説明

水素吸蔵装置及び水素吸蔵方法

【課題】水素吸蔵時に高い圧力が必要となる水素貯蔵材料を使用した場合でも、実用可能な軽量の水素貯蔵カートリッジを利用できる水素吸蔵装置及び水素吸蔵方法を提供する。
【解決手段】圧力により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジ1に水素を吸蔵させる水素吸蔵装置であって、水素充填圧力に耐えうる耐圧容器2と、その耐圧容器内に収納された前記水素貯蔵カートリッジと、その水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入する配管3と、前記耐圧容器と前記水素貯蔵カートリッジの隙間に気体を導入する配管14と、を備え、前記水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差を制御する機構を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,高圧下で水素を吸蔵する水素貯蔵材料の水素吸蔵装置及び水素吸蔵方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素貯蔵材料としては古くから水素吸蔵合金が検討され開発が進められてきたが、単位重量あたりの水素吸蔵率が低く、いまだに実用化には至っていないのが現状である。水素吸蔵合金を使用した水素貯蔵タンクについては、特開2000−120996号公報,特開2002−122294号公報,特開2002−221297号公報,特開2002−340430号公報などにおいていろいろと検討されている。
【0003】
一般に検討されている水素吸蔵合金を中心とする水素貯蔵材料が充填された水素貯蔵タンクは、基本的に車載用のタンクが多く、この場合、水素貯蔵タンクは車に固定されており、水素は直接タンクに充填される。水素を吸蔵する際の化学反応は発熱反応であるため、水素吸蔵合金の場合でも、水素吸蔵の際には水素貯蔵材料を冷却するシステムが必要となる。また、実用性を考えた場合は水素充填速度が重要視されるが、水素充填速度を上げていくと単位時間当たりの発熱量は多くなり、効率的な冷却システムが重要となる。
【0004】
一方、水素貯蔵タンクの様式として、タンクごと詰め替える方法も可能性がある。この場合、タンクごと入れ替えるため、出し入れのハンドリングを考えた場合、水素貯蔵材料を含めた水素貯蔵タンクの大きさは小さく、軽い方が好ましい。また、水素の充填はあらかじめ別の場所で実施できることから、車載固定タンクの場合に比べ、水素の充填時間に厳しい制約はない。
【0005】
最近、いくつかの高容量の新規水素吸蔵材料が提案されており、特許文献1では高い圧力下で高吸蔵量を示す材料が見出されている。
【特許文献1】特開2004−196634号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1で示されるような材料を使用する場合は、水素充填圧力に耐えうるよう水素貯蔵タンクの肉厚は厚く設計されなければならず、結果として重い水素貯蔵タンクにならざるを得ない。このため、水素貯蔵材料としては高容量であっても、タンクシステムとしては有効な水素貯蔵密度が得られないという問題があった。
【0007】
本発明はこの点を鑑み、水素吸蔵時に高い圧力が必要となる水素貯蔵材料を使用した場合でも、実用可能な軽量の水素貯蔵タンク(以下、水素貯蔵カートリッジと呼ぶ)を利用できる水素吸蔵装置及び水素吸蔵方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、軽量化が可能な耐圧性能が低い水素貯蔵カートリッジを用いた場合でも、水素を吸蔵させる時に水素充填圧力に耐えうる耐圧容器内に水素貯蔵カートリッジを収納し、その水素貯蔵カートリッジ内に水素圧をかけることが可能で、なおかつ、水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が水素貯蔵カートリッジの設計圧力を超えないように圧力を制御することが可能な装置を用いることによって、水素貯蔵カートリッジ内に充填された、水素吸蔵時に高い圧力が必要となる水素貯蔵材料に水素を吸蔵させることができるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(6)を提供する。
(1)圧力により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵装置であって、
水素充填圧力に耐えうる耐圧容器と、該耐圧容器内に収納された前記水素貯蔵カートリッジと、該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入する配管と、前記耐圧容器と前記水素貯蔵カートリッジの隙間に気体を導入する配管と、を備え、前記水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差を制御する機構を有することを特徴とする水素吸蔵装置。
(2)圧力と加熱により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵装置であって、
水素充填圧力に耐えうる、かつ外部に加熱装置を有する耐圧耐熱容器と、該耐圧耐熱容器内に収納された前記水素貯蔵カートリッジと、該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入する配管と、前記耐圧耐熱容器と前記水素貯蔵カートリッジの隙間に気体を導入する配管と、を備え、前記水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差を制御する機構を有することを特徴とする水素吸蔵装置。
(3)圧力により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、
水素充填圧力に耐えうる耐圧容器内に前記水素貯蔵カートリッジを収納し、該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入して圧力をかけるとともに、該水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、該水素貯蔵カートリッジの設計圧力を超えないように圧力を制御しながら水素貯蔵カートリッジ内の水素貯蔵材料に水素を吸蔵させることを特徴とする水素吸蔵方法。
(4)圧力と加熱により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、
水素充填圧力に耐えうる、かつ外部に加熱装置を有する耐圧耐熱容器に前記水素貯蔵カートリッジを収納し、該水素貯蔵カートリッジを加熱しながら該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入して圧力をかけるとともに、該水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、該水素貯蔵カートリッジの設計圧力を超えないように圧力を制御しながら水素貯蔵カートリッジ内の水素貯蔵材料に水素を吸蔵させることを特徴とする水素吸蔵方法。
(5)上記(3)、(4)において、前記水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、該水素貯蔵カートリッジの設計圧力の80%以内になるように圧力を制御しながら前記水素貯蔵カートリッジ内の水素貯蔵材料に水素を吸蔵させていくことを特徴とする水素吸蔵方法。
(6)上記(3)、(4)において、前記水素貯蔵カートリッジの設計圧力が0.1MPa以上1MPa未満であることを特徴とする水素吸蔵方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジの重量の大幅な軽量化が図られることから、タンク重量当りの水素重量密度を高く維持することが可能となる。また、タンクの軽量化により搬送が楽になり、単位重量当りの搬送エネルギー、費用が大幅に低減可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明による実施形態の例を図1、図2に示し、それに基づいて説明する。図1、図2ともに、耐圧(耐熱)容器の外部に加熱装置を備える例を示す。
【0012】
図1に示される本発明に係る水素吸蔵装置の主な構成は、水素貯蔵カートリッジ1、耐圧耐熱容器2、水素導入用配管3、圧力制御計4、加熱装置5、温度制御計6からなり、簡易なシステムとなっている。
【0013】
まず、水素貯蔵カートリッジ1は設計圧力が低いカートリッジでよく、材質の薄肉化による軽量化が可能である。蓋部7の部分には水素の導入側コネクタ8、水素の放出側コネクタ9が組みこまれている。これらのコネクタは水素が一方向にのみ流れる構造になっており、水素貯蔵カートリッジ1の設計圧力の80%以上の圧力が負荷されないと開放しない。水素貯蔵材料を充填する場合は蓋部7を開けて充填する。水素貯蔵材料が充填された水素貯蔵カートリッジ1は、耐圧耐熱容器2の内部に納められ、ネジ方式などでしっかり固定される。
【0014】
耐圧耐熱容器2は、水素吸蔵時の圧力、温度に耐えうる構造を有する。また、外圧ガス導入用コネクタ10が設置されている。本コネクタはガスの出入りに方向性は有していない。また、水素貯蔵カートリッジ1の温度を測定する温度計11が取り付けられている。
【0015】
水素貯蔵カートリッジ1と耐圧耐熱容器2が接続された後、水素導入用配管3が各コネクタに接続される。水素は圧力制御バルブ12により所定の圧力に調整されながら導入側コネクタ8を通って徐々に導入される。圧力は圧力計13で測定される。水素貯蔵カートリッジ1の内側に水素を導入する配管と、外側すなわち水素貯蔵カートリッジ1と耐圧耐熱容器2の隙間に水素を導入する配管とは繋がっており、水素貯蔵カートリッジ1の内圧と外圧の圧力差が発生しないようになっている。
【0016】
耐圧耐熱容器2の外部には、ヒーターなどの加熱装置5が設置される。温度計11での測定値は温度制御計6に伝達され、所定の温度になるよう制御される。これによって内部の水素貯蔵材料を好適な温度に制御して、水素充填を円滑に行うことができる。
【0017】
所定の温度、圧力で水素貯蔵カートリッジ1の内部の水素貯蔵材料に水素の吸蔵が終了した後は、圧力制御バルブ12によって徐々に圧力を緩め、さらに温度を低下させ、常圧、常温とする。この場合、水素貯蔵カートリッジ1中の過剰圧の水素は放出側コネクタ9から放出される。
【0018】
図2に示される本発明に係る水素吸蔵装置の主な構成は、水素貯蔵カートリッジ1、耐圧耐熱容器2、水素導入用配管3、外圧ガス導入用配管14、圧力制御計4、加熱装置5、温度制御計6からなり、水素貯蔵カートリッジ1の内側に水素を導入する配管と、外側すなわち水素貯蔵カートリッジ1と耐圧耐熱容器2の隙間にガスを導入する配管との系統が別になっている場合である。
【0019】
水素貯蔵カートリッジ1は設計圧力が低いカートリッジでよく、材質の薄肉化による軽量化が可能である。蓋部7の部分には開閉用のバルブを含むコネクタ19が設置されている。バルブは通常は閉じられており、水素の吸蔵、放出の際に開けられる。なお、本コネクタは方向性を有しない。また、水素貯蔵カートリッジ1の内部の圧力を測定する内圧力計15が設置されている。内圧力計15に繋がる配管には安全バルブ20が設置されている。安全バルブ20は水素貯蔵カートリッジ1の設計圧力の80%以上の圧力が負荷されないと開放しない。なお、圧力が高くなる吸蔵時には外バルブにより完全に閉じられる。水素貯蔵材料を充填する場合は蓋部7を開けて充填する。水素貯蔵材料が充填された水素貯蔵カートリッジ1は、耐圧耐熱容器2の内部に納められ、ネジ方式などでしっかり固定される。
【0020】
耐圧耐熱容器2は、水素吸蔵時の圧力、温度に耐えうる構造を有する。また、外圧ガス導入用コネクタ10、水素貯蔵カートリッジ1の外圧力を測定する外圧力計16が設置されている。本コネクタはガスの出入りに方向性は有していない。また、水素貯蔵カートリッジ1の温度を測定する温度計11が取り付けられている。
【0021】
水素貯蔵カートリッジ1と耐圧耐熱容器2が接続された後、内圧制御バルブ17を備えた水素導入用配管3がバルブコネクタ19に接続される。一方、外圧制御バルブ18を備えた外圧ガス導入用配管14が外圧ガス導入用コネクタ10に接続される。吸蔵用の水素がバルブコネクタ19から導入されると共に、外圧ガス導入用配管14からガスが導入されるが、この際、内圧力計15、外圧力計16により内圧力と外圧力が検知され、その圧力差が水素貯蔵カートリッジ1の設計圧力よりも大きくならないように制御される。外圧導入用のガスは、特に制限はないが、窒素、アルゴンあるいは空気などが使用される。
【0022】
耐圧耐熱容器2の外部には、ヒーターなどの加熱装置5が設置される。温度計11での測定値は温度制御計6に伝達され、所定の温度になるよう制御される。これによって内部の水素貯蔵材料を好適な温度に制御して、水素充填を円滑に行うことができる。
【0023】
所定の温度、圧力で水素貯蔵カートリッジ1の内部の水素貯蔵材料に水素の吸蔵が終了した後は、温度を低下させると共に、内圧と外圧との圧力差が生じないように徐々に圧力を低下させる。
【0024】
なお、加熱装置については、水素貯蔵カートリッジ内部の水素貯蔵材料が水素を吸蔵する際に加熱を必要とする場合、もしくは加熱することにより水素吸蔵性能が向上する場合等に設置が必要となり、圧力だけで十分水素を吸蔵できる水素貯蔵材料の場合は特に必要としない。それに伴い、水素貯蔵カートリッジを収納する耐圧耐熱容器についても、圧力だけで十分水素を吸蔵できる水素貯蔵材料の場合は、水素吸蔵の際に発生する反応熱等を勘案し、特に大きな耐熱性能を有しなくてもよい場合も多い。
【0025】
本発明に係る水素吸蔵方法は、上記で例示したような機構を有する水素吸蔵装置を用いることによって実現できる。すなわち、水素充填圧力に耐えうる耐圧容器内に水素貯蔵カートリッジを収納し、その水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入して圧力をかけるとともに、その水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、その水素貯蔵カートリッジの設計圧力を超えないように圧力を制御しながら水素を吸蔵させる方法である。
【0026】
また、水素を吸蔵させるために、水素圧だけではなく水素貯蔵材料を加熱する必要がある場合、もしくは加熱することにより水素吸蔵性能が向上する場合は、さらに、外部に加熱装置を有する耐圧耐熱容器を準備し、その内部に収納した水素貯蔵カートリッジを加熱しながらその水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入して圧力をかけるとともに、その水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、その水素貯蔵カートリッジの設計圧力を超えないように圧力を制御しながら水素を吸蔵させる。
【0027】
これらの水素吸蔵方法を用いることにより、水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジの重量の大幅な軽量化が図られ、その水素貯蔵カートリッジの軽量化により搬送が楽になり、単位重量当りの搬送エネルギー、費用が大幅に低減可能となる。
【0028】
また、上記の水素吸蔵方法において、水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差は、水素貯蔵カートリッジの設計圧力の100%を超えない範囲で制御されることが必須であり、さらにはその80%以内に制御されることが好ましい。100%を超えた場合は水素貯蔵カートリッジの破損の可能性があり、また設計圧力の80%を超えた場合は安全バルブなどから水素が外へ放出されてしまうため、安全上好ましくない。
【0029】
また、上記の水素吸蔵方法において、使用する水素貯蔵カートリッジの設計圧力は0.1MPa以上1MPa未満であることが望ましい。設計圧力が1MPa未満であれば、水素貯蔵カートリッジの材質として使用できる材料の選択肢が広がり、軽量化の度合いも大きくなり、本発明である水素吸蔵方法の効果を十分に得ることが可能である。また、設計圧力の下限は大気圧である0.1MPaが下限となる。
【実施例】
【0030】
本発明の水素吸蔵装置を検証するため、小規模の試験装置を作製し、検討を実施した。水素貯蔵カートリッジとして、容量1L、重量1.8kg(蓋部含む)、設計圧力0.3MPaの容器を使用した。この容器にアルカリ金属アルミニウム水素化物系の水素貯蔵材料500gを充填した。そして、耐圧耐熱容器として、常用耐圧10MPa、耐熱200℃の容器を使用し、水素吸蔵時の条件を170℃、9MPa、2時間とし、水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差を0.2MPa以内となるように制御して水素を吸蔵させた。その後、圧力と温度を常温常圧まで下げた。その結果、水素の吸蔵量は24g(貯蔵材料当り4.8質量%)であった。
【0031】
一方、本発明のように容器が二重構造でない場合、今回の水素吸蔵条件を考慮すると、容量1Lの耐圧耐熱容器を作製した場合、設計圧力は10MPa、耐熱は200℃の設計条件となり、水素貯蔵容器の重量は7.0kgとなる。本実施例による水素貯蔵カートリッジ(蓋部含む)は、この水素貯蔵容器と比べ、約4分の1に重量を削減可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る水素吸蔵装置の構成の一例(簡易システム)である。
【図2】本発明に係る水素吸蔵装置の構成の別の例である。
【符号の説明】
【0033】
1;水素貯蔵カートリッジ
2;耐圧耐熱容器
3;水素導入用配管
4;圧力制御計
5;加熱装置
6;温度制御計
7;蓋部
8;導入側コネクタ
9;放出側コネクタ
10;外圧ガス導入用コネクタ
11;温度計
12;圧力制御バルブ
13;圧力計
14;外圧ガス導入用配管
15;内圧力計
16;外圧力計
17;内圧制御バルブ
18;外圧制御バルブ
19;バルブコネクタ
20;安全バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵装置であって、
水素充填圧力に耐えうる耐圧容器と、該耐圧容器内に収納された前記水素貯蔵カートリッジと、該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入する配管と、前記耐圧容器と前記水素貯蔵カートリッジの隙間に気体を導入する配管と、を備え、前記水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差を制御する機構を有することを特徴とする水素吸蔵装置。
【請求項2】
圧力と加熱により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵装置であって、
水素充填圧力に耐えうる、かつ外部に加熱装置を有する耐圧耐熱容器と、該耐圧耐熱容器内に収納された前記水素貯蔵カートリッジと、該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入する配管と、前記耐圧耐熱容器と前記水素貯蔵カートリッジの隙間に気体を導入する配管と、を備え、前記水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差を制御する機構を有することを特徴とする水素吸蔵装置。
【請求項3】
圧力により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、
水素充填圧力に耐えうる耐圧容器内に前記水素貯蔵カートリッジを収納し、該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入して圧力をかけるとともに、該水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、該水素貯蔵カートリッジの設計圧力を超えないように圧力を制御しながら水素貯蔵カートリッジ内の水素貯蔵材料に水素を吸蔵させることを特徴とする水素吸蔵方法。
【請求項4】
圧力と加熱により水素を吸蔵することができる水素貯蔵材料を充填した水素貯蔵カートリッジに水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、
水素充填圧力に耐えうる、かつ外部に加熱装置を有する耐圧耐熱容器に前記水素貯蔵カートリッジを収納し、該水素貯蔵カートリッジを加熱しながら該水素貯蔵カートリッジ内に水素を導入して圧力をかけるとともに、該水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、該水素貯蔵カートリッジの設計圧力を超えないように圧力を制御しながら水素貯蔵カートリッジ内の水素貯蔵材料に水素を吸蔵させることを特徴とする水素吸蔵方法。
【請求項5】
前記水素貯蔵カートリッジの内圧と外圧の圧力差が、該水素貯蔵カートリッジの設計圧力の80%以内になるように圧力を制御しながら前記水素貯蔵カートリッジ内の水素貯蔵材料に水素を吸蔵させていくことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の水素吸蔵方法。
【請求項6】
前記水素貯蔵カートリッジの設計圧力が0.1MPa以上1MPa未満であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の水素吸蔵方法。

【図1】
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【図2】
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