説明

決済サーバ、決済方法、および決済システム

【課題】所定の期日よりも前に一旦選択した決済手段を他の決済手段に変更するための決済サーバ、決済方法、および決済システムを提供する。
【解決手段】ユーザ装置101とネットワーク104を介して接続され、特定の決済日前に未決済料金の処理を実行する決済サーバ102は、特定の決済日前に顧客別の未決済料金のリストを格納する決済関連情報202から当該リストを読み出して、読み出されたリストをユーザ装置101に送信し、当該リストのうち前払いの対象となる未決済料金をユーザ装置101から受信し、受信した前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行し、当該決済処理を実行した前払いの対象となる未決済料金に基づいて決済関連情報202に格納されている当該リストを更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済サーバ、決済方法、および決済システムに関する。より詳細には、特定の決済日前に指定された未決済料金の決済処理を実行する決済サーバ、決済方法、および決済システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、公共料金や買い物の代金の決済手段として、現金以外に口座振替やクレジットカードなどが知られている。これらの決済手段を使用して決済をする場合、所定の期日が指定され、当該期日に決済される(例えば、口座引落としなど)。
【0003】
また、近年、インターネットを利用した電子商取引(インターネットなどのネットワークを利用して、契約や決済などを行う取引形態)の発展とともに「電子マネー」(貨幣価値をデジタルデータで表現したもの)が利用されるようになってきており、クレジットカードや現金を使わずに買い物をすることができるようになってきている。顧客は、金額の多寡や支払時期、決済手段の利用に伴う特典(ポイントが一定数貯まると所定のサービスが受けられる等)を考慮して、各種の決済手段の中から各自のニーズに応じて任意の決済手段を選択する。
【0004】
従来、複数の決済手段(クレジットカードや電子マネーなど)のうち、予め決めておいた基準(例えば、決済金額1万円)を上回っているか否かにより商品の購入時に自動的に決済手段を選択する方法が知られている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−259152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一旦、ある決済手段を指定して代金を支払うことを決めた後に、別の決済手段に切り替えることは手続的に煩雑であるという問題があった。また、決済金額が小額の場合に、仮に手元に支払える金額があったとしても決済手段ごとに指定された所定の期日まで決済されるのを待たなければならないという問題もあった。さらに、代金を請求する企業・団体は、代金がいかに小額であっても顧客に対して請求行為を、例えば、郵便などを利用して行うため、コストに見合わないケースも存在するという問題もあった。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、所定の期日よりも前に一旦選択した決済手段を他の決済手段に変更するための決済サーバ、決済方法、および決済システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するため、本発明に係る決済サーバは、ユーザ装置とネットワークを介して接続され、特定の決済日前に未決済料金の処理を実行する決済サーバであって、特定の決済日前に顧客別の未決済料金のリストを格納する未決済リスト格納手段からリストを読み出して、読み出されたリストをユーザ装置に送信する未決済リスト送信手段と、リストのうち前払いの対象となる未決済料金をユーザ装置から受信する受信手段と、受信した前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行するとともに、当該決済処理を実行した前払いの対象となる未決済料金に基づいて未決済リスト格納手段に格納されているリストを更新する決済更新手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る決済方法は、ユーザ装置とネットワークを介して接続され、特定の決済日前に未決済料金の処理を実行する決済サーバにおける決済方法であって、特定の決済日前に顧客別の未決済料金のリストを格納する未決済リスト格納手段からリストを読み出して、読み出されたリストをユーザ装置に送信する未決済リスト送信ステップと、リストのうち前払いの対象となる未決済料金をユーザ装置から受信する受信ステップと、受信した前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行するとともに、当該決済処理を実行した前払いの対象となる未決済料金に基づいて未決済リスト格納手段に格納されているリストを更新する決済更新ステップとを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る決済システムは、ユーザ装置と決済サーバとがネットワークを介して接続され、特定の決済日前に未決済料金の処理を実行する決済システムであって、特定の決済日前に顧客別の未決済料金のリストを格納する未決済リスト格納手段からリストを読み出して、読み出されたリストをユーザ装置に送信する未決済リスト送信手段と、リストのうち前払いの対象となる未決済料金を前記ユーザ装置から受信する受信手段と、受信した前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行するとともに、当該決済処理を実行した前払いの対象となる未決済料金に基づいて未決済リスト格納手段に格納されているリストを更新する決済更新手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る決済システムは、ネットワークに接続されたユーザ装置と料金請求元企業の請求元サーバとの間において決済を行う決済システムであって、請求元サーバは、顧客別の未決済取引のリストを格納する未決済取引格納手段と、未決済取引格納手段から顧客別未決済料金のリストを読み出し、ユーザ装置に送信する送信手段と、ユーザ装置によって選択された未決済取引を決済する指示データを受信する受信手段と、指示データが示す未決済取引の決済をするとともに、決済を行った未決済取引の金額に基づいて未決済取引格納手段を更新する更新手段と、更新手段によって未決済取引の額が0に更新された顧客のデータを削除する削除手段とを備え、ユーザ装置は、送信されたリストをユーザ装置に表示させる表示手段と、リストのうちから1つ又は複数の未決済取引の選択を受け取り、当該選択された未決済取引に関する金額の決済を行うことを指定する料金支払指定手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る決済方法は、ネットワークに接続されたユーザ装置と料金請求元企業の請求元サーバとの間において決済を行う決済システムにおける決済方法であって、請求元サーバは、顧客別の未決済取引のリストを格納する未決済取引格納手段から顧客別未決済料金のリストを読み出し、ユーザ装置に送信する送信ステップと、ユーザ装置によって選択された未決済取引を決済する指示データを受信する受信ステップと、指示データが示す未決済取引の決済をするとともに、決済を行った未決済取引の金額に基づいて未決済取引格納手段を更新する更新ステップと、更新ステップによって未決済取引の額が0に更新された顧客のデータを削除する削除ステップとを備え、ユーザ装置は、送信されたリストをユーザ装置に表示させる表示ステップと、リストのうちから1つ又は複数の未決済取引の選択を受け取り、当該選択された未決済取引に関する金額の決済を行うことを指定する料金支払指定ステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
以上で説明したように、本発明によれば、所定の期日よりも前に一旦選択した決済手段を他の決済手段に変更するための決済サーバ、決済方法、および決済システムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について詳細に説明する。ここでは、クレジットカードを決済手段として一旦指定した後、クレジットカード会社の指定する決済日よりも前に、決済手段を電子マネーに変更して代金の決済を行う場合を例に説明する。しかしながら、以下の説明は、本発明の実施形態をクレジットカードおよび電子マネーの組み合わせに限定するものではない。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態にかかる決済システム100の概略を示す構成図である。決済システム100は、ネットワーク104にそれぞれ接続するユーザ装置101、決済サーバ102、電子マネー決済センターサーバ103を備える。なお、図1では説明の便宜上、ユーザ装置101および決済サーバ102を1つずつ示しているが、ユーザ装置101および決済サーバ102は、それぞれ複数存在しても構わない。
【0016】
ユーザ装置101は、ネットワーク104に接続する機能を有し、その画面上で電子商取引を行うことが可能な装置であればよく、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話とすることができる。また、ユーザ装置101は、電子マネーを使用して決済する装置(例えば、非接触型ICカードを読み書き可能なリーダ/ライタ)やソフトウェアを備えることも可能である。
【0017】
決済サーバ102は、顧客との間で行った電子商取引に関する決済関連情報を格納し、ユーザ装置101との間でデータを送受信し、および顧客ごとに決められた金融機関との間で決済処理を行う機能を有する。決済サーバ102の詳細な機能は、図2の説明において述べる。
【0018】
電子マネー決済センターサーバ103は、ユーザ装置101および決済サーバ102とネットワーク104を介してそれぞれ結合され、電子マネーを使用した決済処理を行う。すなわち、ユーザ装置101と決済サーバ102との間で電子マネーを使用した決済を行う場合、まず、決済サーバ102から電子マネー決済センターサーバ103に対して電子マネーによる決済依頼の通知がなされる。次に、ユーザ装置101と電子マネー決済センターサーバ103との間で電子マネーを使用した決済に関するデータが送受信される。そして、当該決済処理が完了した場合、電子マネー決済センターサーバ103から決済サーバ102に対して処理完了の通知がなされる。
【0019】
ネットワーク104は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、エクストラネット、またはワイドエリアネットワーク(WAN)などユーザ装置101、決済サーバ102、および電子マネー決済センターサーバ103の間でデータを送受信することができるネットワークであればよく、特に限定されない。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態にかかる決済サーバ102の詳細な構成を示すブロック図である。決済サーバ102は、CPU201、決済関連情報202、ROM203、RAM204、HDD205、インターフェース(I/F)206、特典情報207、および利子計算用テーブル208を備え、これらは相互に接続されている。
【0021】
CPU201は、決済サーバ102全体の制御を統括する。すなわち、決済サーバ102がネットワーク104を介してユーザ装置101や電子マネー決済センターサーバ103との間で行うデータ送受信、決済サーバ102内で行われる各種プログラムの実行、顧客ごとに決められた金融機関との間での決済処理に関するデータ送受信などを制御する。
【0022】
決済関連情報202は、決済サーバ102が扱う電子商取引に関する決済関連情報を格納するデータベースである。すなわち、ある電子商取引を行った顧客の氏名・住所・クレジットカード番号、購入商品名、購入金額、決済日、特典ポイントなどが決済関連情報202に格納されている。また、決済関連情報202は、特定の決済日が到来して顧客ごとに決められた金融機関との間での決済処理を行う場合に、CPU201によって決済処理に関するデータが読み出され、該読み出されたデータは該当金融機関に対して送信される。
【0023】
ROM203は、決済サーバ102上で実行される各種プログラムを格納する。例えば、CPU201は、あるプログラムを実行して所定の決済日になると未決済データを決済関連情報202から読み出し、読み出した未決済データを所定の金融機関に送信して決済を行う。RAM204は、CPU201が動作するためのシステムワークメモリであり、かつ決済サーバ102が扱う各種データの一時保存用メモリである。HDD205は、ハードディスクであり、システムソフトウェアや各種データを格納することが可能である。
【0024】
インターフェース(I/F)206は、ネットワーク104と決済サーバ102とを結合するインターフェースである。ネットワーク104を介してユーザ装置101または電子マネー決済センターサーバ103と、決済サーバ102との間でデータの送受信を行う場合には、インターフェース(I/F)206がネットワーク104と決済サーバ102との間を結合する役割を果たす。
【0025】
特典情報207は、顧客との取引状況に応じて特典を付与する際のポイント(点数)を格納したデータベースである。例えば、本実施形態にて説明する電子マネーを使用した前払い処理を行う場合、CPU201は、前払いの金額に応じた所定の特典ポイントを特典情報207から読み出し、決済関連情報202に格納されている顧客に関する情報に付与する処理を行う。利子計算用テーブル208は、本実施形態にて説明する電子マネーを使用した前払い処理を行う場合、所定の期日よりもどの程度の期間前に当該前払い処理を行うかにより、CPU201が利息を再計算する際に使用する。
【0026】
図3は、本発明の一実施形態にかかる決済サーバ102における処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
ステップS301では、CPU201は、決済関連情報202から決済日が到来していない顧客別の未決済取引に関するリストを読み出す。任意の顧客についてのリストを読み出すに際しては、ユーザ装置101から顧客IDやクレジットカード番号など顧客を特定可能な情報を得て(例えば、顧客IDを入力可能なログイン画面を使用)、リストを読み出す。CPU201は、読み出されたリストをRAM204に一時的に保存する。
【0028】
ステップS302では、CPU201は、RAM204上に一時的に保存した上記リストをインターフェース(I/F)206およびネットワーク104を介してユーザ装置101に送信する。なお、ユーザ装置101に送信されたリストのデータは、後述する図4において説明するように、ユーザ装置101の有する画面上に表示され、表示されているリストのデータ1件ごとに前払いの対象となるか否かが判断されることになる。
【0029】
ステップS303では、CPU201は、ユーザ装置101からの受信データが前払いの対象データを有するか否かを判定する。すなわち、ユーザ装置101の有する画面上に表示されたリストのうち、前払いの対象となったデータがユーザ装置101から決済サーバ102に送信されてきたデータに含まれているか否かが判定される。ユーザ装置101から受信したデータが、決済サーバ102がユーザ装置101に送信したリストのうち前払いの対象となる未決済取引に関するデータを含む場合には、ステップS304に処理が進む。一方、当該受信データが、送信したリストのうち前払いの対象となる未決済取引に関するデータでない場合には、本フローチャートで説明する処理は終了する。当該受信データは、RAM204に一時的に保存される。なお、ユーザ装置101において上記リストのうち前払いの対象となるデータを選択する画面の例については、図4において後述する。
【0030】
ステップS304では、CPU201は、RAM204に保存されている受信されたデータに基づいて決済処理を行う。当該決済処理は、決済日が到来した際に行う決済処理とは異なる決済処理である。すなわち、ユーザ装置101と決済サーバ102との間で電子マネーを使用した決済を行う場合、まず、決済サーバ102から電子マネー決済センターサーバ103に対して電子マネーによる決済依頼の通知がなされる。CPU201によって通知されるのは、ステップS303において説明した前払いの対象となる未決済取引に関するデータである。次に、ユーザ装置101と電子マネー決済センターサーバ103との間で電子マネーを使用した決済に関するデータが送受信される。つまり、ユーザ装置101から非接触型ICカードなどを利用して電子マネーに関するデータが電子マネー決済センターサーバ103に送信される。電子マネー決済センターサーバ103は、それに応答して決済可能か否かを判断して、判断した結果をユーザ装置101に送信する。そして、当該決済処理が完了した場合、電子マネー決済センターサーバ103から決済サーバ102に対して処理完了の通知がなされる。なお、決済処理が完了しなかった場合、ステップS308に処理が進む。
【0031】
ステップS305では、CPU201は、当該受信データに基づいてステップS301で読み出され、RAM204に一時保存されている顧客別の未決済取引に関するリストを更新する。より詳細に述べると、顧客別の未決済取引に関するリストのデータのうち、電子マネー決済センターサーバ103から決済サーバ102に対して処理完了の通知がなされたデータについて「決済完了」データとして更新する。例えば、ステップS301において読み出されたリストが5件の未決済取引に関するデータであり、ステップS303で受信した前払いの対象となる未決済取引に関するデータが3件であったとすると、当該3件のデータが電子マネー決済センターサーバ103から処理完了と通知された場合に、当該3件のデータを「決済完了」と更新する。なお、CPU201は、所定のタイミングで「決済完了」と更新されたデータを決済関連情報202から削除する処理も行う。
【0032】
ステップS306では、CPU201は、上記受信データの金額や件数に従って特典情報207から該当する特典ポイントを読み出し、決済関連情報202に格納されている顧客に関する情報に特典ポイントを付与する処理を行う。ステップS307では、CPU201は、ユーザ装置101に対して決済処理が完了した旨の通知を行う。なお、当該通知は、ユーザ装置101において決済処理が完了したことを確認できるものであればよく、その手段(例えば、電子メール)は限定されない。
【0033】
ステップS308では、CPU201は、図3で示すフローチャートでの決済処理が完了しなかった場合のエラー処理を行う。すなわち、CPU201は、RAM204上に一時保存されていたリストのデータをクリアするとともに、ユーザ装置101に対してエラーが発生した旨の通知を行う。なお、当該通知も、ユーザ装置101においてエラーが発生したことを確認できるものであればよく、その手段(例えば、電子メール)は限定されない。
【0034】
図4は、ステップS302でユーザ装置101に送信され、ユーザ装置101上に表示されたリストの一例を示す図である。ユーザ装置101において、「前払い」の対象にするか否かについてリストのデータ1件ごとに「Yes」または「No」を選択することが可能である。当該選択が終了した後、送信ボタンを押下するとユーザ装置101から決済サーバ102にネットワーク104を介してリストのデータが送信され、上述したように電子マネーによる前払い処理が行われる。一方、キャンセルボタンを押下すると、決済処理をキャンセルする旨の通知が決済サーバ102に送信され、上述したステップS303において処理終了になる。
【実施例1】
【0035】
本実施形態では、所定の決済日まで予め定められた利率が代金と掛け合わされ、利息が発生するケースについて説明する。なお、上記最良の実施形態で説明した箇所と重複するものは説明を省略する。
【0036】
図5は、本実施形態に係る利息再計算に関するフローチャートである。なお、ステップS503以後の処理は図3におけるステップS302以後の処理と重複するので説明を省略する。
【0037】
ステップS501では、CPU201は、決済関連情報202から決済日が到来していない顧客別の未決済取引に関するリストを読み出す。任意の顧客についてのリストを読み出すに際しては、ユーザ装置101から顧客IDやクレジットカード番号など顧客を特定可能な情報を得て、リストを読み出す。読み出されたリストは、RAM204に一時的に保存される。
【0038】
ステップS502では、CPU201は、読み出された上記未決済取引に関するリストのうち代金(元金)に加えて手数料の支払いが発生する取引について、指定された決済日よりもどの程度の期間前に決済を行うのかを勘案して利子計算用テーブル208を使用して手数料の金額の再計算を行う。また、CPU201は、再計算された手数料の金額に従ってRAM204に一時的に保存されている上記リストを更新する。
【0039】
ステップS503では、CPU201は、RAM204上に一時的に保存した上記リストをインターフェース(I/F)206およびネットワーク104を介してユーザ装置101に送信する。
【0040】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、クレジットカードを決済手段として一旦指定した後、クレジットカード会社の指定する決済日よりも前に、決済手段を電子マネーに変更して代金の決済を行う場合を例に説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、口座振替、銀行振込、およびコンビニエンスストア店頭での支払いなどの決済であっても、請求元の企業が開設しているホームページ上で電子マネーによる決済を行うことも可能である。より詳細に説明すると、顧客が請求元の企業が開設しているホームページにアクセスし、顧客自身の支払い予定(例えば、図4に示すリスト)を画面上で確認し、顧客が前払いの対象となる取引を指定して電子マネーで決済を行うことができる。つまり、請求元企業が提供する決済手段は限定されず、顧客はネットワークに接続される任意の装置を使用して一旦指定された決済手段をその決済日よりも前に変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態に係る決済システムの概略を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る決済サーバの詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る決済サーバにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】ユーザ装置に送信されて表示されるリストの一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る利息再計算に関するフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
101 ユーザ装置
102 決済サーバ
103 電子マネー決済センターサーバ
104 ネットワーク
201 CPU
202 決済関連情報
203 ROM
204 RAM
205 HDD
206 インターフェース(I/F)
207 特典情報
208 利子計算用テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置とネットワークを介して接続され、特定の決済日前に未決済料金の処理を実行する決済サーバであって、
前記特定の決済日前に顧客別の未決済料金のリストを格納する未決済リスト格納手段から前記リストを読み出して、前記読み出されたリストを前記ユーザ装置に送信する未決済リスト送信手段と、
前記リストのうち前払いの対象となる未決済料金を前記ユーザ装置から受信する受信手段と、
受信した前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行するとともに、当該決済処理を実行した前記前払いの対象となる未決済料金に基づいて前記未決済リスト格納手段に格納されている前記リストを更新する決済更新手段と
を備えたことを特徴とする決済サーバ。
【請求項2】
前記前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行する際に、電子マネーを用いて決済することを特徴とする請求項1に記載の決済サーバ。
【請求項3】
前記決済更新手段による更新をした場合、前記ユーザ装置に更新完了の通知を行う通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の決済サーバ。
【請求項4】
特典情報を含む顧客データを格納する特典情報格納手段と、
前記決済更新手段による更新をした場合、前払いの金額に応じて決定される、付加する特典ポイントの数値により前記顧客データのうちの特典情報を更新する特典付与計算手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の決済サーバ。
【請求項5】
ユーザ装置とネットワークを介して接続され、特定の決済日前に未決済料金の処理を実行する決済サーバにおける決済方法であって、
前記特定の決済日前に顧客別の未決済料金のリストを格納する未決済リスト格納手段から前記リストを読み出して、前記読み出されたリストを前記ユーザ装置に送信する未決済リスト送信ステップと、
前記リストのうち前払いの対象となる未決済料金を前記ユーザ装置から受信する受信ステップと、
受信した前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行するとともに、当該決済処理を実行した前記前払いの対象となる未決済料金に基づいて前記未決済リスト格納手段に格納されている前記リストを更新する決済更新ステップと
を備えることを特徴とする決済方法。
【請求項6】
前記前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行する際に、電子マネーを用いて決済することを特徴とする請求項5に記載の決済方法。
【請求項7】
前記決済更新ステップによる更新をした場合、前記ユーザ装置に更新完了の通知を行う通知ステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の決済方法。
【請求項8】
特典情報を含む顧客データを格納する特典情報格納手段をさらに備えた前記決済サーバにおける決済方法であって、
前記決済更新ステップによる更新をした場合、前払いの金額に応じて決定される、付加する特典ポイントの数値により前記顧客データのうちの特典情報を更新する特典付与計算ステップをさらに備えることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の決済方法。
【請求項9】
ユーザ装置と決済サーバとがネットワークを介して接続され、特定の決済日前に未決済料金の処理を実行する決済システムであって、
前記特定の決済日前に顧客別の未決済料金のリストを格納する未決済リスト格納手段から前記リストを読み出して、前記読み出されたリストを前記ユーザ装置に送信する未決済リスト送信手段と、
前記リストのうち前払いの対象となる未決済料金を前記ユーザ装置から受信する受信手段と、
受信した前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行するとともに、当該決済処理を実行した前記前払いの対象となる未決済料金に基づいて前記未決済リスト格納手段に格納されている前記リストを更新する決済更新手段と
を備えたことを特徴とする決済システム。
【請求項10】
前記前払いの対象となる未決済料金の決済処理を実行する際に、電子マネーを用いて決済することを特徴とする請求項9に記載の決済システム。
【請求項11】
前記決済更新手段による更新をした場合、前記ユーザ装置に更新完了の通知を行う通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の決済システム。
【請求項12】
特典情報を含む顧客データを格納する特典情報格納手段と、
前記決済更新手段による更新をした場合、前払いの金額に応じて決定される、付加する特典ポイントの数値により前記顧客データのうちの特典情報を更新する特典付与計算手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の決済システム。
【請求項13】
ネットワークに接続されたユーザ装置と料金請求元企業の請求元サーバとの間において決済を行う決済システムにおいて、
前記請求元サーバは、
顧客別の未決済取引のリストを格納する未決済取引格納手段と、
前記未決済取引格納手段から顧客別未決済料金のリストを読み出し、前記ユーザ装置に送信する送信手段と、
前記ユーザ装置によって選択された未決済取引を決済する指示データを受信する受信手段と、
前記指示データが示す未決済取引の決済をするとともに、決済を行った未決済取引の金額に基づいて前記未決済取引格納手段を更新する更新手段と、
前記更新手段によって未決済取引の額が0に更新された顧客のデータを削除する削除手段と
を備え、
前記ユーザ装置は、
送信された前記リストを前記ユーザ装置に表示させる表示手段と、
前記リストのうちから1つ又は複数の未決済取引の選択を受け取り、当該選択された未決済取引に関する金額の決済を行うことを指定する料金支払指定手段と
を備えたことを特徴とする決済システム。
【請求項14】
前記未決済取引の決済をする際に、電子マネーを用いて決済することを特徴とする請求項13に記載の決済システム。
【請求項15】
前記更新手段において更新された後、前記請求元サーバから前記ユーザ装置に処理完了の通知を行う通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載の決済システム。
【請求項16】
特典情報を含む顧客データを格納する特典情報格納手段と、
前記更新手段による更新をした場合、未決済取引の金額に応じて決定される、付加する特典ポイントの数値により前記顧客データのうちの特典情報を更新する特典付与計算手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれかに記載の決済システム。
【請求項17】
ネットワークに接続されたユーザ装置と料金請求元企業の請求元サーバとの間において決済を行う決済システムにおける決済方法であって、
前記請求元サーバは、
顧客別の未決済取引のリストを格納する未決済取引格納手段から顧客別未決済料金のリストを読み出し、前記ユーザ装置に送信する送信ステップと、
前記ユーザ装置によって選択された未決済取引を決済する指示データを受信する受信ステップと、
前記指示データが示す未決済取引の決済をするとともに、決済を行った未決済取引の金額に基づいて前記未決済取引格納手段を更新する更新ステップと、
前記更新ステップによって未決済取引の額が0に更新された顧客のデータを削除する削除ステップと
を備え、
前記ユーザ装置は、
送信された前記リストを前記ユーザ装置に表示させる表示ステップと、
前記リストのうちから1つ又は複数の前記未決済取引の選択を受け取り、当該選択された未決済取引に関する金額の決済を行うことを指定する料金支払指定ステップと
を備えることを特徴とする決済方法。
【請求項18】
前記未決済取引の決済をする際に、電子マネーを用いて決済することを特徴とする請求項17に記載の決済方法。
【請求項19】
前記更新ステップにおいて更新された後、前記請求元サーバから前記ユーザ装置に処理完了の通知を行う通知ステップをさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の決済方法。
【請求項20】
前記請求元サーバにおいて、特典情報を含む顧客データを格納する特典情報格納手段をさらに備えた決済システムにおける決済方法であって、
前記更新ステップによる更新をした場合、未決済取引の金額に応じて決定される、付加する特典ポイントの数値により前記顧客データのうちの特典情報を更新する特典付与計算ステップをさらに備えることを特徴とする請求項17乃至請求項19のいずれかに記載の決済方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−171239(P2008−171239A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−4444(P2007−4444)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(594103301)三井住友カード株式会社 (39)