説明

汚染土壌改良方法

【課題】土壌に含まれる汚染物質を効果的に溶出させて、吸着材に効果的に接触させて吸着させ、汚染物質の除去効果が優れている。
【解決手段】土壌が汚染物質で汚染されている地中1を流れる地下水を、地中1に埋設した吸着材2に接触させ又は上記地下水を地上に汲み上げて地上で吸着材2に接触させて地下水中に含まれる汚染物質を吸着材2で吸収するものにおいて、土壌が汚染物質で汚染されている地中1に炭酸ガスを注入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染土壌改良方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、汚染土壌改良方法とし特許文献1が知られている。この特許文献1に示された従来例は、土壌が汚染されている地中に通水孔を有する収納用筒体を挿入し、該収納用筒体に吸着材を出し入れ自在に収納し、通水孔を介して収納用筒体内に浸入した地下水中に含まれる汚染物質を吸着材で吸収するようになっている。
【0003】
ここで、土壌に含まれる汚染物質は、徐々に地下水に溶解し、この汚染物質が溶出した地下水が吸着材に接触することで、汚染物質が吸着材に吸着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−297617号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、土に含まれる汚染物質が地下水に溶解して移動する速度は土の種類、粒度により制限され、一般的な砂質土でも1m/年であり、シルト層や粘土層の場合は、地下水が浸透し難いのでその10倍、100倍の所要年数を要する。
【0006】
そこで、水を流して移動速度を速めることが考えられるが、単に水が汚染土壌に接触するだけでは、土壌に含まれる汚染物質が徐々にしか溶出しないので溶出量が少なく、この場合も土壌改良に時間がかかる。また、水を上層から下層まで平均的に流すことは容易ではない。
【0007】
したがって、汚染物質を地下水に溶出させて吸着材で吸着するというやり方だけでは、汚染物質の除去に長期間かかり、また、除去も十分に行われない場合が生じるという問題がある。
【0008】
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、土壌に含まれる汚染物質を効果的に溶出させて、吸着材に効果的に接触させて吸着させ、汚染物質の除去を効果的に行い、汚染物質除去に要する期間を短くできる汚染土壌改良方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の汚染土壌改良方法は、土壌が汚染物質で汚染されている地中1を流れる地下水を、地中1に埋設した吸着材2に接触させ又は上記地下水を地上に汲み上げて地上で吸着材2に接触させて地下水中に含まれる汚染物質を吸着材2で吸収するものにおいて、上記土壌が汚染物質で汚染されている地中1に炭酸ガスを注入することを特徴とする。
【0010】
このような方法を採用することで、地下水への砒素などの汚染物質の溶出量が多くなり、また、地中における炭酸ガス(炭酸ガス)の浸透性により、地中に地下水の流れる空隙を拡大し、汚染物質を含む地下水の移動を良好にして、汚染物質を吸着材2で吸着させて除去できる。
【0011】
また、土壌が汚染物質で汚染されている地中1に挿入した注水用筒体3から地中に注水し、地中に挿入した揚水用筒体4から地下水を揚水し、この揚水した地下水を途中に吸着材2を配置した連通管5を介してポンプ6により再び注水用筒体3に供給して地中に注入する循環流路7を形成し、上記連通管5を流れる地下水中の汚染物質を吸着材2で吸着するものにおいて、上記土壌が汚染物質で汚染されている地中1に炭酸ガスを注入することを特徴とすることが好ましい。
【0012】
このような方法を採用することで、汚染物質を含む地下水を循環させながら、循環する地下水中に含まれる汚染物質を吸着材2で効果的に吸着除去できる。この場合、炭酸ガスを地中1に注入することで、汚染物質と二酸化炭素との化学反応により汚染物質の土壌からの溶出量が多くなると共に、炭酸ガスの浸透性により地中1に地下水の流れる空隙を拡大し、汚染物質を含む地下水の移動を良好にして、吸着材2で吸着させて除去できる。また、連通管5を地上に配置して地上で吸着材2を交換することが可能となり、吸着材2の交換、処分が容易となる。
【0013】
また、土壌が汚染されている地中に通水孔を有する収納用筒体8を挿入し、該収納用筒体に吸着材を出し入れ自在に収納し、通水孔を介して収納用筒体8内に浸入した地下水中に含まれる汚染物質を吸着材2で吸収するものにおいて、土壌が汚染されている地中1に炭酸ガスを注入することが好ましい。
【0014】
このように炭酸ガスを土壌が汚染されている地中1に注入することで、汚染物質の土壌からの溶出量が多くなると共に、炭酸ガスの浸透性により地中に地下水の流れる空隙を拡大し、汚染物質を含む地下水の移動を良好にして、吸着材2で吸着させて除去できる。また収納用筒体8から吸着材2を取り外すことが可能となり、吸着材2の交換、処分が容易となる。
【0015】
また、送水用筒体9を地中1に挿入し、送水用筒体9から地中1に水を注水することが好ましい。
【0016】
このような方法を採用することで、地下水の流れを促進し、炭酸ガスの浸透性で拡大した空隙を流れる水を増やすことができ、汚染物質の除去がより効果的に行える。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記のように土壌が汚染物質で汚染されている地中に炭酸ガスを注入するので、汚染物質の土壌からの溶出量が多くなると共に、炭酸ガスの浸透性により地中に地下水の流れる空隙を拡大し、汚染物質を含む地下水の移動を良好にして、吸着材で吸着させて効果的に吸着させることができる。これにより、地中における土壌の汚染物質の除去に要する期間を短くできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態の説明図である。
【図2】同上の他の実施形態の説明図である。
【図3】同上の更に他の実施形態の説明図である。
【図4】同上の更に他の実施形態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0020】
図1には本発明の一実施形態を示している。本実施形態においては、まず、土壌が鉛、砒素などの重金属で汚染されている地中1に、外周に小孔、スリット等の多数の注水孔10を設けた金属パイプ、合成樹脂パイプ、窯業系の筒等の注水用筒体3と、外周に小孔、スリット等の多数の吸引孔11を設けた金属パイプ、合成樹脂パイプ、窯業系の筒等の揚水用筒体4を埋設する。
【0021】
上記注水用筒体3は、注水孔10から地中1に水を注水するために地中1に埋設するものであり、また、上記揚水用筒体4は、吸引孔11から地下水を揚水するために地中1に埋設するためである。ここで、吸引孔11は土砂は通さず、水は通るようにする。
【0022】
上記注水用筒体3の上端部、揚水用筒体4の上端部はそれぞれ蓋で遮蔽してあり、連通管5の両端部を注水用筒体3の蓋、連通管5の蓋を貫通して上記注水用筒体3と揚水用筒体4に連通接続する。
【0023】
連通管5の途中にはポンプ6、吸着材収納部12を設け、これらポンプ6、吸着材収納部12は地上に位置させる。
【0024】
吸着材収納部12には吸着材2を出し入れ自在に収納する。この場合、吸着材2は通水性で吸着材の流出しない袋16に入れた状態で吸着材収納部12に収納する。使用する吸着材2としては汚染物質を吸着するものであれば特に限定はないが、例えば、鉄粉、ゼオライト、焼却灰、鉱物粉、粘土等を単独で又は混合して使用する。
【0025】
上記のように、地中1に水を注水するための注水用筒体3と、地中1の地下水を揚水するための揚水用筒体4とをポンプ6、吸着材収納部12を有する連通管5で連通接続することで、注水用筒体3→地中1→揚水用筒体4→をポンプ6と吸着材収納部12を有する連通管5→注水用筒体3という地下水の循環流路7を形成する。
【0026】
連通管5には更に弁13を介して給水管18を連通接続する。
【0027】
また、注水用筒体3には炭酸ガス供給部14を接続し、炭酸ガス供給部14から注水用筒体3に炭酸ガスを供給できるようにする。
【0028】
上記のような装置を用いて汚染土壌の改良を行う。
【0029】
本装置の基本的な運転としては、ポンプ6を運転して揚水用筒体4から地下水を揚水し、吸着材2を収納した吸着材収納部12を通して注水用筒体3に供給し、注水用筒体3の注水孔10から地中1に地下水を返送する運転を行う。つまり土壌が汚染されている地中1を地下水が浸透しながら循環流路7を形成する循環運転を行う。これにより、地中1を浸透する地下水に土壌に含まれる汚染物質が溶出し、この汚染物質が溶出した地下水が吸着材2を通過する際に、汚染物質を吸着材2により吸着する。
【0030】
本実施形態においては、上記地下水の循環運転の前に炭酸ガスの注入運転を行ったり、あるいは、地下水の循環運転と並行して炭酸ガスの注入運転を行ったり、あるいは、地下水の循環運転の前に炭酸ガスの注入運転を行うと共に地下水の循環運転と並行して炭酸ガスの注入運転を行う。
【0031】
ここで、地下水の循環運転の前と循環運転と並行して炭酸ガスの注入運転を行う場合は、連続して炭酸ガスの注入運転を行ってもよく、あるいは、間欠的に炭酸ガスの注入運転を行ってもよい。場合によっては、特に密閉空間などでは、炭酸ガスに空気を混合して注入する。
【0032】
注水用筒体3から地中1に炭酸ガスを注入することで、炭酸ガスが地中1の水と反応して炭酸水となり、また、一部の炭酸ガスが気体のまま地中1を浸透し、これら炭酸水、炭酸ガスが汚染物質を含む土壌と接触し、汚染物質を溶出させると共に、炭酸ガスの浸透性により土粒子間の空隙を広げていく。したがって、地下水は炭酸ガスの浸透により広げられた土粒子間の空隙に浸透し、シルト層や粘土層であっても地下水が浸透していく。
【0033】
このようにして汚染土壌からの汚染物質の溶出量を多くすると共に、地下水の浸透量を多くすることができる。したがって、上記のように地下水が循環流路7を循環する循環運転において、揚水用筒体4で揚水される地下水に溶解した汚染物質の量が多くなり、吸着材2で吸着される汚染物質の量が多くなり、短期間で効果的に汚染土壌中の汚染物質の除去ができ、汚染土壌の地中改良ができる。
【0034】
一定期間が経過するか、又は、吸着材2に対する汚染物質の吸着が飽和状態となっていることが確認されたら吸着材2を入れた袋16を吸着材収納部12から取り出して、新たな吸着材2を入れた袋16を吸着材収納部12に収納する。
【0035】
なお、本実施形態において、循環する地下水の水量が少なくなった場合は、弁13を開き、給水管18から水を補給し、注水用筒体3から地中1に注水する。
【0036】
図2には本発明の他の実施形態が示してある。上記実施形態では、注水用筒体3を用いて炭酸ガスを地中1に注入した例を示したが、本実施形態では、注水用筒体3とは別の炭酸ガス注入管15を地中1に挿入し、炭酸ガス注入管15から地中1に炭酸ガスを注入する例である。他の構成は前述の実施形態と同じなので、説明は省略する。
【0037】
次に、本発明の更に他の実施形態を図3に基づいて説明する。
【0038】
本実施形態は、土壌が汚染物質で汚染されている地中1に通水孔17を有する収納用筒体8と、炭酸ガス注入管15を地中1に挿入する。
【0039】
収納用筒体8には吸着材2が収納される。吸着材2は通水性の袋16に入れて紐19などで吊下げて収納用筒体8内に収納する。紐19を引き上げることで、吸着材2を入れた袋16を、管の底部に滑車を取付け、被も19を通すなどして地上に取り出し、新たな吸着材2を入れた袋16を再び収納できるようにしている。
【0040】
地下水が汚染物質を含む汚染土壌に接触することで、汚染物質が地下水に溶解し、この汚染物質が溶解した地下水が通水孔17から浸入して吸着材2と接触することで、地下水中に含まれる汚染物質が吸着材2に吸着される。
【0041】
ここで、本実施形態においては、炭酸ガス供給部14から炭酸ガス注入管15を経て炭酸ガスを地中1に注入する。炭酸ガスの注入に当たっては、一定期間(時間)連続して注入したり、あるいは一定期間(時間)内に間欠的に注入したりする。
【0042】
炭酸ガス注入管15から地中1に炭酸ガスを注入することで、炭酸ガスが地中1の水と反応して炭酸水となり、また、一部の炭酸ガスが気体のまま地中1を浸透し、これら炭酸水、炭酸ガスが汚染物質を含む土壌と接触し、汚染物質を溶出させると共に、炭酸ガスの浸透性により土粒子間の空隙を広げていく。したがって、地下水は炭酸ガスの浸透により広げられた土粒子間の空隙に浸透し、シルト層や粘土層であっても地下水が浸透していく。
【0043】
このようにして汚染土壌からの汚染物質の溶出量を多くすると共に、地下水の浸透量を多くすることができる。したがって、吸着材2に接触して吸着される汚染物質の量が多くなり、短期間で効果的に汚染土壌の地中改良ができる。
【0044】
次に、本発明の更に他の実施形態を図4に基づいて説明する。
【0045】
本実施形態は、前記の図3に示す実施形態において、更に、送水用筒体9を地中に挿入し、送水用筒体9から地中1に水を注水する。
【0046】
炭酸ガスの注入は、送水用筒体9から地中1に注水する前に炭酸ガスの注入運転を行ったり、あるいは、送水用筒体9から地中1に注水するのと並行して炭酸ガスの注入運転を行ったり、あるいは、送水用筒体9から地中1に注水する前に炭酸ガスの注入運転を行うと共に送水用筒体9から地中1に注水するのと並行して炭酸ガスの注入運転を行う。
【0047】
ここで、送水用筒体9から地中1に注水する運転と並行して炭酸ガスの注入運転を行う場合は、連続して炭酸ガスの注入運転を行ってもよく、あるいは、間欠的に炭酸ガスの注入運転を行ってもよい。
【0048】
本実施形態においては、地中1に炭酸ガスを注入することで、炭酸ガスが地中1の水と反応して炭酸水となり、また、一部の炭酸ガスが気体のまま地中1を浸透し、これら炭酸水、炭酸ガスが汚染物質を含む土壌と接触し、汚染物質を溶出させると共に、炭酸ガスの浸透性により土粒子間の空隙を広げていく。
【0049】
また、送水用筒体9から地中1に注水することで、地下水の流れを促進することができ、したがって、地下水は炭酸ガスの浸透により広げられた土粒子間の空隙に浸透し、シルト層や粘土層であっても地下水が浸透していく。
【0050】
このようにして汚染土壌からの汚染物質の溶出量を多くすると共に、地下水の流れを促進して浸透量を多くすることができる。したがって、吸着材2に接触して吸着される汚染物質の量が多くなり、短期間で効果的に汚染土壌の地中改良ができる。
【0051】
以下、前述の図1の実施形態の実験例を説明する。
[実験例1]
(実験の条件)
・注水用筒体3、揚水用筒体4としてφ10mmの管を使用し、地中1に埋設した。この場合、注水用筒体3、揚水用筒体4の地中1への埋設深さHは100cmとし、注水用筒体3、揚水用筒体4間の長さMは100cmとした。また、地面GLから地下水位までの深さNは10cmであった。
【0052】
・また、吸着材2としては、鉄粉、ゼオライト、焼却灰、粘土を混合したものを使用し、袋16に入れて吸着材収納部12に収納した。
【0053】
・地中1における注水用筒体3、揚水用筒体4間の中間で且つ地表からの深さ80cmの位置を測定点Xとした。
【0054】
・まず、処理前の上記測定点Xの地下水を採取して測定点Xにおける地下水中の鉛、砒素の濃度を測定した。処理前の鉛の濃度は0.1mg/lであった。また、砒素の濃度は0.1mg/lであった。
【0055】
・次に、注水用筒体3に、炭酸ガスを液化した液化炭酸ガスボンベ(炭酸ガス供給部14)よりレギュレーター(圧力調整器)を用いて炭酸ガスを供給して、注水用筒体3から炭酸ガスを地中1に注入した。注入圧力は0.5kg/cmであった。
【0056】
炭酸ガスの地中1への注入は24時間行い、24時間注入後における揚水用筒体4内の水を採取して初期pHを測定したところpH6であった。
【0057】
・上記炭酸ガスの注入が終了後、ポンプ6を運転して揚水用筒体4内の地下水を吸引し、連通管5、注水用筒体3を経て地中1に注水し、注水用筒体3→地中1→揚水用筒体4→をポンプ6と吸着材収納部12を有する連通管5→注水用筒体3という地下水の循環流路7を形成するという地下水の循環運転をおこなった。この場合の水の流れは緩やかで、水が不足すれば、弁13を開き、給水管18から水を補給した。
【0058】
上記地下水の循環運転を20日間継続しておこなった。
【0059】
(結果)
・20日間循環運転を行った後、測定点Xの地下水を採取して測定点Xにおける地下水中の鉛、砒素の濃度を測定した。鉛の濃度は0.008mg/lであった。また、砒素は検出できなかった。
[実験例2]
・地中1への炭酸ガスの注入圧力が1.0kg/cmとした以外は、上記実験例1と同じ条件で実験を行った。
【0060】
・処理前の測定点Xの地下水を採取して測定点Xにおける地下水中の鉛、砒素の濃度を測定した。処理前の鉛の濃度は0.1mg/lであった。また、砒素の濃度は0.1mg/lであった。
【0061】
・炭酸ガスを地中1に24時間注入後に揚水用筒体4内の水を採取して初期pHを測定したところpH5であった。
【0062】
・20日間循環運転を行った後、測定点Xの地下水を採取して測定点Xにおける地下水中の鉛、砒素の濃度を測定した。鉛の濃度は0.002mg/lであった。また、砒素は検出できなかった。
【0063】
上記実験例1、実験例2から明らかなように、処理後の鉛の濃度、砒素濃度はいずれも汚染基準値0.01mg/l以下に低下したことが判明する。
【符号の説明】
【0064】
1 地中
2 吸着材
3 注水用筒体
4 揚水用筒体
5 連通管
6 ポンプ
7 循環流路
8 収納用筒体
9 送水用筒体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
土壌が汚染物質で汚染されている地中を流れる地下水を、地中に埋設した吸着材に接触させ又は上記地下水を地上に汲み上げて地上で吸着材に接触させて地下水中に含まれる汚染物質を吸着材で吸収するものにおいて、上記土壌が汚染物質で汚染されている地中に炭酸ガスを注入することを特徴とする汚染土壌改良方法。
【請求項2】
土壌が汚染物質で汚染されている地中に挿入した注水用筒体から地中に注水し、地中に挿入した揚水用筒体から地下水を揚水し、この揚水した地下水を途中に吸着材を配置した連通管を介してポンプにより再び注水用筒体に供給して地中に注入する循環流路を形成し、上記連通管を流れる地下水中の汚染物質を吸着材で吸着するものにおいて、
上記土壌が汚染物質で汚染されている地中に炭酸ガスを注入することを特徴とする請求項1記載の汚染土壌改良方法。
【請求項3】
土壌が汚染されている地中に通水孔を有する収納用筒体を挿入し、該収納用筒体に吸着材を出し入れ自在に収納し、通水孔を介して収納用筒体内に浸入した地下水中に含まれる汚染物質を吸着材で吸収するものにおいて、上記土壌が汚染されている地中に炭酸ガスを注入することを特徴とする請求項1記載の汚染土壌改良方法。
【請求項4】
送水用筒体を地中に挿入し、送水用筒体から地中に水を注水することを特徴とする請求項3記載の汚染土壌改良方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−183498(P2012−183498A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48920(P2011−48920)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(592115777)
【Fターム(参考)】