説明

油水分離システムおよび油水分離方法

【課題】簡易な構成で、耐久性が優れたセラミック膜を用い、膜の目詰まりを抑制した安定した運転が可能で、かつ油分を高度に除去する。
【解決手段】供給油水中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、所定粒径の孔径をもつセラミックろ過膜5を有し、微細気泡発生装置により発生した微細気泡を含有する膜供給油水の膜面平行流により膜面を洗浄しながら、水分をクロスフローろ過するフィルタ装置3と、フィルタ装置3でろ過されない濃縮油水W3に対して旋回流による遠心力により油分を分離し、残余の油水を前記微細気泡発生装置により微細気泡を発生する上流側の供給油水に返送するハイドロサイクロン装置4と、気体が溶け込んだ高圧水をセラミックろ過膜3の二次側3bから逆流して噴射し、該セラミックろ過膜表面に付着した油分凝集ケーキを剥がす逆洗浄処理を行う逆洗処理装置と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、油分を含む油水から油分と水分とを分離する油水分離システムおよび油水分離方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
原油生産において随伴水は最大の副生成物であり、今後、生産井の原油産出の時間経過とともに随伴水の割合は急激に増加すると予想されている。また、環境影響の点からも現状の浄化設備では対処が困難な状態となっている。随伴水は油層からの油回収率の増強、あるいは随伴水の投棄のために、地下の油層あるいは別の地下水層に再注入される。また、一部、放流されている。さらに、原油を生産する地域では水資源が乏しく、随伴水の水資源としての再利用が求められている。しかしながら、随伴水に含まれる懸濁物質、油分が地層の目詰まりを引き起こすため、その除去には多大の努力がなされている。また、随伴水に含まれる油分の放流基準はますます厳しくなっている。そのため、随伴水からの油分ならびに懸濁物質の高度な処理が求められている。
【0003】
従来は、重力分離や気泡による浮上分離あるいはハイドロサイクロンによる分離などを行って油水分離を行っていた。また、特許文献1では、微細気泡と分離膜とを用いて油水分離を行うものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−84676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した特許文献1では、微細気泡に油分を吸着させて浮上させるとともに、水分をろ過するろ過膜表面に付着した油分をこの微細気泡によって引き剥がすようにしている。
【0006】
しかしながら、油分の浮上分離のためには微細な気泡が必要であるが、槽の中に浸漬した膜による吸引ろ過では、膜面に付着した油分を浮力で上昇する微細気泡を用いて、ろ過膜表面の油分を引き剥がすのは容易ではなく、上昇速度が大きな粗大気泡による膜面剪断力、あるいは粗大気泡の上昇に伴う膜の振動による油分の膜面付着の防止が必要である。そのため、目詰まりなどによってろ過膜の性能が低下し、頻繁な薬品洗浄が必要となり、安定な運転が困難であり、また、ろ過膜の寿命が短くなり、ろ過膜の交換や再生などにより多大なコストがかかるという問題があった。
【0007】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、耐久性が優れたセラミック膜を用い、膜の目詰まりを抑制した安定した運転が可能で、かつ油分を高度に除去することが出来る油水分離システムおよび油水分離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる油水分離システムは、供給された油分を含む油水から油分と水分とを分離する油水分離システムであって、前記供給油水中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、所定粒径の孔径をもつセラミックろ過膜を有し、微細気泡発生装置により発生した微細気泡を含有する膜供給油水の膜面平行流により膜面を洗浄しながら、該膜供給油水から水分をクロスフローろ過するフィルタ装置と、前記フィルタ装置でろ過されない微細気泡を有する濃縮油水に対して旋回流による遠心力により油分を分離し、残余の油水を前記微細気泡発生装置により微細気泡を発生する上流側の供給油水に返送する油水分離装置と、気体が溶け込んだ高圧水および/または高圧空気を前記セラミックろ過膜の二次側から逆流あるいは噴射し、該セラミックろ過膜表面に付着した油分凝集ケーキを剥がす逆洗浄処理を行う逆洗処理装置と、ろ過処理と、前記逆洗処理装置による逆洗浄処理とを、所定周期で交互に行わせる制御装置と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる油水分離システムは、上記の発明において、前記セラミックろ過膜は、親水性の膜であり、クロスフローろ過に用いられることを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる油水分離システムは、上記の発明において、前記逆洗処理装置は、前記フィルタ装置によってろ過されたろ過水を、所定高圧の高圧水として用いることを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる油水分離システムは、上記の発明において、前記微細気泡発生装置は、前記供給された油水の一部または全部を所定圧力まで加圧した加圧油水を生成し、該生成した加圧油水を減圧弁で膜供給圧まで減圧し、前記供給された油水と混合することによって前記膜供給油水を生成することを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる油水分離システムは、上記の発明において、前記逆洗処理装置による逆洗浄は、気体を溶解させた加圧水を用い、前記セラミックろ過膜の膜供給油水側で微細気泡を発生させることを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる油水分離方法は、供給された油分を含む油水から油分と水分とを分離する油水分離方法であって、微細気泡発生装置により発生した微細気泡を含む膜供給油水を送出し、該膜供給油水から、前記所定粒径の孔径をもつセラミックろ過膜を介して水分をろ過するとともに、ろ過されない濃縮油水に対して、旋回流による遠心力により油分を分離し、残余の油水を膜供給側に返送するろ過処理工程と、高圧で気体が溶け込んだ高圧水および/または高圧空気を前記セラミックろ過膜の二次側から逆流あるいは噴射し、該セラミックろ過膜表面に付着した油分凝集ケーキを剥がす逆洗浄処理を行う逆洗処理工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、セラミック膜によるクロスフローろ過において、微細気泡に付着凝集した油分はろ過時のケーキ抵抗を下げるとともに、膜面に平行に供給された微細気泡を含有する油水の掃流によるケーキ剥離の効果が高められる。同時に、特許文献1に示されている、内圧式セラミック膜の欠点である膜表面の線速度を高く維持するためのエネルギー消費が微細気泡による上昇流と、さらに溶液の比重の低下による循環エネルギー低下により低く抑えられる。また、クロスフロー流量による旋回流を利用した油水分離装置により油分、懸濁物質を除去した水を循環するので循環水中での濃縮が起きない。これにより、随伴水中の油分の高度な除去が可能となり、かつ油水分離システムの安定した運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、この発明の実施の形態にかかる油水分離システムの構成を示す模式図である。
【図2】図2は、図1に示したセラミックろ過膜の表面に付着した油分凝集ケーキの状態を示す図である。
【図3】図3は、セラミックろ過膜の表面に付着する従来の油分の状態を示す図である。
【図4】図4は、セラミックろ過膜の表面に付着した油分凝集ケーキに対して逆洗浄処理を行った状態を示す図である。
【図5】図5は、制御装置による、ろ過処理と逆洗浄処理との交互処理制御を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
【0017】
図1は、この発明の実施の形態にかかる油水分離システムの構成を示す模式図である。図1に示すように、この油水分離システム1は、供給された油分を含む油水を一時貯留する貯留槽2、供給された油水を加圧状態で保持する加圧タンクT1、加圧タンクT1から供給される加圧油水である膜供給油水から水分をろ過するフィルタ装置3、フィルタ装置3から供給される加圧油水である濃縮油水から旋回流によって油分を分離し、残余の油水を貯留槽2に戻すハイドロサイクロン装置4、フィルタ装置3に対する後述する逆洗浄処理を行うときに用いる加圧タンクT2、高圧気体を供給するコンプレッサ6、および制御装置Cを有する。
【0018】
この油水分離システム1は、供給された油水を加圧タンクT1内で所定圧力(500〜600kPa)まで加圧するとともに気体を溶け込ませ、その後膜供給入り口圧力(200kPa未満)まで減圧して微細粒径の気泡を含む膜供給油水をフィルタ装置3に送水し、前記所定粒径の孔径をもつセラミックろ過膜5を介して水分をろ過するとともに、ろ過されない膜供給油水である濃縮油水の循環流速による旋回流を利用したハイドロサイクロン装置4により油分を分離し、残余の油水を供給側に返送するろ過処理を行うとともに、高圧(500〜600kPa)で気体が溶け込んだ膜ろ過水を加圧タンクT2から高圧水として逆流させてセラミックろ過膜5の二次側3bから噴射し、セラミックろ過膜5の一次側3a表面に付着した油分凝集ケーキ20を剥がす逆洗浄処理を行うようにしている。このろ過処理と逆洗浄処理とは、制御装置Cによって所定周期で交互に行われる。
【0019】
この油水分離システム1では、クロスフローろ過によるろ過処理と、逆洗浄処理とを行うものであるが、この際、気泡の粒径は、セラミックろ過膜5の孔径よりも大きいため、油分が吸着した気泡は、セラミックろ過膜5の孔内に入り込まず、セラミックろ過膜5の水分の通り道を維持しつつ、油分が吸着した気泡による油分凝集ケーキ20は、セラミックろ過膜5の表面に付着しているのみで、逆洗浄処理時にセラミックろ過膜5から容易に剥がれるようにしていることを特徴としている。そして、これによってセラミックろ過膜5のろ過機能の低下を防止でき、膜ろ過フラックスを高く維持するとともに、膜の目詰まりを抑制することが可能となる。
【0020】
すなわち、図2に示すように、セラミックろ過膜5のろ過孔5a近傍表面には、油分22が吸着した気泡21が付着、堆積した油分凝集ケーキ20となるが、気泡21はろ過孔5a内には入り込まないため、水分W2のろ過分離機能を極端に低下させない。一方、図3に示すように、気泡21を用いない場合、油分がろ過孔5a内に入り込んで、ろ過孔5aを閉塞してしまい、水分W2のろ過分離機能を極端に低下させてしまう。さらに、図4に示すように、逆洗浄処理を行う場合、加圧タンクT2内から送られる高圧水RWAは気体が溶け込んだままであり、スムーズにろ過孔5aを通過し、セラミックろ過膜5表面側に到達した段階で急激に低圧状態となって高圧水RWAから気泡21Rが生成され、セラミックろ過膜5表面に付着した油分凝集ケーキ20は容易に剥がれる。ここで、上述したように、油分凝集ケーキ20は、セラミックろ過膜5の表面のみに付着し、また、疎水性の油分は容易に逆洗時に発生する微細気泡に吸着されることも相まって容易に剥離排出される。
【0021】
(ろ過処理)
まず、油水分離システム1による、ろ過処理について説明する。このろ過処理を行う場合、制御装置Cは、開閉弁B2,B5を「開」、開閉弁B3を「閉」、開閉弁B4を「閉」、開閉弁B6を「開」とする。なお、B1は、減圧弁である。
【0022】
供給された油水W1は、貯留槽2に一時貯留されるとともに、油水W1の一部あるいは全部は、加圧ポンプP1によって加圧タンクT1に供給され、500〜600kPa程度まで加圧された加圧油水として貯留される。この加圧タンクT1内には、コンプレッサ6から高圧気体(高圧空気)が供給され、一部の空気が加圧油水内に溶け込む。なお、気体は空気に限らず、油分や装置材料などと反応しない気体であればよい。
【0023】
この加圧タンクT1内の加圧油水は、減圧弁B1を介して200kPa未満に減圧される。たとえば、100kPaに減圧される。この減圧によって、膜供給油水内には、溶け込んでいた空気が径数十μmの微細気泡として出現する。この気泡の粒径φ2は、セラミックろ過膜5のろ過孔5aの孔径φ1よりも大きい。また、加圧タンクT1を用いず、ポンプのキャビテーションにより微細気泡を膜供給油水中に発生させる方法、あるいは膜供給油水中に、微細フィルターを用いて直接空気を供給する方法も採用可能である。
【0024】
この気泡が生成された油水と膜供給ポンプP2から供給される油水とは混合され、開閉弁B2を介してフィルタ装置3の膜供給油水側である一次側3aに供給される。フィルタ装置3では、膜供給油水がセラミックろ過膜5の表面を平行に流動し、一次側3aが加圧状態であるために、セラミックろ過膜5によって水分がろ過され、ろ過水側である二次側3bおよび開閉弁B6を介して、油分が分離された水分である、ろ過水W2が排出されるクロスフローろ過が行われる。
【0025】
ここで、上述したように、フィルタ装置3内の膜供給油水中の気泡21には油分が吸着されているが、この気泡21の粒径φ2は、セラミックろ過膜5の孔径φ1よりも大きいので、ろ過孔5a内に入り込まず、水分のろ過機能低下を防止するとともに、逆洗浄処理時の剥離を容易にする。なお、セラミックろ過膜3の孔径φ1は、0.01〜10.0μm以下であり、望ましくは0.1〜1μmである。
【0026】
フィルタ装置3の一次側3aから送出された濃縮油水W3には、図2に示すように、セラミックろ過膜5の表面に付着せずに、気泡21に油分22が吸着された状態の油分23が含まれる。この油分23を含む濃縮油水は、ハイドロサイクロン装置4に供給され、濃縮油水W3の流速を用いて、濃縮油水W3を旋回流により分離し、気泡(油分23)に吸着した油分W4を分離して外部に排出するとともに、残余の油水W5を貯留槽2に戻すようにしている。ハイドロサイクロン装置4の替わりにスワール分水装置を用いても良い。
【0027】
このように、ろ過処理時には、クロスフローろ過方式を用いたフィルタ装置4によって水分をろ過し、ハイドロサイクロン装置4によって油分を分離するようにしている。
【0028】
(逆洗浄処理)
次に、逆洗浄処理について説明する。この逆洗浄処理時には、制御装置Cによって、開閉弁B2が「閉」、開閉弁B3が開」、開閉弁B4が「開」、開閉弁B5が「閉」、開閉弁B6,B7が「閉」にされる。
【0029】
加圧タンクT2には、ろ過開始あるいはろ過工程終了直前に膜ろ過水が満たされ、コンプレッサ6から加圧空気が供給されて、加圧されたろ過水である逆洗浄用の高圧水RWA内に空気を溶け込ませている。
【0030】
逆洗浄処理時には、上述したように開閉弁B2,B5,B6,B7が「閉」となり、開閉弁B3が「開」となっているため、フィルタ装置3内は、常圧状態となる。ここで、開閉弁B4を「開」にすると、加圧タンクT2内の高圧水RWAが、二次側3bを加圧する。これによって、セラミックろ過膜5の二次側3bから高圧水RWAがろ過孔5aを通り、膜供給油水側である一次側3aに出力される。この際、高圧水RWAは、急激に減圧するため、高圧水RWAに溶け込んだ気体が、セラミックろ過膜5表面側で気泡となり、セラミックろ過膜5表面側に付着していたケーキ状の油分凝集ケーキ20を吸着剥離させ、油分凝集ケーキ20を除去する。この剥離除去された油分凝集ケーキ20は、一次側3aおよび開閉弁B3を通り、逆洗浄水RWとして排出される。排出された排水は凝集剤等を添加していないので、図に示されていない原油分離槽に返送することができる。
【0031】
ここで、セラミックろ過膜5のろ過孔5aのバブルポイント圧が高圧タンクT2の圧力より小さい場合は、逆洗浄処理工程の最後に高圧タンクT2の加圧用の気体を逆洗浄処理に用いても良い。
【0032】
セラミックろ過膜5は、機械的強度が強く、クロスフローろ過方式に適しているとともに、耐熱性、耐薬品性、耐有機溶媒性などに優れている。なお、セラミックろ過膜5は、無機膜として、酸化アルミニウム(アルミナ)や酸化チタン(チタニア)、二酸化ケイ素(シリカ)、炭化ケイ素、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、カーボン膜、ガラス膜であってもよい。
【0033】
また、セラミックろ過膜5の形状は、管状、モノリス型、平膜型であってもよいし、その他の形状であってもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 油水分離システム
2 貯留槽
3 フィルタ装置
3a 一次側
3b 二次側
4 ハイドロサイクロン装置
5 セラミックろ過膜
5a ろ過孔
6 コンプレッサ
C 制御装置
T1,T2 加圧タンク
B1 減圧弁
B2〜B7 開閉弁
P1 加圧ポンプ
P2 膜供給ポンプ
W1 油水
W2 ろ過水
W3 濃縮油水
RWA 高圧水
RW 逆洗浄水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給された油分を含む油水から油分と水分とを分離する油水分離システムであって、
前記供給油水中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、
所定粒径の孔径をもつセラミックろ過膜を有し、微細気泡発生装置により発生した微細気泡を含有する膜供給油水の膜面平行流により膜面を洗浄しながら、該膜供給油水から水分をクロスフローろ過するフィルタ装置と、
前記フィルタ装置でろ過されない微細気泡を有する濃縮油水に対して旋回流による遠心力により油分を分離し、残余の油水を前記微細気泡発生装置により微細気泡を発生する上流側の供給油水に返送する油水分離装置と、
気体が溶け込んだ高圧水および/または高圧空気を前記セラミックろ過膜の二次側から逆流あるいは噴射し、該セラミックろ過膜表面に付着した油分凝集ケーキを剥がす逆洗浄処理を行う逆洗処理装置と、
ろ過処理と、前記逆洗処理装置による逆洗浄処理とを、所定周期で交互に行わせる制御装置と、
を備えたことを特徴とする油水分離システム。
【請求項2】
前記セラミックろ過膜は、親水性の膜であり、クロスフローろ過に用いられることを特徴とする請求項1に記載の油水分離システム。
【請求項3】
前記逆洗処理装置は、前記フィルタ装置によってろ過されたろ過水を、所定高圧の高圧水として用いることを特徴とする請求項1または2に記載の油水分離システム。
【請求項4】
前記微細気泡発生装置は、前記供給された油水の一部または全部を所定圧力まで加圧した加圧油水を生成し、該生成した加圧油水を減圧弁で膜供給圧まで減圧し、前記供給された油水と混合することによって前記膜供給油水を生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の油水分離システム。
【請求項5】
前記逆洗処理装置による逆洗浄は、気体を溶解させた加圧水を用い、前記セラミックろ過膜の膜供給油水側で微細気泡を発生させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の油水分離システム。
【請求項6】
供給された油分を含む油水から油分と水分とを分離する油水分離方法であって、
微細気泡発生装置により発生した微細気泡を含む膜供給油水を送出し、該膜供給油水から、前記所定粒径の孔径をもつセラミックろ過膜を介して水分をろ過するとともに、ろ過されない濃縮油水に対して、旋回流による遠心力により油分を分離し、残余の油水を膜供給側に返送するろ過処理工程と、
高圧で気体が溶け込んだ高圧水および/または高圧空気を前記セラミックろ過膜の二次側から逆流あるいは噴射し、該セラミックろ過膜表面に付着した油分凝集ケーキを剥がす逆洗浄処理を行う逆洗処理工程と、
を含むことを特徴とする油水分離方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−86062(P2013−86062A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231035(P2011−231035)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】