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水系ポリウレタン樹脂組成物、これを塗布してなる易接着性ポリエステルフィルム
説明

水系ポリウレタン樹脂組成物、これを塗布してなる易接着性ポリエステルフィルム

【課題】合成樹脂への接着性、塗布後のタック性及び耐ブロッキング性に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物、及び、基材フィルム及びエネルギー線硬化樹脂との接着性に優れ、更には、フィルムの透明性に優れた易接着性ポリエステルフィルムの提供。
【解決手段】(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)下記一般式(1)で表される親水性化合物、(D)下記一般式(2)で表されるモノヒドロキシビニルエーテル化合物、及び水を必須成分とする水系ポリウレタン樹脂組成物、及び、該水系ポリウレタン樹脂組成物をポリエステルフィルムの片面に塗布してなる易接着層を有する易接着性ポリエステルフィルム。(C)成分中の(C-O)で表されるアルキレンオキシド単位が(A)〜(D)成分からなる固形分の3〜20質量%となる量であり、(D)成分の含有量が前記固形分の3〜25質量%であることを特徴とする。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水系ポリウレタン樹脂組成物及びこれを塗布してなる易接着性ポリエステルフィルムに関するものであり、詳しくは、合成樹脂への接着性、また、塗布後のタック性及び耐ブロッキング性に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物並びに、基材フィルム及びエネルギー線硬化樹脂との接着性に優れ、更には、フィルムの透明性(ヘイズ)に優れた易接着性ポリエステルフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタン樹脂は、耐摩耗性、接着性、非粘着性、ゴム弾性等を有する塗膜や成形品を与えることから、塗料、接着剤、バインダー、コーティング剤等に広く用いられている。
近年、対環境汚染、労働衛生等の安全性の面から、水系ポリウレタン樹脂組成物が多数報告されているが、水系ポリウレタン樹脂組成物は、溶剤系或いは無溶剤系のものに比べて耐水性、耐熱性、接着性等の物性が劣るという問題点を有している。
【0003】
水系ポリウレタン樹脂組成物をラミネート用グラビアインクやコーティング剤として使用する場合には、耐水性、耐熱性、引張特性等の物性に優れていることに加えて、インク及び基剤への密着性、タック及び耐ブロッキング性にも優れることが必要であり、例えば、特定のヒドロキシカルボン酸類を反応させた水系ポリウレタン樹脂、及びそれを用いた印刷インク用バインダー(特許文献1)、ポリオール成分として、ポリエステルグリコール及び水酸基数が3個以上のポリオールを用いた水系ポリウレタン樹脂組成物、及び、該水系ポリウレタン樹脂組成物を用いたプラスチックフィルム用コーティング剤(特許文献2)等が報告されている。
しかしながら、これらのウレタン樹脂は、充分に満足できる性能のものではなかった。
【0004】
また、近年、水系ポリウレタン樹脂組成物は、光学フィルムとして用いられるポリエステルフィルムの接着性向上を目的とする塗布層として使用され始めている。
【0005】
ポリエステルフィルムの中でも、特に光学用に使用される二軸延伸ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性、ガスバリヤー性、耐薬品性等に優れ、包装材料、製版材料、表示材料、転写材料、窓貼り材料などを始め、メンブレンスイッチや、フラットディスプレイ等に用いられる反射防止フィルム、拡散シート、プリズムシート等の光学フィルム、透明タッチパネル等に使用されている。
しかしながら、これらの用途において、ポリエステルフィルムの上に他の材料を塗布又は積層する場合に、使用される材料によっては接着性が悪化するという問題点があった。
【0006】
また、ポリエステルフィルムの接着性を改良する方法の一つとして、ポリエステルフィルムの表面に各種樹脂を塗布し、易接着性能を持つ塗布層を設ける方法が知られている。
例えば、メラミンを架橋剤としたアクリル樹脂(特許文献3)、オキサゾリンを架橋剤としたアクリル樹脂、ウレタン樹脂又はポリエステル樹脂(特許文献4)、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂(特許文献5)、特定のポリウレタン樹脂を塗布剤としての使用すること(特許文献6〜9)が開示されている。
【0007】
しかしながら、このような既存の易接着性の塗布層では、上塗り層(ハードコート層)としてUV硬化樹脂等の活性エネルギー線硬化樹脂を使用した場合、溶剤系の上塗り剤を使用した場合と比べて、硬化樹脂等の活性エネルギー線硬化樹脂の易接着層への浸透、及び易接着層の膨潤効果が低く、十分な接着力が得られなかった。
【0008】
更に、易接着性の塗布層及び活性エネルギー線硬化樹脂層等のハードコート層を有するポリエステルフィルムは、塗布層とポリエステルフィルム及びハードコート層との屈折率の差等の要因により、ヘイズが高くなり、透明性が低下するという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−231813号公報
【特許文献2】特開2002−234931号公報
【特許文献3】特開平08−281890号公報
【特許文献4】特開平11−286092号公報
【特許文献5】特開2000−229395号公報
【特許文献6】特開昭61−261326号公報
【特許文献7】特開平01−218832号公報
【特許文献8】特開平02−158633号公報
【特許文献9】特開2009−220376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明の第1の目的は、合成樹脂やインクとの接着性、塗布後のタック性及び耐ブロッキング性に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、基材フィルム及びエネルギー線硬化樹脂との接着性に優れ、更には、フィルムの透明性(ヘイズ)に優れた易接着性ポリエステルフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有する親水性化合物を必須成分とする水系ポリウレタン樹脂組成物を使用することで、上記の課題を解決し得ることを見い出し、本発明に到達した。
【0012】
即ち本発明は、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)下記一般式(1)で表される親水性化合物、(D)下記一般式(2)で表されるモノヒドロキシビニルエーテル化合物、及び水を必須成分とする水系ポリウレタン樹脂組成物であって、前記(C)成分中の(C-O)で表されるアルキレンオキシド単位が(A)〜(D)成分からなる固形分の3〜20質量%となる量であり、前記(D)成分の含有量が前記固形分の3〜25質量%であることを特徴とする水系ポリウレタン樹脂組成物、該水系ポリウレタン樹脂組成物を含有することを特徴とするコーティング剤、該水系ポリウレタン樹脂組成物を、少なくともポリエステルフィルムの片面に塗布してなる易接着層を有することを特徴とする易接着性ポリエステルフィルム、及び、該易接着性ポリエステルフィルムのポリウレタン樹脂層上に、更に活性エネルギー線硬化樹脂からなるハードコート層を有することを特徴とする光学フィルムである。

但し、式中のRは、2〜4価アルコールから1個の水酸基を除いた残基又はRNHCO−で表わされる基、Rはメチル基又はエチル基、nは5〜35の数であり、前記Rはジイソシアネートの三量体化合物から1個のイソシアネート基を除いた残基である。

但し、式中のRは炭素原子数2〜9のアルキレン基であり、mは1又は2である。
【0013】
前記一般式(1)のRは、3価アルコールの1個の水酸基を除いた残基であり、nは10〜20の数であることが好ましい。
また、前記水系ポリウレタン樹脂組成物における分散質の平均粒径は100nm以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、基材との密着性、タック及び耐ブロッキング性に優れ、コーティング剤又は接着剤として好適に使用することができる。特に、ポリエステルフィルムの表面に本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物を塗布することによって、ヘイズが低く、透明性が良好であると共に、ハードコート層との接着性も良好な易接着性ポリエステルフィルムを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)前記一般式(1)で表される親水性化合物、(D)前記一般式(2)で表されるモノヒドロキシビニルエーテル化合物、及び水を含有する。
【0016】
前記(A)ポリオールは特に制限されず、例えば、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエステルポリカーボネートポリオール類及び、結晶性又は非結晶性のポリカーボネートポリオール類等が挙げられる。
【0017】
前記ポリエーテルポリオール類の例としては、数平均分子量200未満の低分子ポリオール類、ビスフェノールA、又は、エチレンジアミン等のアミン化合物等のエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物;及び、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
【0018】
前記数平均分子量200未満の低分子ポリオール類としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、3,5−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオール;トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキシトール類、ペンチトール類、グリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラメチロールプロパン等の3価以上のポリオールが挙げられる。
【0019】
前記ポリエステルポリオール類としては、前記数平均分子量200未満の低分子ポリオール等のポリオールと、その化学量論量より少ない量の多価カルボン酸、又はそのエステル形成性誘導体との直接エステル化反応又はエステル交換反応によって得られるポリエステルポリオール;及び、前記ポリオールと、ラクトン類又はその加水分解開環反応によって得られるヒドロキシカルボン酸との直接エステル化反応によって得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
【0020】
上記多価カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸、水添ダイマー酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸類;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸類;トリメリト酸、トリメシン酸、ひまし油脂肪酸の三量体等のトリカルボン酸類;ピロメリット酸等の4価以上のカルボン酸が挙げられる。
【0021】
前記多価カルボン酸のエステル形成性誘導体としては、上述した多価カルボン酸の無水物;クロライド、ブロマイド等のカルボン酸ハライド;メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、アミルエステル等の低級脂肪族エステル等が挙げられる。
【0022】
前記ラクトン類としては、γ−カプロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、ジメチル−ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
【0023】
前記ポリエステルポリカーボネートポリオール類の例としては、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応生成物、及び、エチレンカーボネートと多価アルコールとの反応生成物に有機ジカルボン酸と反応させて得られた反応生成物が挙げられる。
【0024】
また、前記結晶性又は非結晶性のポリカーボネートポリオール類の例としては、1,3‐プロパンジオール、1,4‐ブタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及び/又はポリテトラメチレングリコール等のジオールと、ホスゲン、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、又は、プロピレンカーボネート等の環式カーボネートとの反応生成物等が挙げられる。
【0025】
前記ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエステルポリカーボネートポリオール類、結晶性ポリカーボネートポリオール類及び非結晶性のポリカーボネートポリオール類の数平均分子量は300〜5000であることが好ましく、500〜3000であることがより好ましい。
これらポリオール類の中でも、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物においては、湿熱下における密着性が良好になるので、ポリカーボネートポリオール類を使用することが特に好ましい。
本発明においては、前記ポリオールの1種のみを使用しても、2種以上を併用してもよい。
また、これらのポリオールと、前述した数平均分子量200未満の低分子ポリオール類を併用してもよい。
【0026】
前記(B)ポリイソシアネートは特に限定されず、例えば、ジイソシアネート及びイソシアネート基を1分子中に3個以上有するポリイソシアネート等を挙げることができる。
ジイソシアネートの例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、トランス及び/又はシス−1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4及び/又は(2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リシンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類等が挙げられる。
【0027】
1分子中にイソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネートの例としては、トリフェニルメタントリイソシアネート、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソシアネート、これらの混合物等の3官能以上のイソシアネート、これらの3官能以上のイソシアネートのカルボジイミド変性、イソシアヌレート変性、ビウレット変性等の変性物、これらを各種のブロッキング剤によってブロックしたブロックイソシアネート、前述したジイソシアネートのイソシアヌレート(三量体)及びビウレット三量体等が挙げられる。
【0028】
これらの中でも、入手が容易で、耐候性及び強度等に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物が得られることから、脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートを使用することが好ましく、中でも、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートを使用することが特に好ましい。
本発明においては、これらのポリイソシアネートの1種のみを使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0029】
前記(C)一般式(1)で表わされる親水性化合物におけるRは、2〜4価アルコールの水酸基を除いた残基又はRNHCO−で表わされる基である。
前記2〜4価アルコールの例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、3,5−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール、及び、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオール等の2価のアルコール類;トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、テトラメチロールプロパン等の3〜4価のアルコール類が挙げられる。
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物においては、(C)親水性化合物がウレタン主鎖中に組み込まれやすくなることから、Rは3〜4価のアルコールの残基であることが好ましく、中でも、親水性化合物(C)と(B)イソシアネートとの反応によるウレタン形成時に、架橋反応や末端停止反応を起こさないことから、Rは3価のアルコール化合物の残基であることが好ましく、トリメチロールプロパンの残基であることが特に好ましい。
【0030】
また、前記RNHCO−で表される基のRは、ジイソシアネートの三量体化合物の1個のイソシアネート基を除いた残基である。
前記三量体化合物を構成するジイソシアネートとしては、前記(B)イソシアネートの説明において挙げられたジイソシアネートが挙げられる。
これらの内、入手が容易で、耐候性及び強度等に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物が得られることから、脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートを使用することが好ましく、中でも、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートを使用することが特に好ましい。
【0031】
前記一般式(1)中のnは5〜35であるが、得られるウレタンプレポリマーの水分散性が良好になることから、10〜20であることがより好ましい。
【0032】
前記(D)前記一般式(2)で表わされるモノヒドロキシビニルエーテル化合物において、Rで表される2〜9のアレキレン基の例としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、第二ブチレン、第三ブチレン、ペンチレン、第二ペンチレン、第三ペンチレン、ヘキシレン、シクロヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、イソオクチレン、2−エチルヘキシレン、第三オクチレン、ノニレン、イソノニレン等が挙げられる。
また、mは1又は2であるが、1であることが好ましい。
【0033】
一般式(2)で表される具体的な化合物の例としては、ヒドロキシメチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、9−ヒドロキシノニルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等のヒドロキシビニルエーテル化合物が挙げられる。
【0034】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物における(C)親水性化合物の含有量は、一般式(1)中の(C-O)で表されるアルキレンオキシド単位が、ウレタンプレポリマー固形分の3〜20質量%となる量であることが好ましく、5〜16質量%であることがより好ましい。但し、ウレタンプレポリマー固形分の質量とは、(A)〜(D)成分の合計量である。
アルキレンオキシド単位が3質量%未満ではウレタンプレポリマーの水分散性が劣るものとなり、20質量%を超える量では、ウレタン樹脂塗膜の引張強度及び基材との密着性等の塗膜物性が低下する傾向がある。
【0035】
また、(D)モノヒドロキシビニルエーテル化合物の含有量は、ウレタンプレポリマー固形分の3〜25質量%であり、5〜20質量%であることが好ましい。
(D)モノヒドロキシビニルエーテル化合物の含有量が3質量%未満では、本発明の接着性の効果が不十分となり、25質量%を超える量では本発明のタックやヘイズ等の効果が劣る傾向となる。
【0036】
更に、前記(A)〜(D)成分の配合量は、(A)〜(D)成分の全水酸基当量に対する全イソシアネート基当量の比(NCO/OH)が1.1〜2.5になるような配合量であることが好ましく、1.2〜2.0になるような配合量であることがより好ましく、特に1.3〜1.8になるような配合量であることが特に好ましい。
全水酸基当量とは、(A)ポリオール、(C)親水性化合物及び(D)モノヒドロキシビニルエーテル化合物の水酸基当量の合計量であり、全イソシアネート基当量とは、(B)イソシアネートのイソシアネート当量、又は、(C)親水性化合物がイソシアネート基を含有する場合は、(B)成分及び(C)成分のイソシアネート基当量の合計量である。
【0037】
前記NCO/OH比が1.0以上1.1未満では、ウレタンプレポリマーが比較的高分子量化するためウレタンプレポリマーの水への分散性が劣る傾向にあるから、水系ポリウレタン樹脂の保存安定性等が悪くなる場合があり、2.5を超えると、プレポリマーの水分散時において、イソシアネート基と水との反応に伴う二酸化炭素生成によって急激に発泡する等の製造上の問題や、塗膜の基材樹脂に対する接着性等の効果が劣る傾向にあるという水系ポリウレタン樹脂の性能上の問題が生じる場合がある。
また、前記NCO/OH比が1.0未満では末端水酸基のウレタンプレポリマーとなるが、末端イソシアネートプレポリマーの方が水分散性に優れると共に、鎖伸長による高分子量化が容易である等の観点から、一般に末端イソシアネートプレポリマーを製造する方が好ましい。
【0038】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を使用することができ、例えば、(A)ポリオール及び(B)イソシアネート、(C)親水性化合物、(D)モノヒドロキシビニルエーテル化合物、更に必要に応じてイオン基導入剤を反応させて、ウレタンプレポリマーを合成し、得られたウレタンプレポリマーを水分散してウレタン樹脂とした後、水中で鎖伸長剤を用いて鎖伸長させる方法がある。
ウレタンプレポリマーの合成においては、反応に不活性且つ水との親和性の大きい溶媒を、必要に応じて用いることができる。
ウレタンプレポリマーを水分散させる方法としては、(1)水中にプレポリマーを加えて分散させるプレポリマーミキシング法、及び、(2)プレポリマー中に水を加えて分散させる転相法等がある。
ウレタンプレポリマーの水分散時にイオン性基中和剤及び/又は乳化剤を添加する必要がある場合、水に添加しても、ウレタンプレポリマーに添加してもよいが、通常、乳化剤は水に添加する。
【0039】
前記反応に不活性且つ水との親和性の大きい溶媒として好適な例として、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
これらの溶媒の使用量は、プレポリマーを製造するために用いられる前記原料(A)〜(D)成分及びイオン基導入成分の合計量100質量部に対して、3〜100質量部である。
また、これらの溶媒の内、沸点100℃以下の溶媒を使用する場合には、水系ポリウレタン樹脂を合成した後、減圧留去等によって溶媒を除去することが好ましい。
【0040】
前記イオン性基導入剤には、アニオン性基導入剤とカチオン性基導入剤がある。
アニオン性基導入剤の例としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸等のカルボキシル基を含有するポリオール類、1,4−ブタンジオール−2−スルホン酸等のスルホン酸基を含有するポリオール類が挙げられる。
また、カチオン性基導入剤の例としては、N,N−ジアルキルアルカノールアミン類、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N−ブチル−N,N−ジエタノールアミン等のN−アルキル−N,N−ジアルカノールアミン類、トリアルカノールアミン類が挙げられる。
【0041】
また、イオン性基導入剤の配合量は、前記(A)〜(D)成分及びイオン性基導入剤からなるウレタンプレポリマーの0〜30質量%であることが好ましく、0〜20質量%であることがより好ましく、0〜10質量%であることが特に好ましい。イオン性基導入剤の含有量が30質量%を超えるとウレタン結合の凝集エネルギー増加に伴い、ウレタンプレポリマーの粘度が上昇し、水分散が困難になる等の問題が生じる。
【0042】
前記イオン性基中和剤としては、アニオン性基中和剤及びカチオン性基中和剤がある。
アニオン性基中和剤の例として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のトリアルキルアミン類;N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−メチル−2−プロパノール等のN,N−ジアルキルアルカノールアミン類;N−アルキル−N,N−ジアルカノールアミン類、トリエタノールアミン等のトリアルカノールアミン類等の3級アミン化合物;アンモニア、トリメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の塩基性化合物が挙げられる。
また、カチオン性基中和剤の例として、蟻酸、酢酸、乳酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸等の有機カルボン酸;パラトルエンスルホン酸、スルホン酸アルキル等の有機スルホン酸;塩酸、リン酸、硝酸、スルホン酸等の無機酸;エピハロヒドリン等エポキシ化合物等の他、ジアルキル硫酸、ハロゲン化アルキル等の4級化剤が挙げられる。
【0043】
前記イオン性基中和剤の使用量は、イオン性基1当量に対して0.5〜2.0当量であることが好ましく、0.8〜1.5当量であることがより好ましい。
中和剤の使用量の過不足が大きいと、水系ポリウレタン樹脂の保存安定性や、水系ポリウレタン樹脂膜の強度、伸び等の物性が低下するおそれがある。
【0044】
前記乳化剤の例としては、通常のアニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤、並びに第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級アミン塩、第四級アミン塩及びピリジニウム塩等のカチオン性界面活性剤、更に、ベタイン型、硫酸エステル型及びスルホン酸型等の両性界面活性剤等の、公知のものを挙げることができる。
【0045】
前記アニオン性界面活性剤としては、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムドデシルサルフェート等のアルキルサルフェート類;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート、アンモニウムポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート等のポリオキシエチレンエーテルサルフェート類;ナトリウムスルホリシノレート;スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレート、トルエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ナトリウムベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;ポリオキシエチレンエーテルリン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;N−アシルアミノ酸塩;N−アシルメチルタウリン塩等が挙げられる。
【0046】
前記ノニオン性界面活性剤としては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート等の多価アルコールの脂肪酸部分エステル類;ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル類;ポリグリセリン脂肪酸エステル類;炭素数1〜18のアルコールのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物;アルキルフェノールのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物;アルキレングリコール及び/又はアルキレンジアミンのエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
これらのノニオン性界面活性剤を構成する炭素数1〜18のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、第3ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、第3アミルアルコール、ヘキサノール、オクタノール、デカンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
【0047】
前記アルキルフェノールとしては、フェノール、メチルフェノール、2,4−ジ第3ブチルフェノール、2,5−ジ第3ブチルフェノール、3,5−ジ第3ブチルフェノール、4−(1,3−テトラメチルブチル)フェノール、4−イソオクチルフェノール、4−ノニルフェノール、4−第3オクチルフェノール、4−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール、4−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール、ナフトール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられる。
【0048】
前記アルキレングリコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
また、アルキレンジアミンとしては、これらのアルキレングリコールのアルコール性水酸基がアミノ基に置換されたもの等が挙げられる。
これらの化合物のエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物は、ランダム付加物であってもブロック付加物であってもよい。
【0049】
前記カチオン性界面活性剤としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルピリジニウムブロマイド及びイミダゾリニウムラウレート等が挙げられる。
【0050】
前記両性界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチル酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酸ベタイン、2‐アルキル‐N‐カルボキシメチル‐N‐ヒドロキシメチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタイン、ヒドロキシプロピルリン酸の金属塩等のベタイン型、β‐ラウリルアミノプロピオン酸の金属塩等のアミノ酸型、硫酸エステル型及びスルホン酸型等が挙げられる。
【0051】
前記乳化剤成分の使用量は特に制限されるものではないが、水系ポリウレタン樹脂組成物を塗布して得られる塗膜の強度、伸び等の物性的観点から、ポリウレタン樹脂固形分の総量100質量部に対して0〜30質量部であることが好ましく、0〜20質量部であることがより好ましい。30質量部を超えると前記したウレタン樹脂膜の物性が低下するおそれがある。
【0052】
前記鎖伸長剤としては、前記数平均分子量200未満の低分子量ポリオール化合物及び低分子ポリアミン化合物のような、通常用いられる鎖伸長剤の中から適宜選択して使用することができる。
このような鎖伸長剤成分としては、例えば、前記した低分子ジオール類の他、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン等の低分子ジアミン類、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンジアミン等のポリエーテルジアミン類;メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルネンジアミン、アミノエチルエミノエタノール、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等の脂環式ジアミン類;m−キシレンジアミン、α−(m/pアミノフェニル)エチルアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジメチルチオトルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等の芳香族ジアミン類等のポリアミン;コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、水加ヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)、1,1,1’,1’−テトラメチル−4,4’−(メチレン−ジ−パラ−フェニレン)ジセミカルバジド等のヒドラジン類及び水等が挙げられる。
【0053】
前記鎖伸長剤成分の使用量は、ウレタン樹脂物性等の観点から、鎖伸長反応前のウレタンプレポリマーのイソシアネート基当量に対する鎖伸長剤のイソシアネート反応基当量の比が0.1〜1.0となる量であることが好ましい。
【0054】
本発明に係る水系ポリウレタン樹脂組成物には、不飽和結合を有する化合物を配合してもよい。
不飽和結合を有する化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンテン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、(メタ)アクリル酸エステル、ウレタンアクリレート及びエポキシアクリレート等が挙げられる。
前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸と、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、第三ブチルアルコール、オクチルアルコール等のアルキルアルコール類;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール等の低分子ジオール類;2−メトキシエタノール、4−メトキシブタノール、ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテルアルコール類;ポリオキシエチレングリコール等のポリエーテルジオール等とのエステル化合物が挙げられる。
【0055】
また、本発明に係る水系ポリウレタン組成物には、必要に応じて反応停止剤を用いることができる。
該反応停止剤としては、アルコール化合物、モノアミン化合物等が挙げられ、これらは1種類で又は2種類以上混合して用いることができる。該アルコール化合物としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、ヘキサノール、オクタノール等が挙げられ、該モノアミン化合物としては、エチルアミン、プロピルアミン、2−プロピルアミン、ブチルアミン、2−ブチルアミン、第三ブチルアミン、イソブチルアミン等のアルキルアミン;アニリン、メチルアニリン、フェニルナフチルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン;シクロヘキサンアミン、メチルシクロヘキサンアミン等の脂環式アミン;2−メトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアミン等のエーテルアミン;エタノールアミン、プロパノールアミン、ブチルエタノールアミン、1−アミノ−2−メチル−2−プロパノール、2−アミノ−2−メチルプロパノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジメチルアミノプロピルエタノールアミン、ジプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。
【0056】
また、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、必要に応じて架橋剤を配合して使用することができる。架橋剤としては、内部架橋剤及び外部架橋剤があり、内部架橋剤はウレタンプレポリマーの合成時に配合し、外部架橋剤は水系ポリウレタン樹脂に配合する。
【0057】
前記内部架橋剤としては、例えば、メラミン、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、ブチル化メチロールメラミン等のメラミン化合物やトリメチロールプロパン等の3つの水酸基を有する低分子ポリオール化合物等が挙げられる。
これらの内、水系ポリウレタン樹脂組成物の分散性に優れるメラミンを使用することが好ましい。
【0058】
前記外部架橋剤としては、尿素、メラミン、ベンゾグアナミン等とホルムアルデヒドとの付加物、これらの付加物と炭素原子数が1〜6のアルコールからなるアルキルエーテル化合物などのアミノ樹脂、多官能性エポキシ化合物、多官能性イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、多官能性アジリジン化合物等が挙げられる。
【0059】
また、水系ポリウレタン樹脂がアニオン性である場合、カルボキシル基又はスルホン酸基等のアニオン性基と反応が可能な化合物を架橋剤として使用することができる。このような化合物としては、例えば、オキサゾリン系化合物、水溶性エポキシ樹脂等のエポキシ系化合物、水分散イソシアネート、カルボジイミド系化合物、アジリジン系化合物、メラミン系化合物及び亜鉛錯体等が挙げられる。これらの中でも、アニオン性基と反応しやすいオキサゾリン系化合物、エポキシ系化合物又はカルボジイミド系化合物を使用することが好ましい。
【0060】
また、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は適宜希釈して使用することができ、その固形分濃度は特に制限されることはない。分散性や塗膜、成形体を得るための操作性等の観点から、固形分濃度は1〜65質量%であることが好ましく、5〜50質量%であることがより好ましい。
【0061】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物における分散質の平均粒径は、動的光散乱法による測定で100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、35nm以下であることが特に好ましい。
特に、易接着層として本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物が塗布された易接着性ポリエステルフィルムを光学フィルムに使用する場合、前記分散質の平均粒径が100nmを超える場合、フィルムのヘイズ値が高くなり、透明性が悪くなる傾向にあり、平均粒径が小さいほどヘイズ値が下がり、透明性が良好となる。
【0062】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、合成樹脂のコーティング及び接着に適しており、被接着物又は被コーティング物としての合成樹脂は特に限定されない。例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリブテン−1、ポリ−3−メチルペンテン等のα−オレフィン重合体、又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン及びこれらの共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共重合体等の含ハロゲン樹脂;石油樹脂;クマロン樹脂;ポリスチレン;ポリ酢酸ビニル;アクリル樹脂;スチレン及び/又はα−メチルスチレンと他の単量体(例えば、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、メタクリル酸メチル、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重合体(例えば、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、耐熱ABS樹脂等);ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンンテレフタレート等の直鎖ポリエステル;ポリフェニレンオキサイド、ポリカプロラクタム及びポリヘキサメチレンアジパミド等のポリアミド、ポリカーボネート、ポリカーボネート/ABS樹脂、分岐ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリウレタン、繊維素系樹脂等の熱可塑性樹脂及びこれらのブレンド物あるいはフェノール樹脂;並びに、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
更に、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム等のエラストマー等のコーティング及び接着にも本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物を使用することができる。
【0063】
また、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物には、必要に応じて、通常用いられる各種添加剤を添加することができる。例えば、ヒンダードアミン系光安定剤及び紫外線吸収剤及び酸化防止剤等の各種耐候剤;基材に対して特に強固な密着性を与えるシランカップリング剤;コロイダルシリカ、テトラアルコキシシラン及びその縮重合物;キレート剤;並びにエポキシ化合物、顔料、染料、造膜助剤、硬化剤、外部架橋剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤、ゲル化防止剤、ラジカル捕捉剤、耐熱性付与剤、無機及び有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、補強剤、触媒、揺変剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐触剤、並びに防錆剤等が挙げられる。
【0064】
前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第3−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第3オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−[トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−[トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン等が挙げられる。
【0065】
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第3オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第3ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第3ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第3オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−第3ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第3ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第3オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第3ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第3ブチル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第3アミル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第3ブチル−5−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−C12〜C13混合アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−3−アリルフェニル)‐4,6‐ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシロキシフェニル)−1,3,5‐トリアジン等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール‐1,3,5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第3ブチルフェニル−3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクチル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ドデシル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、テトラデシル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ヘキサデシル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、オクタデシル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ベヘニル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;各種の金属塩又は金属キレートが挙げられる。
金属塩又は金属キレートとしては、ニッケル又はクロムの塩又はキレート類等が挙げられる。
【0066】
前記酸化防止剤としては、リン系、フェノール系又は硫黄系抗酸化剤が挙げられる。
リン系抗酸化剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第3ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,5−ジ第3ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルアシッドホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第3ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジフェニルオクチルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、ジラウリルアシッドホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(ネオペンチルグリコール)・1,4−シクロヘキサンジメチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ第3ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,5−ジ第3ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第3ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12−15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルホスファイト、ビス[2,2’−メチレンビス(4,6−ジアミルフェニル)]・イソプロピリデンジフェニルホスファイト、テトラトリデシル・4,4’−ブチリデンビス(2−第3ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)・1,1,3−トリス(2−メチル−5−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第3ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、トリス(2−〔(2,4,7,9−テトラキス第3ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−(1,1−ジメチルエチル)−6−メチル−4−[3−[[2,4,8,10−トラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]プロピル]フェノール2−ブチル−2−エチルプロパンジオール・2,4,6−トリ第3ブチルフェノールモノホスファイト等が挙げられる。
【0067】
前記フェノール系抗酸化剤としては、例えば、2,6−ジ第3ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル・3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス(6−第3ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第3ブチルフェノール)、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第3ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(2,6−ジ第3ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第3ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第3ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3ブチルフェニル)ブタン、ビス[2−第3ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第3ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第3ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス[(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ第3ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2−第3ブチル−4−メチル−6−(2−アクロイルオキシ−3−第3ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[2−(3−第3ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス[β−(3−第3ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、トコフェロール等が挙げられる。
【0068】
前記硫黄系抗酸化剤としては、例えば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリスチルステアリル、ジステアリルエステル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等の、ポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
【0069】
前記ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、及び酸化防止剤のそれぞれの使用量は、前記(A)〜(D)成分の総量100質量部に対して0.001〜10質量部であることが好ましく、特に0.01〜5質量部であることがより好ましい。0.001質量部より少ないと充分な添加効果を得られない場合があり、10質量部より多い場合には分散性や塗装物性に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0070】
これらのヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤又は酸化防止剤を添加する方法としては、ポリオールに添加する方法、ウレタンプレポリマーに添加する方法、水分散時に水相に添加する方法、水分散後に添加する方法の何れでもよいが、操作が容易であるという観点から、ポリオールに添加する方法及びウレタンプレポリマーに添加する方法が好ましい。
【0071】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物の用途としては、コーティング剤、接着剤、塗料、表面改質剤、有機粉体及び/又は無機粉体のバインダー、成型体、建材、シーリング剤、注型材、エラストマー、フォーム、プラスチック原料、繊維処理剤等が挙げられる。
より具体的には、易接着性ポリエステルフィルム用コート剤、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート等のプラスチック用コーティング剤、ラミネート用接着剤、農業用フィルムコーティング剤、感熱紙コーティング剤、インクジェット紙コーティング剤、繊維コーティング剤、電子材料部品コーティング剤、ガラス繊維集束剤、グラビア用印刷インクのバインダー剤、鋼板用塗料、ガラス、スレート、コンクリート等の無機系構造材用の塗料、木材用塗料、繊維処理剤、スポンジ、パフ、手袋、コンドーム等が挙げられる。
【0072】
また、本発明の水系ポリウレタン樹脂を塗布してなるフィルムは、包装材料、窓貼り材料、インクジェット記録材、代替紙、偏光子保護フィルム、写真感剤フィルム、液晶ディスプレイ・プラズマディスプレイ・有機EL・電子ペーパー等のディスプレイ部材等の基材フィルム等を挙げることができる。これらの用途の中でも、プラスチック用コーティング剤又は接着剤、グラビア用印刷インクのバインダー剤、光学用易接着性ポリエステルフィルムに好適である。
【0073】
本発明の易接着性ポリエステルフィルムに使用されるポリエステルの種類については、フィルム状に加工することができる物であれば特に限定されないが、原料であるジカルボン酸として芳香族ジカルボン酸を使用したポリエステルであることが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレン2,6−ナフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンα、β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,4,−ジカルボキシレ−ト等が挙げられる。特に品質、経済性等の観点から、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)を使用することが最も好ましい。
【0074】
また、前記ポリエステルフィルムは、未延伸フィルム、一軸延伸フィルム又は二軸延伸フィルムの何れであってもよいが、光学用易接着性ポリエステルフィルムとして使用する場合には、一軸又は二軸延伸フィルムが専ら用いられている。
【0075】
本発明の易接着性ポリエステルフィルムの易接着層として、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物が用いられる。この場合、滑り性、固着性等を更に改良するため、組成物中に無機系粒子や有機系粒子を含有させることが好ましい。
前記無機系粒子や有機系粒子の配合量は、水系ポリウレタン樹脂の固形分100質量部に対して、通常0.5〜10質量部であり、1〜5質量%であることが好ましい。
前記配合量が0.5質量%未満では、フィルムの耐ブロッキング性が不十分となる場合があり、10質量%を超えると、フィルムの透明性を阻害し、画像の鮮明度が落ちる傾向がある。
【0076】
無機粒子としては、二酸化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニウム、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化バリウム、カーボンブラック、硫化モリブデン、酸化アンチモン等が挙げられるが、安価で且つ粒子径が多種あるので、二酸化ケイ素を使用することが好ましい。
有機粒子としては、例えばジビニルベンゼンのような炭素−炭素二重結合を一分子中に2個以上含有する化合物を用いて合成された、架橋構造を有するポリスチレン又はポリアクリレートポリメタクリレート樹脂からなる有機粒子等が挙げられる。
【0077】
以下に本発明の光学用易接着性ポリエステルフィルムの製造方法の例を挙げるが、該製方法はこれに限定されるものではない。
ポリエチレンテレフタレート樹脂を十分に真空乾燥した後、押出し機に供給し、Tダイから約280℃の溶融ポリエチレンテレフタレート樹脂を回転冷却ロールにシート状に溶融押出しし、静電印加法により冷却固化して未延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得る。前記未延伸ポリエチレンテレフタレートシートは、単層構成でもよいし、共押出し法による複層構成であってもよい。
また、ポリエチレンテレフタレート樹脂中には、透明性低下の原因となる酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等の不活性粒子を実質的に含有させないことが好ましい。
【0078】
得られた未延伸ポリエチレンテレフタレートシートを、80〜120℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍に延伸して、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとする。
更に、フィルムの端部をクリップで把持して、70〜140℃に加熱された熱風ゾーンに導き、幅方向に2.5〜5.0倍に延伸する。引き続き、160〜240℃の熱処理ゾーンに導き、1〜60秒間の熱処理を行い、結晶配向を完了させる。
【0079】
このフィルム製造工程の任意の段階で、ポリエチレンテレフタレートフィルムの少なくとも片面に、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物を含有する塗布液を塗布し、易接着層を形成させる。易接着層層は、ポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に形成させてもよい。
塗布液中の樹脂組成物の固形分濃度は、2〜35質量%であることが好ましく、4〜15質量%であることが特に好ましい。
【0080】
前記塗布液の塗布方法としては、例えば、ハケ塗り、ローラーコート、スプレーコート、グラビアコート、リバースロールコート、エアナイフコート、バーコート、カーテンロールコート、ディップコート、ロッドコート、ドクターブレートコート等を、適宜選択することができる。
【0081】
また、前記易接着層の厚みは、最終的な乾燥厚さとして、0.005〜5μm、好ましくは0.05〜2μm、より好ましくは0.05〜0.5μmの範囲である。
前記易接着層の厚さが0.005μm未満である場合、エネルギー線硬化樹脂との接着性が十分に得られない。また、塗布層の厚さが5μmを超える場合、フィルムが相互に固着するブロッキングが生じやすくなったり、特にフィルムの高強度化のために塗布処理済みのフィルムを再延伸するときに、ロールに粘着しやすくなったりする傾向がある。特にブロッキングの問題は、フィルムの両面に易接着層を形成する場合に顕著に現れる。
【0082】
前記易接着層には、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物に、効果に影響を与えない範囲で、他の樹脂を併用してもよい。他の樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコールなどのビニル樹脂が挙げられる。
特に、水溶性ポリエステル又はポリビニルアルコールを併用することが好ましい。
他の併用樹脂の、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物の固形分に対する配合比は、質量比で0/100〜50/50であることが好ましく、20/80〜40/60であることがより好ましい。
【0083】
塗布液に用いる溶剤は、水以外にエタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類を、50質量%未満の範囲で混合してもよい。更に、アルコール類以外の有機溶剤を、塗布液の10質量%未満であれば、溶解可能な範囲で混合してもよい。
但し、アルコール類とその他の有機溶剤との合計量は、塗布液の50質量%未満であることが好ましい。
【0084】
前記塗布液の塗布量は0.05g/m〜0.8g/mであることが好ましく、0.1g/m〜0.5g/mであることがさらに好ましい。
また、本発明の易接着性ポリエステルフィルムにおいては、乾燥後の易接着層の塗布量は0.01g/m以上1g/m未満であることが好ましい。
乾燥後の塗布量が0.01g/m未満では、接着性が低下する場合があり、乾燥後の塗布量が1g/m以上では、乾燥炉内の乾燥風の影響を受け、塗布斑が発生しやすくなる。
【0085】
本発明の易接着ポリエステルフィルムは高い透明性が求められるため、ヘイズが3.0%未満であることが好ましく、2.0%未満であることが更に好ましく、1.0%未満であることが特に好ましい。
【0086】
本発明の光学フィルムは、本発明の易接着性ポリエステルフィルムの易接着層上に、更に活性エネルギー線硬化樹脂からなるハードコート層を設けることによって得られる。
活性エネルギー線硬化樹脂とは、アクリル基等の二重結合を有し、UV硬化樹脂又は電子線硬化樹脂等の、紫外線及び電子線等の活性エネルギー線により硬化する樹脂であり、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等の公知のものが挙げられる。
【0087】
以下、実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらによって何ら制限を受けるものではない。
<ウレタンプレポリマーの製造>
[製造例1〜6]
後記表1に示された配合量の(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)親水性化合物、(D)モノヒドロキシビニルエーテル化合物を配合し、80〜100℃にて2〜3時間反応させた。
所定のイソシアネート含有量への到達を確認し、得られたウレタンプレポリマーをPP−1〜PP−6とした。
[比較製造例1〜5]
後記表2に示された配合量の(A)〜(D)成分を用いて、製造例と同様の方法によってウレタンプレポリマーPP−7〜PP−11を製造した。
【実施例1】
【0088】
<水系ポリウレタン樹脂の製造>
前記製造例によって得られたウレタンプレポリマーPP−1〜PP−6を、固形分が20質量%となるように水に注ぎ込み、30〜40℃で30分間分散させた。
次に、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基当量に対するアミノ基当量の比(−NH/−NCO)が0.9になる量のエチレンジアミン(以下EDAと記す)を添加して鎖伸長反応させ、IR(赤外分光光度計)によってイソシアネート基が消失したことが確認されるまで、1〜2時間攪拌し、水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1〜PUD−6を得た。
【0089】
[比較例1]
前記比較製造例によって得られたウレタンプレポリマーPP−7〜PP−11を用いて、実施例1と同様の手法によって水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−7〜PUD−11を得た。
【0090】
実施例1及び比較例1で得られた組成物中に分散する水系ポリウレタン樹脂の平均粒径を、(株)堀場製作所製LB−550を用いた動的光散乱法によって測定した。
結果を表1及び2に示す。
【0091】
【表1】

【0092】
【表2】

【0093】
実施例1及び比較例1で得られた水系ポリウレタン樹脂組成物を、バーコーターを用いてコロナ放電処理延伸ポリプロピレンフィルム上に塗布した。
得られた塗布フィルムにつき、下記の条件で密着性、タック及び耐ブロッキング性を評価した。
結果を表3及び表4に示す。
【0094】
<タック評価方法>
塗布フィルムを25℃で24時間乾燥させた後、指触により塗布面の乾燥状態を観察し、下記の基準で評価した。
◎:樹脂が指に付着することもなく、塗布面上に指紋が全く見られなかった。
○:樹脂は指に付着しなかったが、塗布面上に指紋が極僅かに見られた。
△:樹脂が僅かに指に付着した。
×:樹脂が指に付着した。
【0095】
<耐ブロッキング性評価方法>
塗布フィルムを50℃で30分加熱して乾燥させた後、塗布面同士を密着させた状態で0.5kg/cmの荷重をかけ、温度40℃で放置した。放置開始から24時間経過後、塗布面を貼り合わせた部位のブロッキングの有無を観察し、下記の基準で評価した
◎:ブロッキングが全くなかった。
○:極僅かにブロッキングがあった。
△:ややブロッキングがあった。
×:ブロッキングがあった。
【0096】
<インク密着性評価方法>
塗布フィルムを50℃で30分加熱した後、塗布面上にインクを塗布して試験片とした。該試験片のインク面を外側にして180℃で折り曲げ加工を行った。18mm幅セロハンテープを試験片の折り曲げ加工部のインク面に圧着し、強制剥離してインクの密着性を観察し、下記の基準で評価した。
◎:インク面に全く異常がなかった。
○:インク面が極僅かに剥離した。
△:インク面が若干剥離した。
×:インク面が完全に剥離した。
【0097】
【表3】

【0098】
【表4】

【実施例2】
【0099】
<易接着性ポリエステルフィルムの製造>
固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを常法により乾燥して押出機に供給し、290℃で溶融してシート状に押出し、静電印加キャスト法を用いて冷却回転ロール上で急冷し、未延伸PETフィルムを作製した。
得られた未延伸PETフィルムをロール延伸法で縦方向に85℃で2.5倍延伸し、更に、95℃で1.3倍延伸した。次いで、水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1〜PUD−6を塗布した後、横方向に120℃で3.2倍延伸し、225℃で熱処理を行い、易接着性ポリエステルフィルムを得た。
【0100】
[比較例2]
水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−7〜PUD−11を用いて、実施例2と同様の手法によって、易接着性ポリエステルフィルムを製造した。
【0101】
<ヘイズ評価>
実施例2及び比較例2で製造された易接着性ポリエステルフィルムを50mm四方の大きさに切り出し、ヘイズ測定器(HM−150:(株)村上色彩技術研究所製)を使用して、JIS K7361(ISO 13468)に準拠した方法にて測定し、下記の基準で評価した。
結果を表5及び表6に示す。
◎:1.0%未満 (極めて良好)
○:1.0%以上3%未満 (良好)
△:3.0%以上5%未満 (やや不良)
×:5.0%以上 (不良)
【0102】
<積層ポリエステルフィルムの製造>
更に、得られた各易接着性ポリエステルフィルムの易接着層上に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート30部、4官能ウレタンアクリレート40部、ビスフェノールAタイプエポキシアクリレート27部及び1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部から成る活性エネルギー線硬化樹脂を硬化後の厚さが3μmになる様に塗布し、120W/cmのエネルギーの高圧水銀灯を使用し、照射距離150mmにて約15秒間照射してハードコート層を有する積層ポリエステルフィルム(光学フィルム)を得た。
【0103】
<接着性評価>
得られた積層ポリエステルフィルムを、下記(1)〜(3)の各条件においた後、JIS−K5400に準拠し、被膜層を貫通して基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔1mmのカッターガイドを用いて付け、次いで、セロハン粘着テープを升目状の切り傷面に張り付け、消しゴムでこすって完全に付着させた後、90°の剥離角度で急激に剥がした後、剥離面を観察し、下記の基準で接着性を評価した。
結果を表5及び6に示す。
<接着性試験条件>
(1)定常接着性 : 23℃/65%RHで24時間
(2)湿潤接着性 : 60℃/90%RHで100時間
(3)耐湿熱接着性 : 60℃/90%RHで300時間
上記各条件で規定時間放置後、23℃×65%RHで24時間おいた後試験実施。
<接着性評価基準>
◎:剥離面積が5%未満 (極めて良好)
○:剥離面積が5%以上15%未満 (良好)
△:剥離面積が15%以上20%未満 (やや良好)
×:剥離面積が20%以上 (不良)
【0104】
【表5】

【0105】
【表6】

【0106】
本発明の易接着性ポリエステルフィルムは、電子線又は紫外線等のエネルギー線硬化型アクリル樹脂又はシロキサン系熱硬化性樹脂からなるハードコート層に対して良好な接着性を有すると共に、透明性に優れていることが確認された。
また、本発明の組成物中に分散するウレタン樹脂の平均粒径を35nm以下に調整することによって、本発明の易接着性ポリエステルフィルムの透明性が更に向上することが確認された。
これによって、本発明の易接着性ポリエステルフィルムは、易接着層上にエネルギー線硬化性樹脂からなるハードコート層を設けることにより、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL及び電子ペーパー等の部材として反射防止フィルム、光拡散シート、近赤外線遮断フィルム、透明導電性フィルム、防眩フィルム、及び偏光子保護フィルム等の光学用途に好適に使用でき、更には、磁気記録媒体、写真感材、インクジェット記録材、ドライラミネート又は粘着テープ等の基材フィルムとして好適に使用できることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物は、合成樹脂に対する接着性、並びに、合成樹脂フィルムに塗布した場合のタック性及び耐ブロッキング性に優れていることから、ラミネート用グラビアインクバインダーやコーティング剤、塗料等に有用であり、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物が塗布された合成樹脂フィルムは、包装材料、窓貼り材料、インクジェット記録材、代替紙等として有用である。
また、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物を用いた易接着性ポリエステルフィルムは、ヘイズが低く、良好な透明性を有していると共に、該易接着ポリエステルフィルムを用いた光学フィルムは、耐湿熱等の条件において優れた密着性を有していることから、特に、偏光子保護フィルム、写真感剤フィルム、液晶ディスプレイ・プラズマディスプレイ・有機EL・電子ペーパーなどのディスプレイ部材等として特に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ポリオール、(B)ポリイソシアネート、(C)下記一般式(1)で表される親水性化合物、(D)下記一般式(2)で表されるモノヒドロキシビニルエーテル化合物、及び水を必須成分とする水系ポリウレタン樹脂組成物であって、前記(C)成分中の(C-O)で表されるアルキレンオキシド単位が(A)〜(D)成分からなる固形分の3〜20質量%となる量であり、前記(D)成分の含有量が前記固形分の3〜25質量%であることを特徴とする水系ポリウレタン樹脂組成物;

但し、式中のRは、2〜4価アルコールから1個の水酸基を除いた残基又はRNHCO−で表わされる基、Rはメチル基又はエチル基、nは5〜35の数であり、前記Rはジイソシアネートの三量体化合物から1個のイソシアネート基を除いた残基である;

但し、式中のRは炭素原子数2〜9のアルキレン基であり、mは1又は2である。
【請求項2】
前記一般式(1)のRが、3価アルコールの1個の水酸基を除いた残基であり、nが10〜20の数である、請求項1に記載された水系ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
分散質の平均粒径が100nm以下である、請求項1又は2に記載された水系ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記請求項1〜3の何れかに記載された水系ポリウレタン樹脂組成物を有することを特徴とする、コーティング剤。
【請求項5】
前記請求項1〜3の何れかに記載された水系ポリウレタン樹脂組成物を、少なくともポリエステルフィルムの片面に塗布してなる易接着層を有することを特徴とする易接着性ポリエステルフィルム。
【請求項6】
請求項5に記載された易接着性ポリエステルフィルムの易接着層上に、更に活性エネルギー線硬化樹脂からなるハードコート層を有することを特徴とする光学フィルム。

【公開番号】特開2013−23611(P2013−23611A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160856(P2011−160856)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000000387)株式会社ADEKA (987)
【Fターム(参考)】