説明

水溶性ビタミンEを含む飲料

本発明では、水溶性のビタミンE源を含有させることで、付加的な利点を有する飲料調合物を提供する。例えば、コハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000(例えば、ビタミンE TPGS(商標))を用いると、飲料にトコフェロール含量(即ち、ビタミンE)を与えると同時に、所望のときに、飲料の清澄度を維持することが可能となる。また、本発明の飲料調合物には、種々の添加剤も利用でき、例えば、風味剤、着色剤、防腐剤、甘味料、並びに他のビタミン、ミネラル及び/又は電解質なども添加が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性のビタミンE源を与えるという付加利益を有する飲料調合物に関する。特に、所望の場合には、同時に飲料の清澄度を維持しつつトコフェロール(即ち、ビタミンE)含量を飲料に与えるために、コハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000(例えば、ビタミンE TPGS(商標))が用いられる。
【背景技術】
【0002】
ここ数年の間に、消費者に対して、単純に水を加えて元に戻すといったものを越えて健康上の恩恵を与えることができるものを求める要求を含め、従来の飲料に代わるものを求める要求が著しく増大してきている。特に、ビタミン、ミネラル及び/又は電解質強化飲料に対して大いに関心がもたれており、かかる飲料に含有させる重要でかつ望まれるビタミンはビタミンEであるが、これは水溶性ではないので、このような飲料に含有させることが困難となっている。加えて、清澄でかつ/あるいは無色である飲料に対しても、かなり大きな関心が持ち上がってきている。
【0003】
天然のビタミンEには、少なくとも8種類の同族体(4種のトコフェロールと4種のトコトリエノール)が含まれ、そのうちd−α−トコフェロールが最も豊富であり、最も生物学的に活性である。合成のビタミンEは、互いに光学異性体であるd−体とl−体の混合物である。天然のビタミンEは、d−体のみからなる。よって、ビタミンEの合成体は、d,l−α−トコフェロールと呼ばれており、一方、その天然体は、d−α−トコフェロールと呼ばれている。いずれの場合にも、d−体のみが活性である。これらのビタミンEの同族体は、自然界に広く分布されていて、穀物、緑色植物、藻類、野菜、植物油、魚、及び肉のような食品に見出される。これら食品項目のそれぞれにおけるビタミンEの生物活性は、大きく異なっている。
【0004】
ビタミンE化合物は、通常、酢酸d−又はd,l−α−トコフェロール、あるいはコハク酸d−又はd,l−α−トコフェロールのようなエステル化した形態で製造され、また市販されている。これらの形態のいずれもが、人体内でd−又はd,l−α−トコフェロールに転換されるまでは、あったとしても殆ど抗酸化作用を有しないが、これらは、非エステル化形態よりも貯蔵時間及び温度に関してはるかに安定である。その上、酢酸形態では人体内で速やかに活性化されるのに対して、そのコハク酸形態での活性化は遅い。更に、そのコハク酸形態では、他の形態では利用できない組織領域に到達して、利益を与えているように見える。この理由のため、コハク酸d−又はd,l−α−トコフェロールは、一般に、明瞭に相違しており、有益な化合物であると考えられている。それは、人体中で寿命が長く、血液凝固をもたらすことが少なく、そしてビタミンAやKの吸収を妨げないようである。また、それは、いくつかの公表された研究によれば、癌治療に対しても一層有益である。
【0005】
ビタミンEの第三の形態は、イーストマン・ケミカル社製のビタミンE TPGS(商標)である。ビタミンE TPGS(商標)は、水溶性形態の天然系のビタミンEである。ビタミンE TPGS(商標)の水中での溶解度は、少なくとも200g/Lであるのに対して、天然又は合成のビタミンE、及びそれらの酢酸エステル及びコハク酸エステル形態での水中での溶解度は、1g/L未満である。合成系のビタミンEから製造される対応製品は、これもイーストマン・ケミカル製のビタミンE DL TPGS(商標)として知られている。いずれの場合にも、当該市販製品は、結晶のコハク酸d−α−トコフェロール酸(又は、合成ビタミンEの場合にはd,l−体)のカルボキシル基をポリエチレングリコール1000でエステル化することによって製造されている。ビタミンE TPGS(商標)は非常に安定であり、通常の条件下では加水分解しない。それは、本質的に、無味、無臭であり、天然産の脂溶性ビタミンEの吸収に難点を有する人及び動物に対して即効的に生物学的利用能をもつビタミンE源であることが証明されている。かくして、それの治療上の利点は、今や、普く実証され、認められている。
【0006】
飲料に、ビタミン、ミネラル及び/又は電解質を補足するときに、その飲料の光学的清澄度を維持することが望ましいことが、屡ある。しかしながら、ビタミンEのような脂溶性ビタミンでは、添加されるときに飲料の視覚上の濁度が上がる傾向がある。加えて、「環状膜形成(ringing)」として知られる現象(即ち、液体面上に分離した脂溶性ビタミン層が形成される現象)によって、ビタミン配合物が溶解していないという問題がある。目に見える濁度又は環状膜形成を増大させないで、飲料にビタミンEを添加する一つの方法は、リポソーム内にビタミンをカプセル化することである。しかしながら、これは高価な方法であり、リポソーム内の活性物質の濃度が下がる傾向がある。その上、食品工業でリポソームを使うときの大きな問題は、その不安定性と、香料や微量栄養素のような水不溶性成分の封鎖能である。
【0007】
このような光学清澄度をもつ水性分散体を作ることを意図した一つの代替的な手法は、ビタミンE、あるいはその酢酸エステルもしくはコハク酸エステルの分散油敵が約200nmより小さい水性のミクロ分散体又はナノ分散体を作ることである。この粒度は、可視光の波長よりもかなり小さいから、当該粒子は光を反射も回折もしない。よって、視覚的には、検出不能ということになる。しかしながら、貯蔵時には、かかるミクロ分散体は、不安定になる傾向がある。恐らく、さらに重大なことは、ミクロ分散体やナノ分散体では、必然的に希釈した濃度が必要となることである。そうでないと、これらでは凝集が始まって、より大きな粒子を作ってしまい、それによって粒度が増大するにつれて光の反射や回折が始まることになる。
【0008】
例えば、Wolf 等の米国特許第4,835,002号明細書には、視覚的に検出できない程度の小さい粒子を有するミクロ乳濁液を調製することが記載されている。これらの乳濁液は、水、アルコール、精油、及び一種以上の乳化剤もしくは界面活性剤から形成されている。Sherman の米国特許第5,798,333号明細書には、シクロスポリンを沈殿させずに水溶液に希釈できる、均質で、水溶性のシクロスポリン濃厚物が開示されている。当該濃厚物には、プロピレングリコールのような親水性有機溶媒に溶解されたトコフェルソラン(コハク酸d−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000)と組み合わせてシクロスポリンが含まれている。それらは不安定で、不均質となり易いので、無溶媒の調合物は開示されていない。
【0009】
Chen 等の米国特許第6,180,130号明細書には、飲料に適用するためのビタミン調製物が記載されている。飲料に使用するための酢酸ビタミンEのミクロ分散体を調製するために、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ポリソルベート80)を用いることが、例示されている。Bauer 等の米国特許第6,426,078号明細書には、少なくとも一種の乳化剤としてのポリグリコールエステル、及びカロチノイド、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンK及びその誘導体、及びポリ不飽和脂肪酸、及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる少なくとも一種の親油性物質、及び水を含む水中油滴型のミクロ乳濁駅が記載されている。
【0010】
【特許文献1】米国特許第4,835,002号明細書
【特許文献2】米国特許第5,798,333号明細書
【特許文献3】米国特許第6,180,130号明細書
【特許文献4】米国特許第6,426,078号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明では、水溶性のビタミンE源を与えるという付加利益を有する飲料組成物を提供することを目的とする。更に詳細には、本発明では、飲料に対してトコフェロール(即ち、ビタミンE)含量を与えるために、コハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールポリエチレングリコール(例えば、ビタミンE TPGS(商標)又はビタミンE DL TPGS(商標))を用いることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、水、水溶性のビタミンE源、一種以上の風味剤及び一種以上の甘味料を含む飲料が提供される。加えて、本発明によれば、フルーツジュースもしくはフルーツ香料、水溶性のビタミンE源、及び水を含むフルーツ飲料が提供され、ここで、当該フルーツ飲料には、天然の又は人工の甘味料が含有されてもよい。
【0013】
本発明の飲料調合物は、炭酸系であっても、非炭酸系であってもよく、種々の風味剤及び/又は甘味料が含まれてもよい。また、当該飲料には、防腐剤、あるいは選択的に、消泡剤が含まれることも有益であることがある。ある用途では、エタノール(エチルアルコール)が存在してもよい。
【0014】
所望の場合には、本発明で意図するトコフェノール含量は、当該飲料の光学的清澄度を犠牲にすることなく、また乳化剤を必要とすること無しに、飲料に加えられてもよい。典型的には、当該水溶性のビタミンE源は、栄養摂取的な補足量で存在することとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
上述したように、本発明は、水、水溶性のビタミンE源(例えば、ビタミンE TPGS(商標))、風味剤及び甘味料を含む飲料である。また、本発明では、フルーツジュースもしくはフルーツ香料、水溶性のビタミンE源、及び水を含むフルーツ飲料が提供される。加えて、本発明の飲料には、ソーダ水、水溶性のビタミンE源、及び風味剤を含む炭酸飲料が含まれる。
【0016】
上記で特に言及したように、本発明では、水溶性形態の通常は疎水性のビタミンEが用いられる。直ぐに利用できる形態の水溶性ビタミンEには、自然誘導製品のビタミンE TPGS(商標)と合成誘導製品のビタミンE DL TPGS(商標)とが含まれる。上記で特に言及したように、市販製品は、結晶のコハク酸d−α−トコフェロール酸(又は、合成ビタミンEの場合にはd,l−体)のカルボキシル基をポリエチレングリコール(即ち、「PEG」)分子でエステル化することによって製造されている。市販形態では、このエステル化にポリエチレングリコール1000が使用されるが、分子量200〜20000を有する他の形態のPEGが用いられてもよい。使用されてよいPEGに係る典型的な分子量には、ポリエチレングリコール200、400、600、800、1000などが含まれる。好適なポリエチレングリコールについての更なる特定の具体例は、分子量400または1000(それぞれ、PEG400及びPEG1000)を有するものである。
【0017】
本発明による飲料に存在する水溶性のビタミンEの量は、種々な方法で示すことができるが、そのどれもが当業者に理解されているものである。ビタミンEの含有量を示す普通のやり方は、国際単位(IU)であり、1IUは、0.67mgのd−α−トコフェロール又は1mgのd,l−α−トコフェロールである。よって、本発明によれば、水溶性のビタミンE源は、飲料に対して0.0005IU/mL〜10IU/mLのトコフェロール含量を与えることとなる。好ましくは、当該飲料は、0.002IU/mL〜2IU/mLのトコフェロール含量を有し、より好ましくは、トコフェロール含量が0.02IU/mL〜1IU/mLとなる。
【0018】
更に、水溶性ビタミンEの量は、パーツ・パー・ミリオン(ppm)で示されてもよい。例えば、水溶性のビタミンE源がコハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000(例えば、ビタミンE TPGS(商標)又はビタミンE DL TPGS(商標))であるときは、その濃度は、1〜20000ppmであってよい。16オンスの飲料の場合では、前記範囲は、0.0005〜9.5gのコハク酸d−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000と同等であると見做され、それは、0.14〜2660mgのd−α−トコフェロール(0.2〜3962IU)と同等と看做してよい。ビタミンE TPGS(商標)の凡その平均濃度は、417IU/gである。好ましくは、ビタミンE TPGS(商標)の量は、1〜2500ppmであり、より好ましくは10〜1000ppmである。
【0019】
本発明で使用してよい甘味料には、広く市販されている天然産の糖、例えば、グルコース、蔗糖、ブドウ糖、及び果糖のいずれが含まれてもよい。これらは、個別に入手できるが、前記のものは、本来、種々のフルーツジュース中に見出されるものでもある。使用してもよい他の糖には、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、精製シロップ、及びそれらの混合物を含む、高果糖のコーンシロップ、転化シロップ、糖アルコールが含まれる。糖に加えて、他の好適な甘味料には、低カロリー又は無カロリーの甘味料、例えば、アセスルファムカリウム、アリテーム(alitame)、スクラロース、サッカリン、チクロ、及びL−アスパルチル−L−フェニルアラニンの低級アルキルエステル甘味料(例えば、LL−アスパルテーム)が含まれる。前記甘味料は、所望の甘味、食味又は所望の栄養効果によって種々の組み合わせで使用されてよい。特に、好ましい人工甘味料は、スクラロース、アセスルファムカリウム及びLL−アスパルテームである。
【0020】
本発明の飲料に用いられる効果的な甘味料の量は、使用する特定の甘味料及び所望の甘味強さによって決まる。無カロリーの甘味料の場合は、この量は、特定甘味料の甘味強さによって変わる。蔗糖のような天然産の糖の場合には、例えば、この量は、炭酸入り又は炭酸入りでない(即ち、非炭酸系)飲料当たり、1重量%〜14重量%(典型的には、6重量%〜14重量%)であってよい。好ましい飲料には、9重量%〜13重量%の糖が含まれている。本発明の飲料に係る糖の量を決定する際には、フルーツジュースのような香り成分に存在するいかなる糖又は他の甘味料も、算入される。また、アスパルテームのような無カロリー甘味料と高果糖のコーンシロップのような糖とを含む低カロリー甘味料の組み合わせが、飲料に使用されてもよい。
【0021】
本発明に用いられる風味剤は、種々のフルーツ及び/又は野菜の風味料、例えば、ブドウ、洋ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナもしくはバナナピューレ、アンズ、柑橘類、オレンジ、モモ、レモン、グレープフルーツ、リンゴ、ツルコケモモ、トマト、マンゴー、パパイヤ、ライム、タンジェリン、サクランボ、ブルーベリー、イチゴ、コロイチゴ、ラズベリー、ココナッツ、ニンジン及びそれらの混合物であってよい。当該フルーツの風味料は、天然産のフルーツジュース及び/又は抽出物、フルーツオイルから取り出されても、あるいは合成的に作られてもよい。フルーツジュースのような天然産の香料源が用いられるときは、当該香料は、天然産の甘味料としても役立っている。他方、本発明で用いられてもよい非フルーツ系風味剤には、コーラ、ハッカ、チョコレート、アーモンド、ピーナッツもしくは他のナッツ、ファッジ、バニラ、コーヒー、茶、ラッテ(latte)、カプチーノ、バタースコッチ及びそれらの混合物が含まれる。当業者であれば、風味料の前記リストは、単に推奨されるべきものであって、これを限定することを意味しないことが分かっている。更に、そして最終飲料の所望の特性によって、一種以上のフルーツ及び/又は野菜の風味剤と一種以上の非フルーツ種とを組み合わせることが、所望されてもよい。本発明で用いられているように、風味料、風味剤及び香料なる用語は、互換性のあるものとして使用されている。
【0022】
香料包装品には、種々の風味料、例えばレモンとライムの風味料、コーラの風味料となすためのコーラ風味料と柑橘類風味料などのブレンドが含まれてもよい。所望の場合には、オレンジ、レモン、ライム、リンゴ、ブドウなどのジュースのようなフルーツジュースが、香料包装品に使われてもよい。香料包装品内の香料は、時には、エマルジョン液滴に形成されて、次いでそれが飲料濃厚物に分散される。これらの液滴は、通常、水よりも小さい比重を有し、そのため分離相を形成するので、普通は、増量剤(これは、混濁剤として働かせてもよい)が用いられて、飲料中の当該エマルジョン液滴は維持される。かかる増量剤の具体例には、蔗糖の酢酸イソブチレート(SAIB)又は臭素化植物油(BVO)及びロジンエステル、特にそのエステルガムがある。増量剤の外に、乳化剤及び乳化安定剤が用いられて、その香料のエマルジョン液滴が安定化されてもよい。かかる乳化剤及び乳化安定化剤の具体例には、ガム、ペクチン、セルロース、ポリソルベート、ソルビタンエステル及びプロピレングリコールのアルギン酸塩が含まれる。
【0023】
飲料及び飲料濃厚物に対して風味特性を与えるのに効果的である風味剤の特定量は、選定される風味料、所望の風味料に係る印象、及び風味料成分の形態に左右される。当該風味料成分は、最終飲料調合物の少なくとも0.05重量%〜15重量%まで含むことができ、そして、典型的には0.1重量%〜2重量%である。フルーツジュースが香料として使われるときには、当該風味剤は、単一の濃さ基準で、飲料の2重量%〜25重量%までのフルーツジュースが含まれてよく、好ましくは、炭酸飲料の場合は、5重量%〜15重量%のフルーツジュースが含まれる。
【0024】
本明細書中で使われているように、「フルーツ飲料」は、単一濃さで、直ぐ出せる、飲用形態にあるフルーツの香り付けされた製品又はフルーツジュース製品である。本発明のフルーツ飲料は、「純濃さ」タイプからなるものであってよく、その濃さには、典型的には1%〜99%のフルーツジュースが含まれ、そして好ましくは少なくとも90%の、より好ましくは95%のフルーツジュースが含まれる。また、純濃さのフルーツジュース飲料には、例えば、オレンジ、リンゴ、ラズベリー、サクランボ、アンズ、洋ナシ、グレープフルーツ、ブドウ、ライム、タンジェリン、ニンジン、パイナップル、ツルコケモモ、トマト、及びそれらの種々の混合物のような100%のフルーツジュースとして認定されるそれらの製品も含まれる。また、飲料には、「ミックスジュース」といわれる増量されたジュース製品も含まれる。これらの増量されたジュース製品には、典型的に、50%〜90%のフルーツジュース、好ましくは50%〜70%のフルーツジュースが含まれる。ミックスジュースには、通常、糖もしくは人工甘味料又は炭水化物代用物が添加されている。
【0025】
蔗糖で甘み付けされた単一濃さの飲料では、当該糖の含量は、2ブリックス〜16ブリックスの範囲とすることができる。典型的には、かかる飲料の糖含量は、そこに含まれるフルーツジュースの量によって決まる。少なくとも95%のフルーツジュースを含む純濃さの飲料では、当該糖含量は、典型的に5ブリックス〜14ブリックスである。50%〜90%のフルーツジュースを含む増量された飲料では、当該糖含量は、典型的に、5〜13ブリックス(他の甘味料の含有無し)又は2〜8ブリックス(他の甘味料を含有)である。本発明によるフルーツジュース濃厚物では、当該糖含量は6〜75ブリックスである。典型的に、これらジュース濃厚物の糖含量は、20〜50ブリックスである。オレンジジュース濃厚物では、当該糖含量は、好ましくは35〜50ブリックスである。
【0026】
本発明の飲料は、風味付けされたセルツア炭酸水、ソフトドリンク又はミネラルドリンクのような炭酸飲料、並びに無炭酸水、フルーツジュース、フルーツポンチ及び濃厚形態のかかる飲料であってよい。炭酸飲料が所望のときは、飲料濃厚物(即ち、シロップ)と混合される水中に二酸化炭素が導入されても、これに代えて、炭酸化を達成するための希釈後に飲料中に二酸化炭素が導入されてもよい。当該炭酸飲料は、瓶又はカンのような容器に充填され、次いで密閉される。慣用の炭酸化方法を用いて、本発明の炭酸飲料を製造することができる。
【0027】
当該飲料に導入される二酸化炭素の量は、用いられる特定の風味方式及び所望の炭酸化の量により決まる。通常、本発明の炭酸飲料には、1.0〜9.0g/Lの二酸化炭素が含まれる。
【0028】
また、本発明の飲料には、1重量%〜10重量%のエタノールを有するアルコール含有飲料も含まれる。より典型的には、当該エタノール含量は、3重量%〜9重量%、又は3重量%〜6重量%である。具体例では、6重量%までのエタノールを含有するビール及び麦芽飲料、及び9重量%までのエタノールを含有するワインクーラーが含まれる。
【0029】
水溶性のビタミンE源に加えて、本発明の飲料には、多くの種類の他の有益な物質、例えば、他の水溶性ビタミン、ミネラル及び/又は電解質が含まれてよい。本発明において存在してもよい添加ビタミンには、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンB1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B6(ピリドキサミン)及びB12(シアノコバラミン)及びビタミンB複合体が含まれる。ビタミンB複合体の成分には、ビタミンB1、B2、B6、B12、ビオチン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、アデニン、コリン、アデノシンホスフェート、オロチン酸、パンガミン酸、カルニチン、4−アミノ安息香酸、ミオイノシトール、リボン酸及び/又はアミグダリンが含まれる。当該飲料に含まれてよい有益なミネラルには、カルシウム、鉄、マグネシウム及び亜鉛が含まれる。含まれると好適な電解質には、塩化物及び/又は炭酸塩の形態でのナトリウム、カリウム及びマグネシウムが含まれる。
【0030】
また、本発明で意図しているものには、水溶性のビタミンE源を含有する乳製品、特に、ミルク製品がある。本発明で意図しているミルク製品は、動物(例えば、乳牛)から得られてもよく、あるいは合成して作られてもよく、そして全乳及び種々の誘導脂肪形態の両者が含まれる。水溶性の前記ビタミンE源の量を有する乳製品を提供するために、前記のものに対して、水溶性ビタミンE源の溶液が添加されてもよい。また、前記のものには、上記で言及した甘味料、風味剤、防腐剤及び/又はビタミンD,ミネラル又は電解質を含むビタミンのいずれもが含まれてもよい。
【0031】
上述したように、消泡剤(発泡防止剤)が、飲料又は飲料濃厚物を含む本発明で意図する種々な実施態様で、洗濯的に使われてもよい。食品製品での使用に好適な多くの及び市販の消泡剤が、本発明での使用に好適である。食品での使用が認められた普通の消泡剤には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オキシステアリン、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー、ポリソルベート60、ナトリウムモノオレエート、及び/又はそれらの混合物が含まれる。
【0032】
本発明の飲料に防腐剤を含めることが一般に有効であることは、当業者に分かっている。好適な防腐剤には、ソルビン酸塩及びソルビン酸塩の誘導体、クエン酸/ナトリウム安息香酸、又はそれらの混合物が含まれる。前記した防腐剤は、特に、清澄な又は実質的に清澄な飲料製品が所望のときには、有効である。飲料の清澄度が要求されないときに使用されてもよい他の防腐剤には、例えば、Tenox(商標)TBHQ、Tenox(商標)BHA、及びTenox(商標)BHT(その全ては、Eastmann Chemical 社から入手可能である)が含まれる。
【0033】
上述したように、所望のときに、栄養補給補足量のコハク酸d−又はd,l−αトコフェロールポリエチレングリコールを含む選択的に清澄な飲料調合物を提供することが、本発明の一つの目的である。よって、本発明では、ビタミンEオイル又は水不溶性の補助剤誘導体を懸濁させあるいは乳化させるための乳化剤又は他の補助剤が使用されること無く、また所望のとき又は所望の場合には飲料の清澄度が維持されたまま、飲料に対してトコフェロール含量(即ち、ビタミンE)が供給される。つまり、本発明の飲料では、実質的に、乳化剤又は補助剤が不要である。
【0034】
本発明の具体例は、スポーツドリンク又はスポーツ飲料の形態で、以下(実施例3)に記載されている。典型的なスポーツ飲料には、水、蔗糖シロップ、グルコース−果糖シロップ、天然又は人工の風味量、及び電解質が含まれている。また、これらの飲料には、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸一カリウム、並びに発汗時に消失される電解質の補足に有効である他の物質が含まれてもよい。この混合物に対して、スポーツ飲料の光学清澄度を犠牲にすること無く、水溶性のビタミンEが添加される。
【0035】
典型的な飲料調合物には、少なくとも0.05重量%〜10重量%までの風味剤又は少なくとも3重量%〜15重量%までの風味剤、栄養補給補足量の水溶性もビタミンE源、及び選択的に清澄な調合物として添加される他のビタミン、必要な場合に飲料の重量を100%とするための水、及び選択的に甘味料が含まれる。
【0036】
また、本発明では、風味剤、甘味料、防腐剤、水溶性のビタミンE源、及び水を含むフルーツジュース/飲料濃厚物、又は飲料濃厚物が指向されている。フルーツジュース濃厚物は、適当な量の水で希釈されるときに飲めるフルーツジュース飲料となるフルーツジュース製品である。本発明の技術的範囲にあるフルーツジュース濃厚物は、典型的に、3〜5重量部の水で希釈されるときに飲める飲料を与えるように考案されている。かかるフルーツジュース濃厚物には、フルーツジュース香気及び風味揮発物、皮オイル、及び果肉のような他のフルーツジュース物質が含まれてもよい。本発明の飲料濃厚物は、風味剤、水溶性のビタミンE源、水及び重量基準で1%〜60%の糖又は糖代用品(例えば、甘味料)の混合物である。飲料シロップでは、糖の量は、好ましくは全重量基準で40%〜60%である。
【0037】
種々の飲料及び飲料濃厚物は、選択的に、清澄なビタミン調合物によって栄養的に補足されている特定飲料又は飲料濃厚物用の慣用容器に充填することができる。ある場合には、当該濃厚物は、凍結される。
【実施例】
【0038】
本発明は、更に、好ましい実施態様についての以下の実施例によって説明されるが、これら実施例は、単に説明の目的のためにのみ含まれているのであって、他に特に言及がない限り、本発明の技術的範囲を限定するものと解してはならないことが理解されるであろう。
【0039】
実施例1.脱イオン水及び市販の清澄飲料へのEastman製ビタミンE TPGS(商標)の添加
この実験では、飲料の清澄度が、Eastman製ビタミンE TPGS(商標)のみを使用することによって、乳化剤又は補助剤を必要とすること無しに維持できることを示している。
【0040】
Eastman製ビタミンE TPGS(商標)原液の20%脱イオン水溶液を、以下の手順で作製した。約200gのEastman製のビタミンE TPGS(商標)を、アルミニウム箔で覆ったビーカー中において、40〜45℃下で、それが溶解するまで加熱した。当該ビタミンE TPGS(商標)の溶解を待つ間に、約800gの脱イオン水を、前もって秤量したビーカー中で、約60℃になるまで加熱した。次いで、溶解したビタミンE TPGS(商標)を、温水が入ったビーカーに直接添加し、そのビーカーをアルミニウム箔で覆い、その後、内容物を、機械的攪拌機を用いて撹拌した。当該溶液を約1時間撹拌した後、放置して温度を下げた。次に、このビーカーを再度秤量して、ビタミンE TPGS(商標)の濃度を20%に戻す必要がある場合には、追加の水を添加した。その後、この原液を、市販の清澄飲料へのビタミンE TPGS(商標)の種々な添加量のために使用した。それから、当該飲料の清澄度を、Hach濁度計モデル Ratio/XRを用いて、ビタミンE TPGS(商標)の添加後に直ちに測定し、そして6週間後に再度測定した。
【0041】
空試験には、水を使用した。結果は、以下のとおりであった。
【表1】

【0042】
NTUは、比濁計の単位であり、12NTUのGelex 第2濁度標準における曇り度(カタログNo.23287−00)は、普通にオフィスや実験室で見られる標準の頭上蛍光灯照明下の暗い背景に対して肉眼で検出可能である。
【0043】
実施例2.ビタミンE含有成分の水性分散液及び水溶液の調製
この実験では、種々な濃度のビタミンE及びその誘導体を含有する種々な水溶液の光学清澄度を示す。
【0044】
試料1: ビタミンEオイル(0.15g)を、1000gの脱イオン水に添加した。この混合物を、Greerco 社製のGifford-Wood ホモジナイザー、モデル1Lを用いて、約60分間均質化した。この試料は、非常に濁っていた。試料の濁度を、Hach濁度計モデル Ratio/XRを用いて測定した。また、脱イオン水の濁度も、ビタミンEを添加する前に測定した。当該試料を、周囲温度下で、6週間保管した。保管時の間に、不混和性のオイル層が、水面上に形成した。この試料をよく振った後に、その濁度を測定した。
【0045】
試料2: Sigma-Aldich 製の酢酸ビタミンEオイル(0.25g)を、1681gの脱イオン水に添加した。この混合物を、約60分間均質化したが、依然として数滴の不混和性オイルの液滴が水面上に残存した。当該分散液の濁度を測定し、その後、周囲温度下で6週間の保管後に再度測定した。不混和性のオイル液滴が、依然として水面上に存在した。
【0046】
試料3: Sigma-Aldich 製のコハク酸ビタミンE粉末(0.27g)を、1792gの脱イオン水に添加した。この混合物を、約60分間均質化した。少量の粉末が、水面上に浮遊し続けた。当該分散液の濁度を測定し、その後、周囲温度下で6週間の保管後に再度測定した。少量の粉末が、水面上に滞留し続けた。
【0047】
試料4: 1988gの脱イオン水に、実施例1に記載した方法に従って調製した1.49gのEastman製ビタミンE TPGS(商標)の20重量%水溶液を添加した。この溶液を、電磁攪拌機を用いて、数分間、周囲温度下で撹拌した。当該ビタミンE TPGS(商標)は、殆どが直ちに溶解した。当該溶液の濁度を測定し、その後、周囲温度下で6週間の保管後に再度測定した。保管時に、固体又は不混和性の液体は、全く現われなかった。
【0048】
試料5: 1777gの脱イオン水に、実施例1に記載した方法に従って調製した16.0gのEastman製ビタミンE TPGS(商標)の20重量%水溶液を添加した。この溶液を、電磁攪拌機を用いて、数分間、周囲温度下で撹拌した。当該ビタミンE TPGS(商標)は、殆どが直ちに溶解した。当該溶液の濁度を測定し、その後、周囲温度下で6週間の保管後に再度測定した。保管時に、固体又は不混和性の液体は、全く現われなかった。
【0049】
試料6: 1790gの脱イオン水に、0.27gの酢酸d,l−α−トコフェロール、改質食用澱粉、及びシリカからなる混合物を添加した。この製品は、「ドライビタミンE15%CC」の名の下で、Roche Vitamins 社から市販されている。この水性混合物を、電磁攪拌機を用いて、約30分間撹拌した。この時間後、当該試料は溶解したように見えたが、この溶液は濁っていた。当該溶液の濁度を測定し、その後、周囲温度下で6週間の保管後に再度測定した。
【0050】
試料7: 1802gの脱イオン水に、0.27gの酢酸d−α−トコフェロール、ポリソルベート60、及びエチルアルコールからなる混合物を添加した。この製品は、「E230 Clear(登録商標)」の名の下で、ADM社から市販されている。この混合物を、電磁攪拌機を用いて、約10分間撹拌した。この時間後、当該試料は溶解したように見えた。当該溶液の濁度を測定し、その後、周囲温度下で6週間の保管後に再度測定した。
【0051】
以下の表は、試料1〜7に係る濁度の結果を示す。
【表2】

【0052】
(註)
1):商品名「D−アルファ(商標)」下で、ADM−Health 社によって供給される「d−α−トコフェロール」オイル
2):Sigma-Aldrich 社から市販される、Sigma カタログNo.T3001 の「酢酸d−α−トコフェロール」
3):Sigma-Aldrich 社から市販される、Fluka カタログNo.95255 の「コハク酸d,l−α−トコフェロール」
4):「Eastman ビタミンE TPGS(商標)」の名の下に、Eeastman Chemical 社によって供給される「コハク酸d−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000」
【0053】
実施例3.Eastman製ビタミンE TPGS(商標)を含有するスポーツ飲料の調製
以下の成分:30mgの安息香酸ナトリウム、100mgのアスコルビン酸、10mgの塩化カリウム、10mgの塩化ナトリウム、4mgのリン酸水素二ナトリウム、2mgの炭酸ナトリウム、2mgの炭酸マグネシウム及び50mgのEastman製ビタミンE TPGS(商標)を、1Lの脱イオン水に添加した。この混合物を、50℃に暖め、全ての成分が溶解するまで撹拌した。次いで、当該暖かい溶液に、30gのコーンシロップ固体、及び30gの果糖を添加して、溶解が完了するまで撹拌を続けた。この飲料を、0.05gのレモン−ライム香料を添加して風味付けした。当該飲料を、1分間、180°F(28℃)下で加熱して、その後、PETボトルに充填した。
【0054】
実施例4.Eastman製ビタミンE TPGS(商標)を含有する栄養飲料の調製
カルボキシメチルセルロース(350mg)を、1Lの水に添加して、溶解するまで撹拌した。次いで、以下の成分:3.9gのクエン酸、0.6gのクエン酸ナトリウム、0.5gの塩化ナトリウム、0.35gのリン酸二水素カリウム、0.3gの安息香酸ナトリウム、0.05gのレモン−ライム香料、0,05gのEastman製ビタミンE TPGS(商標)、及び0.3gのSplenda(登録商標)ブランドのスクラロース甘味料を添加した。この混合物を、全ての成分が溶解するまで撹拌し、次いで、1分間、180°F(28℃)下で加熱して、冷却し、PETボトルに充填した。
【0055】
実施例5.Eastman製ビタミンE TPGS(商標)を含有する清澄な天然フルーツジュースの調製
フルーツジュースを含有する飲料シロップを、以下のように調製した。リンゴ酸(7g)及びクエン酸(7g)を、溶解するまで水(500g)に混合した。次いで、炭酸カルシウム(8g)を添加して、溶解するまで混合した。その後、高果糖のコーンシロップ−55(357g)を添加して、混合した。安息香酸ナトリウム(1g)を水(80g)に予め溶解させてから、次いでこれを添加した。Eastman製ビタミンE TPGS(商標)(0.05g)を、60℃の水に溶解させて、添加した。最後に、70°ブリックスの固体含量を有するリンゴジュース濃縮物(79g)を添加して、混合した。この飲料シロップを、200g/ボトルの速度で、16オンス入りのPETボトルに充填した。各ボトルに、炭酸水を充填して、16オンス(重量基準)の最終の炭酸飲料とした。
【0056】
実施例6.Eastman製ビタミンE TPGS(商標)を含有するビタミン強化乳製品の調製
3800gの全乳に、2分間撹拌しながら、240mgのビタミンD3を添加し、次いで、続けて、100mgのアスコルビン酸、700mgの全−trans−レチノール、及び10mLの温水に溶解させた50mgのEastman製ビタミンE TPGS(商標)を添加した。
【0057】
実施例7.Eastman製ビタミンE TPGS(商標)を用いるアルコール含有飲料の調製
800gの水に0.16gの安息香酸ナトリウムを添加して、この混合物を、溶解が完了するまで撹拌した。次いで、2.2gのクエン酸を添加して、溶解するまで撹拌し、続いて60gの高果糖のコーンシロップ、0.03gの15%無テルペンレモンオイルのエタノール溶液、及び0.05gのEastman製ビタミンE TPGS(商標)を添加した。数分間撹拌した後、400gのビールを添加した。この混合物を撹拌して、ボトル詰めした。
【0058】
本発明について、本発明の好ましい実施態様に特に言及して詳細に述べてきたが、その改変や変更も、本発明の技術的範囲に属することは、言うまでも無い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、水溶性のビタミンE源、風味剤及び甘味料を含む飲料であって、前記水溶性ビタミンE源が、当該飲料に対して0.0005IU/mL〜10IU/mLのトコフェロール含量を与える飲料。
【請求項2】
前記飲料が消泡剤を更に含み、そして前記水溶性のビタミンE源が、コハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールのポリエチレングリコールエステルである請求項1に記載の飲料。
【請求項3】
前記水溶性のビタミンE源が、飲料に対して0.002IU/mL〜2IU/mLのトコフェロール含量を与える請求項2に記載の飲料。
【請求項4】
前記水溶性のビタミンE源が、飲料に対して0.02IU/mL〜1IU/mLのトコフェロール含量を与える請求項3に記載の飲料。
【請求項5】
前記甘味剤が、蔗糖、グルコース、果糖、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファム−K、アリテーム、サッカリン、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、チクロ又は高果糖コーンシロップであり、そして、前記消泡剤が、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オキシステアリン、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー、ポリソルベート60、モノオレエートナトリウム又はそれらの混合物である請求項3に記載の飲料。
【請求項6】
前記風味剤が、チョコレート、バニラ、コーラ、ブドウ、洋ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナもしくはバナナピューレ、アンズ、柑橘類、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、リンゴ、ツルコケモモ、トマト、マンゴー、パパイヤ、ライム、タンジェリン、サクランボ、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、ココナッツ、ニンジン又はそれらの混合物であり、そして、前記消泡剤が、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オキシステアリン、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー、ポリソルベート60、モノオレエートナトリウム又はそれらの混合物である請求項3に記載の飲料。
【請求項7】
前記飲料の1重量%〜10重量%のエタノールを更に含む請求項3に記載の飲料。
【請求項8】
前記飲料の3重量%〜9重量%のエタノールを更に含む請求項7に記載の飲料。
【請求項9】
ソルビン酸塩、ソルビン酸塩誘導体、クエン酸/安息香酸ナトリウム、又はそれらの混合物から選ばれる防腐剤を更に含み、そして、前記消泡剤が、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オキシステアリン、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー、ポリソルベート60、モノオレエートナトリウム又はそれらの混合物である請求項3に記載の飲料。
【請求項10】
アスコルビン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB複合体、ミネラル、電解質又はそれらの混合物を更に含む請求項3に記載の飲料。
【請求項11】
光学的に清澄である、請求項1に記載の飲料。
【請求項12】
フルーツジュース又はフルーツ香料、水溶性のビタミンE源及び水を含むフルーツ飲料であって、前記水溶性ビタミンE源が、当該飲料に対して0.0005IU/mL〜10IU/mLのトコフェロール含量を与えるフルーツ飲料。
【請求項13】
前記水溶性のビタミンE源が、コハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールのポリエチレングリコールエステルである請求項12に記載のフルーツ飲料。
【請求項14】
前記水溶性のビタミンE源が、当該飲料に対して、0.002IU/mL〜2IU/mLのトコフェロール含量を与える請求項13に記載のフルーツ飲料。
【請求項15】
前記フルーツ香料が、フルーツジュース又はブドウ、洋ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナもしくはバナナピューレ、アンズ、柑橘類、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、リンゴ、ツルコケモモ、トマト、マンゴー、パパイヤ、ライム、タンジェリン、サクランボ、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、ココナッツ、ニンジン及びそれらの混合物から選ばれるフルーツ風味である請求項13に記載のフルーツ飲料。
【請求項16】
1%〜99%のフルーツジュース又はフルーツ香料を有する請求項15に記載のフルーツ飲料。
【請求項17】
5%〜15%のフルーツジュース又はフルーツ香料を有する請求項16に記載のフルーツ飲料。
【請求項18】
蔗糖、グルコース、果糖、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファム−K、アリテーム、サッカリン、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、チクロ、高果糖コーンシロップ又はそれらの混合物を更に含む請求項15に記載のフルーツ飲料。
【請求項19】
ソルビン酸塩、ソルビン酸塩誘導体、クエン酸/安息香酸ナトリウム、又はそれらの混合物から選ばれる防腐剤、及び、選択的に、消泡剤を更に含む請求項13に記載のフルーツ飲料。
【請求項20】
前記飲料の3重量%〜9重量%のエタノールを更に含む請求項13に記載のフルーツ飲料。
【請求項21】
アスコルビン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB複合体、ミネラル、電解質又はそれらの混合物を更に含む請求項13に記載のフルーツ飲料。
【請求項22】
光学的に清澄である請求項13に記載のフルーツ飲料。
【請求項23】
炭酸水、水溶性のビタミンE源、消泡剤、及び風味剤を含む炭酸飲料であって、前記水溶性のビタミンE源が、当該飲料に対して0.0005IU/mL〜10IU/mLのトコフェロール含量を与える炭酸飲料。
【請求項24】
前記水溶性のビタミンE源が、コハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールのポリエチレングリコールエステルである請求項23に記載の炭酸飲料。
【請求項25】
前記水溶性のビタミンE源が、当該飲料に対して、0.02IU/mL〜1IU/mLのトコフェロール含量を与える請求項24に記載の炭酸飲料。
【請求項26】
蔗糖、グルコース、果糖、スクラロース、LL−アスパルテーム、サッカリン、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、高果糖コーンシロップ、アセスルファムカリウム、アリテーム、チクロ又はそれらの混合物を更に含む請求項24に記載の炭酸飲料。
【請求項27】
前記飲料の1重量%〜10重量%のエタノールを更に含む請求項24に記載の炭酸飲料。
【請求項28】
前記飲料の3重量%〜9重量%のエタノールを含む請求項27に記載の炭酸飲料。
【請求項29】
ソルビン酸塩、ソルビン酸塩誘導体、クエン酸/安息香酸ナトリウム、又はそれらの混合物から選ばれる防腐剤を更に含む請求項24に記載の炭酸飲料。
【請求項30】
アスコルビン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB複合体、ミネラル、電解質又はそれらの混合物を更に含む請求項24に記載の炭酸飲料。
【請求項31】
前記風味剤が、チョコレート、バニラ、コーラ又はフルーツジュース、又はブドウ、洋ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナもしくはバナナピューレ、アンズ、柑橘類、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、リンゴ、ツルコケモモ、トマト、マンゴー、パパイヤ、ライム、タンジェリン、サクランボ、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、ココナッツ、ニンジン及びそれらの混合物から選ばれるフルーツ風味である請求項24に記載の炭酸飲料。
【請求項32】
光学的に清澄である請求項24に記載の炭酸飲料。
【請求項33】
風味剤、甘味料、防腐剤、消泡剤、水溶性のビタミンE源及び水を含んでなる飲料濃厚物。
【請求項34】
前記水溶性のビタミンE源が、コハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールのポリエチレングリコールエステルである請求項33に記載の飲料濃厚物。
【請求項35】
前記水溶性のビタミンE源が、当該飲料に対して0.02IU/mL〜1IU/mLのトコフェロール含量を与え、前記甘味料が、当該濃厚物の重量に対して40%〜60%の量で存在し、前記防腐剤が、ソルビン酸塩、ソルビン酸塩誘導体、クエン酸/安息香酸ナトリウム、又はそれらの混合物であり、そして、前記消泡剤が、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オキシステアリン、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレン/ポリプロピレングリコールコポリマー、ポリソルベート60、モノオレエートナトリウム又はそれらの混合物である請求項34に記載の飲料濃厚物。
【請求項36】
前記風味剤が、チョコレート、バニラ、コーラ、ブドウ、洋ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナもしくはバナナピューレ、アンズ、柑橘類、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、リンゴ、ツルコケモモ、トマト、マンゴー、パパイヤ、ライム、タンジェリン、サクランボ、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、ココナッツ、ニンジン及びそれらの混合物である請求項34に記載の飲料濃厚物。
【請求項37】
前記甘味料が、蔗糖、グルコース、果糖、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、高果糖コーンシロップ、アセスルファム、アリテーム、チクロ又はその混合物である請求項36に記載の飲料濃厚物。
【請求項38】
ミルク及び1〜2500ppmの量でコハク酸d,l−又はd−α−トコフェロールのポリエチレングリコールエステルを含んでなる、水溶性のビタミンE源を含有する乳製品。
【請求項39】
蔗糖、グルコース、果糖、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、高果糖コーンシロップ、アセスルファム、アリテーム及びチクロから選ばれる甘味料、及びチョコレート、バニラ、コーラ、ブドウ、洋ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナもしくはバナナピューレ、アンズ、柑橘類、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、リンゴ、ツルコケモモ、トマト、マンゴー、パパイヤ、ライム、タンジェリン、サクランボ、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、ココナッツ、ニンジン及びそれらの混合物から選ばれる風味剤を更に含む請求項38に記載の乳製品。
【請求項40】
消泡剤、及びソルビン酸塩、ソルビン酸塩誘導体、クエン酸/安息香酸ナトリウム、又はそれらの混合物から選ばれる防腐剤を更に含む請求項38に記載の乳製品。
【請求項41】
アスコルビン酸、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB複合体、ミネラル、電解質又はそれらの混合物を更に含む請求項38に記載の乳製品。

【公表番号】特表2006−525021(P2006−525021A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−513133(P2006−513133)
【出願日】平成16年4月19日(2004.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/012077
【国際公開番号】WO2004/095952
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(594055158)イーストマン ケミカル カンパニー (391)
【Fターム(参考)】