水素生産用の添加剤及びその添加剤を用いた水素生産方法

【課題】短時間で原料を入れ替えるサイクルを繰り返すことなく、加熱処理を加えずに、メタン生成菌を含む水素資化細菌の増殖を抑え水素生成細菌の増殖を阻害しない、微生物群を活用した水素生産方法を提供することである。
【解決手段】微生物群を用いた水素生産用の添加剤であって、水素生成細菌の活性を維持し、水素資化細菌の活性を抑制する糖脂質、又は糖脂質含有酵母発酵液を含む添加剤を水素生産時に添加することにより課題を解決できた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、微生物群を用いて水素を生産する方法に関し、特に微生物群を用いた嫌気性発酵によるバイオガスの生産において水素の生産をする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
微生物群を用いた嫌気性発酵によるバイオガスの生産においては、水素を生産する水素生成細菌と、発生した水素を消費するメタン生成菌を含む水素資化細菌が併存しており、このことが微生物群を用いた水素の生産が市場に浸透しない要因となっていた。そこで、微生物群を用いて水素を生産する方法に関して水素の生産量を増加させるために種々の技術が開示されている。
【0003】
例えば、メタン発酵微生物群が流動可能に保持された嫌気性バイオリアクターに、有機性基質を前記微生物中の水素生成微生物の増殖時間より長く且つ前記微生物群中の水素消費微生物の増殖時間より短い水理学的滞留時間に亘り滞留させつつ通過させ、前記有機性基質の通過に抗してバイオリアクター中で増殖する微生物群により水素を生産してなる微生物群による水素生産方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、有機物を原料として50〜90℃の加熱処理を施した後、水素生成菌により原料を水素発酵して水素及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させるという微生物を用いた水素製造方法が開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
また、有機物を原料とし、複合嫌気性微生物群の存在下に、71℃乃至79℃の温度範囲において該原料を嫌気条件で加熱することからなる、水素発酵を利用した水素の生産方法が開示されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−272491号公報
【特許文献2】特開2003−135089号公報
【特許文献3】特開2007−159534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された技術においては、同一原料の中に水素を生産する水素生成細菌と、発生した水素を消費する水素資化細菌が併存しているが、発酵させていくと水素生成細菌の増殖速度が早く水素資化細菌の増殖速度が遅いことに気づき、水素生産のために同一原料の滞留時間を短縮化したことから、その速度の差の時間のみしか水素を生産できないという問題があり、水素を生産させるためには短時間で原料を入れ替えなければならないという問題があった。
【0008】
特許文献2及び特許文献3に開示された技術においては、加熱処理をする工程が不可欠であり、加熱処理するためにエネルギーを使用し、その使用したエネルギーによって、他のエネルギーに使用される水素を生産するということは、エネルギーの収支バランスが悪いという問題があった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、短時間で原料を入れ替えるサイクルを繰り返すことなく、加熱処理を加えずに、メタン生成菌を含む水素資化細菌の増殖を抑え水素生成細菌の増殖を阻害しない、微生物群を活用した水素生産方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、酵母が発酵により生産する糖脂質が、メタン生成菌などの水素資化細菌の増殖を抑制する一方で、水素生成菌の増殖を阻害しないという作用を有することを見出すことにより、本発明を完成するに至った。
【0011】
「発明が解決しようとする課題」に記載した課題を解決するために、請求項1に記載の水素生産用の添加剤の発明は、微生物群を用いた水素生産用の添加剤であって、水素生成細菌の活性を維持し、水素資化細菌の活性を抑制する糖脂質、又は糖脂質含有酵母発酵液を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤の発明は、請求項1において、前記糖脂質が、マンノシルエリスリトールリピッド(Mannosyl Erythritol Lipid、MEL)及び/又はマンノシルマンニトールリピッド(Mannosyl Mannitol Lipid、MML)であることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤の発明は、請求項1又は2において、前記マンノシルエリスリトールリピッド及びマンノシルマンニトールリピッドが、シュードジーマ(Pseudzyma)属及び/又はクルツマノミセス(Kurtzmanomyces)属に属する酵母から得られることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記水素資化細菌がメタン生成細菌であることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記添加剤が、嫌気性発酵槽用又は微生物燃料電池用の水素生産用の添加剤であることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の水素生産方法の発明は、有機物を供給したメタン発酵嫌気性発酵槽内に、又は、微生物燃料電池に、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の添加剤を加え、水素生成細菌の活性を維持したまま、一方メタン生成細菌を含む水素資化細菌の活性を抑制することを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の水素生産方法の発明は、請求項6において、水素生産用の前記添加剤の濃度を、前記添加剤を含んだ溶液全量に対して50〜500,000mg/Lの濃度に設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1乃至5のいずれかに記載の発明は、バイオマスを原料にした水素発酵を行う場合において、水素資化細菌が活性化する前に水素生成を止めることなく、また加熱により水素資化細菌を不活性化させることなく、水素を生成する水素生成細菌の活性を維持し、発生した水素を消費するメタン生成菌を含む水素資化細菌の活性を抑制させることができるという効果を奏する。
【0019】
したがって、水素資化細菌の活性化によって水素生成細菌が生成した水素は使用されることなく、水素生成細菌が生成した水素を略全量供給することができ結果として水素の生産量の増加という効果を奏する。
【0020】
また、加熱を実施しないので、エネルギーを投入することなく、新たなエネルギー源となる水素を生産することができることから、エネルギーの収支バランスがよいという効果を奏する。
【0021】
請求項6又は7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明と同じ効果を奏する。さらに、嫌気性発酵槽で水素を生成する場合又は微生物燃料電池用として水素を生成する場合に使用できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々1,000μg/mLとした試料と前記糖脂質を添加しない比較例の水素生成量の試験結果のグラフである。
【図2】糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々1,000μg/mLとした試料と前記糖脂質を添加しない比較例のメタン生成量の試験結果のグラフである。
【図3】糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々250μg/mLとした試料と前記糖脂質を添加しない比較例の水素生成量の試験結果のグラフである。
【図4】糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々250μg/mLとした試料と前記糖脂質を添加しない比較例のメタン生成量の試験結果のグラフである。
【図5】MEL−Bのみで200μg/mL、150μg/mL、100μg/mL、50μg/mL、10μg/mLで行ったガス生成量の測定結果のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願発明の水素生産用の添加剤は、微生物群を用いた水素生産用の添加剤であって、水素生成細菌の活性を維持し、水素資化細菌の活性を抑制する糖脂質、又は糖脂質含有酵母発酵液を含む添加剤である。
【0024】
前記水素生成細菌としては、Clostridium属、Thermoanaerobium属、Enterbacter属、Ruminococcus属、Sarcina属、Syntrophobacter属、及びSyntrophomonas属などの細菌が挙げられる。
【0025】
また、水素資化細菌としては、水素と二酸化炭素から酢酸を生成する細菌(ホモ酢酸生成細菌)として、Acetobacterium属、Acetogenum属、Acetoanaerobium属、Acetonema属、Acetomaculum属、Clostridium属及びSporomusa属等が挙げられ、水素と二酸化炭素からメタンを生成する細菌(メタン生成細菌)として、Methanobacterium属、Methanococcus属、Methanomicrobium属、Methanosarcina属、及びMethanopyrus属などの細菌が挙げられる。
【0026】
前記糖脂質としては、天然系の界面活性剤のうち微生物が生産するものであるバイオサーファクタントの中で糖脂質型のものをいい、構造的に糖を含み、細菌や酵母のような種々の微生物によって生産される。前記糖脂質型にはラムノリピッド、トレハロースリピッド、ソホロリピッド、マンノシルエリスリトールリピッド、マンノシルマンニトールリピッドなどがある。
【0027】
前記糖脂質のうち、前記マンノシルエリスリトールリピッド又はマンノシルマンニトールリピッドが、グラム陽性細菌類に対し抗菌作用を有すること(オレオサイエンス(2001)、1(1)、17−31参照)や、植物病害の原因となる微生物に対する抗菌作用(特開2010−215593号公報参照)は知られていたが、水素生成を行う微生物の活性を維持したまま、メタン生成を行う微生物の抑制を行う作用を有し水素生産に有用であることは、従来全く知られておらず、本発明者らによる新たな知見である。
【0028】
前記マンノシルエリスリトールリピッドは、下記式(1)で表される化合物である。
【0029】
【化1】

【0030】
式中、R1及びR2は、それぞれ独立する炭素数6〜20の脂肪属アシル基であり、前記脂肪属アシル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、飽和状であっても不飽和状であってもよい。また、R3及びR4は、一方がアセチル基で他方が水素であるか、両方がアセチル基又は水素である。
【0031】
R3及びR4がともにアセチル基であるものはMEL−A、R3が水素でありR4がアセチル基であるものはMEL−B、R3がアセチル基でありR4が水素であるものはMEL−C、R3及びR4がともに水素であるものはMEL−Dと呼ばれる。
【0032】
前記マンノシルマンニトールリピッドは、下記式(2)で表される化合物である。
【0033】
【化2】

【0034】
式中、R1及びR2は、それぞれ独立する炭素数6〜20の脂肪属アシル基であり、前記脂肪属アシル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、飽和状であっても不飽和状であってもよい。また、R3及びR4は、一方がアセチル基で他方が水素であるか、両方がアセチル基又は水素である。
【0035】
R3及びR4がともにアセチル基であるものはMML−A、R3が水素でありR4がアセチル基であるものはMML−B、R3がアセチル基でありR4が水素であるものはMML−C、R3及びR4がともに水素であるものはMML−Dと呼ばれる。
【0036】
前記マンノシルエリスリトールリピッド又はマンノシルマンニトールリピッドは、酵母により生産される。前記酵母により生産される糖脂質は、酵母発酵液中に含まれる。以下、糖脂質含有酵母発酵液の説明と合わせて、酵母が生産する糖脂質についても説明する。
【0037】
前記糖脂質含有酵母発酵液の製造方法としては、特に制限はなく、公知の糖脂質生産酵母を用いた発酵方法を任意に選択することができる。
【0038】
前記糖脂質生産酵母としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、シュードジーマ属(Pseudozyma)、キャンディダ属(Candida)、クルツマノマイセス属(Kurtzmanomyces)、ウスティラゴ属(Ustilago)に属する酵母が好ましく、特にはシュードジーマ属(Pseudozyma)に属する酵母がより好ましい。
【0039】
前記シュードジーマ属の酵母としては、例えば、シュードジーマ アフィディス(P.aphidis) JCM10318株、シュードジーマ ツクバエンシス(P.tsukubaensis) TM−181株(独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE) 特許微生物寄託センター(以下、「NPMD」と称することがある。)、受託番号 NITE P−530)、シュードジーマ(P.sp.)TM−453株(独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(以下、「IPOD」と称することがある。)、受託番号 FERM P−19339)などが挙げられる。
【0040】
その他、前記キャンディダ属の酵母としては、例えば、キャンディダ アンタークチカ(C.antarctica)などが挙げられる。前記クルツマノマイセス属酵母としては、例えば、クルツマノマイセス(K.sp.) I−11(IPOD:受託番号 FERM P−18126)などが挙げられる。前記ウスティラゴ属の酵母としては、例えば、ウスチラゴ ヌーダ(U.nuda)などが挙げられる。
【0041】
これらの酵母の培養により、容易に糖脂質を得ることができる。
【0042】
前記糖脂質生産酵母の培養に用いる炭素源、窒素源、無機塩類などの培地成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記糖脂質生産酵母の培地としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すること
ができ、例えば、グルコース、スクロース等の炭素源、酵母エキス、ペプトン、コーンスティープリカー、硝酸アンモニウム等の窒素源、リン酸2水素カリウム、硫酸マグネシウム等の無機塩類からなる酵母に対して一般に用いられる培地を用いることができる。このような培地としては、例えば、YPD培地(イーストエクストラクト10g、ポリペプトン20g、及びグルコース20g、水1L)を使用することができる。前記培地は、油脂類が好ましく、さらには植物性油脂類を添加したものを使用することがより好ましい。前記培地中のpH、溶存酸素や培養温度等の培養条件、培養時間などは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0043】
前記植物油脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ピーナッツ油、アマニ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、パーム油などが挙げられ、これらの中でも、アマニ油、大豆油、菜種油が糖脂質の生産効率(生産量、生産速度、及び収率)を向上させることができる点で特に好ましい。これらは、1種を単独で、又は2種以上を併用しても構わない。なお、植物油脂としては、てんぷらを製造した後の食品廃油なども利用可能である。
【0044】
前記糖脂質含有酵母発酵液は、そのままでも水素生産用の添加剤に使用することができるが、濃縮液又はその乾燥物としたものの方が利用しやすい。発酵液の乾燥物を得るにあたっては、常法を利用することができ、また、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアーを添加してもよい。
【0045】
また、精製についても、常法を利用することができ、例えば、発酵液の吸着樹脂処理、液液分配処理等、あるいは発酵液を遠心分離して油分を回収し、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出濃縮を行うことができる。中でも、前記精製物としては、糖脂質を多く含有するように精製された精製物であることが好ましい。このような精製糖脂質画分は、例えば、前記のようにして得られた糖脂質含有酵母発酵液や、該発酵液の濃縮液、乾燥物などに対して、各種クロマトグラフィー(例えば、商品名:ダイアイオンHP−20等の樹脂を用いる)、液液分配(例えば、酢酸
エチル、クロロホルム、ヘキサン等の溶媒を用いる)、膜分離等を、単独であるいは組み合わせて行うことにより得ることができる。前記精製糖脂質画分は、未精製の発酵液に比べて糖脂質をより多く含み、そのため、少量で優れた水素生産性を発揮できる点で、有利である。なお、前記精製糖脂質画分は、前記酵母が産生する糖脂質のみからなるものであってもよい。前記糖脂質の中で、優れた水素生産を行う点で、マンノシルエリスリトールリピッド(MEL)、及びマンノシルマンニトールリピッド(MML)の少なくともいずれかであることが好ましい。
【0046】
以上のようにして得られる前記糖脂質、及び糖脂質含有酵母発酵液を含んだ、水素生産用の添加剤は、水素生成細菌の活性を維持し、水素資化細菌の活性を抑制して高い効率で水素生産を行うことができる。なお、前記水素生産用の添加剤中の前記糖脂質、及び糖脂質含有酵母発酵液の少なくともいずれかの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記水素生産用の添加剤は、前記糖脂質そのものであってもよいし、前記糖脂質含有酵母発酵液そのものであってもよいし、両者を併用したものであってもよい。また、前記水素生産用の添加剤を使用する際の使用濃度としても、特に制限はない。
【0047】
前記水素生産用の添加剤の剤型としては、特に制限はないが、例えば、液剤、水溶剤、粉剤、粒剤、水和剤、乳剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤等とすることができる。
【実施例】
【0048】
以下、製造例及び試験例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの製造例及び試験例に限定されるものではない。
【0049】
[製造例]
(1)マンノシルエリスリトールリピッド又はマンノシルマンニトールリピッドの培養
グルコース20g/L、酵母エキス1g/L、硝酸アンモニウム0.5g/L、リン酸2水素カリウム0.4g/L、及び硫酸マグネシウム0.2g/Lの組成の液体培地4mLが入った試験管にPseudozyma.sp.TM−453株(IPOD、受託番号 FERM P−19339)を1白金耳接種し、30℃で1日間振とう培養を行った。
前記培養したものを同じ組成の培地100mLの入った坂口フラスコに接種して、30℃で2日間振とう培養を行った。
更に、これをアマニ油100g/L、酵母エキス0.5g/L、コーンスティープリカー2g/L、硝酸アンモニウム1g/L、リン酸2水素カリウム0.4g/L、及び硫酸マグネシウム0.2g/Lの組成の液体培地1.4Lが入ったジャーファメンターに接種して、14%アンモニア溶液を用いて培養液のpHを5.3に制御しながら、30℃で1.5L/分の通気速度と800rpmの攪拌速度で培養を行った。
8日後に培養を終了し、糖脂質濃度が2%の発酵液1.4kgを得た。
【0050】
(2)マンノシルマンニトールリピッド及びマンノシルマンニトールリピッドの抽出
上記方法で得られたPseudozyma.sp.TM−453株発酵液1Lを、2倍量の酢酸エチル(2L)を用いて液液分配抽出を行い、酢酸エチル可溶性画分(精製糖脂質画分)25gを得た。この酢酸エチル可溶性画分中の糖脂質含有量は、75%であった。
上記糖脂質含有量は、前記糖脂質含有量は、前記酢酸エチル可溶性画分をイアトロスキャン(ヤトロン社製)のロッドにチャージして所定の方法により分析した。
前記糖脂質中のマンノシルエリスリトールリピッドの含有量は、65%であり、マンノシルマンニトールリピッドの含有量は、35%であった。
【0051】
(3)マンノシルマンニトールリピッド又はマンノシルマンニトールリピッドの分離精製
上記糖脂質は、等量のクロロホルムに溶解させた。これをシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、クロロホルム、クロロホルム: 酢酸エチル溶液( 4 : 1 )、アセトン、メタノールの順で溶出させ。各溶出液は、一部をT L C プレートにチャージし、クロロホルム: メタノール: 水= 6 5 : 1 5 : 2 ( 容積比) で展開後、オルシノール硫酸試薬で糖脂質の確認を行った。目的とする糖脂質を含む溶出液については、溶媒を留去した。
【0052】
次に、上記製造例で得られたマンノシルマンニトールリピッド、及び/又は、マンノシルマンニトールリピッドを添加した水素生産試験を行った。
【0053】
[試験例1]マンノシルエリスリトールリピッド及びマンノシルマンニトールリピッドを添加したメタン発酵用グラニュールを用いた水素発酵試験
(1)試料
微生物には、食品工場で利用されているメタン発酵槽から採取したグラニュール汚泥を、25mMリン酸バッファー液で洗浄したものを15mL用いた。基質には、グルコースを試験培養液濃度で3,000μg/mL用いた。糖脂質には、前記マンノシルエリスリトールリピッドとしてMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、及びマンノシルマンニトールリピッドとしてMML(A、B、C、Dの混合物)を用いた。
【0054】
試験は、前記糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々1,000μg/mLとする試験、前記糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々250μg/mLとする試験、及びMEL−Bのみで200μg/mL、150μg/mL、100μg/mL、50μg/mL、10μg/mLごとの濃度を評価する試験を実施し、その際に前記糖脂質を添加しない比較例も同時に試験した。
【0055】
(2)培養
培養には、全量122mLのバイアル瓶を用いた。ここに、それぞれ規定の濃度になるようにエタノールに溶解させた糖脂質を加え、室温で数時間放置しエタノールを揮発させた。次に、pH緩衝剤として炭酸水素ナトリウムを21mg加えた。更に上記のグラニュール汚泥15mLと1%グルコース15mLを加えたのち、速やかにゴムキャップと金属で栓をし、ヘッドスペースの空気を窒素ガスに置換した。これらを振浸培養器(35℃、110rpm)でガスの発生が止まるまで概ね1週間程度培養した。
【0056】
(3)分析
発生したガスは適宜シリンジで採取し量を測定し、組成については水素、メタン、二酸化炭素についてガスクロマトグラフ(GC8A:(株)島津製作所製)で分析した。総揮発性脂肪酸(VFA)濃度と組成は、試験終了後に有機酸分析用カラム(HPX−87、AmineX製)を装着した液体クロマトグラフ(RI−930、(株)日本分光製)を用いて測定した。
【0057】
(4)ガス分析結果
糖脂質を加えたものと無添加のものについて、最終的なガスの生成量を比較した。糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々1,000μg/mLとする試験の測定結果を表1に示し、糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々250μg/mLとする試験結果を表2に示し、及びMEL−Bのみで200μg/mL、150μg/mL、100μg/mL、50μg/mL、10μg/mLで行った測定結果を表3に示す。
【0058】
まず、糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々1,000μg/mLとする試験の測定結果を表1、図1及び図2に示す。
【0059】
【表1】

【0060】
表1から、1,000μg/mLの濃度になるように加えたものは、糖脂質を添加しない比較例に比して、メタン生成量は、比較例が50.00mLに対して、本願発明のMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの全ての糖脂質でメタンが著しく減少し0.00mLになる一方、水素生成量は、比較例が0.02mLに対して、MELやMMLは28.35mL〜30.58mL残存しており著しく増加したという顕著な効果が認められた。
【0061】
次に、図1において、水素生成量をみると、糖脂質を添加しない比較例は、線bに示すように水素の生成が全く認められないが、MELやMMLの添加剤を加えた試料群は、線群aに示すように最終的には約30mLの水素を生成させていたことが認められた。
【0062】
また、図2においてメタン生成量をみると、糖脂質を添加しない比較例は、メタン生成量が線cに示すように時間の経過とともに増加しているのに対して、本願発明のMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの全ての糖脂質を加えた試料は、線群dで示されているようにメタン生成が認められない。
【0063】
これらから、MEL及び/又はMMLによって、水素を減少させるメタン生成菌の活性が抑え込まれて、水素生成をする細菌には影響なく、生成された水素が減少しないことが示されている。
【0064】
次に、糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々250μg/mLとする試験結果を表2、図3及び図4に示す。
【0065】
【表2】

【0066】
表2から、糖脂質を250μg/mLの濃度で試験したものでは、メタン生成については、比較例が46.41mLに対して、MEL−A及びMEL−Bでは0.00mLとなって1,000μg/mLの濃度になるように加えた試料とメタン生成菌の活性を抑制する効果は同様の効果を示し、MEL−C、MEL−DおよびMMLについても11.20〜19.39mLとなりメタン生成菌の活性を抑制する効果を示している。また、水素生成については、本願発明のMELやMMLを添加した方が、MELやMMLを添加していない比較例に比べて少なくとも5倍以上の水素が生成されていることが示されている。
【0067】
次に、図3において水素生成量をみると、糖脂質を添加しない比較例は線eに示すように水素の生成が認められず、本願発明のMEL−AやMEL−Bは線群fに示すように時間の経過とともに増加していっていることが認められる。また、MEL−CやMEL−Dは線群gに示すように水素が残存しているのが認められる。
【0068】
また、図4においてメタン生成量をみると、糖脂質を添加しない比較例は線hに示すようにメタン生成量は時間の経過とともに増加しているが、MEL−AやMEL−Bは線群iに示すようにメタンが全く生成されていないのが認められ、MEL−C、MEL−D、MMLは線群jに示すようにある程度の量のメタンが生成されていることが認められる。
【0069】
以上から、添加剤の濃度が薄くなると水素生成量が減少し、添加剤の濃度が高くなると水素生成量が増加することがわかる。また、MEL及び/又はMMLによって、水素を減少させるメタン生成菌の活性が抑え込まれて、水素生成をする細菌には影響なく、生成された水素が減少しないことが示されている。
【0070】
次に、MEL−Bのみで、200μg/mL濃度をMEL−Ba、150μg/mL濃度をMEL−Bb、100μg/mL濃度をMEL−Bc、50μg/mL濃度をMEL−Bd、10μg/mL濃度をMEL−Beという試料番号で行った測定結果を表3及び図5に示す。
【0071】
【表3】

【0072】
表3から、MEL-Bを少なくとも50μg/mL以上の濃度とすれば水素生成量は0.84mLとなり、糖脂質を添加しなかった比較例の0.02mLに比べて、10倍以上の水素生成効果が認められた。このことから、MEL-Bを少なくとも50μg/mL以上の濃度であれば、メタン生成菌の活性を抑制させる効果を有することが示されている。
【0073】
次に、図5から、水素残存量は線pで示されているように、MEL−Bの濃度が50mg/L以上で水素が生成され残存していることが示されており、MEL−Bの濃度が150mg/L以上になると水素が大幅増加になることが示されている。そして、メタンは線kで示されているように、MEL−Bの濃度が10mg/Lでは大幅に生成されているが、MEL−Bの濃度が50mg/Lではメタン生成量は激減し、MEL−Bの濃度が150mg/L以上になるとメタン生成量が認められなくなることが示された。
【0074】
表1乃至表3、並びに図1乃至図5から、MELやMMLの濃度の高い添加剤の方がメタン生成菌の活性を抑制する効果が高いことが示されている。このことによって、MELやMMLの濃度が高いほどメタンの生成が抑制され水素がより多く残存することが示されたので、MELやMMLの濃度を50〜500,000mg/Lの範囲にすることよって水素をより多く生成できることが示された。
【0075】
(5)有機酸分析結果
培養を終えたものについて、有機酸生成量を無添加のものと糖脂質を加えたものを比較し、糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々1,000μg/mLとする試験の測定結果を表4に示す。有機酸の残存量が多いことは、有機酸が減少していないことを示しており、有機酸及び水素からメタンを生成するメタン生成菌の活性が抑制されていることを示している。
【0076】
【表4】

【0077】
表4から、糖脂質を添加しない比較例の場合にはメタン生成菌が活発に活動した結果、一度生成された有機酸は全てメタン発酵で消費されて有機酸が全く残存していないが、一方MEL及び/又はMMLの糖脂質を添加した場合にはメタン生成菌の活性が抑制され、有機酸が蓄積されたことが示されている。
【0078】
次に、有機酸が蓄積量について、糖脂質をMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−D、MMLの各々250μg/mLとする試験結果を表5に示す。
【0079】
【表5】

【0080】
表5から、糖脂質を添加しない比較例の場合にはメタン生成菌が活発に活動した結果、一度生成された有機酸は全てメタン発酵で消費されて有機酸が全く残存していないが、一方MEL及び/又はMMLの糖脂質を添加した場合にはメタン生成菌の活性が抑制され、有機酸が蓄積されたことが示されている。
【0081】
次に、有機酸の蓄積量について、MEL−Bのみで、200μg/mL濃度をMEL−Ba、150μg/mL濃度をMEL−Bb、100μg/mL濃度をMEL−Bc、50μg/mL濃度をMEL−Bd、10μg/mL濃度をMEL−Beという試料番号で行った測定結果を表6に示す。
【0082】
【表6】

【0083】
表6から、糖脂質を添加しない比較例の場合にはメタン生成菌が活発に活動した結果、一度生成された有機酸は全てメタン発酵で消費されて有機酸が全く残存していないが、一方MELの糖脂質を添加した場合にはメタン生成菌の活動が抑制され、有機酸が蓄積されたことが示されている。また、濃度が10μg/mLではメタン生成菌の活性を抑制させる効果が見られなかったが、濃度が50μg/mL以上ではメタン生成菌の活性を抑制させる効果が見られた。
【0084】
次に、微生物燃料電池への試験例を説明する。
【0085】
マンノシルエリスリトールリピッド又はマンノシルマンニトールリピッドを添加したメタン発酵用グラニュールの微生物燃料電池への適用試験を行う。微生物燃料電池は、微生物が有機物を分解する際に生みだす電子と水素イオンを利用してエネルギーを生産する。MFC(Microbial Fuel Cell)と呼ばれる標準的な微生物燃料電池では、アノードに移動した電子は外部回路を通じてカソードに運ばれ、イオン交換膜を通じて輸送された水素イオンと外部から供給された酸素がカソードで反応し、電気回路を形成して電流を発生させる。MEC(Microbial Electrolysis Cell)はMFCを改変したシステムで、カソードに酸素を供給する代わりに電極間に低電圧を加えることで、カソードで電子と水素イオンを直接反応させ水素を取り出す。このMECは理論上グルコース1molから12mol生産することができるため、4molしか生産することができない水素発酵よりも水素生産に適している。しかしながら、このMECにおいてもメタン発酵菌などの水素資化細菌の存在は水素生産効率低下の原因になる。
【0086】
[試験例2]マンノシルエリスリトールリピッド又はマンノシルマンニトールリピッドを添加したメタン発酵用グラニュール用いたMEC型微生物燃料電池試験
(1)試料
微生物には、食品工場で利用されているメタン発酵槽から採取したグラニュール汚泥を用いた。基質には、グルコースを試験培養液濃度で3,000μg/mL用いた。糖脂質には、前記したマンノシルエリスリトールリピッドとしてMEL−Bを用いて行い、その際に比較として前記糖脂質で処理しない比較例も同時に試験した。前記マンノシルエリスリトールリピッドのうちMEL−Bを試験に供試した。微生物は、1,000μg/mLのMEL−Bを用いて前記バイアル瓶を用いた水素発酵試験を実施し、メタン菌の活性を完全に失わせたことを確認して用いた。基質にはグルコースを3,000μg/mL用いた。緩衝液には50mMリン酸バッファー(pH7.0)を用いた。
(2)MEC装置
MEC装置は,ボトル型のアノード槽(総容量650mL)とカソード槽(総容量650mL)の間に陰イオン交換膜(7.1cm)を挟んで構成した。電極はアノードに円筒状の炭素繊維を表面35cm、カソードに円筒状の白金を表面35cmの大きさで用いた。これらの電極はチタン線で外部回路に接続した。
(3)運転
アノード槽は50mMのリン酸バッファーに拡散したグラニュール汚泥を100mL、グルコース1.2g加え、全量400mLになるようにリン酸バッファーを加えた。カソード槽には、リン酸バッファーのみを全量400mL加えた。これらの液は、常に陰イオン交換膜を満たすようにし、陰イオン交換膜を通じたガスの交換が起らないようにした。試験開始前に、30分間窒素ガス(純度99.99%)で気槽を置換した。30℃の恒温室に設置し、常時スターラーで攪拌した電圧は直流安定化電源を用いて、1.0Vを印加した。運転は、ガスの発生が終了するまで概ね9日間続けた。
(4)分析
発生したガスは、飽和食塩水を用いた水上置換法で回収した。発生したガスは一定時間ごとに量を測定し、その際に組成について水素、メタン、二酸化炭素についてガスクロマトグラフィーで分析した。
総揮発性脂肪酸(VFA)濃度と組成は、試験終了後に有機酸分析用カラム(HPX−87、Aminex製)を装着した液体クロマトグラフ(RI−930、(株)日本分光製)を用いて測定した。測定結果を表7に示す。
【0087】
【表7】

【0088】
(5)ガス分析結果
表7から、アノード槽及びカソード槽の全体で発生したガスについて測定した結果、MEL−Bで処理を行った場合、メタンの生成は認められず、アノード槽からは水素発酵に由来する水素が生成され、カソード槽からMECシステムが作動して水素が生成され、全体の水素量はガス全体の84.24%も得られた。一方、糖脂質であるMELを添加剤として使用しなかった比較例については、アノード槽から主にメタン発酵に由来するメタンがガス全体の69.87%生成され、カソード槽からMECシステムが作動して水素がガス全体の9.90%生産された。したがって、表7から、糖脂質であるMELを添加剤として使用した方が高い水素生産効率が得られることが示された。
【0089】
次に、運転を終えたものについて、有機酸生成量を無添加のものと糖脂質を加えたものを比較し、有機酸分析を行った。その結果を表8に示す。
【0090】
【表8】

【0091】
表8から、糖脂質であるMELを添加剤として使用しなかった比較例については、メタン生成菌が活発に活動した結果、一度生成された有機酸は全てメタン発酵で消費され最終的には有機酸が残らないことがわかる。一方で、糖脂質であるMELを添加剤として加えた場合は、メタン生成菌の活動が抑制され、一部はMECとして作動するための基質として利用されたと推測されるものの、有機酸が残存した。これらのことから、表8から、糖脂質であるMELを添加剤を使用した方がメタン生成菌の活性を抑制する効果を有し、水素がより多く生成されることが示されている。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明の添加剤は、原料の加熱・加温及び滞留時間の制御といった処理を行わなわずとも、メタン生成菌などの水素資化細菌の活動を抑え、バイオマスを原料とした水素発酵を行うことが出来る。さらに、メタン発酵用グラニュールに添加剤を加えるだけで実施できるため、既存のメタン発酵設備に改良を加えることなく、効率的に水素発酵を行い、ガスを発生させることができる。また、このグラニュールは、微生物燃料電池にも利用することができる。このように、本発明はクリーンエネルギー社会の実現に大きく貢献することが出来る発明である。
【符号の説明】
【0093】
a 線群
b 線
c 線
d 線群
e 線
f 線群
g 線群
h 線
i 線群
j 線群
k 線
p 線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微生物群を用いた水素生産用の添加剤であって、水素生成細菌の活性を維持し、水素資化細菌の活性を抑制する糖脂質、又は糖脂質含有酵母発酵液を含むことを特徴とする水素生産用の添加剤。
【請求項2】
前記糖脂質に、マンノシルエリスリトールリピッド(Mannosyl Erythritol Lipid、MEL)及び/又はマンノシルマンニトールリピッド(Mannosyl Mannitol Lipid、MML)を含むことを特徴とする請求項1に記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤。
【請求項3】
前記マンノシルエリスリトールリピッド及びマンノシルマンニトールリピッドが、シュードジーマ(Pseudzyma)属及び/又はクルツマノミセス(Kurtzmanomyces)属に属する酵母から得られることを特徴とする請求項1又は2に記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤。
【請求項4】
前記水素資化細菌がメタン生成細菌であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤。
【請求項5】
前記添加剤が、嫌気性発酵槽用又は微生物燃料電池用の水素生産用の添加剤であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の微生物群を用いた水素生産用の添加剤。
【請求項6】
有機物を供給したメタン発酵嫌気性発酵槽内に、又は、微生物燃料電池に、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の添加剤を加え、水素生成細菌の活性を維持したまま、一方メタン生成細菌を含む水素資化細菌の活性を抑制することを特徴とする水素生産方法。
【請求項7】
水素生産用の前記添加剤の濃度を、前記添加剤を含んだ溶液全量に対して50〜500,000mg/Lの濃度に設定することを特徴とする請求項6に記載の水素生産方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−94153(P2013−94153A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242726(P2011−242726)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(591079487)広島県 (101)
【Fターム(参考)】