説明

水栓装置

【課題】操作ハンドルの操作と、検知センサの検知、非検知により吐水・止水するものであっても、適正な水の流量の調整を容易に行うことを可能とする水栓装置を提供する。
【解決手段】水栓装置1は湯水混合弁と検知センサと電磁弁10とを備えている。湯水混合弁は給水管からの水のホースへの吐水、止水を変更可能である。検知センサはホースが連通した吐水口に検知物が近づいたか否かを検出する。電磁弁10は給水管とホースとに接続したバイパス管に設けられかつ電流が供給されていると開き電流の供給が停止されると閉じる連続通電式である。電磁弁10の電源系統29にはヘッド部用スイッチ30と混合弁用スイッチ31とが設けられている。ヘッド部用スイッチ30は吐水口を有する吐水管9のヘッド部24が基部から取り外されると電流の供給が不可能となる。混合弁用スイッチ31は湯水混合弁が開くと電流の供給が不可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動操作弁と、検知センサが検知物を検出している間電流が供給され続けて開く電磁弁とにより、吐水・止水する水栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から水栓装置として、操作ハンドルの手動操作による吐水弁の開閉と、検知センサの検知物の検知、非検知による吐水弁の開閉とにより水を吐水・止水する水栓装置(例えば、特許文献1参照)が用いられている。この特許文献1に示された水栓装置は、先端部に吐水口が設けられた吐水管と、前記吐水口に検知物が近づいたか否かを検出する前記検知センサと、開閉することで前記吐水口からの吐水、止水を変更する吐水弁と、検知物が近づいたことを検知センサが検出すると前記吐水弁を開くソレノイドと、揺動自在に設けられ操作ハンドルを備えている。操作ハンドルは、揺動されることで前記ソレノイドに前記吐水弁を操作させる状態と、前記ソレノイドと前記吐水弁との間を電気的に遮断して前記吐水弁を強制的に開く状態とに亘って、変位される。
【0003】
前述した水栓装置は、操作ハンドルが前記ソレノイドに前記吐水弁を操作させる状態に位置付けられて、前記検知センサが前記検知物を検出すると前記ソレノイドが前記吐水弁を開いて、吐水口から水を吐水する。また、前述した水栓装置は、操作ハンドルが前記ソレノイドに前記吐水弁を操作させる状態に位置付けられて、前記検知センサが前記検知物を検出しないと、前記ソレノイドが前記吐水弁を閉じて、吐水口からの水を止水する。さらに、水栓装置は、操作ハンドルが前記ソレノイドと前記吐水弁との間を遮断して前記吐水弁を強制的に開く状態に位置付けられると、吐水口から水を吐水する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平03−40364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載されている水栓装置は、一つの吐水弁をソレノイドと操作ハンドルとで操作するので、吐水量が安定せず、適正な水の流量の調整が困難であった。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、操作ハンドルの操作と、検知センサの検知物の検知、非検知により吐水・止水するものであっても、適正な水の流量の調整を容易に行うことを可能とする水栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る水栓装置は、給水源に連結した給水管と吐水管の吐水口に連通した吐水配管とが接続されて、前記給水管からの水の前記吐水配管への吐水、止水を変更可能な手動操作弁と、前記吐水口に検知物が近づいたか否かを検出する検知センサと、前記給水管と前記吐水配管とに接続したバイパス管に設けられ、かつ電流が供給されていると開き、前記電流の供給が停止されると閉じる連続通電式の電磁弁と、を備え、前記検知センサが前記検知物を検出すると前記電磁弁に電流を供給する水栓装置であって、前記電磁弁は、前記手動操作弁が開くと前記電流の供給が不可能となり、かつ前記手動操作弁が閉じると前記電流が供給可能となることを特徴とする。
【0008】
前記水栓装置では、手動操作弁が開くと、電磁弁への電流の供給が不可能となるために、検知センサが検知物としての人体などを検出して電磁弁が開いていても、手動操作弁が開かれると、電磁弁が閉じることとなる。このため、手動操作弁を開くと、電磁弁が開くことがないために、手動操作弁の操作のみによる水が吐水口から吐水されることとなる。したがって、吐水口から吐水される水の流量を手動操作弁のみにより調整することができ、吐水口から吐水される水の流量を容易に調整することができる。
【0009】
また、前記水栓装置では、前記吐水管は、前記吐水配管を引き出し可能に収容する基部と、前記基部に着脱自在でかつ前記吐水口が設けられたヘッド部と、を備え、前記電磁弁は、前記ヘッド部が前記基部から取り外されると前記電流の供給が不可能となり、かつ前記ヘッド部が前記基部に取り付けられると前記電流が供給可能となることが好ましい。この水栓装置では、ヘッド部を基部から取り外すと、電磁弁への電流の供給が不可能となるために、検知センサが検知物としての人体などを検出して電磁弁が開いていても、ヘッド部が基部から取り外されると、電磁弁が閉じることとなる。このため、ヘッド部が基部から取り外されると、電磁弁が開くことがないために、手動操作弁の操作のみによる水が吐水口から吐水されることとなる。したがって、吐水口から吐水される水の流量を手動操作弁のみにより調整することができ、吐水口から吐水される水の流量を容易に調整することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る水栓装置は、手動操作弁が開かれると、電磁弁が開くことがないため、適正な水の流量の調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、実施形態に係る水栓装置が設けられた洗面化粧台を示す斜視図である。
【図2】図2は、実施形態に係る水栓装置の構成を示す斜視図である。
【図3】図3は、実施形態に係る水栓装置の吐水管のヘッド部が基部から取り外された状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、実施形態に係る水栓装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、実施形態に係る水栓装置の電磁弁の電源系統を示す配線図である。
【図6】図6は、実施形態に係る水栓装置のタイムチャートであり、(a)は検知センサに対応するタイムチャート、(b)は湯水混合弁に対応するタイムチャート、(c)はヘッド部に対応するタイムチャート、(d)は電磁弁への電流に対応するタイムチャート、(e)は電磁弁側の吐水状態に対応するタイムチャート、(f)は湯水混合弁側の吐水状態に対応するタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る水栓装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0013】
図1は、実施形態に係る水栓装置が設けられた洗面化粧台を示す斜視図、図2は、実施形態に係る水栓装置の構成を示す斜視図、図3は、実施形態に係る水栓装置の吐水管のヘッド部が基部から取り外された状態を示す斜視図、図4は、実施形態に係る水栓装置の構成を示すブロック図、図5は、実施形態に係る水栓装置の電磁弁の電源系統を示す配線図、図6は、実施形態に係る水栓装置のタイムチャートであり、(a)は検知センサに対応するタイムチャート、(b)は湯水混合弁に対応するタイムチャート、(c)はヘッド部に対応するタイムチャート、(d)は電磁弁への電流に対応するタイムチャート、(e)は電磁弁側の吐水状態に対応するタイムチャート、(f)は湯水混合弁側の吐水状態に対応するタイムチャートである。
【0014】
図2、図3などに示す実施形態の水栓装置1は、典型的には、住宅に設置される住宅設備機器としての洗面化粧台2に設けられる。なお、本発明でいう住宅設備機器とは、勿論、住宅内に設置されて、この住宅の給水にかかる各種の給水機器などの設備機器をいい、具体的には、トイレ、トイレ手洗、洗面化粧台、浴室、キッチンなどをいう。
【0015】
洗面化粧台2は、図1に示すように、ベースキャビネット3と、洗面台4と、ミラーキャビネット5とを備えている。ベースキャビネット3は、箱状に形成され、かつ住宅の床面上に設置される。ベースキャビネット3は、各種の物品を収容可能である。洗面台4は、ベースキャビネット3の上面に取り付けられている。洗面台4の底部には、ベースキャビネット3内に通される排水用の配管が接続している。ミラーキャビネット5は、薄手の箱状に形成されかつベースキャビネット3の住宅の壁面寄りの縁の縁から立設しているとともに、中央に鏡6を取り付けられている。鏡6は、平板状に形成されかつ洗面台4を使用する人物などを映すことができる。また、ミラーキャビネット5は、各種の物品を収容可能である。ミラーキャビネット5の下端部には、水栓装置1の後述する吐水管9及び水栓8を取り付ける為の取付金具7(図2及び図3に示す)が取り付けられている。取付金具7は、吐水管9や水栓8などを通すための孔が設けられた平板状に形成されている。取付金具7は、平面形状が矩形状に形成され、かつその長手方向が水平方向と平行に設けられている。
【0016】
水栓装置1は、図2、図3及び図4に示すように、水栓8と、吐水管9と、電磁弁10と、検知センサ11と、制御部としての制御装置12(図4のみに示す)とを備えている。
【0017】
水栓8は、図2及び図3に示すように、水栓本体13と、手動操作弁としての湯水混合弁14(図4に示す)とを備えている。水栓本体13は、外観が円柱状の柱状部15と、柱状部15の上端部に取り付けられた操作ハンドル16とを備えている。柱状部15は、内側に空間が設けられた容器であって、前述した取付金具7に取り付けられている。柱状部15には、給水源としての上水道17に連結した給水管18の一端と、住宅に設置される給湯器19に連結した第2給水管20の一端とが取り付けられている。これらの給水管18,20は、ベースキャビネット3内に通される。給湯器19は、上水道17からの水が供給され、この上水道17からの水を加熱する。また、柱状部15には、吐水配管としてのホース21の一端が取り付けられている。ホース21は、可套性を有し、かつ吐水管9の後述する基部23内に出し入れ自在に設けられているとともに吐水管9のヘッド部24に他端が取り付けられている。ホース21の他端は、吐水管9の後述する吐水口25に連通している。また、ホース21の中央部は、ベースキャビネット3内に収容される。
【0018】
また、給水管18とホース21とには、バイパス管22の両端が接続している。バイパス管22は、湯水混合弁14を介することなく、給水管18とホース21とを直接連結して、給水管18からの水をホース21に導く。
【0019】
操作ハンドル16は、一端部が柱状部15の上端部に取り付けられている。操作ハンドル16は、柱状部15の上端部から洗面台4の上方に向かって延在したレバー状に形成されている。操作ハンドル16は、柱状部15の軸心回りに回動自在に設けられている。また、操作ハンドル16は、その他端部が鉛直方向に変位するように、前記一端部を中心として揺動自在に設けられている。
【0020】
湯水混合弁14は、水栓本体13の柱状部15の内部に設けられ、前述した給水管18,20及びホース21が接続している。湯水混合弁14は、操作ハンドル16の操作により作動状態が変化されて、給水管18,20からの水の混合比率及びこれらの流量を調節(変更)するとともに、ホース21内の流路の開閉即ち給水管18,20からの水のホース21への吐水、止水を変更可能である。
【0021】
水栓8は、操作ハンドル16が一端部を中心として揺動されることで、給水管18,20のうちの少なくとも一方からの水を吐水管9の吐水口25に供給したり、これらの水の吐水口25への供給を停止したりするとともに、これらの水等の吐水口25への供給量を変更する。こうして、水栓8の操作ハンドル16は、吐水口25からの水等の吐水と止水とを変更可能であるとともに吐水口25から吐水される水等の流量を変更可能な湯水混合弁14を操作する。また、水栓8の操作ハンドル16は、柱状部15の軸心回りに回動されることで、給水管18,20からの水の混合比率を変更可能な湯水混合弁14を操作する。
【0022】
吐水管9は、図2及び図3に示すように、取付金具7に取り付けられた基部23と、この基部23に着脱自在なヘッド部24とを備えている。ヘッド部24が基部23に取り付けられると、吐水管9は、取付金具7から洗面台4に向かって延びている。基部23は、取付金具7に取り付けられている。基部23は、内側にホース21を出し入れ自在に収容する筒状に形成されている。
【0023】
ヘッド部24は、その先端面に吐水口25が設けられている。吐水口25には、ホース21が連通している。ヘッド部24は、基端面が基部23の先端面に着脱自在となっている。本実施形態では、ヘッド部24の基端面と、基部23の先端面とには、互いに嵌合、離脱自在な嵌合凸部と嵌合凹部とが設けられている。嵌合凸部と嵌合凹部とが互いに嵌合して、ヘッド部24が基部23に取り付けられると、ホース21は、基部23の奥すなわちベースキャビネット3内などに収容される。ヘッド部24の吐水口25には、切替レバー26により回転されることで、吐水する水の泡沫、整流を切り替えるフィルタ27が設けられている。
【0024】
電磁弁10は、図4に示すように、バイパス管22に設けられ、バイパス管22内の流路を開閉自在である。電磁弁10は、電源28から電流が供給されていると開き即ちバイパス管22を通して給水管18内の水を直接ホース21内に導き、電源28からの電流の供給が停止されると閉じ即ちバイパス管22を通して給水管18内の水を直接ホース21内に導くことを停止する。電磁弁10は、所謂連続通電式の電磁弁である。即ち、電磁弁10は、開かれる時のみ電源28からの電流が供給され、閉じる時には電源28からの電流が供給されない。なお、電源28として、周知の電池などの直流電源や、商用電源からの交流電流を直流電流に変換するコンバータなどを用いることができる。
【0025】
電磁弁10に電源28からの電流を供給する電源系統29には、図5に示すように、ヘッド部用スイッチ30と、混合弁用スイッチ31とが設けられている。ヘッド部用スイッチ30は、前記電源系統29に接続しかつ互いに間隔をあけた一対の固定接点32と、ヘッド部24に設けられた可動接点33とを備えている。可動接点33は、ヘッド部24が基部23に取り付けられると、固定接点32同士を電気的に接続し、ヘッド部24が基部23から取り外されると、可動接点33が固定接点32から離間して、一対の固定接点32同士を開放させる。混合弁用スイッチ31は、前記電源系統29に接続しかつ互いに間隔をあけた一対の固定接点34と、湯水混合弁14に設けられた可動接点35とを備えている。可動接点35は、湯水混合弁14がホース21への流路を閉じると、固定接点34同士を電気的に接続し、湯水混合弁14がホース21への流路を開くと、可動接点35が固定接点34から離間して、一対の固定接点34同士を開放させる。
【0026】
こうして、電磁弁10は、湯水混合弁14が開くと電源28からの電流の供給が検知センサ11の検知物の検知、非検知によらず不可能となり、かつ湯水混合弁14が閉じると電源28からの電流が供給可能となる。また、電磁弁10は、ヘッド部24が基部23から取り外されると電源28からの電流の供給が検知センサ11の検知物の検知、非検知によらず不可能となり、かつヘッド部24が基部23に取り付けられると電源28からの電流が供給可能となる。
【0027】
検知センサ11は、図2及び図3に示すように、取付金具7に取り付けられかつ吐水管9の上方に設けられている。検知センサ11は、周知の赤外線式、光電式などの検知センサを用いることができ、所定の感知エリア内に手などの人体の一部や各種の食器などの検知物が侵入すると、この検知物を検出する非接触式のセンサである。検知センサ11は、吐水管9に手などの検知物が位置付けられると、この手などの検知物が近付いたことを検出する。検知センサ11は、検出した結果を制御装置12に向かって出力する。
【0028】
制御装置12は、図示しないRAM、ROM、CPU、入出力ポート及び記憶装置を備えた演算装置である。制御装置12の入力ポートには、少なくとも検知センサ11が接続している。制御装置12の出力ポートには、少なくとも電源28が接続している。制御装置12は、検知センサ11が検出した吐水管9に手などの検知物が近付いたことを示す情報に基づいて、水栓装置1全体の制御をつかさどる。
【0029】
制御装置12は、検知センサ11が検知物が近付いたことを検出すると、電源28に電磁弁10に電流を供給させる。また、制御装置12は、検知センサ11が検知物が近付いたことを検出しないと、電源28に電磁弁10に電流を供給させない。電磁弁10、制御装置12及び電源28は、ベースキャビネット3内に収容される。
【0030】
前述した構成の水栓装置1は、図6に示すように、湯水混合弁14が閉じかつヘッド部24が基部23に取り付けられている状態で、検知センサ11が検知物を検出すると、制御装置12が電源28に電磁弁10に電流を供給させて、電磁弁10を開き、吐水口25から水を吐水させる。また、水栓装置1は、ヘッド部24が基部23に取り付けられかつ検知センサ11が検知物を検出し電磁弁10が開いて吐水している状態で、湯水混合弁14が開かれると、図6に示すように、混合弁用スイッチ31が開放して電磁弁10への電流の供給が不可能となり、電磁弁10が閉じる。そして、湯水混合弁14が開いて、吐水口25から水を吐水させる。また、湯水混合弁14が閉じると、混合弁用スイッチ31が閉じて電磁弁10へ電流が供給されて、電磁弁10が開いて、吐水口25から吐水させる。
【0031】
水栓装置1は、湯水混合弁14が閉じかつ検知センサ11が検知物を検出し電磁弁10が開いて吐水している状態で、ヘッド部24が基部23から取り外されると、図6に示すように、ヘッド部用スイッチ30が開放して電磁弁10への電流の供給が不可能となり、電磁弁10が閉じて、吐水口25からの水を止水させる。そして、湯水混合弁14が開くと、吐水口25から水を吐水させる。ヘッド部24が基部23に取り付けられても、湯水混合弁14が開いていると、吐水口25から水を吐水させ続ける。その後、湯水混合弁14が閉じると、検知センサ11が検知物を検出している間、電磁弁10を開き、吐水口25から吐水させる。
【0032】
上記のように構成された水栓装置1では、湯水混合弁14が開くと、電磁弁10への電流の供給が不可能となるために、検知センサ11が検知物としての人体などを検出して電磁弁10が開いていても、湯水混合弁14が開かれると、電磁弁10が閉じることとなる。このため、湯水混合弁14を開くと、電磁弁10が開くことがないために、湯水混合弁14の操作のみによる水が吐水口25から吐水されることとなる。したがって、吐水口25から吐水される水の流量を湯水混合弁14のみにより調整することができ、吐水口25から吐水される水の流量を容易に調整することができる。
【0033】
また、水栓装置1では、ヘッド部24を基部23から取り外すと、電磁弁10への電流の供給が不可能となるために、検知センサ11が検知物としての人体などを検出して電磁弁10が開いていても、ヘッド部24が基部23から取り外されると、電磁弁10が閉じることとなる。このため、ヘッド部24が基部23から取り外されると、電磁弁10が開くことがないために、湯水混合弁14の操作のみによる水が吐水口25から吐水されることとなる。したがって、吐水口25から吐水される水の流量を湯水混合弁14のみにより調整することができ、吐水口25から吐水される水の流量を容易に調整することができる。
【0034】
前述した実施形態では、住宅設備機器としての洗面化粧台2を示しているが、本発明では、洗面化粧台2に限らず、種々の住宅設備機器に適用しても良いことは勿論である。また、前述した実施形態では、手動操作弁として湯水混合弁14を示しているが、本発明は、これに限ることなく、手動操作弁として、上水道17からの水の吐水、止水、流量調整を行う所謂単水弁を用いても良い。さらに、本発明では、吐水管9全体を、基部23と基部23から着脱自在なヘッド部24とで構成せずに、前述した取付金具7に取り付けられる構成としても良い。
【0035】
また、本発明では、検知センサ11から制御装置12に向かって出力される情報を伝送する系統に前述したスイッチ30,31を設けて、電磁弁10は、湯水混合弁14が開くと前記電流の供給が不可能となり、かつ湯水混合弁14が閉じると電流が供給可能となり、ヘッド部24が基部23から分離されると電流の供給が不可能となり、かつヘッド部24が基部23に取り付けられると電流が供給可能となっても良い。
【0036】
なお、上述した本発明の実施形態に係る水栓装置1は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 水栓装置
9 吐水管
10 電磁弁
11 検知センサ
14 湯水混合弁(手動操作弁)
17 上水道(給水源)
18 給水管
21 ホース(吐水配管)
22 バイパス管
23 基部
24 ヘッド部
25 吐水口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源に連結した給水管と吐水管の吐水口に連通した吐水配管とが接続されて、前記給水管からの水の前記吐水配管への吐水、止水を変更可能な手動操作弁と、
前記吐水口に検知物が近づいたか否かを検出する検知センサと、
前記給水管と前記吐水配管とに接続したバイパス管に設けられ、かつ電流が供給されていると開き、前記電流の供給が停止されると閉じる連続通電式の電磁弁と、
を備え、前記検知センサが前記検知物を検出すると前記電磁弁に電流を供給する水栓装置であって、
前記電磁弁は、前記手動操作弁が開くと前記電流の供給が不可能となり、かつ前記手動操作弁が閉じると前記電流が供給可能となることを特徴とする、
水栓装置。
【請求項2】
前記吐水管は、
前記吐水配管を引き出し可能に収容する基部と、
前記基部に着脱自在でかつ前記吐水口が設けられたヘッド部と、を備え、
前記電磁弁は、前記ヘッド部が前記基部から取り外されると前記電流の供給が不可能となり、かつ前記ヘッド部が前記基部に取り付けられると前記電流が供給可能となることを特徴とする、
請求項1に記載の水栓装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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