説明

治療的介入の標的としてmiR−34によって調節される遺伝子および経路

本発明は、miR-34によって調節される遺伝子または遺伝子経路を同定するための、miR-34を使用して遺伝子もしくは遺伝子経路を調節するための、このプロファイルを使用して患者の状態を評価するための、および/または患者を適切なmiRNAによって処置するための、方法および組成物に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
表1、3、4または5において特定される1種類または複数種類の遺伝子の発現を調節するのに十分な量でmiR-34核酸配列を含むある量の単離核酸を、細胞に投与する段階
を含む、細胞における遺伝子発現を調節する方法。
【請求項2】
前記細胞が、代謝性異常、免疫状態、感染性状態、心血管異常、消化異常、内分泌腺異常、眼の異常、尿生殖器異常、血液異常、筋骨格異常、神経系異常、先天性異常、呼吸器異常、皮膚異常、またはがん性状態を有する、それらを有すると疑われる、またはそれらを発症するリスクがある被験体の細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
感染性の疾患または状態が、寄生虫感染、細菌感染、ウイルス感染、または真菌感染である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
がん性状態が、1種類または複数種類の遺伝子の調節が治療的反応には十分である、星状細胞腫; 未分化大細胞リンパ腫; 急性リンパ芽球性白血病; 急性骨髄性白血病; 血管肉腫; 乳がん; B細胞リンパ腫; 膀胱がん; 子宮頸がん; 頭頸部がん; 慢性リンパ球性白血病; 慢性骨髄性白血病; 結腸直腸がん; 子宮内膜がん; 神経膠腫; 膠芽細胞腫; 胃がん; ガストリン産生腫瘍; 肝芽腫; 肝細胞がん; ホジキンリンパ腫; カポジ肉腫; 白血病; 肺がん; 平滑筋肉腫; 喉頭扁平上皮がん; 黒色腫; 粘膜関連リンパ組織B細胞リンパ腫; 髄芽腫; 外套細胞リンパ腫; 髄膜腫; 骨髄性白血病; 多発性骨髄腫; 高リスク骨髄異形成症候群; 中皮腫; 神経繊維腫; 非ホジキンリンパ腫; 非小細胞肺がん; 卵巣がん; 食道がん; 口咽頭がん; 骨肉腫; 膵臓がん; 乳頭がん; 前立腺がん; 褐色細胞腫; 横紋筋肉腫; 頭頸部扁平上皮がん; 神経鞘腫; 小細胞肺がん; 唾液腺腫瘍; 散発性乳頭状腎細胞がん; 甲状腺がん; 精巣腫瘍; 尿路上皮がんである、請求項2記載の方法。
【請求項5】
がん性状態が肺がんである、請求項4記載の方法。
【請求項6】
肺がんが非小細胞肺がんである、請求項5記載の方法。
【請求項7】
非小細胞肺がんが、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん、腺扁平上皮がんまたは細気管支肺胞上皮がんである、請求項6記載の方法。
【請求項8】
がん性状態が前立腺がんである、請求項4記載の方法。
【請求項9】
前立腺がんが、検出可能な前立腺特異抗原(PSA)に関連している、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前立腺がんがアンドロゲン非依存性である、請求項8記載の方法。
【請求項11】
遺伝子の発現が下方制御される、請求項1記載の方法。
【請求項12】
遺伝子の発現が上方制御される、請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記細胞が、内皮細胞、中皮細胞、上皮細胞、間質細胞または粘膜細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記細胞が、グリア細胞、白血病細胞、結腸直腸細胞、子宮内膜細胞、脂肪細胞、髄膜細胞、リンパ系細胞、結合組織細胞、網膜細胞、頸部細胞、子宮細胞、脳細胞、神経細胞、血液細胞、頸部細胞、食道細胞、肺細胞、心血管細胞、肝細胞、乳房細胞、骨細胞、甲状腺細胞、腺細胞、副腎細胞、膵臓細胞、胃細胞、腸細胞、腎細胞、膀胱細胞、前立腺細胞、子宮部細胞、卵巣細胞、精巣細胞、脾細胞、皮膚細胞、平滑筋細胞、心筋細胞または横紋筋細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記細胞ががん細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項16】
がん細胞が、神経細胞、グリア細胞、肺細胞、肝細胞、脳細胞、乳房細胞、膀胱細胞、血液細胞、白血病細胞、結腸細胞、結腸直腸細胞、子宮内膜細胞、上皮細胞、腸細胞、リンパ系細胞、中皮細胞、胃細胞、皮膚細胞、卵巣細胞、脂肪細胞、骨細胞、頸部細胞、食道細胞、膵臓細胞、前立腺細胞、腎細胞、筋細胞、副腎細胞、唾液腺細胞、精巣細胞または甲状腺細胞である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
単離miR-34核酸が組換え核酸である、請求項1記載の方法。
【請求項18】
組換え核酸がRNAである、請求項17記載の方法。
【請求項19】
組換え核酸がDNAである、請求項17記載の方法。
【請求項20】
組換え核酸がmiR-34発現カセットを含む、請求項19記載の方法。
【請求項21】
発現カセットが、ウイルスベクターまたはプラスミドDNAベクターに含まれる、請求項20記載の方法。
【請求項22】
ウイルスベクターが、1×105〜1×1014ウイルス粒子/用量の用量で投与されるか、または
プラスミドDNAベクターが、100 mg/患者〜4000 mg/患者の用量で投与される、
請求項21記載の方法。
【請求項23】
miR-34核酸が合成核酸である、請求項1記載の方法。
【請求項24】
前記核酸が、0.01 mg/kg体重〜10 mg/kg体重の用量で投与される、請求項23記載の方法。
【請求項25】
miR-34がhsa-miR-34である、請求項1記載の方法。
【請求項26】
miR-34がmiR-34a、miR-34bまたはmiR-34cである、請求項1記載の方法。
【請求項27】
前記核酸が経腸的にまたは非経口的に投与される、請求項1記載の方法。
【請求項28】
経腸投与が経口によるものである、請求項27記載の方法。
【請求項29】
非経口投与が、血管内投与、頭蓋内投与、胸膜腔内投与、腫瘍内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、リンパ管内投与、腺内投与、皮下投与、局所投与、気管支内投与、気管内投与、鼻腔内投与、吸入投与、または滴下投与である、請求項27記載の方法。
【請求項30】
前記核酸が薬学的製剤に含まれる、請求項1記載の方法。
【請求項31】
薬学的製剤が脂質組成物である、請求項30記載の方法。
【請求項32】
薬学的製剤がナノ粒子組成物である、請求項30記載の方法。
【請求項33】
薬学的製剤が生体適合性分子および/または生分解性分子からなる、請求項30記載の方法。
【請求項34】
表1、3、4もしくは5において特定される1種類もしくは複数種類の遺伝子または表1、3、4もしくは5において特定される1種類もしくは複数種類の遺伝子に関連する遺伝子産物を含む細胞経路または生理的経路を調節するのに十分な量でmiR-34核酸配列を含む、ある量の単離核酸を、細胞に投与する段階
を含む、細胞経路または生理的経路を調節する方法。
【請求項35】
2、3、4、5、6種類またはそれ以上のmiRNAを投与する段階
をさらに含む、請求項34記載の方法。
【請求項36】
2種類またはそれ以上のマイクロRNAが、hsa-miR-34aおよびhsa-miR-124a、hsa-miR-126、hsa-miR-147、hsa-let-7b、hsa-let-7cまたはhsa-let-7gの一つまたは複数を含む、請求項35記載の方法。
【請求項37】
miRNAが単一の組成物に含まれる、請求項35記載の方法。
【請求項38】
少なくとも2種類の細胞経路または生理的経路が調節される、請求項35記載の方法。
【請求項39】
少なくとも一つの遺伝子が、複数種類のmiRNAによって調節される、請求項35記載の方法。
【請求項40】
遺伝子または遺伝子産物の発現が下方制御される、請求項34記載の方法。
【請求項41】
遺伝子または遺伝子産物の発現が上方制御される、請求項34記載の方法。
【請求項42】
前記細胞ががん細胞である、請求項34記載の方法。
【請求項43】
前記細胞の生存能が低下するか、
該細胞の増殖が低下するか、
該細胞の転移が低下するか、または
治療に対する該細胞の感受性が増加する、
請求項42記載の方法。
【請求項44】
がん細胞が、神経細胞、グリア細胞、肺細胞、肝細胞、脳細胞、乳房細胞、膀胱細胞、血液細胞、白血病細胞、結腸細胞、子宮内膜細胞、上皮細胞、腸細胞、中皮細胞、胃細胞、皮膚細胞、卵巣細胞、脂肪細胞、骨細胞、頸部細胞、食道細胞、膵臓細胞、前立腺細胞、腎細胞、筋細胞、副腎細胞、唾液腺細胞、または甲状腺細胞である、請求項42記載の方法。
【請求項45】
単離miR-34核酸が組換え核酸である、請求項34記載の方法。
【請求項46】
組換え核酸がDNAである、請求項45記載の方法。
【請求項47】
組換え核酸がウイルスベクターまたはプラスミドDNAである、請求項46記載の方法。
【請求項48】
核酸がRNAである、請求項34記載の方法。
【請求項49】
miR-34核酸が合成核酸である、請求項34記載の方法。
【請求項50】
組換え核酸が合成核酸である、請求項45記載の方法。
【請求項51】
(a) 細胞経路または生理的経路を調節するのに十分な量でmiR-34核酸配列を含むある量の単離核酸を、患者に投与する段階; および
(b)細胞経路または生理的経路の調節が第二の治療に対する患者の感受性を高める、第二の治療を実施する段階
を含む、miRNAによって調節される遺伝子に関連する病理学的な状態または疾患と診断されたまたはそれらを有すると疑われるもしくはそれらを発症すると疑われる患者を処置する方法。
【請求項52】
1種類または複数種類の細胞経路または生理的経路が、表1、3、4または5において特定される1種類または複数種類の遺伝子を含む、請求項51記載の方法。
【請求項53】
(a) 表1、3、4または5から選択される1種類または複数種類の遺伝子の発現プロファイルを判定する段階;
(b) 該発現プロファイルに基づきmiRNA治療に対する被験体の感受性を評価する段階; および
(c) 評価された感受性に基づき1種類または複数種類のmiRNAを選択する段階
を含む、病理学的な状態または疾患を有する、それらを有すると疑われる、またはそれらを発症する性向を有する被験体に投与されるmiRNAを選択する方法。
【請求項54】
被験体を1、2、3、4、5、6、7、8、9、10種類またはそれ以上のmiRNAで処置する段階
をさらに含む、請求項53記載の方法。
【請求項55】
各miRNAが、個別にまたは一つもしくは複数の組み合わせで投与される、請求項54記載の方法。
【請求項56】
miRNAが単一の組成物中にある、請求項54記載の方法。
【請求項57】
少なくとも一つの試料において表1、3、4または5からの1種類または複数種類の遺伝子の発現を評価する段階と組み合わせて、miR-34の発現を評価する段階
を含む、細胞、組織または被験体を評価する方法。
【請求項58】
(a) 試料において表1、3、4または5からの1種類または複数種類の遺伝子の発現を評価する段階、および
(b) 試料においてmiR-34発現のレベルに基づきmiR-34の状態を判定する段階
を含む、試料においてmiR-34の状態を評価する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−529966(P2010−529966A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511348(P2010−511348)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/066025
【国際公開番号】WO2008/154333
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(509078609)アシュラジェン インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】