説明

油処理に変わる海底改良剤の利用方法

【課題】従来の廃油の処理剤は、陸海面に拡散して、環境汚染の原因となり、また油吸着マットは二酸化炭素削減に寄与していない。薬剤処理は、水中の自然環境及び土壌改良効果に問題があり、微生物分解効果を高め、環境汚染への影響を少なくする海底改良剤を提供する。
【解決手段】本海底改良剤は、石炭灰、フライアッシュ、焼却灰、磁性体原料、活性炭、炭、石膏、石灰、スラッグ、粘土、鉄粉、アルミ粉、籾殻、ゼオライト、砂、木屑、塩又は苛性ソーダ、リン、硫黄、ケイ酸化カルシウム、セメント混合物に粉石鹸、澱粉、海藻、クラゲ、カーバイドの混練物を散布し、泡の固形物とする。本海底改良剤に澱粉、海藻とクラゲを粉砕した混練物に苛性ソーダ混練物を散布することで、原料主成分が油分を浸透吸収し、原料と水による泡で、油を包み込み固形物にする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細】

【本発明の属する技術分野】
【001】
本発明は油流失事故に係る海洋、河川、港湾、湖沼の水面の油拡散を防止し、油を固めて沈めて、回収時間と手間をはぶき自然分解に不可欠な鉄分、リン、窒素分を補い微生物分解効果を高めたものである。また、環境汚染への影響を少なくすとともに、動植物への付着及び自然環境保護の観点からも利用価値の高いものである。
【背景技術】
【002】
油を吸着マットで固形にして、ごみとして捨てるタイプは回収、焼却の手間と二酸化炭素削減に寄与していない問題があった。また、鳥及び魚貝類及び海岸砂浜に付着し環境汚染の問題があり、薬剤処理にするタイプは、陸上及び海面に使用した場合、油の拡散及び流失し自然環境及び水質、沈殿した溶剤は土壌問題があった。
【003】
[特許文献1]特許第604329号の海底改良剤マリンアース、[特許文献2]特開2008−231897号は、各材料及び骨材と水で混合及び混練する行程と、型枠に取り出し養成し、型枠から取り出し成型物にする行程を要した上で、成型物ブロックを水中に沈めていた。
【発明が解決しようとする課題】
【004】
従来の海洋汚染の原因である廃油処理剤は、陸上及び海面に拡散して鳥及び魚貝類及び海岸砂浜に付着し環境汚染の問題があった。また油を吸着マットで固形にして、ごみとして捨てるタイプは回収、焼却の手間と二酸化炭素削減に寄与していない問題があった。薬剤処理にするタイプは、水中の自然環境及び土壌改良効果に問題があった。
【005】
また、溶剤処理費が高額で実施し難くコスト高となる問題を有している。
【課題を解決するための手段】
【006】
油処理海底改良剤の原料は石炭灰、フライアッシュ、焼却灰、磁性体原料、活性炭、炭、石膏、石灰、スラッグ、粘土、鉄粉、アルミ粉、籾殻、ゼオライト、砂、木屑、塩又は苛性ソーダ、リン、硫黄、ケイ酸化カルシウム、セメント混合物の海底改良剤に澱粉、海藻とクラゲを粉砕した乾燥パウダーにカーバイド混練物を油処理目的に散布して、油処理海底改良剤の主成分である可溶性けい酸が油分を浸透吸収し固め、気泡を含む泡を取込んだ固形成型物にする。また、混練物を袋詰めにし、土豪、土豪堰堤を構築した漏水隙間を泡で固める。また、油処理目的に混練物を海水又は水で攪拌し、ポンプで放水散布することで、原料と海水が反応し気泡及び泡で油を包み込み、外部流出及び拡散を防止し固形成型物にして海底に沈めて固定させる。また、原料及び混練物を散布、固形成型物内外に気泡を含む泡を取込み接着成型物にする。
【007】
また、環境汚染への影響を完全になくすとともに油の回収時間と手間を少なくし、自然分解に不可欠な鉄分、リン、窒素分を補い微生物分解効果及び肥料効果を高めたものである。自然環境保護の観点からも動植物への影響を少なくし、利用価値の高いものである。本発明は河川及び護岸の形成材として、水質浄化及び藻場及び植生コンクリートブロック機能と、自然災害時及び緊急時の油処理機能と藻場修復再生を含む土壌改良の活用を目的としている。
【008】
他例として、浸水油流出時に海底改良剤を袋詰めに填めたものを設置し、該、袋の外側表面及び、該、袋の外側裏面に、上下凸状の連結金具を配置し、連結金具の上に袋を重ねて、連結構築した袋の上から、凹連結金具又は、杭を挿入し防護壁、土豪壁として一体構築する。
【009】
他例として、海底改良剤材料と酒類系アールコール廃液水を混練りし、生コンクリート敷設及びポンプ圧打設時に、浸透性布袋に填めた混合物袋を投入及び、敷設又は積み重ねた袋のうえから、金属製の金具を差込み土壌に固定し固める。また袋を複数連結及び構築させることで、一体成形物コンクリートブロックを構築し、自然再生多孔質性コンクリート構造物にし、電極及び磁極電位作用により、水質浄化機能、植生機能を適切に発揮させる。
【010】
他例として、最終処分場の防水シートと組み合わせて、海底改良剤材料に石綿、アスベスト、石膏ボードをケイ酸化カルシウム原料に加工して、酒類アールコール廃液混合物を混練りした、生コンクリートシールド層を敷設したのうえに、ゴムシートを張れば重金属の保水性機能と重金属吸着機能を備える二重構造物になる。
【011】
各材料を混練りさせた混合物を袋詰めされたものを、水中及び湿潤場所に投入及び敷設するのみで容易に一体成形し、護岸ブロック、自然再生ブロック、土豪構築物機能を保持させつつ、適切に油処理、防災機能を発揮させて製造が容易で安価である。
【発明を実施するための形態】
【012】
油処理海底改良剤の原料は石炭灰、フライアッシュ、焼却灰、磁性体原料、活性炭、炭、石膏、石灰、スラッグ、粘土、鉄粉、アルミ粉、籾殻、ゼオライト、砂、木屑、塩又は苛性ソーダ、リン、硫黄、ケイ酸化カルシウム、セメント混合物の海底改良剤に澱粉、海藻とクラゲを粉砕した乾燥パウダーにカーバイド混練物を油処理目的に散布し、固形成型物内外に気泡を含む泡を取込み接着固形成型物にする。
【013】
油処理海底改良剤の原料は石炭灰、フライアッシュ、焼却灰、磁性体原料、活性炭、炭、石膏、石灰、スラッグ、粘土、鉄粉、アルミ粉、籾殻、ゼオライト、砂、木屑、塩又は苛性ソーダ、リン、硫黄、ケイ酸化カルシウム、セメント混合物の海底改良剤混合物に澱粉、海藻とクラゲを粉砕した乾燥パウダーにカーバイド混練物を填めて海水又は水で混ぜて攪拌、流動性泡混練物を動力ポンプで散布する製造利用方法。
【014】
使用目的強度に応じ、各混合物材料を適正割合配合調整したセメント混合物の海底改良剤混合物に澱粉、海藻とクラゲを粉砕した乾燥パウダーにカーバイド填めた混練物に海水又は水で混ぜて攪拌、混練物に振動と回転させて、遠心力磁場圧を約1000万ガウスかけた容器に充填し後蓋をして、タンク圧力で流動性泡混練物を散布する製造利用方法。
【015】
混合物袋を、該、浸透性袋に填め蓋をし、該袋に填めた袋の外側表面と該別袋の外側裏面に、上下凸状の連結金具を配置し、連結金具の上に袋を重ねて、袋重量で内部に凸分を押し込み固定する製造利用方法。
【016】
混合物袋を詰めた該袋を、油流失現場及び軟弱土壌又は、水中に設置又は敷設及び構築させた袋の上部から土砂及び生コンクリートを敷設する製造利用方法。
【017】
油処理目的、土砂及び生コンクリートを敷設した湿潤コンクリート内に、混合物を袋詰めた袋を投入及び置敷きする製造利用方法。
【018】
混合物材料と酒類系廃液水及び醤油又は味噌廃液水を混練り使用し、生コンクリートを敷設したうえに、混合物袋を投入及び置き敷きし、セメント溶液及び各廃液が袋に染みこみ混合物内部に浸透させて、気泡及び泡一体多孔質体構築物及び植生構築物にする製造利用方法。
【019】
構築した袋の上部から杭又は、金属棒を挿入し又、凹連結金具で横縦方向に打ち込み構築物を固定し、土壌に成型物を一体連結固定構築物にする利用方法。
【020】
また使用目的に応じて、海底改良剤材料と汚泥、酒類(焼酎、麦酒、日本酒、ウィスキー)廃液適水量を混練りした生コンクリートで散布又は、置敷きし生コンクリートシールド保水層にする製造利用方法。
【発明の効果】
【021】
本発明は、緊急時の油流失時の散布油処理剤であり、海底改良剤の主成分である可溶性けい酸が油分を浸透吸収し固める。また、原料の澱粉、海藻とクラゲを粉砕した乾燥パウダーにカーバイド混練物と海水が反応し泡を発生させて、油を泡内に閉じ込め外部流出及び油拡散を防止し、油を吸着し固形成型物にし海底に沈めて微生物分解の手伝いをする。また、泡を固めた成型物による土豪提の役目を果たし、油の回収及び取扱い処理が簡単になる。尚、各材料を混練りさせた混合物を袋詰めされたものを、油水面及び湿潤場所に投入及び敷設するのみで容易に一体成形し、護岸ブロック、自然再生ブロック、土豪構築物機能オイルフェンス機能を保持させつつ、水質浄化及び植生ブロック機能をプラスしながら、適切に緊急防災機能を発揮させて製造設置が容易で安価である。また、そのまま海底に沈めて固定させて、自然再生及び自然分解できる優れものである。
【図面の簡単な説明】
【023】
【図1】構成図
【図2】断面図
【符号の説明】
1.沈船 2.油水面 3.空中散布する海底改良剤混練物
4.ヘリコプター 5.油 6.成型物 7.海底

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料は石炭灰、フライアッシュ、焼却灰、磁性体原料、活性炭、炭、石膏、石灰、スラッグ、粘土、鉄粉、アルミ粉、籾殻、ゼオライト、砂、木屑、塩又は苛性ソーダ、リン、硫黄、ケイ酸化カルシウム、セメント混合物に粉石鹸、澱粉、海藻、クラゲ、カーバイド混練物を散布し、気泡を含む泡を取込んだ固形成型物になることを特徴とする。
海底改良剤
【請求項2】
前記、油処理目的に原料混練物を散布、固形成型物内外に気泡を含む泡を取込み接着成型物にすることを特徴とする。
海底改良剤
【請求項3】
前記、原料混練物を袋詰め土豪、土豪堰堤の隙間を接着成型物構築できることを特徴とする。
海底改良剤
【請求項4】
前記、原料混練物を水で攪拌し散布による泡成型物にできることを特徴とする。
海底改良剤
【請求項5】
前記、原料混練物を水で攪拌し、気泡と泡を取込んだ固形成型物になることを特徴とする。
海底改良剤

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−154157(P2012−154157A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25424(P2011−25424)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(594037866)
【Fターム(参考)】