説明

水素酸素混合ガス発生システム(ahydrogen−oxygengeneratingsystem)

【課題】燃焼時の逆火を防止する水素酸素混合ガス発生システムの提供。
【解決手段】電解液が貯蔵される電解液貯蔵槽10と、多数の−電極25と+電極26から構成され、電解液貯蔵槽10の下部側と連結される第1、2のライン21、22及び発生された水素酸素混合ガスを電解液貯蔵槽10に供給するための第3のライン23を含む電極ユニット20と、電解液貯蔵槽10の内部に設けられて、電解液から水素酸素混合ガスを分離するための混合ガス分離フィルター50と、混合ガス分離フィルター50の上部に形成され、分離された水素酸素混合ガスを捕集する捕集部60と、捕集部60から流入される水素酸素混合ガスがその捕集部60に逆流されることを防止するための水が貯蔵される第1のフィルターユニット70と、及び捕集部60と第1のフィルターユニット70を連結する第1のガスライン75とを含む水素酸素混合ガス発生システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水から水素酸素混合ガスを発生させる水素酸素混合ガス発生システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
水素酸素混合ガス発生システムは、水が電気分解されて得られる生成物である水素及び酸素を生産するための装置であって、正(+)及び負(−)電極が設けられた電解液貯蔵槽内に少量の電解物質が添加された水を供給し直流電圧を印加することにより、無公害エネルギー源である水素酸素混合ガスを発生する。この際、発生される水素と酸素は2:1のモル比で発生されて、−電極表面に水素が気泡形態に生成され、+電極表面に酸素が気泡形態に生成される。このように生成された水素と酸素は混合して混合ガス形態になり燃焼が可能である。また水素酸素混合ガスは、燃焼時汚染物質が生成しないので環境に優しいエネルギー源として新しく浮き彫りにされる。
【0003】
しかしながら、−電極と+電極に印加される電気エネルギーに比べ生成される水素酸素の量が少ないので、これによって生成される水素酸素混合ガスにプロパンガスのような補助燃料を混合して燃消させなければならなかったし、これによって経済性が低かった。
【0004】
また、水素酸素混合ガス内部には酸素が含まれていて、外部から酸素を供給されなくても燃焼できる。よって、燃焼時に生成される燃焼火花はいつでも逆火される可能性が共存したという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記のような問題点を解決するために創出されたものであって、投入される電気エネルギーに比べ生成される水素酸素混合ガスの量を増やすことにより経済性を確保することと同時に、プロパンガス科のような補助燃料無しに燃焼が可能な水素酸素混合ガス発生システムを提供することを目的とする。
【0006】
本発明の他の目的は、燃焼火花が逆火される可能性を排除することができるので、安全性を確保することができる水素酸素混合ガス発生システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記のような目的を達成するために、本発明による水素酸素混合ガス発生システムは、水が電解されて具現された電解液が貯蔵される電解液貯蔵槽10と、多数の−電極25と+電極26で構成されるものであって、前記電解液貯蔵槽10の下部側と連結される第1、2のライン21、22及び発生された水素酸素混合ガスを前記電解液貯蔵槽10に供給するための第3のライン23を含む電極ユニット20と、前記電解液貯蔵槽10の内部に設けられ、電解液から水素酸素混合ガスを分離するための混合ガス分離フィルター50と、前記混合ガス分離フィルター50の上部に形成されその混合ガス分離フィルター50によって分離された水素酸素混合ガスを捕集する捕集部60と、前記捕集部60から流入される水素酸素混合ガスがその捕集部60に逆流されることを防止するための水が貯蔵される第1のフィルターユニット70と、及び前記捕集部60と第1のフィルターユニット70を連結する第1のガスライン75とを含むことを特徴とする。
【0008】
本発明において、前記第3のライン23は、前記第1、2のライン21、22の上部側に位置され、前記第1、2のライン21、22と前記第3のライン23との間には、前記第3のライン23を介して流入される水素酸素混合ガスが、前記第1、2のライン21、22に流入されないように遮断する混合ガス流入防止板40とをさらに含む。
【0009】
本発明において、前記第1のライン21または第2のライン22と連結され、前記電解液貯蔵槽10と電極ユニット20との間で電解液を循環させる循環ポンプ30と、前記第1のライン21または第2のライン22に設けられ前記循環ポンプ30により前記電極ユニット20に押送される電解液の粒子を細く割ることと同時に、微細な圧力変動を起こすナノ粒子形成部35とをさらに含む。
【0010】
本発明において、前記第1のフィルターユニット70は、その内部に水が貯蔵され前記第1のガスライン75が連結される水貯蔵部71と、前記水貯蔵部71の上部に設けられるものであって触媒が貯蔵された第1の触媒貯蔵部72と、前記水貯蔵部71と第1の触媒貯蔵部72との間を連結する第1のベンテュリ部73とを含む。この際、前記水貯蔵部71の内部に位置される第1のガスライン75の端部に連結された第1の異物除去フィルター76をさらに含む。
【0011】
本発明において、前記第1のフィルターユニット70から流入される水素酸素混合ガスの純度を向上させることと同時に、第1のフィルターユニット70に逆流されることを防止するための有機剤が貯蔵された第2のフィルターユニット80と、及び前記第1のフィルターユニット70と連結される第2のガスライン85とをさらに含む。この際、前記第2のフィルターユニット80はその内部に有機剤が貯蔵され、前記第2のガスライン85が連結される有機剤貯蔵部81と、前記有機剤貯蔵部81の上部に設けられるものとして触媒が貯蔵された第2の触媒貯蔵部82と、前記有機剤貯蔵部81と第2の触媒貯蔵部82との間を連結する第2のベンテュリ部83とを含む。さらに、前記有機剤貯蔵部81の内部に位置される第2のガスライン85の端部に連結された第2の異物除去フィルター86をさらに含む。
【0012】
本発明において、前記−、+電極25、26の表面は、電気分解が效率的に起き、生成された水素酸素の気泡が容易に脱落されるようにナノ研磨される。
【0013】
本発明において、前記−、+電極25、26の表面にはトルマリン光触媒が附着される。
【0014】
本発明において、前記ナノ粒子形成部35は、前記第1のライン21に設けられる本体36と、前記本体36の内部に設けられて押送される電解液によって回転されるように斜めの角度に形成された羽根車37と、前記羽根車37の軸を支持するベアリング38やブッシングを含み、前記羽根車37は前記電極ユニット20に行くほど広くなる形態を有する。
【0015】
本発明において、前記混合ガス流入防止板40は、穴が形成された板材やメッシュ状の板材にトルマリン光触媒が形成されて具現される。
【0016】
本発明において、前記混合ガス分離フィルター50は、メッシュ状になっていて、光触媒が形成されて具現される。
【発明の効果】
【0017】
本発明による水素酸素混合ガス発生システムによると、水素及び酸素気泡を生成する−電極同士及び+電極同士でナノ粒子に割れることと同時に、微細な震動を有する水を供給することにより、電極同士から水素及び酸素気泡を効果的に発生させることと同時に、発生された気泡を効果的に脱落させることができる。これにより電解効率を高めることができ結果的に投入される電気エネルギーに比べて生成される水素酸素混合ガスの量が多くすることができて経済性を確保することができるし、したがって補助燃料を使用せずに燃消させることができる。
【0018】
さらに、第1のフィルターユニット及び第2のフィルターユニットを採用することによって、燃焼火花が逆火されないようにすることと同時に、高純度の混合ガスを生成することができてさらに安全な水素酸素混合ガス発生システムを具現することができるという作用及び効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による水素酸素混合ガス発生システムの構成を説明するための図面、
【図2】図1のナノ粒子形成部を抜粹して示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明による水素酸素混合ガス発生システムを添付された図面を参照して詳しく説明する。
【0021】
図1は本発明による水素酸素混合ガス発生システムの構成を説明するための図面であり、図2は図1のナノ粒子形成部を抜粋して示した図面である。
【0022】
示したように、本発明による水素酸素混合ガス発生システムは、水が電解されて具現された電解液が貯蔵される電解液貯蔵槽10と、多数の−電極25と+電極26で構成されるものであって、電解液貯蔵槽10の下部側と連結される第1、2のライン21、22及び発生された水素酸素混合ガスを前記電解液貯蔵槽10に供給するための第3のライン23を含む電極ユニット20と、第1のライン21または第2のライン22と連結されて電解液貯蔵槽10と電極ユニット20との間で電解液を循環させる循環ポンプ30と、電解液貯蔵槽20の内部で第1、2のライン21、22が連結される部分と第3のライン23が連結される部分の間に設けられるものであって、第3のライン23を介して流入される水素酸素混合ガスが第1、2のライン21に流入されないように遮断する混合ガス流入防止板40と、電解液貯蔵槽10の内部に設けられて、電解液から水素酸素混合ガスを分離するための混合ガス分離フィルター50と、混合ガス分離フィルター50の上部に形成されてその混合ガス分離フィルター50により分離された水素酸素混合ガスを捕集する捕集部60と、捕集部60から流入される水素酸素混合ガスがその捕集部60に逆流されることを防止するための水が貯蔵される第1のフィルターユニット70と、捕集部60と第1のフィルターユニット70を連結する第1のガスライン75と、第1のフィルターユニット70から流入される水素酸素混合ガスの純度を向上させることと同時に、第1のフィルターユニット70に逆流されることを防止するための有機剤が貯蔵された第2のフィルターユニット80と、第1のフィルターユニット70と第2のフィルターユニット80を連結する第2のガスライン85と、第2のフィルターユニット80から放出される水素酸素混合ガスが燃焼される時、燃焼火花が前記第2のフィルターユニット80に逆火されることを防止するための逆火防止部90と、逆火防止部90と連結されて水素酸素混合ガスを噴射するノズル(N)とを含むことを特徴とする。
【0023】
電解液貯蔵槽10の内部には電解液の水位を感知する水位感知部14が設けられる。水位感知部14は、電解液貯蔵槽10で消耗される電解液の量を測定し給水タンク(図示せず)から水が電解液貯蔵槽10へ供給されるようにする。このような水位感知部14は多様な形態で具現され得るが、例えば、浮標方式や、センサー方式等で具現され得る。このような水位感知部14及び給水タンクは当業界で使用される技術であるので詳細な説明は略する。
【0024】
さらに、電解液貯蔵槽10の下部側または上部側には水を充填するためのバルブ(V)が設けられる。
【0025】
電極ユニット20は、水を電気分解し水素と酸素を生産するためのものであって、所定の間隔を成して配置される多数の−電極25と+電極26とを含む。この際、−、+電極25、26の表面は、電気分解が效率的に起きて、生成された水素酸素の気泡が容易に脱落され得るようにナノ研磨されている。
【0026】
ナノ研磨とは、−、+電極25、26の表面をナノ単位で研いたことを意味する。このようなナノ研磨を介して−、+電極25、26表面の摩擦力を最小化することができて生成された水素及び酸素気泡が非常に容易に脱落され得る。特に、物質の大きさがバルク状からナノサイズに小くなる場合、機械的、烈蹟、電気的、磁気的、鉱学的物性が独特に変わるが、−、+電極25、26の表面をナノ研磨して物性を変化させることによって、水の電気分解をさらに活発させるものである。
【0027】
一方、−、+電極25、26の表面にはトルマリン光触媒が附着される。トルマリン光触媒はトルマリンを数マイクロから数ナノメートル単位の粉末に粉碎した後、約1300℃の温度で塑性することによって具現された後、−、+電極25、26に接着剤等を用いて附着されるものである。トルマリンは水晶のような結晶構造を有する六方晶係に属する鉱物であって、摩擦によって電気が生じ、また陰イオンを多量発生し、また電気分解をさらに促進させて水素及び酸素が多く生成されるようにする。このようなトルマリンは粉末に粉砕された後、塑性されることによって、電解液との接触面積を広げることができる幾多の微細気孔が形成された光触媒に具現され、このようなトルマリン光触媒を−、+電極25、26に附着することによって電解液の電気分解をさらに促進させることができる。
【0028】
さらに、−、+電極は、トルマリン光触媒を板型に成形することにより具現できることは当然である。
【0029】
前記の−、+電極は全体的に密封された構造であるボックスの内部に位置されるものである。
【0030】
循環ポンプ30は、第1のライン21または第2のライン22に設けられ電解液貯蔵槽10と電極ユニット20との間で電解液が循環されるようにする。本実施例において循環ポンプ30は第1のライン21に設けられて、電解液貯蔵槽10から流入される電解液を第1のライン21を介して電極ユニット20側に押送することを例として説明している。
【0031】
一方、第1のライン21または第2のライン22には循環ポンプ30によって電極ユニット20に押送される電解液の粒子を細く割ることと同時に、微細な圧力変動を起こすナノ粒子形成部35が設けられることができる。本実施例では第1のライン21にナノ粒子形成部35が設けられていることで説明する。これのためにナノ粒子形成部35は、第1のライン21に設けられる本体36と、本体36の内部に設けられて押送される電解液により回転されるように斜めの角度に形成された羽根車37と、羽根車37の軸を支持するベアリング38やブッシングとを含む。この際、羽根車37は電極ユニット20に行くほど広くなる形態を有する。このような構造によって循環ポンプ30によって押送される電解液は羽根車37を回転させ、羽根車37は通過される電解液を微細に割ると同時に数十万回以上の震動を引き起こすものである。さらに、羽根車37が電極ユニット20側に行くほど広くなる形態を有するので、電解液が羽根車37の広くなる部分を通過する時、羽根車37は水をさらに細く割って震動を引き起こす。このように微細に割れて震動を有するようになった電解液が電極ユニット20に流入された後、−電極25と+電極26によってさらに效率的に電気分解が行われる。
【0032】
さらに、前記のナノ粒子形成部35によって震動が印加された電解液は−、+電極25、26の表面に形成された水素酸素の気泡に衝撃を与えることによって、気泡を効果的に脱落させる。
【0033】
一方、前記の循環ポンプ30を採用せずに本願の水素酸素混合ガス発生システムが小さいこともある。すなわち、電極ユニット20から発生された水素及び酸素気泡が電解液貯蔵槽10に流入されると、その電解液貯蔵槽10の内部の圧力が高くなるので、電解液は自然に第1、2のライン21、22を介して循環されるためである。しかしながら、循環ポンプ30を適用する場合、電解液を強制に循環させるので電解効率を高めることができる。
【0034】
混合ガス流入防止板40は、第3のライン23を介して流入される水素酸素気泡が第1、2のライン21、22側に移動されるないようにするものである。これのために混合ガス流入防止板40は、穴が形成された板材やメッシュ状の板材からなっている。
【0035】
さらに、混合ガス流入防止板40は穴が形成された板材やメッシュ状の板材にトルマリン光触媒が附着されて具現され得る。トルマリン光触媒はトルマリンを数マイクロから数ナノメートル単位の粉末に粉碎した後、約1300℃の温度で塑性することによって具現された後、板材に接着剤等を用いて附着されるものである。トルマリンは水晶のような結晶構造を有する六方晶係に属する鉱物であって、周りの温度が上がる場合、陰イオンを多量発生して電解液の電気分解をさらに促進させる。このようなトルマリンは粉末に粉砕された後塑性されることによって、電解液との接触面積を広げることができる幾多の微細気孔が形成された光触媒に具現されて、このようなトルマリン光触媒を混合ガス流入防止板を成す板材に附着することによって、電解液の電気分解をさらに促進させることができる。特に、電気分解が進行される間に水の温度は約80〜90℃まで上昇し、これによってトルマリン光触媒はさらに多くの陰イオンを発生するので、電気分解はさらに促進される。
【0036】
混合ガス分離フィルター50は、電極ユニット20で発生された水素酸素混合ガスを電解液から分離して捕集部60に純粋な水素酸素混合ガスのみが捕集されるようにするものである。これのために混合ガス分離フィルター50は細かいメッシュ網に光触媒、さらに好ましくは上述したトルマリン光触媒が形成されて具現される。トルマリン光触媒はメッシュ網にコーティングされたりメッシュ網を製造する時に含有されるようにする。混合ガス分離フィルター50は、上昇する水素酸素混合ガス内部の含まれた異物、すなわち電気分解の時−、+電極で発生される異物や、供給される水に含まれた異物をフィルタリングすることによって、純粋な水素酸素混合ガスのみを捕集することができるようにするものである。特に、混合ガス分離フィルター50に光触媒が形成されているので、異物は光触媒作用によってさらに効果的に除去されるものである。
【0037】
捕集部60は混合ガス分離フィルター50の上部に形成された空間であって、混合ガス分離フィルター50によって分離された混合ガスが捕集される。
【0038】
第1のフィルターユニット70は、捕集部60から第1のガスライン75を介して流入される水素酸素混合ガスから異物を除去し、高純度の混合ガスに作るためのものであり、さらに水素酸素混合ガスが捕集部60に逆流されることを防止するための逆火防止機能をする。これのために、第1のフィルターユニット70は、その内部に水が貯蔵されて第1のガスライン75が連結される水貯蔵部71と、水貯蔵部71の上部に設けられるものであって、触媒が貯蔵された第1の触媒貯蔵部72と、水貯蔵部71と第1の触媒貯蔵部72の間を連結する第1のベンテュリ部73とを含む。
【0039】
この際、水貯蔵部71において水の上部側には、水を経由した水素酸素混合ガスが捕集される第1のサブ捕集部71aが形成されている。
【0040】
第1の触媒貯蔵部72には触媒が貯蔵されるが、このような触媒としてトルマリン光触媒、または白金触媒がある。このような第1の触媒貯蔵部72は化合物形態からなる異物を触媒作用によって除去するようになる。
【0041】
第1のベンテュリ部73は、それを経由する水素ガスと酸素ガスを均一に混合するためのものであると同時に、第1の触媒貯蔵部72に移動された混合ガスが第1のサブ捕集部71aに逆流されないようにするためのものである。これのために第1のベンテュリ部73の内部には、微細な流路が一個または多数個形成されていて、さらに好ましくは微細な流路がスクリュー形態からなる。第1のベンテュリ部73に形成された流露の直径は0.2mm〜10mm間である方が好ましい。
【0042】
実質的に、水貯蔵部71に流入された水素ガスと酸素ガスは部分的に混合されていない状態である。しかし、これら水素ガスと酸素ガスが第1のベンテュリ部73の流路を経由しながら自然に混合される。
【0043】
一方、水貯蔵部71の内部には水の水位を感知する水位感知部74が設けられる。水位感知部74は、水貯蔵部71で消耗される水の量を測定して給水タンク(図示せず)から水が水貯蔵部71に供給されるようにする。このような水位感知部74は多様な形態に具現され得るが、例えば、浮標方式や、センサー方式等に具現され得る。このような水位感知部74及び給水タンクは当業界で使用される技術なので、詳細な説明は略する。
【0044】
また、水貯蔵部71の内部に位置される第1のガスライン75の端部に連結された第1の異物除去フィルター76が設けられることができる。第1の異物除去フィルター76は第1のガスライン75を介して流入される水素酸素混合ガス内部に含まれた異物を除去する。
【0045】
前記の第1のフィルターユニット70の構造によって、第1のガスライン75を介して流入される水素酸素混合ガスに含まれた異物は、第1の異物除去フィルター76によって除去される。以後、異物が除去された混合ガスは上昇して第1のサブ捕集部71aに集められ、これによって第1のガスライン75に逆火されなくなる。さらに、第1のサブ捕集部71aに集められた混合ガスは、以後、第1のベンテュリ部73を経由しながらさらに均一に混合され、第1の触媒貯蔵部72を通過しながら化合物からなった異物が除去されて、高純度の混合ガスになる。
【0046】
第2のフィルターユニット80は、第1のフィルターユニット70から第2のガスライン85を介して流入される水素酸素混合ガスから異物を再び除去し、高純度の混合ガスに作るためのものであり、さらに水素酸素混合ガスが第1のフィルターユニット70に逆流されることを防止するための逆火防止機能をする。これのために、第2のフィルターユニット80は、その内部に有機剤が貯蔵され前記第2のガスライン8と5が連結される有機剤貯蔵部81と、有機剤貯蔵部81の上部に設けられるものであって、触媒が貯蔵された第2の触媒貯蔵部82と、有機剤貯蔵部81と第2の触媒貯蔵部82の間を連結する第2のベンテュリ部83とを含む。
【0047】
有機剤貯蔵部81において有機剤の上部側には、有機剤を経由した水素酸素混合ガスが捕集される第2のサブ捕集部81aが形成されている。
【0048】
第2の触媒貯蔵部82には触媒が貯蔵されるが、このような触媒としてトルマリン光触媒、または白金触媒がある。このような第2の触媒貯蔵部82は化合物形態からなる異物を触媒作用によって除去するようになる。
【0049】
第2のベンテュリ部83は、水素ガスと酸素ガスを均一に混合して混合ガスを形成するためのものであると同時に、第2の触媒貯蔵部82に移動された混合ガスが第2のサブ捕集部81aに逆流されないようにするためのものである。これのために第2のベンテュリ部83の内部には微細な流路が一個または多数個形成されていて、さらに好ましく微細な流路がスクリュー形態からなる。第2のベンテュリ部83に形成された流路の直径は0.2mm〜10mm間である方が好ましい。
【0050】
第1のフィルターユニット70を経由した後、有機剤貯蔵部81に流入された水素ガスと酸素ガスは、依然部分的に混合されないこともある。しかしながら、これら水素ガスと酸素ガスが第2のベンテュリ部83の流路を経由しながらさらに均一に混合され得る。
【0051】
一方、有機剤貯蔵部81の内部には有機剤の水位を感知する水位感知部84が設けられる。水位感知部84は、有機剤貯蔵部81で消耗される有機剤の量を測定し有機剤供級タンク(図示せず)から有機剤が有機剤貯蔵部81に供給されるようにする。このような水位感知部84は多様な形態に具現されるが、例えば、浮標方式や、センサー方式等に具現され得る。このような水位感知部84及び有機剤供級タンクは当業界において使用される技術であるので詳細な説明は略する。
【0052】
前記の第2のフィルターユニット80の構造によって、第2のガスライン85を介して流入される水素酸素混合ガスに含まれた異物は、第2の異物除去フィルター86によって除去される。以後、異物が除去された混合ガスは上昇して第2のサブ捕集部81aに集められ、これによって第2のガスライン85に逆火されなくなる。さらに、第2のサブ捕集部81aに集められた混合ガスは、以後、第2のベンテュリ部83を経由しながらさらに均一に混合され、第2の触媒貯蔵部82を通過しながら化合物からなった異物が除去されて、高純度の混合ガスになる。
【0053】
ここで、有機剤を使用する理由は、その有機剤を通過する混合ガスの点火が容易になるようにするために、また有機剤の種類を異にすることによって火花の色を多様に変化させることができるためである。すなわち、水素酸素混合ガスが容易に点火されるように着火温度を低めることによりガスの質を高級化することができる。また添加物を添加することによって、水素酸素混合ガスが流出される際、これを確認するためのにおいが発生されるようにすることができる。再度説明すると、有機剤は水素酸素混合ガスの点火が容易になるように着火温度を低めることであり、これのために有機剤は着火温度が低いものであって、例えば、広範囲に知られているアルコールを使うことができる。
【0054】
逆火防止部90は、第2のフィルターユニット80から放出される水素酸素混合ガスが第2のフィルターユニット80に逆流することを防止することによって、水素酸素混合ガスが燃焼される時、燃焼火花が第2のフィルターユニット80に逆火されることを防止する。このような逆火防止部90は本願の水素酸素混合ガス発生システムの安全装置となる。このような逆火防止部90は、ガス燃焼装置において一般的に使用される技術であるのでこれ以上の詳細な説明は略する。
【0055】
一方、逆火防止部90とノズル(N)の間には、逆火を最終的に防止するためのチェックバルブ95が設けられることができる。チェックバルブ95は逆火防止部90からノズル(N)方向にのみ流れるようにし、その内部にはノズル(N)方向のみに弾性力を印加するスプリングと、そのスプリングに弾性バイアースされノズル(N)方向の入口を選択的に開閉するボールからなる。このようなチェックバルブ95の構造は、公知の技術であるのでこれ以上の詳細な説明は略する。
【0056】
前記の構造によって、電極ユニット20で直流電気エネルギーが印加されることにより−電極25同士及び+電極26同士の間で電気分解が起きながら水素及び酸素気泡が発生し、これらは混合されて第3のライン23を介して電解液貯蔵槽10の内部に流入される。この際、混合ガス流入防止板40は、第3のライン23を介して流入される水素酸素気泡が第1のライン21側に移動されることができないようにする。
【0057】
以後、水素酸素混合ガスは混合ガス分離フィルター50を経由した後、捕集部60に集められる。この際、混合ガス分離フィルター50は、水素酸素混合ガスを電解液から分離して捕集部60に純粋な水素酸素混合ガスのみが捕集されるようにする。
【0058】
以後、捕集部60に捕集された水素酸素混合ガスは、第1のガスライン75→第1のフィルターユニット70→第2のガスライン85→第2のフィルターユニット80を経由した後、逆火防止部90→チェックバルブ95→ノズル(N)を介して燃焼ガスに使用するようになる。
【0059】
本発明は図面に示された一実施例を参照に説明されたが、これは例示的なものに過ぎなくて、本技術分野における通常の知識を有する者なら、これにより多様な変形及び均等な他の実施例が可能である点が理解できる。
【符号の説明】
【0060】
10:電解液貯蔵槽 14:水位感知部
20:電極ユニット 21、22:第1、2のライン
23:第3のライン 25、26:−、+電極
30:循環ポンプ 35:ナノ粒子形成部
40:混合ガス流入防止板 50:混合ガス分離フィルター
60:捕集部 70:第1のフィルターユニット
71:水貯蔵部 71a:サブ捕集部
72:第1の触媒貯蔵部 73:第1のベンテュリ部
74:水位感知部 75:第1のガスライン
76:第1の異物除去フィルター 80:第2のフィルターユニット
81:有機剤貯蔵部 81a:サブ捕集部
82:第2の触媒貯蔵部 83:第2のベンテュリ部
84:水位感知部 85:第2のガスライン
86:第2の異物除去フィルター 90:逆火防止部
95:チェックバルブ N:ノズル V:バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水が電解されて具現された電解液が貯蔵される電解液貯蔵槽10と、
多数の−電極25と+電極26で構成されるものであって、前記電解液貯蔵槽10の下部側と連結される第1、2のライン21、22及び発生された水素酸素混合ガスを前記電解液貯蔵槽10に供給するための第3のライン23を含む電極ユニット20と、
前記電解液貯蔵槽10の内部に設けられて、電解液から水素酸素混合ガスを分離するための混合ガス分離フィルター50と、
前記混合ガス分離フィルター50の上部に形成され、その混合ガス分離フィルター50によって分離された水素酸素混合ガスを捕集する捕集部60と、
前記捕集部60から流入される水素酸素混合ガスが、その捕集部60に逆流されることを防止するための水が貯蔵される第1のフィルターユニット70と、及び
前記捕集部60と第1のフィルターユニット70を連結する第1のガスライン75とを含むことを特徴とする水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項2】
前記第3のライン23は前記第1、2のライン21、22の上部側に位置され、前記第1、2のライン21、22と前記第3のライン23の間には、前記第3のライン23を介して流入される水素酸素混合ガスが前記第1、2のライン21、22に流入されないように遮断する混合ガス流入防止板40とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項3】
前記第1のライン21または第2のライン22と連結され、前記電解液貯蔵槽10と電極ユニット20の間で電解液を循環させる循環ポンプ30と、前記第1のライン21または第2のライン22に設けられて前記循環ポンプ30によって前記電極ユニット20に押送される電解液の粒子を細く割ることと同時に、微細な圧力変動を起こすナノ粒子形成部35とをさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項4】
前記第1のフィルターユニット70は、その内部に水が貯蔵され前記第1のガスライン75が連結される水貯蔵部71と、前記水貯蔵部71の上部に設けられるものであって触媒が貯蔵された第1の触媒貯蔵部72と、前記水貯蔵部71と第1の触媒貯蔵部72の間を連結する第1のベンテュリ部73とを含むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項5】
前記水貯蔵部71の内部に位置される第1のガスライン75の端部に連結された第1の異物除去フィルター76をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項6】
前記第1のフィルターユニット70から流入される水素酸素混合ガスの純度を向上させることと同時に、第1のフィルターユニット70に逆流されることを防止するための有機剤が貯蔵された第2のフィルターユニット80と、及び前記第1のフィルターユニット70と連結される第2のガスライン85とをさらに含むことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項7】
前記第2のフィルターユニット80は、その内部に有機剤が貯蔵されて前記第2のガスライン85が連結される有機剤貯蔵部81と、前記有機剤貯蔵部81の上部に設けられるものであって、触媒が貯蔵された第2の触媒貯蔵部82と、前記有機剤貯蔵部81と第2の触媒貯蔵部82の間を連結する第2のベンテュリ部83とを含むことを特徴とする請求項6に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項8】
前記有機剤貯蔵部81の内部に位置される第2のガスライン85の端部に連結された第2の異物除去フィルター86をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項9】
前記−、+電極25、26の表面は、電気分解が効率的に起きて、生成された水素酸素の気泡が容易に脱落され得るようにナノ研磨されたことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項10】
前記−、+電極25、26の表面にはトルマリン光触媒が附着されたことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項11】
前記ナノ粒子形成部35は、前記第1のライン21に設けられる本体36と、前記本体36の内部に設けられて押送される電解液によって回転されるように斜めの角度に形成された羽根車37と、前記羽根車37の軸を支持するベアリング38やブッシングを含み、
前記羽根車37は前記電極ユニット20に行くほど広くなる形態を有することを特徴とする請求項3に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項12】
前記混合ガス流入防止板40は、穴が形成された板材やメッシュ状の板材にトルマリン光触媒が形成されて具現されたことを特徴とする請求項2に記載の水素酸素混合ガス発生システム。
【請求項13】
前記混合ガス分離フィルター50は、メッシュ状になっていて、光触媒が形成されて具現されたことを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の水素酸素混合ガス発生システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−18886(P2010−18886A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−165925(P2009−165925)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(509198859)
【Fターム(参考)】