説明

油水ミスト用給水安定化装置及び油水ミスト生成システム

【課題】油水ミストにおける水と潤滑油の構成比がより安定するように油水ミスト生成ノズルに給水可能な油水ミスト用給水安定化装置及び油水ミスト生成システムを提供する。
【解決手段】本発明の給水安定化装置40は、油水ミスト生成ノズル10の給水路23と給水管設備48との間に接続され、上流側流量調整弁44と、下流側流量調整弁41と、流量計42と開閉弁43とを直列接続して備えている。これにより、給水管設備48で発生した水圧変動が、上流側流量調整弁44と下流側流量調整弁41とで2段階で緩和され、油水ミスト生成ノズル10への水の流量を安定させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油膜で覆われた水粒群からなる油水ミストを生成可能な油水ミスト生成システム及びその油水ミスト生成システムに含まれる油水ミスト用給水安定化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、圧縮ガスと水と加工用の潤滑油とから油膜で覆われた水粒群からなる油水ミストを生成する油水ミスト生成ノズルが開発され、その油水ミスト生成ノズルを含んだシステムが製品化されている(例えば、特許文献1参照)。そして、従来の油水ミスト生成システムでは、油水ミスト生成ノズルに給水用と給油用の定量ポンプがそれぞれ接続され、定量ポンプによる潤滑油の吐出動作1回当たりの水の吐出動作回数を変更することで、潤滑油の供給量に対する水の供給量を調整して、油水ミストにおける水と潤滑油の構成比を適宜変更していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3574023号(図1,2,3,請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来の構成では、定量ポンプの吐出動作の繰り返し頻度が高いと、潤滑油の供給中に水の供給量が脈動するように変動し、油水ミストにおける水と潤滑油の構成比も変動するという問題が生じることもあった。また、渦巻きポンプやギヤポンプ等のように定量ポンプ以外のポンプを使用しても、定量ポンプほどでなくても水の吐出量は変動し得るので、同様の問題が懸念された。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、油水ミストにおける水と潤滑油の構成比がより安定するように油水ミスト生成ノズルに給水可能な油水ミスト用給水安定化装置及び油水ミスト生成システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る油水ミスト用給水安定化装置は、一端が圧縮ガス供給源に接続されかつ他端が開放したメイン流路の途中に給水路と給油路とを接続して備え、給水路と給油路とから供給される水と加工用の潤滑油とをメイン流路を流れる圧縮ガスの圧力により霧化して、潤滑油の油膜で覆われた水粒群からなる油水ミストを生成可能な油水ミスト生成ノズルの給水路と水送給源との間に接続される油水ミスト用給水安定化装置であって、水の流量を下げる減流器と、減流器より下流側で水の流量を下げかつ調整可能な下流側流量調整弁と、流量計と、圧縮ガスの供給及び供給停止に連動して開閉される開閉弁とを、給水路と水送給源との間に直列接続して備えたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の油水ミスト用給水安定化装置において、減流器は、水の流量を調整可能な上流側流量調整弁であるところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の油水ミスト用給水安定化装置において、流量計は、フロート式流量計であって、下流側流量調整弁より上流側に配置されたところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の油水ミスト用給水安定化装置において、開閉弁は、下流側流量調整弁及び流量計より下流側に配置されたところに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明に係る油水ミスト生成システムは、請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の油水ミスト用給水安定化装置を、油水ミスト生成ノズルに接続して備えたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0011】
[請求項1,2及び5の発明]
請求項1及び5の発明によれば、水送給源側で発生した水圧変動が、減流器と下流側流量調整弁とで2段階で緩和されるので、油水ミスト生成ノズルへの水の流量を安定させることができる。即ち、油水ミストにおける水と潤滑油の構成比が安定するように油水ミスト生成ノズルに給水することが可能になる。また、水の流量を、減流器と下流側流量調整弁とで2段階で下げるので細かい流量調整が可能になり、油水ミスト生成ノズルへの水の流量を所望の値に正確に合わせることが可能になる。しかも、圧縮ガスの供給及び供給停止に連動して開閉される開閉弁を備えているので、ポンプの起動及び停止によって給水開始及び停止を行っていた従来のものに比べて給水開始及び停止のレスポンスが向上する。さらには、開閉弁によって油水ミスト生成ノズルのメイン流路から給水路に圧縮ガスが逆流する事態も防がれるので、この点においても給水開始のレスポンスが向上する。
【0012】
なお、減流器は、水の流量を調整することができないレデューサーであってもよいし、請求項2の発明のように、水の流量を調整可能な上流側流量調整弁であってもよい。また、上流側及び下流側の流量調整弁は手動式であってもよいし、電動式又はエア駆動式であってもよい。電動式等の場合には、流量計の計測結果に基づいてコンピュータにて流量調整弁の弁開度を調整し、水の流量をフィードバック制御する構成としてもよい。また、手動式の場合には、作業者が流量計の計測結果を目視確認して手作業で下流側流量調整弁の弁開度を調整すればよい。さらに、水送給源は、ポンプであってもよいし、公営の水道管であってもよいし、工場に備えた給水管設備であってもよい。
【0013】
[請求項3の発明]
請求項3の油水ミスト用給水安定化装置では、流量計がフロート式流量計であるのでコスト削減が図られる。そのフロート式流量計では、流量が0になってフロートが降下すると、そのフロートの降下によって流体が押されてノイズとなる流量変化が発生し得るが、本発明では、流量計を下流側流量調整弁より上流側に配置したので、上記したノイズとなる流量変化の油水ミスト生成ノズルへの影響を抑えることができる。
【0014】
[請求項4の発明]
請求項4の油水ミスト用給水安定化装置では、減流器及び下流側流量調整弁により流量が下げられた下流側に開閉弁を配置したので開閉弁の小型化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】油水ミスト生成ノズルの断面図
【図2】油水ミスト生成システムの概念図
【図3】他の実施形態に係る油水ミスト生成システムの概念図
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1に示された油水ミスト生成ノズル10は、特許第3574023号公報に開示された油水ミスト生成ノズル(同公報における「油膜付水滴生成混合器」に相当する)と同様の原理で油膜で覆われた水粒群からなる油水ミストを生成することが可能な構成になっている。
【0017】
具体的には、油水ミスト生成ノズル10は、先端に向かって徐々に細くなった先細り形状をなし、その軸心部には、メイン流路12が貫通形成されている。油水ミスト生成ノズル10の後端面の中央には、メイン流路12の始端開口がガス供給ポート13として備えられ、油水ミスト生成ノズル10の先端には、メイン流路12の終端開口がミスト吐出口14として備えられている。そして、ガス供給ポート13に供給された圧縮ガス(例えば、圧縮空気)がメイン流路12を流れて、ミスト吐出口14から吐出される。
【0018】
また、メイン流路12には、ガス供給ポート13側からミスト吐出口14側に向かって順番に第1絞り部15、第1霧化室16、第2絞り部17、第2霧化室18、余剰油結合室19及び吐出ガイド部20が備えられている。
【0019】
油水ミスト生成ノズル10のうちメイン流路12における第1絞り部15より後側の側方には、給油路21が備えられている。給油路21は、一端部がメイン流路12における第1絞り部15の内側部分に直交するように連絡されると共に途中部分が直角曲げされて、他端部が油水ミスト生成ノズル10の後端面に開口し、その開口が給油ポート22になっている。
【0020】
油水ミスト生成ノズル10のうちメイン流路12における第2絞り部17より後側の側方には、給水路23が備えられている。給水路23は、一端部がメイン流路12における第2絞り部17の内側部分に直交するように連絡されると共に途中部分が直角曲げされて、他端部が油水ミスト生成ノズル10の後端面に開口し、その開口が給水ポート24になっている。
【0021】
油水ミスト生成ノズル10のうちメイン流路12における第1霧化室16の前端部から余剰油結合室19の前端部に亘る部分の側方には、サイド連通路25が備えられている。サイド連通路25の一端部は、第1霧化室16における前端部の内側面に開口し、サイド連通路25の他端部は、余剰油結合室19における軸方向における2カ所に開口している。なお、メイン流路12における流体の通過面積は、第1霧化室16,第2霧化室18、余剰油結合室19及び吐出ガイド部20の順番で徐々に小さくなっている。また、第1と第2の絞り部15,17における流体の通過面積は、吐出ガイド部20より小さくなっている。
【0022】
油水ミスト生成ノズル10の構造に関する説明は以上である。次に、この油水ミスト生成ノズル10を含んだ油水ミスト生成システム30について説明する。図2に示すように油水ミスト生成システム30は、油水ミスト生成ノズル10と、その油水ミスト生成ノズル10のガス供給ポート13に接続された給気部31と、油水ミスト生成ノズル10の給油ポート22に接続された給油部36と、油水ミスト生成ノズル10の給水ポート24に接続された本発明に係る油水ミスト用給水安定化装置40(以下、「給水安定化装置40」という)と、制御部50とからなる。
【0023】
給気部31は、例えば工場の給気管設備35と油水ミスト生成ノズル10のガス供給ポート13との間に直列接続された流量制御弁32と開閉弁33とからなる。なお、給気管設備35には、工場に備えた給気ポンプ34から本発明の圧縮ガスとしての圧縮エアー(所謂、工場エアー)が供給されている。
【0024】
給油部36は、加工用の潤滑油を貯留した貯留タンク39と、貯留タンク39の潤滑油を吸い上げて吐出する給油ポンプ38と、給油ポンプ38と油水ミスト生成ノズル10の給油ポート22との間に接続された流量計37とからなる。また、給油ポンプ38から吸い上げられた潤滑油は、非常に微量であるため、給気ポンプ34からの圧縮エアーにより給油ポート22まで搬送される構成になっている。なお、給油ポンプ38は、例えば、定量ポンプであって潤滑油を間欠的に送給する。
【0025】
給水安定化装置40は、例えば、工場の給水管設備48と油水ミスト生成ノズル10の給水ポート24との間を連絡し、上流側から下流側に向かって順番に、ストレーナー46、フィルター45、上流側流量調整弁44、開閉弁43、流量計42及び下流側流量調整弁41を直列に接続して備えている。工場の給水管設備48は、油水ミスト生成ノズル10に途切れることなく好適に水を供給するために配管内の水の流速を緩やかに増加させるために、上流から下流にかけて徐々に縮径するように構成されている。なお、給水管設備48には、工場に備えた給水ポンプ47から水が供給されている。
【0026】
ストレーナー46は、例えば、比較的、目が荒いメッシュであって、水に金属片等の異物が含まれていた場合にそれを除去するために備えられている。
【0027】
フィルター45は、例えば、不織布又は紙で構成され、給水管設備48内に存在する藻を除去するために備えられている。
【0028】
流量計42は、例えば、フロート式流量計であって、作業者の目視によって流量を計測することができる。
【0029】
上流側流量調整弁44と下流側流量調整弁41は、共に例えば、手動で弁開度を調整して流量を絞ることが可能な構成になっている。
【0030】
制御部50は、給油部36の給油ポンプ38と給気部31及び給水安定化装置40の開閉弁33,43とにオンオフ信号を付与するようになっている。
【0031】
開閉弁33,43は、通常は、例えば、弾性部材の弾発力によって閉弁状態になっていて、制御部50からオン信号を受けると、例えば電磁駆動によって開弁状態に切り替わるようになっている。
【0032】
本実施形態の油水ミスト生成システム30の構成に関する説明は以上である。次に、この油水ミスト生成システム30の動作と併せて、本発明に係る給水安定化装置40の作用効果について説明する。
【0033】
油水ミスト生成システム30を起動する前に、油水ミストにおける潤滑油と水との構成比を予め決定しておく。そして、その構成比と給油ポンプ38による潤滑油の単位時間当たりの吐出量とから、給水安定化装置40における水の単位時間当たりの目標供給量、即ち、目標流量を求め、その目標流量の水が実際に流量計42にて計測されるように、上流側流量調整弁44及び下流側流量調整弁41の弁開度を調整する。
【0034】
ところで、工場の給水管設備48を流れる水は、頻繁に圧力が変動するため、水の供給量が脈動するように変動することが考えられる。このため、本実施形態では、上流側流量調整弁44によって脈動が発生しないまたは無視できる圧力まで減圧している。具体的には、まず、上流側流量調整弁44の弁開度を調整して、配水管設備48の上流側流量調整弁44よりも上流側の圧力変動を無視できる水圧まで減圧した後に、配水管設備48における上流側流量調整弁44の下流側へ水を供給する。これにより、上流側流量調整弁44の上流側の配管を流れる水が整流され、上流側流量調整弁44の下流側の配管を流れる水の脈動が発生しないようにすることができる。そして、流量計42にて計測される流量が、目標流量と一致するように下流側流量調整弁41の弁開度を調整する。以上により油水ミスト生成システム30の調整が完了する。
【0035】
油水ミスト生成システム30を起動すると、制御部50は、給気部31の開閉弁33を開弁した後に、給水安定化装置40の開閉弁43を開弁しかつ給油ポンプ38を駆動させる。すると、メイン流路12内を圧縮ガスが流れている状態で給油ポート22から給油路21を通して第1絞り部15内に潤滑油が供給されると共に、給水ポート24から給水路23を通して第2絞り部17内に水が供給される。これにより、圧縮ガスと共に潤滑油が第1霧化室16に送給されて、第1霧化室16内で潤滑油の霧が生成される。そして、潤滑油の霧を含んだ圧縮ガスが第2絞り部17に送給される。これにより、潤滑油を含んだ圧縮ガスと共に水が第2霧化室18に送給され、第2霧化室18内で、潤滑油の油膜で覆われた水粒群からなる油水ミストが生成される。
【0036】
また、霧にならずに第1霧化室16に溜まった潤滑油は、サイド連通路25を通して余剰油結合室19に送られる。そして、余剰油結合室19を通過する油水ミストの水粒群に吸収される。このようにして生成された油水ミストは、吐出ガイド部20で流速を上げられ、油水ミスト生成ノズル10のミスト吐出口14から吐出される。なお、この油水ミストは、加工機(例えば、ホブ盤、旋盤、エンドミル加工機等)の工具及びワークに降りかけて用いられる。そして、上記した特許第3574023号公報に開示の油水ミスト生成ノズルと同様に、潤滑油による環境への悪影響を抑える等の効果を奏する。
【0037】
以上により、本実施形態の給水安定化装置40では、給水管設備48で発生した水圧変動が、上流側流量調整弁44と下流側流量調整弁41とで2段階で緩和されるので、油水ミスト生成ノズル10への水の流量を安定させることができる。即ち、油水ミストにおける水と潤滑油の構成比が安定するように油水ミスト生成ノズル10に給水することが可能になる。また、水の流量を、上流側流量調整弁44と下流側流量調整弁41とで2段階で下げるので細かい流量調整が可能になり、油水ミスト生成ノズル10への水の流量を所望の値に正確に合わせることが可能になる。しかも、圧縮ガスの供給及び供給停止に連動して開閉される開閉弁43を備えているので、ポンプの起動及び停止によって給水開始及び停止を行っていた従来のものに比べて給水開始及び停止のレスポンスが向上する。さらには、開閉弁43によって油水ミスト生成ノズル10のメイン流路12から給水路23に圧縮ガスが逆流する事態も防がれるので、この点においても給水開始のレスポンスが向上する。
【0038】
また、本実施形態の給水安定化装置40では、流量計42がフロート式流量計であるので、例えば、電磁式流量計やタービン式流量計等に比べてコスト削減が図られる。そのフロート式流量計である流量計42では、流量が0になってフロートが降下すると、そのフロートの降下によって流体が押されてノイズとなる流量変化が発生し得るが、本実施形態では、流量計42を、下流側流量調整弁41より上流側に配置したので、上記したノイズとなる流量変化の油水ミスト生成ノズル10への影響を抑えることができる。
【0039】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0040】
(1)前記実施形態の給水安定化装置40において、図3に示すように、開閉弁43を下流側流量調整弁41より下流側に配置して給水安定化装置40Vとしてもよい。そのような構成にすれば、開閉弁43の小型化が図られると共に、油水ミスト生成システム30の不使用時に上流側流量調整弁44、下流側流量調整弁41及び流量計42が水圧を受けた状態に維持され、上流側流量調整弁44等に藻が繁殖することを抑えることができる。
【0041】
(2)前記実施形態の給水安定化装置40では、上流側流量調整弁44と下流側流量調整弁41の両方で流量を調整可能であったが、その上流側流量調整弁44を流量の調整機構を有しないレデューサーに替えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0042】
(3)また、前記実施形態の給水安定化装置40における上流側流量調整弁44及び下流側流量調整弁41は手動式であったが、電動式又はエア駆動式としてもよい。具体的には、下流側流量調整弁41のみを電動式とし、制御部50が流量計42の計測結果を取り込んで、その計測結果に基づいて下流側流量調整弁41の弁開度を調整し、水の流量をフィードバック制御する構成にしてもよい。また、制御部50が流量計37にて計測した潤滑油の流量に基づいて、予め設定された構成比から水の目標流量を決定し、その目標流量と実際の流量とが一致するように下流側流量調整弁41の弁開度を調整する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0043】
10 油水ミスト生成ノズル
12 メイン流路
21 給油路
23 給水路
30 油水ミスト生成システム
31 給気部
34 給気ポンプ
40,40V 給水安定化装置
41 下流側流量調整弁
42 流量計
43 開閉弁
44 上流側流量調整弁
48 給水管設備

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が圧縮ガス供給源に接続されかつ他端が開放したメイン流路の途中に給水路と給油路とを接続して備え、前記給水路と前記給油路とから供給される水と加工用の潤滑油とを前記メイン流路を流れる圧縮ガスの圧力により霧化して、前記潤滑油の油膜で覆われた水粒群からなる油水ミストを生成可能な油水ミスト生成ノズルの前記給水路と水送給源との間に接続される油水ミスト用給水安定化装置であって、
水の流量を下げる減流器と、前記減流器より下流側で水の流量を下げかつ調整可能な下流側流量調整弁と、流量計と、前記圧縮ガスの供給及び供給停止に連動して開閉される開閉弁とを、前記給水路と前記水送給源との間に直列接続して備えたことを特徴とする油水ミスト用給水安定化装置。
【請求項2】
前記減流器は、水の流量を調整可能な上流側流量調整弁であることを特徴とする請求項1に記載の油水ミスト用給水安定化装置。
【請求項3】
前記流量計は、フロート式流量計であって、前記下流側流量調整弁より上流側に配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の油水ミスト用給水安定化装置。
【請求項4】
前記開閉弁は、前記下流側流量調整弁及び前記流量計より下流側に配置されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の油水ミスト用給水安定化装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の油水ミスト用給水安定化装置を、前記油水ミスト生成ノズルに接続して備えたことを特徴とする油水ミスト生成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−91124(P2013−91124A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233551(P2011−233551)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000100827)アイシン機工株式会社 (122)
【出願人】(591001282)大同メタル工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】