説明

汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法

【課題】製紙工程における抄紙工程のワイヤーパートで使用されるワイヤー、脱水工程のプレスパートで使用される抄紙用フェルト及び各種プレスロールに対する有機汚れ・無機汚れの付着、堆積を防止することができる汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法を提供する。
【解決手段】特定の非イオン性界面活性剤と、ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを、重量比で1:9〜9:1の範囲で含有することを特徴とする汚れ防止剤組成物、及び製紙工程の抄紙工程及び脱水工程のシャワー水系に、上記非イオン性界面活性剤と上記ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを、重量比で1:9〜9:1の範囲で、それらの濃度合計が、100〜100,000mg/Lとなるように添加することを特徴とする汚れ防止方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製紙工程における抄紙工程及び脱水工程の汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法に関し、更に詳しくは抄紙工程のワイヤーパートで使用されるワイヤー、脱水工程のプレスパートで使用される抄紙用フェルト及び各種プレスロールに対する有機汚れ・無機汚れの付着、堆積を防止し、ワイヤーパート及びプレスパートを清浄に保持するための汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製紙工程は、パルプ調製、抄紙、脱水、乾燥等の工程から成り立っている。抄紙工程ではワイヤーパートでパルプから大部分の水を取り去り湿紙とするが、この湿紙は、なお多くの水分を有している。このまま加熱乾燥すると多量の蒸気を必要とするので、脱水工程のプレスパートでプレス脱水してから乾燥工程へ送られる。プレスパートは、上下2段のロールからなるプレスロールと、湿紙を運搬する抄紙用フェルトの組み合わせからなり、該フェルトに載せられた湿紙はロールの間を通してプレス脱水される。プレスにおける脱水性は、抄紙用フェルトの搾水性に大きく依存しており、該フェルトに汚れが付着し目詰まりがあると、脱水が充分に行われず、また均一な脱水が出来ないため、乾燥工程での蒸気の増大や脱水工程での紙切れの原因となる。従って、抄紙用フェルトを常に清浄な状態に保つことが生産性を増大させる上で極めて重要である。
【0003】
抄紙用フェルトに付着する汚れは、製紙原料及び製紙用添加剤に由来したものであり、有機汚れと無機汚れに大別される。有機汚れは、木材樹脂由来の樹脂酸、脂肪酸、不ケン化物や、製紙用添加剤に由来するパルプへ定着しなかったサイズ剤、紙力剤、歩留向上剤等が挙げられる。無機汚れとしては硫酸アルミニウムに由来する水酸化アルミニウムや、炭酸カルシウムなどの無機塩、カオリン、クレー、タルク、酸化チタンなどの填料成分が挙げられる。更に、近年の古紙利用増加に伴い抄紙工程内に持ち込まれる頻度が高くなった接着剤、ラテックス、インクビヒクル等も抄紙用フェルトの汚れを助長させている要因である。
【0004】
このような状況において抄紙用フェルトの搾水性低下をもたらす水酸化アルミニウムや炭酸カルシウムのような無機汚れを防止する方法として、例えば特許文献1にはキレート作用のあるクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の有機酸を単独または塩酸、硫酸、スルファミン酸等の無機酸を混合した洗浄液を利用することが提案されている。
【0005】
又、有機汚れを防止する方法として、例えば特許文献2にはピッチ類等の有機汚れに対してポリオキシアルキレンエーテル系溶剤とアルキルポリオキシエチレンリン酸エステル系界面活性剤を混合した洗浄液の利用が提案されている。
【0006】
更に、抄紙用フェルトに障害を引き起こす実際の汚れは有機汚れ、無機汚れが各々単独ではなく複合化しているとの観点から、木材樹脂由来の樹脂酸、脂肪酸あるいはサイズ剤等の有機汚れと炭酸カルシウム等の無機汚れの双方に対応する方法として、例えば特許文献3にはカルボン酸と非イオン性界面活性剤の組合せ、特許文献4には水溶性ポリマーと脂肪族アミン又はその誘導体との組合せが提案されている。
【0007】
しかしながら、従来知られているこれらの薬品を単独あるいは併用しても有機汚れと無機汚れを同時に防止することが困難であり、更に抄紙機の高速化、製紙用添加剤の多様化、製紙原料の変化に対応した更なる改善が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平4−348195号公報
【特許文献2】特開昭58−91886号公報
【特許文献3】特開2005−226180号公報
【特許文献4】特開2006−16737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、製紙工程における抄紙工程のワイヤーパートで使用されるワイヤー、脱水工程のプレスパートで使用される抄紙用フェルト及び各種プレスロールに対する有機汚れ・無機汚れの付着、堆積を防止することができる汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、抄紙工程のワイヤーパートで使用されるワイヤー、脱水工程のプレスパートで使用される抄紙用フェルト及び各種プレスロールを清浄に保持するための汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法について鋭意検討した結果、特定のポリオキシエチレンアルキルアミン又はポリオキシエチレンアルキレンアミンと特定のエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体を含む非イオン性界面活性剤と、ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを併用することで、有機汚れと無機汚れの双方に対して優れた汚れ防止効果を示すことを見出した。
【0011】
すなわち、請求項1記載の発明は、上記の工程にて発生する有機汚れと無機汚れの付着、堆積を防止する汚れ防止剤組成物として、(A)非イオン性界面活性剤と(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを、重量比で1:9〜9:1の範囲で含有することを特徴とする汚れ防止剤組成物である。
【0012】
請求項2記載の発明は、(A)非イオン性界面活性剤が、一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物又は/及び一般式(3)で表される化合物である請求項1記載の汚れ防止剤組成物である。

【化1】


(式中、Rは炭素数6〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、n、mはそれぞれ1以上の整数でn+mの総和は2〜30の整数である。)

【化2】


(式中、a+cは10〜80の整数、a及びcはいずれも1以上の整数であり、bは20〜70の整数である。)

【化3】


(式中、d+fは20〜70の整数、d及びfはいずれも1以上の整数であり、eは10〜80である。)

【0013】
請求項3記載の発明は、(B)ヒドロキシカルボン酸が、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸である請求項1記載の汚れ防止剤組成物である。
【0014】
請求項4記載の発明は、製紙工程の抄紙工程及び脱水工程のシャワー水系に、上記(A)非イオン性界面活性剤と上記(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを、重量比で1:9〜9:1の範囲で、それらの濃度合計が、100〜100,000mg/Lとなるように添加することを特徴とする汚れ防止方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明における汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法は、製紙工程における抄紙工程のワイヤーパートで使用されるワイヤー、脱水工程のプレスパートで使用される抄紙用フェルト及び各種プレスロールに生じる複合化した有機汚れ・無機汚れの付着、堆積を防止する効果に優れるため、ワイヤーパート、プレスパートを清浄な状態に維持し、製品品質を向上させ、生産性を増大させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明について詳細に説明する。
【0017】
本発明における汚れ防止剤組成物は、(A)非イオン性界面活性剤と(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを含有し、(A)成分と(B)成分の重量比は1:9〜9:1であり、より好ましくは2:8〜8:2である。(A)非イオン性界面活性剤と(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩との重量比で1:9以下であると非イオン性界面活性剤の割合が少なくなり、有機汚れに対する汚れ防止効果が低下するため好ましくない。又、(A)非イオン性界面活性剤と(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩との重量比で9:1以下であるとヒドロキシカルボン酸の割合が少なくなり、無機汚れに対する汚れ防止効果が低下するため好ましくない。
【0018】
本発明において、(A)非イオン性界面活性剤は、一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミン又はポリオキシエチレンアルキレンアミンと、一般式(2)又は/及び一般式(3)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体である。

【化1】


(式中、Rは炭素数6〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、n、mはそれぞれ1以上の整数でn+mの総和は2〜30の整数である。)

【化2】


(式中、a+cは10〜80の整数、a及びcはいずれも1以上の整数であり、bは20〜70の整数である。)

【化3】


(式中、d+fは20〜70の整数、d及びfはいずれも1以上の整数であり、eは10〜80である。)

【0019】
一般式(1)においてRは炭素数6〜22のアルキル基もしくはアルケニル基であり、n、mはそれぞれ1以上の整数でn+mの総和は2〜30の整数である。
【0020】
一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミン又はポリオキシエチレンアルキレンアミンは、具体例としてオクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ヤシアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、大豆アルキルアミン等にエチレンオキサイドを2〜30モル付加させることによって得ることができる。
【0021】
一般式(2)においてはa+cは10〜80の整数、a及びcはいずれも1以上の整数であり、bは20〜70の整数である。一般式(2)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体は、ポリプロピレングリコールにエチレンオキシドを付加反応させることによって得ることができる。
【0022】
該エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体は、具体例として三洋化成工業株式会社のニューポールPEシリーズ、株式会社アデカのプルロニックL、P、FシリーズあるいはBASFジャパン株式会社のプルロニックPEシリーズを利用することができる。
【0023】
一般式(3)においてd+fは20〜70の整数、d及びfはいずれも1以上の整数であり、eは10〜80の整数である。一般式(3)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体は、ポリエチレングリコールにプロピレンオキシドを付加反応させることによって得ることができる。
【0024】
該エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体は、具体例として株式会社アデカのプルロニックRシリーズあるいはBASFジャパン株式会社のプルロニックRPEシリーズを利用することができる。
【0025】
本発明で用いる、一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミン又はポリオキシエチレンアルキレンアミンと、一般式(2)又は/及び一般式(3)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体との割合は特に制限されるものではなく、対象とする汚れ成分に応じて任意に調整選択できる。
【0026】
本発明で用いる、一般式(2)と一般式(3)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共重合体のお互いの割合は特に制限されるものではなく、対象とする汚れ成分に応じて任意に調整選択できる。
【0027】
本発明における(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸等、あるいはそれらの塩を挙げることができ、特に好ましいのはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸あるいはその塩である。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を挙げることができ、中でも安価且つ工業的に入手しやすいナトリウム塩が好ましい。
【0028】
又、本発明の汚れ防止剤組成物と汚れ防止方法の効果を損なわない範囲において他の工程添加剤、例えば消泡剤、スケールコントロール剤等を併用することに何ら制限を加えるものではない。
【0029】
本発明の汚れ防止剤組成物を適用する方法については特に制限はないが、製紙工程における抄紙工程のワイヤーパートあるいは脱水工程のプレスパートにおいて汚れが付着、蓄積する箇所のシャワー水に適用することが好ましい。
【0030】
本発明における汚れ防止剤組成物の添加方法は、(A)非イオン性界面活性剤と(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩を別々に抄紙工程及び脱水工程のシャワー水に添加してもよいが、(A)成分と(B)成分の相溶性が良く、両成分を含有する製剤とすることができるため、製剤としてシャワー水に添加するのが実際上好都合である。又、両成分を水溶液又は親水性溶媒に溶解した溶液としても製剤化できる。
【0031】
又、本発明の汚れ防止剤組成物のシャワー水中の濃度は、ワイヤーパート、プレスパートにおける汚れの付着、堆積の程度によって適宜選択可能であるが、(A)成分と(B)成分の合計濃度として100〜100000mg/L対シャワー水の範囲を維持することが好ましい。
【0032】
又、該シャワー水への添加は、断続的に行うことも可能であるが、汚れ防止効果を考えれば常時連続的に添加することがより好ましい。

【実施例】
【0033】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【0034】
化合物1:一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミンとしてヤシアル
キルアミンのエチレンオキシド(2モル)付加物
化合物2:一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミンとしてヤシアル
キルアミンのエチレンオキシド(5モル)付加物
化合物3:一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミンとしてオレイル
アミンのエチレンオキシド(10モル)付加物。
化合物4:一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミンとして牛脂アル
キルアミンのエチレンオキシド(15モル)付加物。
化合物5:一般式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルアミンとしてステアリ
ルアミンのエチレンオキシド(20モル)付加物。
化合物6:一般式(2)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共
重合体としてエチレンオキシド(18モル)とプロピレンオキシド(21モ
ル)とのブロック共重合体
化合物7:一般式(2)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共
重合体としてエチレンオキシド(27モル)とプロピレンオキシド(30モ
ル)とのブロック共重合体。
化合物8:一般式(2)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共
重合体としてエチレンオキシド(32モル)とプロピレンオキシド(56モ
ル)とのブロック共重合体
化合物9:一般式(2)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック共
重合体としてエチレンオキシド(74モル)とプロピレンオキシド(56モ
ル)とのブロック共重合体
化合物10:一般式(3)で表されるエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック
共重合体としてエチレンオキシド(30モル)とプロピレンオキシド
(27モル)とのブロック共重合体。
化合物11:C1837NH(CO)20H[比較例に使用する]
ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩:
クエン酸及びクエン酸三ナトリウム・二水和物(「クエン酸Na」と表示す
る)は磐田化学工業(株)製を使用し、リンゴ酸及び酒石酸は昭和化工(株)
製を使用した。
【0035】
実施例1
ロジンサイズ剤を硫酸アルミニウムにて紙中に定着させ抄造している酸性板紙の脱水工程から採取した抄紙用フェルトを10cm×20cmの大きさに切断して試験用フェルトとした。表1に示す重量%の非イオン性界面活性剤とヒドロキシカルボン酸あるいはその塩を配合した汚れ防止剤組成物の1000mg/L水溶液に、該試験用フェルトを各2枚づつ浸し、30℃にて1時間攪拌した。次いで、このフェルトを取り出し、1枚はクロロホルムを抽出溶媒としてソックスレー抽出装置で5時間抽出し、抽出分を樹脂分とし、もう一枚は、電気炉で900℃、3時間灰化して残渣を灰分とした。洗浄前のフェルト中の樹脂分と灰分を別途測定しておきそれぞれの洗浄率を求めた。結果を表1に示した。
【0036】
実施例2
填料として炭酸カルシウムを用い、DIP(脱墨パルプ)を使用して抄造している中性新聞紙の脱水工程から採取した抄紙用フェルトを用い、表2に示す重量%の非イオン性界面活性剤とヒドロキシカルボン酸あるいはその塩を配合した汚れ防止剤組成物の1000mg/L水溶液で、実施例1と同様の試験方法にて処理した後、樹脂分、灰分の洗浄率を求めた。結果を表2に示した。
【0037】
【表1】

【0038】
【表2】

【0039】
表1及び表2の結果から、本発明の汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法は、無機汚れと有機汚れの複合化した汚れに対して極めて高い汚れ防止効果を有することが判る。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明における汚れ防止剤組成物及び汚れ防止方法によれば、製紙工程における抄紙工程のワイヤーパートや脱水工程のプレスパートを清浄な状態に維持し、製品品質を向上させ、生産性を増大させることができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)非イオン性界面活性剤と(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを、重量比で1:9〜9:1の範囲で含有することを特徴とする汚れ防止剤組成物。
【請求項2】
(A)非イオン性界面活性剤が、一般式(1)で表される化合物と、一般式(2)で表される化合物又は/及び一般式(3)で表される化合物である請求項1記載の汚れ防止剤組成物。

【化1】


(式中、Rは炭素数6〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、n、mはそれぞれ1以上の整数でn+mの総和は2〜30の整数である。)

【化2】


(式中、a+cは10〜80の整数、a及びcはいずれも1以上の整数であり、bは20〜70の整数である。)

【化3】


(式中、d+fは20〜70の整数、d及びfはいずれも1以上の整数であり、eは10〜80である。)

【請求項3】
(B)ヒドロキシカルボン酸が、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸である請求項1記載の汚れ防止剤組成物。
【請求項4】
製紙工程の抄紙工程及び脱水工程のシャワー水系に、上記(A)非イオン性界面活性剤と上記(B)ヒドロキシカルボン酸あるいはその塩とを、重量比で1:9〜9:1の範囲で、それらの濃度合計が、100〜100,000mg/Lとなるように添加することを特徴とする汚れ防止方法。


【公開番号】特開2010−163700(P2010−163700A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−4184(P2009−4184)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000234166)伯東株式会社 (135)
【Fターム(参考)】