説明

沸騰水型原子炉制御棒を操作するつかみ具のための方法および装置

【課題】つかみ具を使用して、沸騰水型原子炉(BWR)制御棒を把持し、引き上げるための方法および装置を提供する。
【解決手段】つかみ具40は、制御棒の制御棒ブレード、燃料支持金具および制御棒案内管を把持して、これら3つの構成要素のすべてを一体に引き上げ、移動させることができる。つかみ具40は、フレーム42と、制御棒ブレードフック55と、燃料支持金具フック70と、制御棒案内管フックとを備える。制御棒案内管フックは、燃料支持金具の側方流オリフィスを通って、制御棒案内管流オリフィスの制限を越えて延在して、制御棒案内管を把持する遠位端を有することができる。制御棒案内管フックの遠位端は、内側降着面および外側降着面を備えることができ、燃料支持金具および制御棒案内管用にそれぞれ支持を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態の実施例は、沸騰水型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)原子核の燃料集合体から制御棒ブレード、燃料支持金具および制御棒案内管を挿入、再配置および/または除去するためのつかみ具および工程に関する。つかみ具は、燃料取替作業および/または装置整備中に3つの物体すべてを単一ユニットとして持ち上げることができる。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉内の制御棒は、炉心に配置されたとき、核燃料の分裂速度を遅くするために使用され得る吸収材料を含む。しかし、吸収材料は長時間使用後に劣化を受ける。したがって、定期的に制御棒を取り替える必要がある。炉心の異なる領域は異なる水準の照射フルエンスを有するので、経費を削減するために、炉心内部で制御棒を定期的に位置変更してそれらの耐用年数を最大にすることが一般的である。
【0003】
従来、つかみ具は、炉心から制御ブレードおよび/または燃料支持金具を把持するために使用されてきた。これらのつかみ具は、制御棒ブレードおよび燃料支持金具を個々に、または互いに一体化して除去することができる。従来、個別のつかみ具が制御棒案内管を除去するために使用されてきたが、燃料取替および整備停止中、クリティカルパスに時間がかかることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,556,641号明細書
【発明の概要】
【0005】
実施形態の実施例が、沸騰水型原子炉(BWR)内の制御棒を再配置および/または取替のための方法および装置を提供する。実施形態の実施例が、原子炉から制御ブレード、燃料支持金具および制御棒案内管を一体化された動きで同時に除去することができる方法およびつかみ具を提供する。
【0006】
つかみ具は、フレームと、制御棒のベイルハンドルを把持することができる制御棒ブレード(CRB:control rod blade)フックと、燃料支持金具を把持することができる対向する燃料支持金具(FSC:fuel support casting)フックと、空気式に駆動されて制御棒案内管オリフィス穴内を摺動して、制御棒および燃料支持金具と一体となって案内管を除去することができる、対向する制御棒案内管(CRGT:control rod guide tube)フックとを含むことができる。
【0007】
実施形態の実施例の上記の、および他の特徴および利点が、添付の図面を参照して実施形態の実施例を詳細に説明することにより、より明らかになるであろう。添付の図面は実施形態の実施例を図示することを意図するものであり、意図された特許請求の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。添付の図面は、明確に述べない限り、一定の比率に縮小されて図示されていると考えるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来のつかみ具の斜視図である。
【図2】図1の従来のつかみ具の側面図である。
【図3】図1の従来のつかみ具の別の側面図である。
【図4A】図1の従来のつかみ具の燃料支持金具(FSC)フック機構の枢動棒の概略図である。
【図4B】図1の従来のつかみ具の燃料支持金具(FSC)フック機構の枢動棒の概略図である。
【図5】従来の一時的貯蔵ラックの斜視図である。
【図6】実施形態の実施例によるつかみ具の斜視図である。
【図6A】実施形態の実施例による図6のつかみ具の側面図である。
【図6B】実施形態の実施例による図6のつかみ具の別の側面図である。
【図6C】実施形態の実施例による図6のつかみ具のフレームの別の詳細図である。
【図7】実施形態の実施例による制御棒案内管(CRGT)フックの側面図である。
【図7A】実施形態の実施例による図7のCRGTフックの正面図である。
【図7B】実施形態の実施例による図7のCRGTフックの俯瞰図である。
【図7C】実施形態の実施例による、空気式シリンダがフックから除去された、図7のCRGTフックの斜視図である。
【図7D】実施形態の実施例による図7のCRGTフックの別の斜視図である。
【図7E】実施形態の実施例による、シリンダ棒が引込んだ位置にある、図7のCRGTフックの後面斜視図である。
【図7F】実施形態の実施例による、シリンダ棒が延びた位置にある、図7のCRGTフックの別の後面斜視図である。
【図8】実施形態の実施例による、つかみ具に取り付けられたCRGTフックの拡大側面図である。
【図9】実施形態の実施例による、CRGTフックの動きを示す、つかみ具に取り付けられたCRGTフックの斜視図である。
【図10】実施形態の実施例による、CRGTフックの動きを示す、つかみ具に取り付けられたCRGTフックの別の斜視図である。
【図11】従来の炉心板の俯瞰図である。
【図12】従来の制御棒ブレード(CRB)の詳細図である。
【図12A】図12の従来のCRBのハンドルの詳細図である。
【図13】従来の制御棒案内管(CRGT)の詳細図である。
【図13A】図13の従来のCRGTの頂部の詳細図である。
【図14】従来の燃料支持金具(FSC)の斜視図である。
【図14A】図14の従来のFSCの俯瞰図である。
【図15】従来の制御棒の切欠図である。
【図15A】図11の従来の炉心板内に取り付けられた図15の従来の制御棒の側面図である。
【図15B】図15Aに示す、従来の炉心板内に取り付けられた従来の制御棒の上面図である。
【図16】実施形態の実施例による、制御棒に係合する準備のできているつかみ具の斜視図である。
【図16A】実施形態の実施例による、CRBのハンドルに係合しているつかみ具のCRBフックの詳細図である。
【図16B】実施形態の実施例による、CRBのハンドルに係合しているつかみ具のCRBフックの詳細図である。
【図16C】実施形態の実施例による、FSCに係合しているつかみ具のFSCフックの詳細図である。
【図16D】実施形態の実施例による、FSCに係合しているつかみ具のFSCフックの詳細図である。
【図16E】実施形態の実施例による、CRGTに係合しているつかみ具のCRGTフックの詳細図である。
【図16F】実施形態の実施例による、CRGTに係合しているつかみ具のCRGTフックの詳細図である。
【図16G】実施形態の実施例による、つかみ具が制御棒を把持した後、つかみ具および制御棒の頂部の図である。
【図16H】実施形態の実施例による、CRGTフックがCRGTを把持した後、CRGTフックの詳細図である。
【図17】実施形態の実施例による、選択装置スイッチおよび5方向弁の斜視図である。
【図17A】実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチおよび5方向弁の底面図である。
【図17B】実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチの詳細図である。
【図17C】実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチの側面図である。
【図17D】実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチの側面図である。
【図17E】実施形態の実施例による、図17の5方向弁の側面図である。
【図17F】実施形態の実施例による、図17の5方向弁の概略図である。
【図17G】実施形態の実施例による、図17の5方向弁の別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な実施形態の実施例が本明細書で開示される。しかし、本明細書で開示される特定の構造的および機能的詳細は、単に実施形態の実施例を説明する目的のための代表的なものに過ぎない。しかし、実施形態の実施例は、多くの代替形態の中で具体化されることができ、本明細書で説明する実施形態だけに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0010】
したがって、実施形態の実施例は様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その実施形態は図面の中の実施例によって示され、本明細書で詳細に説明されることになる。しかし、実施形態の実施例を開示された特定の形態に限定する意図はまったくなく、反対に、実施形態の実施例は、実施形態の実施例の範囲内にあるすべての修正形態、均等物および代替形態を包含するものであると理解するべきである。図面の説明の全体を通して、同じ符号は同じ要素を指す。
【0011】
一次、二次などの用語は本明細書で様々な要素を説明するために使用されることがあるが、これらの要素はこれらの用語に限定されるのではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素と区別するためだけに使用される。例えば、実施形態の実施例の範囲から離れずに、一次要素は二次要素と名付けることができ、二次要素は一次要素と名付けることができる。本明細書で使用されると、「および/または」という用語は、関連して記載された1つまたは複数の項目の任意のおよびすべての組合せを含む。
【0012】
1つの要素が他の要素に「結合され」または「連結され」と言及されるとき、その要素は他の要素に直接結合または連結されている可能性があり、または介在する要素が存在する可能性があると理解されたい。対照的に、1つの要素が他の要素に「直接に結合され」または「直接に連結され」と言及されるとき、介在する要素は存在しない。要素間の関係を表現するために使用される他の単語は、同じ方法で解釈されるべきである(例えば、「間に」対「直接間に」、「隣接する」対「直接隣接する」などである)。
【0013】
本明細書で使用される用語は、具体的な実施形態のみを説明する目的のためであり、実施形態の実施例を制限する意図はない。本明細書で使用されると、単数形「1つの(a)」「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈で明確にそうではないと示さない限り、複数形もまた含むと意図するものである。用語「備える(comprises)」「備える(comprising)」「含む(includes)」および/または「含む(including)」は、本明細書で使用されると、言及した特徴、整数、ステップ、作動、要素および/または構成要素の存在を特定するが、1つまたは複数の特徴、整数、ステップ、作動、要素、構成要素および/またはその群の存在または追加を排除することはないとさらに理解されたい。
【0014】
いくつかの代替の実施の中で、言及された機能/作用が図面で言及された順番が乱れて生じることがある。例えば、包含される機能性/作用に応じて、連続して示された2つの図面が実際は実質的に同時に実施されることがあり、または時々、逆の順番で実施されることがある。
【0015】
図1〜3は、従来のつかみ具40の斜視図および側面図である。つかみ具40は、沸騰水型原子炉内の原子炉圧力容器内で使用される燃料支持金具(FSC)406(図14)および制御棒ブレード(CRB)402(図12)を持ち上げ、除去し、取り替えるために使用することができる。つかみ具40は、フレーム42、摺動棒51を有する制御棒ブレード(CRB)フック機構55および1対の離隔された燃料支持金具(FSC)フック機構70を含む。CRBフック機構55は、制御ブレード20の頂部ベイルハンドル22に係合するように設計される。FSCフック機構は反対方向に向く2つのFSCフック80を含む。FSCフックは、FSC406をつかむように設計される。フレーム42は、頂部板43、底板44、中央板45(図2)、頂部板43と中央板45との間に配置された支持リム46および複数の5つのフレーム柱47を含む。フレーム柱47は、底板44と頂部板43との間に延在する。フレーム42は、整備およびつかみ具40の使用のために、板43/44/45間に設けられた大きな中央開口を有する開放構造であることができる。作業中、摺動棒51の上方端部は、ねじ切り接合金具によってホイストケーブル(図示せず)に結合される。ホイストケーブルは、作業中に、つかみ具40を配置するために燃料取替プラットホーム(図示せず)から作業する作業者によって前後に移動されることができる。
【0016】
管寄せ板52が、摺動棒51の底部(遠位)端に取り付けられる。CRBフック55は、枢動可能に保持器57に結合され、管寄せ板52から下方に延在する。空気シリンダ62の一次端部はブラケット63によって摺動棒51に取り付けられる。空気シリンダ62の二次端部はCRBフック55に取り付けられて、空気シリンダの一次方向への駆動により、フック55がつかみ具フレーム42の前面に向かって前方に枢動するようになる。つかみ具40が適切に配置されると、CRBフック55が制御棒ブレード20の頂部ベイルハンドル22の下に配置されるとき、この動作によりCRBフック55が引込んだ位置から延びた位置(図16A−16Bに図示する)に移動することになる。空気シリンダ62が引込むと、CRBフック55もまた同様に引込むであろう。
【0017】
1対の案内装置65が管寄せ板52の反対側に取り付けられて、つかみ具40が下がった位置にあるとき、つかみ具40の配置を援助する。案内装置65は先細の底面を有し、先細の底面は、つかみ具40が下がった位置にあるとき、つかみ具40が制御棒ベイルハンドル22の上方に適切に中央に揃うことを保証する援助をする。案内装置はまた、制御棒ブレード20が炉心に挿入され、または炉心から引き抜かれるとき、制御棒ブレード20のばたつきを制限する。摺動棒51は、CRBフック機構55全体を搬送する。つかみ具40が制御棒400(図15)上方の位置に下がるとき、フレーム42の底板44が燃料支持金具(図14)に接触するまで、フレーム42はホイストケーブルと一緒に移動する。その後、摺動棒51は、保持器57が制御棒ベイルハンドル22上に着座するまで、ホイストケーブルと共に下降し続ける。したがって、つかみ具40は異なる大きさの制御棒と共に働くように適合される。実際、摺動棒51は任意の長さのBWR制御棒を収容するために相対的に長い。摺動棒51はまた、燃料支持金具406(図14)を持ち上げる前に、制御棒400を持ち上げる能力を提供して、制御棒400が制御棒駆動部からラッチを外されたことを確認する。
【0018】
FSCフック機構70は互いに鏡像であり、本明細書でさらに詳しく説明する。各FSCフック機構70は、固定式案内装置72、プランジャ74および枢動棒77を含む。FSCフック機構70は、穴およびピン配置(図3に最もよく示す)によって、フレーム42に摺動可能に結合される。各案内装置72は2対の対向する垂直に離隔されたピン121(図3)を含み、ピン121は、中央板45から下方に延在する保持板125内に形成された、1対の垂直に延在する対向するスロット123(また図3参照)内に嵌合する。したがって、FSCフック機構70は、ピン121およびスロット123の配置によって規定される量で、フレームに対して垂直に、小さい距離を移動することができる。
【0019】
枢動棒77は、枢軸79によって案内装置72に枢動可能に結合される。FSCフック80は、FSCフック機構70の遠位端にあり外側に向いている。枢動棒77の背面は、枢軸79の上方に配置され、枢軸79の下方に配置された枢動棒77の部分の背面に対して内側に傾いている。FSCフック機構70は、案内装置72がフレーム42の底板44の十分下方に延在するような方法で、フレーム42に取り付けられる。したがって、つかみ具40が燃料支持金具406上方に配置されるとき、案内装置72は金具406の側方流オリフィス406aの対角線上、反対側に延在することになる(図14参照)。
【0020】
1対の機械的スイッチ86(図3参照)が底板44の上面に配置されて、空気シリンダ82が外れるのを防止し、一方、燃料支持金具406(図14)は保持される。燃料支持金具406は、フレーム42の底板44ではなく、プランジャ74およびFSCフック80によって支持される。FSCフック機構70は、フレーム42に対して小さい距離を摺動することができるので、燃料支持金具406が持ち上げられると、底板44と燃料支持金具406との間に小さい隙間が形成されることになる。この構成では、スイッチ86が燃料支持金具406に係合することはなく、したがって、スイッチ86は閉じることになる。スイッチ86は、閉じられると、空気シリンダ82が外れることを防止するように配置される。しかし、燃料支持金具406がしっかりした面上に設置されてしまうと、スロット123およびピン121の配置により、FSCフック機構70がフレーム42に対して少しの量だけ上昇することができ、底板44は燃料支持金具406に接触することができて、したがって、スイッチ86を開く。作業者が燃料支持金具406を外そうと努めるとき、スイッチ86を開くと、空気シリンダ82は外れることができる。
【0021】
図4A/4Bは枢動棒77の概略図であり、枢動棒77は、図1の従来のつかみ具40の燃料支持金具(FSC)フック機構70の部分である。プランジャ74はプランジャ腕74aの遠位端に配置されたローラ75(図4A/4B)を有し、プランジャ腕74aは案内装置72の頂部に取り付けられた空気シリンダ82のロッド83によってフレーム42に対して垂直方向に上下に駆動される(図3参照)。プランジャローラ75は枢動棒77の背面に係合するように配置される。案内ローラ78はプランジャ腕74aの裏側に結合されて、案内装置72に沿って移動する。したがって、図4Aから分かるように、プランジャ74が下がった位置に延びるとき、ローラ75は、枢軸79の下の位置で枢動棒77の平坦な裏面に係合する。この配置で、フック80は、燃料支持金具側方流オリフィス406a(図14)のリップに係合する位置まで外側に押される(図4A参照)。プランジャ74が引込んだ位置(図4B参照)に上がるとき、図4Bに示すように、ローラ75は枢軸79上方の位置で枢動棒77の傾いた背面部分に係合する。この配置では、枢動棒77は枢軸79の周りを反時計方向に枢動し(図4Aと4Bの相違を参照のこと)、フック80は案内装置72の方に後退する。この配置では(図4Bに示す配置)フック80は燃料支持金具側方流オリフィス406aのリップに係合することができない。
【0022】
プランジャ74が実質的に円錐台形状の接触パッド76を有し、接触パッド76は、空気シリンダ棒83が下方行程に動作するとき、燃料支持金具上方流オリフィス406c(図14)の縁部上に着座するように設計される。すなわち、プランジャ接触パッド76は、燃料支持金具406の傾斜した上方流オリフィス406cの縁部上に着座することになる。したがって、接触パッド76は、つかみ具ユニットの残りの部分から独立して、フック80と協働して燃料支持金具406を保持する強固な支持面を提供する。フック80を依然として係合させた状態の間、プランジャ74はフック80に対して様々な距離を下方行程に動作することができるので、この設計により、燃料支持金具406の頂部と流路穴チャネル内の屈曲との間の距離に関係なく、燃料支持金具406を容易に確実に引き上げることができる(図14の側方流オリフィス406aに対する上方流オリフィス406cの配置参照)。案内ローラ78はプランジャ74を案内し、フック80の反力を支持する働きをする。
【0023】
空気シリンダ82は、燃料取替ブリッジからつかみ具40に結合された1対の空気管路(図示せず)によって作動される。中央板45(図3)は1対のスロット付きキー溝(図示せず)を有し、そのキー溝を通って空気シリンダ82用の空気接ぎパイプが延在して、関連する空気ホースへの連結を提供する。
【0024】
説明されるつかみ具40はいくつかの利点を有する。1つの利点は、つかみ具40が配置された燃料支持金具406と共に使用可能であることである。別の利点は、つかみ具40が任意の長さの制御棒と共に動作することである。第3の利点は、つかみ具40が、制御棒が移動する動作中に使用されると、燃料支持金具406上に着座するブレード案内装置(制御棒を支持する)と共に使用可能であることである。
【0025】
図5は、従来の一時的貯蔵ラック150の斜視図である。貯蔵ラック150は、頂部板154と底板155との間に延在する1対の実質的に平行な溝槽152を含む。各溝槽152は、台座159を有する前方開放型溝槽152を横切って延在する蹄鉄形保持棒157を有し、台座159は速度制限器29のソケットを受けるように成形されている。頂部板154は枢動するベイルハンドル161、十字形燃料支持部貯蔵台座163、フック165、1対の対向する廻り止めピン166およびばね懸架式安全装置167を有する。燃料支持貯蔵台座163および廻り止めピン166はそれぞれ、燃料支持部を受け、配置するように提供される。1対の対抗する廻り止めピン166が提供されて、その結果、燃料支持部が2方向の内の1方向に、貯蔵ラック150上に配置されることができる。燃料支持部が適切に配置されると、廻り止めピン166は、つかみ具40の底板44内の位置決めスロット(図示せず)内を摺動する。このことが空気スイッチ133を駆動し、それによりFSCフック機構70が燃料支持金具406を解放することができる。ベイルハンドル161、フック165および安全装置167は、貯蔵ラック150を設置、固定、除去するために使用される。
【0026】
設置中に、クレーンフックがベイルハンドル161により貯蔵ラック150を保持し、ラック150を位置に移動する。ばね懸架式安全装置167は圧力容器案内棒の1つにラッチで止めるように設計され、2つの足160および位置決めピン169(底板155の底面から延在する)と協働して、貯蔵ラック150を配置する。具体的には、ピン169は、シュラウドと案内棒(図示せず)との間に延在する案内棒ブラケットの穴(図示せず)の中に嵌合する。足160はシュラウドの上方縁部上に着座される。貯蔵ラック150は永久に原子炉容器内に設置されることはないと予想される。むしろ、貯蔵ラック150は制御棒が取り替えられる整備作業中に設置されるであろう。したがって、ベイルハンドル161およびフック165は、貯蔵ラックもまた除去するために使用されることになる。
【0027】
次に、つかみ具40を使用して制御棒を設置し、除去し、および取り替える適切な方法を説明する。現在設置されている制御棒を除去するために、燃料取替プラットホームに立つ作業者がつかみ具ホイストケーブルを操作して、つかみ具40が選択された制御棒の直接上方の位置に下げられるようにする。つかみ具40が制御棒の端部上方に配置されると、案内装置65が上方流オリフィス406cの中に摺動して、つかみ具40の位置を精確にする。つかみ具40が下げられると、フレーム42の底板44は燃料支持金具406に載置するようになる。ホイストケーブルがさらに下げられると、摺動棒51によって運搬される保持器57が制御棒ベイルハンドル22の頂部に接触するまで、摺動棒51はフレーム42に対して摺動することになる。この完全に下がった位置では、燃料支持機構70の遠位端は、各上方流オリフィス406cの中に摺動し、底板44は燃料支持金具406の頂部に載置する。同時に、制御棒フック機構55はベイルハンドル22上に載置する。
【0028】
次いで、空気シリンダ62および82が駆動されて、それぞれCRBフック55およびFSCフック80を定位置に回転させる。空気シリンダ82の駆動はまた、接触パッド76を燃料支持金具406の先細の上方流オリフィス406cの中に着座させる役目をする。制御棒解放ハンドルが引っ張られ、空気シリンダ62および82が駆動された後、摺動棒51がわずかな量だけ持ち上げられて、制御棒駆動部が適切に外されたことを証明する。その後、つかみ具ホイストケーブルが持ち上げられることができる。このことが生じると、制御棒ブレード20が、燃料支持金具406より前に持ち上げられることになる(フレーム42に対する、摺動棒51の動きによって)。したがって、作業者は、つかみ具40が制御棒ブレード20を適切に保持していることを確認することができる。その後、ブラケット63は頂部板43と接触するようになり、つかみ具40の全体が持ち上げられ、それにより、燃料チャネルから制御棒ブレード20および燃料支持金具406を同時に持ち上げる役目を果たす。
【0029】
燃料支持金具406は常に制御棒ブレード20と共に除去されることが予想される。したがって、制御棒ブレード20が除去された後、処分されることになると、つかみ具40は制御棒ブレード20および燃料支持金具406の双方を除去するために使用されることができる。その時、制御棒ブレード20は圧力容器から引き上げられて、燃料プールの中に配置される。次いで、新しい燃料棒ブレード20がつかみ具40によって引き上げられ、つかみ具40によって継続的に保持されることができる初めの燃料支持金具406と共に、選択された原子炉位置の中に挿入されることができる。任意の理由で、つかみ具40が他の目的に使用される必要がある場合、燃料支持金具406は適切な貯蔵位置に配置されることができ、その貯蔵位置は貯蔵ラック150内または原子炉の床上であってもよい。
【0030】
一方、制御棒ブレード20の配置が炉心の周りで移動されるとき、燃料支持金具406および制御棒ブレード20の双方は、貯蔵ラック150内に配置されることになる。すなわち、制御棒ブレード20は、最初は溝槽152の1つの中に配置される。その後、燃料支持金具406が貯蔵台座163上に配置される。燃料支持金具406が適切に廻り止めピン166の上方に配置されると、燃料支持金具406は解放されることができる。その後、つかみ具40が、一次制御棒が移動することになる位置に配置された二次制御棒の上方に配置されることになる。次いで、二次制御棒およびその関連する燃料支持金具が上記と同様の方法で除去される。次いで、二次制御棒20は二次溝槽に配置され、一方、二次燃料支持金具406は依然としてつかみ具40によって保持される。次いで、つかみ具40は、貯蔵ラックから一次制御棒ブレード20を引っ張り上げるために使用される。一次制御棒ブレード20は二次燃料支持金具406と共に二次チャネル内に挿入される。この工程は、移動する予定のすべての制御棒を移動し、取り替えるために必要に応じて繰り返すことができる。制御棒ブレードが、貯蔵ラック上の燃料支持金具がそこから来た位置の中に挿入されることになる場合、貯蔵ラック上の燃料支持部は、選択された制御棒と共に引っ張り上げられ、対応するチャネル内に配置される。
【0031】
制御棒の配置を原子炉の中で変更することになる場合、つかみ具40が、制御棒を燃料支持金具と共に除去し、それを貯蔵ラックの中に配置するために使用されることがある。二次制御棒/燃料支持部が同様の方法で除去され、二次制御棒もまた貯蔵ラック内に配置される。二次燃料支持部は、一次制御棒上方に保持され、配置されるが、一次制御棒は把持され、二次炉心位置に移動される。制御棒および燃料支持部は炉心内に配置される。次いで、つかみ具が貯蔵ラックから一次燃料支持部をつかむために使用され、それを二次制御棒上方に配置し、それをつかみ、その双方を一次セル位置に移動させる。2つ以上の制御棒を使用するこの工程および変形形態は、移動する予定のすべての制御棒の移動が終了するまで繰り返されることができる。
【0032】
図6は、実施形態の実施例による、つかみ具200の斜視図である。つかみ具200は図1のつかみ具に類似および/または同一のものであることができるが(図6および図1のいくつかの同じ参照符号は多くの共通の構成要素のいくつかと同一であることに留意されたい)、加えて、1対の制御棒案内管(CRGT)フック202および選択装置スイッチ201を含むことができる。選択装置スイッチ201により、CRGTフック202の空気制御を入れたり切ったりすることが可能になり、それにより、本明細書でさらに詳細に説明するように、CRGTフック202の機能を所望に応じて入れたり切ったりすることが可能になる。
【0033】
図6A/6Bは、実施形態の実施例による図8のつかみ具200の側面図である。CRGTフック202は、フレーム42の底部から互いに対向する位置で延在することができる。すなわち、各CRGTフック202の「フック」部分202f(図9に詳細に示す)は互いに外側に向き、同様に案内装置72内側のFSCフック80もまた互いに対向する(かつ互いに外側に向く)。CRGTフック202は底板44に摺動可能に結合されることができて、その結果、CRGTフック202は底板44に平行な動き(M)の範囲を有することができる。各CRGTフック202の動き(M)の範囲により、CRGTフック202は、CRGTフック202が底板44に沿って移動するにつれて、伸長および収縮する。CRGTフック202の動きは同時に起こるように組合せて調整されており、これはCRGTフック202が互いに一致して伸長および収縮することができることを意味する。CRGTフック202の動き(M)の範囲は、FSCフック80の動き(M1)の範囲を含んで存在する平面に対して略垂直である平面内で生じることができる(図4A/4Bで示すようにFSCフック80は枢軸79上を回転する間、収縮および伸長することができる)。
【0034】
図6Cは、実施形態の実施例による、図6のつかみ具のフレーム42の詳細図である。底板44は、対角線上に配置されたスルーホール44aを含み、スルーホール44aにより、各CRGTフック202が底板44内を摺動することができる。シリンダ反動部44bは各スルーホール44aの側面に沿って含まれてもよい。シリンダ反動部44bはブラケットであってもよく、ブラケットには圧縮空気用の連結部分(流入空気連結部および流出空気連結部の両方)が含まれ、その圧縮空気は可撓性ホース連結部(図示せず)を介してパイプ嵌合部204a1/204a2(図7参照)の両方に提供されることができて、CRGTフック202の動きを制御することができる。
【0035】
図7は、実施形態の実施例による、制御棒案内管(CRGT)フック202の側面図である。各CRGTフック202は、シリンダ棒204bの作動を駆動する2つのパイプ嵌合部204a1/204a2を含むことができる(図7Eのシリンダ棒204bの引込んだ位置および図7Fのシリンダ棒204bの伸長した位置を参照)。シリンダ棒204bが伸長している場合、パイプ嵌合部204a1は「空気流入部」として働き、一方、パイプ嵌合部204a2は「空気流出部」として働く。シリンダ棒204bが引込んでいる場合、パイプ嵌合部204a1/204a2の「空気流入部」/「空気流出部」の役目は、その時、逆転することができる。
【0036】
フック本体202aは、垂直に延在する長い本体であることができ、各CRGTフック202のフック部分202fを形成するために湾曲する(オフセット202bで)遠位端を有することができる。フック部分202fは、オフセット202bから離れて突出する、水平に延在する部分202cを有する。水平に延在する部分202cは、オフセット202bと逃しタブ202dとの間の平坦面である内側降着面202c2を含むことができる。水平に延在する部分202cの遠位端では、小さく、平坦な水平面であることができる外側降着面202c1が提供され得る。内側降着面202c2と外側降着面202c1との間に逃しタブ202dが存在することができ、逃しタブ202dは先のとがった三角形状の乳頭状突起であることができる。逃しタブ202dは、水平に延在する部分202cを横切って延在して、内側降着面202c2と外側降着面202c1を互いに完全に分離する長手方向の長さを有することができる。
【0037】
水平に延在する部分202cの内側降着面202c2の長さは、FSC側方流オリフィス406aの厚さよりもわずかに長い大きさに形成することができる(図16HのFSC側方流オリフィス406aを支持する内側降着面202c2を参照)。水平に延在する部分202cの外側降着面202c1の長さは、CRGTフック202が制御棒400に係合する場合、CRGT流オリフィス404aの限界を越えて延在するような大きさに形成することができる(図16HのCRGT流オリフィス404aのリップをわずかに越えて延在する外側降着面202c1を参照)。逃しタブ202dの幅は、燃料支持金具406と制御棒案内管404との間に嵌合するような大きさに形成されて、移動の際に逃しタブ202dが燃料支持金具406と制御棒案内管404との間にいくらかの分離を維持することを保証することができる。
【0038】
図7Aは、実施形態の実施例による、図9のCRGTフック202の前面図である。パイプ嵌合部204a1(および同様にパイプ嵌合部204a2、この図面には図示せず)は、CRGTフック202の一方の側面に面することができる。これにより、各パイプ嵌合部204a1/204a2がシリンダ反動部44b(図6C)に面することができ、可撓性ホース(図示せず)は、シリンダ反動部44bからパイプ嵌合部204a1/204a2まで、可撓性ホースがねじれることなく、圧縮空気を連通することができる。空気シリンダ204はCRGTフック202の頂部近傍に配置されて、シリンダ棒204b(図7F)の動きを駆動し、次いで各CRGTフック202の動きを提供する(図8BのCRGTフック202の動きMの範囲参照)。空気シリンダ204はシリンダクレードル202e内に収容されることができる。シリンダクレードル202eは、シリンダクレードル202eの両側に突出部分202e4および軸受面202e1を含むことができる。各軸受面202e1は、スルーホール44a(図6C)の側面に接触し、一方、突出部分202e4は底板44(再び図6C参照)の上面に載置することができて、CRGTフック202が底板44内のスルーホール44a内部に吊下がり、摺動することができる。
【0039】
フック本体202aの前面形状はCRGTフック202の遠位端に向かって次第に先細になることができる(すなわちフック202のフック部分202f近傍)。逃しタブ202dもまた、先細になることができ、逃しタブ202dの遠位端上に先のとがった平坦な上面202d1を有する。
【0040】
図7Bは、実施形態の実施例による、図7のCRGTフック202の俯瞰図である。シリンダクレードル202eは空気シリンダ204を保持することができ、一方、パイプ嵌合部204a1/204a2が空気シリンダ204およびシリンダクレードル202eの上方に突出する。
【0041】
図7Cは、実施形態の実施例による、図7のCRGTフック202の斜視図であり、空気シリンダがフックから除去されている。シリンダクレードル穴202e3(図7E/7Fにも図示される)は、シリンダクレードル202eの内側凹所202e2の後方部分内に含まれることができる。
【0042】
図7Dは、実施形態の実施例による、図7のCRGTフック202の斜視図である。図7Dは、より分かりやすいように、フック本体202aの先細部分202a1および直線部分202a2を図示する。CRGTフック202の先細部分202a1、直線部分202a2およびオフセット部分202bにより、フック202の形状を燃料支持金具406の内側湾曲流チャネル(図14の上方流406cと側方流オリフィス406aとの間)に一致させることができる。図7Dはまた、逃しタブ202dの先細の性質を図示し、特に逃しタブ202dの先のとがった平坦な上方面202d1を図示する。
【0043】
図7E/7Fは、図7のCRGTフック202の後方斜視図であり、シリンダ棒204bはそれぞれ引込んだ位置、および伸長した位置にある。パイプ嵌合部204a1/204a2に供給される圧縮空気はシリンダ棒204bの動きを駆動することができる。シリンダ棒204bの動きは、シリンダクレードル202eを貫通する穴202e3の存在によって可能になる。
【0044】
図8は、実施形態の実施例による、つかみ具200に取り付けられたCRGTフック202の拡大側面図である。底板44のスルーホール44a(図6C)内部の中央に位置するシリンダクレードル202eおよびシリンダ棒204bの位置に留意されたい。
【0045】
図9は、実施形態の実施例による、つかみ具200に取り付けられたCRGTフック202の斜視図であり、CRGTフック202の動き(M)を示す。図9は完全に引込んだ位置のCRGTフック202を示す。
【0046】
図10は、実施形態の実施例による、つかみ具200に取り付けられたCRGTフック202の別の斜視図であり、CRGTフック202の動き(M)を示す。図10は完全に伸長した位置のCRGTフック202を示す。
【0047】
図11は従来の炉心板300の俯瞰図である。燃料支持チャネル302は制御棒400(図15)を収容するが、制御棒400は図11に図示されていない。
【0048】
図12は従来の制御棒ブレード20(CRB)の詳細図である。制御棒ブレード20は図5の制御棒ブレード20に類似しているが、この図面ではより詳細に図示される。ハンドル22は制御棒ブレード20の頂部に含まれており、速度制限器29は制御ブレード20の底部近傍に含まれる。図15に示すように、制御棒ブレード20は、制御棒400全体の中央線に沿って長手方向に配置される。
【0049】
図12Aは図12の従来の制御棒ブレード20のハンドル22の詳細図である。
【0050】
図13は従来の制御棒案内管(CRGT)404の詳細図である。図15に示すように、CRGT404は制御棒400全体の長手方向の外殻を形成する。
【0051】
図13Aは図13の従来のCRGT404の頂部の詳細図である。4つの均等に離隔された案内管流オリフィス404aがCRGT404の外側外周に沿って配置されることに留意されたい。図15Bに示すように、整列タブ404bが、CRGT404を各燃料支持チャネル内の炉心板300上の定位置に保持する。
【0052】
図14/14Aは、従来の燃料支持金具(FSC)406の斜視図および俯瞰図である。4つの上方流オリフィス406cがFSC406の各4つの四分円形部品の中に含まれる。4つの湾曲したチャネル(図示せず)がFSC406内に存在し、各上方流オリフィス406cを各側方流オリフィス406aに連結する。制御棒400が炉心板300の中に取り付けられると(図15Bに示すように)、整列案内装置406bはCRGT404の整列タブ404b(図13A)上方に載置する。
【0053】
図15は従来の制御棒400の切欠図である。速度制限器29を含む制御ブレード20の大部分がCRGT404の中に収容されるように、FSC406は制御棒ブレード20を制御棒400の頂部の定位置に保持する。
【0054】
図15Aは、図11の従来の炉心板300内に取り付けられた、図15の従来の制御棒400の側面図である。
【0055】
図15Bは、図15Aに示す、従来の炉心板300内に取り付けられた従来の制御棒400の上面図である。炉心板300の整列ピン304がFSC整列案内装置406bおよびCRGT整列タブ404bによって捕捉されて、制御棒400が炉心板300内部で回転しないことを保証する。FSC上方流オリフィス406cが、制御ブレード20によって細分されたFSC406の各四分円部品の中に配置されることに留意されたい。
【0056】
図16は、実施形態の実施例による、炉心板300内に取り付けられた制御棒400に係合する用意ができているつかみ具200の斜視図である。
【0057】
図16A/16Bは、実施形態の実施例による、制御棒ブレード(CRB)20のハンドル22に係合しているつかみ具200のCRBフック55の詳細図である。ブラケット63により作動するシリンダ62がCRBフック55を動かして、ハンドル22を把持する。図16Aは引込んだ位置にあるCRBフック55を示し、図16Bは完全に伸長した位置にあるCRBフック55を示す(フック55が完全にハンドル22を把持している)。つかみ具400が次に炉心板300から制御棒400を完全に持ち上げる前に、CRBフック55がハンドル22を把持するとすぐに、CRBフック55は、次いでCRB20をFSC406のわずかに上方に、FSC406から外して引き上げることができる(CRB20はFSC406から外れて約10インチ引き上げられることができる)。図16A/16Bに示すCRBフック55の動きは、図5、6Aおよび6Bに示す従来のCRBフック55の動きと同一の方法で生じることができる。
【0058】
図16C/16Dは、実施形態の実施例による、FSC406に係合しているつかみ具200のFSCフックの詳細図である。図16Cは、FSCフック80がFSC406内で作動している間、引込んだ位置のFSCフック80を示す。図16Dは、FSCフック80がFSC406の側方流オリフィス406aの縁部を把持しているので、完全に伸長した位置にあるFSCフック80を示す。図16C/16Dに示すFSCフック80の動きは、図4A−4Bで示す従来のFSCフック80の動きと同様の方法で生じることができる。FSCフック80だけがFSC406の側方流オリフィス406aの縁部を把持するが、FSCフック80の遠位端はCRGT流オリフィス404aに触れ、または係合するには至らないことに留意されたい。
【0059】
図16E/16Fは、実施形態の実施例による、CRGT404に係合するつかみ具200のCRGTフック202の詳細図である。図16Eは完全に引込んだ位置のCRGTフック202を示し、その場合、シリンダ棒204bはシリンダクレードル202eの内部に引込んでいる(図7E同様)。CRGTフック202の先細部分202a1、直線部分202a2およびフック部分202fの形状は、FSC406の湾曲流チャネル(図14に示す、上方流オリフィス406cと側方流オリフィス406aとの間のチャネル)に一致することを理解すべきである。
【0060】
図16Fは、完全に伸長した位置のCRGTフック202を図示し、その場合、シリンダ棒204bはシリンダクレードル202eから完全に伸長している(図7F同様)。シリンダ棒204bは底板逆転防止装置44cに取り付けられてもよく、シリンダ棒204bは逆転防止装置44cをてことして利用して、CRGTフック202をFSC側方流オリフィス406aおよびCRGT流オリフィス404aに向かって付勢することができる。完全に伸長した位置で、内側降着面202c2は、FSC側方流オリフィス406aのリップの真下に配置され、外側降着面202c1はCRGT流オリフィス404aのリップの真下に配置される。完全に伸長した位置では、外側降着面202c1もまた制御棒案内管流オリフィス404aのリップの限界をわずかに越えて延在する(再び、図16H参照)。内側降着面202c2および外側降着面202c1の配置の目的は、図16Hでさらに詳細に説明される。
【0061】
CRGTフック202(図16E−16F)、FSCフック80(図16C−16D)およびCRBフック55(図16A−16B)の動きは同時に生じ、またはそれらは任意の順番で1つずつ生じることができることを理解すべきである。すなわち、フック55/80/202の動きは、互いに束縛されず、これは、他のフックの任意の動きから独立して伸長または引込むことによって、それらは互いに独立して作動することができることを意味する。しかし、好ましい実施形態では、各組のCRGTフック202の動きは同時に生じる(2つのフック202が、互いに一致して、同時に伸長し、引込み、同じ配置を採るという意味である)。同様に好ましい実施形態では、各組のFSCフック80動きは同時に生じる(2つのフック80が、互いに一致して、同時に伸長し、引込み、同じ配置を採るという意味である)。
【0062】
図16Gは、実施形態の実施例による、つかみ具200が制御棒400を把持した後のつかみ具200および制御棒400の頂部の図である。この図面では、FSCフック80は完全に伸長した位置にある(FSCフック80がFSC側方流オリフィス406aのリップに接触していることに留意されたい)。CRGTフック202もまた、完全に伸長した位置にある(逃しタブ202dおよび外側降着面の両方がFSC側方流オリフィス406aのリップを越えて延在していることに留意されたい)。この図面では、1つのCRGTフック202および1つのFSCフック80だけを見ることができることに留意されたい。しかし、図16Gの構成では、別のCRGTフック202および別のFSCフック80もまた、完全に伸長した位置にあり、その結果、FSC406およびCRGT404の重量が、CRGTフック202およびFSCフック80の両方の間に均等に分配されていることを理解すべきである。
【0063】
加えて、図16Gでは、図16Bに示すように、CRBフック55は制御棒ブレード20のハンドル22を保持し終わっている(しかし、この図面ではCRBフック55およびハンドル22は見ることができない)。この構成では、つかみ具200はこの時完全に制御棒ブレード20、FSC406およびCRGT404に係合してしまっており、つかみ具200は、ここで、3つの構成要素のすべてを各燃料支持チャネル302から外へ持ち上げることができる(図15Bの燃料支持チャネル参照)。
【0064】
本明細書でさらに詳細に説明するように、つかみ具200が制御棒ブレード20およびFSC406のみ(CRGT404ではなく)を把持することが所望される場合は、その時、CRGTフック202は選択装置スイッチ201によって締め出されて、つかみ具200が燃料支持チャネル302から外へ持ち上げられる前に、CRGTフック202は依然として引込んだ位置にあるであろう。
【0065】
図16Hは、実施形態の実施例による、CRGTフック202がCRGT404を把持した後のCRGTフック202の詳細図である。この図面は、一旦つかみ具200が制御棒400全体を各燃料支持チャネル302から外へ引っ張り始めたとき(図15Bの燃料支持チャネル参照)、CRGTフック202、FSC406およびCRGT404の間の相互作用を図示する。内側降着面202c2がFSC側方流オリフィス406aのリップに接触していることに留意されたい。内側降着面202c2は、FSCフック80と併せてFSC406を支持する役目をするように使用される。外側降着面202c1もまた、CRGT流オリフィス404aのリップに接触している。外側降着面202c1は、つかみ具200がCRGT404を制御棒ブレード20およびFSC406と共に、燃料支持チャネル302から取り出すことを可能にする。内側降着面202c2と外側降着面202c1との間に配置された逃しタブ202dが、FSC406とCRGT404との間の凹所内に挿入されて、制御棒400がつかみ具200によって燃料支持チャネル302から取り出されるとき、FSC406とCRGT404との間の分離を維持する。
【0066】
図17は、実施形態の実施例による、選択装置スイッチ201および5方向弁203の斜視図である。選択装置スイッチ201および5方向弁203は、つかみ具400の任意の場所に取り付けられることができ、制御棒ブレード20およびFSC406だけが(CRGT404ではなく)、燃料支持チャネル302から取り出されようとする場合、CRGTフック202の使用を締め出すために使用されることができる。
【0067】
図17Aは、実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチ201および5方向弁203の底面図である。この実施形態では、選択装置スイッチ201が頂部板43に取り付けられる。選択装置スイッチ201は、頂部板43の下方に延在するスイッチ脚201bを有することができる。トグル201aがスイッチ脚201b内に挿入され、本明細書でより詳細に説明するように、トグル201aがスイッチ脚201bの上下運動によって、2つの位置の1つに移動することができる。
【0068】
図17Bは、実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチ201の詳細図である。選択装置スイッチ201は、本体201dに交差するボール係止ピン201cを有する本体201dを含むことができる。スイッチ脚201bは脚用スルーホール201b1を有することができ、それにより、トグル201aがスイッチ脚201bを貫通することができる。クラウン201b2は、直接スイッチ脚201bに結合されることができる。
【0069】
図17C/17Dは、実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチ201の側面図である。図17Cは、「CRGT回路が開いた」位置の選択装置スイッチ201を示し、これは、選択装置スイッチ201により、圧縮制御空気がCRGTフック202に届くことができるという意味である。この構成では、ボール係止ピン201cは本体201dのCRGT回路開放ピン穴201d2内に配置され、クラウン201b2と本体201dの頂部との間に間隙が存在するようになる。クラウン201b2はスイッチ脚201bに直接結合されているので、図17Cの構成により、トグル201aが「上」の位置に引き込まれることになる(図17E参照)。
【0070】
図17Dでは、選択装置スイッチ201が「CRGT回路閉鎖」位置にある。この構成では、CRGTフック202が締め出され、圧縮制御空気は、CRGTフック202を作動するためにCRGTフック202に届くことができないようになる。クラウン201b2は下方に移動し終わり(図17Cの移動距離T参照)、クラウン201b2と本体201dとの間に間隙は存在しないようになる。その時、ボール係止ピン201cはCRGT回路閉鎖ピン穴201d1の中にあり、スイッチ脚201bおよびトグル201a(図17Aおよび17E参照)を下方に移動させ、それによって、5方向弁203からCRGTフック202への圧縮空気の供給が止まることになる。
【0071】
図17Eは、実施形態の実施例による、図17の選択装置スイッチ201の側面図である。この図面では、トグル201aが「上」に移動され(図17Cの構成の選択装置スイッチ201に関連して、「CRGT回路開放」位置にある)。この構成では、5方向弁203からの圧縮空気はCRGTフック202に供給され、CRGTフック202は作動することができる。
【0072】
図17E/17Fは、実施形態の実施例による、図17の5方向弁203の概略図である。5方向弁203は、CRBフック55、FSCフック80およびCRGTフック202のそれぞれに圧縮空気を供給するために使用することができる。例えば、図17E/17Fに示すようにポート4はFSCフック80に空気を供給することができる。ポート2はCRBフック55に空気を供給することができる。ポート1および3は、CRGTフック202に空気を供給するために使用することができる。つかみ具200が、CRGT404を把持するのではなく、制御棒ブレード20およびFSC406のみを把持するために使用されるとき、ポート1および3はトグル201aの動きによって閉鎖されることができる(図17C−17E参照)。
【0073】
実施形態の実施例がこのように説明されてきたが、同じことが多くの方法で変形可能であることは明らかであろう。そのような変形形態は、実施形態の実施例の意図する精神および範囲から離れると見なされるべきではなく、当業者にとって明らかなように、そのようなすべての修正形態が添付の特許請求の範囲内に含まれると意図するものである。
【符号の説明】
【0074】
20 制御棒ブレード
22 ベイルハンドル
29 速度制限器
40 つかみ具
42 フレーム
43 頂部板
44 底板
44a スルーホール
44b シリンダ反動部
44c 逆転防止装置
45 中央板
46 支持リム
47 フレーム柱
51 摺動棒
52 管寄せ板
55 制御棒ブレード(CRB:control rod blade)フック機構
57 保持器(ケージ)
62 空気シリンダ
63 ブラケット
65 案内装置
70 燃料支持金具(FSC:fuel support casting)フック機構
72 固定式案内装置
74 プランジャ
74a プランジャ腕
75 ローラ
76 接触パッド
77 枢動棒
78 案内ローラ
79 枢軸
80 FSCフック
82 空気シリンダ
83 シリンダ棒
86 機械的スイッチ
121 ピン
123 スロット
125 保持板
150 貯蔵ラック
152 溝槽
154 頂部板
155 底板
157 保持棒
159 台座
160 足
161 ベイルハンドル
163 貯蔵台座
165 フック
166 廻り止めピン
167 ばね懸架式安全装置
169 位置決めピン
200 つかみ具
201 選択装置スイッチ
201a トグル
201b スイッチ脚
201b1 脚用スルーホール
201b2 クラウン
201c ボール係止ピン
201d2 CRGT(control rod guide tube)回路開放ピン穴
202 CRGTフック
202a フック本体
202a1 フック本体の先細部分
202a2 フック本体の直線部分
202b オフセット
202c 水平に延在する部分
202c1 外側降着面
202c2 内側降着面
202d 逃しタブ
202d1 先細で平坦な上面
202e シリンダクレードル
202e1 軸受面
202e2 内側凹所
202e3 シリンダクレードル穴
202e4 突出部分
202f フック部分
203 5方向弁
204 空気シリンダ
204b シリンダ棒
204a1 パイプ嵌合部
204a2 パイプ嵌合部
300 炉心板
302 燃料支持チャネル
400 制御棒
404 制御棒案内管(CRGT)
404a CRGT流オリフィス
404b 整列タブ
406 燃料支持金具(FSC)
406a FSC側方流オリフィス
406c FSC上方流オリフィス
M CRGTフック202の動き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉炉心で使用される制御棒ブレード、燃料支持金具および制御棒案内管を移動するためのつかみ具であって、
フレームと、
前記フレーム上の制御棒ブレードフックであって、前記制御棒ブレードのハンドルを把持するように構成された制御棒ブレードフックと、
前記フレーム上の一次燃料支持金具フックであって、前記燃料支持金具の一次側方流オリフィス内に挿入して、前記燃料支持金具を把持するように構成された一次燃料支持金具フックと、
前記フレーム上の一次制御棒案内管フックであって、前記燃料支持金具の二次側方流オリフィスを通って挿入し、一次案内管流オリフィスのリップを越えて延在するように構成された一次制御棒案内管フックと
を備える、つかみ具。
【請求項2】
前記フレーム上の二次燃料支持金具フックであって、前記燃料支持金具の三次側方流オリフィス内に挿入して、前記燃料支持金具を把持するように構成された二次燃料支持金具フックと、
前記フレーム上の二次制御棒案内管フックであって、前記支持金具の四次側方流オリフィスを通って挿入し、二次案内管流オリフィスのリップを越えて延在するように構成された二次制御棒案内管フックと
をさらに備え、
前記一次および二次制御棒案内管フックが互いに外側に面し、前記フレームの反対側の位置に配置される、請求項1記載のつかみ具。
【請求項3】
前記一次制御棒案内管フックが、前記一次制御棒案内管フックの遠位端に水平に延在する部品を備え、前記水平に延在する部品が、
平坦で、水平な面である内側降着面および外側降着面、ならびに前記内側降着面と前記外側降着面との間の逃しタブを含む、請求項1記載のつかみ具。
【請求項4】
前記一次制御棒案内管フックの前記逃しタブが、前記内側降着面と前記外側降着面とを分離する、長手方向の長さを有する三角形状の乳頭状突起である、請求項3記載のつかみ具。
【請求項5】
前記一次制御棒案内管フックの前記内側降着面の長さが、前記燃料支持金具の前記二次側方流オリフィスのリップを保持する大きさに形成され、
前記一次制御棒案内管フックの前記外側降着面の長さが、前記外側降着面が前記一次案内管流オリフィスの前記リップを越えて延在することを保証する大きさに形成され、
前記一次制御棒案内管フックの前記逃しタブの幅が、前記燃料支持金具と前記制御棒案内管との間に嵌合する大きさに形成される、請求項3記載のつかみ具。
【請求項6】
前記一次制御棒案内管フックが、
先細部分と、
前記先細部分に結合された直線部分であって、前記先細部分および前記直線部分が前記燃料支持金具内部の湾曲流チャネルの形状に一致する直線部分と、
前記一次制御棒案内管フックが延びた位置にあるとき、前記内側降着面を前記燃料支持金具の前記二次側方流オリフィスの前記リップの下に配置し、前記外側降着面を前記一次案内管流オリフィスの前記リップを越えて延在するように配置するように構成されたオフセット部分と
を含む、垂直に延在するフック本体をさらに備える、請求項3記載のつかみ具。
【請求項7】
前記フレーム上の底板と、
逆転防止装置を有する、前記底板内のスルーホールと
をさらに備え、
前記一次制御棒案内管フックが前記スルーホール内に配置される、請求項3記載のつかみ具。
【請求項8】
前記一次制御棒案内管フックが、
前記一次制御棒案内管フックの頂部上のシリンダクレードルであって、前記クレードルの背面に穴を有するシリンダクレードルと、
前記シリンダクレードル内の空気式シリンダと、
前記空気式シリンダから前記穴を通って延在し、前記逆転防止装置に結合されているシリンダ棒と
をさらに備え、
前記空気式シリンダが前記シリンダ棒を延ばし、または引込めて、前記一次制御棒案内管フックを圧縮空気の力を介して、延在した、または引込んだ位置にそれぞれ摺動させるように構成されている、請求項3記載のつかみ具。
【請求項9】
前記フレーム上の5方向弁と、
前記5方向弁上のポートを開き、または閉じるように構成されて、前記一次制御棒案内管フックの作動を係合または係脱させるために、前記空気式シリンダに圧縮空気を送る、または止めるように構成された選択装置スイッチと
をさらに備える、請求項8記載のつかみ具。
【請求項10】
原子炉炉心で使用される、制御棒を把持するためのつかみ具を有するシステムであって、
制御棒ブレード、燃料支持金具および制御棒案内管を含む前記制御棒と、
前記制御棒の上方に配置されたフレームと、
前記フレーム上の制御棒ブレードフックであって、前記制御棒ブレードのハンドルを把持する制御棒ブレードフックと、
前記フレーム上の1対の対向する燃料支持金具フックであって、前記燃料支持金具の各一次および二次側方流オリフィスの内に挿入され、各前記一次および二次側方流オリフィスのリップにラッチで止められている燃料支持金具フックと、
前記フレーム上の1対の対向する制御棒案内管フックであって、前記燃料支持金具の各三次および四次側方流オリフィス内に挿入され、各一次および二次案内管流オリフィスのリップを越えて延在する制御棒案内管フックと
を備える、システム。
【請求項11】
各制御棒案内管フックが、
前記制御棒案内管フックの遠位端に水平に延在する部品を備え、前記水平に延在する部品が、
平坦で、水平な面である内側降着面および外側降着面、ならびに前記内側降着面と前記外側降着面との間の逃しタブであって、前記内側降着面と前記外側降着面とを分離する、長手方向の長さを有する三角形状の乳頭状突起である逃しタブを含む、請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記制御棒案内管フックの前記内側降着面の長さが、前記燃料支持金具の前記各側方流オリフィスの前記リップを保持する大きさに形成され、
前記制御棒案内管フックの前記外側降着面の長さが、前記外側降着面が前記各案内管流オリフィスの前記リップを越えて延在することを保証する大きさに形成され、
前記制御棒案内管フックの前記逃しタブの幅が、前記燃料支持金具と前記制御棒案内管との間に嵌合する大きさに形成される、請求項11記載のシステム。
【請求項13】
各制御棒案内管フックが、
先細部分と、
前記先細部分に結合された直線部分であって、前記先細部分および前記直線部分が前記燃料支持金具内部の湾曲流チャネルの形状に一致する直線部分と、
前記内側降着面を前記燃料支持金具の前記側方流オリフィスの前記各リップの下に配置し、前記外側降着面を前記案内管流オリフィスの前記各リップを越えて延在するように配置するように構成されたオフセット部分と
を含む、垂直に延在するフック本体をさらに備える、請求項11記載のシステム。
【請求項14】
前記フレーム上の底板と、
各スルーホールが逆転防止装置を有する、前記底板内の1対のスルーホールと
をさらに備え、
各制御棒案内管フックが前記各スルーホールの1つの内部に配置された、請求項11記載のシステム。
【請求項15】
各制御棒案内管フックが、
前記制御棒案内管フックの頂部上のシリンダクレードルであって、前記クレードルの背面に穴を有するシリンダクレードルと、
前記シリンダクレードル内の空気式シリンダと、
前記空気式シリンダから前記穴を通って延在し、前記逆転防止装置に結合されているシリンダ棒と
をさらに備え、
前記空気式シリンダが前記シリンダ棒を延ばし、または引込めて、前記制御棒案内管フックを圧縮空気の力を介して、延在した、または引込んだ位置にそれぞれ摺動させるように構成されている、請求項11記載のシステム。
【請求項16】
制御棒ブレード、燃料支持金具および制御棒案内管を有する制御棒をつかみ具が把持し、引き上げる方法であって、
前記制御棒の上方に前記つかみ具のフレームを下ろすステップと、
前記フレーム上の制御棒ブレードフックを駆動して、前記制御棒ブレードのハンドルを把持するステップと、
前記フレーム上の1対の対向する燃料支持金具フックを駆動して、前記燃料支持金具のそれぞれ一次および二次側方流オリフィス内に挿入し、前記それぞれ一次および二次側方流オリフィスのリップにラッチで止めるステップと、
前記フレーム上の1対の対向する制御棒案内管フックを用意するステップと、
前記制御棒案内管フックを前記燃料支持金具のそれぞれ三次および四次側方流オリフィス内に挿入するステップと、
前記制御棒案内管フックをそれぞれ一次および二次案内管流オリフィスのリップを越えて延ばすステップと、
前記制御ブレードフック、前記燃料支持金具フックおよび前記制御棒案内管フックを使用して、前記制御棒を同時に持ち上げるステップと
を含む方法。
【請求項17】
前記制御棒案内管フックを用意するステップが、
各制御棒案内管フックの遠位端上の水平に延在する部品を用意するステップであって、前記水平に延在する部品が、平坦で、水平な面である内側降着面および外側降着面を含むステップと、
前記内側降着面と前記外側降着面との間に逃しタブを用意するステップであって、前記逃しタブが、前記内側降着面と前記外側降着面とを分離する、長手方向の長さを有する三角形状の乳頭状突起であるステップと
をさらに含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記制御棒案内管フックを挿入するステップが、
前記制御棒案内管フックの前記内側降着面を前記三次および四次側方流オリフィス内のそれぞれのリップに接触させるステップと、
前記制御棒案内管フックの前記外側降着面を一次および二次案内管流オリフィスのそれぞれのリップに接触させるステップと、
前記燃料支持金具と前記制御棒案内管との間の凹所に逃しタブを挿入して、移動中に前記燃料支持金具と前記制御棒案内管との間の分離を維持するステップと
をさらに含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
各制御棒案内管フックを用意する前記ステップが、
各制御棒案内管フック用の垂直に延在するフック本体を用意するステップであって、
前記フック本体が先細部分および前記先細部分に結合された直線部分を含むステップと、
前記先細部分および前記直線部分の形状を前記燃料支持金具内部の湾曲流チャネルの形状に一致させるステップと
を含む、請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記各制御棒案内管フックを用意するステップが、
前記制御棒案内管を前記つかみ具フレームの底板内のスルーホールの中に挿入するステップであって、前記スルーホールが逆転防止装置を有するステップと、
前記制御棒案内管フックの頂部のシリンダクレードルを用意するステップであって、前記シリンダクレードルが前記クレードルの背面に穴を有するステップと、
前記シリンダクレードルの内部に空気式シリンダを配置するステップと、
前記逆転防止装置にシリンダ棒を結合するステップであって、前記シリンダ棒が前記空気式シリンダ内の前記穴を通って延在するステップと
を含む、請求項17記載の方法。
【請求項21】
前記制御棒案内管フックを前記燃料支持金具の、前記各三次および四次側方流オリフィス内に挿入するステップが、
圧縮空気供給を空気式シリンダに結合するステップと、
前記圧縮空気供給で前記空気式シリンダを駆動して、前記シリンダ棒を前記空気式シリンダから延ばし、それにより前記制御棒案内管フックを前記燃料支持金具の前記各三次または四次側方流オリフィス内に挿入するようにするステップと
をさらに含む、請求項20記載の方法。
【請求項22】
原子炉心内で使用される制御棒案内管を移動するためのつかみ具であって、
フレームと、
前記フレーム上の1対の制御棒案内管フックであって、それぞれが前記燃料支持金具の側方流オリフィスを通って挿入され、案内管流オリフィスのリップを越えて延在するように構成されている制御棒案内管フックと
を備える、つかみ具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図7】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図7C】
image rotate

【図7D】
image rotate

【図7E】
image rotate

【図7F】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図13】
image rotate

【図13A】
image rotate

【図14】
image rotate

【図14A】
image rotate

【図15】
image rotate

【図15A】
image rotate

【図15B】
image rotate

【図16】
image rotate

【図16A】
image rotate

【図16B】
image rotate

【図16C】
image rotate

【図16D】
image rotate

【図16E】
image rotate

【図16F】
image rotate

【図16G】
image rotate

【図16H】
image rotate

【図17】
image rotate

【図17A】
image rotate

【図17B】
image rotate

【図17C】
image rotate

【図17D】
image rotate

【図17E】
image rotate

【図17F】
image rotate

【図17G】
image rotate


【公開番号】特開2013−79952(P2013−79952A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−209046(P2012−209046)
【出願日】平成24年9月24日(2012.9.24)
【出願人】(508177046)ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー (101)
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC