説明

水熱処理装置

【課題】水熱処理と脱水処理とを行う装置の省スペース化を図るとともに、水熱処理における高温高圧状態を脱水処理にも有効利用すること。
【解決手段】水熱処理装置本体1に、水熱処理を行う外管3と脱水処理を行う脱水管11とを設けて、水熱処理機構と脱水処理機構とを一体にする。脱水管11内に有機性汚泥31を収納して、亜臨界状態の水蒸気を用いて有機性汚泥に対して亜臨界雰囲気での水熱処理を行う。水熱処理を行った亜臨界状態の高温高圧雰囲気のままでピストン12を脱水管蓋部11aに向けて押すことにより、有機性汚泥を圧縮して含有している液体成分を分離する脱水処理を行う。脱水終了後、開閉バルブ4aを開けて排気管4から内部の水蒸気を外管3外に放出して、外管3の内部を大気圧まで減圧する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱水工程と脱液工程とを有する水熱処理方法および脱水機構と脱液機構とを有する水熱処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水を374℃以上の温度かつ22.1MPa以上の圧力として、水の臨界点を超えた状態となった、いわゆる水の超臨界状態が知られている。また、水の温度および圧力がこの臨界点に達しない高温高圧の状態である、水の亜臨界状態についても研究が進められている。
【0003】
高温高圧状態での水熱処理としては、特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1には、有機性汚泥に対して高温高圧処理を行いスラリー状物質を生成し、このスラリー状物質を脱水処理して脱水固形物を回収し、一方で分離液を浄化する水処理を行う有機性汚泥の処理方法が開示されている。この処理方法においては、高温高圧処理として、有機性汚泥の一定量を処理装置に充填し、加圧スチーム吹き込み手段から加圧スチームを吹き込んで、加熱、加圧、および攪拌を行いながら所定時間反応させる回分式反応が採用されている。
【0004】
また、特許文献1に記載された高温高圧処理を行う処理装置は、いわゆる水熱処理装置として知られている。この水熱処理装置を用いて有機性汚泥を処理する際には、まず、有機性汚泥をスラリー状物質にし、続いて、このスラリー状物質を水熱処理装置から取り出して冷却装置に供給して冷却した後、最終的に脱水装置に供給して脱水することにより、脱水ケーキとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−061861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した特許文献1に記載された処理技術においては、高温高圧処理を行う水熱処理装置と、脱水処理を行う脱水装置とが別体に設けられている。これにより、これらの水熱処理装置および脱水装置の設置スペースを広く確保する必要があった。
【0007】
また、特許文献1に記載された処理技術においては、有機性汚泥などの処理対象物を水熱処理装置において亜臨界状態でスラリー状物質とした後、このスラリー状物質を冷却装置で冷却し、脱水装置で脱水している。このことから、特許文献1においては、水熱処理装置における高温高圧状態をスラリー状物質の生成に利用しているだけであり、水熱処理装置の高温高圧状態によるエネルギーの有効利用が図られていなかった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、水熱処理と脱水処理とを行う装置の省スペース化を図るとともに、水熱処理における高温高圧状態を脱水処理にも有効利用することができる水熱処理方法および水熱処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る水熱処理方法は、亜臨界状態の水蒸気を用いて被処理物に対して亜臨界雰囲気での水熱処理を行う亜臨界処理工程と、水熱処理を行った亜臨界雰囲気において被処理物中の液体成分を分離して脱水を行う脱水工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る水熱処理方法は、上記の発明において、脱水工程後に、分離された液体成分を排出する脱液工程を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る水熱処理方法は、上記の発明において、脱水工程後に、被処理物の雰囲気圧を亜臨界雰囲気における圧力未満の所定の圧力まで低下させる脱気工程を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る水熱処理装置は、亜臨界状態の水蒸気を用いて被処理物に対して亜臨界雰囲気で水熱処理可能に構成された水熱処理手段と、水熱処理がされた被処理物から液体成分を分離する脱水処理を、亜臨界雰囲気において実行可能に構成された脱水処理手段とを有し、脱水処理手段が水熱処理手段の内部に設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る水熱処理装置は、上記の発明において、脱水処理手段が被処理物を収納可能に構成されているとともに、水熱処理手段が、脱水処理手段による脱水処理により被処理物から分離される液体成分を貯留可能に構成されていることを特徴とする。また、この構成において、分離された液体成分を、水熱処理手段から排出する排液手段をさらに有することを特徴とする。これにより、被処理物を装置から取り出す際に、脱水工程により分離された液体が被処理物に影響を及ぼすことを防止することができる。
【0014】
本発明に係る水熱処理装置は、上記の発明において、水熱処理手段が、水熱処理手段の内部の気体を排気可能に構成された排気部を備え、排気部によって水熱処理手段の内部の圧力を所定の圧力まで低減可能に構成されていることを特徴とする。
【0015】
本発明において、水の亜臨界状態とは、温度が100℃以上374℃以下、圧力が0.1MPa以上22.1MPa以下の状態を言い、被対象物が有機性汚泥の場合には、好適には、温度は120℃以上200℃以下、圧力は0.2MPa以上1.6MPa以下とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る水熱処理方法および水熱処理装置によれば、水熱処理と脱水処理とを行う装置の省スペース化を図ることができるとともに、水熱処理装置における高温高圧状態を脱水処理にも有効利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による水熱処理装置を示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による水熱処理方法を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の一実施形態による水熱処理装置の動作を説明するための図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態による水熱処理装置の動作を説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による水熱処理装置の動作を説明するための図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による水熱処理装置の動作を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態による水熱処理装置の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
【0019】
まず、本発明の一実施形態による水熱処理装置について説明する。図1に、この一実施形態による水熱処理装置を示す。
【0020】
図1に示すように、この一実施形態による水熱処理装置は、水熱処理装置本体1と貯留タンク2とから構成されている。水熱処理装置本体1は、外管3、排気管4、吸気管5、排液管6、蓋部7、固定治具8、回転並進機構9、シャフト10、および脱水管11を有して構成されている。貯留タンク2には、排気管21および給液管22が設けられ、水熱処理装置本体1の排液管6と貯留タンク2の給液管22とが、バルブ23を介して連結されている。さらに、貯留タンク2の重力方向に沿った下部側には、ドレン管24が設けられている。
【0021】
水熱処理装置本体1の外管3は円筒形状の部分を有し、その円筒形状の回転並進機構9側の一端にフランジ部3aが設けられている。外管3のフランジ部3aとは反対側の一端には、固定治具8によって、蓋部7が固定されている。そして、この固定治具8を取り外すことにより、蓋部7を外管3から取り外すことができる。
【0022】
また、外管3の内部に設けられた脱水管11は、外管3に沿った円筒形状で、その円筒部分に複数の開口部11bが形成されている。この脱水管11の内部には、その円筒の内面に部分的に沿った円柱形状のピストン12が設けられている。そして、シャフト10が、フランジ部3aおよび脱水管11の一端を貫通して、このピストン12に連結されている。また、外管3および脱水管11は、その長手方向が水平であり、この長手方向に平行なシャフト10の長手方向が重力に対してほぼ垂直になる横型に設置されており、外管3の内部においては、重力に従った下側の円筒部分が外管3の底部となる。
【0023】
また、シャフト10は、その一端が回転並進機構9に支持されており、回転並進機構9によって長手方向に沿って並進運動可能に構成されているとともに、その軸を中心として回転運動可能に構成されている。そして、回転並進機構9によってシャフト10を並進させることによりピストン12を脱水管11内において並進させることができるように構成されている。また、回転並進機構9によってシャフト10を軸中心に回転させることにより、脱水管11を、その円筒形状の円断面の中心でシャフト10の軸と一致した軸を中心に、回転させることができるように構成されている。
【0024】
また、脱水管11の蓋部7側には、脱水管11と着脱可能で蓋部7に連結された脱水管蓋部11aが設けられている。このように脱水管蓋部11aは蓋部7に連結されており、蓋部7を外管3から取り外すときに、併せて脱水管蓋部11aも脱水管11から取り外すことができる。
【0025】
また、排気管4の外気側の一端には、排気管4を通じて外管3の内部を外気や外部装置に開放するための開閉バルブ4aが設けられている。吸気管5は、水蒸気供給装置(図示せず)から水蒸気を吸気可能に構成されている。排液管6は、外管3の内部の液体を、バルブ23を介し給液管22を通じて貯留タンク2に供給する配管である。また、貯留タンク2の排気管21の一端には、貯留タンク2の内部を外気や外部装置に開放するための開閉バルブ21aが設けられている。また、ドレン管24は、貯留タンク2内の液体を外部に排出する配管であり、ドレン管24の外気側の一端には、液体を外部に排出するための開閉バルブ24aが設けられている。
【0026】
次に、以上のように構成された水熱処理装置を用いた水熱処理方法について説明する。図2に、この水熱処理方法のフローチャートを示し、図3〜図7に水熱処理方法のそれぞれの工程における水熱処理装置の動作状態を示す。
【0027】
図2に示すように、この一実施形態による水熱処理方法においては、まず、亜臨界処理工程を行う(ステップST1)。この亜臨界処理工程においては、図3に示すように、まず、蓋部7および脱水管蓋部11aを取り外して、脱水管11の内部に被処理物としての有機性汚泥31を収納した後、蓋部7および脱水管蓋部11aを閉めて固定治具8により外管3と蓋部7とを密着固定させて外管3の内部を密閉する。
【0028】
次に、開閉バルブ4aおよびバルブ23を閉状態に維持しつつ、外部に設置された、例えばボイラーなどの水蒸気供給機構(図示せず)から吸気管5を通じて、高温高圧の水蒸気を外管3内に供給する。ここで、この一実施形態においては、水蒸気供給機構から供給する水蒸気の温度を133℃以上212℃以下、具体的には例えば210℃とする。これによって、外管3の内部が高温高圧で亜臨界状態の水蒸気で満たされるとともに、脱水管11の内部にも円筒部分の開口部11bを通じて水蒸気が浸入して、高温高圧で亜臨界状態の水蒸気で満たされる。
【0029】
また、この高温高圧雰囲気において、回転並進機構9によりシャフト10をその軸中心に揺動させることにより、脱水管11が揺動されて有機性汚泥31が攪拌され、有機性汚泥31の全体に水蒸気が行き渡る。これによって、有機性汚泥31に対する亜臨界処理が行われる。また、外管3の底部には、供給された水蒸気が凝集したり、有機性汚泥31から水分などの液体成分が漏出したりすることによって、処理水32が貯留する。
【0030】
次に、図2に示すように、亜臨界中脱水工程を行う(ステップST2)。この亜臨界中脱水工程においては、図4に示すように、外管3および脱水管11の内部が高温高圧で亜臨界状態に維持されており、その圧力が0.1MPa以上22.1MPa以下、好適には、0.2MPa以上1.6MPa以下、より好適には、0.7MPa以上1.1MPa以下、具体的には例えば0.9MPaであり、その温度が120℃以上200℃以下、好適には、160℃以上180℃以下、具体的には例えば170℃である。このような高温高圧の亜臨界状態において、回転並進機構9によってシャフト10を外管3の内部に向けて並進させる。これにより、ピストン12が脱水管蓋部11aに向かって移動されて、ピストン12と脱水管蓋部11aとの間で有機性汚泥31が圧縮され、脱水処理が行われる。有機性汚泥31が脱水管11の内部で圧縮されると、有機性汚泥31に含まれる水分などの液体成分(脱水ろ液)が脱水管11の開口部11bを通じて排出される。これにより、外管3内にさらに処理水32が貯留される。
【0031】
このとき、亜臨界処理がされた有機性汚泥31は、その内部に含まれる液体状の水分の粘度が低下している。そのため、亜臨界処理がされた有機性汚泥31を、亜臨界状態の高温高圧雰囲気において脱水することにより、圧縮による脱水性を向上させることができ、高温高圧の亜臨界状態を脱水処理に有効利用することができる。
【0032】
次に、図2に示すように、亜臨界中脱液工程を行う(ステップST3)。この亜臨界中脱液工程においては、図5に示すように、外管3の内部を亜臨界状態の高温高圧雰囲気に維持しつつ、バルブ23を開けて開状態にする。これにより、外管3の内部の高圧状態によって処理水32(図4参照)に雰囲気圧力が作用して、処理水32が外管3から排液管6と給液管22とを通じて貯留タンク2に急速に供給される。このように、外管3の内部の処理液32が排出されることにより、後述する取り出し工程において有機性汚泥31が水分に接触することを防止することができる。また、バルブ23が開状態となっていることから、外管3の内部の処理水32が貯留タンク2に供給されると、貯留タンク2の内部の雰囲気も外管3の内部と同様の高温高圧雰囲気となる。
【0033】
次に、図2に示すように、脱気工程を行う(ステップST4)。この脱気工程においては、図6に示すように、まず、バルブ23を閉じて閉状態とする。その後、排気管4の開閉バルブ4aを開けて開状態とする。これにより、外管3の内部の水蒸気などの蒸気が外部に放出され、外管3の内部の雰囲気圧が亜臨界状態の高温高圧雰囲気による雰囲気圧未満の所定の圧力、具体的には例えば大気圧まで低下される。一方、貯留タンク2において開閉バルブ21aを開けて開状態とする。これにより、貯留タンク2の内部の水蒸気などの蒸気が外部に放出され、貯留タンク2の内部の圧力が徐々に所定の圧力、例えば大気圧まで低下される。このように開閉バルブ4aや開閉バルブ21aを介して排出された蒸気は、必要に応じて外気に放出されたり外部装置(図示せず)に供給されたりする。そして、貯留タンク2の内部の圧力が例えば大気圧程度まで十分に下がった後、開閉バルブ24aを開けることにより、貯留タンク2の内部の処理水32がドレン管24を通じて外部に排出される。
【0034】
また、上述した脱気工程前における外管3の内部の高温高圧雰囲気においては、有機性汚泥31に含有された液体状の水分の多くが100℃より高い温度となっている。そして、この状態から、脱気工程を行って外管3の内部の圧力を大気圧まで減圧させると、圧縮された有機性汚泥31に含有された100℃以上の水分は水蒸気となって蒸発し、外管3の外部に放出される。これにより、亜臨界中脱水工程において脱水処理がされた有機性汚泥31からさらに水分が除去され、脱水効率をより一層向上させることができる。
【0035】
次に、図2に示すように、取り出し工程を行う(ステップST5)。この取り出し工程においては、図7に示すように、外管3および蓋部7から固定治具8を取り外し、蓋部7を外管3から取り外すとともに脱水管蓋部11aを脱水管11から取り外す。
【0036】
次に、回転並進機構9によりシャフト10を外管3の内側の向き(図7中、押し方向)に押し入れることにより、圧縮され脱水された有機性汚泥31の脱水ケーキが脱水管11から取り出される。この有機性汚泥31の脱水ケーキは、焼却処分又は埋め立て処理がされる。
【0037】
次に、回転並進機構9によりシャフト10を外管3から外側の向き(図7中、戻し方向)に引くことにより、ピストン12が連動して最初の位置に復帰される。その後、脱水管11の内部に新たに処理される有機性汚泥31が収納されると、上述したステップST1〜ステップST5の工程が行われて有機性汚泥に対する水熱処理が実行される。
【0038】
以上説明した本発明の一実施形態によれば、従来別体で構成されていた水熱処理と脱水処理とを同一の水熱処理装置によって行っていることにより、この水熱処理装置を含む有機性汚泥の処理システムの省スペース化を図ることができるとともに、水熱処理における高温高圧雰囲気を脱水処理にも有効利用することができる。また、従来のように有機性汚泥31の水熱処理装置から脱水処理装置への搬送が不要になるため、水熱処理プロセスにおける工程数を削減することができる。また、亜臨界状態の高温雰囲気において有機性汚泥31に対して脱水処理を行った後、さらに亜臨界状態の高圧雰囲気から、この雰囲気圧未満の所定の圧力である大気圧に減圧して有機性汚泥31に含有される水分を蒸発させていることにより、脱水処理を2段階で行うことになるため、脱水ケーキとされた有機性汚泥31の含水率をより一層低減することができる。
【0039】
上述の一実施形態においては、外管3および脱水管11をその長手方向が水平になる横型に設置しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、外筒3および脱水管11をその長手方向が垂直になる縦型としてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 水熱処理装置本体
2 貯留タンク
3 外管
3a フランジ部
4,21 排気管
4a,21a,24a 開閉バルブ
5 吸気管
6 排液管
7 蓋部
8 固定治具
9 回転並進機構
10 シャフト
11 脱水管
11a 脱水管蓋部
11b 開口部
12 ピストン
22 給液管
23 バルブ
24 ドレン管
31 有機性汚泥
32 処理水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
亜臨界状態の水蒸気を用いて被処理物に対して亜臨界雰囲気での水熱処理を行う亜臨界処理工程と、
前記水熱処理を行った前記亜臨界雰囲気において前記被処理物中の液体成分を分離して脱水を行う脱水工程と、を含む
ことを特徴とする水熱処理方法。
【請求項2】
前記脱水工程後に、前記分離された液体成分を排出する脱液工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の水熱処理方法。
【請求項3】
前記脱水工程後に、前記被処理物の雰囲気圧を亜臨界雰囲気における圧力未満の所定の圧力まで低下させる脱気工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の水熱処理方法。
【請求項4】
前記被処理物が有機性汚泥であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水熱処理方法。
【請求項5】
亜臨界状態の水蒸気を用いて被処理物に対して亜臨界雰囲気で水熱処理可能に構成された水熱処理手段と、
前記水熱処理がされた被処理物から液体成分を分離する脱水処理を、前記亜臨界雰囲気において実行可能に構成された脱水処理手段とを有し、
前記脱水処理手段が前記水熱処理手段の内部に設けられている
ことを特徴とする水熱処理装置。
【請求項6】
前記脱水処理手段が前記被処理物を収納可能に構成されているとともに、前記水熱処理手段が、前記脱水処理手段による脱水処理により前記被処理物から分離される液体成分を貯留可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の水熱処理装置。
【請求項7】
前記分離された液体成分を、前記水熱処理手段から排出する排液手段を有することを特徴とする請求項6に記載の水熱処理装置。
【請求項8】
前記水熱処理手段が、前記水熱処理手段の内部の気体を排気可能に構成された排気部を備え、前記排気部によって前記水熱処理手段の内部の圧力を所定の圧力まで低減可能に構成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の水熱処理装置。
【請求項9】
前記被処理物が有機性汚泥であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の水熱処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−22555(P2013−22555A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−162221(P2011−162221)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【特許番号】特許第4898970号(P4898970)
【特許公報発行日】平成24年3月21日(2012.3.21)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【出願人】(510119577)フジムラインベント株式会社 (2)
【Fターム(参考)】