説明

汗吸収用化粧品およびその製造方法

本発明は、汗吸収複合体を含む防臭剤などの特に含水の汗吸収用化粧品に関する。本発明は、さらに前記汗吸収複合体および前記汗吸収用化粧品の製造方法に関する。
本発明の汗吸収用化粧品は、i)基本組成物と、ii)(a)少なくとも1つの吸水成分と、(b)少なくとも1つの表面活性剤と、(c)少なくとも1つの電解質と、(d)少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体と、を含む汗吸収複合体を含有する。基本組成物中の汗吸収複合体は、乳化粒子の形で存在する。前記粒子は、少なくとも1つの吸水成分の、水に膨潤可能な三次元網から成り、少なくとも1つの表面活性剤で少なくとも部分的に覆われている。少なくとも1つの電解質の少なくとも一部は、少なくとも1つの吸水成分の三次元網の空間に抱合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基本組成物並びに汗吸収複合体を含む、防臭剤等の、特に含水の汗吸収用化粧品に関する。本発明は、さらに前記汗吸収複合体および汗吸収用化粧品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発汗抑制作用を有する化粧品はよく知られている。これは様々な製品階級に分けられる。防臭剤は、汗の細菌分解によって生じる不快な匂いを除去する。したがって防臭剤はしばしば抗菌物質並びに香料などの芳香物質を含む。多くの精油は抗菌の性質も芳香の性質も有するので頻繁に防臭剤への使用が見出される。汗の生成を抑制するために発汗抑制剤と呼ばれる製品は、作用物質として収斂剤(発汗抑制活性剤)、特にアルミニウム塩またはジルコニウム塩を含む。防臭剤は基本的に含水であるのに対して、(シリコーン油または鉱油などの無極性相に懸濁した収斂剤を含む)典型的な発汗抑制剤は、収斂剤の重合を阻止するため大抵無水である。それでも最近新しい世代の透明な発汗抑制剤が開発され、これはその美的外見のために人気を増している。この新しい世代の発汗抑制剤は、通常プロピレングリコール、収斂剤、水および油を含む乳剤である。しかしながらこのタイプの発汗抑制剤は、収斂剤の重合のために従来のタイプのものより活性が低い。
【0003】
防臭剤と発汗抑制剤という2つの製品階級は、汗を吸収して爽やかで乾燥した皮膚感にすることができる追加の物質を含むことができる。慣例の汗吸収成分は、例えば天然または化学修飾した多糖または多糖ゴムまたは合成ポリマーなどのポリマーである。そのようなポリマーは、水を受け入れられる三次元の網状組織を形成する。(乳剤型の防臭剤と発汗抑制剤を含む)含水製品の共通の問題は、含水組成物に入れられるやいなや吸水成分がすぐにその吸収能力を失うことである。
【0004】
国際特許第03/030853号からほぼ無水の腋の下用製品が知られていて、これは特殊な吸水ポリマー、揮発性シリコーンおよびゲル化剤を含み、および任意で少量の界面活性剤(組成物を安定化させるため)、発汗抑制作用物質または防臭剤、不揮発性シリコーンおよび乳化剤を含む。この製品は、吸水ポリマーが分散粒子の形で存在する懸濁液である。吸水ポリマーが水中で膨潤してその水分貯蔵能力を失うので、この組成物は通常の含水防臭剤組成物への使用には適さない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、特に含水組成物内で吸水能力が増大および持続して、周知の防臭製品の組成物問題を克服する、汗を吸収する化粧品、特に防臭剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1の特徴を有する汗を吸収する化粧品によって解決される。本発明の製品は(質量部で)、
i) 基本組成物と、
ii) (a)0.1〜90%の少なくとも1つの吸水成分と、
(b)0.1〜80%の少なくとも1つの表面活性剤と、
(c)0.001〜20%、特に0.01〜20%の少なくとも1つの電解質と、
(d)任意で0〜50%の少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体とを含む汗吸収複合体を含む。
【0007】
その場合に基本組成物中の汗吸収複合体が、少なくとも1つの吸水成分の、水に膨潤可能な三次元ポリマー網により構成され、少なくとも1つの表面活性剤で少なくとも部分的に覆われて(被膜されて)いる乳化粒子の形で存在することが重要である。
【0008】
この複合体内では、溶媒および/または媒体に完全には膨潤しないが(その際三次元のゲル状ポリマー網の粒子を形成するために)水に膨潤する能力がある少なくとも1つの吸水成分が、少なくとも1つの表面活性剤により被膜されて(覆われて)いるために、化粧品の基本組成物から水分が吸収されないよう保護されている。同時にこの少なくとも1つの界面活性剤の被膜は、吸収物質の粒子を安定化させ、それによってその汗吸収能が維持される。表面活性剤による被膜はさらに、吸収体粒子が基本組成物中に均一に懸濁するのを助ける。皮膚に塗るとこの基本組成物中に含まれる水分が蒸発/揮発し、それによって脱水された製品が皮膚上に薄いフィルムを形成する。この工程によって界面活性剤が皮膚と吸水成分との間に残ることができる。その場合に表面活性剤は吸水成分の皮膚への付着を促進し、この成分と皮膚が接触できるようにして粒子が汗を取り入れることを可能にする。カプセル化のために、吸水成分は基本組成物の水でほんのわずかしか膨潤しないので、したがって吸水能力の大部分は汗を受け入れるために使用できる。結果として吸収体物質の高い汗吸収能力が、周知の組成のものより長い期間に亘り保持される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の化粧品、特に汗吸収複合体は、卓越した汗吸収能力、湿気の減少、微生物阻止、および最終的には明らかな防臭的有用を有する。この複合体は、どのような化粧品にも使用され、特に腋の下用防臭剤などの含水製品への使用に適する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の特に好ましい形態にしたがって、汗吸収複合体は、
(a)10〜80%、特に好ましくは20〜70%、好ましくは約30〜50%の少なくとも1つの吸水成分と、
(b)10〜70%、特に20〜60%、好ましくは約30〜45%の少なくとも1つの表面活性剤と、
(c)0.05〜15%、特に0.1〜10%、好ましくは約1〜5%の少なくとも1つの電解質と、
(d)任意で0〜50%の少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体を含む。
【0011】
これらの範囲は、個々の成分の性質並びに化粧品の種類に依存して著しく変化し得る。
【0012】
少なくとも1つの電解質は、好ましくは少なくとも部分的に少なくとも1つの吸水成分のポリマー網の空間内に抱合されて存在し、ポリマー鎖間の水素結合および/または疎水性相互作用などの物理的な力を引き起こす。この立体配座は、吸水成分の主鎖の過度に強い水素結合を阻止するので、水/汗が容易に浸入して吸収体分子が互いに離されて迅速に水和される。言い換えると分子間および分子内水素結合が電解質によって離され、水の浸入を容易にする。電解質の吸収体物質への抱合がポリマー網の汗ないし水分吸収能力をさらに高め、水分がこの空間内に引き留められることが示された。このようにして電解質は、皮膚上の望まれる乾燥感を高める。
【0013】
少なくとも1つの吸水成分は、少なくとも1つの溶媒および/または媒体にはほとんど溶解しないが、他方水に膨潤するので、化粧品の基本組成物中に含まれる水に完全に溶解せずに存在する。これは、その乾燥質量に対して少なくとも20%、特に少なくとも50%の吸水能力を有する。複合体内の吸水成分の平均粒径は、0.1〜450μm、特に10〜200μmの範囲にある。50〜100μmの平均粒径をもつ粒子が特に良い結果を示している。
【0014】
上述の汗吸収複合体を含む化粧品は、多様な製品群から選択することができる。この製品群は、防臭剤(特に腋の下用防臭剤)、全防臭調合剤、ペンシル、スプレー、エアロゾル、クリーム、日焼け止め、アフターシェーブ、ローション、ファンデーションおよびメーキャップを含む。本発明の複合体の利点は、その水分貯蔵能力を失うことなく任意の標準調合剤(基本組成物)、特に防臭剤ベースなどの含水組成物に容易に添加できることにある。典型的にはそのような製品は、1〜40重量%、特に3〜20%の水を含む。通常の防臭製品は一相組成物で、約12重量%の水を含む。
【0015】
汗吸収複合体は、基本的には0.05〜99重量%の広い濃度の範囲で化粧品に使用することができる。通常この複合体は、0.1〜10重量%、好ましくは0.25〜5%の範囲で基本組成物に含まれる。防臭剤基本組成物中に複合体は、好ましくは0.1〜10%、特に約1%の質量部を有する。防臭剤基本組成物自体は、通常60〜90重量%、特に70〜80%の少なくとも1つの溶媒、5〜20%、特に10〜15%の水、および1〜15%、特に5〜8%の少なくとも1つのゲル化剤を含む。
【0016】
化粧品は、もちろんその他の補助物質および/または活性剤を含むことができ、それらは例えば顔料、色素、酸化防止剤、保存料、その他の保湿物質、軟化剤、香料、安定剤、細胞ターンオーバー促進剤、細胞増殖促進剤、抗炎症剤、抗菌剤、ホルモン調整剤、酵素抑制剤、紫外線吸収剤、日焼け止めなど並びにそれらの混合物である。
【0017】
すでに述べたように本発明の化粧品は、汗吸収複合体の吸収体粒子を少なくとも1つの界面活性剤で被膜する/覆うことを特徴とする。汗吸収複合体の構造はあるプロセスによって得られ、このプロセスは、
(a)少なくとも1つの吸水成分と少なくとも1つの電解質を混ぜ合わせるステップと、
(b)均一な混合物が得られるまで、撹拌および熱を供給しながら少なくとも1つの表面活性剤を添加するステップと、
溶媒および/または媒体が使用される場合に、
(c)ステップ(b)による混合物に、少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体を添加して、ほぼ均一な混合物へ混ぜ合わせるステップとを含む。
【0018】
ステップ(b)で熱的エネルギー(加熱)および(撹拌による)せん断力を供給することは、表面活性剤と吸水成分内の分子間および分子内結合を切り、続く冷却工程で少なくとも1つの表面活性剤と少なくとも1つの吸水成分間の新しい物理的相互作用(特に疎水性相互作用および水素結合)の形成を可能にするために重要である。この熱およびせん断力の供給無しでは界面活性剤と吸水成分はわずかな物理的相互作用しか示さず、化粧基本組成物に添加後化粧品に有意な吸水能力を付与できない。
【0019】
化粧品を製造するためには、そのように予備製造された、すでに被覆された吸収体粒子を含む汗吸収複合体を単に適切な基本組成物、特に含水防臭剤基本組成物に添加するだけである。
【0020】
下記に、本発明の汗吸収複合体の個々の内容物質に適する物質を挙げる。
【0021】
吸水成分
少なくとも1つの吸水成分を、水に膨潤する能力があり、その際三次元のゲル状網を形成する任意の天然または合成ポリマーから選択する。
【0022】
存在する、大抵好ましい吸水成分は、ゴムないしゴム状ポリマーを表す。本発明の枠内で「ゴム」は、一般的には土壌植物または海洋植物若しくは微生物から単離することができ、その分散液の粘性および/または膨潤性に寄与する能力を有する任意の水溶性ポリマーと定義される。吸水成分は、好ましくは植物性または微生物による生合成による陸上または海洋生物由来のゴムである。そのようなゴムは、主に単糖の繰り返し単位を含み、好ましくは少なくとも100,000g/モルの比較的高い分子量を有する。好ましいゴムの例は、グアルゴム(Cyamopsis tetragonolobus−ゴム)、グアル誘導体、イナゴ豆澱粉、セルロースゴム、アラビアゴム、カラヤゴム、トラガカントゴム、海草由来のゴム(寒天、カラギーン、フルセララン(Furcellaran)およびアルギン酸塩を含む)、硬グルカン(スクレロチンゴム)、タマリンド澱粉、キサンタン、デキストラン、ゲラン(Gellan)、アルギン酸プロピレングリコールなど、並びに誘導体およびこれらの混合物である。
【0023】
吸水成分のその他の好ましい階級は、植物由来の多糖であり、これは主にヘキソースおよび/またはペントースの単糖繰り返し単位を含む。特別な例は、天然セルロース、天然繊維、セルロース誘導体、微細結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ペクチン、マルトデキストリン、イヌリン、イヌリン誘導体、澱粉、澱粉誘導体、これらの誘導体および混合物を含む。
【0024】
適切な吸水成分のさらに別のグループは、化学修飾多糖、特にセルロース誘導体、澱粉誘導体、ペクチン誘導体、澱粉/アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムグラフト重合体(澱粉グラフト重合体)およびこれらの混合物を含むグループから選択される。
【0025】
本発明のその他の形態にしたがって、少なくとも1つの吸水成分は、特にアクリル酸、アクリルアミド、メタクリル酸、これらの誘導体または混合物の繰り返しを含むポリアクリル酸塩ベースの合成ポリマーから選択される。この化合物の例は、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、その共重合体およびこれらの混合物を含む。
【0026】
好ましい吸水成分のその他のグループは、ケイ酸(Si(OH)ないしSiO)および任意の種類のその誘導体および変性体から選択される。適切な例は、その縮合生成物であるポリケイ酸((SiO)×nHO)、無水ケイ酸(シリカ、SiO)、発熱性ケイ酸(「燻蒸シリカ」)、水和ケイ酸(SiO×nHO)、シリカゲル、ケイ酸エステルおよび/またはケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウムおよびケイ酸カルシウムなどのケイ酸塩を含む。複合体を製造する前にまずオイル相に予備分散させることによって、これらのケイ酸成分の吸水率および吸水能力を劇的に増大できることが判明した。
【0027】
もちろん前述の吸水成分の混合物も同様に使用できる。
【0028】
表面活性剤
すでに述べたように、少なくとも1つの表面活性剤は、吸水成分の粒子外面に被膜を形成する機能を有し、それによってその表面の性質が影響を受ける。特に表面活性剤は、ポリマーが皮膚上に保持されるようにし、基本組成物からの望まれない水分吸収から保護する。表面活性剤は、モノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマーおよびポリマーを含む化合物を含み、これらは十分な強さの親水機能と同じく親油機能を有していて、組成物の親水部分に対しても親油部分に対しても親和力を形成する。そのような試薬は、吸水粒子の周りに配向膜を形成する。このようにして吸水成分の粒子は組成物中安定に均一分散する。
【0029】
上述の目的のために表面活性剤は、13未満、特に2〜13、好ましくは3〜11の範囲の親水/親油バランス(HLB)を有する。非常に良好な結果は、3〜9、好ましくは4〜8の範囲のHLBを有する表面活性剤を用いて得られる。HLBはC.グリフィンが開発した無次元値であり、物質の親水部分に対する親油部分の相対的な割合を考慮したものである。HLBに関する数値の割り当ては、分子内の化学基の作用に基づく(D.L.Courtney、「化粧品の表面活性剤」、2版、Marcel Dekker Inc.ニューヨーク、1997年、128〜130ページ)。
【0030】
本発明の好ましい形態にしたがって、少なくとも2つの表面活性剤の混合物が複合体内で使用される。この場合には有効に決められた組合せの平均HLBが上述の範囲内に含まれることを前提として、上述の範囲外のHLB値を有する界面活性剤を使用することができる。
【0031】
少なくとも1つの表面活性剤は、非イオン性、アニオン、カチオンまたは両性化合物またはそれらの組合せである。選択された例は、脂肪アルコール、エトキシ化アルコール、エトキシ化トリグリセリド、エトキシ化オイル、モノグリセリド、アルキル−またはアルケニルグリコールのカルボン酸エステル、ポリオールのC1−C40脂肪酸エステル、ポリオールのC1−C40脂肪酸エーテル、アルキル−またはアルケニルグリコールのC1−C40脂肪酸エステル、ポリグリセリンエステル、C1−C40脂肪酸のポリグリセリンエステル、炭化水素誘導エステル、糖エステルおよびポリエステル、アルコキシ化糖エステルおよびポリエステル、C1−C40脂肪酸のエトキシ化カルボン酸エステル、脂肪酸のソルビタンまたはポリソルビタン酸エステル、脂肪酸のエトキシ化ソルビタンエステル、脂肪酸のエトキシ化糖エステル、C1−C40脂肪アルコールのC1−C40脂肪酸エステルのアルコキシ化誘導体、C1−C40脂肪アルコールのC1−C40脂肪酸エーテルのアルコキシ化誘導体、ポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールエステル、エトキシ化ポリシロキサン、アルキルグリコシド、アルカノールアミド、アミンオキシド、リン酸セチル、セチルリン酸カリウム、セチルリン酸ジエタノールアミン、カルボン酸およびその誘導体、スルホン酸誘導体、硫酸誘導体、リン酸誘導体、エトキシ化リン酸脂肪エーテル、脂肪酸アミド、ラクチル酸アシル、アルキルアミドアルキルアミン、アルキルアミン、アルキルイミダゾリン、アルキル置換アミノ酸およびこれらの混合物を含む。特別な例は、ステアリン酸サッカロースおよびセスキオレイン酸ソルビタンおよびこれらの混合物である。
【0032】
電解質
少なくとも1つの電解質の課題は、複合体(特に粒子)を安定化させ、イオン間の静電反発相互作用、ポリマー鎖間の力および粒子の浸透圧によって水分の吸収を高めることにある。このようにして電解質は粒子内部に水分を戻し、粒子の安定性および構造を保持できるようにする。
【0033】
適切な電解質は、アルカリ金属塩、アンモニア、低分子アミン、二価または三価カチオンの塩、リン酸塩、石抽出物およびこれらの混合物を含むグループから選択された1つまたは複数の種類である。特別な例は、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウムおよびこれらの混合物である。
【0034】
吸水複合体中必要な電解質の質量部は、電解質の物理的および化学的な性質にもその他の成分の物理的および化学的な性質にも依存する。
【0035】
溶媒/媒体
汗吸収複合体内の溶媒および/または媒体の存在は任意である。これは通常少なくとも1つの表面活性剤が固体である場合にのみ必要である。液体で存在する表面活性剤の場合には、溶媒および/または媒体の必要性が生じない。
【0036】
少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体は、グリコール、グリセリン、極性および無極性油、炭化水素、エーテル、エステル、中鎖および長鎖アルコール、アルコキシ化アルコール、多水素化アルコール、ポリオールおよびこれらの混合物を含むグループから選択される。特別な例は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ジアセチン、トリアセチン、パルミチン酸イソプロピル、イソドデカン、イソヘキサデカン、トリグリセリド、鉱油およびこれらの混合物を含む。
【0037】
本発明のその他の好ましい形態は、それ以外の従属請求項で挙げられた特徴から判明する。
【0038】
本発明を、下記の実施例で付属図に基づいてさらに詳しく説明する。
【実施例】
【0039】
(1)汗吸収複合体の製造
少なくとも1つの吸水成分を、撹拌機を備えた、清潔で乾燥した特殊鋼製の釜に入れる。それから少なくとも1つの電解質を添加する。ゆっくり撹拌しながら混合物を50〜100℃の温度に加熱し、この温度で保持する。続いて少なくとも1つの表面活性剤をゆっくり釜に添加する。50〜100℃のバッチ温度に保ちながらこの混合物を、不溶の原料を含まないほぼ一様(均一)な混合物が得られるまで少なくともさらに15分間連続撹拌する。個々の内容物に関連してそのようにして製造された複合体は、ペースト、軟らかい固形または硬い蝋の粘り気を有する。
【0040】
内容物の正確な量は、選択された物質に依存する。典型的な質量関連比率は、吸水成分:電解質:表面活性剤:50:5:45である。吸水成分の、表面活性剤に対する質量比は1:(0.25〜2)、好ましくは1:(0.5〜1.5)である。この方法の好ましいバッチ温度は、内容物、特に吸水成分および表面活性剤の融点に依存する。この温度は50〜100℃、特に60〜90℃の間で変化する。70〜80℃のバッチ温度が大抵の内容物に適する。
【0041】
固体の表面活性剤を使用する場合には、続いてさらに溶媒および/または媒体を、吸水成分、電解質および表面活性剤から成る混合物に添加し、不溶の原料のない均一な混合物ができるまで撹拌する。
【0042】
(2)防臭剤ペンシルの製造
(1)で製造された汗吸収複合体0.1〜10g、特に1〜2gを、60〜90℃、特に70〜80℃のバッチ温度で常に撹拌しながら溶融した防臭剤基本組成物に添加すると、合わせて100gの均一混合物が得られる。この防臭剤基本組成物は、通常少なくとも1つの溶媒(プロピレングリコールなど)を60〜90%、特に65〜80重量%、水を5〜30%、特に10〜25%、少なくとも1つのゲル化剤(ステアリン酸ナトリウムなど)を1〜15%、特に5〜13%含む。続いてこの混合物を、ペンシル形を得るために室温に冷却する。
【0043】
(3)様々な吸水成分の吸水挙動(未処理原料)
それぞれ原料(未処理の吸水成分)の決められた量を、相対湿度95〜99%の湿度調節室に入れ、そこで8週間保温する。それぞれの試料のパーセントによる水分吸収を、湿度調節室内で保温前および保温後の重量差によって、質量の差を保温前の試料質量で割ることによって計算した。
【0044】
図1は、考えられる吸水成分候補の幾つかの例の8週間にわたる水分吸収経過を示す。下記の吸水成分、則ち、微細結晶セルロース(曲線1)、無水ケイ酸(シリカ)(2)、セルロース粉末(3)、多糖ゴム(4)、セルロースゴム(5)、澱粉グラフトポリマー(6)およびポリアクリル酸の塩=ポリアクリル酸ナトリウム(7)の結果を表す。これらのデータは、明らかに多糖ゴム、セルロースゴム、澱粉グラフトポリマーおよびポリアクリル酸ナトリウム(曲線4〜7)が、それぞれ原料の乾燥質量に対して100%を超える水分貯蔵能力を有することを示している。したがってこれらの成分は、本発明の汗吸収複合体に好ましく使用される。
【0045】
(4)防臭剤基本組成物中の様々な吸水成分の吸水挙動
未処理の吸水成分(原料)それぞれ5gを95gの溶融した防臭剤基本組成物(プロピレングリコール70〜80重量%、HO10〜15%、ステアリン酸ナトリウム5〜8%)と共に、均一な混合物が得られるまで撹拌した。この混合物を、ペンシル形を得るために室温に冷却した。
【0046】
この混合物のそれぞれ決められた量を、水過剰の密封容器内でガラス繊維上に置き、続いて37℃で24時間保温した。純粋な防臭剤基本組成物の試料を、同様に容器に保温した。過剰の水を容器から慎重にデカントしてからパーセントによる水分吸収を、水にさらす前後の各試料の重量差によって算出した。
【0047】
微生物の生合成による多糖ゴム(Sclerotium gum、Alban Muller Ind.製)および植物由来の多糖ゴム(キサンタンおよびCyamopsis tetragonolobus−ゴム(=グアル)から成るブレンド、TIC gums,INC.製)に関する結果を図2に表す。加えて純粋な防臭剤基本組成物の水分吸収をリファレンスとして示す。結果を、保温前に多糖を加えたかまたは多糖無しの防臭剤ベースのグラム当たりの吸収されたグラムでの水分量で挙げる。これらのデータは、多糖ゴムを含む防臭剤が、多糖を添加しない通常の防臭剤より1.5倍の水を吸収することを示している。これは、通常の含水防臭剤基本組成物への1重量%の多糖ゴムの添加が、15〜23%の追加の水分貯蔵能力を付与することを裏付ける。
【0048】
(5)本発明の第1形態による防臭剤基本組成物中の様々な汗吸収複合体の吸水挙動
本発明の電解質含有汗吸収複合体(複合体A)並びに電解質を含まない複合体(複合体B)を、上述の手順で製造した。両複合体の組成を表1に挙げる。
【0049】
この複合体のそれぞれ1gを、97.5gの溶融した防臭剤基本組成物(プロピレングリコール70〜80重量%、HO10〜15%、ステアリン酸ナトリウム5〜8%)および1.5gの香料と共に、均一な混合物が得られるまで撹拌した。この混合物を、ペンシル形を得るために室温に冷却した。そのようにして得られた生成物は、したがって1重量%の各複合体ないし0.5重量%の吸水成分を含有していた。
【0050】
この混合物のそれぞれ決められた量を、水過剰の密封容器内でガラス繊維上に置き、続いて37℃で24時間保温した。過剰の水を容器から慎重にデカントしてからパーセントによる水分吸収を、水にさらす前後の各試料の重量差によって算出した。
【0051】
複合体AおよびB並びに香料を含む純粋な防臭剤基本組成物に関する結果を図3に表す。図2の防臭剤基本組成物に対して純粋な防臭剤基本組成物の水分貯蔵能力が増えたことは、水分吸収にプラスの影響を及ぼす香料に起因する。これらのデータは、複合体AおよびBを含む防臭剤が、通常の防臭剤に対して0.7〜0.2倍の水を吸収できることを示している。さらにこれらのデータは、電解質が吸収物質の水分貯蔵能力に非常に良好な影響を及ぼすことを裏付ける。結果として本発明の複合体の形で添加された1重量%の多糖ゴムが、通常の防臭剤基本組成物に対してさらに360%の水分貯蔵能力を招く。この例は、防臭剤中の本発明の汗吸収複合体が純粋な吸水成分に対して非常に高い水分貯蔵性を招くことを裏付ける。
【0052】
【表1】

【0053】
(6)本発明の第2形態による防臭剤基本組成物中の様々な汗吸収複合体の吸水挙動
実施例5に類似で、表2に挙げた(グラムまたは重量%での)組成を有する2種の吸水複合体(複合体CおよびD)を製造した。これらの複合体は、主に電解質(クエン酸ナトリウム)の割合で区別される。これらの複合体を上述のように、表3に挙げた(グラムまたは重量%での)組成の防臭製品を得るために防臭剤基本組成物に入れた。その場合に表2および3で挙げられた範囲は、ほぼ一連の試験をカバーする範囲である。それに対して括弧内に挙げられた値は、具体例に相当する。結果として複合体Cを含む製品(テスト76−1)は電解質を0.05重量%、複合体Dを含む製品(テスト76−2)は電解質を0.001重量%含む。複合体無し、およびそれにより電解質無しの比較例を同様に製造した(テスト76−3)。
【0054】
試料を密閉容器内でガラス繊維上で測量した。この容器へ水を添加後に試料を37℃で24時間保温した。水を慎重にデカント後に、この試料を新たに測量し、水にさらす前後の重量差による水分吸収を算出した。なるほど図4に表した結果は、電解質含有量が少ない試料のテスト76−2(複合体D)に対して、電解質が豊富な試料のテスト76−1(複合体C)が水分吸収がいくらか高いことを示している。しかしながらこの差はあまり重要でなない(「スチューデントのT検定」、p=0.28およびn=5による)。それに対して複合体含有試料のテスト76−1およびテスト76−2の水分吸収は、複合体を含まない試料のテスト76−3(純粋な防臭剤ベース)に対して明らかにより高い(p<0.01、n=5)。
【0055】
【表2】

【0056】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、様々な未処理の吸水成分の吸水の時間経過を示す。
【図2】図2は、防臭剤基本組成物中の未処理の吸水成分の水分貯蔵能力を示す。
【図3】図3は、本発明の第1形態による防臭剤基本組成物中の汗吸収複合体の水分貯蔵能力を示す。
【図4】図4は、本発明の他の形態による防臭剤基本組成物中の汗吸収複合体の水分貯蔵能力を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
i) 基本組成物と、
ii) (a)0.1〜90重量%の少なくとも1つの吸水成分と、
(b)0.1〜80重量%の少なくとも1つの表面活性剤と、
(c)0.001〜20重量%の少なくとも1つの電解質と、
(d)0〜50重量%の少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体と、を含む汗吸収複合体を含有し、その場合に該汗吸収複合体は、少なくとも1つの吸水成分の、水に膨潤可能な三次元網から成り、少なくとも1つの表面活性剤で少なくとも部分的に覆われていて、基本組成物中に乳化している粒子を形成する汗吸収用化粧品。
【請求項2】
少なくとも1つの電解質が、0.01〜20重量%の汗吸収複合体中の大部分を有することを特徴とする、請求項1に記載の汗吸収用化粧品。
【請求項3】
汗吸収複合体が、
(a)10〜80重量%、特に20〜70重量%の少なくとも1つの吸水成分と、
(b)10〜70重量%、特に20〜60重量%の少なくとも1つの表面活性剤と、
(c)0.05〜15重量%、特に0.1〜10重量%の少なくとも1つの電解質と、
(d)0〜50重量%の少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の汗吸収用化粧品。
【請求項4】
少なくとも1つの電解質の少なくとも一部が、少なくとも1つの吸水成分の三次元網の空間に抱合されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項5】
水と接触する少なくとも1つの吸水成分が、三次元ポリマー網の粒子を形成することを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項6】
少なくとも1つの吸水成分が、平均粒径が0.1〜450μm、特に10〜200μm、好ましくは50〜100μmの範囲の粒子を形成することを特徴とする、請求項5に記載の汗吸収用化粧品。
【請求項7】
少なくとも1つの吸水成分が、その乾燥質量に対して少なくとも20%、特に少なくとも50%の水分吸収能力を有することを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項8】
少なくとも1つの吸水成分が、少なくとも1つの溶媒および/または媒体中ほとんど溶解していないことを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項9】
少なくとも1つの吸水成分が、植物性または微生物による生合成からのゴムから選択され、該ゴムは主に単糖の繰り返し単位を含み、少なくとも100,000g/モルのモル質量を有し、特にグアルゴム、グアル誘導体、イナゴ豆澱粉、セルロースゴム、アラビアゴム、カヤラゴム、トラガカントゴム、海草由来のゴム(寒天、カラギーン、フルセララン(Furcellaran)およびアルギン酸塩を含む)、硬グルカン、タマリンド澱粉、キサンタン、デキストラン、ゲラン(Gellan)、アルギン酸プロピレングリコール、誘導体およびこれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項10】
少なくとも1つの吸水成分が、植物由来の多糖から選択され、これは主にヘキソースおよび/またはペントースの単糖繰り返し単位を含み、特に天然セルロース、天然繊維、セルロース誘導体、微細結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ペクチン、マルトデキストリン、イヌリン、イヌリン誘導体、澱粉、澱粉誘導体、誘導体およびこれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項11】
少なくとも1つの吸水成分が、化学修飾多糖、特にセルロース誘導体、澱粉誘導体、ペクチン誘導体、澱粉/アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体(澱粉グラフト共重合体)およびこれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項12】
少なくとも1つの吸水成分が、特にアクリル酸、アクリルアミド、メタクリル酸、誘導体またはこれらの混合物の繰り返しを含むポリアクリル酸塩ベースの合成ポリマー、特にポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、その共重合体およびこれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項13】
少なくとも1つの吸水成分が、ケイ酸およびその誘導体および変性体、特にポリケイ酸((SiO)×nHO)、無水ケイ酸(SiO)、発熱性ケイ酸、水和ケイ酸(SiO×O)、シリカゲル、ケイ酸塩および/またはケイ酸エステルを含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項14】
少なくとも1つの表面活性剤が、2〜13、特に3〜11、さらに3〜9、好ましくは4〜8の範囲の親水/親油バランス(HLB)を有することを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項15】
複合体が、2〜13、特に3〜11、さらに3〜9、好ましくは4〜8の範囲の有効に決められた平均親水/親油バランス(HLB)を有する表面活性剤混合物を有することを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項16】
少なくとも1つの表面活性剤が、非イオン性、アニオン、カチオンまたは両性化合物またはそれらの混合物であり、特に脂肪アルコール、エトキシ化アルコール、エトキシ化トリグリセリド、エトキシ化オイル、モノグリセリド、アルキル−またはアルケニルグリコールのカルボン酸エステル、ポリオールのC1−C40脂肪酸エステル、ポリオールのC1−C40脂肪酸エーテル、アルキル−またはアルケニルグリコールのC1−C40脂肪酸エステル、ポリグリセリンエステル、C1−C40脂肪酸のポリグリセリンエステル、炭化水素誘導エステル、糖エステルおよびポリエステル、アルコキシ化糖エステルおよびポリエステル、C1−C40脂肪酸のエトキシ化カルボン酸エステル、脂肪酸のソルビタンまたはポリソルビン酸エステル、脂肪酸のエトキシ化ソルビタンエステル、脂肪酸のエトキシ化糖エーテル、C1−C40脂肪アルコールのC1−C40脂肪酸エステルのアルコキシ化誘導体、C1−C40脂肪アルコールのC1−C40脂肪酸エーテルのアルコキシ化誘導体、ポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールエステル、エトキシ化ポリシロキサン、アルキルグリコシド、アルカノールアミド、アミンオキシド、リン酸セチル、セチルリン酸カリウム、セチルリン酸ジエタノールアミン、カルボン酸およびその誘導体、スルホン酸誘導体、硫酸誘導体、リン酸誘導体、エトキシ化リン酸脂肪エーテル、脂肪酸アミド、ラクチル酸アシル、アルキルアミドアルキルアミン、アルキルアミン、アルキルイミダゾリン、アルキル置換アミノ酸およびこれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項17】
少なくとも1つの電解質が、アルカリ金属塩、アンモニア、低分子アミン、二価または三価カチオンの塩、リン酸塩、石抽出物およびこれらの混合物、特にクエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウムおよびこれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項18】
少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体が、グリコール、グリセリン、極性および無極性油、炭化水素、エーテル、エステル、中鎖および長鎖アルコール、アルコキシ化アルコール、多水素化アルコール、ポリオールおよびこれらの混合物を含むグループ、特にプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ジアセチン、トリアセチン、パルミチン酸イソプロピル、イソドデカン、イソヘキサデカン、トリグリセリド、鉱油およびこれらの混合物を含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項19】
防臭剤、全防臭調合剤、ペンシル、スプレー、エアロゾル、クリーム、日焼け止め、アフターシェーブ、ローション、ファンデーションおよびメーキャップを含むグループから選択されることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項20】
3〜40重量%、特に5〜20重量%の水分を含有することを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項21】
汗吸収複合体が、製品中0.05〜99重量%、特に0.1〜10重量%、好ましくは0.25〜5重量%の質量部を有することを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項22】
さらに顔料、色素、酸化防止剤、保存料、その他の保湿物質、軟化剤、香料、安定剤、細胞ターンオーバー促進剤、細胞増殖促進剤、抗炎症剤、抗菌剤、ホルモン調整剤、酵素抑制剤、紫外吸収剤、日焼け止めおよびそれらの混合物を含むグループから選択された補助物質および/または作用物質を含む、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項23】
防臭剤基本組成物中に0.1〜10重量%の汗吸収複合体を含む防臭剤であることを特徴とする、前述の請求項のいずれかに記載の汗吸収用化粧品。
【請求項24】
防臭剤基本組成物が、少なくとも1つの溶媒を60〜90%、特に65〜80重量%、水を5〜30%、特に10〜25重量%、少なくとも1つのゲル化剤を1〜20%、特に5〜15重量%含む、請求項23に記載の汗吸収用化粧品。
【請求項25】
(a)少なくとも1つの吸水成分と少なくとも1つの電解質を混ぜ合わせるステップと、
(b)ほぼ均一な混合物が得られるまで撹拌および加熱しながら少なくとも1つの表面活性剤を添加するステップとを有する、請求項1乃至24のいずれかに記載の化粧品用汗吸収複合体の製造方法。
【請求項26】
(c)ほぼ均一な混合物が得られるまで、少なくとも1つの溶媒および/または少なくとも1つの媒体をステップ(b)による混合物に撹拌しながら添加するステップを有する、請求項25に記載の化粧品用汗吸収複合体の製造方法。
【請求項27】
ステップ(a)、(b)および/または(c)を、50〜100℃、特に60〜90℃、好ましくは70〜80℃の温度で行う、請求項25または26に記載の化粧品用汗吸収複合体の製造方法。
【請求項28】
請求項25乃至27のずれかに記載の汗吸収複合体の製造工程、および汗吸収複合体と、基本組成物、特に含水防臭剤基本組成物との混合を含む、請求項1乃至24のいずれかに記載の化粧品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−533701(P2007−533701A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508871(P2007−508871)
【出願日】平成17年4月22日(2005.4.22)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004495
【国際公開番号】WO2005/102255
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(506349843)
【Fターム(参考)】