説明

油圧式衝撃緩衝装置

【課題】自動車事故に対する安全対策として、衝突時の強い衝撃力を吸収・緩和し搭乗者の命を守る油圧式衝撃緩衝装置を提供する。
【解決手段】自動車床板(9)の前後に2セットの油圧オイルシリンダー固定板(5)をボルト/ナット(11)で固定し、油圧オイルシリンダー(1)を設置し、油圧オイルシリンダー内(1)を油圧オイル(17)で満たして、ピストンロッド(4)のピストンバルブ(15)にR形状の数個の衝撃緩和油圧オイル移動口(16)を設け、油圧オイルシリンダー(1)内にスプリングコイル(14)を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車の衝突及び追突事故に依る負傷・死亡事故から搭乗者の命の安全を守る為に、油圧式衝撃緩衝装置を車の座先の下に取り付けて、衝突の瞬間時の強い衝撃力をこの装置に依り、その衝撃力を吸収緩和して、最小限の衝撃力にする油圧式衝撃緩衝装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在の自動車衝突事故の衝撃力から身を守る安全装置は、搭乗者の全員の装着安全ベルト及び搭乗者全面に設置されているエアーバック装置で構成されております。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動車搭乗員の衝突/追突事故から命の安全を守る手段として、シートベルト及びエアーバックが取り付けらておりますが、なお一層の安全を深める為に油圧式衝撃緩衝装置を座席下部に取り付け、衝突時の強い衝撃力を吸収・緩和し搭乗者の命を守る事です。
本発明は、以上の問題点を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
自動車床板の前後に2セットの油圧オイルシリンダー固定板及び油圧オイルシリンダーを設定し油圧シリンダー内を油圧オイルで満たして、ピストンロッドのピストンバルブにR形状の数個の衝撃緩和油圧オイル移動口を設けると、同時に油圧オイルおいるシリンダー内にスプリングコイルを設置することによって衝撃力で身の安全を守る油圧式衝撃緩衝装置である。
【発明の効果】
【0006】
自動車衝突時の強い衝撃力がこの油圧式衝撃緩衝装置で緩和され、搭乗者にこの緩和された最小限衝撃力が座席に伝達され、命を危険から救う事が出来ます。現在のシートベルト及びエアーバック装置は安全面に大変に重要な役割をしておりますが、一層の安全を増す為にこの油圧式衝撃緩衝装置が役立つ事を目的とします。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明の全体の斜視図
【図2】 本発明の使用状態を示す斜視図
【図3】 本発明の使用状態を示す斜視図
【図4】 本発明の使用状態を示す斜視図
【図5】 本発明の使用状態を示す斜視図
【図6】 本発明の使用状態を示す斜視図
【図7】 本発明の使用状態を示す斜視図
【図8】 本発明の使用状態を示す斜視図
【図9】 本発明の使用状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)油圧オイルシリンダー(1)の内部にスプリングコイル(14)を設置しておく。
(ロ)油圧オイルシリンダー(1)の内部に油圧オイル(17)で満たして密閉しておく。
(ハ)自動車の床板(9)に床板固定板(10)を固定し、この上に固定板(13)を固定する。
(ニ)床板(9)の前後位置に2個の油圧オイルシリンダー固定板(5)をボルト/ナット(11)で固定し、2個の油圧オイルシリンダー(1)を前後に設置する。
(ホ)油圧オイルシリンダー(1)のピストンロッド(4)と座席下部衝撃移動支柱板(7)をボルト/ナット(11)で固定する。次に座席下部衝撃移動支柱板(7)の上に座席上部移動支柱板(6)を設置し、上下支柱板の前後の両端位置にストッパー(8)を設置する。
本発明は以上の様な構造であるが、各図面について更に詳しく説明する。
図1 自動車座席下部の全体図
図2 自動車座席下部に設置された油圧オイルシリンダー(1)で内部はピストンロッド(4)、ピストンバルブ(15)及び衝撃緩和油圧オイル移動口(16)油圧オイル(17)、スプリングコイル(14)で構成されている。油圧オイルシリンダー(1)の上部に油圧オイル注入口(2)と空気抜き取り口(3)が設置されており、油圧オイル注入口(2)より油圧オイルシリンダー(1)内に油圧オイル(17)を満タンに入れると、同時に反対側の空気抜き取り口(3)よりシリンダー内部の空気が排出され、油圧オイル注入口(2)と空気抜き取り口(3)の栓で内部を密閉する。
この図は自動車前方の油圧オイルシリンダー(1)の衝撃が無い通常の状態である。
図3 この図は自動車の座席後方に設置された油圧オイルシリンダー(1)の全体図で、図2と同じ構造になっている。この状態は図2と同じで油圧オイルシリンダー(1)に衝撃が無い状態である。
図4 自動車前面衝突時に最初の衝撃が後部に発生するので、ピストンロッド(4)が後方に働き衝撃緩和油圧オイル移動口(16)より油圧オイル(17)が急激に左から右に移動します。その時に、ピストンバルブ(15)の左側壁面に衝撃抵抗を発生し、衝撃力を緩和します。この時のスプリングコイル(14)は通常の状態です。
図5 座席後部の油圧オイルシリンダー(1)の衝撃図4と同一動作を起こしピストンロッド(4)、ピストンバルブ(15)が連結して後部に衝撃が移動します。この際に、衝撃緩和油圧オイル移動口(16)より油圧オイル(17)が右から左に流れ、ピストンバルブ(15)の右側壁面に衝撃抵抗力を発生しながら衝撃を緩和します。この時のスプリングコイル(14)は、ピストンバルブ(15)に圧縮され、収縮しながら衝撃力を緩和します。
図6 衝突時に最初の衝撃が後部に移動し、第1次の衝撃力の緩和が頂点に達した直後に、第2次の衝撃力が自動車後部より前部に移動します。座席下部衝撃移動支柱板(7)を通して、前方の油圧オイルシリンダー(1)にピストンロッド(4)及びピストンバルブ(15)に衝撃力が伝達され、油圧オイルシリンダー(1)内の左側の油圧オイル(17)を強力に圧縮してスプリングバルブ(15)の左側壁面より衝撃抵抗力を発生させながら、衝撃緩和油圧オイル移動口(16)から油圧オイル(17)を左より右に移動させます。その時のスプリングコイル(14)はピストンバルブ(15)の圧縮力を受け、衝撃 抵抗力を発生しながら最小限に収縮します。
図7 座席後部の油圧オイルシリンダー(1)の図で、そのピストンロッド(4)及びピストンバルブ(15)の衝撃力が前方に移動しているので、前方に引かれます。その時にピストンバルブ(15)は左側に貯まっている油圧オイル(17)をピストンバルブ(15)の左側壁面より衝撃力を緩和させ、同時に衝撃緩和油圧オイル移動口(16)より激しく油圧オイル(17)を移動させながら衝撃抵抗力を発生させる。同時にスプリングコイル(14)は通常の形に戻っている。
図8は油圧オイルシリンダー(1)内部のピストンバルブ(15)の衝撃緩和油圧オイル移動口(16)を拡大した図で、油圧オイル(17)で強力な衝突衝撃抵抗力を円滑に発生させる為に衝撃緩和油圧オイル移動口(16)の前後にR形状(18)を加工した物である。
ピストンロッド(4)及びピストンバルブ(15)で後方へ油圧オイル(17)を圧縮し、衝撃緩和油圧オイル移動口(16)よりR形状(18)の右側から左側へ移動させ、同時にピストンバルブ(15)の右側壁面より、衝撃抵抗力を発生させる。この時のスプリングコイル(14)はピストンバルブ(15)に圧縮され収縮状態になります。このピストンバルブ(15)とスプリングコイル(14)の作動で衝突衝撃力を最大限に緩和します。
図9は図8と同様で、ピストンバルブ(15)左側壁面の衝撃抵抗力の発生と衝撃緩和油圧オイル移動口(16)から油圧オイル(17)の移動及びスプリングコイル(14)の状態を示しています。
以上の動作で衝突衝撃力から最大限に衝突抵抗力を発生させ、停止させます。
本発明を使用するときは、
自動車運転中の前面衝突及び追突の事故発生時の衝撃力の緩和動作を行う事である。前面衝突発生時に自動車前方より衝撃力が油圧オイルシリンダー固定板(5)、油圧オイルシリンダー(1)、ピストンロッド(4)、座席下部衝撃移動支柱板(7)に伝わり、ピストンロッド(4)で衝撃力の発生をピストンバルブ(15)に伝え、油圧オイルシリンダー(1)内部の油圧オイル(17)が衝撃緩和油圧オイル移動口(16)に作用し圧縮抵抗を受けながら反対側に流動する。この時の圧縮抵抗はピストンバルブ(15)とスプリングコイル(14)が瞬時に働く、直後に衝撃力が前面の油圧オイルシリンダー(1)、ピストンロッド(4)、座席下部衝撃移動支柱板(7)に伝わり、スプリングコイル(14)及びピストンバルブ(15)で油圧オイル(17)の逆流現象を起こし、衝撃緩和油圧オイル移動口(16)からの油圧オイル(17)が流れ出すと同時にピストンバルブ(15)壁に流出方向に油圧オイル(17)の衝撃抵抗突衝撃力を最小限に緩和する。
追突事故の場合は、前面衝突動作の逆の動作が働き、同様の衝撃緩和が行われる。
上記の緩和された衝撃力が座席下部衝撃移動支柱板(7)、座席上部移動支柱板(6)、ボルト差し込み穴(12)を経由して座席に伝わり搭乗者の命の安全を守ります。
【符号の説明】
1 油圧オイルシリンダー、 2 油圧オイル注入口、 3 空気抜き取り口
4 ピストンロッド、 5 油圧オイルシリンダー固定板、 6 座席上部移動支柱板
7 座席下部衝撃移動支柱板、 8 ストッパー(止め具) 9 床板、
10 床板固定板、 11 ボルト/ナット、 12 ボルト差し込み穴
13 固定板 14 スプリングコイル 15 ピストンバルブ 1
16 衝撃緩和油圧オイル移動口、 17 油圧オイル 18 R形状

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の床板の前後に2セットの油圧オイルシリンダー固定板を介して油圧シリンダーを設置し、油圧オイルシリンダー内を油圧オイルで満たしてピストンロッドのピストンバルブにR形状の数個の衝撃緩和油オイル移動口を設けると、共に油圧シリンダー内にスプリングコイルを設けた油圧式衝撃緩衝装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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