説明

水素製造・利用方法

【課題】バイオマスを原料として水素発酵により水素を効率的に生成するとともに、システム全体から排出される二酸化炭素を低減させた、新規な水素の製造・利用方法を提供することを目的とする。
【解決手段】バイオマスを原料として、水素発酵により水素及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成する水素発酵工程と、前記バイオガス由来のガスから二酸化炭素を分離する分離工程とを備える水素製造・利用方法である。これにより、いわゆるカーボンネガティブを実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマスを原料として水素を製造し、利用する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
産業革命以後の化石燃料の大量消費の結果、大気中の二酸化炭素濃度が上昇し続け地球温暖化現象が引き起こされつつあり、大きな社会問題となっている。そこで化石燃料に代わるエネルギー物質として水素が注目され、安価で、大量生産を目的とした水素製造方法が研究されている。
【0003】
水素は燃料電池の反応ガス等として利用され、発電時に生成する物質が水のみであるためクリーンなエネルギー物質とされるが、水素の製造工程においては多くの炭酸ガス排出を伴うという問題があった。そこで最近では、従来の化石燃料由来の水素に代えて、バイオマスや廃棄物を原料とする水素の製造技術が提案されており、これによっていわゆるカーボンニュートラルの実現を図っている。
【0004】
例えば、(特許文献1)には、バイオマスの処理方法であって、該バイオマスに、鉄化合物、ニッケル化合物及びコバルト化合物からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合物を添加してバイオマスを水素発酵させる工程;前記水素発酵の残渣をメタン発酵させる工程を含む方法が開示されている。
【0005】
上述のように、水素発酵によりバイオマスから水素を生成することは可能であるが、発生するガスの組成は約50%が水素、残りの50%が二酸化炭素であり、水素として利用するためには、さらにPSA(Pressure Swing Adsorption)(特許文献2)や膜分離等の手段による精製が必要であった。また、バイオマス原料から取り出される水素エネルギーはカーボンニュートラルとみなされるものの、依然として二酸化炭素は排出されており、改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−312120号公報
【特許文献2】特開2005−177716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、上記従来の状況に鑑み、バイオマスを原料として水素発酵により水素を効率的に生成するとともに、システム全体から排出される二酸化炭素を低減させた、新規な水素の製造・利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、バイオマスの水素発酵によって水素を製造するとともに、生成する二酸化炭素を分離回収することによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)バイオマスを原料として、水素発酵により水素及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成する水素発酵工程と、前記バイオガス由来のガスから二酸化炭素を分離する分離工程とを備える水素製造・利用方法。
(2)分離工程の前に、バイオガス由来のガスから冷却及び/又は吸着により水分を除去する水分除去工程をさらに備える上記(1)に記載の水素製造・利用方法。
(3)分離工程の後に、分離工程を経て得られる水素を反応ガスとする燃料電池発電工程をさらに備える上記(2)に記載の水素製造・利用方法。
(4)水分除去工程の前に、水素発酵装置で生成されたバイオガスを反応ガスとする燃料電池発電工程をさらに備える上記(2)に記載の水素製造・利用方法。
(5)分離工程を経て得られる水素を、水素発酵工程及び/又は燃料電池発電工程にリサイクルする上記(4)に記載の水素製造・利用方法。
(6)燃料電池発電工程から排出される、水素及び濃縮された二酸化炭素を含むバイオガス由来のガスをバーナー及び/又は燃焼触媒を用いて燃焼させる燃焼工程をさらに備える上記(4)に記載の水素製造・利用方法。
(7)分離工程を経て窒素が得られ、前記窒素が水素発酵工程におけるバブリングに利用される上記(6)に記載の水素製造・利用方法。
(8)水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える上記(2)に記載の水素製造・利用方法。
【0010】
(9)水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える上記(3)に記載の水素製造・利用方法。
(10)燃料電池発電工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う上記(9)に記載の水素製造・利用方法。
(11)水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える上記(4)又は(5)に記載の水素製造・利用方法。
(12)燃料電池発電工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う上記(11)に記載の水素製造・利用方法。
(13)水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える上記(6)又は(7)に記載の水素製造・利用方法。
(14)燃焼工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う上記(13)に記載の水素製造・利用方法。
(15)ガスエンジン発電工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う上記(8)〜(14)のいずれかに記載の水素製造・利用方法。
(16)ガスエンジン発電工程で得られる排ガスから二酸化炭素を分離する分離工程をさらに備える上記(8)〜(15)のいずれかに記載の水素製造・利用方法。
(17)水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、分離工程において二酸化炭素を圧縮し液化分離するため、メタン発酵工程で得られるバイオガスでガスエンジンコンプレッサーを駆動するコンプレッサー駆動工程とをさらに備える上記(1)〜(16)のいずれかに記載の水素製造・利用方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、バイオマスの水素発酵を行うことによって水素を効率良く得ることができる。また、水素発酵により生成するバイオガスから二酸化炭素を分離回収することで、システム全体として、カーボンニュートラルよりも優れるいわゆるカーボンネガティブを達成することができる。さらに、水素発酵により生成したバイオガスを燃料電池で直接利用することにより、電力を取り出すとともに二酸化炭素を濃縮させ、その後の二酸化炭素の分離回収を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第一の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の第二の実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明の第三の実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の第一の実施形態を図1に基づき説明する。図1に示すように、本発明の水素製造・利用方法は、バイオマスを原料として、水素発酵により水素及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成する水素発酵工程を備える。
【0014】
水素発酵に供するバイオマスとしては、生物由来の有機資源であれば適用可能であり、発酵槽内において水素発酵を効率的に行うためスラリー状であることが好ましい。好ましくは、有機性廃棄物、資源作物あるいはその廃棄物等の有機性物質が用いられる。例えば、食品工業、製紙工業、畜産業、林業等における有機性廃水、有機廃棄物、あるいは糞尿、又は都市下水の汚泥等を挙げることができるが、これに限定されるものではなく、セルロース系のバイオマスを前処理したもの等も用いることができる。
【0015】
水素発酵は従来知られた手法により行うことができ、具体的には、原料のバイオマスを水素発酵槽に供給し、嫌気的条件で、水素生成菌の存在下に、pH5〜7前後、約25〜60℃の温度範囲、好ましくは50〜55℃の温度範囲で8〜24時間の滞留時間を維持し、水素及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させる。
【0016】
また、水素生成菌の生育を促進する物質等の添加物を必要に応じて加えても良い。そのような物質としては、ガラクトース、フルクトース、グルコース、マンノース、ラクトース、スクロース、マルトース、デンプン、マンニトール、ソルビトール、セルロース、ペプチドグリカン等の糖質、グルコン酸、クエン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸、乳酸、ピルビン酸、リンゴ酸、マロン酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、ペプトン、酵母エキス、肉エキス等を挙げることができる。
【0017】
バイオマスは、水素発酵槽に供給する前に予め、あるいは供給した後に、水素発酵を効率的に進めるため水分量を調節することができる。また、場合により、予め加熱処理を施す等して、水素生成を阻害する微生物(乳酸菌等)を不活性化させても良い。
【0018】
水素発酵工程において発生するバイオガスの組成は、約50%が水素、残りの50%が二酸化炭素である。本発明では、このバイオガスを反応ガスとして燃料電池に直接供給し、発電を行う(燃料電池発電工程)。これによって、バイオマスを原料とする電力を得ることができる。あるいはバイオガスは水素ガスステーション等へ供給しても良い。
【0019】
上記燃料電池発電工程を経て排出されるオフガスは、燃料電池で水素が消費されるため、水素及び濃縮された二酸化炭素を含んでいる。この第一の実施形態では、図1に示すように、燃料電池発電工程から排出される、水素及び濃縮された二酸化炭素を含むバイオガス由来のガスをバーナー又は燃焼触媒を用いて燃焼させる燃焼工程をさらに備えている。バーナー又は燃焼触媒による燃焼は、両方を組み合わせて行っても良い。また、燃焼させる際には、空気や酸素等の酸化剤が供給される。
【0020】
燃焼触媒を用いる方法は、貴金属等の触媒作用により低温でガスを酸化させる方法である。触媒には白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、銀等の貴金属やこれらの硝酸塩、塩化物等が適用でき、通常はメタルハニカム、セラミックハニカム、ボールペレット等の構造体に坦持して使用される。
【0021】
燃焼工程において、残水素等の可燃分を燃焼させることにより、ガスの組成を水、二酸化炭素に変換する。燃焼工程での酸化剤として空気を供給した場合には、燃焼後のガスに窒素も含まれることとなる。
【0022】
続いて、水分除去工程において、燃焼工程を経たガスを、冷却するか又はシリカゲル等の吸着材に接触させることにより水分を除去する。冷却及び吸着操作は、両方を組み合わせて行っても良い。
【0023】
燃焼工程における酸化剤として空気を用いた場合、水分除去工程を経たガスは二酸化炭素とともに窒素を含んでいるため、分離工程において二酸化炭素を分離・回収する。二酸化炭素の分離方法としては、種々の方法が適用可能であり、具体的には圧縮、冷却して液化する方法、PSA(pressure swing adsorption)による精製、アミン溶液に吸収させる方法等を挙げることができ、特に限定されるものではない。このように水素の製造とともに発生する二酸化炭素を回収することにより、原料がバイオマスであるため、システム全体としてはカーボンネガティブを達成することができ、産業上非常に有利である。なお、二酸化炭素を回収することにより排出される窒素は、図1に示すように、例えば水素発酵工程におけるバブリングに利用することにより、水素発酵効率が向上するとともに、システム全体のエネルギー利用効率をさらに高めることができる。
【0024】
水素発酵工程で水素発酵を行った後の残渣は、有機酸、分解されなかった有機物等を含有している。そこで、第一の実施形態ではさらに、図1に示すように、水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程を備えている。メタン発酵を行うことにより、バイオマスからのさらなるエネルギー回収が可能となるのみならず、廃棄物の量を低減することができる。
【0025】
メタン発酵は嫌気的条件下で行われ、水素発酵の副生物である有機酸(酢酸、ギ酸、乳酸、酪酸、プロピオン酸等)、あるいは水素発酵では利用されなかった炭水化物、タンパク質、脂質等から、メタン及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスが生成される。
【0026】
このメタン発酵は、一般的に25〜65℃、好ましくは30〜40℃、高温菌の場合は50〜60℃で行われ、また、pH5〜10、好ましくは7〜9のアルカリ側で行われる。水素発酵残渣は、そのままメタン発酵に使用してもよく、あるいはpH調整剤の添加によって適正なpHに調整しても良い。
【0027】
メタン発酵に利用される微生物としては、メタノバクテリウム属、メタノコッカス属、メタノサルシナ属、メタノブレビバクター属、メタノミクロビウム属、メタノジェニウム属、メタノスピリラム属、メタノシリック属等の微生物が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0028】
生成したバイオガスは、図1に示すように、メタンガスとしてガスエンジン発電に供され得る。ガスエンジン発電工程で得られる排熱は、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温に利用することができ、これによってシステム全体のエネルギー効率をさらに高めることができる。なお、排熱の回収は、熱交換器等を用いて従来知られた方法により行うことができる。
【0029】
また、ガスエンジン発電工程で得られる排ガスは、水、窒素、二酸化炭素、酸素等を含むが、この排ガスを例えば水分除去工程に供給し、水分の除去、及びその後の二酸化炭素の分離回収を行うことにより、二酸化炭素排出量の低減をさらに進めることができる。
【0030】
さらに、この第一の実施形態は、メタン発酵工程で得られるバイオガスでガスエンジンコンプレッサーを駆動するコンプレッサー駆動工程を備えている。ガスエンジンコンプレッサーにより、分離工程において二酸化炭素を圧縮し液化分離する際の昇圧を行うことができる。
【0031】
燃料電池発電工程あるいは燃焼工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行っても良い。これにより、システムの効率をより高めることができる。排熱の回収は、ガスエンジン発電工程からの排熱同様、熱交換器等を利用して適宜行うことができる。
【0032】
次に、本発明の第二の実施形態を図2に基づき説明する。図2の例では、水素発酵工程から得られる、水素及び二酸化炭素を含むバイオガスを、燃焼工程を経ることなく水分除去工程に直接供給している。バイオガスには、水分が飽和蒸気量程度含まれているため、水分除去工程によって水分を除去し、その後、二酸化炭素を分離回収することによって水素を取り出し、この水素を燃料電池発電工程における反応ガスとして用いている。
【0033】
また、第二の実施形態は、ガスエンジン発電工程で得られる排ガスから二酸化炭素を分離する分離工程をさらに備えている。この分離工程は、上述の二酸化炭素の分離工程と同様の構成を有していても良い。なお、第二の実施形態におけるその他の構成は、上記第一の実施形態と同様である。
【0034】
さらに、本発明の第三の実施形態を図3に基づき説明する。図3の例は、図1においてバーナー及び/又は触媒による燃焼工程を有しない(バイパスした)場合に相当する。燃焼工程を備えないため、燃料電池から排出される水素を含むガスが酸化されないまま、二酸化炭素の分離工程に供給される。分離工程を経て得られる水素は、図3に示すように、水素発酵工程にリサイクルすることによって水素の製造効率を高めることができる。なお、分離工程から得られる水素は、水素発酵工程に代えて、あるいはそれに加えて、燃料電池発電工程にリサイクルしても良い。
【0035】
本発明は、上記第一〜第三の実施形態に限定されることなく、これらを適宜組み合わせて実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオマスを原料として、水素発酵により水素及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成する水素発酵工程と、前記バイオガス由来のガスから二酸化炭素を分離する分離工程とを備える水素製造・利用方法。
【請求項2】
分離工程の前に、バイオガス由来のガスから冷却及び/又は吸着により水分を除去する水分除去工程をさらに備える請求項1に記載の水素製造・利用方法。
【請求項3】
分離工程の後に、分離工程を経て得られる水素を反応ガスとする燃料電池発電工程をさらに備える請求項2に記載の水素製造・利用方法。
【請求項4】
水分除去工程の前に、水素発酵装置で生成されたバイオガスを反応ガスとする燃料電池発電工程をさらに備える請求項2に記載の水素製造・利用方法。
【請求項5】
分離工程を経て得られる水素を、水素発酵工程及び/又は燃料電池発電工程にリサイクルする請求項4に記載の水素製造・利用方法。
【請求項6】
燃料電池発電工程から排出される、水素及び濃縮された二酸化炭素を含むバイオガス由来のガスをバーナー及び/又は燃焼触媒を用いて燃焼させる燃焼工程をさらに備える請求項4に記載の水素製造・利用方法。
【請求項7】
分離工程を経て窒素が得られ、前記窒素が水素発酵工程におけるバブリングに利用される請求項6に記載の水素製造・利用方法。
【請求項8】
水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える請求項2に記載の水素製造・利用方法。
【請求項9】
水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える請求項3に記載の水素製造・利用方法。
【請求項10】
燃料電池発電工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う請求項9に記載の水素製造・利用方法。
【請求項11】
水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える請求項4又は5に記載の水素製造・利用方法。
【請求項12】
燃料電池発電工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う請求項11に記載の水素製造・利用方法。
【請求項13】
水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、生成したバイオガスを用いて発電を行うガスエンジン発電工程とをさらに備える請求項6又は7に記載の水素製造・利用方法。
【請求項14】
燃焼工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う請求項13に記載の水素製造・利用方法。
【請求項15】
ガスエンジン発電工程で得られる排熱を用いて、水素発酵、メタン発酵、及び/又は吸着により水分を除去する際の脱水用吸着材の再生のための加温を行う請求項8〜14のいずれかに記載の水素製造・利用方法。
【請求項16】
ガスエンジン発電工程で得られる排ガスから二酸化炭素を分離する分離工程をさらに備える請求項8〜15のいずれかに記載の水素製造・利用方法。
【請求項17】
水素発酵によって得られる残渣を原料として、メタン及び二酸化炭素を含むバイオガスを生成するメタン発酵工程と、分離工程において二酸化炭素を圧縮し液化分離するため、メタン発酵工程で得られるバイオガスでガスエンジンコンプレッサーを駆動するコンプレッサー駆動工程とをさらに備える請求項1〜16のいずれかに記載の水素製造・利用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−92024(P2011−92024A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246469(P2009−246469)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】