説明

水系水におけるスライム抑制方法

【課題】金属に対する腐食性を充分に防ぎながら、高いスライム抑制効果が得られる水系水におけるスライム抑制方法を提供する。
【解決手段】水系水にハロゲン系酸化物を含む薬剤を添加して、該水系水の酸化力を、遊離残留塩素濃度に換算して0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却水系、冷温水系などの水系水において、各種微生物によるスライムの発生を抑制する水系水におけるスライム抑制方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次亜塩素酸塩や次亜臭素酸塩等のハロゲン系酸化剤は、古くから水系の殺菌剤、スライム防除剤として使用されてきた(特開昭64−15200号公報)。これらの薬剤は、抗菌スペクトルが広く、多くの有害な菌に有効であり、耐性菌が出来にくいという利点を有するが、その強力な酸化力ゆえ水系の金属材質(軟鋼、銅等)に対する腐食性が強いという欠点も有する。そこで、これらの薬剤の使用に際しては、微生物に有効な濃度と、金属に対する腐食性を加味して、水系中の遊離塩素の濃度が0.1〜1.0mg/Lになるように添加、使用するのが一般的であった(特開2000−140857公報、特開2003−80265公報)。しかしながら、前記使用方法によっても、軟鋼、銅等に対する腐食性を抑えるには充分でなく、特に高価な熱交換器の銅材に孔食が発生して問題となることがあった。
【特許文献1】特開昭64−15200号公報
【特許文献2】特開2000−140857公報
【特許文献3】特開2003−80265公報
【特許文献4】特表2003−503323公報
【特許文献5】特表平11−506139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前記した従来の問題点を改善する、すなわち、金属に対する腐食性を充分に防ぎながら、高いスライム抑制効果が得られる水系水におけるスライム抑制方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の水系水におけるスライム抑制方法は前記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、水系水にハロゲン系酸化物を含む薬剤を添加して、該水系水の酸化力を、遊離残留塩素濃度に換算して0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持することを特徴とする水系水におけるスライム抑制方法である。
【0005】
また、本発明の水系水におけるスライム抑制方法は、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の水系水におけるスライム抑制方法において、前記酸化力を、遊離残留塩素濃度に換算して0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持する構成を有する。
【0006】
また、本発明の水系水におけるスライム抑制方法は、請求項3に記載の通り、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の水系水におけるスライム抑制方法において、前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを含む構成を有する。
【0007】
また、本発明の水系水におけるスライム抑制方法は、請求項4に記載の通り、請求項1に記載の水系水におけるスライム抑制方法において、前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを反応させて得られる安定化次亜ハロゲン酸塩を含む薬剤であり、かつ、前記水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上5mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持させる構成を有する。
【0008】
また、本発明の水系水におけるスライム抑制方法は、請求項5に記載の通り、請求項2に記載の水系水におけるスライム抑制方法において、前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを反応させて得られる安定化次亜ハロゲン酸塩を含む薬剤であり、かつ、前記水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上2mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持させる構成を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水系水におけるスライム抑制方法によれば、軟鋼や銅などの金属に対する腐食性を充分に防ぎながら、高いスライム抑制効果が得られる。
【0010】
また、前記酸化力を、遊離残留塩素濃度に換算して0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持することにより、軟鋼や銅などの金属に対する腐食性をより効果的に防ぎながら、充分なスライム抑制効果が得られる。
【0011】
また、前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを含む薬剤であると、その結果、生成される安定化次亜ハロゲン酸塩の安定性が高いために頻繁な濃度チェックを行わなくても濃度維持が可能となり、結果として酸化力維持、あるいは、酸化力のチェックなどの手間やコストを大幅に省くことができる。
【0012】
また、前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを反応させて得られる安定化次亜ハロゲン酸塩を含む薬剤であり、かつ、前記水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上5mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持させてもよく、かつ、前記水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上2mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持させてもよい。
【0013】
また、次亜ハロゲン酸塩などでは、低濃度での添加では水系水中の有機物などの影響を受けやすく、安定した有効濃度を得るのは難しい。その結果、有効なスライム抑制効果が得られなかったり、あるいは、重要な機器に腐食が生じたりするおそれがあるが、安定化次亜ハロゲン酸塩は水系水中での分解速度が遅く、その濃度変化が少ないために、低濃度での添加であっても添加量に応じた有効濃度(遊離残留塩素濃度換算の酸化力)が得られる。
【0014】
また、安定化次亜ハロゲン酸塩では水系水中の濃度は、全残留塩素濃度で把握でき、その濃度に応じた遊離残留塩素濃度換算の酸化力が得られる。このため、水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上5mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持させることができ、また、水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上2mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持させることができる。
【0015】
さらに上述のように安定化次亜ハロゲン酸塩の安定性が高いために頻繁な全残留塩素濃度のチェックを行わなくても濃度維持が可能であり、そのとき、遊離残留塩素濃度換算の酸化力を所定範囲に維持することができ、結果として酸化力維持、あるいは、酸化力のチェックなどの手間やコストを大幅に省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、上述のように、水系水にハロゲン系酸化物を含む薬剤を添加して、該水系水の酸化力を、遊離残留塩素濃度に換算して0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持する水系水におけるスライム抑制方法である。
【0017】
ここで、本発明で用いられるハロゲン系酸化物としては、各種次亜塩素酸塩、各種次亜臭素酸塩等の次亜ハロゲン酸塩、ハロゲン化イソシアヌル酸塩、ハロゲン化ヒダントインなどが挙げられるが、このうち、ハロゲン系酸化物として、次亜ハロゲン酸塩から1種類以上を選択し、この次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とからなるハロゲン系酸化物を含む薬剤を用いることにより(これらの併用によりいわゆる、安定化次亜ハロゲン酸塩が生成するとされる)、前記のような比較的低い酸化力濃度を長期間に亘り安定して得られるので、酸化力維持、あるいは、酸化力のチェックなどの手間やコストを大幅に省くことができる。
【0018】
ここでこのような安定化次亜ハロゲン酸塩としては特表2003−503323公報や特表平11−506139号公報に開示されているように、次亜塩素酸塩とスルファミン酸塩とから得られる安定化次亜塩素酸塩、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム等から1種以上選ばれる臭素イオン源、次亜塩素酸塩、及び、スルファミン酸塩から得られる安定化次亜臭素酸塩が挙げられる。
【0019】
本発明における前記遊離残留塩素濃度は、JIS K0101 28.2に準拠した方法で測定した値を用いる。また、同様の測定結果が得られる遊離残留塩素濃度測定電極による測定値を用いても良い。
【0020】
しかしながら、微量の遊離残留塩素濃度を測定し、かつ、水系水中の酸化力を遊離残留塩素濃度換算で0.01mg/L以上0.1mg/L未満などの範囲内になるように制御することは容易ではない。
ここで、前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤として次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを反応させて得られる安定化次亜ハロゲン酸塩を含む薬剤を添加する系においては、上記の遊離残留塩素濃度を測定してその濃度による酸化力を直接管理するよりも、全残留塩素濃度に換算される酸化力として管理を行うことが好ましい。すなわち安定化次亜ハロゲン酸塩の濃度に対応する酸化力の指標として水系水の全残留塩素濃度が1mg/L以上5mg/L以下の範囲となるように制御することにより、水系水の遊離残留塩素濃度換算の酸化力を0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に、容易に維持できる。あるいは、水系水の全残留塩素濃度を1mg/L以上2mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に、容易に維持できる。
【0021】
ここで、本発明における全残留塩素濃度としては、JlS K0101 28.2の全残留塩素濃度測定法に準拠した方法で但し、ヨウ化カリウム添加後の放置時間は2分ではなく15分として測定した値を用いた。これは、安定化次亜ハロゲン酸塩は薬剤の安定性が極めて高く、ヨウ化カリウムとの反応も遅いので、通常の2分の放置時間では全残留塩素濃度の測定値が安定しないために、上記のようにヨウ化カリウム添加後の放置時間を15分にまで延長し、安定した測定結果が得られるようにしたものである。
【0022】
本発明の水系水におけるスライム抑制方法は、さらにその特性を改良するなどの目的で、本発明の効果が損なわれない限り、例えばアクリル酸系重合体、マレイン酸系重合体、メタクリル酸系重合体、スルホン酸系重合体、燐酸系重合体、イタコン酸系重合体、イソブチレン系重合体、ホスホン酸、ホスフィン酸、あるいはこれらの水溶性塩などのスケール防止剤、例えば、5-クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系化合物、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド等のアルデヒド類、過酸化水素、ヒドラジン、ジチオール系化合物、メチレンビスチオシアネートなどのチオシアネート系化合物、ピリチオン系化合物、四級アンモニウム塩系化合物、四級ホスホニウム塩素化合物等のカチオン系化合物などのスライム防止剤、例えばベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール等のアゾール類、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン系化合物、例えばニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸等のアミノカルボン酸系化合物、例えばグルコン酸、クエン酸、シュウ酸、ギ酸、酒石酸、フィチン酸、琥珀酸、乳酸等の有機カルボン酸など、各種の水処理剤を併用することができ、その場合も本発明に含まれる。
【実施例】
【0023】
以下に、本発明の水系水におけるスライム抑制方法の実施例について具体的に説明する。
【0024】
<実施例1>
24時間曝気して残留塩素を除去したつくば市水に、次亜塩素酸塩、及び、安定化次亜塩素酸塩を添加して、酸化力がそれぞれ表1及び表2に示すような遊離残留塩素濃度の試験水を調製した。これら試験水に、銅材を電極として設置した侵食度計(ローバック・コサスコ・システムズ社製CORRATER9030Plus)を浸漬し、1時間後に侵食度(単位:μm/年)を測定した。測定結果を薬剤の添加を行わなかった系での結果と共に表1(次亜塩素酸塩(12%次亜塩素酸ナトリウム溶液)添加系での結果)及び表2(安定化次亜塩素酸塩(スルファミン酸ナトリウム20%、次亜塩素酸ナトリウム7%含有)添加系での結果)に併せて示した。
【0025】
【表1】

【0026】
【表2】

【0027】
表1及び表2により、遊離残留塩素濃度に換算される水系水の酸化力が0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲では銅の浸食度を薬剤を添加しない系とほぼ同等に抑えることができ、さらに、遊離残留塩素濃度に換算される水系水の酸化力が0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲であると、銅の浸食度を薬剤を添加しない系とまったく同等に抑えることができることが理解される。
【0028】
さらに、表2により、安定化次亜塩素酸塩を添加した系では、全残留塩素濃度に換算される水系水の酸化力を1mg/L以上5mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持することができることも理解される。また、全残留塩素濃度に換算される水系水の酸化力を1mg/L以上2mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持することができることも理解される。
【0029】
<実施例2>
冷却塔の模擬試験装置(屋外に設置:水系水量は60L、ポンプにより循環している。)4台のうち3台の水系水に各々表3に示す薬剤(それぞれ、次亜塩素酸ナトリウム(濃度が異なる2点)、及び、安定化次亜塩素ナトリウム(スルファミン酸ナトリウムを20%、次亜塩素酸ナトリウムを7%それぞれ含有する製剤品))を表3に示す水系水の酸化力が維持されるように添加した。30日間運転し、その間、下記項目、すなわち遊離残留塩素濃度(遊離残留塩素濃度として換算される水系水の酸化力)、付着生物量、金属腐食性の調査を行った。このとき次亜塩素酸ナトリウム単独添加系では遊離残留塩素濃度(遊離残留塩素濃度として換算される水系水の酸化力)が表3に示す範囲になるように制御したが、安定化次亜塩素ナトリウム添加系では、全残留塩素濃度(全残留塩素濃度として換算される水系水の酸化力)が1mg/L以上2mg/L以下の範囲になるように制御した。
【0030】
[遊離残留塩素濃度の測定]
1日1回、JIS K0101 28.2に準拠した方法で水系水中の遊離残留塩素濃度(遊離残留塩素濃度として換算される水系水の酸化力)を測定した。
【0031】
[付着生物量の調査]
水系水中に浸漬したスライドグラスを30日後に取り出して表面の付着物を拭い取って採取し、滅菌水10mLに懸濁して懸濁液のATP(アデノシン三リン酸)濃度をATPアナライザー(東亜ディーケーケー社製AF−100)で測定した。
【0032】
[金属腐食性の調査]
水系水中に浸漬した軟鋼(SPCC)および銅(C1220)のテストピース(40mm×60mm×2mm)を30日後に取り出して腐食減量を測定し腐食速度(mg/dm/day(mdd))を求めた。併せて、銅のテストピース表面を実体顕微鏡で観察し、ピッチング(孔食)の有無を観察した。
これら結果を薬品添加を行わなかった系での結果と共に表3に併せて示す。
【0033】
【表3】

【0034】
表3により、本発明によれば、微生物の繁殖が抑制される効果が得られるとともに、軟鋼や銅の腐食、銅のピッチングも防止されることが判る。
【0035】
ここで、安定化次亜塩素ナトリウムを添加した系では、全残留塩素濃度が1mg/L以上2mg/L以下の範囲になるように制御することで、水系水の酸化力が、遊離残留塩素濃度換算で0.02mg/L以上0.04mg/L以下の範囲に維持されたことが判る。
【0036】
一方、次亜塩素酸ナトリウム添加系の場合、酸化力が遊離残留塩素濃度として0.02mg/L〜0.05mg/Lの範囲になるように薬剤を添加(実施例1)したが、実際にはばらつきが大きくなり、結果的に表3に示したように0.01mg/L以上0.09mg/L以下の範囲となってしまった。
【0037】
<実施例3>
本州内に設置された冷却水系にて、安定化次亜臭素酸塩製剤(スルファミン酸ナトリウムを10%、次亜塩素酸ナトリウムを3.5%、臭化ナトリウムを5%含有する薬品)を、全残留塩素濃度として換算される水系水の酸化力が1.0mg/L以上2.Omg/L以下を維持するように添加して、6ヶ月間処理を行った。
【0038】
この期間中、遊離残留塩素として換算される水系水の酸化力は0.01mg/L以上0.04mg/L以下の範囲を維持し、冷却塔及び冷凍機熱交換部にスライムの付着は認められなかった。また、腐食状況の評価のために前記期間中、前記水系水に浸漬しておいた銅のテストピースにピッチングは認められなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水系水にハロゲン系酸化物を含む薬剤を添加して、該水系水の酸化力を、遊離残留塩素濃度に換算して0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持することを特徴とする水系水におけるスライム抑制方法。
【請求項2】
前記酸化力を、遊離残留塩素濃度に換算して0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持することを特徴とする請求項1に記載の水系水におけるスライム抑制方法。
【請求項3】
前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水系水におけるスライム抑制方法。
【請求項4】
前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを反応させて得られる安定化次亜ハロゲン酸塩を含む薬剤であり、かつ、前記水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上5mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.1mg/L未満の範囲に維持させることを特徴とする請求項1に記載の水系水におけるスライム抑制方法。
【請求項5】
前記ハロゲン系酸化物を含む薬剤が、次亜ハロゲン酸塩とスルファミン酸塩とを反応させて得られる安定化次亜ハロゲン酸塩を含む薬剤であり、かつ、前記水系水の酸化力を全残留塩素濃度に換算して1mg/L以上2mg/L以下の範囲に維持することにより、遊離残留塩素濃度に換算される前記水系水の酸化力を0.01mg/L以上0.05mg/L未満の範囲に維持させることを特徴とする請求項2に記載の水系水におけるスライム抑制方法。

【公開番号】特開2009−160505(P2009−160505A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341258(P2007−341258)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000101042)アクアス株式会社 (66)