説明

汚染土壌の浸透式浄化法と汚染物の深層地下無機化処理法

【課題】地球環境維持に山頂に降った雨水が数千年単位の長期間をへて深層地下で無害化された温泉に見る自然循環の化学物質の安定化法則が人類が作り出す活性の有害化学物質の無害化処理に適用する手段として最適で、この自然循環の法則を透水管による汚染土壌の拡散防止と洗浄を可能にして高圧管による深層地下に有害化学物質を注水して浄化する方法、及び自然循環は長期間の周期を考慮すれば有機物質を無害化できるが、汚染土壌から汚染物を効率的に抽出して深層地下に注水する方法を提供する。
【解決手段】何れも水を媒体とすることから、地下水に流れを人工的に作り出して水の浸透による有害物質の抽出を透水管で行い、必要によっては効率を向上させる目的で化学的な薬剤を用いて凝集・濃縮を行い深層地下へは高圧注水管を用いて注水、地表汚染の洗浄を行い、無害化を深層地下の自然循環法則を利用して行う汚染土壌の浄化法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地球環境の保全のための汚染土壌の自然循環機能を活用した浄化を目的とする環境技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の環境汚染物の浄化法は、有害物質を抽出しておおむね高温焼成などによる高エネルギによる積極物理的な浄化法(無機化)である。この欠点は、環境改善に多くの資源・エネルギが必要でその実施コストと必要エネルギを作るための更なる環境汚染物が生成される。本発明は、山頂に降る雨水が地層に浸透して1000年単位の長期間を経て多くの有害物質を安全なミネラル分に分解してなる水を生成する温泉などに着眼した。深層水の生成過程は活性化学物質である有害な重金属や硫化物などが鉱物地層などを経て、溶解している有害な汚染水が高温高圧の深層地下で長期間を掛けて無害化(安定化)ミネラル成分に生成される。本発明の基本はこの自然循環生成過程を利用する。その基本手段は人工的に地上の有害物質を深層地下に注入して自然分解法則を得る。一般に人間が作り出す短期的な化学生成物は生物にとって長期間を経た生成物と異なり、活性度が高い。これが有害物質と考えることができ、生物の生育環境に適するには1000年単位の長期自然循環を経た物質にすることが環境改善になる。この法則適用には温泉のある地層には生成原理が存在することを根拠に、汚染物を深層地下に注入して、地表に染み出るまでの数千年の時間を掛けた高温高圧の物質安定化(無害化)の自然循環法則を適用する。幸い日本は全土に温泉があり、この原理が全土に適用できよう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
環境汚染物の土壌汚染の自然循環浄化は周期を考慮すれば、有機物を高温・高圧での長期間の深層地下による無害化の法則である。これらは水を媒体とすることから、法則適用の技術基本となるのは汚染土壌の拡散防止と有害物質の浸透水による洗浄と汚染水の深層地下への搬送を得るための方法と手段の開発である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
自然循環法則を利用した汚染土壌浄化法の技術開発に成功した方法と手段について述べる。この基本技術の構成は、人間が短期間に生成した有害化学物質は全て水に分散・溶解などする。生物環境に適さない有害物質をまず、拡散させないことが重要であり、これには地表地下に貯蔵することが初期の対策として最適であり過去から実施されてきた。しかし、有害物質は水溶・分散溶融して地表に染み出し、地表地下水の流動から拡散して、生物に影響を与える。
【0005】
そこで、まず図1の説明図に示す汚染の拡散防止を図る必要がある。対象にする汚染領域全てまたは必要な除染領域を設定する。次いでこれには耐食性が期待できるガラス繊維強化プラスチック製やステンレス製の透水管を対象地域を覆う等間隔で垂直に汚染深さ以上に井戸の様に打設する。この井戸から注水または排水して、地下水の流れを制御して汚染地域を隔離する。ついで汚染源に同様の透水管による井戸を打設して排水または注水して汚染物を土壌洗浄する。必要によっては吸着剤など注水に混入する。集めた土壌透水の洗浄汚染された排水を700メートル以下の地層に、数千年保有害物質が留保安定化できる深層地下に高圧注入する。
【0006】
必要によっては排水ポンプの配管をまとめて貯水タンクに入れ、タンクを減圧して有機物の有害ガスを抽出して高温燃焼管内で焼却する。汚染水に吸着・凝集剤やイオン吸着膜を介して汚染水の汚染物を濃縮して同様に深層地下に高圧注水する。すなわち、有害物質を高温償却や化学分解しないで非分解の状態で汚染物質を浸透水により洗浄と深層地下へ注入して、長期間を掛けた自然循環法則による有害物質の無害化を図るシステム。
【発明の効果】
【0007】
本発明の効果は、自然循環法則である1000年から1万年循環周期で深層地下水の重金属など有害化学物質を無害化(安定ミネラル成分に無機化)する。有害物質を透水管により拡散防止して抽出汚染水を深層地下に高圧注入して自然循環法則を適用、土壌有害物質の除染と無害化処理ができる。この方法を用いると、従来の汚染土壌の搬出と積極分解(熱処理)などの手段に比べて、汚染土壌の移動を必要とせず、現状の状態で地下水の流れをつくる微小エネルギ(風車・太陽電池の自然エネルギ)のみで除染して無機化できるため、大幅なコスト軽減と二次的汚染処理問題も解消する。さらに現状の状態で工事が簡単に実施でき短期間で完工、人間に必要な安全な環境が提供でき、約数十年の歳月を掛けて封入された汚染物を安全に自然浄化できる。
【0008】
また、除染効果と除染物の無害化効果の2つがある。それぞれ単独でもその効果を発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に示す土壌汚染地域の拡散を防止するための周囲、除染する領域に敷設する透水管には必要な透水穴が無数に必要であること、外圧に強いこと、土壌のつまりがないことが要求され、この透水管にはコンクリート製などは強度と目つまりで適さず、ステンレス材に穴あき加工は困難で高価である。FRP廃材を粉砕してなる材料をポリエステル樹脂などで接着してなる遠心成形管はリサイクル材料の透水管としてこの問題を解消するとともに腐食にも耐えて長期間の使用が可能であるばかりか必要な強度も得られるため、注水管・透水管にはFRP廃棄物からなる透水管が最適である。
【0010】
深層地下への高圧注水管には、深層地下の石油生産に使用するAPI仕様の管が適する。中でも長期使用と腐食性能を要求するため、ステンレスSUS316材料など腐食に強い金属材料または、ビニルエステル樹脂を使用したFRP遠心成形高圧管が用いられる。とくに遠心成形法によって作られた高圧FRP管は、28メガパスカル以上の耐圧を持ち、さらに40年間の耐久性があり、コスト面でも最も安価であり、注水管として最適である。
【0011】
水に用いる水は、海水を用いて洗浄して深層地下に高圧注水する方法と、地下水や雨水を用いた汚染物質を排水から集めて、産業廃棄物である化学薬品(例えば硫化ソーダ:NaSH)による汚染水に溶解する重金属を凝集沈殿して濃縮、上澄みを再度注水する自然水を用いる方法が採用される。

【0012】
汚染物質のより分離精度の向上を図る必要がある場合はイオン交換樹脂膜による溶融重金属の吸着分離が採用される。汚染物の除去は膜に付着した重金属を塩酸などで洗浄などして膜を再生するときに分離して、汚染物質を濃縮する。濃縮汚染水を造ることは深層地下に高圧注水する水量を減少させることができる。

【0013】
土壌汚染の透水による洗浄する地下流水エネルギは透水管からの注水と排水であり、地下水頭差を汚染境界と汚染域を一般には50ミリメートルから100ミリメートル程度保つことで必要な透水浄化が得られる。これに必要なエネルギは小さい。さらに濃縮洗浄水を作るためのエネルギも同様である。 最も大きな必要エネルギは高圧注水である。濃縮洗浄水とすると少量となり深層地下注水エネルギも少なくなり、これらの必要エネルギは風車や太陽光発電などの単独または併用により十分まかなえる。また必要な洗浄水も雨水などで必要十分まかなえることから、人工的なエネルギを必要としないで数十年の歳月を掛けて汚染土壌の浄化処理が可能となる。

【実施例1】
【0014】
透水管の有効な付設と深層地下への必要な高圧注水井戸の付設課題について解決した発明内容を説明する。
【0015】
図1は左が汚染土壌の平面、右がそのAA断面を示す。今仮に除染する優先地域または分割除染地域があると仮定する。その区域を図1に示す除染区域とする。除染を目的とする区域には汚染を拡大しないように境界線上に透水管を垂直に付設する。そして汚染部にも透水管を付設する。適当な汚染地域内に深層地下高圧注入管を必要数付設する。
【0016】
図1AA断面に示す地下水の2点鎖線が示す水頭が境界線注水−汚染地域排水で汚染地域が低くなる。すなわち注水と排水により地下で汚染水が一方向に流れて除染する。排水を深層地下に注水すれば、除染区域の汚染物質は時間とともに深層地下に移動する。
【0017】
ここで除染地域を汚染地域全体とする場合も同様であり、必要な除染領域を区別しても実施効果は同じである。すなわち、汚染量の多少により区別して除染することが得策である。透水管の数量と注水圧(水頭高さ)排水圧(水頭高さ)により地下水の流速をコントロールするなどして、最適な除染法が設計できる。
【実施例2】
【0018】
汚染物質が無害化する深層地下の安定地層への高圧注水課題について解決した発明内容を説明する。
【0019】
図2に示す地層断面は、表面地層(表層)と表面近くの汚染土壌層に敷設した注水管・排水管と深層部に複数の地下安定岩盤層の下に高圧注水管で汚染物を無害化する深層地下汚染物貯蔵の構造模型を示す。一般に温泉が掘削される地層構造は地下安定岩盤層があり、その下部に緩慢な流れをして1000年単位で地上から浸透した水を含む層がある。これらは地表に漏れ出すことなく深層海底へ緩慢な流れをしていると考える。これらの温泉利用されている地下層は約500メートルから1500mの深さであり、さらに5000メートルまでの深層地下は古代の海中微生物の堆積による石油生成する層であり、1億年単位の長期間を掛けて地球生成運動の表層が地下にもぐりこんだ地層である。 日本列島は大陸棚地殻変動領域でありこの地層構造が主体である。
【0020】
山岳部の雨水が浸透して長期間の地中流れで作られる温泉が地下に存在することは、地表との間に防水層(岩盤)などがあり、海底などへの流れで海底温泉などからも周知である。すなわち、この流れの下部にも水の浸透を防止する防水層があることも周知である。温泉地層の無機化されたミネラル水(温泉)は有効に利用されているのでこの地層への高圧注水はできない。さらに深層地下にある有機物堆積層が目的の地下貯蔵層になる。有機物が堆積する層(多く堆積する層には石油・石炭など生成)は1億年以上の歴史と堆積した有機物が地表に漏洩していないことから、安定地層である証明である。
【0021】
温泉地層の下部で有機物など存在する安定地層が少なくとも地表・温泉層に漏洩するのに1000年単位の年月を必要とすることから、重金属溶解の汚染水は無機化される。すなわち、自然循環の浄化機構に組み入れられる。
【0022】
深層地下はおおむね700mから3000mに存在することは、各地の掘削資料から推測できる。したがって、深層地下の材質は岩盤であることから、必要注水圧力は岩盤を引き裂く圧力(岩盤を割ること堆積膨張すること)が必要であり、一般に油田の例から10メガパスカルから15メガパスカル以上が必要とされる。最大で25メガパスカル程度である。この時の温度は1000メートル単位で地下温度が約30度上昇するので50度から110度が推定される。よってこの条件に耐える高圧管が必要である。油田用の注水管がこの仕様に該当する。(API規格管)
【実施例3】
【0023】
深層地下注水量の削減効果の汚染物質の濃縮法について課題を解決した発明を説明する。
【0024】
図3は汚染洗浄水を汚染物質の濃縮による非汚染の再洗浄水に利用、濃縮汚染水の深層地下高圧注水の構造全体を示す。洗浄汚染水を濃縮すると、濃縮汚染水量が少なくなることから、洗浄水の確保(循環)ができる。減量分の水量は天然の雨水などで充足できることから、経済効果が大きい。さらに高圧注入には高エネルギが必要なことから高圧注入量の減少は省エネ効果が大きく、風車・太陽光発電など自然エネルギ利用が可能になり、天然雨水利用を併用すれば完全な人工による自然循環の浄化システムが得られる。
【0025】
図4は濃縮方法の1つである吸着・凝集法の説明図である。浸透浄化水(汚染水)を排水ポンプで汚染物質除去タンクに入れ、吸着・凝集剤(例えば硫化ソーダ:NaSHなど)の分散注入による汚染水に溶解する重金属を凝集沈殿して濃縮させる。タンクの上澄みは汚染濃度が低いため再度洗浄水に利用できる。少なくなった沈殿濃縮汚染水を高圧ポンプで深層地下に注水する。注水によって減少する洗浄水は雨水など自然水を用いる方法が採用される。
【0026】
図4に示す減圧ポンプは汚染水のタンクから揮発分の有機物の抽出に使用する。例えばベンゼンなどは水中に分散して存在することから気化して回収ができる。回収した有機ガスは燃焼または白金触媒などで酸化処理する。この気化物の処理は設備の不具合から集積して爆発事故を防止する効果がある。
【実施例4】
【0027】
水中分散する揮発性有機物の回収と水に溶解する重金属の回収の発明を説明する。
【0028】
図5はイオン交換樹脂膜を利用した水溶重金属回収と揮発性有機物の回収処理をしめした。揮発性有機物の減圧・燃焼の回収は前記と同じである。汚染水をイオン交換樹脂膜で汚染水を非汚染水と汚染物を分離することができるのは周知である。その後にイオン交換膜を酸性洗浄剤(例えば塩酸)で洗浄して再生使用する。この汚染物質を濃縮した酸洗浄水を一般廃棄物として中和・化学物質で安定化することも可能である。また、濃縮汚染水を深層地下に高圧注入して処理することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の土壌汚染区域の透水管による除染区域との分離と洗浄汚染水の深層地下への注水に関する説明の平面図と断面側面図
【図2】本発明の汚染水を深層地下注水し、長期間の高圧高温環境により無害安定化処理する自然循環の地層断面構造説明図
【図3】本発明の汚染水の濃縮により得られた水を洗浄水として再利用することにより、必要洗浄水として雨水のみで利用できる説明図
【図4】本発明の汚染水の汚染物質を吸着・凝集・濃縮、深層地下での高圧高温無害化促進反応剤を混入して効率を向上させる自然循環の深層地下断面構造説明図
【図5】本発明の汚染物質のイオン交換膜による分離と汚染物の集積交換膜の化学洗浄水の深層地下処理の説明図
【符号の説明】
【0030】
(1)水ポンプ
(2)屋外エアコンユニット
(3)熱交換器
(4)コンプレッサー
(5)ガスタンク
(6)電磁弁
(7)冷媒ガス管
(8)屋上・屋根散水
(9)夏場の高温蓄熱
(10)透水管
(11)表層管
(12)深層管
(13)電磁弁
(14)冷媒ガス管
(15)ガスタンク
(16)コンプレッサー
(17)熱交換器
(18)屋外エアコンユニット
(19)給湯
(20)水道
(21)温水タンク
(22)水ポンプ
(23)表層管
(24)A部地下
(25)透水管
(26)深層管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土壌の環境汚染物浄化法において汚染物を含む土壌の必要浄化区域または汚染区域を分離するために、分離帯に地下水差圧カーテンを作成することを目的として、地表面の分離帯に透水性がある管を均等に付設し、分離帯内と分離帯外の地下水頭に差を設け透水管から地下へ海水などを注水して分離カーテンを構成、さらに同様に地下の汚染地層との分離が必要な場合は汚染物混在地層の地下海水などを注水して分離を行い、除染は汚染域内に透水管を付設して汚染物を含む洗浄水を排水して、700メートル以下の深層地下で長期間保留して有害物質を無機化するために高圧ポンプによる深層地下に汚染排水を注水することにより土壌汚染を浄化するシステム。
【請求項2】
生物に有害な有機物や重金属など土壌汚染物を隔離拡散を防止するため、地層の2メートルから5メートル表層区域に防水層を水溶PVAC樹脂とセメントなどからなる水溶性防水材を地表から注入して、地下汚染物の地上への流出防止を図り、汚染地域の汚染拡大を防止するために透水性のある管を汚染周囲または除染領域の周囲に連続して均等に付設して天然雨水などを注水して地下水位の管理を行い汚染物の流出防止を図る。さらに汚染地下水の流出移動を防止するために汚染物が内在する地下層に必要あれば表層同様に防水層を地表から注入して下からの汚染物流出防止を図り、汚染域に同様に透水管を複数付設して汚染境界に付設した透水管から雨水など除染水を注水して汚染域の透水管から洗浄汚染水を排水して汚染物を時間を掛けて洗浄し、洗浄水を深層地下に高圧注水して無害化することで汚染土壌を除染する方法。
【請求項3】
請求項1、請求項2などにおいて、回収された汚染水から有害物質である有機物の容易に気化する例えばベンゼンなどを除去するために、有害物質を含む洗浄水の回収タンクを減圧して有機物を気化回収、気化ガスを高温燃焼または白金など触媒で酸化処理して揮発性有機物を処理する方法。
【請求項4】
請求項1、請求項2などにおいて、高圧注水する廃棄洗浄水の量を減少させるために、汚染された洗浄水の汚染物を濃縮するために、回収洗浄水タンクに凝集剤(例えば:硫化ソーダ:NaSHなど)を必要量拡散注入して溶解する重金属を凝集沈殿させ、タンク上澄みの汚染濃度が極めて低い水を分離して再度洗浄水として注水に繰り返し用い、有害物質が濃縮少量化された洗浄水を高圧注入して土壌汚染浄化処理する方法。
【請求項5】
請求項1、請求項2などにおいて、高圧注水する廃棄洗浄水の量を減少させるために、汚染された洗浄水の溶解重金属をイオン交換樹脂膜により汚染物を含む水との分離を図り、イオン交換樹脂の再生を酢酸洗浄などで行い、洗浄酸性水(重金属濃度が向上して最終処理量を減少した汚染水溶解水)を深層地下に高圧注入する土壌汚染処理法。
【請求項6】
請求項4、請求項5などにおいて、深層地下への注水量を減少させた高圧注入ポンプ動力は、風車・太陽光発電エネルギなど自然エネルギ利用により必要な15メガパスカルから25メガパスカルの高圧注水ポンプ動力を得るように構成した土壌浄化装置。
【請求項7】
請求項1から請求項7など、深層地下に有害物質を含む汚染水を注水して、深層地下で少なくとも1000年以上保留させて、有害物質を無機化する処理法において、深層地下温度が少なくとも50度以上で絶対圧が10メガパスカル以上の環境で溶解する重金属及び有機物が無機化する反応促進効果のある薬剤(例えば硫化ソーダ:NaSH、塩酸、硫酸、硫酸鉄、苛性ソーダなど)を混入して深層地下に高圧注水して無機化処理する方法。
【請求項8】
地層の2メートルから5メートル表層区域に防水層を水溶PVAC樹脂とセメントなどからなる水溶性防水材を地表から注入して、地下汚染物の地上への流出防止を図り、汚染地域の汚染拡大を防止するために透水性のある管を汚染周囲または除染領域の周囲に連続して均等に付設して天然雨水などを注水して地下水位の管理を行い汚染物の流出防止を図る。さらに汚染地下水の流出移動を防止するために汚染物が内在する地下層に必要あれば表層同様に防水層を地表から注入して下からの汚染物流出防止を図り、汚染域に同様に透水管を複数付設して汚染境界に付設した透水管から雨水など除染水を注水して汚染域の透水管から洗浄汚染水を排水して汚染物を洗浄し、回収された汚染水から有害物質である有機物の容易に気化する例えばベンゼンなどを除去するために、有害物質を含む洗浄水の回収タンクを減圧して有機物を気化回収、気化ガスを高温燃焼または白金など触媒で酸化処理して揮発性有機物を処理、処理後の洗浄水をイオン交換樹脂膜により汚染物を分離、イオン交換樹脂の再生を酢酸洗浄などで行い、土壌有害物質を浄化するシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−75816(P2010−75816A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−245602(P2008−245602)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(000102924)エヌビイエル株式会社 (22)
【Fターム(参考)】