説明

汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造

【課題】リンクプレートの変形を生じ難くなるようにする。
【解決手段】汚泥掻き寄せ具の取り付け用無端チェーン2に形成してあるノッチ14に、駆動回転体に設けてある軸部材を係合させてある汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造であって、リンクプレート12の駆動回転体側とは逆の側縁部36に、ノッチ14の形状に略沿った形状で板面に沿う方向に膨出する膨出部37を形成して補強されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚泥掻き寄せ具を回動方向に間隔を隔てて取り付けてある無端チェーンと、その無端チェーンを巻き掛けて駆動回動させる駆動回転体とを備え、前記駆動回転体の周部には、複数の軸部材が周方向に間隔を隔てて回転軸芯に沿う姿勢で設けられ、前記無端チェーンが、回動方向で隣り合うリンクプレートどうしの夫々を、板面が前記駆動回転体の径方向に沿う姿勢で相対揺動自在に連結して構成され、前記リンクプレートの夫々の前記駆動回転体側の側縁部には、前記軸部材を係合させるノッチが形成され、前記ノッチに前記軸部材を係合させた状態で前記駆動回転体を回転させて、前記無端チェーンを駆動回動させるように構成されている汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の上記汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造では、図8に示すように、ノッチ14の形状が、無端チェーン2を汚泥掻き寄せ用回動方向(正転方向)に回動させるときに、軸部材10がその外周面に沿って係合可能な正転用係合部分33と、その正転用係合部分33の汚泥掻き寄せ用回動方向上手側の端縁に一連に連続する連続部分35とを備えた形状に形成され、連続部分35は、リンクプレート12どうしを連結している前後一対の連結ピン41の軸芯どうしを結ぶ線分Hと略平行に形成してある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−31214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このために、汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向(逆転方向)に無端チェーン2を駆動回動させる必要が生じた場合は、図8に示すように、軸部材10とリンクプレート12とが軸部材10の軸芯方向に沿う線当たりになり、軸部材10とリンクプレート12とが互いに滑り易くて、無端チェーン2を効率良く逆方向に駆動回動させ難いとともに、軸部材10による押圧力がリンクプレート12に対して線当たり部分に沿って集中的に作用して、リンクプレート12や軸部材10が変形し易い欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に効率良く駆動回動させることができ、リンクプレートや軸部材の変形も生じ難くなるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、汚泥掻き寄せ具を回動方向に間隔を隔てて取り付けてある無端チェーンと、その無端チェーンを巻き掛けて駆動回動させる駆動回転体とを備え、
前記駆動回転体の周部には、複数の軸部材が周方向に間隔を隔てて回転軸芯に沿う姿勢で設けられ、前記無端チェーンが、回動方向で隣り合うリンクプレートどうしの夫々を、板面が前記駆動回転体の径方向に沿う姿勢で相対揺動自在に連結して構成され、
前記リンクプレートの夫々の前記駆動回転体側の側縁部には、前記軸部材を係合させるノッチが形成され、前記ノッチに前記軸部材を係合させた状態で前記駆動回転体を回転させて、前記無端チェーンを駆動回動させるように構成されている汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造であって、
前記ノッチの形状が、前記無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向に回動させるときに、前記軸部材がその外周面に沿って係合可能な正転用係合部分と、前記無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に駆動回動させるときに、前記軸部材がその外周面に沿って係合可能な逆転用係合部分と、前記正転用係合部分と前記逆転用係合部分のチェーン回動方向で互いに対向する端縁どうしを、前記軸部材の回動軌跡と略平行に連続する連続部分とを備えた形状に形成されている点にある。
【0006】
〔作用及び効果〕
ノッチの形状が、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向に回動させるときに、軸部材がその外周面に沿って係合可能な正転用係合部分と、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に駆動回動させるときに、軸部材がその外周面に沿って係合可能な逆転用係合部分とを備えているので、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向に回動させるときも、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に駆動回動させるときも、軸部材とリンクプレートとが面当たりになり、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に駆動回動させるときに、軸部材による押圧力をリンクプレートに対して面当たり部分に分散して作用させて、リンクプレートや軸部材の変形を防止できるとともに、軸部材とリンクプレートとが互いに滑り難くなる。
したがって、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に効率良く駆動回動させることができ、リンクプレートや軸部材の変形も生じ難い。
また、正転から逆転に切り換える時も、逆転から正転に切り換える時も、円滑な移動が可能となる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記逆転用係合部分が補強されている点にある。
【0008】
〔作用及び効果〕
逆転用係合部分を形成したことによるリンクプレートの強度低下を防止することができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記正転用係合部分と前記逆転用係合部分の夫々が、前記リンクプレートの前記駆動回転体側とは逆の側縁部に、前記ノッチの形状に略沿った形状で板面に沿う方向に膨出する膨出部を形成して補強されている点にある。
【0010】
〔作用及び効果〕
リンクプレートに膨出部を形成して、正転用係合部分と逆転用係合部分の夫々を補強することができる
【0011】
本発明の第4特徴構成は、前記正転用係合部分と前記逆転用係合部分の夫々が、前記リンクプレートの端面と面一に連続するフランジ面を備えたフランジを設けて補強されている点にある。
【0012】
〔作用及び効果〕
無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向に回動させるときも、無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に駆動回動させるときも、軸部材とリンクプレートとを広い面積で面当たりさせることができ、リンクプレートや軸部材の変形が一層生じ難い。
【0013】
本発明の第5特徴構成は、前記ノッチが、前記リンクプレートの汚泥掻き寄せ用回動方向上手側に片寄せて形成されている点にある。
【0014】
〔作用及び効果〕
ノッチが、リンクプレートの汚泥掻き寄せ用回動方向上手側に片寄せて形成されているので、無端チェーンの駆動回動時において、駆動回転体に対する巻き掛け箇所における各リンクプレートの姿勢を、駆動回転体に対してその接線方向に略沿う姿勢、つまり、リンクプレートどうしを連結している前後一対の連結ピンの軸芯どうしを結ぶ線分が駆動回転体の接線方向に略沿う姿勢に維持し易く、無端チェーンを円滑に駆動回動させることができる。
つまり、駆動回転体に巻き掛けてある無端チェーンのうちの、駆動回転体の駆動回転に伴って引っ張られる汚泥掻き寄せ用回動方向上手側の上手側無端チェーン部分には、汚泥掻き寄せ用回動方向下手側の下手側無端チェーン部分に比べて強い張力が作用するので、軸部材がノッチに係合しているリンクプレートのうちの、軸部材よりも汚泥掻き寄せ用回動方向上手側の上手側リンクプレート部分に作用する張力が、軸部材よりも汚泥掻き寄せ用回動方向下手側の下手側リンクプレート部分に作用する張力よりも大きく、下手側リンクプレート部分が、軸部材を支点にして、駆動回転体から浮き上がる方向に揺動し易い。
このため、軸部材を支点にして、その支点周りでの、上手側リンクプレート部分に作用する強い張力により発生するモーメントと、下手側リンクプレート部分に作用する弱い張力により発生するモーメントとが釣り合い易いように、ノッチを汚泥掻き寄せ用回動方向上手側に片寄せて形成してあるので、無端チェーンの駆動回動時において、下手側リンクプレート部分が駆動回転体から浮き上がる方向に揺動し難くなり、駆動回転体に対する巻き掛け箇所における各リンクプレートの姿勢を駆動回転体の接線方向に略沿う姿勢に維持し易い。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】沈殿池の縦断面図
【図2】(a)無端回動体と駆動回転体との噛み合いを示す一部切欠き側面図、(b)無端回動体と駆動回転体との噛み合いを示す要部平面図
【図3】要部の平面図
【図4】要部の側面図
【図5】要部の断面図
【図6】(a)要部の平面図、(b)要部の側面図、(c)要部の底面図
【図7】無端回動体と駆動回転体との噛み合いを示す拡大側面図
【図8】従来の無端チェーンと駆動回転体との噛み合いを示す拡大側面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
図1は、汚水処理設備における沈澱池Aの縦断面を示し、汚泥掻き寄せ機BとスカムスキマCとが設置され、汚泥掻き寄せ機Bには、本発明による無端チェーン2の駆動構造が設けられている。
【0017】
前記汚泥掻き寄せ機Bは、汚泥掻き寄せ具1を回動方向に間隔を隔てて取り付けてある無端回動体としての左右一対の無端チェーン2の夫々が、横軸芯X周りで回転する駆動回転体としての駆動スプロケット3と、従動回転体としての第1〜第3従動スプロケット4(4a,4b,4c)とに亘って回動自在に巻き掛けられ、駆動スプロケット3を駆動回転させる駆動装置5を設けてある。
【0018】
前記駆動スプロケット3は、沈澱池Aの長手方向端部における水面WL近くに支持され、第1従動スプロケット4aは、沈澱池Aの長手方向略中央における水面WL近くに支持され、第2,第3従動スプロケット4b,4cは、沈澱池Aの長手方向両端側における底面6近くに支持されている。
【0019】
前記駆動スプロケット3は、図2に示すように、回転軸部材7を挿通するボス8の外周側に、二枚の円板部材9を互いに平行に同芯状に設けて、その二枚の円板部材9に亘って、複数の円柱状軸部材である係合ピン10を周方向に等間隔を隔てて回転軸芯Xに沿う姿勢で固定してあり、第1〜第3従動スプロケット4a,4b,4cの夫々は、図3に示すように、無端チェーン2を入り込ませる周溝11をその外周部に設けてある。
【0020】
前記無端チェーン2は、図2に示すように、回動方向で隣り合うリンクプレート12どうしの夫々を、板面が駆動スプロケット3の径方向に沿う姿勢で、連結ピン41で相対揺動自在に連結してある合成樹脂製ノッチチェーンで構成され、リンクプレート12の夫々の駆動スプロケット3側の側縁部13に、係合ピン10を係合させるノッチ14がそのリンクプレート12の汚泥掻き寄せ用回動方向(正転方向)上手側に片寄せて形成されている。
【0021】
そして、ノッチチェーン2を駆動スプロケット3及び第1〜第3従動スプロケット4a,4b,4cにおける二枚の円板部材9の間に入り込ませてノッチ14に係合ピン10を係合させた状態で、駆動装置5による駆動スプロケット3の駆動回転で、左右一対のノッチチェーン2を駆動回動させて、各汚泥掻き寄せ具1を、駆動スプロケット3,第1従動スプロケット4a,第2従動スプロケット4b,第3従動スプロケット4cの順に経由するように循環移動させ、駆動スプロケット3側から第1従動スプロケット4a側に向けた移動で、沈澱池Aの水面WL近くに浮いているスカムをスカムスキマC側に掻き寄せ、第2従動スプロケット4b側から第3従動スプロケット4c側に向けた移動で、沈澱池Aの底面6近くに沈澱している汚泥を沈澱池Aの底部に設けてある排出溝15に掻き寄せることができるように構成してある。
【0022】
前記ノッチチェーン2のスプロケット3,4a,4b,4cに対する非巻き掛け部分、具体的には、図1に示すように、第1従動スプロケット4aと第2従動スプロケット4bとの間における非巻き掛け部分16を、その回動径路の外周側から内周側に向けて押圧することにより、そのノッチチェーン2に張力を付与する押圧部材17が設けられている。
【0023】
前記押圧部材17は、図3,図4に示すように、ノッチチェーン2の回動移動に従動して回転自在な回転部材としての遊転ローラで構成してあり、この遊転ローラ17は、第1従動スプロケット4aの回転横軸芯Xと略平行な回転軸芯Y周りで回転自在に揺動部材19に支持してあり、揺動部材19は、従動スプロケット4aを回転自在に支持している支軸部材20に、その従動スプロケット4aの回転横軸芯Xと略平行な揺動軸芯Z周りで自重揺動自在に支持されている。
【0024】
前記揺動部材19は、左右一対の揺動アーム21と、一対の揺動アーム21の遊端側どうしを互いに着脱自在に連結している連結フレーム22とを備えていて、各揺動アーム21の基端側を、第1従動スプロケット4aの支軸部材20に固定してあるブラケット23にピン連結して、そのピンの軸芯を揺動軸芯Zとしてあり、連結フレーム22は、揺動部材19の重心位置P1と揺動軸芯Zとの水平距離L1を長くするための錘としての機能を備えている。
【0025】
前記連結フレーム22は、必要に応じて、重量が異なる連結フレーム22に取り替えて、揺動部材19を、その重量Wを調節可能に設けてある。
尚、連結フレーム22を省略して、錘としての機能を備えている重量部材を一対の揺動アーム21夫々の遊端側に着脱自在に固定して、必要に応じて、重量が異なる重量部材を固定して、揺動部材19を、その重量Wを調節可能に設けてあっても良い。
【0026】
前記揺動アーム21の夫々は、長手方向の略中央部が上向きに屈曲する形状、つまり、側面視でくの字状に形成され、一対の揺動アーム21の屈曲部近くどうしを支軸部材24で連結して、一対の遊転ローラ17の夫々をその支軸部材24に回転軸芯Y周りで回転自在に支持してある。
【0027】
前記遊転ローラ17は、図5に示すように、支軸部材24を挿通した互いに平行な二枚の円板部材25どうしを、スペーサ26を挟んで、互いにボルト連結して構成してあり、遊転ローラ17の抜け止め部材27を支軸部材24に固定してある。
【0028】
前記二枚の円板部材25の互いに対向する内側周縁の夫々にガイドとしての段差28を環状に形成して、この段差28部分の間に、リンクプレート12の外周側を入り込ませて、遊転ローラ17とノッチチェーン2との揺動軸芯Zに沿う方向への相対移動を規制する移動規制部が設けられている。
【0029】
そして、図4に示すように、遊転ローラ17のノッチチェーン2に対する押圧位置P2を通って、その遊転ローラ17のノッチチェーン2に対する押圧方向に沿う仮想線分Dと、揺動軸芯Zとの、仮想線分Dに対して直交する方向に沿う距離L2が、揺動部材19の重心位置P1と揺動軸芯Zとの水平距離L1よりも短くなり、かつ、揺動部材19の重心位置P1が揺動軸芯Zよりも高い位置に保持されるように、揺動部材19が支持されている。
【0030】
前記ノッチチェーン2を構成しているリンクプレート12は、図6に示すように、汚泥掻き寄せ用回動方向(正転方向)下手側に隣り合うリンクプレート12に対して、その両側面を挟み込むように連結するための連結ピン41を挿通するボス29を形成してある一対の外側プレート部30と、汚泥掻き寄せ用回動方向(正転方向)上手側に隣り合うリンクプレート12に対して、その一対の外側プレート部30に挟み込まれるように連結するための連結ピン41を挿通するボス31を形成してある内側プレート部32とを備えた平面視で略Y字状に形成され、外側プレート部30の夫々の駆動スプロケット3側に向ける側縁部13にノッチ14が形成されている。
【0031】
前記ノッチ14の形状は、図7にも示すように、ノッチチェーン2を汚泥掻き寄せ用回動方向(正転方向)に回動させるときに、係合ピン10がその外周面に沿って一連に係合可能な円弧状の正転用係合部分33と、ノッチチェーン2を汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向(逆転方向)に駆動回動させるときに、係合ピン10がその外周面に沿って一連に係合可能な円弧状の逆転用係合部分34と、正転用係合部分33と逆転用係合部分34のチェーン回動方向で互いに対向する端縁どうしを、係合ピン10の回動軌跡Eと略平行に沿わせて一連に連続させる連続部分35とを備えた形状に形成されている。
【0032】
また、正転用係合部分33と逆転用係合部分34の夫々を補強するために、リンクプレート12の駆動スプロケット3側とは逆方向に向ける側縁部36に、ノッチ14の形状に略沿った形状で板面に沿う方向に膨出する膨出部37が形成され、ノッチ14の周縁には、ノッチ14を形成している端面と面一に連続するフランジ面38を備えたフランジ39が、正転用係合部分33と逆転用係合部分34とに亘って、かつ、一対の外側プレート部30に亘って一連に設けられている。
【0033】
尚、正転用係合部分33と逆転用係合部分34の夫々は、円弧状が最適であるが、例えばだ円形の一部などの弧状であっても良い。
また、正転用係合部分33と逆転用係合部分34の夫々を補強するために、ノッチ14の形成部位に、強度のある部材をはり付けたり、埋め込んだりしても良い。
【符号の説明】
【0034】
1 汚泥掻き寄せ具
2 無端チェーン
3 駆動回転体
10 円柱状軸部材
12 リンクプレート
13 駆動回転体側の側縁部
14 ノッチ
33 正転用係合部分
34 逆転用係合部分
35 連続部分
36 駆動回転体側とは逆の側縁部
37 膨出部
38 フランジ面
39 フランジ
X 回転軸芯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚泥掻き寄せ具を回動方向に間隔を隔てて取り付けてある無端チェーンと、その無端チ
ェーンを巻き掛けて駆動回動させる駆動回転体とを備え、
前記駆動回転体の周部には、複数の軸部材が周方向に間隔を隔てて回転軸芯に沿う姿勢
で設けられ、
前記無端チェーンが、回動方向で隣り合うリンクプレートどうしの夫々を、板面が前記
駆動回転体の径方向に沿う姿勢で相対揺動自在に連結して構成され、
前記リンクプレートの夫々の前記駆動回転体側の側縁部には、前記軸部材を係合させる
ノッチが形成され、
前記ノッチに前記軸部材を係合させた状態で前記駆動回転体を回転させて、前記無端チ
ェーンを駆動回動させるように構成されている汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆
動構造であって、
前記リンクプレートの前記駆動回転体側とは逆の側縁部に、前記ノッチの形状に略沿った形状で板面に沿う方向に膨出する膨出部を形成して補強されている汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造。
【請求項2】
前記ノッチの形状が、前記無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向に回動させるときに、前記軸部材がその外周面に沿って係合可能な正転用係合部分と、前記無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に駆動回動させるときに、前記軸部材がその外周面に沿って係合可能な逆転用係合部分とを備えた形状に形成され、前記正転用係合部分と前記逆転用係合部分の夫々が前記膨出部で補強されている請求項1記載の汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造。
【請求項3】
前記ノッチが、前記リンクプレートの端面と面一に連続するフランジ面を備えたフランジを設けて補強されている請求項1又は2記載の汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造。
【請求項4】
前記ノッチの形状が、前記無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向に回動させるときに、前記軸部材がその外周面に沿って係合可能な正転用係合部分と、前記無端チェーンを汚泥掻き寄せ用回動方向とは逆方向に駆動回動させるときに、前記軸部材がその外周面に沿って係合可能な逆転用係合部分とを備えた形状に形成され、前記正転用係合部分と前記逆転用係合部分の夫々が前記フランジで補強されている請求項3記載の汚泥掻き寄せ機における無端チェーンの駆動構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−232851(P2012−232851A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−162503(P2012−162503)
【出願日】平成24年7月23日(2012.7.23)
【分割の表示】特願2008−93705(P2008−93705)の分割
【原出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)