水洗便器用薬液供給装置

【課題】従来よりも構成が簡易であり、配置スペースをよりコンパクトにする。
【解決手段】 水洗便器用薬液供給装置1は、水洗便器内に洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続された洗浄水通過部10と、この洗浄水通過部10に臨む取り込み口21aを介して、前記洗浄水通過部10を通過する洗浄水を取り込むと共に、該取り込み口21aを除いて密閉に形成されている洗浄水取り込み室21とを備え、洗浄水取り込み室21内で圧縮されていた気体が膨張することを利用して薬液が混合された洗浄水を洗浄水通過部10に押し出す構成である。従来のように、洗浄水取り込み室21と洗浄水通過部10との間に弁機構を設ける必要がなく、構造が簡素であり、コンパクトな装置とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗便器用薬液供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に水洗便器では、消毒、消臭、洗浄等の目的で様々な薬剤による処理が行われている。この薬剤処理の方法は水洗便器の型によっても異なるが、例えば、薬剤を便器内や洗浄水貯水タンク内に直接投入するもの、薬剤を洗浄水貯水タンクの給水部位に置くものなどがある。しかしながら、このような方法では、薬剤交換作業が頻繁であったり、不経済であったりという種々の問題があり、これらの問題は、使用回数の多い公衆便所においてはとりわけ大きいものがあった。
【0003】
そこで、従来、水洗便器(特に、小便器)に洗浄水が流れる度に該水洗便器に消毒、消臭、洗浄等を目的とした必要量の薬液を自動的に供給する水洗便器用薬液供給装置が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特公昭49−21541号公報
【特許文献2】特開2003−96873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の水洗便器用薬液供給装置は、洗浄水を供給する洗浄水供給管から枝分かれさせた枝管を設け、洗浄水供給管中を流れる洗浄水の一部をこの枝管から取り込み、薬液と混合し、洗浄水の供給の終わり近くになって、洗浄水供給管中の圧力が低下すると、薬液と混合された洗浄水が、再び枝管を介して洗浄水供給管に戻り、各水洗便器に供給される。この際、従来のものは、所定量の液体を貯留可能なケース内に、薬液ビンを倒立させて配置し、薬液ビンから該ケース内に薬液を少量ずつ滲み出るようにして洗浄水と混合するようにしていると共に、洗浄水のケース内への取り込み量は、ケースと枝管との間に配置した弁機構により制御している。従って、洗浄水に混入される薬液濃度は、洗浄水がケース内に取り込まれた際に滲み出ている薬液量によって左右される。このため、水洗便器が連続使用された場合などにおいては、最初にケース内にたまっていた薬液が洗浄水と混ざって一旦排出された後、次に洗浄水がケース内に取り込まれるまでの時間が短く、その間にケース内にたまる薬液量が前回よりも少なくなり、薬液濃度が低くなってしまうなど、薬液濃度が安定しないという問題がある。また、薬液の消費量が水洗便器の使用頻度によって変化するため、定期メンテナンス時において既に薬液が消費されていたりする場合もある。また、洗浄水のケース内への流入量を制御するために、枝管とケースとの間に弁機構を設けなければならず、その分、構造が複雑で、特許文献2のように、弁機構の正確な動作を確保するための工夫も必要となる。
【0005】
本発明は上記に鑑みなされたものであり、洗浄水中に含まれる薬液濃度を従来よりも安定させることできると共に、従来よりも構成が簡易であり、しかも配置スペースをよりコンパクトにすることができる水洗便器用薬液供給装置を提供することを課題とする。また、本発明は、水洗便器の使用頻度に拘わらず、薬液の消費量を従来の装置よりも安定させることができる水洗便器用薬液供給装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明では、水洗便器に供給される洗浄水に薬液を供給する水洗便器用薬液供給装置であって、
前記各水洗便器内に前記洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続される洗浄水通過部と、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が取り込まれる洗浄水取り込み室と、
前記洗浄水取り込み室に連通された第1の薬液室と、
前記第1の薬液室に連通された第2の薬液室と、
前記第2の薬液室内に薬液を供給する薬液供給機構と
を具備し、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が前記洗浄水取り込み室に取り込まれて該洗浄水取り込み室内の気体を圧縮すると共に、前記薬液と混合され、
前記洗浄水通過部の圧力が低下してくると、前記洗浄水取り込み室内の気体の膨張により、薬液が混合された前記洗浄水が、前記洗浄水通過部に押し出される構成であることを特徴とする水洗便器用薬液供給装置を提供する。
請求項2記載の発明では、水洗便器に供給される洗浄水に薬液を供給する水洗便器用薬液供給装置であって、
前記各水洗便器内に前記洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続される洗浄水通過部と、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が取り込まれる洗浄水取り込み室と、
前記洗浄水取り込み室に連通された第1の薬液室と、
前記第1の薬液室に連通された第2の薬液室と、
前記第2の薬液室内に薬液を供給する薬液供給機構と
を具備し、
前記第1の薬液室と第2の薬液室とを連通する連通部が、該第2の薬液室の底面から所定の高さの位置に設けられ、該連通部を介して、第2の薬液室内の高濃度の薬液が、第2の薬液室から第1の薬液室へと移動可能な構成であり、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が前記洗浄水取り込み室に取り込まれて該洗浄水取り込み室内の気体を圧縮すると共に、前記薬液と混合され、
前記洗浄水通過部の圧力が低下してくると、前記洗浄水取り込み室内の気体の膨張により、薬液が混合された前記洗浄水が、前記洗浄水通過部に押し出される構成であることを特徴とする水洗便器用薬液供給装置を提供する。
請求項3記載の発明では、前記薬液供給機構は、薬液を収容する薬液収容部と、該薬液収容部に取り付けられると共に前記第2の薬液室に臨むように設けられ、該第2の薬液室に薬液を所定量ずつ供給可能なノズルとを備えて構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の水洗便器用薬液供給装置を提供する。
請求項4記載の発明では、水洗便器に供給される洗浄水に薬液を供給する水洗便器用薬液供給装置であって、
前記各水洗便器内に前記洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続される洗浄水通過部と、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が取り込まれる洗浄水取り込み室と、
前記洗浄水取り込み室に連通された第1の薬液室と、
前記第1の薬液室に連通された第2の薬液室と、
前記第2の薬液室内に薬液を供給する薬液供給機構と
を具備してなり、
前記薬液供給機構が、薬液を収容するための薬液収容部を備えて構成されていると共に、この薬液収容部が前記洗浄水取り込み室に連通され、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が前記洗浄水取り込み室に取り込まれ、該洗浄水取り込み室内の気体を圧縮すると共に、前記薬液と混合され、
前記洗浄水通過部の圧力が低下してくると、前記洗浄水取り込み室内の気体の膨張により、薬液が混合された前記洗浄水が、前記洗浄水通過部に押し出される構成であることを特徴とする水洗便器用薬液供給装置を提供する。
請求項5記載の発明では、前記薬液供給機構の薬液収容部は、上端付近に開口部を有する略筒型に形成されて前記洗浄水取り込み室内に配置され、前記開口部を介して洗浄水取り込み室と連通されていることを特徴とする請求項4記載の水洗便器用薬液供給装置を提供する。
請求項6記載の発明では、前記薬液供給機構の薬液収容部は、前記洗浄水取り込み室の外部に配置され、前記洗浄水取り込み室と薬液収容部とを連通する連通管を介して連通されていることを特徴とする請求項4記載の水洗器用薬液供給装置を提供する。
請求項7記載の発明では、前記薬液供給機構は、前記薬液収容部と、前記薬液収容部に取り付けられると共に前記第2の薬液室に臨むように設けられ、該第2の薬液室に薬液を所定量ずつ供給可能なノズルとを備えて構成されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1に記載の水洗便器用薬液供給装置を提供する。
請求項8記載の発明では、前記薬液供給機構の薬液収容部は、前記洗浄水取り込み室の上部に配置され、前記洗浄水取り込み室と薬液収容部とを連通する連通管を介して連通されており、かつ、前記薬液収容部から下方に延びる筒部を有すると共に、前記第2の薬液室が該筒部の下端に対向する位置関係で設けられ、該筒部の下端に設けたノズルが前記第2の薬液室に臨んでいることを特徴とする請求項4記載の水洗器用薬液供給装置を提供する。
請求項9記載の発明では、前記洗浄水通過部と前記洗浄水供給経路との接続部に介在され、洗浄水供給経路から洗浄水通過部内に取り込まれる洗浄水の圧力を高める圧力調整ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の水洗便器用薬液供給装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の水洗便器用薬液供給装置は、水洗便器内に洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続された洗浄水通過部と、この洗浄水通過部に臨む取り込み口を介して、前記洗浄水通過部を通過する洗浄水を取り込むと共に、該取り込み口を除いて密閉に形成されている洗浄水取り込み室とを備え、洗浄水取り込み室内で圧縮されていた気体が膨張することを利用して薬液が混合された洗浄水を洗浄水通過部に押し出す構成である。従来のように、洗浄水取り込み室と洗浄水通過部との間に弁機構を設ける必要がなく、構造が簡素であり、コンパクトな装置とすることができる。このため、洗浄水供給経路を構成する洗浄水供給管の中途に介在配設しても、また、水洗便器(特に、小便器)の上壁部や側壁部の外面に取り付けても、コンパクトであるため邪魔になることがなく、さらには、水洗便器(特に、小便器)の上壁部や側壁部の厚みの範囲内に設けられている配管系などを配置するための小さなスペースに配置することも可能である。また、洗浄水取り込み室内に洗浄水を取り込むことにより高まる気体の圧力を利用して洗浄水通過部に戻す構成であるため、取り付け位置は、水洗便器(特に、小便器)内の上部に設けられる洗浄水の吐出口の形成位置よりも低い位置であってもよく、取り付け位置の自由度が高く、種々の型の水洗便器に対応可能である。
【0008】
また、洗浄水を取り入れる洗浄水取り込み室と、薬液濃度の高い薬液が溜まっている第2の薬液室とが直接連通されているのではなく、両者間に第1の薬液室を介在させている。また、前回の洗浄時に取り込まれた洗浄水は、洗浄水通過部側に全て排出されるのではなく、洗浄水取り込み室に所定量残存していると共に、連通部を通じて第1の薬液室内、第2の薬液室内にも洗浄水が浸入している。そして、この洗浄水と薬液とが混ざり合った残留液体の薬液濃度は、第2の薬液室内の残留液体が最も高く、次いで、第1の薬液室内の残留液体となり、洗浄水取り込み室内の残留液体が最も濃度が低い状態となっている。従って、新たに流入した洗浄水は、流入した際の攪拌作用によりこれらの残留液体と混ざり合うが、洗浄水取り込み室と第2の薬液室との間に第1の薬液室が介在されているため、第2の薬液室内の薬液濃度の高い液体が大量に混ざり合うことはなく、主には、洗浄水取り込み室内の残留液体と第1の薬液室内に保持された薬液濃度の低い液体(低濃度の薬液)が混合される。これにより、洗浄水通過部側に戻される洗浄水の薬液濃度は、高濃度になることなく、ほぼ安定した適切な濃度になる。また、連続的に使用されても、第2の薬液室内の薬液濃度の高い液体(高濃度の薬液)が一気に消費されることはなく、水洗便器に供給される洗浄水中の薬液濃度を比較的安定した濃度にすることができる。
【0009】
また、薬液供給機構として、第2の薬液室に薬液を所定量ずつ供給可能なノズルを備えたものを用いると、薬液の消費量(消費時間)は、ほぼノズルから第2の薬液室へ流出する時間に比例するため、薬液収容部そのものの交換時期あるいは薬液収容部への薬液の補充時期を安定させることができ、メンテナンス時期の設定を適切に行うことができる。
【0010】
さらに、薬液供給機構の薬液収容部と洗浄水取り込み室とを連通した構成とすることにより、両者の内圧が等しくなり、洗浄水が薬液収容部側に流入することを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置1の概略構成を示す縦断面図である。図1に示したように、本実施形態の水洗便器用薬液供給装置1は、洗浄水通過部10、本体部20、薬液供給機構30を有して構成される。
【0012】
洗浄水通過部10は、垂直部11と水平部12を備えた断面略L字状に形成され、垂直部11側に洗浄水流入口11aが設けられ、水平部12の任意個所に洗浄水流出口12aが設けられている。洗浄水流入口11a及び洗浄水流出口12aは、洗浄水を供給する洗浄水供給経路に接続される。なお、ここでいう洗浄水供給経路とは、水洗便器内に洗浄水を吐出するために設けられる吐出口(図示せず)に至るまでに洗浄水が通過する経路、すなわち、洗浄水を供給する洗浄水供給管2と、一端が該洗浄水供給管2に接続される接続部3aになっており、他端が水洗便器内に洗浄水を吐出するために設けられる吐出口(図示せず)に連通され、水洗便器(特に、小便器)の上壁部や側壁部の厚みの範囲内に配設される便器内配管3とを含むものである。洗浄水通過部10は、この洗浄水供給経路中であれば、いずれの位置に接続してもよく、例えば、洗浄水供給管2の中途に、該洗浄水供給管2を切断して介在させたり、洗浄水供給管2と便器内配管3の接続部3aとの間に介在させたりすることができる。本実施形態では、図1に示したように、洗浄水流入口11aを洗浄水供給管2に連結し、洗浄水流出口12aを便器内配管3の接続部3aに接続している。
【0013】
本体部20は、図1及び図2に示したように、洗浄水取り込み室21、第1の薬液室22及び第2の薬液室23を有して構成されている。本実施形態において、洗浄水通過部10は、本体部20に隣接して一体に設けられており、両者間の隔壁15に形成された取り込み口21aを介して洗浄水取り込み室21が設けられている。洗浄水取り込み室21は、該取り込み口21aを除いた部分が実質的に密閉された密閉空間を形成しており、この密閉空間内に洗浄水が流入する。
【0014】
第1の薬液室22は、洗浄水取り込み室21に第1の連通路22aを介して連通されている一方、第2の連通路23aを介して第2の薬液室23に連通されている。従って、洗浄水取り込み室21内に取り込まれる洗浄水は、これらの連通路22a,23aを通じて各薬液室22,23に流入可能(移動可能)であり、薬液が混合された洗浄水は、洗浄水通過部10側の圧力の低下に伴って、連通路22a,23aを通じて各薬液室22,23から洗浄水取り込み室21方向に移動可能となっている。
【0015】
第2の連通路23aは、第2の薬液室23の底面から所定の高さの位置に開設されている(図1参照)。この第2の薬液室23には、後述の薬液供給機構30から薬液が直接供給されるが、第2の薬液室23にも、洗浄水取り込み室21、第1の連通路22a、第1の薬液室22、第2の連通路23aを介して洗浄水が流入する。従って、第2の薬液室23内は常時薬液のみが貯留されているというわけではなく、第1の薬液室22と比較して、より薬液濃度の高い液体(高濃度の薬液)が貯留されている。
【0016】
薬液供給機構30は、第2の薬液室23の上方に設けられる薬液収容部31と、この薬液収容部31から延びるチューブ32と、該チューブ32の先端に設けられたノズル33とを有している。そして、このノズル33が第2の薬液室23に臨んでいる。ノズル33は、薬液収容部31の容量、薬液の粘度、ノズル33自体の長さ等によっても好ましい範囲は異なるが、内径50μm〜0.5mmの金属製や合成樹脂製等の細い筒状部材が用いられる。ノズル33からの第2の薬液室23への薬液の供給は、洗浄水が流入し、洗浄水取り込み室21内が高圧になっている場合には、第1の薬液室22及び第2の薬液室23を介してノズル33の先端から薬液が流出しない方向に押圧されるため、その僅かな時間に限ってはノズル33から薬液は流出しにくい。しかし、通常、夜間の使用はほとんどなく、また、昼間であっても、洗浄水が流れている時間は、数十秒単位で1時間当たり数回から十数回程度であるため、1日単位で考えれば、その影響は実質的には無視できる。すなわち、1日当たりのノズル33から薬液の流出量は、変動要因である洗浄水の流れている時間を考慮することなく、ノズル33の内径や薬液の粘度等を考慮して求めればよく、薬液収容部31内に充填された薬液消費量(消費時間)は、水洗便器の使用頻度に拘わらず、ほぼ安定している。このため、薬液収容部31の交換あるいは薬液補充のためのメンテナンス間隔も安定させることができる。
【0017】
なお、本実施形態では、洗浄水通過部10の水平部12から取り込み口21aを介して洗浄水取り込み室21に取り込まれる水量を調整するため、水量調節部材13を設けている。本実施形態では、図1に示したように、一部に長手方向に傾斜する傾斜面13aを備えると共に、この傾斜面13aの傾斜角度が周方向に一定ではない柱状部材からなるものを用いている。これにより、傾斜角度が大きい傾斜面13aを取り込み口21aの下方に位置するように回転させた場合には、該傾斜面13aに接する水量が相対的に多くなるため、取り込み口21aから取り込まれる洗浄水量が増加する一方、傾斜角度の小さい傾斜面13aを取り込み口21aの下方に位置するように回転させた場合には、該傾斜面13aに接して取り込み口21a内に向かう水量が少なくなるため、取り込み口21aから取り込まれる洗浄水量は減少する。従って、本実施形態では、この水量調節部材13を回転させるだけで、洗浄水取り込み室21への取り込み水量を容易に調節できる。
【0018】
本実施形態によれば、洗浄水供給管2を流れる洗浄水が洗浄水通過部10に流入すると、洗浄水流出口12aから便器内配管3に流出し、各水洗便器の吐出口から該水洗便器内に吐出される。このとき、洗浄水通過部10を通過している洗浄水の一部は、取り込み口21aから洗浄水取り込み室21に取り込まれる。洗浄水取り込み室21は密閉空間であるため、洗浄水が取り込まれていくと、洗浄水取り込み室21内の気体が圧縮されていく。洗浄水の取り込み量は、洗浄水通過部10の内圧に比例する。洗浄水取り込み室21に洗浄水が取り込まれると、取り込まれた洗浄水の一部は第1の連通路22aを経て第1の薬液室22に流入し、さらには第2の連通路23aを経て第2の薬液室23にも若干流入する。ここで、洗浄水取り込み室21、第1の薬液室22及び第2の薬液室23内には、前回の洗浄時の残留液体が残っている。薬液濃度は、洗浄水取り込み室21内の残留液体が最も低く、第1の薬液室22内の残留液体(低濃度の薬液)はそれよりも高く、第2の薬液室23内の残留液体(高濃度の薬液)は最も高くなっている。洗浄水が流入した際には、その攪拌作用によって洗浄水取り込み室21内の薬液濃度の最も低い残留液体と混合することはもちろんのこと、第1の連通路22aを通じて、第1の薬液室22内の残留液体(低濃度の薬液)とも比較的よく混ざり合う。これに対し、第2の薬液室23内の残留液体(高濃度の薬液)と混ざり合う量は少量である。なお、第2の連通路23aは、第2の薬液室23の底面から所定の高さの位置に開設されているため、引き続き高濃度の薬液が所定量保持されるため、第2の薬液室23内の薬液が、洗浄水が流れる度に一気に消費されるということはない。
【0019】
洗浄水の供給の終わり近くになると、洗浄水供給管2及び洗浄水通過部10の内圧が低下するため、洗浄水取り込み室21内で圧縮されていた気体が膨張(復元)し、該洗浄水取り込み室21内に取り込まれ、上記したように主として洗浄水取り込み室21及び第1の薬液室22内の残留液体と混ざり合った洗浄水が、洗浄水通過部10に押し出され、便器内配管3及び吐出口を経て水洗便器内に供給される。但し、洗浄水取り込み室21内に取り込まれた洗浄水は、その全てが洗浄水通過部10に押し出されるのではなく、一部が残留する。通常は、第1の薬液室22及び第2の薬液室23内は残留液体で満たされており、上記した薬剤供給機構30のノズル33から、薬液が第2の薬液室23に滴下されると、その分、第2の薬液室23内の高濃度の薬液が第1の薬液室22内に移動する。さらに、第1の薬液室22内の低濃度の薬液が洗浄水取り込み室21内に移動し、該洗浄水取り込み室21に残留している液体によってさらに希釈されて残留する。水洗便器が連続して使用された場合は、上記した動作を繰り返し、新たに流入する洗浄水は、第2の薬液室23内の高濃度の薬液とは直接は混ざり合わず、主として洗浄水取り込み室21内の残留液体と第1の薬液室22内の残留液体(低濃度の薬液)と混合するため、使用頻度に拘わらず、薬液濃度の安定した洗浄水を供給できる。
【0020】
図3及び図4は、本発明の第2及び第3の実施形態を示す図である。上記第1の実施形態の場合、薬液供給機構30の薬液収容部31は、図1においては明示されていないが大気開放で形成されている。このため、密閉された洗浄水取り込み室21内に洗浄水が取り込まれると、洗浄水取り込み室21内が大気圧より高圧になり、ノズル33を介して薬液収容部31に連結されたチューブ32に洗浄水が流入し、さらには薬液収容部31に逆流する可能性がある。第2及び第3の実施形態は、かかる不都合を解消する工夫を含めたことを特徴とする。すなわち、第2及び第3の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置200,300では、薬液供給機構230,330の薬液収容部231,331と洗浄水取り込み室221,321とを連通し、両者の内圧を均衡させるようにしたものである。
【0021】
まず、図3の第2の実施形態では、薬液収容部231を洗浄水取り込み室221内に配置し、薬液収容部231の上端付近を開口させた構成としている。本実施形態では、上端面に開口部231aを備えた略筒型に形成された薬液収容部231を用いている。これにより、開口部231aを介して、洗浄水取り込み室221と薬液収容部231の内圧が等しくなる。
【0022】
洗浄水が流れていない状態では、薬液収容部231内の薬液の液面高さと、洗浄水取り込み室221の底壁部221aとの高低差により、薬液は、ノズル233を介して第2の薬液室223内に滴下されるため、高濃度の薬液が貯留される。洗浄水が流れ、洗浄水取り込み室221内に洗浄水が流入すると、密閉された洗浄水取り込み室221内の気体が圧縮されて内圧が高まると共に、開口部231aを介して、薬液収容部231内の圧力も高まる。これにより、洗浄水がノズル233を通じて薬液収容部231側に流入することが防止される。また、洗浄水取り込み室221に取り込まれた洗浄水は、第1の連通路222aを経て第1の薬液室222に流入する。第1の薬液室222には、上記実施形態と同様に、前回の洗浄により残った第2の薬液室223内の高濃度の薬液よりも濃度の低い薬液が溜まっていると共に、洗浄水取り込み室221内にはさらに薬液濃度の低い液体が溜まっており、流入した洗浄水は主として洗浄水取り込み室221内の液体と第1の薬液室222内の低濃度の薬液と混合する。一方、洗浄水の供給の終わり近くになると、洗浄水通過部210の内圧が低下するため、洗浄水取り込み室221内で圧縮されていた気体が膨張し、該洗浄水取り込み室221内に取り込まれ、主として洗浄水取り込み室221内の残留液体と第1の薬液室222内の残留液体(低濃度の薬液)と混合された洗浄水は、洗浄水通過部210に押し出され、水洗便器内に供給される。その他の構成、作用は、上記第1の実施形態と同様であるが、本実施形態では、洗浄水が薬液収容部231側に流入することを防止できるという利点がある。
【0023】
図4の第3の実施形態では、薬液収容部331を洗浄水取り込み室321の外部に配置する一方で、両者の上壁部同士を、連通管340で接続したものである。従って、本実施形態でも、第3の実施形態と同様に、連通管340を介して、薬液収容部331と洗浄水取り込み室321の各内圧が等しくなり、洗浄水が薬液収容部331側に流入することを防止できる。なお、図4においては、薬液収容部331の底壁にノズル333を備え、底壁を介した下方の室に第1及び第2の薬液室322,323が設けられている。第2の薬液室323は、ノズル333の直下に設けられ、上面開口の筒状のもので、高濃度の薬液が貯留される。第1の薬液室322は第2の薬液室323の周囲の空間が相当し、第2の薬液室322の上面開口部から溢れた薬液が洗浄水に希釈されて貯留される。第1の薬液室323は、第1の連通路322aを介して洗浄水取り込み室321と連通されている。
【0024】
洗浄水が流れていない状態では、薬液は、ノズル333を介して第2の薬液室323内に滴下され、高濃度の薬液が貯留される。洗浄水が流れ、洗浄水取り込み室321内に洗浄水が流入すると、密閉された洗浄水取り込み室321内の気体が圧縮されて内圧が高まると共に、連通管340を介して、薬液収容部331内の圧力も高まる。これにより、洗浄水がノズル333を通じて薬液収容部331側に流入することが防止される。洗浄水取り込み室321に取り込まれた洗浄水は、第1の連通路322aを経て第1の薬液室322に流入する。第1の薬液室322には、第2の薬液室323から溢れ出た高濃度の薬液が希釈されて溜まっており、この希釈された薬液(低濃度の薬液)が洗浄水と混合される。もちろん、この間に洗浄水取り込み室321内に残留する液体とも混合される。洗浄水の供給の終わり近くになると、洗浄水通過部310の内圧が低下するため、洗浄水取り込み室321内で圧縮されていた気体が膨張し、該洗浄水取り込み室321内に取り込まれ、主として洗浄水取り込み室321内の残留液体及び第1の薬液室322内の残留液体(低濃度の薬液)と混ざり合った洗浄水は、洗浄水通過部310に押し出され、水洗便器内に供給される。その他の構成、作用は、上記各実施形態と同様であるが、本実施形態においても第2の実施形態と同様に、洗浄水が薬液収容部331側に流入することを防止できるという利点がある。
【0025】
図5〜図7は、本発明の第4の実施形態を示す図である。この第4の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置400は、ケーシング450内に、洗浄水取り込み室421と薬液収容部431が設けられている。具体的には、ケーシング450の下部に洗浄水取り込み室421が設けられ、第1の隔壁部(洗浄水取り込み室421の上壁部及び薬液収容部431の底壁部を兼用する)460を隔ててその上部に薬液収容部431が設けられている。
【0026】
洗浄水取り込み室421の下部には、該洗浄水取り込み室421の底壁部として機能する第2の隔壁部470を隔てて、第1の薬液室422及び第2の薬液室423が設けられている。第2の薬液室423は、第2の隔壁部470の中心付近に対応させて設けられた筒状に形成されてなり、その周囲を取り囲んで第1の薬液室422が設けられている。
【0027】
第2の隔壁部470には、厚み方向に貫通する第1の連通路422aが設けられており、洗浄水取り込み室421に流入した洗浄水は、該第1の連通路422aから第1の薬液室422に流入する。筒状の第2の薬液室423を形成している周壁部には、第2の薬液室423の底面から所定の高さの位置に第2の連通路423aが貫通形成されている。従って、第2の薬液室423と第1の薬液室422との間は、この第2の連通路423aを通じて液体が移動可能になっている。
【0028】
第1の隔壁部460の中心付近には、薬液収容部431側から下方に延びる筒部432が設けられている。筒部432の下端には、ノズル支持部材432aが装着されている。そして、ノズル支持部材432aの中心にノズル433が支持されている。筒部432及び第2の薬液室423はいずれも各隔壁部460,470の中心付近に対応して設けられているため、筒部432の下端と第2の薬液室423とは対向する位置関係にあり、この結果、筒部432の下端に設けたノズル支持部材432aに支持されたノズル433は第2の薬液室423内に臨む位置に配設されることになる。
【0029】
また、第1の隔壁部460における筒部432の周囲に位置する部分に、該第1の隔壁部460を厚み方向に貫通する連通孔461が設けられ、この連通孔461に所定長さの連通管440が取り付けられている。具体的には、連通管440は、連通孔461に上向きに略垂直に、かつ、該連通管440の上端開口部440aが、薬液収容部431の上方空間部に位置するように取り付けられる。これにより、洗浄水取り込み室421の内圧と薬液収容部431の内圧とが、該連通管440を介して等しくなる。
【0030】
ここで、洗浄水通過部410は、ケーシング450の下部に設けられる。第1の薬液室422は、平面から見て第2の薬液室423の周囲の全周に亘って形成されているのではなく、円周方向の一部において壁部422bが設けられており、この壁部422bを厚み方向に貫通して上端側が洗浄水取り込み室421に臨む孔が洗浄水の取り込み口421aとなっている。そして、この取り込み口421aの下端に洗浄水通過部410が接続される。従って、洗浄水取り込み室421及び薬液収容部431は、この取り込み口421aを除いて、実質的に密閉された構成になっている。
【0031】
本実施形態によれば、洗浄水が流れていない状態では、薬液収容部431内の薬液は、筒部432及びノズル433を介して第2の薬液室423内に滴下する。このため、第2の薬液室423には、高濃度の薬液が貯留される。第2の薬液室423と第1の薬液室422とは第2の連通路423aを介して連通されているため、第1の薬液室422内には、第2の薬液室423から薬液が移動し、第1の薬液室422において希釈されて低濃度になった薬液が溜まっている。なお、洗浄水取り込み室421にも、前回の洗浄による所定量の液体が残留しているが、その液体の薬液濃度は、第1の薬液室422内の薬液濃度よりもさらに低い濃度である。この点は上記各実施形態と同様である。この状態で洗浄水が流れると、洗浄水は、図8に示したように、小便器の上部に設けた便器内配管3から後述の圧力調整ユニット140を経てそのまま小便器内に流れていくと共に、洗浄水の一部が圧力調整ユニット140の管部141に接続した洗浄水通過部410を経て、取り込み口421aから洗浄水取り込み室421内に流入する。
【0032】
洗浄水取り込み室421に取り込まれた洗浄水は、洗浄水取り込み室421内の残留液体と混ざり合うと共に、第1の連通路422aを経て第2の隔壁部470の下側に位置する第1の薬液室422に流入する。第1の薬液室422には、上記のように、第2の薬液室423内の薬液よりも低濃度の薬液が溜まっており、その薬液が洗浄水と混合される。また、上記各実施形態と同様に、第2の薬液室423内にも洗浄水が多少流入して混合される。洗浄水の供給の終わり近くになると、洗浄水通過部410の内圧が低下するため、洗浄水取り込み室421内で圧縮されていた気体が膨張(復元)し、主として洗浄水取り込み室421の残留液体と第1の薬液室422内の残留液体(低濃度の薬液)と混ざり合った洗浄水は、洗浄水通過部410に押し出され、圧力調整ユニット140の管部141内に戻されて小便器内に供給される。なお、図5〜図7に示したものと同じ装置を製作し、薬液の混合量を測定したところ、第2の薬液室423内にノズル433から2cc/日(0.083cc/時間)の割合で滴下した場合、洗浄水取り込み室421から洗浄水通過部410に戻される洗浄水の薬液混合量(すなわち、洗浄水取り込み室421内の残留液体及び第1の薬液室422内の残留液体(低濃度の薬液)と攪拌混合された際の洗浄水中の薬液混合量)は平均で約0.02ccであり、水洗便器(例えば、小便器)に供給する薬液濃度として適切な濃度に希釈されていた。
【0033】
洗浄水通過部410を経て取り込み口421aから洗浄水取り込み室421内に洗浄水が流入すると、取り込み口421aを除いて実質的に密閉になっている洗浄水取り込み室421内の気体が圧縮されて内圧が高まり、かつ、連通管440を介して洗浄水取り込み室421と連通された薬液収容部431内の圧力も高まる。この結果、洗浄水取り込み室421の内圧と薬液収容部431の内圧が等しくなり、洗浄水がノズル433を通じて薬液収容部431側に逆流することが防止される。この点は、上記第2及び第3の実施形態と同様であるが、本実施形態では、ノズル433が、薬液収容部431から下方に延びる所定長の筒部432の先端に取り付けられているため、洗浄水の薬液収容部431への逆流防止効果が上記各実施形態よりも高い。また、洗浄水取り込み室421の上部に薬液収容部431が配置されているため、その高低差により細いノズルであっても薬液が出やすいという利点もある。また、洗浄水取り込み室421及び薬液収容部431を上下に配置した方が、スリムな外観とすることができる。
【0034】
ここで、第2〜第4の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置200,300,400は、図8に示したように、例えば、水洗便器(小便器)の側壁部の外面に取り付けて使用される。この場合、図8に示したように、洗浄水通過部210,310,410は、小便器の上部空間100内に配置された洗浄水供給経路であって、中途に流量調整ユニットやソレノイドが介在された便器内配管3に接続される。しかしながら、便器内配管3は、便器外に位置する洗浄水供給管2よりも内圧が低くなっているため、洗浄水通過部210,310,410を経由して供給される洗浄水に十分な圧力が作用せず、実質的に密閉空間からなる洗浄水取り込み室221,321,421内に洗浄水を圧送できない場合もある。そこで、このように、圧力が不足する場合には、図9(a)〜(c)に示したような圧力調整ユニット140を設けることが好ましい。
【0035】
圧力調整ユニット140は、管部141と、この管部141内に配設され、液体が通過する貫通路142aを備えると共に、ネジ部材142bによって該管路141内で角度調整可能に設けられた流量制御部材142を備えてなる。管部141には、洗浄水通過部210,310,410の一端が接続される接続孔141aを備えている。そして、管部141の両端部141b,141cに便器内配管3を接続すると共に、接続孔141aに洗浄水通過部210,310,410の一端を接続する。
【0036】
この状態で、ネジ部材142bを回転させて流量制御部材142の角度を調整する。これにより、貫通路142aを通過する流量を制御でき、接続孔141aに接続された洗浄水通過部210,310,410内の内圧を高め、洗浄水を、洗浄水取り込み室221,321,421内に圧送することができる。なお、圧力調整ユニット140は、洗浄水通過部210,310,410を便器内配管3に接続する場合に限らず、上記第1の実施形態のように洗浄水供給管2に接続する場合等においても、必要に応じて設けることができることはもちろんである。
【0037】
なお、上記した各実施形態では、小便器に適用した場合を例に挙げている。これは、小便器に利用されることが最も多いためであるが、大便器(和式、洋式のいずれも含む)においてももちろん適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】図2は、図1のA−A断面図である。
【図3】図3(a)は、本発明の第2の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置の概略構成を示す縦断面図であり、(b)は(a)のA矢視図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第3の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置の概略構成を示す平面図であり、(b)は縦断面図である。
【図5】図5は、本発明の第4の実施形態に係る水洗便器用薬液供給装置の外観構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図6】図6は、図5(a)のA−A線断面図である。
【図7】図7は、図5(a)のB−B線断面図である。
【図8】図8は、図3〜図7に示した水洗便器用薬剤供給装置の本体部を水洗便器(小便器)の側壁部に配置した状態を示す概略図である。
【図9】図9は、圧力調整ユニットを説明するための図であり、(a)は横断面図であり、(b)は縦断面図であり、(c)は端面図である。
【符号の説明】
【0039】
1,200,300 水洗便器用薬液供給装置
2 洗浄水供給管
3 便器内配管
10,210,310,410 洗浄水通過部
20 本体部
21,221,321,421 洗浄水取り込み室
22,222,322,422 第1の薬液室
23,223,323,423 第2の薬液室
30,230,330,430 薬液供給機構
31,231,331,431 薬液収容部
33,233,333,434 ノズル
140 圧力調整ユニット
141 管部
142 流量制御部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗便器に供給される洗浄水に薬液を供給する水洗便器用薬液供給装置であって、
前記各水洗便器内に前記洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続される洗浄水通過部と、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が取り込まれる洗浄水取り込み室と、
前記洗浄水取り込み室に連通された第1の薬液室と、
前記第1の薬液室に連通された第2の薬液室と、
前記第2の薬液室内に薬液を供給する薬液供給機構と
を具備し、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が前記洗浄水取り込み室に取り込まれて該洗浄水取り込み室内の気体を圧縮すると共に、前記薬液と混合され、
前記洗浄水通過部の圧力が低下してくると、前記洗浄水取り込み室内の気体の膨張により、薬液が混合された前記洗浄水が、前記洗浄水通過部に押し出される構成であることを特徴とする水洗便器用薬液供給装置。
【請求項2】
水洗便器に供給される洗浄水に薬液を供給する水洗便器用薬液供給装置であって、
前記各水洗便器内に前記洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続される洗浄水通過部と、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が取り込まれる洗浄水取り込み室と、
前記洗浄水取り込み室に連通された第1の薬液室と、
前記第1の薬液室に連通された第2の薬液室と、
前記第2の薬液室内に薬液を供給する薬液供給機構と
を具備し、
前記第1の薬液室と第2の薬液室とを連通する連通部が、該第2の薬液室の底面から所定の高さの位置に設けられ、該連通部を介して、第2の薬液室内の高濃度の薬液が、第2の薬液室から第1の薬液室へと移動可能な構成であり、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が前記洗浄水取り込み室に取り込まれて該洗浄水取り込み室内の気体を圧縮すると共に、前記薬液と混合され、
前記洗浄水通過部の圧力が低下してくると、前記洗浄水取り込み室内の気体の膨張により、薬液が混合された前記洗浄水が、前記洗浄水通過部に押し出される構成であることを特徴とする水洗便器用薬液供給装置。
【請求項3】
前記薬液供給機構は、薬液を収容する薬液収容部と、該薬液収容部に取り付けられると共に前記第2の薬液室に臨むように設けられ、該第2の薬液室に薬液を所定量ずつ供給可能なノズルとを備えて構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の水洗便器用薬液供給装置。
【請求項4】
水洗便器に供給される洗浄水に薬液を供給する水洗便器用薬液供給装置であって、
前記各水洗便器内に前記洗浄水を吐出する吐出口に至るまでの洗浄水供給経路に接続される洗浄水通過部と、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が取り込まれる洗浄水取り込み室と、
前記洗浄水取り込み室に連通された第1の薬液室と、
前記第1の薬液室に連通された第2の薬液室と、
前記第2の薬液室内に薬液を供給する薬液供給機構と
を具備してなり、
前記薬液供給機構が、薬液を収容するための薬液収容部を備えて構成されていると共に、この薬液収容部が前記洗浄水取り込み室に連通され、
前記洗浄水通過部を通過する洗浄水が前記洗浄水取り込み室に取り込まれ、該洗浄水取り込み室内の気体を圧縮すると共に、前記薬液と混合され、
前記洗浄水通過部の圧力が低下してくると、前記洗浄水取り込み室内の気体の膨張により、薬液が混合された前記洗浄水が、前記洗浄水通過部に押し出される構成であることを特徴とする水洗便器用薬液供給装置。
【請求項5】
前記薬液供給機構の薬液収容部は、上端付近に開口部を有する略筒型に形成されて前記洗浄水取り込み室内に配置され、前記開口部を介して洗浄水取り込み室と連通されていることを特徴とする請求項4記載の水洗便器用薬液供給装置。
【請求項6】
前記薬液供給機構の薬液収容部は、前記洗浄水取り込み室の外部に配置され、前記洗浄水取り込み室と薬液収容部とを連通する連通管を介して連通されていることを特徴とする請求項4記載の水洗器用薬液供給装置。
【請求項7】
前記薬液供給機構は、前記薬液収容部と、前記薬液収容部に取り付けられると共に前記第2の薬液室に臨むように設けられ、該第2の薬液室に薬液を所定量ずつ供給可能なノズルとを備えて構成されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1に記載の水洗便器用薬液供給装置。
【請求項8】
前記薬液供給機構の薬液収容部は、前記洗浄水取り込み室の上部に配置され、前記洗浄水取り込み室と薬液収容部とを連通する連通管を介して連通されており、かつ、前記薬液収容部から下方に延びる筒部を有すると共に、前記第2の薬液室が該筒部の下端に対向する位置関係で設けられ、該筒部の下端に設けたノズルが前記第2の薬液室に臨んでいることを特徴とする請求項4記載の水洗器用薬液供給装置。
【請求項9】
前記洗浄水通過部と前記洗浄水供給経路との接続部に介在され、洗浄水供給経路から洗浄水通過部内に取り込まれる洗浄水の圧力を高める圧力調整ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載の水洗便器用薬液供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−48077(P2010−48077A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311662(P2008−311662)
【出願日】平成20年12月6日(2008.12.6)
【出願人】(591047970)共立製薬株式会社 (20)
【Fターム(参考)】