説明

油圧式ラッシュアジャスターに使用する冷間成形した平坦頂部のプランジャー及び該プランジャーの製造方法

【課題】油圧式ラッシュアジャスターをアセンブリするために必要な時間と資材の量を削減させる冷間成形したプランジャーブランクを提供する。
【解決手段】
油圧式ラッシュアジャスターに使用する冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランクを提供する。プランジャーボディの第1の端部の端部壁は、最終寸法またはネットシェイプに冷間成形された平坦面を定める。プランジャーボディの第1の端部の平坦面は、エンジンのシリンダヘッドの嵌合ボア内の平坦面に係合する形状に形成される。エンジンのシリンダヘッドの嵌合ボア内に配設された平坦面に係合する平坦面を有するようなプランジャーボディの形状によって、ラッシュアジャスターによってエンジンブロックに作用する力は、より均一に分散され、摩耗を最小にする。外側が平坦頂部のプランジャーは、ニアネットシェイプに冷間成形される単一の部材であり、平坦頂面とカウンタボアは最終寸法に冷間成形される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦面を有するプランジャーに関するものであり、また、本発明は、平坦面を有するプランジャーを製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関用の油圧式ラッシュアジャスター(「リフター」としても参照される)は、変動する作動状態下でのエンジンバルブトレインの部材間のクリアランス(または「ラッシュ」)を除去して、効率を維持すると共にバルブトレインのノイズと摩耗を低減させるために、長年にわたって使用されてきた。油圧式ラッシュアジャスターは、プランジャーの圧力チャンバー内に捕捉された油圧流体を介してバルブ作動カムからバルブへのエネルギーの伝達を調整する。カムの各作動中に、バルブの作動部材の長さが温度の変化や摩耗によって変化すると、少量の油圧流体が圧力チャンバーに入ることが許容され、または、圧力チャンバーから逃げることが許容されて、ラッシュアジャスターの長さを効果的に調整して、その結果、バルブトレインの有効全長を調整する。ある適用例では、全長は、ラッシュアジャスター上で旋回するバルブトレインのロッカーアームの形状によって調整される。
【0003】
ラッシュアジャスターは、プランジャーを含む複数の構成部材のサブアセンブリを組み込んでいる。サブアセンブリの構成部材の数を最小化することは、ラッシュアジャスターをアセンブリするために必要な時間と資材の量を削減させる。
【発明の概要】
【0004】
一つの実施の形態では、油圧式ラッシュアジャスターに使用する冷間成形したプランジャーブランクは、単一の冷間成形したプランジャーボディを有している。冷間成形したプランジャーボディは、平坦頂面を有する端部壁を含んでいる。長手方向の軸に沿って第1の端部から第2の端部に延びる側壁は、ほぼ円筒状の外側表面と第1のほぼ円筒状の内側表面を定めている。第1のほぼ円筒状の内側表面から延びる肩部は、リテーナ受け入れ面、ボールシート面、及び、ボールシート面と第1のほぼ円筒状の内側表面をつなぐ第1のつなぎ曲面を定めている。端部壁、側壁及び肩部の少なくとも一部によってキャビティが定められている。第2の端部から第1の端部に向けて延びるカウンタボアは、側壁に形成された第2のほぼ円筒状の内側表面と肩部のリテーナ受け入れ面によって少なくとも部分的に定められている。
【0005】
他の実施の形態では、油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法が提供される。この方法は、第1の端部及び第2の端部を有する金属製のスラグを準備するステップを含んでいる。この方法は、さらに、第2の端部の端部壁と、第1の端部から第2の端部に延びる側壁によって定められるキャビティを形成するためにスラグの第1の端部を押し出し加工するステップと、スラグの端部壁に平坦なプランジャー端部面を最終寸法に形成するステップと、少なくとも部分的にキャビティを閉鎖する肩部を形成するために、第1の端部で側壁の少なくとも一部を据え込み加工するステップと、肩部を最終寸法に形成するステップと、を含んでいる。
【0006】
他の実施の形態では、切断ステーションと5つの成形ステーションを有する冷間成形機を使用して冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法が提供される。この方法は、第1の端部と第2の端部を有するスラグを形成するために、切断ステーションで、ワイヤを所定の長さに切断するステップと、第1のステーションで、スラグの第1の端部と第2の端部を平らにすると共にスラグの第2の端部にへこみを形成するステップと、円筒状の壁部と端部壁によって定められる第1のボアを形成するために、第2のステーションで、スラグの第2の端部を押し出し加工するステップと、第3のステーションで、第1のボアの直径よりも小さい直径を有する孔を形成するために、スラグの端部壁をパンチで打ち抜くステップと、を含んでいる。この方法は、さらに、第4のステーションで、少なくとも部分的にキャビティを閉鎖する肩部を形成するために、第1の端部で円筒状の壁の少なくとも一部を据え込み加工すると共に、端部壁に平坦面を形成するステップを含んでいる。第5のステーションでは、肩部が最終寸法にコイニングされると共に、第1の平坦面に最終寸法のチャネルが形成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面における図示した要素の境界は、境界の一例だけを表していることは当然である。当業者であれば、単一の要素を複数の要素として設計することができ、或いは、複数の要素を単一の要素として設計することができることを理解できるであろう。内部の特徴として示された要素は、また逆に、外側の特徴として組み込むことができる。
【0008】
さらに、添付した図面及び説明において、付随する同様の部材は、図面及び説明を通じて、それぞれ同じ参照番号を用いて表示される。特定の部品の縮小率や割合で描かれていない図は、利便のために誇張されて示されている。
【図1】図1は、外側が平坦頂部のプランジャー116を組み込む典型的な油圧式ラッシュアジャスター100の断面図である。
【図2】図2は、典型的な油圧式ラッシュアジャスター100に使用する、外側が平坦頂部のプランジャー116の一実施の形態の詳細断面図である。
【図3】図3は、外側が平坦頂部のプランジャー116の一実施の形態の上面図である。
【図4】図4は、図1及び図2に示す外側が平坦頂部のプランジャー116を製造する方法400の例を示す。
【図5】図5は、図4に示す冷間成形ステップ(ステップ410)に従う平坦頂部のプランジャーブランク500の一実施の形態の断面図である。
【図6】図6A−6Fは、典型的な冷間成形を示す図であり、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500を形成するために使用することができる5つのステーションのスラグの進行順序を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
特定の用語は、上記の説明において利便のために参照のみに使用され、制限しようとするものではない。「上方に(upward)」、「下方に(downward)」、「上方の(upper)」及び「下方の(lower)」という用語は、それらの通常の意味に理解され、図面が通常表示される通りにそれらの方向を参照する。
【0010】
本発明は、油圧式ラッシュアジャスターに使用する冷間成形した平坦頂部のプランジャーを対象とするものである。外側が平坦頂部のプランジャーは、このプランジャーに組み合わせられるシム及び/またはシールなどの、前もってサブコンポーネントとして準備される特徴部を組み込んだ一体部品である。外側が平坦頂部のプランジャーは、ニアネットシェイプに冷間成形され、従来技術のプランジャーと比較して、完成部品に仕上げるための機械加工量を削減することが要求されている。
【0011】
図1Aは、典型的な油圧式ラッシュアジャスター100の断面を示す。油圧式ラッシュアジャスター100は例としてのみ示されており、ここで採用される外側が平坦頂部のプランジャーは任意の構造の油圧式ラッシュアジャスターに使用することができ、また、図1に示される油圧式ラッシュアジャスター100の形状に限定されないことも当然である。図1に示された油圧式ラッシュアジャスターの構造及び動作は当業者には良く知られている。
【0012】
図1に示すように、油圧式ラッシュアジャスター100は、(図示しない)エンジンのシリンダヘッドの(図示しない)嵌合ボア内に配置されるような形状のラッシュアジャスターボディ102を含んでいる。ラッシュアジャスターボディ102は、長手方向の軸Aに沿って延びており、第1のほぼ円筒状のラッシュアジャスター外側表面104と、溝106と、ボール部101と、ラッシュアジャスターキャビティ110を定める内側表面108と、を含んでいる。溝106は、第2のほぼ円筒状のラッシュアジャスター外側表面112によって少なくとも部分的に定められており、この外側表面112の外径は、第1のほぼ円筒状のラッシュアジャスター外側表面104の外径よりも小さい。
【0013】
油圧式ラッシュアジャスター100はまた、ラッシュアジャスターキャビティ110内に配置された外側が平坦頂部のプランジャー116を含んでいる。外側が平坦頂部のプランジャー116とラッシュアジャスターボディ102は、長手方向の軸Aに沿って互いに往復運動するような形状に形成されている。プランジャースプリング118は、外側が平坦頂部のプランジャー116の下部のラッシュアジャスターキャビティ110内に配置されており、外側が平坦頂部のプランジャー116をラッシュアジャスターボディ102に対して上方に付勢するような形状に形成されている。エンジンの作動中、プランジャースプリング118は、ボール部101と、(図示しない)バルブトレインの(図示しない)ロッカーアームとの係合を維持するように作動する。(図示しない)エンジンのシリンダヘッドに対してラッシュアジャスター100の移動を制限するために、保持リングまたはワッシャーのような保持部材120が、ボディ102の上部に隣接して備えられている。
【0014】
引き続き図1を参照すると、外側が平坦頂部のプランジャー116自体が低圧流体チャンバー122を定めている一方、ラッシュアジャスターボディ102と外側が平坦頂部のプランジャー116の下部が互いに共同して、ラッシュアジャスターボディ102のラッシュアジャスターキャビティ110内に高圧流体チャンバー124を定めている。低圧流体チャンバー122と高圧流体チャンバー124との間の流体の流れを制御するために、油圧式ラッシュアジャスター100は、プランジャースプリング118と外側が平坦頂部のプランジャー116の下部との間に配置したチェックバルブアセンブリ126を含んでいる。チェックバルブアセンブリ126は、二つの流体チャンバー122,124との間の圧力差に応じて、低圧流体チャンバー122と高圧流体チャンバー124との間の流体連通を許容すると共に、流体連通を阻止するように機能する。
【0015】
図1に示すように、チェックバルブアセンブリ126は、外側が平坦頂部のプランジャー116の下部、チェックボール130及びチェックボールスプリング132に係合するリテーナ128を含んでおり、チェックボールスプリング132は、リテーナ128とチェックボール130との間に配置されている。チェックボールスプリング132は、チェックボール130を外側が平坦頂部のプランジャー116に向けて上方に付勢するような形状であるため、当業者には、通常閉鎖方向に付勢された「常閉」チェックバルブアセンブリとして参照される。
【0016】
図2には、図1に示された典型的な油圧式ラッシュアジャスター100に採用される外側が平坦頂部のプランジャー116の詳細な断面が示されている。図1及び図2に示された外側が平坦頂部のプランジャー116は、例としてのみ示されるものであり、ここで請求される外側が平坦頂部のプランジャーは、これらの図に示された形状に限定されないことは当然である。
【0017】
図2を参照すると、外側が平坦頂部のプランジャー116はほぼ円筒状の部材であり、
第1の端部134と第2の端部136を有するプランジャーボディ142と、長手方向の軸Aに沿って延びる側壁178と、平坦な頂面180を定めるプランジャーボディ142の第1の端部134の端部壁140と、を含んでおり、端部壁140は、プランジャーボディ142の第1の端部134で長手方向の軸Aを横切るように延びている。プランジャーボディ142の第1の端部134の平坦な頂面180は、エンジンのシリンダヘッドの嵌合ボア内の平坦面に係合するような形状に形成されている。エンジンのシリンダヘッドの嵌合ボア内に配置した平坦面に係合する平坦な頂面180を有するような形状のプランジャーボディ142を形成することによって、ラッシュアジャスター100によってエンジンブロックに作用する力は、より均一に分散され、エンジンブロックと、ラッシュアジャスター100、特に、平坦な頂面180の両方の摩耗を最小にする。図2に示す形状では、平坦な頂面は、浅いチャネル146と端部壁の孔182の両側に配置される。端部壁の孔182は、孔の側壁184によって定められている。平坦な頂面180はまた、例えば、浅いチャネル146と端部壁の孔182によって中断されることなく、プランジャーボディ142の第1の端部134の全体を実質的に平坦に横切っている。
【0018】
側壁178は、ほぼ円筒状のプランジャーの外側表面150と、このほぼ円筒状のプランジャーの外側表面150に形成された溝152を含んでいる。溝152は、ラッシュアジャスターボディ102の内側表面108と共同して、図1に示された流体集積チャネル154を形成すると共に、第2のほぼ円筒状の外側表面156によって部分的に定められている。円筒状の外側表面156の外径は、ほぼ円筒状のプランジャーの外側表面150の外径よりも小さい。
【0019】
引き続き図2を参照すると、プランジャーボディ142は、チェックバルブアセンブリ126を受け入れる形状のカウンタボア148を含んでいる。カウンタボア148は、ほぼ円筒状の第2の内側側面158と肩部144の平坦な環状面160によって定められており、平坦な環状面160は軸Aにほぼ垂直であり、第2の円筒状の内側表面158から延びており、また、肩部144の丸みのある環状面162は平坦な環状面160から延びている。平坦な環状面160は、チェックバルブアセンブリ126のリテーナ128を受け入れるサイズにされている。丸みのある環状面162は、チェックバルブアセンブリ126のチェックボール130を受け入れるサイズとされており、チェックボール130が丸みのある環状面162に係合した場合に、図1に示すように、チェックボール130と丸みのある環状面162との間に流体密封シールを形成する。したがって、丸みのある環状面162はまた、「ボールシート162」または「ボールシート面162」としても参照される。チェックバルブアセンブリ126のチェックボール130は、肩部144によって定められたチェックボールシート162に着座して、低圧オイルチャンバー122をチェックボール130と反対側の高圧チャンバー124から分離する。通常の動作中、低圧チャンバー122内の油圧が、高圧チャンバー124内の油圧に対して十分なレベルに達した場合に、チェックボール130は流体を通過させる。図示した実施の形態の外側が平坦頂部のプランジャー116のボールシート面162は、丸みのある環状面であるが、チェックボール130とボールシート面162との間に適当な流体密封シールが形成される限り、ボールシート面162は環状の截頭円錐面または他の任意の形状とすることができることは当然である。
【0020】
一般に、低圧流体チャンバー122は、ほぼ円筒状の第1の内側表面176によって囲まれている。プランジャーの流体ポート186は、側壁178を貫通して放射方向に延びており、プランジャー123の外側と流体チャンバー122との間で流体を連通させる。
また、流体チャンバー122は、ボールシート面162から流体チャンバー122に移行する肩部144の下側の第1のつなぎ曲面188と、第1の円筒状の内側表面176から、孔の側壁184によって定められる端部壁の孔182に移行する第2のつなぎ曲面190と、によって定められている。図2に示す実施の形態では、第1のつなぎ曲面188と第2のつなぎ曲面190は、截頭円錐面である。これらのつなぎ曲面は、さらに、例えば、軸Aに対してほぼ直角な環状面、凹形状の曲面または図示した截頭円錐面、或いは、これらの面を組み合わせた任意の面を形成することができることは当然である。
【0021】
図3は、平坦な頂面180を有する第1の端部134を示す外側が平坦頂部のプランジャー116の上面図である。浅いチャネル146は、第1の端部134を横切って延びており、端部壁の孔182と重なっている。この浅いチャネル146は、少量のオイルと空気を低圧流体チャンバー122の中から外へ流通させるように機能する。浅いチャネル146は異なる形状とすることができる。例えば、交差するように形成された2つのチャネル146を有する形状にすることができる。このような配置により、狭いチャネル146にすることができ、平坦な頂面180の表面積を増加させて、さらに、エンジンブロックと、ラッシュアジャスター100、特に、平坦な頂面180の両方の摩耗を最小とすることができる。
【0022】
図4には、上述すると共に図1及び図2に示された外側が平坦頂部のプランジャー116を製造する方法400が例示されている。図4に示すように、方法400は、i)平坦な頂面180、カウンタボア148及び肩部144を、それぞれ最終寸法またはネットシェイプ寸法に冷間成形するステップを含む、外側が平坦頂部のプランジャーブランクをニアネットシェイプに冷間成形するステップ(ステップ410)、ii)冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランクを機械加工するステップ(ステップ420)、及び、iii)外側が平坦頂部のプランジャー116を仕上げるために、例えば、タンブリング仕上げと熱処理などの仕上げ工程を適用するステップ(ステップ430)、の3つの一般的なステップを含んでいる。ここで使用するように、最終寸法またはネットシェイプ寸法という用語は、ワークピースまたはその特徴部の最終寸法の製造を含むことを意図しているが、研磨、タンブリング仕上げ、熱処理、または他の処理などの、ワークピースの最終寸法を大幅に変更しないワークピースのさらなる処理も許容するものである。これらの仕上げ処理は、厳密な意味では、ワークピースの寸法に有効であるが、現実の問題としては、既に最終寸法に製造されたワークピースの表面仕上げをすることになる。ほぼ最終寸法(ニア最終寸法)またはニアネットシェイプ寸法という用語は、ワークピースまたは特徴部のいくつかの寸法または殆ど全ての寸法が仕上げられる製造を含むことを意図しているが、ワークピースの大きさまたはワークピースの寸法を増やしたり、或いは、変更したりするために、さらに、一つまたはそれ以上の機械加工工程または冷間成形工程が要求されるかもしれない。
【0023】
ここで使用する用語「冷間成形」は、例えば、「冷間鍛造」「冷間圧造」及び「深絞り成形」として当該技術分野で知られていることを含むことを意図する。また、ここで使用する用語「機械加工」は、材料を取り除くために、チャッキングマシン、ボール盤、旋盤、研削盤、ブローチ盤または他の機械を使用することを意味する。
【0024】
図5には、上記冷間成形ステップ(ステップ410)の成果である、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500の一実施の形態の断面が示されている。図5に示すように、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、完成した平坦頂部のプランジャー116と比較すると、ニアネットシェイプである。図5に示すように、ニアネットシェイプの冷間成形された外側が平坦頂部のプランジャーブランク500は、第1の端部134、第2の端部136、及び、長手方向の軸Aに沿って延びる側壁178を含んでいる。第1の端部134は、ネットシェイプ(正味寸法)に冷間成形された平坦頂面180を定める端部壁140を有している。端部壁140は、孔の側壁184によって定められルと共に端部壁140を貫通して延びる壁孔182を形成するために、冷間成形操作中に孔あけされる。
【0025】
冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、カウンタボア148とほぼ円筒状の外側表面508を含んでおり、側壁178に溝152またはプランジャー流体ポート186が機械加工されていない点で、ほぼ円筒状の外側プランジャー表面150とは異なっている。カウンタボア148は、第2のほぼ円筒状の内側表面158と、部分的に肩部144を定める平坦な環状面160によって定められている。平坦な環状面160は、軸Aにほぼ垂直であり、第2の円筒状の内側表面158から延びている(「リテーナ受け入れ面160」としても参照される)。丸みのある環状面162(「ボールシート162」または「ボールシート面162」としても参照される)は、リテーナ受け入れ面160から延びている。
【0026】
引き続き図5を参照すると、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500内には、端部壁140と肩部144との間に形成された低圧流体チャンバー122に相当するボアまたはキャビティ510が軸方向に延在して配置されている。肩部144は、キャビティ510とカウンタボア148との間に形成されており、かつ、平坦な環状面160、ボールシート面162及び第1のつなぎ曲面188によって定められている。キャビティ510は、第1の円筒状の内側表面176、第1のつなぎ曲面188及び第2のつなぎ曲面190によって定められている。第1のつなぎ曲面188は、ボールシート面162から第1の円筒状の内側表面176に移行しており、また、第2のつなぎ曲面190は、第1の円筒状の内側表面176から孔の側壁184に移行している。これらのつなぎ曲面のそれぞれは、例えば、軸Aにほぼ垂直な環状面、凸状の曲面、図示した截頭円錐面、または、任意の組み合わせた面を含むことができることは当然である。
【0027】
冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、種々の冷間成形機で成形することができる。冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500を成形するために使用することができる冷間成形機の適用例として、ウォーターバリー アンド ナショナル マシーナリー(Waterbury and National Machinery)の冷間成形機を含む。冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、SAE(Socity of Automotive Engineers)のグレード1018鋼またはグレード1522鋼などの冷間成形に適した種々の材料から成形することができる。一般に、冷間成形機は、最初のワークピース(「スラグ」として知られている)を準備するために金属製のワイヤを所定の長さに切断する切断ステーションと、間隔をあけた複数のダイ部と複数のパンチ部を備え、それぞれが対応するダイ部と共同してダイキャビティを形成する往復運動するゲートを含む複数の連続成形ステーションと、を含んでいる。一般的な転送機構は、切断ステーションから各成形ステーションに、連続工程で同期させて、スラグを移動し、また、一つのステーションから他のステーションに転送される際に、スラグを180度回転することができる。冷間成形機は従来技術としてよく知られているので、さらに説明する必要はない。
【0028】
一つの実施の形態では、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、(図示しない)冷間成形機の5つのステーションで成形される。ただし、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、本発明の範囲から離れることなく、異なる数の成形ステーションで成形することができることはもちろんである。
【0029】
図6A−6Eには、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500を形成するために使用することができる5つのステーションのスラグ進行順序の例が示されている。各図は、ストローク終了時のツール位置でのスラグの状態を表している。スラグの進行順序は、冷間成形するスラグの進行順序を例示しているだけであり、他のスラグの進行順序が可能であることは当然である。
【0030】
例示したスラグの進行順序は、最初のスラグ600を準備するために、切断ステーションで所定の長さにワイヤを切断することから開始される。最初のスラグ600は、図6Aに示すように、第1の端部602と、第2の端部604と、それらの間に延びる円筒状の表面606と、を参照して示されている。この段階では、スラグ600の各端部は、切断工程においては本質的に不規則性(凸凹)または不均一性(むら)を有している。続いて、スラグ600は、第1の成形ステーションに移送され、その第1の端部602がダイ部の方向に向けられると共に、第2の端部604がパンチ部の方向に向けられる。
【0031】
第1の成形ステーションでは、図6Bに示すように、スラグ600はその第1の端部602と第2の端部604が平らにされ、冷間成形機のパンチ部でわずかなへこみ608が第2の端部604に形成される。同時に、冷間成形機のダイ部で、スラグ600の第1の端部602と円筒状の表面606との間に面取り部610が形成される。さらに、ダイ部で、他のへこみ612がスラグ600の第1の端部602に形成されると共に、このへこみ612に隣接して、第1の端部602に面取り部614が形成される。へこみ612は中心の役割をし、また、更に詳細に後述するように、第2の成形ステーションからパンチをガイドする。続いて、スラグ600は180度回転されて、第2の成形ステーションに移送され、ここでは、第1の端部602はパンチ部の方向に向けられ、また、第2の端部604はダイ部の方向に向けられる。
【0032】
第2の成形ステーションでは、図6Cに示すように、完成ブランクのキャビティ510に相当する第1のボア620が、冷間成形機のパンチ部で、スラグ600の第1の端部602を介して後方に押し出し成形される。この第1のボア620は、端部壁626と側壁628によって部分的に囲まれている。同時に、冷間成形機のダイ部で、第1のへこみ622と第2のへこみ624が、ブランク600の第2の端部604で、端部壁626の両面に形成される。第1のへこみ622は、中心の役割をし、第4の成形ステーションからパンチをガイドし、かつ、二つのへこみ622と624の間の材料の厚さを減少させるが、一方、第2のへこみ624は、第4のステーションで取り除かれる、第1のへこみ622と第2のへこみ624との間の材料の厚さを制限する。第1のへこみ622と第2のへこみ624との間の端部壁636の一部は、この端部壁626に孔を形成するためにレーザで孔があけられる。この孔は、最終的に端部壁の孔182を形成する。スラグ600は、続いて、第3のステーションに移送され、ここでは、第2の端部604がダイ部の方向に向けられ、また、第1の端部602はパンチ部の方向に向けられる。
【0033】
図6Dに示すように、第3の成形ステーションでは、側壁634によって定められる孔630が、材料632をパンチで取り除くことによって、端部壁636の中心を貫通して孔があけられる。孔630は端部壁の孔182となる。スラグ600は、続いて、180度回転され、第4のステーションに移送され、ここでは、第2の端部604はパンチ部の方向に向けられ、また、第1の端部602はダイ部の方向に向けられる。
【0034】
図6Eに示すように、第4の成形ステーションでは、完成したスラグのカウンタボア148に相当するカウンタボア640が、冷間成形機のダイ部によって、スラグ600の第1の端部602に形成される。カウンタボア640は、キャビティ642の直径よりも大きい直径を有している。このサイズの差により、カウンタボア640を形成するダイは、キャビティ642を取り囲む壁部644を据え込み加工して、それによって、最終の冷間成形したブランク500に、リテーナ受け入れ面160とボールシート面162を定める肩部648を予備的に形成する。続いて、スラグ600は、180度回転され、第5のステーションに移送される。この第5のステーションでは、第1の端部602はパンチ部の方向に向けられ、また、第2の端部604はダイ部の方向に向けられる。
【0035】
第5のステーションでは、図6Fに示すように、スラグ600は、最終寸法に形成される浅いチャネル146を含む最終寸法に形成される。また、第2の円筒状の内側表面158、リテーナ受け入れ面160、ボールシート面162及び円筒状の外側表面508は、それぞれの最終寸法に形成される。さらに、第1の端部602及び第2の端部604の外端部などの任意の潜在的に角がある隅部は、その断絶部を滑らかにする面取り部を作り出すように形成することができる。スラグ600の全長は、ブランク500の長さに形成することができ、また、第1の端部602、特に、平坦な頂面180、及び、第2の端部604は、コイニングステップで、最終形状に形成される。さらに、円筒状の外側表面508の外径が最終寸法に形成される。第5の成形ステーションの終了で、冷間成形された平坦頂部のプランジャーブランク500が完成し、このプランジャーブランクは、図5に示す全ての構造上の特徴を含むことになる。
【0036】
冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、機械加工しなければならない構造上の特徴を除いて、図1及び図2に示された完成した平坦頂部のプランジャー116の構造上の特徴の全てを含んでいる。図1及び図2に示された完成した平坦頂部のプランジャー116を製造する方法400が終了すると、冷間成形した平坦頂部のプランジャーブランク500は、図2に示されると共に説明したように、残りの構造上の特徴を形成するために、冷間成形後に機械加工される。
【0037】
機械加工ステップ(ステップ420)は、完成したブランク500に実施される。図2及び図5を参照すると、溝152は、ほぼ円筒状の外側表面508に機械加工される。さらに、プランジャーの流体ポート186が、側壁178内に機械加工される。これらの機械加工操作は、一つまたはそれ以上の他の機械加工操作と組み合わせて、或いは、連続して一緒に、一度に行うことができることは当然である。
【0038】
上述した外側が平坦頂部のプランジャー116は、ニアネットシェイプに冷間成形されるが、この冷間成形工程は、第2の円筒状の内側側面158によって定められる平坦頂面180とカウンタボア148、肩部144の環状面160、及び、環状面160から延びる肩部144の丸められた環状面162を最終寸法に冷間成形する工程を含んでいる。これらの特徴部を冷間成形することによって、完成した平坦頂部のプランジャーを仕上げるために必要な機械加工時間が短縮されると共に、完成したプランジャーの製造コストが削減される。さらに、シートインサートとシールの使用が要求されるプランジャーの設計と比較した場合、付随する組付時間とコストの他にこれらの部品が省略される。
【0039】
ここでの開示を目的として、特に説明しない限り、「a」または「an」は、「一つまたは複数」を意味する。本明細書または請求項において「(全体の一部として)含む(includes)」または「(全体の一部として)含んでいる(including)」という用語が使用される限り、請求項において過渡的な用語として用いられると解釈される用語「(全体が部分として)含んでいる(comprising)」と同様に包括されることを意図している。
さらに、用語「or」が(例えば、AまたはB)で採用されている限り、「AまたはBあるいは両方」を意味することを意図している。出願人が「AのみまたはBで、両方ではない」を示すことを意図する場合は、用語「AのみまたはBのみだが両方ではない(only A or B but not both)」が用いられる。したがって、ここで使用する用語「or」の使用は、包括的使用ではなく排他的使用である。ブライアン エー.ガーナーの現代法的使用辞典624(1995年、第2版)(Bryan A. Garner, A Dictionary of Modern Legal Usage 624(2d.Ed.1995))を参照のこと。また、本明細書または請求項において用語「in」または「into」が使用されている限り、付加的に「on」または「onto」を意味することを意図している。さらにまた、本明細書または請求項において用語「接続する(connect)」が使用されている限り、別の構成部材または複数の構成部材を介して接続するような、「直接的に接続する(directly connected to)」だけでなく、「間接的に接続する(indirectly connected to)」を意味することを意図している。ここで使用されているように、「約(about)」は当業者に理解され、また、使用される文脈によってある程度異なる。使用される文脈に与えられる用語の使用が、当業者にとって明りょうでない場合、「約(about)」は、特定の用語のプラスマイナス10%を意味する。約XからYは、約Xから約Yを意味する。ここで、X及びYは特定の値である。
【0040】
本出願は種々の実施の形態を示しており、これらの実施の形態は詳細に説明されているが、請求する発明の範囲を、詳細に制限すること、または、詳細に限定することは出願人の意図ではない。当業者には、付加的な利点及び変更は容易に思われる。したがって、本発明はより広範な面では、図示すると共に説明した特定の詳細や実例に制限されない。したがって、本出願人が請求する発明の精神または範囲から離れることなく、そのような詳細から離れることができる。また、上述した実施の形態は実例であり、単一の機能や要素は、ここで、または、以降の出願で請求することができる全ての可能な組合せに不可欠なものではない。
【符号の説明】
【0041】
100 油圧式ラッシュアジャスター
102 ラッシュアジャスターボディ
116 プランジャー
134,602 第1の端部
136,604 第2の端部
140,626 端部壁
142 プランジャーボディ
144 肩部
146 チャネル
148 カウンタボア
150,508 円筒状の外側表面
152 溝
158,176 円筒状の内側表面
160 リテーナ受け入れ面
162 ボールシート面
178 側壁
180 平坦頂面
188 つなぎ曲面
500 プランジャーブランク
510,642 キャビティ
600 スラグ
620 第1のボア
622,624 へこみ
628 円筒状の壁
630 孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧式ラッシュアジャスターに使用する冷間成形したプランジャーブランクであって、
該プランジャーブランクは、長手方向の軸に沿って第1の端部から第2の端部に延びる単一の冷間成形したプランジャーボディを含んでおり、
該冷間成形したプランジャーボディは、平坦頂面を有し、かつ、プランジャーボディの第1の端部で長手方向の軸を横切るように延びる端部壁と、
第1の端部と第2の端部との間で長手方向の軸に沿って延び、かつ、ほぼ円筒状の外側表面と第1のほぼ円筒状の内側表面を定める側壁と、
第1のほぼ円筒状の内側表面から延び、かつ、リテーナ受け入れ面、ボールシート面、及び、ボールシート面と第1のほぼ円筒状の内側表面を結ぶ第1のつなぎ曲面を定める肩部と、
端部壁、側壁及び肩部の少なくとも一部で定められるキャビティと、
第2の端部から第1の端部に向けて延び、かつ、側壁に形成された第2のほぼ円筒状の内側表面と肩部のリテーナ受け入れ面によって少なくとも部分的に定められたカウンタボアと、を含んでいることを特徴とする冷間成形したプランジャーブランク。
【請求項2】
前記平坦頂面は、前記完成した平坦頂部のプランジャーブランクの最終寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷間成形したプランジャーブランク。
【請求項3】
前記カウンタボアは、前記完成した平坦頂部のプランジャーブランクの最終寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷間成形したプランジャーブランク。
【請求項4】
前記端部壁は、前記プランジャーブランクの長手方向の軸に沿って前記端部壁を貫通して延びる端部壁の孔を定めることを特徴とする請求項1に記載の冷間成形したプランジャーブランク。
【請求項5】
前記端部壁は、前記プランジャーブランクの第1の端部に形成したチャネルを定めることを特徴とする請求項1に記載の冷間成形したプランジャーブランク。
【請求項6】
前記リテーナ受け入れ面は、前記ボディの長手方向の軸に対して実質的に垂直に指向する平坦な環状面を定めることを特徴とする請求項1に記載の冷間成形したプランジャーブランク。
【請求項7】
油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法であって、該方法は、
第1の端部と第2の端部を有する金属製のスラグを準備するステップと、
第2の端部の端部壁及び第1の端部から第2の端部に延びる側壁によって定められるキャビティを形成するために、前記スラグを第1の端部で押し出し加工するステップと、
前記スラグの端部壁に最終寸法の平坦なプランジャーの端部面を形成するステップと、
少なくとも部分的に前記キャビティを閉鎖する肩部を形成するために、第1の端部で前記側壁の少なくとも一部を据え込み加工するステップと、
前記肩部を最終寸法に形成するステップと、を特徴とする油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項8】
前記準備するステップは、金属製のスラグを形成するために、ワイヤを所定の長さに切断するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項9】
さらに、前記押し出し加工するステップの前に、スラグの第1の端部と第2の端部を平らにするステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項10】
さらに、前記準備するステップの後で前記押し出し加工するステップの前に、前記スラグの第1の端部に第1のへこみを形成すると共に、前記スラグの第2の端部に第2のへこみを形成するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項11】
さらに、前記押し出し加工するステップの後に、ブランクを最終の長さに形成するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項12】
さらに、前記押し出し加工するステップの後に、側壁を最終寸法に形成するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項13】
さらに、前記押し出し加工するステップの後に、肩部を最終寸法に形成するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項14】
さらに、前記押し出し加工するステップの後に、平坦なプランジャーの端部面を最終寸法に形成するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の油圧式ラッシュアジャスターに使用する平坦頂部のプランジャーブランクを冷間成形する方法。
【請求項15】
切断ステーションと5つの成形ステーションを有する冷間成形機を使用して冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法であって、該方法は、
切断ステーションにおいて、第1の端部及び第2の端部を有するスラグを形成するために、ワイヤを所定の長さに切断するステップと、
第1の成形ステーションにおいて、スラグの第1の端部及び第2の端部を平らにすると共に、スラグの第2の端部にへこみを形成するステップと、
第2の成形ステーションにおいて、円筒状の壁と端部壁によって定められた第1のボアを形成するために、スラグを第2の端部で押し出し加工するステップと、
第3の成形ステーションにおいて、第1のボアの直径よりも小さい直径を有する孔を形成するために、スラグの端部壁を貫通して打ち抜き加工するステップと、
第4の成形ステーションにおいて、少なくとも部分的に第1のボアを閉鎖して、キャビティを定める肩部を形成するために、円筒状の壁の少なくとも一部を第1の端部で据え込み加工すると共に、端部壁に平坦面を形成するステップと、
第5の成形ステーションにおいて、肩部を最終寸法に形成するために、肩部をコイニングすると共に、チャネルと第1の平坦面を最終寸法に形成するように、第1の平坦面にチャネルを形成するステップと、を含むことを特徴とする冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法。
【請求項16】
前記押し出し加工するステップは、円筒状の壁と端部壁によって定められる第1のボアを形成するために、スラグを第2の端部で後方に押し出し加工するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法。
【請求項17】
さらに、ほぼ円筒状の表面によって部分的に定められ、円筒状の壁の外径よりも小さい外径を有する溝を円筒状の壁に機械加工するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法。
【請求項18】
さらに、第5のステーションで、プランジャーの全長を最終寸法に形成するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法。
【請求項19】
さらに、第5のステーションで、円筒状の壁を最終寸法に形成するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法。
【請求項20】
さらに、冷間成形したプランジャーを熱処理するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の冷間成形した平坦頂部のプランジャーを製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−236912(P2011−236912A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−106252(P2011−106252)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(390033020)イートン コーポレーション (290)
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【Fターム(参考)】