説明

油中水型乳化組成物

【課題】 溶解度の低い油溶性紫外線吸収剤を含有し、使用性及び紫外線防御効果が良好で、なおかつ安定性にも優れた油中水型乳化組成物を提供する。
【解決手段】 (a)油溶性紫外線吸収剤の水分散体、(b)分子量が2000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン、及び(c)5質量%以下の紫外線散乱剤を含有し、前記成分(a)を内相に含むことを特徴とする油中水型乳化組成物。前記成分(a)は、油溶性紫外線吸収剤と有機ポリマーとの複合体粒子の水分散体であるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油中水型乳化組成物に関し、より詳細には、油溶性紫外線吸収剤を内相(水相)に配合した安定で高い紫外線防御能を持つ油中水型乳化組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
日焼け止め化粧料は、太陽光線中の紫外線をカットし、紫外線による悪影響から肌を守ることを目的とする。従来、高い紫外線防御力を達成するためには、微粒子酸化亜鉛などの紫外線散乱剤を配合する必要があり、紫外線散乱剤を多配合すると、使用性にきしみを生じたり、仕上がりが白っぽく不自然になる等の問題があった。
【0003】
一方、2、4−ビス−{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−(1、3、5)−トリアジン(以下、本明細書では「ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン」とする)等の油溶性紫外線吸収剤は、高い紫外線防御効果を有しているが、油溶性紫外線吸収剤には難溶性のものが多く、油相中で低温において析出してしまうといった安定性の問題が生じることがあった。
【0004】
例えば特許文献1には、難溶性の紫外線吸収剤をスチレン等からなる球状ポリマー粒子に内包させて球状粉末とすることにより油溶性を向上させ、油相中への高配合を可能にしたことが記載されているが、当該紫外線吸収剤を水相には配合した例は無い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−91307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
よって本発明における課題は、溶解度の低い油溶性紫外線吸収剤を含有し、使用性が良好であり、なおかつ紫外線吸収能と安定性に優れた油中水型乳化組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため、本発明は、(a)油溶性紫外線吸収剤の水分散体、(b)分子量が2000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン、及び(c)5質量%以下の紫外線散乱剤、を含有し、前記成分(a)を内相に含むことを特徴とする油中水型乳化組成物を提供する。
本発明において、前記成分(a)は、油溶性紫外線吸収体と有機ポリマーとの複合体粒子の水分散体であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の水中油型乳化組成物は、油分に難溶性の紫外線吸収剤を内相(水相)に配合することにより系の安定性を向上させることができた。また、同じ紫外線吸収剤を油相(外相)に配合した場合に比較して紫外線防御能が向上するという有利な効果も奏する。また本発明の油中水型乳化組成物は紫外線散乱剤を所定量以下しか含有しないため、きしみ感がなく使用性が良好である。さらに、高い紫外線防御能を有し、なおかつ安定性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1、2及び比較例1、2の組成物の紫外線吸収スペクトルを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の水中油型乳化組成物は、油溶性紫外線吸収剤の水分散体(成分a)を内相(水相)に含有していることを特徴とする。
油溶性紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、水に不溶性で油に難溶性の紫外線吸収剤から選択するのが好ましい。但し、メチレンビスベンゾトリアゾールテトラメチルブチルフェノール等の実質的に油不溶性のものは含まれない。油不溶性の紫外線吸収剤の水分散物を用いて水中油型乳化組成物を調製し、それを皮膚に適用した場合には、塗布した皮膚が不自然に白っぽくなることがある。
難溶性の紫外線吸収剤には、前記特許文献1に記載されたものが含まれ、具体的には、ベンゾフェノン誘導体、トリアジン誘導体等が挙げられるが、特にトリアジンン誘導体、中でもビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンが好ましい。このビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンは、BASF社からチノソーブSという商品名で市販されており、当該市販品を使用することができる。
【0011】
また、本発明における油溶性紫外線吸収剤の水分散体は、油溶性紫外線吸収剤と有機ポリマーとの複合体粒子の水分散体であるのが特に好ましい。複合体粒子とすることにより、水分散体を含む水相と油とが共存する場合に油溶性紫外線吸収剤が水相から油相に溶出してしまうことが抑制される。
油溶性紫外線吸収体と有機ポリマーとの複合体粒子の水分散体は、例えば、WO2009/007264に記載されている方法に従って調製することができる。簡潔に言えば、紫外線吸収剤と有機モノマーの混合物を水中に分散させた状態で乳化重合させることにより紫外線吸収剤と有機ポリマーとの複合体粒子が分散した水性分散体として得ることができる。
有機モノマーとしては、エチレン性不飽和結合を有するモノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、スチレンモノマー、ナイロンモノマー等が好ましく使用される。
【0012】
このような複合粒子の水分散体としては、BASF社からチノソーブSアクアの商品名で市販されているものを使用できる。チノソーブSアクア(Tinosorb S aqua)は、水に分散されたビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(チノソーブS)とポリメタクリル酸メチル(PMMA)との複合粒子を含み、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンとPMMAの含有量は、各々20質量%と19質量%である。
【0013】
本発明の組成物における油溶性紫外線吸収剤の配合量は、乾燥質量として5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは0.01〜3質量%とする。配合量が0.01質量%未満であると十分な紫外線吸収能が得られず、5質量%を越えて配合するとべたつくといった使用性に問題を生ずる傾向がある。
なお、例えば20質量%の紫外線吸収剤を含有する水分散体(成分a)の配合量として換算すれば、当該分散体は25質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは0.05〜15質量%で配合することになる。
【0014】
本発明の油中水型乳化組成物は、乳化剤として、分子量が2000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンを含有している。
本発明で用いられるポリアルキレン変性ポリシロキサンとしては、POE・メチルポリシロキサン共重合体、シリコーン鎖分岐型POE・メチルポリシロキサン共重合体、架橋型POE・メチルポリシロキサン共重合体、アルキル・POE共変性メチルポリシロキサン共重合体、シリコーン鎖分岐型アルキル・POE共変性メチルポリシロキサン共重合体などが挙げられ、市販されるものとして、Evonik Goldschmidt GmbH社のABIL EM90、信越化学工業株式会社のKF−6017、KF−6028,KF−6038、東レ・ダウコーニング株式会社社のBY22−008 M、BY11−030,5200 Formulation Aidなどを好適に用いることが出来る。
【0015】
好ましいポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、分子量が2000以上、好適には6000以上のものである。本発明におけるポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンの分子量の上限は特に限定されないが、通常は8000以下程度である。
【0016】
本発明の乳化組成物には、この分子量が2000以上、好適には6000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン(以下、「特定分子量のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン」とする)は、1種または2種以上を含有させることができる。
【0017】
本発明の乳化組成物における、特定分子量のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンの添加量は、通常は、好ましくは組成物に対して7.5質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは0.01〜3質量%である。この添加量が、0.01質量%未満であると、十分な油中水型の乳化を行うことが困難な場合があり、7.5質量%を超えて添加すると乳化組成物にべたつきが生じて使用性が悪くなる傾向が認められる。
【0018】
本発明の乳化組成物には、所定量以下の紫外線散乱剤を更に配合して紫外線遮蔽効果を更に向上させることができる。
紫外線散乱剤としては、微粒子酸化亜鉛及び/又は微粒子酸化チタンを用いるのが好ましい。
【0019】
ここで用いられる微粒子酸化亜鉛は、化粧料等の外用組成物において一般的に用いられている、平均粒子径が0.1μm以下(平均粒子径の下限は、特に限定されないが、通常は30nm程度である)の微粒子酸化亜鉛が好ましく、フランス法やアメリカ法等の常法により製造することが可能であり、市販品を用いることも可能である。市販の微粒子酸化亜鉛としては、例えば、FINEX−25、FINEX−50、FINEX−75(堺化学工業社製)、ZnO350(住友大阪セメント社製)、ZINCOX SUPER−10、ZINCOX SUPER−20R、ZINCOX SUPER−30、ZINCOX CP−1(白水化学工業社製)、Z−COTE(Sun Smart 社製)、MZ−500、MZ−700(テイカ社製)などが挙げられる。
【0020】
ここで用いられる微粒子酸化チタンは、化粧料等の外用組成物において一般的に用いられている、平均粒子径が0.1μm以下(平均粒子径の下限は、特に限定されないが、通常は30nm程度である)の微粒子酸化チタンであり、硫酸法や塩素法等の常法により製造することが可能であり、市販品を用いることも可能である。市販の微粒子酸化チタンとしては、例えば、SIV シリーズ, TTO−55シリーズ,TTO−Sシリーズ(石原産業社製)、MT−100TV,MT−500V, MT−01(テイカ社製)などが挙げられる。
【0021】
また、本発明で使用される紫外線散乱剤(例えば、微粒子酸化亜鉛及び微粒子酸化チタン)は、粒子表面に疎水化処理を施した疎水化処理粉末であるのが好ましい。
疎水化処理粉末を製造するための疎水化剤としては、特に限定されないが、シリコーン処理剤、脂肪酸、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル等が挙げられる。シリコーン処理剤としては、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどの各種のシリコーンオイルや、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシランなどの各種のアルキルシランや、トリフルオロメチルエチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランなどの各種のフルオロアルキルシランなどが挙げられる。また、脂肪酸としては、例えば、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ロジン酸、12―ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。また、脂肪酸石鹸としては、例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、12―ヒドロキシステアリン酸アルミニウム等が挙げられる。また、脂肪酸エステルとしては、デキストリン脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの疎水化剤のうち、1種または2種以上を用いて、常法に従い、微粒子粉末の疎水化処理を行うことができる。
【0022】
なお、上述した微粒子酸化亜鉛または微粒子酸化チタン以外の、紫外線遮蔽効果を有する微粒子酸化金属粉末、例えば、微粒子酸化鉄、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化タングステン等を、好適には、上述した疎水化処理を施して、紫外線散乱剤として本発明の乳化組成物に配合することができるのは言うまでもない。
【0023】
本発明の乳化組成物に紫外線散乱剤を配合する場合の配合量は、特に限定されるものではないが、好ましくは、組成物に対して5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。特筆すべきことは、本発明の油中水型乳化組成物は、油溶性(難溶性)紫外線吸収剤を水分散体の形態で内相(水相)に配合したことにより向上した紫外線防御効果が得られることであり、その効果は紫外線散乱剤を配合しない場合でも十分である。従って、本発明の乳化組成物は紫外線散乱剤を含有していなくてもよく、含有する場合でも、その配合量を抑制できるため、きしみ等の使用性の問題を生じないことである。
【0024】
さらに、本発明の乳化組成物は、水膨潤性粘土鉱物と第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤とを組み合わせて配合することにより、乳化安定性を更に向上させることができる。
【0025】
水膨潤性粘土鉱物と第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤とを組み合わせて配合すると、それらが、接触することにより特定の有機変性粘土鉱物が形成され、これが、乳化組成物の安定性の向上に寄与すると考えられる(以下、特に断わらない限り、「有機変性粘土鉱物」と記載した場合には、この有機変性粘土鉱物のことを意味するものとする)。
有機変性粘土鉱物の調製法等の詳細は、例えば特開平2−14098号公報に記載されているが、その概略を以下に示す。
【0026】
水膨潤性粘土鉱物は、三層構造を有するコロイド含有ケイ酸アルミニウムの一種で、一般的に、下記式(1)で表されるものである。
(X,Y)2−3(Si,Al)10(OH)1/3・nHO (1)
式中、X は、Al、FeIII 、MnIII 、または、CrIII であり、Y は、Mg、FeII、Ni、Zn、または、Liであり、Z は、K 、Na、または、Caである。
【0027】
この水膨潤性粘土鉱物の具体例としては、ベントナイト、スメクタイト、モンモリロナイト、パイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられ、これらは、天然および合成品のいずれであってもよい。市販品では、クニピア(クニミネ工業社製)、スメクトン(クニミネ工業社製)、ビーガム(バンダービルト社製)、ラポナイト(ラポルテ社製)、フッ素四ケイ素雲母(トピー工業社製)等が挙げられる。
【0028】
一方、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤としては、下記式(2)で表されるものが好ましく用いられる。
【0029】
【化1】

式中、Rは炭素原子数が10〜22のアルキル基またはベンジル基、Rはメチル基または炭素原子数10〜22のアルキル基、RとRは、炭素原子数が1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、Aは、ハロゲン原子またはメチルサルフェート残基を表す。
【0030】
第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、アラキルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルアンモニウムクロリド、アラキルジメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルアンモニウムクロリド、アラキルジエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルエチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルエチルステアリルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、および相当するプロミド等、さらに、ジパルミチルプロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。
【0031】
これらの第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、上記の水膨潤性粘土鉱物100gに対して、60〜140ミリ当量の範囲で用いることが好適である。この第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤量が60ミリ当量未満では乳化が良好に行われず、140ミリ当量を超えると組成物の経時的な安定性が劣る傾向が認められる。
【0032】
このようにして得られる有機変性粘土鉱物は、市販品を用いることも可能である。かかる市販品としては、ベントン38(エレメンテス社製)等を挙げることができる。
【0033】
この態様での、水膨潤性粘土鉱物および第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の、本乳化組成物における含有量は、両成分の総質量として、組成物に対して0.1〜10質量%が好適であり、同1〜5質量%が、特に好適である。
【0034】
さらに、有機変性粘土鉱物を配合した形態の乳化組成物においては、非イオン性界面活性剤、及び/又は、常温で液状の脂肪酸、及び/又は、常温で液状の高級アルコールを更に含有させると、乳化安定性を一層向上させることができる。
【0035】
この態様において用いられる、非イオン性界面活性剤は、好ましくはHLB値が2〜16、特に好ましくは3〜12の非イオン性界面活性剤である。
具体的には、例えば、ポリオキシエチレン2〜30モル付加〔以下、POE(2〜30)の要領で記載することもある〕オレイルエーテル、POE(2〜35)ステアリルエーテル、POE(1〜20)アルキルフェニルエーテル、POE(6〜18)ベヘニルエーテル、POE(5〜25)2−デシルペンタデシルエーテル、POE(3〜30)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエーテル等のエーテル型界面活性剤;
POE(4〜60)硬化ヒマシ油、POE(3〜14)脂肪酸モノエステル、POE(6〜30)脂肪酸ジエステル、POE(5〜20)ソルビタン脂肪酸エステル等のエステル型界面活性剤;
POE(2〜30)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜60)グリセリルトリイソステアレート、POE(7〜50)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(12〜60)硬化ヒマシ油トリイソステアレート等のエーテルエステル型界面活性剤;
デカグリセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、ジグリセリルジイソステアレート、グリセリルモノオレエート等の多価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤等が挙げられる。
【0036】
また、常温(具体的には、10〜35℃程度、以下、同様である)で液体の脂肪酸としては、外用組成物等に含有させることが可能な脂肪酸であれば特に限定されず、例えば、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。これらの一種または二種以上を選択して配合することができる。
【0037】
また、常温で液体の高級アルコールとしては、外用組成物等に含有させることが可能な高級アルコールであれば特に限定されず、例えば、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ホホバアルコール等が挙げられる。これらの一種または二種以上を選択して配合することができる。
【0038】
非イオン性界面活性剤、及び/又は、常温で液体の脂肪酸、及び/又は、常温で液体の高級アルコールは、上記の水膨潤性粘土鉱物に対して、質量比で0.01〜5の範囲で含有することが好ましく、さらに好ましくは、0.05〜4の範囲である。この質量比が0.01未満であると、乳化が良好に行われなくなることが多くなり、逆に5を超えると組成物の経時的な安定性が劣る傾向が認められる。
【0039】
本発明の乳化組成物は、水相に配合する前記油溶性紫外線吸収剤の水分散体(成分a)に加えて、さらに他の紫外線吸収剤を含有してもよい。
他の紫外線吸収剤は、油溶性であって油相(外相)に溶解するものが好ましく、水相に存在する前記紫外線吸収剤(成分A)と相乗的に紫外線を吸収するものが好ましい。
そのような紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、メトキシケイ皮酸誘導体、ジフェニルアクリル酸誘導体、サリチル酸誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンザルマロナート誘導体、アントラニル誘導体、イミダゾリン誘導体、4 , 4 − ジアリールブタジエン誘導体、及びフェニルベンズイミダゾール誘導体系が挙げられる。具体的には、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ホモサレート、オクチルサリシレート、オキシベンゾン、4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、ビスエチルヘキシルフェノールメトキシフェニルトリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸−2’−エチルヘキシルエステル、ポリシリコーン−15、ドロメトリゾールポリシロキサン等が挙げられる。
【0040】
本発明の乳化組成物には、上述した成分の他に、化粧料等の外用組成物に通常用いることが可能な他の成分を、本発明の所期の効果を実質的に妨げない限度内において含有させることができる。
【0041】
本発明の乳化組成物に含有させ得る油分は、特に限定されず、例えば以下のようなものを挙げることができる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。特に揮発性の環状ポリシロキサンを含有させることで、さっぱりとした心地よい使用感触を付与することができる。
【0042】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0043】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POE ラノリンアルコールエーテル、POE ラノリンアルコールアセテート、POE コレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、 POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0044】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0045】
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール) 、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
【0046】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、 12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2− エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2− ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2− エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2− エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2− エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2− ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L− グルタミン酸−2− オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2− ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0047】
また、本発明の乳化組成物に含有させ得る粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ポリウレタン粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末;無機白色顔料〔例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等(微粒子ではないことが一般的である)〕;無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0048】
その他、上述した非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤、保湿剤、増粘剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調製剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて、本乳化組成物を、常法により製造することが出来る。
【実施例】
【0049】
以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における配合量は特に断らない限り質量%を示す。
【0050】
(実施例及び比較例)
下記表1及び2に掲げた組成を有する油中水型乳化組成物を調製した。具体的には、カチオン変性ベントナイト及び粉末を除いた油相部を70℃に加熱して均一に溶解させ、油相部にカチオン変性ベントナイトをホモミキサーで分散させた後、各種の疎水化処理粉末及びその他の粉末を添加してホモミキサーで分散させた。別途、調製した水相部を、上記のように調製した油相部に徐々に添加しながら、ホモミキサーを用いて乳化させた。得られた乳化組成物を脱気し、所定の容器に充填して各サンプルを調製した。
次いで、調製した各サンプルを50mLスクリュー管に封入し、少量のビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを固体の状態で加え、0℃で1週間保存した後の各混合物を顕微鏡観察することにより油相の安定性を評価した。それらの結果を、添加した以上の量の結晶が観察された場合を×、添加した以上の量の結晶が見られなかった場合を○として、表1及び2に併せて示す。
【0051】
また、各例の組成物を40mlずつ、50ml容量のバイアルに入れ、密封して50℃の恒温槽に入れ、1ヵ月後の状態を、特に、光学顕微鏡観察により乳化粒子の状態に着目して観察し、以下の評価基準で評価した(乳化安定性)。このとき、2層分散タイプのため乳化粒子の観察は、サンプルをよく振とうしてから行った。
<評価基準>
◎:乳化粒子の合一が見られない。
○:乳化粒子の合一がわずかに見られる。
△:乳化粒子の合一が見られ、乳化粒子の大きさが当初の1.5倍以上である。
×:乳化粒子の合一が見られ、乳化粒子の大きさが当初の2倍以上である。
【0052】
また、得られた組成物の使用感触について、女性専門パネル10名により、各試料を実際に肌に塗布してもらい使用感(きしみのなさ)について以下の基準に従って評価した。結果を表1に併せて示す。
◎:8名以上がきしみがないと評価した。
○:5〜7名がきしみがないと評価した。
△:3〜4名がきしみがないと評価した。
×:2名以下がきしみがないと評価した。
【0053】
実施例1、2及び比較例1、2の各組成物のサンプル18.87μLをPMMA製の膜(5cm×5cm)の表面に0.75mg/cmの割合で均一に塗布した。15分放置した後、分光光度計(U−4100:日立製作所製)を用いて各サンプルの吸光度を測定した。それらの結果を図1に示す。
【0054】
【表1】

【0055】
【表2】

【0056】
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを油相中に配合した比較例1では、低温(0℃)で結晶析出が見られ、安定性に問題があった。それに対して同紫外線吸収剤を水分散体として水相に配合した実施例1〜6では、結晶析出が見られず安定であった。
また紫外線散乱剤を8%配合した比較例2では、使用感に劣っていたが紫外線散乱剤が5%以下である実施例1〜6では使用感が優れていた。
また、有機変性粘土鉱物を配合した実施例1〜4及び6は、配合していない実施例5に比較して乳化安定性が向上した。
【0057】
図1に示した結果からは、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを水分散体の形態で水相中に配合した組成物(実施例1)では、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを油相中に配合した比較例1よりも優れた紫外線吸収能を示すことが明らかになった。さらに、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを水分散体の形態で水相中に配合した本発明の組成物(実施例1)は、紫外線散乱剤を含有していないにも関わらず十分な紫外線防御効果を示した。
【0058】
以下に示す処方で水中油型乳化組成物からなる化粧料を調製した。
処方例1 日焼け止め乳液
デカメチルシクロペンタシロキサン 10
イソドデカン 10
ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン共重合体 1
オレフィンオリゴマー 5
ジメチルポリシロキサン 5
カプリリルメチコン 2
イソプロピルミリステート 2
パルミチン酸オクチル 2
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 10
ポリシリコーン−15 2
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 3
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
水分散体 10
疎水化処理酸化亜鉛 5
カチオン変性サポナイト 0.5
1,3−ブチレングリコール 5
グリセリン 3
イオン交換水 残余
香料 適量
キレート剤 適量
【0059】
処方例2 日焼け止め乳液
ジメチコン 15
デカメチルシクロペンタシロキサン 5
フェニルトリメチコン 3
ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン共重合体 1
スクワラン 2
2−エチルヘキサン酸セチル 2
イソノナン酸イソノニル 2
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット 2
ジメチルポリシロキサン 5
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸−2’−
エチルヘキシルエステル 5
4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 3
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 2
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
水分散体 15
カチオン変性ヘクトライト 0.2
疎水化処理酸化チタン 3
疎水化処理酸化亜鉛 2
PMMA粉末 6
パラベン 0.5
グリセリン 3
ジプロピレングリコール 2
イオン交換水 残余
香料 適量
キレート剤 適量
【0060】
処方例3 日焼け止めクリーム
デカメチルシクロペンタシロキサン 20
イソヘキサデカン 1
ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン共重合体 3
セチルイソオクタノエート 10
ジメチルポリシロキサン 5
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2
セバシン酸ジイソプロピル 2
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸−2’−
エチルヘキシルエステル 3
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
水分散体 5
メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール 1
2−ヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノン 1
イオン交換水 残余
1,3−ブチレングリコール 2
ジプロピレングリコール 1
カチオン変性ベントナイト 2.5
疎水化処理酸化チタン 1
疎水化処理酸化亜鉛 2
シリカ粉末 6
フェノキシエタノール 0.5
香料 適量
キレート剤 適量
【0061】
処方例4 日焼け止め乳液
デカメチルシクロペンタシロキサン 25
ジメチコン(1.5CS) 15
ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン共重合体 2
アジピン酸ジイソプロピル 10
カプリリルメチコン 5
安息香酸アルキル(C12−15) 4
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸−2’−
エチルヘキシルエステル 8
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
水分散体 12
メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール 5
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 5
イオン交換水 残余
1,3−ブチレングリコール 2
PEG−400 1
硫酸マグネシウム 0.5
アスコルビン酸−2グルコシド 2
疎水化処理酸化チタン 1
疎水化処理酸化亜鉛 2
ナイロン−12粉末 6
フェノキシエタノール 0.5
香料 適量
キレート剤 適量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)油溶性紫外線吸収剤の水分散体、
(b)分子量が2000以上のポリオキシアルキレン変性ポリシロキサン、及び
(c)5質量%以下の紫外線散乱剤、
を含有し、前記成分(a)を内相に含むことを特徴とする油中水型乳化組成物。
【請求項2】
前記成分(a)が、油溶性紫外線吸収剤と有機ポリマーとの複合体粒子の水分散体であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記油溶性紫外線吸収剤がトリアジン誘導体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記油溶性紫外線吸収剤が、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記トリアジン誘導体の配合量が0.01〜3質量%であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の組成物。
【請求項6】
前記(b)ポリオキシアルキレン変性ポリシロキサンの分子量が6000以上であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
水膨潤性粘土鉱物及び第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤を更に含有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記(c)紫外線散乱剤が、酸化亜鉛であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2011−236201(P2011−236201A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86012(P2011−86012)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001959)株式会社 資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】