説明

油圧ショベル

【課題】運転者の意図しないアクチュエータの動きを確実に防止することで、従来よりもさらに安全性を向上させることが可能な油圧ショベルの安全装置を提供する。
【解決手段】油圧ショベル1の安全装置50では、ロック弁43とパイロット弁41との間に、運転者による遮断スイッチ29の手動操作によって操作される切替弁42が設けられている。ロックレバー25が非ロック位置にあり、操作レバー21,22が操作位置にあり、かつ運転者が手動で遮断スイッチ29を操作して切替弁42をON状態へ移行させた場合に、作業機4等のアクチュエータが作動可能な状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、油圧ショベル等の建設機械には、エンジン始動時や運転者のキャブへの乗降時等に、ブーム等のアクチュエータが運転者の意図しない動きをしないようにするための安全装置が搭載されている。
例えば、特許文献1には、ゲートロックレバーをロック位置に移動させた際に、アクチュエータを操作する操作レバーのデテントロックを解除して中立位置へ移動させるデテントロック解除手段を備えた作業機械の安全装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−124270号公報(平成9年5月13日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の作業機械の安全装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された作業機械の安全装置では、ゲートロックレバーをロック位置に移動させた際にデテントロック解除装置によって操作レバーが中立位置に移動するため、パイロット操作装置から制御弁へのパイロット圧の供給は停止される。よって、運転者がゲートロックレバーを解除位置へ操作した際に、操作レバーが誤って操作位置にあることで運転者の意図とは無関係にアクチュエータが駆動してしまうことを防止することができる。
【0005】
しかし、運転者がキャブ内に乗降する際等において、運転者の服が引っ掛かる等してロックレバーや操作レバーを誤って操作してしまった場合には、アクチュエータの意図しない動きを防止できないおそれがある。
本発明の課題は、運転者の意図しないアクチュエータの動きを確実に防止することで、従来よりもさらに安全性を向上させることが可能な油圧ショベルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る油圧ショベルは、各種アクチュエータを搭載した油圧ショベルに設けられる安全装置であって、操作レバーと、パイロット弁と、パイロット配管と、ロックレバーと、ロック弁と、切替部と、を備えている。操作レバーは、油圧ショベルのキャブ内に設置された運転席の周辺に設けられており、アクチュエータの操作を行う。パイロット弁は、操作レバーの操作によって開閉される。パイロット配管は、パイロット弁が挿入されており、アクチュエータの駆動弁にパイロット圧を供給する。ロックレバーは、運転席の側方に、ロック位置と非ロック位置との間で回動可能な状態で設けられている。ロック弁は、パイロット配管に挿入されており、ロックレバーの操作によって開閉される。切替部は、ロックレバーをロック位置に操作する操作および/または油圧ショベルに搭載されたエンジンの停止に連動してパイロット弁に対してパイロット圧の供給を遮断するとともに、スイッチ操作によってパイロット弁に対してパイロット圧を供給する。
【0007】
ここでは、油圧ショベルの運転者の意思と無関係にアクチュエータが勝手に駆動してしまうことをより確実に防止するために、ロックレバーのロック位置への操作および/または油圧ショベルに搭載されたエンジンの停止に連動してパイロット圧の供給を遮断するとともに運転者の手動操作によってのみパイロット圧の供給を再開する切替部を設けている。
ここで、上記切替部には、例えば、パイロット弁(PPC弁)に対してパイロット圧を供給/遮断する切替弁や、ロック弁の開閉を電気的に制御するリレー回路等が含まれる。
【0008】
これにより、運転者がロックレバーを操作してロック位置に移行させると、切替部によってパイロット弁に対するパイロット圧の供給が遮断され、かつこれを復帰状態へ移行させるためには運転者が手動で切替部を操作してパイロット圧の供給を再開させる必要がある。よって、運転者がキャブへ乗降する際等に、誤って操作レバーやロックレバーに触れてしまった場合でも、運転者が切替部を手動で操作しない限り、運転者が意図しないでアクチュエータが動いてしまうことはない。
この結果、油圧ショベルの運転者の意図とは無関係にアクチュエータが動いてしまうことを、従来よりも確実に防止することができる。
【0009】
第2の発明に係る油圧ショベルは、第1の発明に係る油圧ショベルであって、切替部は、パイロット弁とロック弁とをつなぐパイロット配管に設けられており、パイロット弁に対してパイロット圧を供給/遮断する切替弁と、切替弁に電気的に接続された遮断スイッチと、を有している。
【0010】
これにより、運転者は、アクチュエータを動かしたいときには、遮断スイッチによって切替弁を操作する必要が生じるため、キャブへの乗降時等に誤って操作レバーやロックレバーを操作してしまっても、アクチュエータを意図せずに動かしてしまうことを防止することができる。
【0011】
第3の発明に係る油圧ショベルは、第1の発明に係る油圧ショベルであって、切替部は、ロックレバーとロック弁との間に設けられロック弁の開閉を電気的に制御するとともに運転者に手動操作されるスイッチング手段を有するリレー回路に設けられている。
リレー回路は、パイロット弁に対してパイロット圧を供給/遮断するロック弁を電気的に制御する。
これにより、運転者は、アクチュエータを動かしたいときには、手動でスイッチング手段を操作する必要が生じるため、キャブへの乗降時等に誤って操作レバーやロックレバーを操作してしまっても、アクチュエータを意図せずに動かしてしまうことを防止することができる。
【0012】
第4の発明に係る油圧ショベルは、第2または第3の発明に係る油圧ショベルであって、切替部は、ロックレバーがロック位置へ移動すると、パイロット圧の供給を遮断する初期位置へ自動的に移行する。
ここでは、上述した切替部は、ロックレバーの操作と連動しており、ロックレバーがロック位置へ移動すると自動的に初期位置へ移行して、パイロット弁に対するパイロット圧の供給を遮断する。
【0013】
これにより、運転者が、一旦、ロックレバーを操作してロック位置へ移動させると、切替部によってパイロット弁に対するパイロット圧の供給が遮断された状態となる。よって、切替部を手動操作しない限り、操作レバーやロックレバーを操作してもアクチュエータが動くことはなく、安全性をさらに向上させることができる。
【0014】
第5の発明に係る油圧ショベルは、第2または第3の発明に係る油圧ショベルであって、切替部は、油圧ショベルに搭載されたエンジンが停止すると、パイロット圧の供給を遮断する初期位置へ自動的に移行する。
ここでは、上述した切替部は、エンジンの入切と連動しており、エンジンが停止すると自動的に初期位置へ移行して、パイロット弁に対するパイロット圧の供給を遮断する。
これにより、運転者が、一旦、エンジンを切ってしまうと、切替部によってパイロット弁に対するパイロット圧の供給が遮断された状態となる。よって、切替部を手動操作しない限り、再びエンジンを起動して操作レバーやロックレバーを操作してもアクチュエータが動くことはなく、安全性をさらに向上させることができる。
【0015】
第6の発明に係る油圧ショベルは、第1から第5の発明のいずれか1つに係る油圧ショベルであって、キャブは左側面に乗降用ドアを有し、切替部は、キャブ内における運転席の右側方に配置された右コンソール上に設けられている。
ここでは、上述した切替部を、キャブ内における運転席の乗降用ドアとは反対側の右コンソールボックス上に設けている。
【0016】
これにより、キャブ内に乗降する運転者が通る運転席左側とは反対側に配置された右コンソールボックス上に、切替部としての切替弁やスイッチング手段等を設けたことで、運転者がキャブ内に乗降する際に誤って切替部を操作してしまうことを回避することができる。よって、運転者がアクチュエータを動かしたいという意思を持って右コンソールボックス上に設けられた切替部を操作しない限り、意図せずにアクチュエータが動いてしまうことを防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る油圧ショベルによれば、油圧ショベルの運転者の意図とは無関係にアクチュエータが動いてしまうことを、従来よりも確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧ショベルの構成を示す全体斜視図。
【図2】図1の油圧ショベルのキャブ内の構成を示す平面図。
【図3】図1の油圧ショベルに搭載された安全装置の構成を示す概略図。
【図4】図1の油圧ショベルにおいて、ロックレバー、ロック弁、切替弁、操作レバーおよび操作弁の操作状態に対応するアクチュエータの作動状況を示す図。
【図5】本発明の他の実施形態に係る油圧ショベルの構成を示す概略図。
【図6】図1の油圧ショベルにおいて、ロックレバー、第1スイッチ、ロック弁、操作レバーおよび操作弁の操作状態に対応するアクチュエータの作動状況を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施形態1)
本発明の一実施形態に係る油圧ショベル1について、図1〜図4を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下の説明で使用する「前後」、「左右」方向については、油圧ショベル1のキャブ10内のシートに着座した運転者から見た方向を意味するものとする。
【0020】
[油圧ショベル1全体の構成]
本実施形態に係る油圧ショベル1は、図1に示すように、下部走行体2と、旋回台3と、作業機(アクチュエータ)4と、カウンタウェイト5と、エンジンルーム6と、機器室9と、キャブ10と、を備えている。
下部走行体2は、進行方向における左右両端部分に巻き掛けられた履帯Pを回転させることで、油圧ショベル1を前進、後進させるとともに、上面側に旋回台3を旋回可能な状態で搭載している。
【0021】
旋回台3は、下部走行体2上において、任意の方向に旋回可能であって、上面に作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジンルーム6と、キャブ10とを搭載している。
作業機4は、ブーム11と、ブーム11の先端に取り付けられたアーム12と、アーム12の先端に取り付けられたバケット13とを含むように構成されている。そして、作業機4は、各油圧シリンダ11a,12a,13a等によって、ブーム11やアーム12、バケット13等を上下に移動させながら、土砂や砂礫等の掘削を行う土木工事の現場において作業を行う。
【0022】
カウンタウェイト5は、例えば、鋼板を組み立てて形成した箱の中に屑鉄やコンクリート等を入れて固めたものであって、採掘時等において車体のバランスをとるために旋回台3上におけるエンジンルーム6の後方に設けられている。
エンジンルーム6は、図1に示すように、カウンタウェイト5に隣接する位置に配置されており、開閉可能なエンジンフード14によって覆われた点検用の上部開口を有している。そして、エンジンルーム6の内部には、下部走行体2や作業機4を駆動するための動力源であるエンジン7(図3参照)やクーリングコア(図示せず)等が収容されている。
【0023】
機器室9は、作業機4の後方に配置されており、図示しない燃料タンク、作動油タンクおよび操作弁等を収容する。
キャブ10は、図2に示すように、油圧ショベル1の運転者が乗降する室内空間Sを内部に有している。キャブ10は、運転者が室内空間Sに出入りするための乗降用ドア10aを左側面に有している。また、キャブ10は、作業機4の先端部を見通せるように、旋回台3上における作業機4の側方となる左側前部に配置されている。
【0024】
[キャブ10内の構成]
本実施形態の油圧ショベル1のキャブ10は、図2に示すように、室内空間S内に、左コンソールボックス15、右コンソールボックス16、運転席20、左右の走行レバー23,23、左右の走行ペダル24,24、ロックレバー25、およびモニタ30を有している。
【0025】
左コンソールボックス15は、運転席20と乗降用ドア10aとの間に配置されており、前後にスライド移動可能な状態で立設されている。
右コンソールボックス16は、運転席20を挟んで左コンソールボックス15とは反対側に立設されている。なお、左右のコンソールボックス15,16の上面に配置された各種装置については後段にて詳述する。
【0026】
運転席20は、油圧ショベル1の運転者が着座するシートであって、キャブ10の室内空間Sのほぼ中央に配置されている。
左右の走行レバー23,23は、前後方向に傾倒させることで油圧ショベル1を前後に走行させる操作具であって、運転席20の正面に配置されている。
左右の走行ペダル24,24は、運転者の足で操作される操作具であって、左右の走行レバー23,23の動きに連動して揺動するとともに、運転席20の正面の床面における走行レバー23,23の根元付近に配置されている。
【0027】
ロックレバー25は、非運転状態において運転者が意図せずに作業機4等のアクチュエータが作動してしまうことを禁止するために設けられた安全器具であって、ロックレバー25をロック位置にすることで、パイロット弁41に対するPPC圧の供給が遮断される。また、ロックレバー25は、運転席20の左側に立設された左コンソールボックス15の側面に沿って、ロック位置と非ロック位置との間で回動可能な状態で配置されている。
【0028】
具体的には、ロックレバー25がロック位置にある場合には、ロックレバー25は、左コンソールボックス15の側面側に隠れる位置、つまり乗降用ドア10aと運転席20との間の通路から退避した位置まで回動してロックされる。これにより、運転者は乗降用ドア10aと運転席20との間を行き来することができる。
一方、ロックレバー25が非ロック位置にある場合には、ロックレバー25は、運転席20と乗降用ドア10aとの間の通路部分を塞ぐように、前方へ傾倒した位置まで回動してロックされる。これにより、ロックレバー25が非ロック位置にある場合には、運転者は運転席20から離れようとするとロックレバー25が邪魔になって乗降できないため、作業機4等のアクチュエータが作動可能な状態で運転者が室内空間Sから離れることを防止することができる。
【0029】
モニタ30は、走行状態や各種設定画面を表示する表示装置であって、運転席20の右斜め前であって室内空間Sにおける右前コーナー部分に配置されている。
左コンソールボックス15の上面には、左の操作レバー21等が配置されている。
操作レバー21は、前後方向に傾倒させることでアーム12を押し・引きするとともに、左右方向に傾倒させることで旋回台3を左右に旋回させるための操作具であって、左コンソールボックス15の上面における最前部に設けられている。
【0030】
右コンソールボックス16の上面には、右の操作レバー22、始動スイッチ27、スイッチ類28、および遮断スイッチ29が配置されている。
操作レバー22は、前後方向に傾倒させることでブーム11を上げ下げするとともに、左右方向に傾倒させることでバケット13を掘削・放出させるための操作具であって、右コンソールボックス16の上面における最前部に設けられている。
【0031】
始動スイッチ27は、図示しないバッテリから電源供給されたスタータモータを回転させてエンジン7(図3参照)を始動させるためのスタータスイッチであって、右コンソールボックス16の上面における操作レバー22の後ろ側に隣接配置されている。
スイッチ類28は、燃料調整ダイヤルやランプスイッチ、旋回ロックスイッチ等を含むスイッチであって、右コンソールボックス16の上面における中央から後端にかけて配置されている。
【0032】
遮断スイッチ29は、後述する油圧ショベル1の安全装置50に含まれる安全スイッチであって、右コンソールボックス16の上面における後端部に配置されている。具体的には、遮断スイッチ29は、後述する切替弁42を操作するスイッチであって、切替弁42を操作して油圧ポンプ44からパイロット弁41に供給されるパイロット圧を遮断する。なお、この遮断スイッチ29を用いた安全装置50の構成については、後段にて詳述する。
【0033】
(安全装置50)
本実施形態の油圧ショベル1は、図3に示すように、作業機4等のアクチュエータを作動・停止させるための安全装置50を構成している。
安全装置50は、左右の操作レバー21,22、ロックレバー25、および遮断スイッチ29の操作によって回路内の圧油の供給・遮断等が制御される。具体的には、ロックレバー25が非ロック(フリー)状態にあるときに、操作レバー21,22が操作されると、油圧ポンプ44から吐出された圧油が、パイロット配管に取り付けられたロック弁43、切替弁42、およびパイロット弁41を介して、作業機4等のアクチュエータへと送られる。
【0034】
また、安全装置50は、図3に示すように、互いにパイロット配管を介して接続されたパイロット弁41、切替弁42、ロック弁43、油圧ポンプ44、コントローラ45、および電源部46を有している。
パイロット弁41は、操作レバー21,22によって操作される操作弁であって、その出力側が図示しないコントロールバルブのパイロットポートに接続されており、操作レバー21,22の操作方向、操作量に応じてコントロールバルブから圧油が供給されることでアクチュエータを作動させる。
【0035】
切替弁42は、パイロット圧を供給するパイロット配管においてロック弁43とパイロット弁41との間に挿入されており、運転者が手動で遮断スイッチ29を操作することによってロック弁43からパイロット弁41へのパイロット圧の供給を開始させるようにコントローラ45によって制御される。また、切替弁42は、ロックレバー25を介して電源部46と電気的に接続されており、ロックレバー25がロック位置/非ロック位置にあるかに応じて、パイロット圧をパイロット弁41側に供給・遮断する。さらに、切替弁42は、ロックレバー25がロック位置に移行すると遮断スイッチ29が初期位置へ戻されることに伴って、パイロット圧の供給を遮断する位置(切替弁42の初期位置)へ移行する。
【0036】
ロック弁43は、ロックレバー25と電気的に接続されており、ロックレバー25がロック位置/非ロック位置にあるかに応じて、油圧ポンプ44から吐出されるパイロット圧をパイロット弁41側に供給・遮断する。
油圧ポンプ44は、パイロット弁41に供給されるパイロット圧を送り出す。
コントローラ45は、エンジン7に取り付けられた検知センサ7a、ロックレバー25、遮断スイッチ29および切替弁42に接続されている。そして、コントローラ45は、操作レバー21,22やロックレバー25の操作状態に関わらず、運転者が意図せずに作業機4等が作動してしまうことがないように、切替弁42を制御する。また、コントローラ45は、ロックレバー25がロック位置へ移行したことを検知して、遮断スイッチ29および切替弁42を初期位置へ移行させる。なお、遮断スイッチ29および切替弁42を用いた安全制御の内容については、後段にて詳述する。
【0037】
電源部46は、ロックレバー25の操作位置に応じて、パイロット弁41に対してパイロット圧を供給/遮断するロック弁43のソレノイドの励磁状態/非励磁状態を切り替えるための電力を供給する。具体的には、ロックレバー25がロック位置にある場合には、電源部46からロック弁43への電力供給は行われないため、ソレノイドは非励磁状態となってロック弁43からパイロット弁41方向へのパイロット圧の供給は遮断される。一方、ロックレバー25が非ロック位置にある場合には、電源部46からロック弁43への電力供給がONとなり、ソレノイドは励磁状態となってロック弁43からパイロット弁41方向へパイロット圧が供給される。
【0038】
<遮断スイッチ29および切替弁42を用いた安全制御>
本実施形態では、上述した安全装置50の構成を用いて、図4に示すように、作業機4等のアクチュエータの作動の可否を制御する。
図4は、操作レバー21,22、ロックレバー25、および遮断スイッチ29(切替弁42)の操作状態とアクチュエータの作動/停止状態との関係を示している。
【0039】
すなわち、まず、運転者がキャブ10の室内空間Sに乗り込むと、図4に示すように、ロックレバー25はロック位置でロック弁43はOFF状態にあり、切替弁42(遮断スイッチ29)も自動的にOFFの状態、操作レバー21,22およびパイロット弁41もN(ニュートラル)の位置にあるため、アクチュエータは停止している(状態a)。
次に、運転者が、運転席20に着座し、始動スイッチ27を操作してエンジン7を始動させた後、ロックレバー25を非ロック位置(ロック解除位置)へ回動させると、ロック弁43がON状態となってパイロット圧が切替弁42まで供給される。しかし、遮断スイッチ29が操作されていないため、切替弁42はOFF状態となっており、かつ操作レバー21,22およびパイロット弁41もNの位置にある。よって、切替弁42より下流側へパイロット圧は供給されないため、アクチュエータは停止したままである(状態b)。
【0040】
次に、この状態で、運転者が遮断スイッチ29を手動で操作して切替弁42をON状態にすると、パイロット圧はパイロット弁41まで供給される。しかし、操作レバー21,22がNの位置にあるため、パイロット弁41よりも下流側へパイロット圧は供給されず、アクチュエータは停止したままである(状態c)。
次に、この状態で、運転者が操作レバー21,22を操作してパイロット弁41を操作状態にすると、パイロット圧はアクチュエータの方まで供給される。よって、ここで初めてアクチュエータを作動させることができる(状態d)。
【0041】
次に、この状態で、運転者が油圧ショベル1による作業を終えて、操作レバー21,22をNの位置へ戻すと、パイロット弁41もNの位置へ移行し、パイロット圧はパイロット弁41において遮断される。よって、アクチュエータは、再び停止した状態となる(状態e)。
次に、この状態で、運転者が降車するために、ロックレバー25をロック位置まで回動させると、ロック弁43はOFF状態となり、かつ遮断スイッチ29が初期状態に戻されるとともに切替弁42がOFF状態となる。よって、パイロット圧は、ロック弁43において遮断されるため、操作レバー21,22や遮断スイッチ29等を手動で操作しても、作業機4等のアクチュエータは作動しない(状態f)。
【0042】
ここで、状態fにおいて、運転者がキャブ10から乗降する際に、誤って運転者の服や腕等が当たって操作レバー21,22が操作されてしまった場合でも、ロックレバー25がロック位置にあるためにロック弁43から下流側へはパイロット圧は供給されていないため、アクチュエータが意図せずに作動してしまうことはない(状態g)。
さらに、本実施形態では、運転者がキャブ10から乗降する際に、誤って操作レバー21,22とともにロックレバー25を意図せずに操作してしまった場合でも、遮断スイッチ29が手動で操作されない限り切替弁42がON状態となることはないため、切替弁42においてパイロット圧の供給を遮断することができる(状態h)。
【0043】
よって、従来の安全装置では作業機等のアクチュエータが作動するおそれがあった、状態hにおいても、本実施形態の安全装置50によれば、運転者が遮断スイッチ29を手動操作することによって操作される切替弁42においてパイロット圧を遮断することで、運転者が意図しないで作業機4等のアクチュエータが作動してしまうことをより確実に回避することができる。
【0044】
<主な特徴>
(1)
本実施形態の油圧ショベル1の安全装置50では、以上のように、ロック弁43とパイロット弁41との間に、運転者による遮断スイッチ29の手動操作によって操作される切替弁42を設けている。
【0045】
これにより、ロックレバー25が非ロック位置(解除位置)にあり、操作レバー21,22が操作位置にあり、かつ運転者が手動で遮断スイッチ29を操作して切替弁42をON状態へ移行させたという全ての条件を満たした場合にのみ、作業機4等のアクチュエータを作動させることが可能となる。
よって、運転者による遮断スイッチ29の手動操作という積極的な意思表示を確認した後で作業機4等のアクチュエータの作動が可能となるため、運転者の意図しない作業機4等の作動を、従来よりも確実に防止することができる。
【0046】
(2)
本実施形態の油圧ショベル1の安全装置50では、作業機4等を作動させたいときに運転者によって手動で操作される遮断スイッチ29が、図2に示すように、右コンソールボックス16の上面における後端部に配置されている。
これにより、運転者がキャブ10から乗降する際に通過する左コンソールボックス15付近とは反対側に、遮断スイッチ29が設けられているため、運転者は運転席20に着座した状態でしか遮断スイッチ29を操作することが困難である。よって、乗降する運転者が誤って遮断スイッチ29を操作してしまうことを確実に防止することで、より安全性の高い安全装置50を提供することができる。
【0047】
(3)
本実施形態の油圧ショベル1の安全装置50では、作業機4等を用いて作業を行った後、ロックレバー25が再びロック位置に移行すると、コントローラ45によって、遮断スイッチ29が初期位置に戻される。
これにより、再度、作業機4等を用いた作業を実施するためには、運転者は再度、遮断スイッチ29を手動で操作して切替弁42をON状態へ移行させる必要がある。よって、再度、作業機4等を用いた作業を実施する場合でも、運転者の作業機4等を使用する意思を確認した後で作業機4等が作動可能な状態となるため、より確実に運転者の意図しない作業機4等の作動を防止することができる。
【0048】
(実施形態2)
本発明の油圧ショベルに係る他の実施形態について、図5および図6を用いて説明すれば以下の通りである。
すなわち、上記実施形態では、油圧ショベル1の安全装置50内に、パイロット弁41に対するパイロット圧の供給を遮断する切替部として、切替弁42と遮断スイッチ29とを設けた構成を例として挙げて説明した。
これに対して、本実施形態の安全装置150では、図5に示すように、上記実施形態1の切替弁42の代わりに、ロック弁43に電気的に接続されたリレー回路100を設けたことで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(リレー回路100)
リレー回路100は、ロックレバー25とロック弁43との間に設けられており、第1スイッチ101、第2スイッチ102、および第3スイッチ103を有している。
第1スイッチ101は、運転者によって手動で操作されるスイッチング手段であって、図5に示すように、手動操作されるとリレー回路100内に電流を生じさせる。また、第1スイッチ101は、手動操作されるとバネ力によって初期位置へ戻るように構成されている。なお、第1スイッチ101が手動操作後にすぐに初期位置へ戻った場合でも、第2スイッチ102および第3スイッチ103が切り替わることで、リレー回路100内の電流は保持される。
【0050】
第2スイッチ102および第3スイッチ103は、第1スイッチ101をON状態とすることで、それぞれ図5中の位置b,dから位置a,c側へ切り替わることで、リレー回路100を構成している。
なお、第1スイッチ101は、上記実施形態1の遮断スイッチ29と同様に、右コンソールボックス16の上面における後端部に設けられていればよい。
これにより、運転者は運転席20に着座した状態でしか第1スイッチ101を操作することが困難であるため、キャブ10に乗降する運転者の服や腕等が当たって、意図せずに第1スイッチ101を操作してしまうことを確実に防止することができる。
【0051】
<リレー回路100を用いた安全制御>
本実施形態の安全装置150では、上述したリレー回路100を用いてパイロット弁41に対してパイロット圧を供給/遮断することで、安全制御を行う。
すなわち、まず、運転者がキャブ10の室内空間Sに乗り込むと、図6に示すように、ロックレバー25はロック位置、第1スイッチ101がOFFの状態にあるため、ロック弁43はOFF状態にあり、操作レバー21,22およびパイロット弁41はN(ニュートラル)の位置にあるため、アクチュエータは停止している(状態a)。
【0052】
次に、運転者が、運転席20に着座し、始動スイッチ27を操作してエンジン7を始動させた後、ロックレバー25を非ロック位置(ロック解除位置)へ回動させると、第1スイッチ101が操作されていないためにロック弁43はOFF状態のままであり、操作レバー21,22およびパイロット弁41はNの位置にある。よって、ロック弁43より下流側へパイロット圧は供給されないため、アクチュエータは停止したままである(状態b)。
【0053】
次に、この状態で、運転者が第1スイッチ101を手動で操作するとロック弁43のソレノイドに電流が供給されて励磁状態となりON状態に移行すると、パイロット圧はパイロット弁41まで供給される。しかし、操作レバー21,22がNの位置にあるため、パイロット弁41よりも下流側へパイロット圧は供給されず、アクチュエータは停止したままである(状態c)。
【0054】
このとき、第1スイッチ101が操作されると、リレー回路100内では、図5中I方向へ電流が流れてRELAYが励磁されるため、第2スイッチ102が位置a、第3スイッチ103が位置cへそれぞれ切り替わる。そして、電流は、図5中II方向にも流れ始めるため、第1スイッチ101がすぐに初期位置に復帰しても、リレー回路100内には電流が流れ続ける。さらに、第3スイッチ103も位置cに切り替わっているため、電流はIII方向にも流れ始めるため、ロック弁43のソレノイドは励磁状態となる。これにより、ロック弁43がON状態となって、パイロット弁41に対してパイロット圧を供給することができる。
【0055】
次に、この状態で、運転者が操作レバー21,22を操作してパイロット弁41を操作状態にすると、パイロット圧はアクチュエータの方まで供給される。よって、ここで初めてアクチュエータを作動させることができる(状態d)。
次に、この状態で、運転者が油圧ショベル1による作業を終えて、操作レバー21,22をNの位置へ戻すと、パイロット弁41もNの位置へ移行し、パイロット圧はパイロット弁41において遮断される。よって、アクチュエータは、再び停止した状態となる(状態e)。
【0056】
次に、この状態で、運転者が降車するために、ロックレバー25をロック位置まで回動させると、電源部46からリレー回路100内のRELAYへ電流が供給されなくなるため、リレー回路100およびロック弁43はOFF状態となる。このとき、リレー回路100内の第2・第3スイッチ102,103は、それぞれ位置b,dへ戻る。よって、パイロット圧は、ロック弁43において遮断されるため、操作レバー21,22や第1スイッチ101等を手動で操作しても、作業機4等のアクチュエータは作動しない(状態f)。
【0057】
ここで、状態fにおいて、運転者がキャブ10から乗降する際に、誤って運転者の服や腕等が当たって操作レバー21,22が操作されてしまった場合でも、ロックレバー25がロック位置にあるためにロック弁43から下流側へはパイロット圧は供給されていない。よって、アクチュエータが意図せずに作動してしまうことはない(状態g)。
さらに、本実施形態では、運転者がキャブ10から乗降する際に、誤って操作レバー21,22とともにロックレバー25を意図せずに操作してしまった場合でも、第1スイッチ101が手動で操作されない限りロック弁43がON状態となることはないため、ロック弁43においてパイロット圧の供給を遮断することができる(状態h)。
【0058】
よって、従来の安全装置では作業機等のアクチュエータが作動するおそれがあった状態hにおいても、本実施形態の安全装置150によれば、運転者が第1スイッチ101を手動操作することによって操作されるロック弁43においてパイロット圧を遮断することで、運転者が意図しないで作業機4等のアクチュエータが作動してしまうことをより確実に回避することができる。
【0059】
<主な特徴>
(1)
本実施形態の油圧ショベル1の安全装置150では、以上のように、ロックレバー25とロック弁43との間に、運転者による第1スイッチ101の手動操作によってロック弁43をON状態とするリレー回路100を設けている。
【0060】
これにより、ロックレバー25が非ロック位置(解除位置)にあり、操作レバー21,22が操作位置にあり、かつ運転者が手動で第1スイッチ101を操作してロック弁43をON状態へ移行させたという全ての条件を満たした場合にのみ、作業機4等のアクチュエータを作動させることが可能となる。
よって、運転者による第1スイッチ101の手動操作という積極的な意思表示を確認した後で作業機4等のアクチュエータの作動が可能となるため、運転者の意図しない作業機4等の作動を、従来よりも確実に防止することができる。
【0061】
(2)
本実施形態の油圧ショベル1の安全装置150では、作業機4等を作動させたいときに運転者によって手動で操作される第1スイッチ101が、図2に示す右コンソールボックス16の上面における後端部に配置されている。
これにより、運転者がキャブ10から乗降する際に通過する左コンソールボックス15付近とは反対側に、第1スイッチ101が設けられているため、運転者は運転席20に着座した状態でしか第1スイッチ101を操作することが困難である。よって、乗降する運転者が誤って第1スイッチ101を操作してしまうことを確実に防止することで、より安全性の高い安全装置150を提供することができる。
【0062】
(3)
本実施形態の油圧ショベル1の安全装置150では、作業機4等を用いて作業を行った後、ロックレバー25が再びロック位置に移行すると、コントローラ45によって、リレー回路100からロック弁43へ供給される電流がOFF状態となる。
これにより、再度、作業機4等を用いた作業を実施するためには、運転者は再度、第1スイッチ101を手動で操作してロック弁43をON状態へ移行させる必要がある。よって、再度、作業機4等を用いた作業を実施する場合でも、運転者の作業機4等を使用する意思を確認した後で作業機4等が作動可能な状態となるため、より確実に運転者の意図しない作業機4等の作動を防止することができる。
【0063】
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態1,2では、運転者によって手動操作される遮断スイッチ29および第1スイッチ101を、右コンソールボックス16の上面における後端部に配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0064】
例えば、モニタ30の下部や左コンソールボックス15の上面等、他の位置に設けてもよい。
ただし、運転者がキャブ10内から乗降する際に、服等が当たって意図せずに操作してしまうことを確実に回避するという観点では、上記実施形態1,2のように、乗降する運転者が最も触れ難い位置である右コンソールボックス16の上面における後端部に、遮断スイッチ29や第1スイッチ101を配置することがより好ましい。
【0065】
(B)
上記実施形態1では、コントローラ45がロックレバー25がロック位置へ移行したことを検知すると、遮断スイッチ29および切替弁42をそれぞれの初期位置へ移行させるように制御する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
遮断スイッチ29および切替弁42を初期位置へ移行させる条件としては、ロックレバー25をロック位置へ移行させたことだけでなく、例えば、エンジン7の検知センサ7aから送られる信号によってエンジン7の停止を検知したことを条件としてもよい。
【0066】
あるいは、ロックレバー25がロック位置へ移行したこと、エンジン7が停止したことの双方を、遮断スイッチ29および切替弁42を初期位置へ移行させる条件としてもよい。
この場合でも、運転者が再び運転を開始する際には、遮断スイッチ29および切替弁42が確実に初期位置にあるように制御することができるため、作業機4等が不意に作動してしまうことをより確実に回避して安全性をさらに向上させることができる。
【0067】
(C)
上記実施形態2では、コントローラ45がロックレバー25がロック位置へ移行したことを検知すると、リレー回路100からロック弁43に対する電流の供給を停止させるように制御する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
リレー回路100からロック弁43に対する電流の供給を停止させる条件としては、ロックレバー25をロック位置へ移行させたことだけでなく、例えば、エンジン7の検知センサ7aから送られる信号によってエンジン7の停止を検知したことを条件としてもよい。
【0068】
あるいは、ロックレバー25がロック位置へ移行したこと、エンジン7が停止したことの双方を、リレー回路100からロック弁43への電流の供給を停止させる条件としてもよい。
この場合でも、運転者が再び運転を開始する際には、第1スイッチ101を操作しない限りパイロット弁41に対してパイロット圧が供給されないように制御することができるため、作業機4等が不意に作動してしまうことをより確実に回避して安全性をさらに向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の油圧ショベルは、油圧ショベルの運転者の意図とは無関係にアクチュエータが動いてしまうことを、従来よりも確実に防止することができるという効果を奏することから、アクチュエータを備えた各種建設機械に対して広く適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 油圧ショベル
2 下部走行体
3 旋回台
4 作業機(アクチュエータ)
5 カウンタウェイト
6 エンジンルーム
7 エンジン
7a 検知センサ
9 機器室
10 キャブ
10a 乗降用ドア
11 ブーム
11a 油圧シリンダ
12 アーム
12a 油圧シリンダ
13 バケット
13a 油圧シリンダ
14 エンジンフード
15 左コンソール
16 右コンソール
20 運転席
21,22 操作レバー
23 走行レバー
24 走行ペダル
25 ロックレバー
27 始動スイッチ
28 スイッチ類
29 遮断スイッチ
30 モニタ
41 パイロット弁
42 切替弁
43 ロック弁
44 油圧ポンプ
45 コントローラ
46 電源部
50 安全装置
100 リレー回路
101 第1スイッチ
102 第2スイッチ
103 第3スイッチ
150 安全装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種アクチュエータを搭載した油圧ショベルであって、
前記油圧ショベルのキャブ内に設置された運転席の周辺に設けられており、前記アクチュエータの操作を行う操作レバーと、
前記操作レバーの操作によって開閉されるパイロット弁と、
前記パイロット弁が挿入されており、前記アクチュエータの駆動弁にパイロット圧を供給するパイロット配管と、
前記運転席の側方に、ロック位置と非ロック位置との間で回動可能な状態で設けられたロックレバーと、
前記パイロット配管に挿入されており、前記ロックレバーの操作によって開閉されるロック弁と、
前記ロックレバーを前記ロック位置に操作する操作および/または前記油圧ショベルに搭載されたエンジンの停止に連動して前記パイロット弁に対してパイロット圧の供給を遮断するとともに、スイッチ操作によって前記パイロット弁に対してパイロット圧を供給する切替部と、
を備えている油圧ショベル。
【請求項2】
前記切替部は、前記パイロット弁と前記ロック弁とをつなぐ前記パイロット配管に設けられており、前記パイロット弁に対してパイロット圧を供給/遮断する切替弁と、前記切替弁に電気的に接続された遮断スイッチと、を有している、
請求項1に記載の油圧ショベル。
【請求項3】
前記切替部は、前記ロックレバーと前記ロック弁との間に設けられ前記ロック弁の開閉を電気的に制御するスイッチング手段を有するリレー回路に設けられている、
請求項1に記載の油圧ショベル。
【請求項4】
前記切替部は、前記ロックレバーが前記ロック位置へ移動すると、パイロット圧の供給を遮断する初期位置へ自動的に移行する、
請求項2または3に記載の油圧ショベル。
【請求項5】
前記切替部は、前記油圧ショベルに搭載されたエンジンが停止すると、パイロット圧の供給を遮断する初期位置へ自動的に移行する、
請求項2または3に記載の油圧ショベル。
【請求項6】
前記キャブは左側面に乗降用ドアを有し、
前記切替部は、前記キャブ内における運転席の右側方に配置された右コンソール上に設けられている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の油圧ショベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−36270(P2013−36270A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174893(P2011−174893)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】