、
ガイド部材による簡易かつ安価な構成で、給水時における止水弁の傾動が確実に規制されて止水弁の姿勢が安定することにより給水が安定する。また、給水停止時においてはガイド部材が弾性変形することにより止水弁を傾動させて内圧を容易に減圧できる。
【0016】
請求項4においては、
ホース継手を水栓継手に装着する際に、止水弁の端部が通水路の内周面に引っ掛からないため、内周面(パッキン等)を傷つけない。
【0017】
請求項5においては、
給水がバネ内を通過しないため、給水に混入するゴミ等がバネに付着して給水量が低下しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は水栓とホースとを接続した本発明の第一実施例に係る水栓継手を示した断面図、図2は第一実施例に係る水栓継手本体を示した断面図、図3は(a)第一実施例に係る止水弁を示した正面図(b)(a)におけるA―A’端面図(c)同じくB―B’端面図(d)同じくC―C’端面図、図4は給水時の第一実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図、図5は給水停止時の第一実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図、図6は給水停止時に止水弁を傾動させた状態の第一実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図、図7は水栓とホースとを接続した本発明の第二実施例に係る水栓継手を示した断面図、図8は第二実施例に係る水栓継手本体を示した断面図、図9は(a)第二実施例に係る止水弁を示した正面図(b)同じく右側面図(c)同じく底面図(d)(b)におけるA―A’端面図(e)同じくB―B’端面図、図10は給水時の第二実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図、図11は給水停止時の第二実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図、図12は給水停止時に止水弁を傾動させた状態の第二実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図、図13は水栓とホースとを接続した従来の水栓継手を示した断面図、図14は給水停止時の従来の水栓継手を示した断面図、図15は給水時に止水弁の姿勢が不安定となった状態の従来の水栓継手を示した断面図である。
【0019】
まず、本発明の第一実施例に係る水栓継手1について、図1から図6を用いて説明する。
図1に示すように、第一実施例に係る水栓継手1は、壁面(図示省略)に取り付けられた壁付の水栓2(例えば、洗濯機用水栓)の吐水口21に装着されている。水栓継手1は、水栓2とホース4(厳密にはホース継手3)とを通水可能に接続するものであり、水栓2とホース4とが通水可能に接続された状態で該水栓2からホース4への給水が行われる給水中にホース継手3が脱落すると、給水を停止する機能を有している。
なお、以下の説明では、図1において紙面上下方向を「上方」、「下方」、紙面左右方向を「左方」、「右方」とする。また、本実施例においては、壁付の水栓2に水栓継手1を装着した使用例について説明するが、水栓継手1の使用用途は本実施例に限定するものではない。
【0020】
ホース継手3は、ホース4の端部に設けられており、ホース継手本体31と、ボール33・33と、スライドリング32と、を備え、ホース4を水栓継手1に着脱可能に装着するようになっている。
【0021】
ホース継手本体31は、ホース継手3の本体を成す筒(円筒)状の部材であって、開口下部がホース4の端部に嵌入されて固定され、開口上部に水栓継手1の水栓継手本体12が嵌入されている。ホース継手本体31の内周面には、環状溝(図符号無し)が形成されて該環状溝にパッキン34が嵌装されており、該パッキン34によりホース継手本体31と水栓継手本体12との間をシールして漏水を防止している。ホース継手本体31の内周下部には、内径が縮径された小径部31aが形成されており、該小径部31aに水栓継手1の止水弁11の下端(係合部11e)が係合されている。ホース継手本体31の上部には、ボール33・33が設けられるボール孔(図符号無し)が穿設されている。
【0022】
ボール33・33は、前記ボール孔にそれぞれ転動自在に設けられており、水栓継手本体12の係合溝12c(図2参照)に係合・脱着されるようになっている。ボール33・33は、ホース継手本体31の上下方向軸に対して互いに対向する位置(図1において紙面左右方向)に設けられている。なお、本実施例ではボール33・33と直交する位置(図1において紙面奥行き方向)に、ボール33・33と同様に図示しない二つのボールが転動自在に設けられている。
【0023】
スライドリング32は、ホース継手本体31に上下方向に摺動可能に外嵌される環状部材であって、ボール33・33を水栓継手本体12の係合溝12cに係合・脱着させるようになっている。スライドリング32の内周面には、環状に突起してボール33・33に当接する突起部32bが形成されている。スライドリング32とホース継手本体31との間(具体的には、突起部32bの下面とホース継手本体31の外周面との間)には、バネ32cが介設されており、該バネ32cによりスライドリング32が上方向に付勢されている。スライドリング32の外周面には、弾性変形してガイドプレート14に係合・脱着されるフック32aが一体的に成形されており、該フック32aがガイドプレート14の外縁に係止されることにより、ホース継手3と水栓継手1との接続状態を保持してホース継手3が水栓継手1から不意に脱落することを防止している。
【0024】
このような構成により、ホース継手3においては、ホース継手本体31に水栓継手1(水栓継手本体12)が嵌入された状態で、スライドリング32がバネ32cの付勢力により上方向に押し上げられると、突起部32bがボール33・33に当接し、ボール33・33が転動して水栓継手本体12の係合溝12cに係合する。これにより、ホース継手3と水栓継手1との嵌入方向への相対的移動が規制され、ホース継手3が水栓継手1に装着される。
反対に、スライドリング32がバネ32cの付勢力に抗して下方向に押し下げられると、突起部32bがボール33・33から離間し、ボール33・33が転動して係合溝12cとの係合が解除されることにより、ホース継手3が水栓継手1から脱着される。
【0025】
次に、水栓継手1について、図1から図5を用いて説明する。
図1に示すように、水栓継手1は、継手本体(水栓継手本体)12と、ガイドプレート14と、メスホルダ13と、バネガイド17と、止水弁11と、を備える。
【0026】
ガイドプレート14は、水栓継手本体12の外周に形成された鍔部(図符号無し)に設けられている環状部材であって、該ガイドプレート14の外縁にホース継手3のスライドリング32のフック32aが係止されるようになっている。
【0027】
メスホルダ13は、筒(円筒)状の部材であって、該メスホルダ13を介して水栓2(吐水口21)と水栓継手1(水栓継手本体12)とを接続するようになっている。メスホルダ13の上部の内周面にはネジ溝が形成されており、該ネジ溝を介してメスホルダ13の開口上部が水栓2の吐水口21に螺嵌される。メスホルダ13の開口下部には、水栓継手本体12の水栓接続部12a(図2参照)が嵌入されているとともに、メスホルダ13と水栓継手本体12との間でOリング18が水栓継手本体12に外嵌されており、該Oリング18によりメスホルダ13と水栓継手本体12との間をシールして漏水を防止している。
【0028】
バネガイド17は、水栓継手本体12の開口上部に嵌合された環状部材であって、部材中央部に設けられたガイド部17aでバネ15の上部を支持・案内するようになっている。ガイド部17aは、底面が開放された筒(円筒)状部であって、該ガイド部17a内にバネ15が内挿されて該バネ15の下部が底面から突出している。ガイド部17aの周囲には、水栓2側とホース4側とを連通する水路となる複数の通水孔(図符号無し)が形成されている。
バネ15は、上部がバネガイド17のガイド部17aに支持・案内され、下部が止水弁11の受け部11d(図3(a)参照)に支持されており、止水弁11を下方(止水弁11が弁座12dに着座する方向)に付勢している。
【0029】
図2に示すように、水栓継手本体12は、水栓継手1の本体を成す筒(円筒)状の部材であって、水栓継手本体12内には水栓2側からホース4側にかけて貫通する通水路12pが形成されている。水栓継手本体12は、開口上部がメスホルダ13(図1参照)を介して水栓2に接続される水栓接続部12aとされ、開口下部がホース継手本体31に嵌入されるホース継手接続部12bとされている。水栓継手本体12の外周における上下中途部には、上下円筒の外径が縮径されたくびれ部が形成されており、該くびれ部がホース継手3のボール33が係合する係合溝12cとされている。水栓継手本体12内に形成される通水路12pの途中部には、止水弁11が着座する弁座12dが形成されている。
【0030】
弁座12dは、通水路12pの内径が下方に向かって徐々に縮径された斜面で形成されており、該弁座12dに止水弁11(栓部11a)が着座することにより、通水路12pを閉じて水栓2からホース4への給水を停止することが可能となっている。弁座12dの下部には、給水時(図4に示す止水弁11の栓部11aが弁座12dから離間して通水路12pが開いた状態。以下、適宜「給水時」という。)に止水弁11の突起部11cと対向して当接する当接部12eが設けられている。
【0031】
当接部12eは、通水路12p(ホース継手接続部12b側)の内径が縮径(内径D)され、弁座12dの下端から下方向に所定の長さ(長さL)に形成されている。具体的には、当接部12eは、図4に示す止水弁11の栓部11aが弁座12dから離間して通水路12pが開いた状態(給水時)においては、突起部11cと対向して当接するが、図5に示す止水弁11の栓部11aが弁座12dに着座して通水路12pが閉じた状態(以下、適宜「給水停止時」という。)においては、突起部11cが当接しないように形成されている。
【0032】
図3(a)に示すように、止水弁11は、栓部11aと、軸部11bと、を備え、栓部11aが弁座12dに着座することで通水路12pを閉じ、水栓2からホース4側への給水を停止することが可能となっているとともに、栓部11aが弁座12dから離間することで通水路12pを開き、水栓2からホース4側への給水を行うことが可能となっている。
【0033】
栓部11aは、下部に弁座12dの斜面形状に嵌合するテーパー状の着座面P1が形成されており、該着座面P1が弁座12dに着座することで通水路12pを閉じるようになっている。また、通水路12pが閉じられた際、栓部11aの下部(着座面P1)が弁座12dに嵌合することにより、止水弁11の下方への移動が確実に規制されるようになっている。
栓部11aの下部外周面(着座面P1)には、環状溝(図符号無し)が形成され、該環状溝にOリング16が外嵌されている。該Oリング16を介して栓部11aが弁座12dに着座することにより、栓部11aと弁座12dとの間をシールして漏水を防止し、確実に通水路12pを閉じて給水を停止するようになっている。栓部11aの上部には、円筒状の凹みである受け部11dが形成されており、該受け部11dの底面にバネ15の下部が支持されている。
【0034】
受け部11dは、図4に示すように、底面でバネ15の下部を支持するとともに、バネガイド17のガイド部17aと協動して給水時にバネ15を凹み内に収納するようになっている。具体的には、給水時に受け部11dの開口上部がガイド部17aの下部で覆われて(換言すると、蓋されて)、バネ15を凹み内に収納して通水路12pから隔離するようになっている。
【0035】
軸部11bは、栓部11aの下部で止水弁11の軸体を構成している。軸部11bは、図3(b)に示すように、断面形状が略矢印状に形成されており、該矢印形状の終端(右端)が当接部12eに当接し、該矢印形状の始端(左端)と当接部12eとの間には隙間tが形成されている。軸部11bの左側の上下中途部(図3(a)参照)には、当接部12eに向いて突起する突起部11c(傾動規制部材)が設けられている。
【0036】
突起部11cは、端部(左端)が当接部12eに当接するように(換言すると、前記隙間tの長さ)突起している。すなわち、図3(c)に示すように、止水弁11は、軸部11bの右端(矢印形状の終端)と左端(突起部11c)とが当接部12eに当接し、当接部12eの内径Dと止水弁11の左右幅とが略一致するように形成されている。
【0037】
軸部11bのホース継手3側の下端部の外周面(右側面)は、止水弁11を通水路12pに嵌装した状態で、通水路12p(ホース継手接続部12b側)の内周面と面一になるように形成され(図3(d)参照)、ホース継手本体31の小径部31aに係合される係合部11eとされている。係合部11eは、通水路12p(ホース継手接続部12b側)の内周面に沿って平面視円弧状に形成されている。
【0038】
次に、給水時及び給水停止時における第一実施例に係る止水弁11の挙動について、図6を加えて説明する。なお、図4から図6に示す「黒矢印」は、水の流れ(水路)を示す。
【0039】
まず、図4に示す給水時においては、水栓2に接続された水栓継手1にホース継手3が装着されており、止水弁11の係合部11eにホース継手本体31の小径部31aが係合されることにより、止水弁11(栓部11a)がバネ15の付勢力に抗して水栓2側へ移動して弁座12dから離間する(すなわち、止水弁11は、図5に示す姿勢から図4に示す姿勢へと変化する)。
ここで、止水弁11は、係合部11eの外周面(右側面)が通水路12p(ホース継手接続部12b側)の内周面に摺接し、軸部11bの右側部(矢印形状の終端)及び突起部11cが当接部12eに摺接して弁座12dから離間する。離間が完了した状態においては、止水弁11は、軸部11bの右側部(矢印形状の終端)と突起部11cとが当接部12eに当接している(図3(c)参照)。すなわち、軸部11bの右側部(矢印形状の終端)と、突起部11cとが、当接部12eに当接して協動することにより、止水弁11の弁軸S1直交方向への相対的移動が規制されている。
こうして、止水弁11は、軸部11bの右側部(矢印形状の終端)と、突起部11cとが、当接部12eに当接することにより、弁軸S1が水栓継手本体12の中心軸(通水路12pの中心)と略一致した状態で拘束されて、弁軸S1直交方向への傾動が規制されている。
【0040】
次に、図5に示す給水停止時においては、水栓継手1とホース継手3とが接続された給水中の状態から、水栓継手1からホース継手3が脱落した状態となっている。
この状態では、止水弁11の係合部11eとホース継手本体31の小径部31aとの係合が外れ、止水弁11(栓部11a)がバネ15の付勢力によりホース4側へ移動して弁座12dに着座する(すなわち、止水弁11は、図4に示す姿勢から図5に示す姿勢へと変化する)。
ここで、止水弁11は、前記離間の際と同様に、係合部11eの外周面(右側面)が通水路12p(ホース継手接続部12b側)の内周面に摺接し、軸部11bの右側部(矢印形状の終端)及び突起部11cが当接部12eに摺接して弁座12dに着座するが、着座が完了した状態においては、軸部11bの右側部(矢印形状の終端)は、当接部12eに当接されたままであるが、突起部11cは当接部12eよりも下方に位置しており、該当接部12eとの当接が解除されている(図3(b)参照)。すなわち、止水弁11は、突起部11cが当接部12eの下方に退避し、当接部12eと止水弁11(軸部11bの左端(矢印形状の始端))との間には、隙間tが形成されている。
こうして、止水弁11は、該隙間tが形成されることにより上述した拘束が解除され、弁軸S1直交方向への傾動の規制が解除される。これにより、止水弁11を弁軸S1直交方向へ傾動させることが可能となっている。
【0041】
そして、水栓2からホース4への給水が行われている給水時からホース継手3が脱落して給水停止時の状態になった場合には、水栓継手1内には、水栓2から圧送された水が充填されており、止水弁11(栓部11a)を弁座12dに押圧する内圧が作用している。
その際には、水栓2を閉じた上で、図6に示すように、栓部11aの一側(例えば、図6において右側)を支点として止水弁11を傾動(角度θ1)させること(てこの原理)により、栓部11aの他側(図6において左側)を弁座12dから僅かに離間させて、水栓継手1内に充填されている水を外部に放出し、内圧を容易に低減できる。
【0042】
以上のように、第一実施例に係る水栓継手1においては、水栓2とホース4の端部に設けられるホース継手3とを通水可能に接続し、前記ホース継手3が脱落すると、前記水栓2からの通水を停止する水栓継手1であって、前記ホース継手3が装着される水栓継手本体12と、該水栓継手本体12内に形成される通水路12pと、該通水路12pの途中部に形成される弁座12dと、前記通水路12p内に摺動可能に設けられ、前記弁座12dに対して着座する方向への付勢力が付与される止水弁11と、を備え、前記止水弁11は、前記通水路12pが開いた状態において該止水弁11の弁軸S1直交方向への傾動を規制する突起部11cを備え、前記ホース継手3が前記水栓継手本体12に装着された状態では、前記止水弁11が前記付勢力に抗して前記弁座12dから離間し前記通水路12pを開くとともに、該止水弁11の弁軸S1直交方向への傾動が規制され、前記ホース継手3が前記水栓継手本体12から脱落した状態では、前記止水弁11が前記付勢力により前記弁座12dに着座し前記通水路12pを閉じるとともに、該止水弁11の弁軸S1直交方向に傾動可能となり、該弁座12dに着座した状態の該止水弁11を弁軸S1直交方向に傾動させると、該止水弁11が該弁座12dから離間する。
このような構成により、給水時においては止水弁11の傾動が規制されるため止水弁11の姿勢が安定し、止水弁11の姿勢が不安定となって給水量が不意に低下することがなく給水が安定する。また、給水停止時においては止水弁11を傾動させて弁座12dから離間させることにより、内圧を容易に減圧できる。
【0043】
また、前記止水弁11には、前記通水路12p(ホース継手接続部12b側)の内周面に向いて突起する突起部11cが設けられ、前記通水路12p(ホース継手接続部12b側)の内周面には、前記ホース継手3が前記水栓継手本体12に装着された状態のときに、該突起部11cと対向して当接する当接部12eが設けられ、該突起部11cが該当接部12eに当接することにより、該止水弁11の弁軸S1直交方向への傾動が規制される。
このような構成により、止水弁11の突起部11cと通水路12pの内周面の当接部12eとによる簡易かつ安価な構成で、給水時における止水弁11の傾動が確実に規制されて止水弁11の姿勢が安定することにより給水が安定する。
【0044】
また、前記止水弁11は、前記ホース継手3側の端部(係合部11e)の外周面が、前記通水路12p内に設けられた状態で該通水路12pの内周面と面一になるように形成されている。
このような構成により、ホース継手3を水栓継手1に装着する際に、止水弁11の端部(係合部11e)が通水路12pの内周面に引っ掛からないため、内周面(パッキン34等)を傷つけない。
【0045】
また、前記止水弁11は、バネ15により前記付勢力を付与されており、該バネ15は、前記ホース継手3が前記水栓継手本体12に装着された状態では、前記止水弁11の上部(受け部11d)に収納される。
このような構成により、給水がバネ15内を通過しないため、給水に混入するゴミ等がバネ15に付着して給水量が低下しない。
【0046】
次に、本発明の第二実施例に係る水栓継手201について、図7から図12を用いて説明する。なお、図7から図12に示した第一実施例と同一符号の部材は、第一実施例と同一の構成であるため詳細な説明は省略する。
【0047】
図7に示すように、水栓継手201は、第一実施例に係る水栓継手1と同様に構成されるガイドプレート14と、メスホルダ13と、を備えるとともに、第一実施例に係る水栓継手1とは異なる構成の継手本体(水栓継手本体)212と、バネガイド217と、止水弁211と、を備える。
【0048】
バネガイド217は、ガイド部217aが第一実施例に係るガイド部17aよりも下方に長く形成されており、給水時においてガイド部217aの下部が止水弁211の受け部211d(図9(a)参照)に嵌合するようになっている。
【0049】
図8に示すように、水栓継手本体212は、水栓継手201の本体を成す筒(円筒)状の部材であって、水栓継手本体212内には通水路212pが形成されている。水栓継手本体212は、開口上部が水栓接続部212aとされ、開口下部がホース継手接続部212bとされている。水栓継手本体212の外周における上下中途部には、係合溝212cが形成されている。通水路212pの途中部には、弁座212dが形成されている。
【0050】
図9(a)、(b)に示すように、止水弁211は、栓部211aと、軸部211bと、を備える。
栓部211aは、下部に弁座212dの斜面形状に嵌合するテーパー状の着座面P2が形成されており、該着座面P2がOリング16を介して弁座212dに着座することで通水路212pを閉じるようになっている。また、通水路212pが閉じられた際、栓部211aの下部(着座面P2)が弁座212dに嵌合することにより、止水弁211の下方への移動が確実に規制されるようになっている。栓部211aの上部には、円筒状の凹みである受け部211dが形成されている。
【0051】
受け部211dは、第一実施例に係る受け部11dと同様に底面でバネ15の下部を支持し、バネガイド217のガイド部217aと協動して給水時にバネ15を凹み内に収納するとともに、第二実施例では給水時においてガイド部217aの下部が受け部211dに嵌合して挿入されることにより、止水弁211の姿勢が安定するようになっている(図10参照)。受け部211dの底面中央部には、バネ15を被装する突起部211fが突設されている。
【0052】
軸部211bは、栓部211aの下部で止水弁211の軸体を構成している。軸部211bは、通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に内接する摺接部211gを備える。軸部211bの下部には、ホース継手本体31の小径部31aに係合される係合部211eが形成されている。
摺接部211gは、図9(d)、(e)に示すように、通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に沿って平面視円弧状に形成されており、該摺接部211gが通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に摺接されながら止水弁211が摺動するようになっている。
【0053】
係合部211eは、ホース継手本体31の小径部31aの内径より拡径の平面視円弧状に形成されている。係合部211eは、図9(c)に示すように、半円以上の円弧状に形成されており、係合部211eが小径部31aに確実に係合して止水弁211がホース継手本体31内に落ち込まないようになっている。係合部211eの円弧両端部の上部には、一対のガイド部材211h・211h(傾動規制部材)が設けられている。
【0054】
ガイド部材211h・211hは、通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に内接して止水弁211の弁軸S2直交方向への傾動を規制する、弾性変形可能な部材(例えば、プラスチック製)である。ガイド部材211h・211hは、係合部211eの円弧両端部の上部に立設され、上端部が止水弁211の上下中途部に位置するようになっている。ガイド部材211h・211hは、図9(d)に示すように、止水弁211の弁軸S2方向に長手方向を有する断面形状が円弧状の板状部材であって、前記摺接部211gと同一円周上に形成されている。ガイド部材211h・211hは、係合部211eとの結合部(部材下部)を支点に部材上部が撓んで弾性変形するようになっている。具体的には、ガイド部材211h・211hは、図9(b)に示すように、部材上部が相互に近づくように撓んで弾性変形(二点鎖線で示すガイド部材211h・211h)するようになっている。
【0055】
次に、給水時及び給水停止時における第二実施例に係る止水弁211の挙動について、図10から図12を用いて説明する。なお、図10から図12に示す「黒矢印」は、水の流れ(水路)を示す。
【0056】
まず、図10に示す給水時においては、水栓2に接続された水栓継手201にホース継手3が装着されており、止水弁211の係合部211eにホース継手本体31の小径部31aが係合されることにより、止水弁211(栓部211a)がバネ15の付勢力に抗して水栓2側へ移動して弁座212dから離間する(すなわち、止水弁211は、図11に示す姿勢から図10に示す姿勢へと変化する)。
ここで、止水弁211は、摺接部211g及びガイド部材211h・211hが通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に摺接して弁座212dから離間する。離間が完了した状態においては、止水弁211は、摺接部211g及びガイド部材211h・211hが通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に内接している。すなわち、摺接部211g及びガイド部材211h・211hが通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に内接して協動することにより、止水弁211の弁軸S2直交方向への相対的移動が規制されている。
こうして、止水弁11は、摺接部211g及びガイド部材211h・211hが通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に内接することにより、弁軸S2が水栓継手本体212の中心軸(通水路212pの中心)と略一致した状態で拘束されて、弁軸S2直交方向への傾動が規制されている。
【0057】
次に、図11に示す給水停止時においては、水栓継手1とホース継手3とが接続された給水中の状態から、水栓継手1からホース継手3が脱落した状態となっている。
この状態では、止水弁211の係合部211eとホース継手本体31の小径部31aとの係合が外れ、止水弁211(栓部211a)がバネ15の付勢力によりホース4側へ移動して弁座212dに着座する(すなわち、止水弁211は、図10に示す姿勢から図11に示す姿勢へと変化する)。
そして、止水弁211は、前記離間の際と同様に、摺接部211g及びガイド部材211h・211hが通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に摺接して弁座212dに着座する。着座が完了した状態においても、止水弁211は、摺接部211g及びガイド部材211h・211hが通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に内接しており、弁軸S2が水栓継手本体212の中心軸(通水路212pの中心)と略一致した状態で拘束されて、弁軸S2直交方向への傾動が規制されたままである。
【0058】
ここで、水栓2からホース4への給水が行われている給水時からホース継手3が脱落して給水停止時の状態になった場合には、水栓継手201内には、水栓2から圧送された水が充填されており、止水弁211(栓部211a)を弁座212dに押圧する内圧が作用している。
その際には、水栓2を閉じた上で、図12に示すように、栓部211aの一側(例えば、図12において摺接部211g側)を支点として止水弁211を傾動(角度θ2)させること(てこの原理)により、栓部211aの他側を弁座212dから僅かに離間させて、水栓継手201内に充填されている水を外部に放出し、内圧を容易に低減できる。止水弁211は、前述のようにガイド部材211h・211hの部材上部が撓んで弾性変形(図9(b)参照)することにより傾動する。
【0059】
以上のように、第二実施例に係る水栓継手201においては、前記止水弁211には、前記通水路212p(ホース継手接続部212b側)の内周面に内接して該止水弁211の弁軸S2直交方向への傾動を規制する、弾性変形可能な一対のガイド部材211h・211hが設けられ、前記ホース継手3が前記水栓継手本体12から脱落した状態のときに、該一対のガイド部材211h・211hが弾性変形することにより、該止水弁211が弁軸S2直交方向に傾動される。
このような構成により、ガイド部材211h・211hによる簡易かつ安価な構成で、給水時における止水弁211の傾動が確実に規制されて止水弁211の姿勢が安定することにより給水が安定する。また、給水停止時においてはガイド部材211h・211hが弾性変形することにより止水弁211を傾動させて内圧を容易に減圧できる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】水栓とホースとを接続した本発明の第一実施例に係る水栓継手を示した断面図。
【図2】第一実施例に係る水栓継手本体を示した断面図。
【図3】(a)第一実施例に係る止水弁を示した正面図(b)(a)におけるA―A’端面図(c)同じくB―B’端面図(d)同じくC―C’端面図。
【図4】給水時の第一実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図。
【図5】給水停止時の第一実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図。
【図6】給水停止時に止水弁を傾動させた状態の第一実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図。
【図7】水栓とホースとを接続した本発明の第二実施例に係る水栓継手を示した断面図。
【図8】第二実施例に係る水栓継手本体を示した断面図。
【図9】(a)第二実施例に係る止水弁を示した正面図(b)同じく右側面図(c)同じく底面図(d)(b)におけるA―A’端面図(e)同じくB―B’端面図。
【図10】給水時の第二実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図。
【図11】給水停止時の第二実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図。
【図12】給水停止時に止水弁を傾動させた状態の第二実施例に係る水栓継手の内部構造を示した断面図。
【図13】水栓とホースとを接続した従来の水栓継手を示した断面図。
【図14】給水停止時の従来の水栓継手を示した断面図。
【図15】給水時に止水弁の姿勢が不安定となった状態の従来の水栓継手を示した断面図。
【符号の説明】
【0061】
1 水栓継手
2 水栓
3 ホース継手
4 ホース
11 止水弁
11c 突起部(傾動規制部材)
11d 受け部
11e 係合部
12 水栓継手本体(継手本体)
12d 弁座
12e 当接部
12p 通水路
15 バネ
201 水栓継手
211 止水弁
211d 受け部
211h ガイド部材(傾動規制部材)
212 水栓継手本体(継手本体)
212d 弁座
212p 通水路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水栓とホースの端部に設けられるホース継手とを通水可能に接続し、
前記ホース継手が脱落すると、前記水栓からの通水を停止する水栓継手であって、
前記ホース継手が装着される継手本体と、
該継手本体内に形成される通水路と、
該通水路の途中部に形成される弁座と、
前記通水路内に摺動可能に設けられ、前記弁座に対して着座する方向への付勢力が付与される止水弁と、を備え、
前記止水弁は、
前記通水路が開いた状態において該止水弁の弁軸直交方向への傾動を規制する傾動規制部材を備え、
前記ホース継手が前記継手本体に装着された状態では、前記止水弁が前記付勢力に抗して前記弁座から離間し前記通水路を開くとともに、該止水弁の弁軸直交方向への傾動が規制され、
前記ホース継手が前記継手本体から脱落した状態では、前記止水弁が前記付勢力により前記弁座に着座し前記通水路を閉じるとともに、該止水弁の弁軸直交方向に傾動可能となり、該弁座に着座した状態の該止水弁を弁軸直交方向に傾動させると、該止水弁が該弁座から離間する、
ことを特徴とする水栓継手。
【請求項2】
前記止水弁には、前記通水路の内周面に向いて突起する前記傾動規制部材となる突起部が設けられ、
前記通水路の内周面には、前記ホース継手が前記継手本体に装着された状態のときに、該突起部と対向して当接する当接部が設けられ、
該突起部が該当接部に当接することにより、該止水弁の弁軸直交方向への傾動が規制される、
ことを特徴とする請求項1に記載の水栓継手。
【請求項3】
前記止水弁には、前記通水路の内周面に内接して該止水弁の弁軸直交方向への傾動を規制する、前記傾動規制部材となる弾性変形可能な一対のガイド部材が設けられ、
前記ホース継手が前記継手本体から脱落した状態のときに、該一対のガイド部材が弾性変形することにより、該止水弁が弁軸直交方向に傾動される、
ことを特徴とする請求項1に記載の水栓継手。
【請求項4】
前記止水弁は、前記ホース継手側の端部の外周面が、前記通水路内に設けられた状態で該通水路の内周面と面一になるように形成されている、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水栓継手。
【請求項5】
前記止水弁は、バネにより前記付勢力を付与されており、
該バネは、前記ホース継手が前記継手本体に装着された状態では、前記止水弁の上部に収納される、
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の水栓継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−103145(P2009−103145A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−273084(P2007−273084)
【出願日】平成19年10月19日(2007.10.19)
【出願人】(000114972)ヤンマー産業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】