説明

水系消臭薬剤

【課題】繊維、樹脂、皮革、毛皮等へ付着した臭気の原因となる汚染物質の内部へ高密度な作用が短時間で行われて臭気を軽減し、さらに汚染物質が付着した繊維、樹脂、皮革、毛皮等に大きな損傷を及ぼさない処理を行うことができる水系消臭薬剤の提供。
【解決手段】過酸化物、陰イオン界面活性剤および塩酸を含み、前記過酸化物の濃度が過酸化水素として0.001〜20mass%であり、pH値が2.0〜9.0であることを特徴とする繊維、樹脂、皮革、毛皮用水系消臭薬剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水系消臭薬剤に関する。具体的には、付着した汚染物質が発する臭気を短時間で軽減することができる水系消臭薬剤に関する。
【背景技術】
【0002】
食品、油脂、有機物およびそれらが変質した物質が含まれる汚染物質は臭気を発する場合がある。臭気の成分としてメルカプタン、硫化水素、硫化メチル等の硫黄化合物、各種アルデヒド類、アンモニア類、アミン類、有機酸等がある。
このような汚染物質から発せられる臭気の消臭方法としては、付着した汚染物質の化学成分を悪臭が発生しない成分に変化させる方法、汚染物質を洗浄し除去する方法、他の香りを付着させて悪臭を感じさせなくする方法等が挙げられる。臭気軽減の方法としては、活性炭、微生物利用、光触媒法、オゾン法等も挙げられる。臭気の原因である汚染物質への作用により臭気を軽減する方法としては、過酸化物を用いた酸化反応による方法、化学吸着による方法、他の香りの利用等がある。化学的な方法の場合、汚染物質が付着している繊維、樹脂、皮革、毛皮等が損傷を受けない処理条件(例えば薬剤の種類、反応時間、反応生成物等)を選択する必要がある。
【0003】
上記の過酸化物を用いた臭気軽減方法に関して、例えば次に示すものが提案されている。
特許文献1には、硫化水素、メルカプタン類のうち少なくとも一種を含有する臭気を含む排気に対する消臭方法において、過酸化物で処理する工程およびグアニジン化合物で処理する工程を含むことを特徴とする消臭方法が記載されている。特許文献2には、硫化水素、メルカプタン類のうち少なくとも一種を含有する臭気をグアニジン系もしくは4級アンモニウム化合物と、過酸化水素で処理することを特徴とする消臭方法が記載されている。特許文献3には、過酸化物、亜鉛塩およびキレート剤を含有することを特徴とする脱臭剤が記載されている。特許文献4には、硫黄系臭気物質を含有する媒体を過酸化物と防菌剤で処理することを特徴とする消臭方法が記載されている。特許文献5には、過酸化物、硫酸、塩酸および燐酸から選ばれる少なくとも一種、ならびにキレート剤からなる消臭剤が記載されている。特許文献6には、有機過酸化物と過酸化水素を有効成分とする汚泥用脱臭剤が記載されている。
【0004】
特許文献7には、オマジンのアルカリ金属誘導体および過酸化物を有効成分として含有することを特徴とする汚泥用脱臭剤が記載されている。特許文献8には、悪臭成分を過酸化水素の酸化力で酸化分解することで、効率良く、低コストで速効的に悪臭を断ち、同時に滅菌も可能になると記載されている。特許文献9には、過酸化水素および/またはオゾンを溶解させた水性溶媒と、前記水性溶媒に分散された枯草菌および/または納豆菌とを含有していることを特徴とする消臭剤が記載されている。特許文献10には、ヒドラジン類と過酸化物とその反応開始剤および/または界面活性剤を含有してなる発熱発泡型消臭剤組成物が記載されている。特許文献11には、過酸化水素あるいは水溶液中で過酸化水素を生成する過酸化物を所定量含有し、シアン酸塩を所定量含有し、さらに陰イオン界面活性剤を所定量含有し、pHが7〜13であるエアコン用消臭剤組成物が記載されている。特許文献12には、H等の中から選択されたいくつかの主成分として含有する中性水溶液からなり、水溶性化合物の結合クラスターを縮小させて該水溶性化合物の浸透力を増大させうる浸透水をさらに含有する尿石除去剤および汚泥物消臭剤が記載されている。
【特許文献1】特開2002−177730号公報
【特許文献2】特開2002−282647号公報
【特許文献3】特開平10−216697号公報
【特許文献4】特開2001−300559号公報
【特許文献5】特開2001−321428号公報
【特許文献6】特開2000−117296号公報
【特許文献7】特開2002−159997号公報
【特許文献8】特開2003−10300号公報
【特許文献9】特開2005−185658号公報
【特許文献10】特開平7−8546号公報
【特許文献11】特開平9−154926号公報
【特許文献12】特開2000−296171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来法では、汚染物質が付着している繊維、樹脂、皮革、毛皮等を損傷させてしまう場合があった。
また、脱臭または消臭はより短時間で達成されることが好ましい。例えば特許文献1〜12に記載の方法では、脱臭または消臭が短時間で達成できるとはいえなかった。
【0006】
本発明はこのような課題を解決することを目的とする。
すなわち、繊維、樹脂、皮革、毛皮等へ付着した臭気の原因となる汚染物質の内部への浸透が短時間で行われ、臭気を短時間で消滅または軽減し、さらに汚染物質が付着した繊維、樹脂、皮革、毛皮等に損傷を及ぼさない処理を行うことができる水系消臭薬剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は鋭意検討し、上記の課題を解決できる本発明を完成させた。
本発明は次の(1)〜(5)である。
(1)過酸化物、陰イオン界面活性剤および塩酸を含み、前記過酸化物の濃度が過酸化水素として0.001〜20mass%であり、pH値が2.0〜9.0であることを特徴とする繊維、樹脂、皮革、毛皮用水系消臭薬剤。
(2)前記塩酸の濃度が、0.2〜400massppmであることを特徴とする上記(1)に記載の水系消臭薬剤。
(3)前記陰イオン界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の水系消臭薬剤。
(4)前記直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩のアルキル基中の炭素数が、5〜15であることを特徴とする上記(3)に記載の水系消臭薬剤。
(5)過酸化物およびアルキル基中の炭素数が5〜15である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含み、前記過酸化物の濃度が過酸化水素として0.001〜20mass%であり、前記直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩の濃度が0.001〜50mass%であり、pH値が2.0〜9.0であることを特徴とする繊維、樹脂、皮革、毛皮用水系消臭薬剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、繊維、樹脂、皮革、毛皮等へ付着した臭気の原因となる汚染物質の内部への浸透が短時間で行われ、臭気を短時間で消滅または軽減し、さらに汚染物質が付着した繊維、樹脂、皮革、毛皮等に損傷を及ぼさない処理を行うことができる水系消臭薬剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明について説明する。
本発明は、過酸化物、陰イオン界面活性剤および塩酸を含み、前記過酸化物の濃度が過酸化水素として0.001〜20mass%であり、pH値が2.0〜9.0であることを特徴とする繊維、樹脂、皮革、毛皮用水系消臭薬剤である。
このような薬剤を、以下では「本発明の薬剤」ともいう。
【0010】
初めに、本発明の薬剤が含有する過酸化物について説明する。
本発明の薬剤において過酸化物とは、過酸化水素または本発明の薬剤中において過酸化水素を生ずる物質(過炭酸ナトリウム等)を意味する。過酸化物は、汚染物質が付着した繊維、樹脂、皮革、毛皮等に大きな損傷(脱色等)を及ぼさずに、汚染物質の臭気(硫黄化合物、アルデヒド類、アンモニア類、アミン類等)を分解する。後述する陰イオン界面活性剤および塩酸が共存することで、その分解作用が促進される。また、過酸化水素は、汚染物質と酸化反応して水になるので、本発明の薬剤の使用した後の残留物は少ない。よって、工業プロセス上、消臭処理後の洗浄等の負荷を軽減し、コスト削減を達成することもできる。
これに対し、従来用いられている次亜塩素酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、二酸化チオ尿素等はアルカリ性または弱アルカリ性で使用されるので、繊維、樹脂、皮革、毛皮等、特にウールやシルク製品には大きな損傷を与える場合がある。また、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化チオ尿素等は、色物繊維を脱色してしまう場合がある。
【0011】
本発明の薬剤が含有する過酸化物としては、過酸化水素の他に、過酸化水素と炭酸ナトリウムとが3:2のモル比で混合してできる過炭酸ナトリウムなどが例示される。
【0012】
前記過酸化物の本発明の薬剤中における濃度は、過酸化水素として0.001〜20mass%である。つまり、前記過酸化物が過酸化水素ではない場合(本発明の薬剤中において過酸化水素を生ずる物質である場合)は、それが本発明の薬剤中においてイオン化、電離、解離等して生じた過酸化水素の濃度が上記のような範囲である。この範囲は0.005〜20mass%であることが好ましく、0.01〜20mass%であることがより好ましい。このような範囲であると本発明の薬剤は、消臭効果を十分に発揮する。このような範囲を超えると酸化作用が強すぎて繊維等が損傷を受けやすくなる。
【0013】
次に陰イオン界面活性剤について説明する。
本発明の薬剤において陰イオン界面活性剤は、繊維、樹脂、皮革、毛皮等へ付着した臭気の原因となる汚染物質内部への本発明の薬剤の浸透を促進する。特に後述する塩酸と共存することで当該浸透をより促進することができる。また、陰イオン界面活性剤は、汚染物質が油分を含んでいてもその表面の濡れ性を高め、本発明の薬剤の浸透を進行させることができる。そして、短時間での消臭を達成することができる。
本発明の薬剤において陰イオン界面活性剤の種類は特に限定されず、通常用いられる陰イオン界面活性剤を用いることができる。例えば石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。
【0014】
中でも、アルキルベンゼンスルホン酸塩であることが好ましく、直鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩であることがより好ましい。分枝鎖のものであっても用いることはできるが、直鎖のもののほうがアルキル基の新油性としての活性が高いので好ましい。すなわち分枝鎖のものよりも直鎖のもののほうが、繊維等へ付着した臭気の原因となる汚染物質の濡れ性が高くなり、汚染物質と酸化剤との接触を促進すると考えられる。
また、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩のアルキル基中の炭素数が5〜15であるものがより好ましく、炭素数が7〜14であるものがさらに好ましい。上記の汚染物質内部への浸透性をより高めることができるからである。また、炭素数が小さすぎると発泡が不十分となり、短時間処理性が劣る傾向がある。また、炭素数が大きすぎると破泡し難くなる傾向があり、使用し難い。
【0015】
前記陰イオン界面活性剤の本発明の薬剤中における濃度は特に限定されないが、0.001〜50mass%であることが好ましく、0.01〜10mass%であることがより好ましく、0.02〜5mass%であることがさらに好ましい。繊維、樹脂、皮革、毛皮等へ付着した臭気の原因となる汚染物質の内部への浸透性をより高めることができるからである。
【0016】
次に塩酸について説明する。
本発明の薬剤において塩酸から生じる塩化物イオンは、繊維、樹脂、皮革、毛皮等へ付着した臭気の原因となる汚染物質の内部へ短時間で浸透しやすくし、消臭の短時間化の効果を奏する。特に前記陰イオン界面活性剤と共存することで、その効果が高まる。
【0017】
塩酸の濃度は特に限定されないが、0.2〜400massppmであることが好ましく、0.5〜200massppmであることがより好ましく、1〜100massppmであることがさらに好ましい。本発明の薬剤の汚染物質内部への浸透が、より短時間を行われるからである。
【0018】
本発明の薬剤のpHは2.0〜9.0であり、3.0〜8.5であることが好ましく、4.0〜8.0であることがより好ましい。pHが低すぎると汚染物質が溶解する可能性が高まり好ましくない。また高すぎると汚染物質が付着した繊維、樹脂、皮革、毛皮等、例えばウール、シルクに損傷を及ぼす可能性があり好ましくない。
【0019】
このように本発明の薬剤は前記過酸化物と、前記陰イオン界面活性剤と、前記塩酸とを含むが、前記過酸化物の濃度が過酸化水素として0.001〜20mass%であり、前記陰イオン界面活性剤がアルキル基中の炭素数が5〜15である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩であり、この直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩の濃度が0.001〜50mass%、好ましくは0.005〜20mass%であり、pH2.0〜9.0であると、前記塩酸を含有しなくても、繊維、樹脂、皮革、毛皮等へ付着した臭気の原因となる汚染物質の内部への浸透が短時間で行われ、臭気を短時間で消滅または軽減し、さらに汚染物質が付着した繊維、樹脂、皮革、毛皮等に損傷を及ぼさない処理を行うことができる。すなわち、前記塩素を含む本発明の薬剤と同様の効果を奏する。なお、繊維が繊布または不織布の状態となったカーテン、壁紙へも効果が生ずるのは当然である。
【0020】
上記のような本発明の薬剤は、pHを調整するための成分、汚れ成分の除去や汚染物質の損傷を防止するために効果のある物質、その他、種々の化学成分を含んでもよい。
【実施例】
【0021】
サンプルとして食品由来の汚れが多量に付着した繊維を用意した。そしてこれを消臭薬剤に浸漬し、取出して乾燥させた後に、繊維から発せられる臭気成分をガスクロマトグラフで測定する実験を行った。
【0022】
<実施例1>
過酸化水素が0.05mass%、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=14)が0.08mass%、塩酸が3.5massppm、リン酸が0.0005mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらにリン酸ナトリウムを加え、pHを3.8に調整した。
【0023】
<実施例2>
過酸化水素が0.1mass%、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=10)が0.02mass%、塩酸が35massppmとなるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらにホウ酸と四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを3.0に調整した。
【0024】
<実施例3>
過酸化水素0.02mass%、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=10)が0.07mass%、塩酸が0.2massppm、ホウ酸が0.005mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらに四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを6.3に調整した。
【0025】
<実施例4>
過酸化水素が0.02mass%、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=3)が0.07mass%、塩酸が0.2massppm、ホウ酸が0.005mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらに四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを6.3に調整した。
【0026】
<実施例5>
過酸化水素が0.02mass%、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=10)が0.07mass%、塩酸が0.05massppm、ホウ酸が0.005mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらに四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを6.8に調整した。
【0027】
<実施例6>
過酸化水素が0.08mass%、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=10)が0.2mass%、ホウ酸が0.01mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらに四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを6.0に調整した。
【0028】
<実施例7>
過酸化水素が0.1mass%、分枝鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=12)が0.1mass%、塩酸が35mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらにホウ酸と四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを4.0に調整した。
【0029】
<比較例1>
過酸化水素が0.0002mass%、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数=10)が0.07mass%、塩酸が0.2massppm、ホウ酸が0.005mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらに四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを6.3に調整した。
【0030】
<比較例2>
過酸化水素が0.0009mass%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数=10)が0.005mass%となるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらにホウ酸と四ホウ酸ナトリウムとを加え、pHを6.2に調整した。
【0031】
<比較例3>
過酸化水素が0.02mass%、脂肪酸ナトリウムが0.01mass%、アルキルグリコシドが0.01massppmとなるように各成分を純水に溶解させた。そして、さらにホウ酸と四ホウ酸ナトリウムを加え、pHを7.5に調整した。
【0032】
このような実施例1〜7および比較例1〜3にかかる溶液へ、汚染物が付着した繊維サンプルを5秒または180秒間浸漬した。ここで溶液100ミリリットルに対してサンプルを100g浸漬した。
次にサンプルを取出し、常温常圧下の室内で20時間放置して乾燥させた後、70リットルの無臭空気とともにテドラーバッグに入れ密閉し、24時間25℃で保持した。
そして、バッグから取出し、ガスクロマトグラフによってサンプルから発せられる臭気成分(アンモニア、硫化水素、二硫化メチル、アセトアルデヒド、イソブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド)を測定した。
測定結果を第1表に示す。
なお、サンプルを純水に180秒間浸漬した後、常温常圧下の室内で20時間放置して乾燥させた後、70リットルの無臭空気とともにテドラーバッグに入れ密閉し、24時間25℃で保持したものの臭気成分の測定も行った。第1表中では「処理なし」で示した。
【0033】
【表1】

【0034】
第1表に示すように、実施例1〜7のいずれの場合も、比較例1〜3の場合と比較して臭気成分が発生しないことが確認できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過酸化物、陰イオン界面活性剤および塩酸を含み、
前記過酸化物の濃度が過酸化水素として0.001〜20mass%であり、
pH値が2.0〜9.0であることを特徴とする繊維、樹脂、皮革、毛皮用水系消臭薬剤。
【請求項2】
前記塩酸の濃度が、0.2〜400massppmであることを特徴とする請求項1に記載の水系消臭薬剤。
【請求項3】
前記陰イオン界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項1または2に記載の水系消臭薬剤。
【請求項4】
前記直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩のアルキル基中の炭素数が、5〜15であることを特徴とする請求項3に記載の水系消臭薬剤。
【請求項5】
過酸化物およびアルキル基中の炭素数が5〜15である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含み、
前記過酸化物の濃度が過酸化水素として0.001〜20mass%であり、
前記直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩の濃度が0.001〜50mass%であり、
pH値が2.0〜9.0であることを特徴とする繊維、樹脂、皮革、毛皮用水系消臭薬剤。

【公開番号】特開2009−189707(P2009−189707A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35919(P2008−35919)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(591006298)JFEテクノリサーチ株式会社 (52)
【Fターム(参考)】