説明

水素発生装置および水素発生方法

【課題】簡単な構造や工程で水素を発生できる水素発生装置および水素発生方法を提供する。
【解決手段】Niからなる容器本体12とNiCrからなるフィン22とを熔融NaOHに接触させ、フィン22の底部を容器本体12と接触させた状態で、容器10に水蒸気を供給して水素を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素発生装置および水素発生方法に関し、特に水から水素を発生させる水素発生装置および水素発生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水から水素を発生させる方法は、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−155195
【特許文献2】特開2009−247961
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの方法では、金属酸化物と金属水酸化物とを加熱して触媒を生成する等の工程が必要であった。
【0005】
本発明の主な目的は、簡単な構造や工程で水素を発生できる水素発生装置および水素発生方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、熔融金属水酸化物と水との系に電子を供給して水素を発生させる水素発生方法が提供される。
【0007】
好ましくは、第1のNi含有金属と前記第1のNi含有金属とは組成の異なる第2のNi含有金属とを前記熔融金属水酸化物に接触させて前記電子を供給する。
【0008】
また、本発明によれば、第1のNi含有金属と前記第1のNi含有金属とは組成の異なる第2のNi含有金属とを熔融金属水酸化物に接触させ、前記熔融金属水酸化物と水とを接触させて水素を発生させる水素発生方法が提供される。
【0009】
好ましくは、前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物に接触している前記第1のNi含有金属の表面と前記第2のNi含有金属の表面には、不動態膜がそれぞれ形成されている。
【0010】
好ましくは、前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物中で互いにに接触している。さらに好ましくは、前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が、前記熔融金属水酸化物中で、前記第1のNi含有金属および前記第2のNi含有金属の表面にそれぞれ形成された不動態膜を介して互いに接触している。
【0011】
好ましくは、前記第1のNi含有金属はNiであり、前記第2のNi含有金属はNiCr合金である。
【0012】
好ましくは、前記金属水酸化物は、アルカリ金属の水酸化物であり、さらに好ましくは、前記金属水酸化物は、NaOHである。
【0013】
また、本発明によれば、
金属水酸化物を収容する容器であって第1のNi含有金属を少なくとも一部に有する前記容器と、
前記金属水酸化物を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段によって加熱されて前記容器内で熔融した前記金属水酸化物に接触する、前記第1のNi含有金属とは組成の異なる第2のNi含有金属と、
前記容器内に水を供給する手段と、を備え、
前記第1のNi含有金属は前記加熱手段によって加熱されて熔融した前記金属水酸化物に接触している水素発生装置が提供される。
【0014】
また、本発明によれば、
金属水酸化物を収容する容器と、
前記金属水酸化物を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段によって加熱されて前記容器内で熔融した前記金属水酸化物にそれぞれ接触する、互いに組成の異なる第1のNi含有金属および第2のNi含有金属と、
前記容器内に水を供給する手段と、を備える水素発生装置が提供される。
【0015】
好ましくは、前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物に接触している前記第1のNi含有金属の表面と前記第2のNi含有金属の表面には、不動態膜がそれぞれ形成されている。
【0016】
また、好ましくは、前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物中で互いに接触している。より好ましくは、前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が、前記熔融金属水酸化物中で、前記第1のNi含有金属および前記第2のNi含有金属の表面にそれぞれ形成された不動態膜を介して互いに接触している。
【0017】
好ましくは、前記第1のNi含有金属はNiであり、前記第2のNi含有金属はNiCr合金である。
【0018】
好ましくは、前記金属水酸化物は、アルカリ金属の水酸化物であり、より好ましくは、前記金属水酸化物は、NaOHである。
【0019】
また、好ましくは、上記各水素発生装置は、前記容器から発生する気体を取り出す手段と、前記取り出した気体を水で洗浄する手段と、をさらに備える。さらに好ましくは、上記各水素発生装置は、前記取り出した気体を水で洗浄した洗浄水を前記容器内に戻す手段をさらに備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、簡単な構造や工程で水素を発生できる水素発生装置および水素発生方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の好ましい第1の実施の形態の水素発生装置および水素発生方法を説明するための概略縦断面図である。
【図2】本発明の好ましい第2の実施の形態の水素発生装置および水素発生方法を説明するための概略縦断面図である。
【図3】本発明の好ましい第3の実施の形態の水素発生装置および水素発生方法を説明するための概略縦断面図である。
【図4】本発明の好ましい第4の実施の形態の水素発生装置および水素発生方法を説明するための概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1を参照すれば、本発明の好ましい第1の実施の形態の水素製造装置100は、側面と底面とを有する容器本体12と、容器本体12の上面を塞ぐ蓋14と、蓋14を貫通して設けられた水蒸気注入管16および気体取り出し管18と、容器本体12の底面下に設けられた加熱装置20と、フィン22とを備えている。容器本体12と蓋14とで容器10を構成している。容器本体12はNiで構成され、フィン22にはNiCr合金が使用されている。
【0024】
容器本体12内には、NaOHが収容されている。加熱装置20によって容器10を加熱して、NaOHを熔融塩とする。NaOHが熔融塩となり、フィン22の下部が熔融NaOH内に浸され、フィン22の底部と容器本体12とが熔融NaOH内で接触し、フィン22の上部および容器本体12の上部が熔融NaOHから露出した状態で、水蒸気注入管16から水蒸気を注入すると、容器内で水蒸気は水素に変換され、気体取り出し管18から水素を回収できる。
【0025】
この装置では、水蒸気を送ると同時に水素が発生する。水蒸気のモル数に比例したモル数の水素の気体が発生する。水蒸気を送らない限り、水素の発生はない。容器は加熱されているので、水蒸気の代わりに水を供給しても、容器10内ですぐに水蒸気になり、水素を発生する。熔融NaOHと熔融NaOHに接触しているNiとNiCrにより、電気化学的反応から水蒸気から水素が発生すると考えられる。このように、本実施の形態によれば、簡単な構造や工程で水素を発生できる。
【0026】
NaOHは314℃で熔融するが、その温度では水素は発生せず、350℃から水素が発生する。熔融NaOHの温度は400〜550℃であることが好ましい。
【0027】
但し、NaOHが熔融すると、まず、最初に少しだけ水素が発生するが、すぐに発生しなくなる。
この際には、
2NaOH+Ni→NaO+NiO+H (1)
なる反応が起こっているものと考えられる。
この式で表される反応は一時的に進み、Niが熔融NaOHと接触している部分のNiの表面にNiO(不動態)が生成された時点で反応は止まる。その結果、Niの腐食は進むことなく、水素の発生も継続せず、その反応の状態で停止する。NiCrについても同様に熔融NaOHと接触している部分のNiCrの表面にNiO(不動態)が生成されていると考えられる。
【0028】
このように、Ni、NiCrの両方とも、最初にその表面にNiOができるから、その後熔融NaOHによって腐食されることが防止される。また、NiOは半導体的性質を持っており、後述する熱起電力によって発生した電子を通すことができる。さらに、Ni、NiCrは、600℃程度の温度には充分耐え得る耐熱性も備えている。
【0029】
次に、水蒸気が反応系に加わると、次のような反応が進行すると考えられる。
2NaOH+HO+2e→NaO+H+2(OH) (2)
上式の反応の結果、水1モルの水蒸気が存在している間、継続的に反応は進行し水素1モルが発生する。その結果、水蒸気を加えるたびに酸化ナトリウムが生成されるので、NaOHは減少し、最終的にはすべてなくなり、反応は止まることになる。但し、容器本体12のNiやフィンのNiCrは減少しない。
【0030】
なお、熔融NaOHに容器本体12のNiとフィン22のNiCrが接触し、フィン22の底部と容器本体12とがそれぞれの表面に形成されたNiO(不動態)を介して熔融NaOH中で接触した状態で、熱起電力により最外殻電子2eが出され、それがNiO膜を通して気体中に放出される。Niは容器本体である必要はなく、NiCrもフィンである必要はなく、熔融NaOHにNiとNiCrがそれぞれ接触していれば、熱起電力によって電子が発生する。
【0031】
なお、NiやNi以外の第1のNi含有金属と、NiCrや第1のNi含有金属とは組成の異なる他の第2のNi含有金属を使用しても、第1のNi含有金属と第2のNi含有金属とを熔融NaOHにそれぞれ接触させれば、同様に熱起電力によって電子が発生すると考えられる。また、NaOH以外の金属水酸化物の熔融塩を使用しても、同様に水素を発生できると考えられ、金属水酸化物としては、好ましくはアルカリ金属の水酸化物が用いられる。本実施の形態ではアルカリ金属の水酸化物としてNaOHを使用したが、例えば、KOHも好ましく用いることができる。
【0032】
次に、容器10中では、次のような反応が起こっていると考えられる。
まず、蒸気中で、
2(OH)→HO+O (3)
なる反応が起こる。
また、容器10の内部でNaイオンがNaOHの熔融塩の蒸気層に向かって進入し、蒸気中の酸素と反応する。
2Na+O+2e→NaO (4)
なお、この2eは、上述したように熱起電力により発生したものである。
NaOは水素と共に気体取り出し管18に運ばれていき、容器10の外部に水素と共に取り出される。
【0033】
その後、気体取り出し管18から取り出した気体を、水洗浄装置30において水で洗浄すると、NaOは、
NaO+HO→2NaOH (5)
なる反応によって2NaOHになり洗浄水に残り、洗浄後の気体からは純粋な水素(H)が取り出せる。このようにして、水で洗浄すると、洗浄水にNaOHは残る。このNaOHを元の熔融塩に追加するようにすれば、NaOHをリサイクルできるようになる。
【0034】
なお、気体取り出し管18から取り出した気体を、炎色反応で調べると黄色であった。また、空気中では白い物質であり、XPS(X線光電子分光法)で調べるとNaCOであった。これらのことから、気体取り出し管18から取り出した気体に水素と共に含まれているのは、NaOであり、空気中の炭酸ガスと反応してNaCOになったものと考えられる。
【0035】
図2を参照すれば、本発明の好ましい第2の実施の形態の水素製造装置100は、側面と底面とを有する容器本体12と、容器本体12の上面を塞ぐ蓋14と、蓋14を貫通して設けられた水蒸気注入管16および気体取り出し管18と、容器本体12の底面下に設けられた加熱装置20と、フィン22と、フィン24、接続手段26とを備えている。容器本体12と蓋14とで容器10を構成している。容器本体12は石英で構成され、フィン22にはNiCr合金が使用され、フィン24にはNiが使用されている。フィン24はL字型をしており、垂直部26と底部の水平部25とを備えている。
【0036】
容器本体12内には、NaOHが収容されている。加熱装置20によって容器10を加熱して、NaOHを熔融塩とする。NaOHが熔融塩となり、フィン22の下部とフィン24の下部が熔融NaOH内に浸され、フィン24の底部の水平部25上にフィン22がそれぞれの表面に形成されたNiO(不動態)を介して熔融NaOH中で接触して設けられている。フィン22の上部とフィン24の上部は熔融NaOHから露出している。この状態で、水蒸気注入管16から水蒸気を注入すると、容器内で水蒸気は水素に変換され、気体取り出し管18から水素を回収できる。
【0037】
次に、図3を参照して、本発明の好ましい第3の実施の形態の水素製造装置100を説明する。上述した第2の実施の形態では、フィン24はL字型をしており、フィン24の底部の水平部25上にフィン22がそれぞれの表面に形成されたNiO(不動態)を介して熔融NaOH中で接触して設けられていたが、本実施の形態は、フィン22とフィン24とは、熔融NaOH中でも、気体中でも接触していない点で第2の実施の形態と異なっているが、他の点は同じである。フィン22の下部とフィン24の下部が熔融NaOH内に浸され、フィン22の上部とフィン24の上部が熔融NaOHから露出している点や、フィン22にはNiCr合金が使用され、フィン24にはNiが使用されている点や、水蒸気注入管16から水蒸気を注入すると、容器内で水蒸気は水素に変換され、水素取り出し管18から水素を回収できる点も同じである。
【0038】
第1および第2の実施の形態では、フィン22およびフィン24がそれぞれの表面に形成されたNiO(不動態)を介して熔融NaOH中で接触して設けられており、それぞれの表面に形成されたNiO(不動態)を介して電気的に接続されていたが、本実施の形態では、フィン22の下部とフィン24の下部が熔融NaOH内に浸され、熔融NaOH内に浸された部分のフィン22およびフィン24の表面にはNiO(不動態)が形成されているが、フィン22とフィン24とは熔融NaOH中で接触していない。本実施の形態においても、水蒸気注入管16から水蒸気を注入すると、容器内で水蒸気は水素に変換され、気体取り出し管18から水素を回収できるが、第1および第2の実施の形態に比べて水素の収率は低かった。
【0039】
次に、図4を参照して、本発明の好ましい第4の実施の形態の水素製造装置100を説明する。上述した第1の実施の形態では、気体取り出し管18から取り出した気体を水で洗浄する水洗浄装置30を設け、気体取り出し管18から取り出した気体を水洗浄装置30において水で洗浄したが、本実施の形態では、水洗浄装置30に、気体導入管32、洗浄水取出管34、水注入管36、水素取り出し管38を設け、気体取り出し管18と気体導入管32とを接続管42で接続し、洗浄水取出管34と水蒸気注入管16とを接続管44で接続した点が第1の実施の形態と異なるが、他の点は同じである。
【0040】
本実施の形態において、水洗浄装置30内に水注入管36から水を注入し、気体取り出し管18から取り出した気体を気体導入管32を介して水洗浄装置30内の水に注入して水で洗浄すると、NaOは、
NaO+HO→2NaOH (5)
なる反応によって2NaOHになり洗浄水に残り、洗浄後の気体からは純粋な水素(H)が水素取り出し管38から取り出せる。
【0041】
洗浄水を洗浄水取出管34から取り出し、水蒸気注入管16から容器10内に注入すれば、容器10内に水とNaOHが供給される。洗浄水中の水は、容器10が加熱されているので、すぐに水蒸気となる。洗浄水中のNaOHは元の熔融NaOHに追加され、NaOHをリサイクルできるようになる。
【実施例】
【0042】
図1に示す水素製造装置100を使用して、水素製造を行った。容器本体12として、Ni201(Ni:99重量%、C<0.02重量%)製で、総重量1,289g、容積132cmのものを使用し、フィン22として、Ni:78重量%、Cr:20重量%、Si:1.2重量%のNiCrを使用した。加熱装置20によって、熔融NaOHの温度を550℃として、容器10内に水を水蒸気の形で注入した。22.75cc(液体の水として換算して22.75cc)の注水量で4Lの水素が得られた。
【0043】
以上、本発明の種々の典型的な実施の形態を説明してきたが、本発明はそれらの実施の形態に限定されない。従って、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0044】
10 容器
12 容器本体
14 蓋
16 水蒸気注入管
18 気体取り出し管
20 加熱装置
22、24 フィン
25 水平部
26 垂直部
30 水洗浄装置
32 気体導入管
34 洗浄水取出管
36 水注入管
38 水素取り出し管
42、44 接続管
100 水素製造装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熔融金属水酸化物と水との系に電子を供給して水素を発生させる水素発生方法。
【請求項2】
第1のNi含有金属と前記第1のNi含有金属とは組成の異なる第2のNi含有金属とを前記熔融金属水酸化物に接触させて前記電子を供給する請求項1記載の水素発生方法。
【請求項3】
第1のNi含有金属と前記第1のNi含有金属とは組成の異なる第2のNi含有金属とを熔融金属水酸化物に接触させ、前記熔融金属水酸化物と水とを接触させて水素を発生させる水素発生方法。
【請求項4】
前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物に接触している前記第1のNi含有金属の表面と前記第2のNi含有金属の表面には、不動態膜がそれぞれ形成されている請求項2または3記載の水素発生方法。
【請求項5】
前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物中で互いにに接触している請求項2または3記載の水素発生方法。
【請求項6】
前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が、前記熔融金属水酸化物中で、前記第1のNi含有金属および前記第2のNi含有金属の表面にそれぞれ形成された不動態膜を介して互いに接触している請求項5記載の水素発生方法。
【請求項7】
前記第1のNi含有金属はNiであり、前記第2のNi含有金属はNiCr合金である請求項2〜6のいずれか一項に記載の水素発生方法。
【請求項8】
前記金属水酸化物は、アルカリ金属の水酸化物である請求項1〜7のいずれか一項に記載の水素発生方法。
【請求項9】
前記金属水酸化物は、NaOHである請求項8記載の水素発生方法。
【請求項10】
金属水酸化物を収容する容器であって第1のNi含有金属を少なくとも一部に有する前記容器と、
前記金属水酸化物を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段によって加熱されて前記容器内で熔融した前記金属水酸化物に接触する、前記第1のNi含有金属とは組成の異なる第2のNi含有金属と、
前記容器内に水を供給する手段と、を備え、
前記第1のNi含有金属は前記加熱手段によって加熱されて熔融した前記金属水酸化物に接触している水素発生装置。
【請求項11】
金属水酸化物を収容する容器と、
前記金属水酸化物を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段によって加熱されて前記容器内で熔融した前記金属水酸化物にそれぞれ接触する、互いに組成の異なる第1のNi含有金属および第2のNi含有金属と、
前記容器内に水を供給する手段と、を備える水素発生装置。
【請求項12】
前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物に接触している前記第1のNi含有金属の表面と前記第2のNi含有金属の表面には、不動態膜がそれぞれ形成されている請求項10または11記載の水素発生装置。
【請求項13】
前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が前記熔融金属水酸化物中で互いに接触している請求項10または11記載の水素発生装置。
【請求項14】
前記第1のNi含有金属と前記第2のNi含有金属が、前記熔融金属水酸化物中で、前記第1のNi含有金属および前記第2のNi含有金属の表面にそれぞれ形成された不動態膜を介して互いに接触している請求項13記載の水素発生装置。
【請求項15】
前記第1のNi含有金属はNiであり、前記第2のNi含有金属はNiCr合金である請求項10〜14のいずれか一項に記載の水素発生装置。
【請求項16】
前記金属水酸化物は、アルカリ金属の水酸化物である請求項10〜15のいずれか一項に記載の水素発生装置。
【請求項17】
前記金属水酸化物は、NaOHである請求項16記載の水素発生装置。
【請求項18】
前記容器から発生する気体を取り出す手段と、
前記取り出した気体を水で洗浄する手段と、をさらに備える請求項10〜17のいずれか一項に記載の水素発生装置。
【請求項19】
前記取り出した気体を水で洗浄した洗浄水を前記容器内に戻す手段をさらに備える請求項18記載の水素発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−201730(P2011−201730A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−70984(P2010−70984)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(800000080)タマティーエルオー株式会社 (255)
【Fターム(参考)】