説明

水溶性顆粒を含む製剤

【課題】水溶性顆粒を含む製剤を提供する。
【解決手段】本発明は、フタロシアニン化合物の水溶性非カプセル化顆粒を含む製剤、その製造方法並びに、洗浄剤及び洗浄剤添加製剤におけるその使用に関するものである。
本発明の製剤は、少なくとも1種の顆粒を含む製剤であって、前記顆粒はa)前記顆粒の全重量に基づいて、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、b)前記顆粒の全重量に基づいて、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種10ないし60重量%、c)前記顆粒の全重量に基づいて、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種15ないし75重量%、d)前記顆粒の全重量に基づいて、別の添加剤少なくとも1種0ないし10重量%、並びにe)前記顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フタロシアニン化合物の水溶性非カプセル化顆粒を含む製剤、その製造方法並びに、洗浄剤及び洗浄剤添加製剤におけるその使用に関するものである。
【0002】
本発明の製剤は液体、固体、ペースト状又はゲル状であってよい。製剤、とりわけ洗浄剤組成物、また更に洗浄剤添加剤又は添加濃厚液、例えば前−及び/又は後−処理剤、染み抜き塩、洗浄力向上剤、衣類の仕上げ剤、漂白剤、紫外線保護向上剤等は、どのような既知の及び慣用の形態、とりわけ粉末、(超)緻密粉末、単−又は多−層タブレット(タブ)、バー、ブロック、シート、ペーストの形態、或いは、カプセル中に又はポーチ(サック)中に梱包された粉末、ペースト、ゲル又は液体の形態であってもよい。
粉末を適するサック又はポーチ中で使用することも可能である。
【0003】
水溶性フタロシアニン化合物、とりわけ亜鉛及びアルミニウムフタロシアニン−スルホン酸塩は、洗浄剤製剤における光活性化剤としてしばしば使用される。
【背景技術】
【0004】
欧州特許第333270号明細書は、カプセル化物質少なくとも38%を含む、フタロシアニン光活性化剤の固体ミクロカプセルを記載している。
欧州特許第959123号明細書は、水溶性有機ポリマーと組み合わさったアニオン性分散剤を基剤とする顆粒を記載している。
欧州特許第323407号明細書は、活性成分を含むカプセル化顆粒を記載している。
欧州特許第124478号明細書は、光活性化剤の粗製溶液を変性膜を通過させ、次いで得られた濃厚水溶液を穏やかな乾燥工程に付すことを含む、固体光活性化剤製剤の製造方法を記載している。
欧州特許第236270号明細書は、活性物質を含む構造物の製造方法及び、平均直径0.5ないし1.0μmのスペクルとしてのそれらの使用を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許第333270号明細書
【特許文献2】欧州特許第959123号明細書
【特許文献3】欧州特許第323407号明細書
【特許文献4】欧州特許第124478号明細書
【特許文献5】欧州特許第236270号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような光活性化剤は水に溶解するのが遅すぎることが原因で、とりわけ、洗浄液の混合が不適切に行われるとき、着色した光活性化剤が洗濯物を染色するので、しばしば問題が起こる。
【0007】
フタロシアニン化合物の顆粒が水に溶解する速度は、新規組成物により更に改良され得ることが今や見出された。これは、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸少なくとも1種を添加することにより達成される。それらの高い溶解速度にも係わらず、このような非カプセル化顆粒は、実質的に均質な成分分布を有し、非イオン性界面活性剤(NIO界面活性剤)中での高レベルの耐久性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って本発明は、少なくとも1種の顆粒を含む製剤であって、前記顆粒は
a)前記顆粒の全重量に基づいて、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)前記顆粒の全重量に基づいて、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種10ないし60重量%、
c)前記顆粒の全重量に基づいて、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種15ないし75重量%、
d)前記顆粒の全重量に基づいて、別の添加剤少なくとも1種0ないし10重量%、並びに
e)前記顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%
を含有する、製剤に関するものである。
【0009】
成分a)〜e)の重量による百分率の合計は常に100%である。
【0010】
本発明の製剤は異なる成分を有する顆粒の混合物を含んでもよく、そして、本発明の配合物を有しない顆粒が混合物中で使用されることも可能である。
【0011】
本発明の製剤中の顆粒はカプセル化されておらず、且つ成分の実質的に均質な分配を有する。
【0012】
前記顆粒のためのフタロシアニン化合物として、中心原子として二−、三−又は四−価金属を持つフタロシアニン錯体(d0 又はd10配座を有する錯体)が考慮される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
このような錯体は、とりわけ水溶性Zn(II)、Fe(II)、Ca(II)、Mg(II)、Na(I)、K(I)、Al、Si(IV)、P(V)、Ti(IV)、Ge(IV)、Cr(VI)、Ga(III)、Zr(IV)、In(III)、Sn(IV)又はHf(VI)フタロシアニンであり、アルミニウム及び亜鉛フタロシアニンがとりわけ好ましい。
【0014】
本発明の製剤の顆粒は、有利には、次式:
【化1】

[式中、
PCはフタロシアニン環系を表わし、
MeはZn、Fe(II)、Ca、Mg、Na、K、Al−Z1 、Si(IV)、P(V)、Ti(IV)、Ge(IV)、Cr(VI)、Ga(III)、Zr(IV)、In(III)、Sn(IV)又はHf(VI)を表わし、
1 はハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを表わし、
qは0、1又は2を表わし、
rは1ないし4を表わし、
1 はスルホ又はカルボキシ基を表わし、或いは次式:
−SO2 2 −R6 −X3 + 、−O−R6 −X3 + 又は−(CH2 t −Y1 +
{式中、
6 は分岐された又は分岐されていない炭素原子数1ないし8のアルキレン基、或いは
1,3−又は1,4−フェニレン基を表わし、
2 は−NH−基又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし、
3 + は次式:
【化2】

で表わされる基を表わし、そして、R6 が炭素原子数1ないし8のアルキレン基を表わすとき、次式:
【化3】

で表わされる基も表わし得、
1 + は次式:
【化4】

で表わされる基を表わし、
tは0又は1を表わし、
上記式中、
7 及びR8 はそれぞれ互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし、
9 は炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基又は−NR1112基を表わし、
10及びR11はそれぞれ互いに独立して炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし、
12及びR13はそれぞれ互いに独立して水素原子又は炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし、
14及びR15はそれぞれ互いに独立して非置換又は、ヒドロキシ−、シアノ−、カルボキシ−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−、フェニル−、ナフチル−又はピリジル−置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし、
uは1ないし6を表わし、
1 は、環員として別の窒素原子1個又は2個を含み得る芳香族5−ないし7−員窒素ヘテロ環の残基(balance)を表わし、
1 は、環員として別の窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子1個又は2個を含み得る芳香族5−ないし7−員窒素ヘテロ環の残基(balance)を表わす。}で表わされる基を表わし、
2 はヒドロキシ基、炭素原子数1ないし22のアルキル基、分岐された炭素原子数3ないし22のアルキル基、炭素原子数2ないし22のアルケニル基、分岐された炭素原子数4ないし22のアルケニル基又はそれらの混合物、炭素原子数1ないし22のアルコキシ基、スルホ又はカルボニル基、次式:
【化5】

で表わされる基、次式:
【化6】

で表わされる分岐されたアルコキシ基、式−(T1 d −(CH2 b (OCH2 CH2 a −B3 で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式−COOR23で表わされるエステル基
{式中、
2 は水素原子、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルコキシ基、−CO2 H基、−CH2 COOH基、−SO3 - 1 基、−OSO3 - 1 基、−PO3 2-1 基、−OPO3 2-1 基又はそれらの混合物を表わし、
3 は水素原子、ヒドロキシ基、−COOH基、−SO3 - 1 基、−OSO3 - 1 基又は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基を表わし、
1 は水溶性カチオンを表わし、
1 は−O−基又は−NH−基を表わし、
1 及びX4 はそれぞれ互いに独立して−O−基、−NH−基又は−N−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし、
16及びR17はそれぞれ互いに独立して水素原子、スルホ基又はその塩、カルボキシ基又はその塩、或いはヒドロキシ基を表わし、基R16及びR17の少なくとも一つはスルホ又
はカルボキシ基又はそれらの塩を表わし、
2 は−O−基、−S−基、−NH−基或いは−N−炭素原子数1ないし5のアルキル基を表わし、
18及びR19はそれぞれ互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、カルボキシ−又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、非置換又はハロ、−炭素原子数1ないし4のアルキル−、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−、スルホ−若しくはカルボキシ−置換されたフェニル基を表わし、或いは、R18及びR19は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、環員として、別の窒素原子又は酸素原子を更に含み得る飽和5−又は6−員ヘテロ環を表わし、
20及びR21はそれぞれ互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル又はアリール−炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし、
22は水素原子、或いは非置換又はハロ−、ヒドロキシ−、シアノ−、フェニル−、カルボキシ−、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル−若しくは炭素原子数1ないし6のアルコキシ−置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基を表わし、
23は炭素原子数1ないし22のアルキル基、分岐された炭素原子数4ないし22のアルキル基、炭素原子数1ないし22のアルケニル基又は分岐された炭素原子数4ないし22のアルケニル基、炭素原子数3ないし22のグリコール基、炭素原子数1ないし22のアルコキシ基、分岐された炭素原子数4ないし22のアルコキシ基、或いはそれらの混合物を表わし、
Mは水素原子、又はアルカリ金属イオン若しくはアンモニウムイオンを表わし、
2 - は塩素イオン、臭素イオン、アルキル硫酸イオン又はアルアルキル硫酸イオンを表わし、
aは0又は1を表わし、
bは0ないし6を表わし、
cは0ないし100を表わし、
dは0又は1を表わし、
eは0ないし22を表わし、
vは整数2ないし12を表わし、
wは0又は1を表わす。}を表わし、そして
- は有機又は無機アニオンを表わし、そして
sは、一価アニオンA- のときrに等しく、そして多価アニオンのときr以下であり、As - を正電荷と釣り合わせることが必要であり、そしてrが1でないとき、基Q1 は同一であってもよいし又は異なっていてもよく、そして
前記フタロシアニン環系は別の溶解性付与基を含んでいてもよい。]で表わされるフタロシアニン化合物少なくとも1種を含む。
【0015】
式(1a)中及び式(1b)中の置換基であって、それぞれ、同一又は異なっていてよい置換基Q1 及びQ2 の数はフタロシアニンにおいては通常そうであるように1ないし8であり、そして、前記数は整数(置換度)である必要はない。他に、非カチオン性置換基も存在するとき、後者とカチオン性置換基との合計は1ないし4である。分子中に存在する必要がある置換基の最小数は、得られる分子の水溶解度によって支配される。溶解するフタロシアニン化合物の量が、光動力学的に触媒された酸化を繊維に対して引き起こするために充分であるとき、適切な溶解度が達成される。0.01mg/L程度の低い溶解度で充分であり得るが、しかし一般的に、0.001ないし1g/Lの溶解度が想定される。
【0016】
ハロゲン原子は弗素原子、臭素原子又は、とりわけ、塩素原子である。
【0017】
次式:
【化7】

で表わされる基として、とりわけ、次式:
【化8】

で表わされる基が考慮される。
【0018】
好ましいものは、次式:
【化9】

で表わされる基である。
【0019】
次式:
【化10】

で表わされる基中のヘテロ環として、同様に上述の基が考慮されるが、しかし、残りの置換基への結合は、炭素原子によりなされる。
【0020】
全ての置換基において、フェニル基、ナフチル基及び芳香族ヘテロ環は、1個又は2個の別の基、例えば、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、スルホ基、スルホンアミド基等により置換され得る。
【0021】
好ましいものは、以下の群:群炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ−カルボニル基及びヒドロキシ基からの置換基である。
【0022】
次式:
【化11】

で表わされる基として、とりわけ、次式:
【化12】

[前記式中、R11は上記において定義されたものと同じ意味を、とりわけメチル基又はエチル基を表わす。]で表わされる基が考慮される。
【0023】
全ての上述の窒素ヘテロ環は更に、炭素原子について又は更に、環内に配置された窒素原子について、アルキル基により、好ましくは、アルキル基としてのメチル基により、置換され得る。
【0024】
式(1a)中のAs - は、分子の残部の正電荷に対する対イオンとして、何れか所望のイオンを表わす。それは一般的に、製造工程(第四級化)において導入され、この場合、ハロゲンイオン、アルキル硫酸イオン又はアリール硫酸イオンが好ましい。アリール硫酸イオンの中でも、フェニルスルホン酸イオン、p−トリルスルホン酸イオン及びp−クロロフェニルスルホン酸イオンに注意すべきである。しかしながら、アニオンは公知方法により容易に交換され得るので、アニオンとして機能する他の如何なるアニオンも可能である;従って、As - は、硫酸イオン、亜硫酸イオン、炭酸イオン、燐酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、蓚酸イオン、クエン酸イオン又は乳酸イオン、或いは、有機カルボン酸の他のアニオンであってもよい。一価アニオンの場合、指数sはrに等しい。多価アニオンの場合、sはr以下の値と仮定されるが、しかし、条件に応じて、分子の残部の正電荷と正確に釣り合わねばならない。
【0025】
炭素原子数1ないし6のアルキル基及び炭素原子数1ないし6のアルコキシ基は、それぞれ、直鎖状又は分岐鎖状アルキル基及びアルコキシ基、例えば、それぞれ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基、第三アミル基又はヘキシル基、及び、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、第二ブトキシ基、第三ブトキシ基、アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、第三アミルオキシ基又はヘキシルオキシ基を表わす。
【0026】
炭素原子数2ないし22のアルケニル基は、例えば、アリル基、メタリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−ペンタ−2,4−ジエニル基、3−メチル−ブテ−2−エニル基、n−オクテ−2−エニル基、n−ドデセ−2−エニル基、イソドデセニル基又はn−オクタデセ−4−エニル基を表わす。
【0027】
前記顆粒の式(1a)で表わされる好ましいフタロシアニン化合物は次式:
【化13】

[式中、
Me、q、PC、X2 、X3 及びR6 は式(1a)において定義されたものと同じ意味を表わし、
Mは水素原子、又はアルカリ金属イオン若しくはアンモニウムイオン又はアミン塩イオンを表わし、そして 数r1 と数r2 の合計は1ないし4であり、そして
s - は分子の残部の正電荷と正確に釣り合っている。]で表わされるか、或いは次式:
【化14】

[式中、
Me、q及びPCは式(1a)において定義されたものと同じ意味を表わし、
6 ’は炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表わし、
rは数1ないし4を表わし、
3 ’は次式:
【化15】

{式中、
7 及びR8 はそれぞれ互いに独立して非置換又はヒドロキシ−、シアノ−、ハロ−若しくはフェニル−置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
9 はR7 において定義されたものと同じ意味、シクロヘキシル基又はアミノ基を表わし、
11は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、
21は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−カルボキシ基又はヒドロキシ基を表わす。}で表わされる基を表わし、そして
A’- はハロゲンイオン、アルキル硫酸イオン又はアリール硫酸イオンを表わし、
基−SO2 NHR6 ’−X3 + A’- は同一であってもよいし又は異なっていてもよい。]に対応する。
【0028】
本発明の製剤の顆粒において使用され得る別のフタロシアニン化合物は次式:
【化16】

[式中、
PCはフタロシアニン環系を表わし、
MeはZn、Fe(II)、Ca、Mg、Na、K、Al−Z1 、Si(IV)、P(V)、Ti(IV)、Ge(IV)、Cr(VI)、Ga(III)、Zr(IV)、I
n(III)、Sn(IV)又はHf(VI)を表わし、
1 はハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを表わし、
qは0、1又は2を表わし、
3 ’は水素原子、又はアルカリ金属イオン若しくはアンモニウムイオンを表わし、そして
rは1ないし4の何れかの数を表わす。]に対応する。
【0029】
これらのうち、非常に特別に好ましいものは式(4)[式中、
MeはZn又はAl−Z1 を表わし、そして
1 はハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを表わす。]で表わされるフタロシアニン化合物である。
【0030】
本発明の製剤の顆粒において使用され得る興味深い別のフタロシアニン化合物は次式:
【化17】

[式中、
PC、Me及びqは式(4)において定義されたものと同じ意味を表わし、
17’及びR18’はそれぞれ互いに独立して水素原子、フェニル基、スルホフェニル基、カルボキシフェニル基、炭素原子数1ないし6のアルキル基、ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、或いは、窒素原子と一緒になって、モルホリン環を形成し、
q’は整数2ないし6を表わし、そして
rは数1ないし4を表わし、
rが1より大きいとき、次式:
【化18】

で表わされる基は、分子中に、同一のものとして又は異なるものとして存在し得る。]に対応する。
【0031】
本発明の製剤の顆粒において使用され得る興味深い別のフタロシアニン化合物は次式:
【化19】

[式中、
PC、Me及びqは式(4)において定義されたものと同じ意味を表わし、
3 ’は水素原子、又はアルカリ金属イオン若しくはアンモニウムイオンを表わし、
q’は整数2ないし6を表わし、そして
17’及びR18’はそれぞれ互いに独立して水素原子、フェニル基、スルホフェニル基、カルボキシフェニル基、炭素原子数1ないし6のアルキル基、ヒドロキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、シアノ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、スルホ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、カルボキシ−炭素原子数1ないし6のアルキル基又はハロ−炭素原子数1ないし6のアルキル基、或いは、窒素原子と一緒になって、モルホリン環を形成し、
m’は0又は1を表わし、そして
r及びr1 はそれぞれ互いに独立して0.5ないし3.5の何れかの数を表わし、rとr1 の合計は最小1で且つ最大4である。]に対応する。
【0032】
フタロシアニン環の中心原子MeがSi(iV)である場合、本発明の製剤の顆粒において使用されるフタロシアニン化合物は、フタロシアニン環のフェニル核における置換基に加えて、軸方向置換基(=R24)も含有し得る。このようなフタロシアニンは、例えば、次式:
【化20】

[式中、
24はヒドロキシ基、炭素原子数1ないし22のアルキル基、分岐された炭素原子数4ないし22のアルキル基、炭素原子数1ないし22のアルケニル基、分岐された炭素原子数4ないし22のアルケニル基又はこれらの混合物、炭素原子数1ないし22のアルコキシ基、スルホ又はカルボキシ基、次式:
【化21】

で表わされる基、次式:
【化22】

で表わされる分岐されたアルコキシ基、式−(T1 d −(CH2 b (OCH2 CH2 a −B3 で表わされるアルキルエチレンオキシ単位又は式−COOR23で表わされるエステル基を表わし、そして
Uは[Q1 r + s - 又はQ2 において定義されたものと同じ意味を表わす。]に対応する。
【0033】
前記式中のR16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、B2 、B3 、M、Q1 、Q2 、As 、T1 、X1 、X4 、Y2 、Z2 - 、a、b、c、d、e、r、v及びwは式(1a)及び式(1b)において定義されたものと同じ意味を表わす。
【0034】
とりわけ好ましいフタロシアニン化合物は、市販品を入手可能であり且つ洗浄剤組成物において使用されるような化合物である。通常、アニオン性フタロシアニン化合物は、アルカリ金属塩、とりわけナトリウム塩の形態で存在する。
【0035】
本発明の製剤中の顆粒は、該顆粒の全重量に基づいて、フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、好ましくは4ないし30重量%、とりわけ5ないし20重量
%を含む。
【0036】
本発明の製剤中の顆粒は、該顆粒の全重量に基づいて、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種10ないし60重量%、好ましくは12ないし60重量%、とりわけ12ないし55重量%を含む。
【0037】
このようなアニオン性分散剤及び更に、分散性も有し得る水溶性有機ポリマーを以下の本文中に記載する。
【0038】
アニオン性分散剤:
使用されるアニオン性分散剤は、例えば、染料、顔料等のための、市販品を入手可能な水溶性のアニオン性分散剤である。
下記の生成物が、とりわけ考慮される:芳香族スルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物;芳香族スルホン酸と非置換又は塩素化されたビフェニル又はビフェニルオキシド、及び所望によりホルムアルデヒドとの縮合生成物;(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート、ポリマー状有機スルホン酸のナトリウム塩、ポリマー状アルキルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、ポリマー状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、アルキルアリールスルホネート、アルキルポリグリコールエーテルスルホネートのナトリウム塩、ポリアルキル化多核アリールスルホネート;アリールスルホン酸とヒドロキシアリールスルホン酸とのメチレン結合された縮合生成物、ジアルキルスルホコハク酸のナトリウム塩、アルキルジグリコールエーテルスルホネートのナトリウム塩、ポリナフタレンメタンスルホネートのナトリウム塩、リグノ−又はオキシリグノ−スルホネート又はヘテロ環式ポリスルホン酸。
とりわけ適するアニオン性分散剤は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリマー状有機スルホン酸のナトリウム塩、(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート、ポリアルキル化多核アリールスルホネート、ポリマー状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、リグノスルホネート、オキシリグノ−スルホネート及び、ナフタレンスルホン酸とポリクロロメチルビフェニルとの縮合生成物である。
【0039】
分散剤の代わりに又は分散剤に加えて、本発明の顆粒は、分散性も有し得る水溶性有機ポリマーを含み得る。このようなポリマーは、単独で又は2種若しくはそれより多くのポリマーの混合物として使用され得る。水溶性ポリマー(水溶性であるがしかし必ずしもフィルム形成性ではない。)として、例えば、ゼラチン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート;エチルアクリレート、メチルメタクリレート及びメタクリル酸(アンモニウム塩)、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン、酢酸ビニルのコポリマー;ビニルピロリドンと長鎖ポリオレフィンとのコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのコポリマー、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとの四量化されたコポリマー、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、カプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー、スチレンとアクリル酸とのコポリマー、ポリカルボン酸、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、加水分解された又は加水分解されていないポリ酢酸ビニル、マレイン酸と不飽和炭化水素とのコポリマー、及び更に、前述のポリマーの混合された重合生成物、ポリエチレングリコール(MW=4000〜20000)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとコポリマー(MW>3500);アルキレンオキシド、とりわけプロピレンオキシドの縮合生成物(ブロック重合生成物)、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー;ジアミン、とりわけエチレンジアミンとのエチレンオキシド−プロピレンオキシド付
加生成物、ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレンスルホン酸、アクリル酸とスルホン化スチレンとのコポリマー、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、マルトデキストリン、澱粉、蔗糖、乳糖、名称‘’イソマルト(Isomalt)‘’の下に入手可能な、酵素により変性され、その後水和された砂糖、甘蔗糖、ポリアスパラギン酸及びトラガカントが考慮される。
【0040】
これらの水溶性有機ポリマーの中でも、とりわけ好ましいものは、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、加水分解されたポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、マルトデキストリン、ポリアスパラギン酸、及び更にポリアクリレート及びポリメタクリレートである。
【0041】
本発明の製剤中の顆粒は、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸及び/又はその塩少なくとも1種15ないし75重量%、好ましくは20ないし75重量%、とりわけ25ないし70重量%を含む。
【0042】
上記の成分を以下の本文中に詳細に記載する。
【0043】
無機塩:
無機塩としての使用のために、好ましくはアルカリ金属塩の形態の、炭酸塩、炭酸水素塩、燐酸塩、ポリ燐酸塩、硫酸塩、珪酸塩、亜硫酸塩、硼酸塩、ハロゲン化物及びピロ燐酸塩が考慮される。好ましいものは、例えば、アルカリ金属塩化物、燐酸アルカリ、炭酸アルカリ、ポリ燐酸アルカリ及び硫酸アルカリのような水溶性塩、並びに洗浄剤及び/又は洗浄剤添加剤において使用されるような水溶性塩である。
【0044】
低分子量有機酸及び/又はその塩:
低分子量有機酸として、例えば、モノ−又はポリ−カルボン酸が考慮される。とりわけ興味深いのは脂肪族カルボン酸、とりわけ、1個ないし12個の炭素原子総数を有するものである。好ましい酸は、脂肪族の炭素原子数1ないし12のモノ−又はポリ−カルボン酸、モノカルボン酸、とりわけ、全体で、少なくとも3個の炭素原子を有するものである。カルボン酸の置換基として、例えば、ヒドロキシ基及びアミノ基、とりわけヒドロキシ基が考慮される。とりわけ好ましいものは、脂肪族の炭素原子数2ないし12のポリカルボン酸、とりわけ脂肪族の炭素原子数2ないし6のポリカルボン酸である。非常に特別に好ましいものは、ヒドロキシ置換された脂肪族の炭素原子数2ないし6のポリカルボン酸である。これらの化合物は、遊離酸又はその塩、とりわけアルカリ塩の形態で使用され得る。
【0045】
アミノポリカルボン酸塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム)、フィチン酸塩、ホスホン酸塩、アミノポリホスホン酸塩(例えば、エチレンジアミン四ホスホン酸ナトリウム)、アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩)、ポリホスホン酸塩、ポリ炭酸塩又は水溶性ポリシロキサンも使用し得る。
【0046】
低分子量有機酸及びその塩の例として、蓚酸、酒石酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、蟻酸、グルコン酸、p−トルエンスルホン酸、テレフタル酸、安息香酸、フタル酸、アクリル酸及びポリアクリル酸を記載し得る。
【0047】
本発明の製剤中の顆粒は、別の添加剤、例えば、湿潤剤;例えば、粉末状又は繊維状セルロース、微結晶性セルロースのような崩壊剤;例えば、デキストランのような充填剤;水不溶性又は水溶性の染料又は顔料、及び更に、分解促進剤及び蛍光増白剤を含み得る。
ゼオライトのような珪酸アルミニウム、及び更に、タルク、カオリン、TiO2 、SiO2 又はマグネシウムトリシリケートのような化合物も少量使用され得る。このような添加剤は、顆粒の全重量に基づいて、0ないし10重量%、好ましくは0ないし5重量%の量、存在し得る。とりわけ好ましい添加剤として、粉末状又は繊維状セルロース及び珪酸アルミニウムが特記される。これらは、顆粒の全重量に基づいて、0ないし10重量%、好ましくは0ないし5重量%の量、存在し得る。
【0048】
本発明の製剤中の顆粒は、該顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%を含有し得る。
【0049】
本発明の好ましい製剤は、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種4ないし30重量%、
b)アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし60重量%、
c)無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種20ないし75重量%、
d)別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
からなる顆粒少なくとも1種を含む。
【0050】
非常に好ましい本発明の製剤は、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種5ないし20重量%、
b)アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし55重量%、
c)無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種25ないし70重量%、
d)別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
からなる顆粒少なくとも1種を含むものである。
【0051】
本発明の同様に好ましい製剤は、
a)上記において定義された式(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)及び/又は(7)で表わされる水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物;ポリマー状有機スルホン酸のナトリウム塩;(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート;ポリアルキル化多核アリールスルホネート;ポリマー状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩;リグノスルホネート;オキシリグノ−スルホネート及び、ナフタレンスルホン酸とポリクロロメチルビフェニルとの縮合生成物からなる群からのアニオン性分散剤少なくとも1種
及び/又は
カルボキシメチルセルロース;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;ゼラチン;加水分解されたポリ酢酸ビニル;ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー;マルトデキストリン;ポリアスパラギン酸;ポリアクリレート及びポリメタクリレートからなる群からの水溶性有機ポリマー少なくとも1種
10ないし60重量%、並びに
c)炭酸塩;炭酸水素塩;燐酸塩;ポリ燐酸塩;硫酸塩;珪酸塩;亜硫酸塩;硼酸塩;ハロゲン化物;ピロ燐酸塩;非置換又はヒドロキシ基により及び/又はアミノ基により置換された、1個ないし12個の炭素原子総数を有する脂肪族カルボン酸;アミノポリカルボン酸塩;フィチン酸塩;ホスホン酸塩;アミノポリホスホン酸塩;アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩);ポリホスホン酸塩;ポリ炭酸塩;水溶性ポリシロキサン;並びに、洗浄剤及び/又は洗浄剤添加剤において使用される水溶性塩からなる群からの無
機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種
15ないし75重量%、並びに
d)湿潤剤;崩壊剤;充填剤;水不溶性又は水溶性染料又は顔料;分解促進剤;蛍光増白剤;アルミニムシリケート;タルク;カオリン;TiO2 ;SiO2 及びマグネシウムトリシリケートからなる群からの別の添加剤少なくとも1種
0ないし10重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
からなる顆粒少なくとも1種を含む。
【0052】
本発明の製剤中の顆粒は、好ましくは、500μm未満の平均粒径を有する。より好ましいものは、顆粒の前記粒径が40ないし400μmのものである。
【0053】
本発明の製剤は、本発明の顆粒の組成に応じて、それ自体、他の製剤における添加剤として、又は、他の製剤と組み合わせて使用される。好ましいことは、洗浄剤組成物における、又は洗浄剤添加物における、例えば、前−及び/又は後−処理剤、染み抜き塩、洗浄力向上剤、衣類の仕上げ剤、漂白剤及び/又は紫外線保護促進剤としての本発明の製剤の使用である。
【0054】
本発明の製剤は、洗浄剤製剤における添加剤として、とりわけ使用される。このような洗浄剤製剤は、固体、液体、ゲル状又はペースト状の形態、例えば、英国特許出願公開第2158454号明細書に記載されたような、5重量%を越えない、好ましくは0ないし1重量%の水を含有し、且つ非イオン性界面活性剤中のビルダー物質の懸濁物をベースとする、液体の非水性洗浄剤組成物の形態であってよい。
本発明の製剤は、粉末又は(超)緻密粉末の形態、単−又は多−層タブレット(タブ)の形態、洗浄剤バー、洗浄剤ブロック、洗浄剤シート、洗浄剤ペースト又は洗浄剤ゲルの形態における、或いは、カプセル中に又はポーチ(サック)中に梱包された粉末、ペースト、ゲル又は液体の形態であってよい。
【0055】
しかしながら、前記洗浄剤組成物は、好ましくは、非水性の製剤、粉末、タブ又は顆粒の形態で存在する。
【0056】
従って、本発明は、洗浄剤製剤であって、
I)前記製剤の重量に基づいて、アニオン性界面活性剤少なくとも1種A)、及び/又は非イオン性界面活性剤少なくとも1種B)5ないし70%、
II)前記製剤の重量に基づいて、ビルダー物質少なくとも1種C)5ないし60%、並びに
III)前記製剤の重量に基づいて、過酸化物少なくとも1種、及び所望により、活性化剤少なくとも1種D)0ないし30%、並びに
IV)顆粒E)であって、
a)前記顆粒の全重量に基づいて、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)前記顆粒の全重量に基づいて、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種
10ないし60重量%、並びに
c)前記顆粒の全重量に基づいて、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種15ないし75重量%、並びに
d)前記顆粒の全重量に基づいて、別の添加剤少なくとも1種
0ないし10重量%、並びに
e)前記顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%
を含有する顆粒E)少なくとも1種0.001ないし1%、並びに
V)別の添加剤少なくとも1種F)0ないし60%、並びに
VI)水G)0ないし5%
を含有する洗浄剤製剤にも関するものである。
【0057】
製剤中の成分I)ないしVI)の重量%は常に100%である。
【0058】
前記本文中に記載された全ての好ましいことは、顆粒E)に適用する。
【0059】
アニオン性界面活性剤A)は、例えば、スルフェート、スルホネート若しくはカルボキシレート界面活性剤又はそれら界面活性剤の混合物であってよい。好ましいスルフェートは、適切である場合は、アルキル基中に10個ないし20個の炭素原子を有するアルキルエトキシスルフェートと組み合わせて、アルキル基中に12個ないし22個の炭素原子を有するものである。好ましいスルホネートは、例えば、アルキル基中に9個ないし15個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネート及び/又はアルキル基中に6個ないし16個の炭素原子を有するアルキルナフタレンスルホネートである。アニオン性界面活性剤におけるカチオンは、好ましくは、アルカリ金属カチオン、とりわけナトリウムである。好ましいカルボキシレートは、式R−CO−N(R1 )−CH2 COOM1 [式中、Rはアルキル又はアルケニル基中に8個ないし18個の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を表わし、R1 は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、そしてM1 はアルカリ金属を表わす。]で表わされるアルカリ金属ザルコシネートである。
【0060】
非イオン性界面活性剤B)は、例えば、エチレンオキシド3モルないし8モルと、炭素原子9個ないし15個を含有する第一級アルコール1モルとの縮合生成物である。
【0061】
ビルダー物質C)としては、例えば、燐酸アルカリ金属、とりわけトリポリ燐酸塩、炭酸塩又は炭酸水素塩、とりわけナトリウム塩、珪酸塩、珪酸アルミニウム、ポリカルボン酸塩、ポリカルボン酸、有機ホスホネート、アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)又はそれら化合物の混合物が考慮される。とりわけ適する珪酸塩は、次式NaHSit 2t+1・pH2 O又はNa2 Sit 2t+1・pH2 O[式中、tは数1.9ないし4を表わし、そしてpは数0ないし20を表わす。]で表わされる層状構造を有する結晶性シリケートのナトリウム塩である。珪酸アルミニウムの中でも、好ましいものは、名称ゼオライトA、B、X及びHSの下に市販品を入手可能なもの、及び更に、それら成分2種又はそれより多くを含む混合物である。
【0062】
ポリカルボン酸塩の中でも好ましいものは、ポリヒドロキシカルボン酸塩、とりわけクエン酸塩及びアクリル酸塩、及び更に、無水マレイン酸とのそれらのコポリマーである。好ましいポリカルボン酸は、ニトリロトリ酢酸、エチレンジアミン四酢酸、並びに、ラセミ形態又はエナンチオマーとして純粋なS,S形態のエチレンジアミンジスクシネートである。とりわけ適するホスホン酸塩及びアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)は、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸の、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)の、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸の、及びジエチレントリアミン−ペンタメチレンホスホン酸の、アルカリ金属塩である。
【0063】
過酸化物成分D)としては、例えば、慣用の洗浄温度、例えば10℃ないし95℃において繊維材料を漂白する、文献公知であり且つ市販品を入手可能な有機及び無機過酸化物が考慮される。有機過酸化物は、例えば、モノ−又はポリ−過酸化物、とりわけ有機過酸又はその塩、例えばフタルイミドペルオキシカプロン酸、ペルオキシ安息香酸、ジペルオキシドデカン二酸、ジペルオキシノナン二酸、ジペルオキシデカン二酸、ジペルオキシフタル酸又はその塩である。しかしながら、好ましくは、例えば、過硫酸、過硼酸、過炭酸及び/又は過珪酸のような無機過酸化物が使用される。無機及び/又は有機過酸化物の混
合物も使用され得ることが理解される。前記過酸化物は、種々の結晶形態であり得、且つ異なる水分含有率を有し、そして、それらは、それらの貯蔵安定性を改良するために、他の無機又は有機化合物と一緒にも使用され得る。前記過酸化物は好ましくは、例えば、スクリューメータリングシステム(screw metering system)及び/又は流動床ミキサーを使用して成分を混合することにより、洗浄剤組成物に添加される。
【0064】
洗浄剤組成物は、本発明の組み合わせに加えて、例えば、ビストリアジニルアミノスチルベンジスルホン酸、ビス−トリアゾリルスチルベンジスルホン酸、ビス−スチリルビフェニル及びビス−ベンゾフラニルビフェニル、ビス−ベンズオキサリル誘導体、ビス−ベンズイミダゾリル誘導体、クマリン誘導体又はピラゾリン誘導体の種類からの蛍光増白剤1種又はそれより多くを含み得る。
【0065】
洗浄剤組成物は、泥に対する懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、pH調整剤、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属シリケート、発泡調整剤、例えば、石鹸、噴霧−乾燥及び顆粒化特性を調整するための塩、例えば、硫酸ナトリウム、芳香剤、及び所望により、帯電防止剤及び衣類の仕上げ剤、酵素、例えば、アミラーゼ、漂白剤、顔料及び/又は調色剤も含み得る。このような成分は、使用される漂白剤に対して安定でなければならないことが理解される。
本発明の洗浄剤組成物に対する別の好ましい添加剤は、織布の洗浄中、洗浄条件下で前記織布から放出された洗浄液中の染料により引き起こされる染色を阻止するポリマーである。このようなポリマーは、好ましくは、適切である場合には、アニオン性又はカチオン性置換基の取り込みにより変性されたポリビニルピロリドン、とりわけ、分子量範囲5000ないし60000、より好ましくは10000ないし50000を有するポリビニルピロリドンである。このようなポリマーは好ましくは、前記洗浄剤組成物の全重量に基づいて、0.05ないし5重量%、とりわけ0.2ないし1.7重量%の量、使用される。
【0066】
加えて、本発明の洗浄剤組成物は、例えば、TAED又はTAGUのような、いわゆる過硼酸活性化剤も含み得る。好ましいものはTAEDであり、これは好ましくは、前記洗浄剤組成物の全重量に基づいて、0.05ないし5重量%、とりわけ0.2ないし1.7重量%の量、使用される。
【0067】
以下の本文中における洗浄剤製剤中の成分I)ないしVI)の%は、全ての場合、前記洗浄剤製剤の全重量に基づく。
【0068】
本発明の好ましい洗浄剤製剤は、
I)アルキル基中に9個ないし15個の炭素原子を有するアルキルベンゼンスルホネート;アルキル基中に6個ないし16個の炭素原子を有するアルキルナフタレンスルホネート;及び式R−CO−N(R1 )−CH2 COOM1
[式中、
Rはアルキル又はアルケニル基中に8個ないし18個の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を表わし、
1 は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、そして
1 はアルカリ金属を表わす。]
で表わされるアルカリ金属ザルコシネートからなる群からのアニオン性界面活性剤少なくとも1種A)、及び/又は
エチレンオキシド3モルないし8モルと、9個ないし15個の炭素原子を含有する第一級アルコール1モルとの縮合生成物からなる群からの非イオン性界面活性剤少なくとも1種B)5ないし70%、
II)燐酸アルカリ金属塩;炭酸塩;炭酸水素塩;珪酸塩;珪酸アルミニウム;ポリカルボン酸塩;ポリカルボン酸;有機燐酸塩及びアミノアルキレンポリ(アルキレン燐酸塩)
からなる群からのビルダー物質少なくとも1種C)5ないし60%、並びに
III)有機モノ−又はポリ−過酸化物;有機過酸及びその塩;過硫酸塩;過硼酸塩;過炭酸塩及び過珪酸塩からなる群からの過酸化物D)0ないし30%、
IV)
a)上記において定義された式(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)及び/又は(7)で表わされる水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物;ポリマー状有機スルホン酸のナトリウム塩;(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート;ポリアルキル化多核アリールスルホネート;ポリマー状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩;リグノスルホネート;オキシリグノ−スルホネート及び、ナフタレンスルホン酸とポリクロロメチルビフェニルとの縮合生成物からなる群からのアニオン性分散剤少なくとも1種
及び/又は
カルボキシメチルセルロース;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;ゼラチン;加水分解されたポリ酢酸ビニル;ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー;マルトデキストリン;ポリアスパラギン酸;ポリアクリレート及びポリメタクリレートからなる群からの水溶性有機ポリマー少なくとも1種
10ないし60重量%、並びに
c)炭酸塩;炭酸水素塩;燐酸塩;ポリ燐酸塩;硫酸塩;珪酸塩;亜硫酸塩;硼酸塩;ハロゲン化物;ピロ燐酸塩;非置換又はヒドロキシ基により及び/又はアミノ基により置換された、1個ないし12個の炭素原子総数を有する脂肪族カルボン酸;アミノポリカルボン酸塩;フィチン酸塩;ホスホン酸塩;アミノポリホスホン酸塩;アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩);ポリホスホン酸塩;ポリ炭酸塩;水溶性ポリシロキサン;並びに、洗浄剤及び/又は洗浄剤添加剤において使用される水溶性塩からなる群からの無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種
15ないし75重量%、並びに
d)湿潤剤;崩壊剤;充填剤;水不溶性又は水溶性染料又は顔料;分解促進剤;蛍光増白剤;アルミニムシリケート;タルク;カオリン;TiO2 ;SiO2 及びマグネシウムトリシリケートからなる群からの別の添加剤少なくとも1種
0ないし10重量%、並びに
e)前記顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%
を含有する顆粒E)0.001ないし1%、並びに
V)蛍光増白剤;泥に対する懸濁剤;pH調整剤;発泡調整剤;噴霧−乾燥及び顆粒化特性を調整するための塩;芳香剤;帯電防止剤;衣類の仕上げ剤;酵素;漂白剤;顔料;調色剤;織布の洗浄中、洗浄条件下で前記織布から放出された洗浄液中の染料により引き起こされる染色を阻止するポリマー、及び過硼酸塩活性化剤からなる群からの別の添加剤少なくとも1種F)0ないし60%、並びに
VI)水G)0ないし5%
からなる。
【0069】
顆粒E)は、例えば、下記の方法により製造される。
第一にフタロシアニン化合物の水溶液が製造され、これに、分散剤少なくとも1種及び/又はポリマー少なくとも1種、及び無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種及び、適切であれば、別の添加剤が添加され、適切であれば加熱しながら、均質な溶液(又は、水不溶性添加剤が使用されるときは、稀釈懸濁液)が得られるまで、撹拌が行われる。得られた溶液の固形分含有率は、混合物の全重量に基づいて、好ましくは、少なくとも15重量%、とりわけ20ないし45重量%であるべきである。前記溶液の粘度は、好ましくは、600mPas未満である。フタロシアニンは、好ましくは、溶解された状態でスラリー中に存在する。
【0070】
フタロシアニン化合物の水溶液(又は懸濁液)は、その後、乾燥工程に付され、そこで
、残存量を除く全水分が除去され、固体粒子(顆粒)が同時に形成される。水溶液から顆粒を製造するために、公知方法が適している。原則的に、連続法及び非連続法が適する。連続法、とりわけ噴霧−乾燥及び流動床顆粒化法が好ましい。
【0071】
とりわけ適する方法は、活性成分溶液が、循環熱風を伴うチャンバー内に噴霧される噴霧−乾燥法である。前記溶液の霧化は、単一又は二連ノズルを使用して行われるか、又は、急速回転ディスクのスピン効果により実施される。粒径を増大させるために、噴霧−乾燥法を、チャンバーと一体化した部分を形成する流動床中で、固体核を用いる液体粒子の更なる凝集と組み合わせてもよい(いわゆる、流動噴霧)。慣用の噴霧−乾燥法により得られた微粒子(100μm未満)は、必要であれば排出ガス流から分離した後、活性成分の液滴と共に凝集させるため、更に処理することなく、アトマイザー又は噴霧−乾燥機の噴霧コアに直接、核として供給してもよい。顆粒化段階の間、水は、フタロシアニン化合物、分散剤及び/又は有機ポリマー、塩、及び、適切であれば、別の添加剤を含む水溶液から急速に除去され得、そして、噴霧コーン内に生成する飛沫の凝集、即ち、固体粒子と一緒の飛沫の凝集が起こることが明らかに意図される。本発明の顆粒を製造するための凝集法の使用は、通常、高い嵩密度を与え、その結果、顆粒は、洗浄剤製剤との良好な混和性を有するので好ましい。
【0072】
本発明の別の実施態様は、顆粒の製造のために、膜分離法により精製されたフタロシアニン溶液を使用することを含む。
【0073】
必要であれば、噴霧−乾燥機中で生成した顆粒は、例えば、篩分け操作により、連続プロセスにおいて除去される。微粉末及び過大寸法粒子は、(再溶解されることなく)前記プロセスに直接再循環されるか、又は、液体活性成分に溶解され、その後、再び顆粒化される。
【0074】
顆粒E)の残留水分含有率は、3ないし15重量%であってよい。
【0075】
前記顆粒は、耐摩耗性で、微粉が少なく、流動性で、且つ、容易に計量され得る。それらは、とりわけ、水への非常に急速な溶解性により特徴付けられる。
前記顆粒E)は好ましくは、500ないし900g/Lの密度範囲を有し、水に急速に溶解し、そして、洗浄剤溶液の表面に浮かばない。それらは、洗浄剤製剤に直接、フタロシアニン化合物の所望濃度で添加され得る。
【0076】
本発明の製剤中の本発明の顆粒E)の含有率は、0.001ないし1重量%、好ましくは0.001ないし0.05重量%、そして非常に特別には0.005ないし0.03重量%である。
【0077】
本発明の洗浄剤製剤は、一般的に、公知方法により製造され得る。
粉末形態の製剤は、例えば、第一に、成分D)及び成分E)を除く前述の成分全てを含む水性スラリーを噴霧−乾燥することにより初期粉末を製造し、その後、乾燥成分D)及び乾燥成分E)を添加し、そしてそれら全てを一緒に混合することにより製造され得る。成分A)及び成分C)を含むけれども成分B)を含まない、又は、成分B)の一部のみを含む水性スラリーから出発することも可能である。スラリーが噴霧−乾燥され、その後、成分E)が成分B)と混合されて添加され、その後、成分D)が乾燥状態で混合される。前記成分は好ましくは、単位体積重量少なくとも500g/Lを持つ、顆粒形態の固体コンパクト洗浄剤組成物が得られる量で、互いに混合される。
【0078】
他の好ましい実施態様において、洗浄剤組成物の製造は3段階で行われる。第一段階において、アニオン性界面活性剤(及び、適切であれば、非イオン性界面活性剤の少量)と
ビルダー物質との混合物が製造される。第二段階において、前記混合物は、非イオン性界面活性剤の大部分と共に噴霧され、その後、第三段階において、過酸化物及び、適切であれば、触媒及び、本発明の顆粒が添加される。前記方法は、通常、流動床中で行われる。別の好ましい実施態様において、個々の段階は完全に別々には行われず、その結果、それらの間に特定量の重複が存在する。このような方法は、通常、‘’巨大真珠(megapearls)‘’の形態の顆粒を得るために、押出機中で行われる。
【0079】
別の好ましい実施態様として、本発明の顆粒は、後−投与段階において洗浄剤と混合する目的で、燐酸塩、ゼオライト、増白剤又は酵素のような他の洗浄剤成分と混合され得る。
顆粒の後−投与用の前記種類の混合物は、混合物中の本発明の顆粒の均質な分布により特徴付けられ、そして、例えば、顆粒5ないし50%及びトリポリ燐酸ナトリウム95ないし50%からなり得る。洗浄剤組成物中の顆粒の暗い外観を隠蔽する場合は、これは、例えば、白みがかった溶融可能な物質(‘’水溶性ワックス‘’)の小滴中に顆粒を埋設することにより、又は、好ましくは、例えば、欧州特許出願公告第0323407B1号明細書に記載されたように、水溶性ワックスからなる溶融物中に顆粒をカプセル化することにより、達成され得、カプセルの隠蔽効果を増強するために、白色固体(例えば、二酸化チタン)が前記溶融物に添加される。
【0080】
本発明の別の観点は、新規顆粒E)であって、
a)前記顆粒の全重量に基づいて、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)前記顆粒の全重量に基づいて、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種10ないし60重量%、
c)前記顆粒の全重量に基づいて、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種15ないし75重量%、
d)前記顆粒の全重量に基づいて、別の添加剤少なくとも1種0ないし10重量%、並びに
e)前記顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%
を含有するが、但し、エトキシル化されたステアリルジフェニルオキシエチルジエチルトリアミンを含有しない顆粒に関するものである。
【0081】
前記本文中に記載された全ての好ましいことは、本発明の新規顆粒E)に適用される。
【0082】
本発明の別の観点は、好ましい新規顆粒E)であって、前記顆粒の全重量に基づいて、a)水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種4ないし30重量%、
b)アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし60重量%、
c)無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種20ないし75重量%、
d)別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
を含有するが、但し、エトキシル化されたステアリルジフェニルオキシエチルジエチルトリアミンを含有しない顆粒に関するものである。
【0083】
本発明の別の観点は、新規で、より特別に好ましい顆粒E)であって、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種5ないし20重量%、
b)アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし55重量%、
c)無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種25ないし75重量%、
d)ゼオライト化合物及び、適切な場合には、別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
を含有するが、但し、エトキシル化されたステアリルジフェニルオキシエチルジエチルトリアミンを含有しない顆粒に関するものである。
【0084】
本発明の別の観点は、新規で、同様により特別に好ましい顆粒E)であって、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)上記において定義された式(2a)、(3)、(4)、(5)、(6)及び/又は(7)で表わされる水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物;ポリマー状有機スルホン酸のナトリウム塩;(モノ−/ジ−)アルキルナフタレンスルホネート;ポリアルキル化多核アリールスルホネート;ポリマー状アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩;リグノスルホネート;オキシリグノ−スルホネート及び、ナフタレンスルホン酸とポリクロロメチルビフェニルとの縮合生成物からなる群からのアニオン性分散剤少なくとも1種
及び/又は
カルボキシメチルセルロース;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;ゼラチン;加水分解されたポリ酢酸ビニル;ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー;マルトデキストリン;ポリアスパラギン酸;ポリアクリレート及びポリメタクリレートからなる群からの水溶性有機ポリマー少なくとも1種
10ないし60重量%、並びに
c)炭酸塩;炭酸水素塩;燐酸塩;ポリ燐酸塩;硫酸塩;珪酸塩;亜硫酸塩;硼酸塩;ハロゲン化物;ピロ燐酸塩;非置換又はヒドロキシ基により及び/又はアミノ基により置換された、1個ないし12個の炭素原子総数を有する脂肪族カルボン酸;アミノポリカルボン酸塩;フィチン酸塩;ホスホン酸塩;アミノポリホスホン酸塩;アミノアルキレンポリ(アルキレンホスホン酸塩);ポリホスホン酸塩;ポリ炭酸塩;水溶性ポリシロキサン;並びに、洗浄剤及び/又は洗浄剤添加剤において使用される水溶性塩からなる群からの無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種
15ないし75重量%、並びに
d)湿潤剤;崩壊剤;充填剤;水不溶性又は水溶性染料又は顔料;分解促進剤;蛍光増白剤;アルミニムシリケート;タルク;カオリン;TiO2 ;SiO2 及びマグネシウムトリシリケートからなる群からの別の添加剤少なくとも1種
0ないし5重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
を含有するが、但し、エトキシル化されたステアリルジフェニルオキシエチルジエチルトリアミンを含有しない顆粒に関するものである。
【0085】
好ましい顆粒は前記本文中で定義されたものであるが、但し、それらはカプセル化されておらず、そして実質的に成分の均質な分布を有する。
【0086】
本発明の洗浄剤製剤における顆粒E)に対して前記本文中に記載された全ての好ましいことは、本発明の新規顆粒の成分a)ないしe)に適用される。
【実施例】
【0087】
下記の実施例は、それらに本発明を限定することなく、本発明を説明するために役立つ。この目的のために、一方において、フタロシアニン化合物を含む組成物及び、溶液の製造が記載され、そして他方において、異なる技術を使用して、本発明の顆粒を製造するために、これらの溶液が更にどのように加工されるかが記載されている。特記しない限り、
部及び百分率は重量による。特記しない限り、温度は摂氏である。
【0088】
フタロシアニン化合物の溶液の、組成物及び、製造
実施例1:
膜分離法により有機副生成物が精製され且つ固形分含有率19.5重量%を有する、アルミニウムフタロシアニン化合物の水溶液564gをガラスビーカーに導入した。この溶液に、アニオン性分散剤(ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物)541g及び硫酸ナトリウム270g含む水溶液1857gを添加した。この水溶液を、25℃で1時間撹拌することにより均質化した。溶解した物質の比率がフタロシアニン化合物12重量%、分散剤/ポリマー59重量%及び塩29重量%である、固形分含有率38%を有する溶液が得られた。
【0089】
実施例2ないし11:
フタロシアニン化合物の下記の溶液を同様の方法により製造した。使用されたフタロシアニン溶液は膜分離法により有機副生成物が精製された。ゼオライト又はセルロースが添加剤として使用されるとき、それらは、フタロシアニン化合物、分散剤/ポリマー及び塩の水溶液中に懸濁され得る。表1は、溶解された固形分における、それぞれの成分の固形分含有率を百分率で示す。
【表1】

【0090】
実施例12:
膜分離法により有機副生成物が精製され且つ固形分含有率12.5重量%を有する、亜鉛フタロシアニン化合物の水溶液560gをガラスビーカーに導入し、そして40℃に加熱した。水1613g中、乾燥微粉末状アニオン性分散剤(ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物)160g及びマルトデキストリン50gの溶液を、前記の加熱された溶液に添加した。その後、硫酸ナトリウム300g、クエン酸ナトリウム160g及びトリポリ燐酸ナトリウム100gを幾つかに分けてこの溶液に添加し、そして最後に、予め製造したポリアスパラギン酸水溶液(固形分含有率:20重量%)200gを添加した。得られた溶液は固形分含有率28%を有し、次いで、固体が完全に溶解するまで、40℃で更に撹拌した。フタロシアニン化合物、分散剤/ポリマー及び塩の比率は、それぞれ、8重量%、28重量%及び64重量%であった。
【0091】
実施例13ないし22:
下記の組成を有する溶液を、実施例12における方法と同様の方法により製造した。使
用されたフタロシアニン溶液は膜分離法により有機副生成物が精製された。ゼオライト又はセルロースが添加剤として使用されるとき、それらは、フタロシアニン化合物、分散剤/ポリマー及び塩の水溶液中に懸濁され得る。表2は、それぞれの成分の固形分含有率を百分率(重量による)で示す。
【表2】

【0092】
実施例23ないし70:
実施例1ないし22の溶液からの顆粒の製造
顆粒の製造は、既に述べたように、乾燥段階により、上記において製造された溶液から、残留水分以外の全ての水を除去することにより行った。乾燥キャビネット中で溶液を簡単に乾燥し、そして得られた固体をミキサー中で粉砕し、その後、篩分けするのみで、非常に良好な溶解特性を有する粒子を得ることができる。好ましい顆粒化法は、噴霧乾燥機
、ディスクタワー、ベンチ流動噴霧乾燥機中での、又は流動床造粒機中での、乾燥及び同時の顆粒化からなる。下記の実施例は本発明を説明するが、本発明はそれらに限定されない。
【0093】
実施例23:
フタロシアニン化合物、塩及び分散剤からなる、実施例1において製造された溶液を、単一ノズルを備えた噴霧乾燥機中に噴霧した。入口空気温度は190℃であり、排出空気温度は105℃であった。得られた生成物は、平均粒径70μm及び嵩密度520g/L並びに残留水含有率6重量%を有する流動性顆粒であった。従って、製造された顆粒は、アルミニウムフタロシアニン化合物11重量%、分散剤56重量%及び塩27重量%を含有していた。
【0094】
実施例24ないし33:
実施例23における方法と同様の方法を使用して、噴霧乾燥により、実施例2ないし22に記載された溶液の幾つかから顆粒を製造した。前記顆粒の組成を表3に示す。前記顆粒は、平均粒径範囲50ないし80μmを持ち、且つ嵩密度500ないし550g/Lを有する流動性顆粒であった。
【表3】

【0095】
実施例34:
顆粒の製造は、実施例1ないし22に記載された溶液を噴霧乾燥することにより行った。実施例23ないし33の方法と対照的に、乾燥工程の間に製造された微粒子は、排出空気流から連続的に分離除去され、そしてガス流により、ノズルタワーの噴霧コーンに直接流入した。そのようにして製造された顆粒は、実施例23ないし33の顆粒よりもずっと粗く且つ更に密度が高く、そしてずっと低下した微粒子含有率を有していた(20μm以下の粒子は5%未満)。平均粒径は110μm、嵩密度は540ないし580g/Lであった。
【0096】
実施例35:
フタロシアニン化合物、ポリマー、塩及び分散剤からなる、実施例3において製造された溶液を、ディスクアトマイザーを備えた乾燥タワー中で噴霧乾燥した。入口空気温度は205℃であり、排出空気温度は102℃であった。得られた生成物は、平均粒径65μ
m及び嵩密度510g/L並びに残留水含有率7重量%を有する流動性顆粒であった。そのようにして製造された顆粒は、分散剤/ポリマー12重量%、塩70重量%及び亜鉛フタロシアニン化合物11重量%を含有していた。
【0097】
実施例36ないし43:
実施例35における方法と同様の方法を使用して、ディスクタワー中で噴霧−乾燥することにより、実施例1ないし22に記載された溶液の幾つかから顆粒を製造した。前記顆粒は、平均粒径70μmを持ち、且つ嵩密度520ないし540g/Lを有し、流動性であった。これらの組成を表4に示す。
【表4】

【0098】
実施例44:
実施例11において製造された溶液を、ベンチ流動噴霧乾燥機中で顆粒化した。顆粒化工程の第一相において、流動床(入口空気温度200℃、床温度95℃)中で核が形成された。流動床中で、一旦、充分な核が形成されると、顆粒化を開始するために、床温度は約48℃に低下された。全溶液の顆粒化は、47ないし50℃の床温度範囲内で行われた。得られた顆粒は、造粒機からの出口において残留水分含有率9%を有しており、その後、連続操作流動床中で、温風を用いて、望ましい値6%に乾燥された。得られた生成物は、平均粒径130μm及び嵩密度610g/Lを有し、固体物質においてフタロシアニン化合物9重量%、分散剤/ポリマー48重量%及び塩37重量%の比率を持つ流動性顆粒であった。
【0099】
実施例45ないし57:
実施例44における方法と同様の方法を使用して、ベンチ流動噴霧乾燥機中で顆粒化し、適切であれば、その後、連続操作流動床中で乾燥することにより、実施例1ないし22の溶液から顆粒を製造した。得られた顆粒は、平均粒径約120ないし150μmを持ち、そして、活性成分含有溶液の組成及び顆粒化パラメーターに応じて、嵩密度500ないし840g/Lを有していた。前記顆粒の組成を表5に示す。
【表5】

【0100】
実施例58:
フタロシアニン化合物、塩、分散剤及びゼオライトからなる、実施例22において製造された溶液の一部を真空中で24時間乾燥し、そして得られた固体をラボラトリーミキサ中で粉砕した。得られた生成物を、顆粒化核として、ラボラトリー流動床造粒機[スイス国、ブーベンドルフのエアロマチック社(Aeromatic AG)製、STREA−
1]に移送し、そして、貫通孔を有するトレイを通って流れる温風(約65℃)により流動化した。実施例6の溶液を、二連ノズルを使用して流動床内に連続的に噴霧した。約120分後、そして溶液約4000gを導入後、溶液の導入を停止することにより、顆粒化を終了させた。得られた顆粒を、同一装置内で、80℃の温風を使用して、残留水分含有率8重量%に乾燥した。生成物を排出した後、篩分けすることにより、顆粒から微粒子を除去した。平均粒径310μm及び嵩密度680g/Lを有する流動性顆粒が得られた。固体物質における比率は、フタロシアニン化合物10重量%、分散剤34重量%、塩47重量%及びゼオライト1重量%であった。
【0101】
実施例59ないし70:
実施例58における方法と同様の方法を使用して、実施例1ないし22の溶液から顆粒を製造した。これらの顆粒は、平均粒径約220ないし350μmを持ち、そして嵩密度600ないし750g/Lを有していた。前記顆粒の組成を表6に示す。
【表6】

【0102】
本発明の顆粒を含む洗浄剤製剤
実施例71ないし88は、洗浄剤製剤における本発明の顆粒の使用を説明するが、それらに限定されない。
【表7】

洗浄剤製剤における少量の別の添加剤(消泡剤等)及び残部水分含有率は100%までの組成を構成する。
【表8】

洗浄剤製剤における少量の別の添加剤及び残部水分含有率が組成を100%までにする。
【0103】
本発明の好ましい態様は、
1.少なくとも1種の顆粒を含む製剤であって、前記顆粒は
a)前記顆粒の全重量に基づいて、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)前記顆粒の全重量に基づいて、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種10ないし60重量%、
c)前記顆粒の全重量に基づいて、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種15ないし75重量%、
d)前記顆粒の全重量に基づいて、別の添加剤少なくとも1種0ないし10重量%、並びに
e)前記顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%
を含有する製剤であり、
成分a)に従う前記水溶性フタロシアニン化合物が、次式(4):
【化23】

[式中、
PCはフタロシアニン環系を表わし、
MeはZn、Al−Z1を表わし、
1はハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを
表わし、
qは0、1又は2を表わし、
3’は水素原子、又はアルカリ金属イオン若しくはアンモニウムイオンを表わし、そ
して
rは1ないし4の何れかの数を表わす。]で表わされる化合物であり、
成分b)に従う前記アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリマー状アルキルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、オキシリグノスルホネート又はリグノスルホネートのナトリウム塩、アルキルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、ジナフチルメタンスルホン酸のナトリウム塩、アリールスルホン酸とヒドロキシアリールスルホン酸とのメチレン結合された縮合生成物、マルトデキストリン、ポリアスパラギン酸、ポリビニルアルコール、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、及びゼラチンからなる群から選ばれ、
成分c)に従う前記無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種は、無機塩としてアルカリ金属塩化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属ポリリン酸塩及びアルカリ金属硫酸塩、及び低分子量有機酸として、脂肪族の炭素原子数2ないし12のポリカルボン酸又はその塩であり、及び
成分d)として別の添加剤少なくとも1種は、粉末状又は繊維状セルロース及びケイ酸アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分であり、並びに
前記顆粒製剤は洗浄剤及び/又は洗浄剤添加剤において使用される、
製剤、
2.前記顆粒が、低分子量有機酸として、蓚酸、酒石酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、蟻酸、グルコン酸、p−トルエンスルホン酸、テレフタル酸、安息香酸、フタル酸、アクリル酸及び/又はポリアクリル酸及び/又はそれらの塩を含む前記1.記載の製剤、
3.前記顆粒が、前記1.に記載の別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%を含む、前記1.記載の製剤、
4.前記顆粒が、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)前記1.において定義された水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種4ないし30重量%、
b)前記1.において定義された、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし60重量%、
c)前記1.において定義された、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種20ないし75重量%、
d)前記1.において定義された別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
からなる、前記1.記載の製剤、
5.前記顆粒が、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)前記1.において定義された、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種5ないし20重量%、
b)前記1.において定義された、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし55重量%、
c)前記1.において定義された、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種25ないし70重量%、
d)前記1.において定義された、別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びにe)水3ないし15重量%
からなる、前記4.記載の製剤、
6.前記顆粒が500μm未満の平均粒径を有する、前記1.ないし前記5.の何れか一項記載の製剤、
7.粉末、(超)緻密粉末、単−又は多−層タブレット(タブ)、バー、ブロック、シート、ペースト、洗浄剤ゲルの形態における、或いは、カプセル中に又はポーチ(サック)中に梱包された粉末、ペースト、ゲル又は液体の形態における、前記1.記載の製剤の使用、
8.洗浄剤用製剤であって、
I)洗浄剤用製剤の全重量に基づいて、アニオン性界面活性剤少なくとも1種A)及び/又は非イオン性界面活性剤少なくとも1種B)5ないし70%、
II)洗浄剤用製剤の全重量に基づいて、ビルダー物質少なくとも1種C)5ないし60%、
III)洗浄剤用製剤の全重量に基づいて、過酸化物少なくとも1種、及び所望により、活性化剤少なくとも1種D)0ないし30%、
IV)前記1.ないし前記6.の何れか一項において定義された顆粒少なくとも1種E)0.001ないし1%、並びに
V)別の添加剤少なくとも1種F)0ないし60%、並びに
VI)水G)0ないし5%
からなる、前記1.ないし前記7.の何れか一項記載の洗浄剤用製剤、
9.前記1.ないし前記6.の何れか一項において定義された顆粒であって、但し洗浄剤及び洗浄剤添加剤において使用されるエトキシル化されたステアリルジフェニルオキシエチルジエチルトリアミンを含有しない顆粒、
10.洗浄剤及び洗浄剤添加剤において使用される、カプセル化されておらず且つ成分が実質的に均質に分布されている、前記9.において定義された顆粒、
である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の顆粒を含む製剤であって、前記顆粒は
a)前記顆粒の全重量に基づいて、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種2ないし50重量%、
b)前記顆粒の全重量に基づいて、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種10ないし60重量%、
c)前記顆粒の全重量に基づいて、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種15ないし75重量%、
d)前記顆粒の全重量に基づいて、別の添加剤少なくとも1種0ないし10重量%、並びに
e)前記顆粒の全重量に基づいて、水3ないし15重量%
を含有する製剤であり、
成分a)に従う前記水溶性フタロシアニン化合物が、次式(4):
【化1】

[式中、
PCはフタロシアニン環系を表わし、
MeはZn、Al−Z1を表わし、
1はハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン又はヒドロキシイオンを
表わし、
qは0、1又は2を表わし、
3’は水素原子、又はアルカリ金属イオン若しくはアンモニウムイオンを表わし、そ
して
rは1ないし4の何れかの数を表わす。]で表わされる化合物であり、
成分b)に従う前記アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリマー状アルキルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、オキシリグノスルホネート又はリグノスルホネートのナトリウム塩、アルキルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、ジナフチルメタンスルホン酸のナトリウム塩、アリールスルホン酸とヒドロキシアリールスルホン酸とのメチレン結合された縮合生成物、マルトデキストリン、ポリアスパラギン酸、ポリビニルアルコール、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、及びゼラチンからなる群から選ばれ、
成分c)に従う前記無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種は、無機塩としてアルカリ金属塩化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属ポリリン酸塩及びアルカリ金属硫酸塩、及び低分子量有機酸として、脂肪族の炭素原子数2ないし12のポリカルボン酸又はその塩であり、及び
成分d)として別の添加剤少なくとも1種は、粉末状又は繊維状セルロース及びケイ酸アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分であり、並びに
前記顆粒製剤は洗浄剤及び/又は洗浄剤添加剤において使用される、
製剤。
【請求項2】
前記顆粒が、低分子量有機酸として、蓚酸、酒石酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、蟻酸、グルコン酸、p−トルエンスルホン酸、テレフタル酸、安息香酸、フタル酸、アクリル酸及び/又はポリアクリル酸及び/又はそれらの塩を含む請求項1記載の製剤。
【請求項3】
前記顆粒が、請求項1に記載の別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%を含む、請
求項1記載の製剤。
【請求項4】
前記顆粒が、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)請求項1において定義された水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種4ないし30重量%、
b)請求項1において定義された、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし60重量%、
c)請求項1において定義された、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種20ないし75重量%、
d)請求項1において定義された別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びに
e)水3ないし15重量%
からなる、請求項1記載の製剤。
【請求項5】
前記顆粒が、前記顆粒の全重量に基づいて、
a)請求項1において定義された、水溶性フタロシアニン化合物少なくとも1種5ないし20重量%、
b)請求項1において定義された、アニオン性分散剤少なくとも1種及び/又は水溶性有機ポリマー少なくとも1種12ないし55重量%、
c)請求項1において定義された、無機塩少なくとも1種及び/又は低分子量有機酸若しくはその塩少なくとも1種25ないし70重量%、
d)請求項1において定義された、別の添加剤少なくとも1種0ないし5重量%、並びにe)水3ないし15重量%
からなる、請求項4記載の製剤。
【請求項6】
前記顆粒が500μm未満の平均粒径を有する、請求項1ないし5の何れか一項記載の製剤。
【請求項7】
粉末、(超)緻密粉末、単−又は多−層タブレット(タブ)、バー、ブロック、シート、ペースト、洗浄剤ゲルの形態における、或いは、カプセル中に又はポーチ(サック)中に梱包された粉末、ペースト、ゲル又は液体の形態における、請求項1記載の製剤の使用。
【請求項8】
洗浄剤用製剤であって、
I)洗浄剤用製剤の全重量に基づいて、アニオン性界面活性剤少なくとも1種A)及び/又は非イオン性界面活性剤少なくとも1種B)5ないし70%、
II)洗浄剤用製剤の全重量に基づいて、ビルダー物質少なくとも1種C)5ないし60%、
III)洗浄剤用製剤の全重量に基づいて、過酸化物少なくとも1種、及び所望により、活性化剤少なくとも1種D)0ないし30%、
IV)請求項1ないし6の何れか一項において定義された顆粒少なくとも1種E)0.001ないし1%、並びに
V)別の添加剤少なくとも1種F)0ないし60%、並びに
VI)水G)0ないし5%
からなる、請求項1ないし7の何れか一項記載の洗浄剤用製剤。
【請求項9】
請求項1ないし6の何れか一項において定義された顆粒であって、但し洗浄剤及び洗浄剤添加剤において使用されるエトキシル化されたステアリルジフェニルオキシエチルジエチルトリアミンを含有しない顆粒。
【請求項10】
洗浄剤及び洗浄剤添加剤において使用される、カプセル化されておらず且つ成分が実質
的に均質に分布されている、請求項9において定義された顆粒。

【公開番号】特開2011−63817(P2011−63817A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282975(P2010−282975)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【分割の表示】特願2004−533402(P2004−533402)の分割
【原出願日】平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】