説明

治療薬としての置換アリールシクロペンテン類

本明細書においては、下記の式(I)の化合物を開示する:
【化1】


また、該化合物に関連する治療方法、化合物および医薬品も開示する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2007年1月25日に出願された米国出願第60/886,533号の権利を主張する;該出願は、その全体を参考として本明細書に合体させる。
眼圧降下剤は、術後およびレーザー線維柱帯切除術後の高眼圧症エピソード、緑内障のような多くの各種高眼圧症状の治療において、さらに、術前補助薬として有用である。
緑内障は、眼圧上昇に特徴を有する眼の疾患である。その病因に基づき、緑内障は、原発性または続発性として分類されている。例えば、成人における原発性緑内障(先天性緑内障)は、開放隅角または急性もしくは慢性閉塞隅角のいずれかであり得る。続発性緑内障は、ブドウ膜炎、眼球腫瘍または膨化白内障のような先在眼疾患に由来する。
【0002】
原発性緑内障の根底にある原因は、今のところ未知である。眼圧上昇は、房水流出の障害に基づく。慢性開放隅角緑内障においては、前眼房およびその解剖構造は正常のようであるが、房水の排出が阻害されている。急性または慢性閉塞隅角緑内障においては、前眼房が浅く、濾過胞角が狭窄し、虹彩が小柱網をシュレム管の入口で遮断し得る。瞳孔散大は、虹彩の根元を隅角の前方へ押圧し得、また、瞳孔ブロックを発生させ得、従って、急性発作が生ずる。狭前眼房角を有する目は、種々の重篤度の急性閉塞隅角緑内障発作にかかりやすい。
【0003】
続発性緑内障は、房水の後眼房から前眼房への、そして、その後のシュレム管への流れによる何らかの干渉に起因する。前眼部の炎症性疾患は、膨隆虹彩内に完全虹彩後癒着を生じることによって房水散逸を妨げ得、排出チャンネルを滲出液で閉塞し得る。他の一般的な病因は、眼球腫瘍、膨化白内障、網膜中心静脈閉塞症、眼の外傷、手術処置および眼内出血である。
全てのタイプをまとめて検討すると、緑内障は、40歳以上の全人口の約2%において発症し、急速な失明に進行する前の数年間は無症状であり得る。手術が適応でない場合においては、局所β‐アドレナリン受容体拮抗薬が、伝統的に、緑内障治療における選択薬物である。
【0004】
ある種のエイコサノイド類およびその誘導体は、緑内障の管理に使用するのに現在商業的に入手可能である。エイコサノイド類および誘導体としては、プロスタグランジン類およびその誘導体のような多くの生物学的に重要な化合物がある。プロスタグランジン類は、下記の構造式を有するプロスタン酸の誘導体として説明することができる:
【化1】

【0005】
種々のタイプのプロスタグランジンが、プロスタン酸骨格の構造およびその脂環式環上に担持された置換基に応じて知られている。さらなる分類は、包括的タイプのプロスタグランジンの後の下付き数字[例えば、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)]によって示される側鎖中の不飽和結合の数、およびαまたはβ[例えば、プロスタグランジンF(PGF)]によって示される脂環式環上の置換基の構造に基づく。
【発明の概要】
【0006】
本明細書において、下記の式を有する化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグを開示する:
【化2】


(式中、点線は、結合の存在または不存在を示し;
Yは、有機酸官能基、またはその14個までの炭素原子を含むアミドもしくはエステルであるか;或いは、Yは、ヒドロキシメチル、またはその14個までの炭素原子を含むエーテルであるか;或いは、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐、または‐CH2C≡C‐(CH2)3‐であり、これらにおいて、1個または2個の炭素原子はSまたはOによって置換し得;或いは、Aは、‐(CH2)m‐Ar‐(CH2)o‐であり、Arはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mとoの和は1、2、3または4であり、1個の‐CH2‐はSまたはOによって置換し得、1個の‐CH2‐CH2‐は‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得;
U1およびU2は、個々に、H、O;OH、I、Br、Cl、F、CF3、CN、またはCH2OHであり;
Jは、下記であり;
【化3】


U3は、H、OH、I、Br、Cl、F、CN、C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはC1-6ヒドロキシアルキルであり;そして、
Bは、アリールまたはヘテロアリールである)。
【0007】
また、下記の式を有する化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグも開示する:
【化4】


(式中、点線は、結合の存在または不存在を示し;
Yは、カルボン酸、またはそのバイオイソスターであり;
Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐、または‐CH2C≡C‐(CH2)3‐であり、これらにおいて、1個または2個の炭素原子はSまたはOによって置換し得;或いは、Aは、‐(CH2)m‐Ar‐(CH2)o‐であり、Arはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mとoの和は1、2、3または4であり、1個の‐CH2‐はSまたはOによって置換し得、1個の‐CH2‐CH2‐は‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得;
U1およびU2は、個々に、H、O;OH、I、Br、Cl、F、CF3、CN、またはCH2OHであり;
Jは、下記であり;
【化5】


U3は、H、OH、I、Br、Cl、F、CN、C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはC1-6ヒドロキシアルキルであり;そして、
Bは、アリールまたはヘテロアリールである)。
【0008】
これらの化合物は、緑内障または高眼圧症を治療するのに有用である。
本明細書において示した定義、説明および例は、本明細書に参考として合体させたいずれかの開示から何らかの不明確さが生じる場合の特定の用語または表現の意味を判断するのに使用すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
“バイオイソスターは、化学的または物理的類似性を有し且つ広範囲の同様な生物学的特性を生じる置換基または基である”。Silverman, Richard B., The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action, 2nd Edition, Amsterdam: Elsevier Academic Press, 2004, p. 29。
限定するつもりはないが、有機酸官能基は、カルボン酸のバイオイソスターである。有機酸官能基は、有機分子上の酸性官能基である。限定するつもりはないが、有機酸官能基は、炭素、イオウまたはリンの酸化物を含み得る。従って、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、ある種の化合物においては、Yは、カルボン酸、スルホン酸またはホスホン酸官能基である。
【0010】
さらに、14個までの炭素原子を含む上記有機酸の1つのアミドまたはエステルもYにおいて意図する。エステルにおいては、ヒドロカルビル成分により、カルボン酸エステル、例えば、CO2Me、CO2Et等におけるように、酸の水素原子が置換されている。
アミドにおいては、アミン基により、上記酸のOHが置換されている。アミドの例としては、CON(R2)2、CON(OR2)R2、CON(CH2CH2OH)2およびCONH(CH2CH2OH)があり、R2は、個々に、H、C1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである。また、CONHSO2R2のような成分は、スルホン酸R2‐SO3Hのアミドであるとみなし得るという事実にもかかわらずカルボン酸のアミドである。また、次のアミド類もとりわけ意図する:CONSO2‐ビフェニル、CONSO2‐フェニル、CONSO2‐ヘテロアリールおよびCONSO2‐ナフチル。上記ビフェニル、フェニル、ヘテロアリールまたはナフチルは、置換されていても置換されてなくてもよい。
【0011】
Han等(Biorganic & Medicinal Chemistry Letters 15 (2005) 3487‐3490)は、下記に示す基が、カルボン酸に対する適切なバイオイソスターであることを最近証明している。これらの基を有する化合物のHCV NS3プロテアーゼ抑制における活性は、その基をCO2Hによって置換している同様な化合物と匹敵するか或いはそれよりも優れていた。即ち、Yは、下記に示す任意の基であり得る。
Han等に従うカルボン酸バイオイソスター
【化6】

【0012】
また、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、Yは、ヒドロキシメチルまたはその14個までの炭素原子を含むエーテルでもあり得る。エーテルは、ヒドロキシルの水素が炭素によって置換されている官能基であり、例えば、Yは、CH2OCH3、CH2OCH2CH3等である。また、これらの基も、カルボン酸のバイオイソスターである。
“14個までの炭素原子”とは、カルボン酸エステルまたはアミドのカルボニル炭素、およびエーテルの‐CH2O‐C中の両炭素原子を含むY成分全体が0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14個の炭素原子を有することを意味する。
最後に、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、Yは、テトラゾリル官能基であり得る。
【0013】
従って、限定するつもりはないが、下記の構造は、何が、テトラゾリル;カルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸、並びにそれらのエステルおよびアミド;ヒドロキシメチルおよびヒドロキシメチルのエーテルを意味するかを例示している。これらの構造体においては、Rは、本明細書において定義した限定を条件として、Hまたはヒドロカルビルである。
下記の各構造体は、個々に意図する特定の実施態様、並びに下記の構造によって示される化合物の製薬上許容し得る塩類およびプロドラッグを示す。
【0014】
【化7】

【0015】
【化8】

【0016】
テトラゾリル官能基は、カルボン酸のもう1つのバイオイソスターである。非置換テトラゾリル官能基は、2つの互変異性体形を有し、水性または生物学的媒質中で急速に相互転換し得、従って、互いに等価である。これらの互変異性体を、下記に示す。
【化9】

【0017】
さらに、R2がC1〜C6アルキル、フェニルまたはビフェニルである場合、下記に示すもののような他の異性体形のテトラゾリル官能基も可能であり、非置換およびC12までのヒドロカルビル置換テトラゾリルは、用語“テトラゾリル”の範囲内に属するものとみなす。
【化10】

【0018】
発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、1つの実施態様においては、Yは、CO2R2、CON(R2)2、CON(OR2)R2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2R2、SO2N(R2)2、SO2NHR2、および下記である:
【化11】

(式中、R2は、個々に、H、C1〜C6アルキル、非置換フェニルまたは非置換ビフェニルである)。
【0019】
Silverman(p.30)によれば、下記に示す成分もカルボン酸のバイオイソスターである。
Silvermanに従うカルボン酸バイオイソスター
【化12】

【0020】
Orlek等(J. Med. Chem. 1991, 34, 2726‐2735)は、カルボン酸に対する適切なバイオイソスターとしてのオキサジアゾール類を開示している。これらのエステル代替物は、改良された代謝安定性を有する強力なムスカリン作用薬であることが証明されている。また、オキサジアゾール類は、Anderson等(Eur. J. Med. Chem. 1996, 31, 417‐425)によって、ベンゾジアゼピンレセプターにおいて改良された生体内有効性を有するカルボキサミド代替物としても説明されている。
Orlek等に従うカルボン酸バイオイソスター
【化13】

【0021】
Kohara等(J. Med. Chem. 1996, 39, 5228‐5235)は、テトラゾールに対する適切なバイオイソスターとしての酸性複素環を開示している。これらのカルボン酸代替物は、改良された代謝安定性を有する強力なアンジオテンシンIIレセプター拮抗薬であることが証明されている。
Kohara等に従うテトラゾールバイオイソスター
【化14】

【0022】
Drysdale等(J. Med. Chem. 1992, 35, 2573‐2581)は、非ペプチドCCK‐Bレセプター拮抗薬のカルボン酸擬態物を開示している。多くのこれらバイオイソスターの結合親和性は、親カルボン酸と同様である。
Drysdale等に従うカルボン酸バイオイソスター
【化15】

【0023】
Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐または‐CH2C≡C-(CH2)3‐であり、これらにおいて、1個または2個の炭素原子はSまたはOによって置換し得;或いは、Aは、‐(CH2)m‐Ar‐(CH2)o‐であり、Arはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mとoの和は1、2、3または4であり、1個の‐CH2‐はSまたはOによって置換し得、1個の‐CH2‐CH2‐は、‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得る。
従って、限定するつもりはないが、Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐、または‐CH2C≡C‐(CH2)3‐であり得る。
【0024】
また、Aは、炭素のいずれかがSまたはOによって置換されているこれら3つの成分の1つに関連する基であり得る。例えば、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、Aは、Sにより1個または2個の炭素原子を置換している下記の1つ等のような成分であり得る。
【化16】

【0025】
また、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、Aは、Oにより1個または2個の炭素原子を置換している下記の1つ等のような成分であり得る。
【化17】

【0026】
また、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、Aは、下記の1つ等のように、1個の炭素原子を置換しているOおよびもう1個の炭素原子を置換しているSを有し得る。
【化18】

【0027】
また、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、ある種の実施態様においては、Aは、‐(CH2)m‐Ar‐(CH2)o‐であり;Arはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mとoの和は1、2、3または4であり、1個の‐CH2‐はSまたはOによって置換し得、1個の‐CH2-CH2は‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得る。換言すれば、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、
1つの実施態様においては、Aは、1) a) 1、2、3または4個のCH2成分、またはb) 0、1または2個のCH2成分および‐CH=CH‐または‐C≡C‐;および、2) Ar、例えば、‐CH2‐Ar‐、‐(CH2)2‐Ar‐、‐CH=CH‐Ar‐、‐C≡C-Ar‐、‐CH2‐Ar‐CH2‐、‐CH2Ar‐(CH2)2‐、‐CH2Ar‐CH=CH‐、‐CH2Ar-C≡C‐、‐(CH2)2‐Ar‐(CH2)2‐等を含み;
もう1つの実施態様においては、Aは、1) a) O;および0、1、2または3個のCH2成分、またはb) O;並びに0または1個のCH2成分および‐CH=CH‐または‐C≡C‐;および、2) Ar、例えば、‐O‐Ar‐、Ar‐CH2‐O‐、‐O‐Ar‐(CH2)2‐、‐OAr‐CH=CH‐、‐O‐Ar‐C≡C‐、‐O‐CH2‐Ar‐、‐O‐CH2‐Ar‐(CH2)2、‐O‐CH2Ar‐CH=CH‐、‐O‐CH2Ar‐C≡C‐等を含み;或いは、
もう1つの実施態様においては、Aは、1) a) S;および0、1、2または3個のCH2成分、またはb) S;並びに0または1個のCH2成分および‐CH=CH‐または‐C≡C‐;および、
2) Ar、例えば、‐S‐Ar‐、Ar‐CH2‐S‐、‐S‐Ar‐(CH2)2‐、‐SAr‐CH=CH‐、‐S‐Ar‐C≡C‐、‐S‐CH2‐Ar‐、‐S‐CH2‐Ar‐(CH2)2、‐S‐CH2Ar‐CH=CH‐、‐S‐CH2Ar‐C≡C‐等を含む。
【0028】
もう1つの実施態様においては、mとoの和は、2、3または4であり;1個のCH2は、SまたはOによって置換し得;そして、1個の‐CH2‐CH2‐は、‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得る。
もう1つの実施態様においては、mとoの和は、3であり;1個のCH2は、SまたはOによって置換し得;1個の‐CH2‐CH2‐は、‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得る。
もう1つの実施態様においては、mとoの和は、2であり;1個のCH2は、SまたはOによって置換し得;1個の‐CH2‐CH2‐は、‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得る。
もう1つの実施態様においては、mとoの和は、4であり;1個のCH2は、SまたはOによって置換し得;1個の‐CH2‐CH2‐は、‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得る。
【0029】
インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンとは、分子の2つの他の部分を連結しているアリール環もしくは環系またはヘテロアリール環もしくは環系を称する、即ち、上記2つの部分は、上記環に2つの異なる環位置において結合している。インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、置換されていてもまたは置換されていなくてもよい。非置換インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、これらのアリーレンが連結している分子の上記2つの部分以外の置換基を有さない。置換インターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンは、これらのアリーレンが連結している分子の上記2つの部分以外の置換基を有する。
【0030】
1つの実施態様においては、Arは、置換または非置換のインターフェニレン、インターチエニレン、インターフリレン、インターピリジニレン、インターオキサゾリレンおよびインターチアゾリレンである。もう1つの実施態様においては、Arは、インターフェニレン(Ph)である。もう1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)2‐Ph‐である。本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、置換基は、4個以下の重原子を有し得る;重原子は、任意の安定な組合せにおけるC、N、O、S、P、F、Cl、Brおよび/またはIである。また、特定の置換基において必要な任意の数の水素原子も含ませ得る。上記で列挙した原子以外に、置換基は、置換基が酸性でありその塩形が安定である場合、金属カチオンまたは上記で列挙していない原子を有する任意の他の安定なカチオンも有し得る。例えば、‐OHは、‐O‐Na+塩を形成し得;或いは、CO2Hは、CO2‐K+塩を形成し得る。上記塩の存在し得るカチオンは、上記“4個以下の重原子”には計数しない。即ち、置換基は、ヒドロカルビル、即ち、C4までのアルキル、アルケニル、アルキニル等のような、4個までの炭素原子を有する線状、枝分れまたは環状のヒドロカルビルおよびそれらの組合せを含む炭素と水素のみからなる成分;C3までのヒドロカルビルオキシ、即ち‐O‐ヒドロカルビル;CO2H、SO3H、P(O)(OH)2等のような有機酸およびその塩類;CF3;F、ClまたはBrのようなハロヒドロキシルNH2およびC3までのアルキルアミン官能基;CN、NO2等のような他のNまたはS含有置換基等であり得る。
【0031】
1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)m‐Ph‐(CH2)o‐であり;mとoの和は、1、2または3であり;1個のCH2は、SまたはOによって置換し得る。
もう1つの実施態様においては、Aは‐CH2‐Ar‐OCH2‐である。もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2‐Ph‐OCH2‐である。もう1つの実施態様においては、Phは、1および3位置で結合しており、或いは、Aが下記に示す構造を有するときのようなm‐インターフェニレンとして知られる。
【化19】

【0032】
もう1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐または‐CH2C≡C‐(CH2)3‐であり、1個または2個の炭素原子はSまたはOによって置換し得;或いは、Aは、‐(CH2)2‐Ph‐であり、1個のCH2はSまたはOによって置換し得る。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐または‐CH2C≡C‐(CH2)3‐であり、1個または2個の炭素原子はSまたはOによって置換し得;或いは、Aは、‐(CH2)2‐Ph‐である。
1つの実施態様においては、Arは、チエニルである。
【0033】
他の実施態様においては、Aは、下記の構造の1つを有する。
【化20】

【0034】
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2OCH2Arである。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2SCH2Arである。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)3Arである。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2O(CH2)4である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2S(CH2)4である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)6‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2C≡C‐(CH2)3‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐S(CH2)3S(CH2)2‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)4OCH2‐である。
【0035】
もう1つの実施態様においては、Aは、シス‐CH2CH=CH‐CH2OCH2‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2CH≡CH‐CH2OCH2‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐(CH2)2S(CH2)3‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2‐Ph‐OCH2‐であり、Phはインターフェニレンである。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2‐mPh‐OCH2‐であり、mPhはm‐インターフェニレンである。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2‐O‐(CH2)4‐である。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2‐O‐CH2‐Ar‐であり、Arは2,5‐インターチエニレンである。
もう1つの実施態様においては、Aは、‐CH2‐O‐CH2‐Ar‐であり、Arは2,5‐インターフリレンである。
【0036】
もう1つの実施態様においては、Aは、(3‐メチルフェノキシ)メチルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、(4‐ブチ‐2‐イニルオキシ)メチルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、2‐(2‐エチルチオ)チアゾール‐4‐イルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、2‐(3‐プロピル)チアゾール‐5‐イルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、3‐(メトキシメチル)フェニルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、3‐(3‐プロピルフェニル)である。
もう1つの実施態様においては、Aは、3‐メチルフェネチルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、4‐(2‐エチル)フェニルである。
【0037】
もう1つの実施態様においては、Aは、4‐フェネチルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、4‐メトキシブチルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、5‐(メトキシメチル)フラン‐2‐イルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、5‐(メトキシメチル)チオフェン‐2‐イルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、5‐(3‐プロピル)フラン‐2‐イルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、5‐(3‐プロピル)チオフェン‐2‐イルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、6‐ヘキシルである。
もう1つの実施態様においては、Aは、(Z)‐6‐ヘキセ‐4‐エニルである。
【0038】
U1は、H、O;OH、I、Br、Cl、F、CF3、CN、またはCH2OHである。従って、下記の構造体が可能である。下記の各構造体は、個々に意図する特定の実施態様、並びに下記の構造によって示される化合物の製薬上許容し得る塩およびプロドラッグを示す。
【化21】

【0039】
U2は、H、O;OH、I、Br、Cl、F、CF3、CN、またはCH2OHである。従って、下記の構造体が可能である。下記の各構造体は、個々に意図する特定の実施態様、並びに下記の構造によって示される化合物の製薬上許容し得る塩およびプロドラッグを示す。
【化22】

【0040】
Jは、下記である:
【化23】

【0041】
従って、下記の構造体が可能である。下記の各構造体は、個々に意図する特定の実施態様、並びに下記の構造によって示される化合物の製薬上許容し得る塩およびプロドラッグを示す。
【化24】

【0042】
U3は、H、OH、I、Br、Cl、F、CN、C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリール、またはC1-6ヒドロキシアルキルである。従って、下記の構造体が可能である。下記の各構造体は、個々に意図する特定の実施態様、並びに下記の構造によって示される化合物の製薬上許容し得る塩およびプロドラッグを示す。
【化25】

【0043】
【化26】

【0044】
【化27】

U3に関連するアリールおよびヘテロアリールは、Bのアリールおよびヘテロアリールと同じである。
【0045】
また、下記に示す2つの互換異性体形のいずれかに従う化合物も意図する。本明細書に示すいずれの構造体においても、下記の構造によって示す化合物の互変異性体または互変異性体形は、いずれも、下記の構造の化合物に包含されるものとみなす。
【化28】

従って、左側の構造体を本明細書において示す場合、その構造体は、右側に示す互換異性体および存在し得る任意の他の互換異性体または互換異性形も包含するものとする。
【0046】
Bは、アリールまたはヘテロアリールである。
アリールは、フェニル、ナフチル、ビフェニル等のような芳香族環または環系である。
ヘテロアリールは、環中に1個以上のN、OまたはS原子を有するアリールである、即ち、1個以上の環炭素が、N、Oおよび/またはSによって置換されている。限定するつもりはないが、ヘテロアリールの例としては、チエニル、ピリジニル、フリル、ベンゾチエニル、ベンゾフリル、イミジゾールオリル(imidizololyl)、インドリル等がある。
【0047】
アリールまたはヘテロアリールの置換基は、安定でなければならず、各々20個までの非水素原子と必然なだけの水素原子を有し得る;非水素原子は、任意の安定な組合せにおけるC、N、O、S、P、F、Cl、Brおよび/またはIである。しかしながら、組合せた全ての置換基における非水素原子の総数も、20個以下でなければならない。上記で列挙した原子以外に、置換基は、置換基が酸性でありその塩形が安定である場合、金属カチオンまたは上記で列挙していない原子を有する他の安定なカチオンも有し得る。例えば、‐OHは、‐O‐Na+塩を形成し得;或いは、CO2Hは、CO2‐K+塩を形成し得る。上記塩の存在し得るカチオンは、上記20個の非水素原子には計数しない。従って、本発明の範囲を如何なる形でも限定するつもりはないが、置換基は、ヒドロカルビル、即ち、線状、枝分れまたは環状のヒドロカルビルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル等およびこれらの組合せのような炭素と水素のみからなる成分;OCH3、OCH2CH3、O‐シクロヘキシル等のようなO‐ヒドロカルビルを意味する、19個までの炭素原子のヒドロカルビルオキシ;CH2OCH3、(CH2)2OCH(CH3)2等のような他のエーテル置換基;S‐ヒドロカルビルおよび他のチオエーテル置換基のようなチオエーテル置換基;CH2OH、C(CH3)2OH等のようなヒドロキシアルキルを含むヒドロカルビル‐OHを意味する、19個までの炭素原子のヒドロキシヒドロカルビル;NO2、CN等のような、また、NH2、NH(CH2CH3OH)、NHCH3等のようなアミノを包含する窒素置換基;CO2H、エステル、アミド等のようなカルボニル置換基;クロロ、フルオロ、ブロモ等のようなハロゲン;CF3、CF2CF3等のようなフルオロカルビル;PO32‐等のようなリン置換基;S‐ヒドロカルビル、SH、SO3H、SO2‐ヒドロカルビル、SO3‐ヒドロカルビル等のようなイオウ置換基であり得る。
【0048】
置換アリールまたはヘテロアリールは、その環または環系が担持する限りの置換基を有し得、置換基は同一または異なるものであり得る。従って、例えば、アリール環またはヘテロアリール環は、クロロとメチル;メチル、OHおよびF;CN、NO2およびエチル等によって置換し得、本開示に照らして可能性のある任意の考えられる置換基または置換基の組合せを含み得る。
また、置換アリールまたは置換ヘテロアリールは、1個以上の環が芳香族であり、1個以上の環が芳香族ではない二環式または多環式環系も含む。例えば、インダノニル、インダニル、インダノリル、テトラロニル等は、置換アリールであり、また、置換フェニルでもある。このタイプの多環式環系においては、非芳香環ではない芳香環または芳香族複素環は、分子の残余、即ち、Bではない分子部分に結合していなければならない。換言すれば、本明細書において‐B(‐は結合である)を示すいずれの構造においても、その結合は、芳香族環への直接結合である。
【0049】
ヒドロカルビルは、限定するものではないが、下記のもののような炭素と水素からなる成分である:
1.二重または三重炭素‐炭素結合を含有しないヒドロカルビルであるアルキル;アルキルとしては、限定するものではないが、下記がある:
線状アルキル、環状アルキル、枝分れアルキル、およびこれらの組合せ;
限定するものではないが、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、n‐プロピル等のような、1個、2個または3個の炭素原子を有するアルキルを称するC1‐3アルキル;
限定するものではないが、メチル、エチル、各プロピル異性体、シクロプロピル、各ブチル異性体、シクロブチル、各ペンチル異性体、シクロペンチル、各ヘキシル異性体、シクロヘキシル等のような、1個、2個、3個、4個、5個または6個の炭素原子を有するアルキルを称するC1‐6アルキル;
これらの用語の組合せも可能であり、その意味は、当業者にとって自明であろう;例えば、C1‐6線状アルキルは、線状でもあるC1‐6アルキルを称する;
2.1個以上の炭素‐炭素二重結合を含有するヒドロカルビルであるアルケニル;アルケニルとしては、限定するものではないが、下記がある:
線状アルケニル、環状アルケニル、枝分れアルケニル、およびこれらの組合せ;
1個、2個、3個またはそれ以上の炭素‐炭素二重結合を有するアルケニル;
3.1個以上の炭素‐炭素三重結合を含有するヒドロカルビルであるアルキニル;アルキニルとしては、限定するものではないが、下記がある:
線状アルキニル、環状アルキニル、枝分れアルキニル、およびこれらの組合せ;
1、2、3個またはそれ以上の炭素‐炭素二重結合を有するアルキニル;
4.アリール、但し、環中または置換基としてのいずれであってもヘテロ原子を含有しないことを条件とする;および、
5.上記の任意の組合せ。
【0050】
C1‐6ヒドロキシアルキルは、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換フェニルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換チエニルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換ナフチルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換フリルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換ピリジニルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換ベンゾチエニルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換インダニルである。
もう1つの実施態様においては、Bは、置換または非置換テトラロニルである。
【0051】
もう1つの実施態様においては、Bは、1、2、3、4または5個の置換基を有し;各置換基は、1個以上の炭素、フッ素、塩素、臭素、酸素またはイオウ原子を有し、全部の置換基は、まとめると、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子;0、1、2、3、4、5、6、7、8または9個のフッ素原子;0、1、2または3個の塩素原子;0、1、2または3個の臭素原子;0、1、2または3個の酸素原子;0、1、2または3個のイオウ原子;0、1、2または3個の窒素原子および0〜24個の水素原子からなる。
もう1つの実施態様においては、Bは、1、2、3、4または5個の置換基を有し;各置換基は、1個以上の炭素、フッ素、塩素、臭素または酸素原子を有し;全部の置換基は、まとめると、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子;0、1、2、3、4、5、6、7、8または9個のフッ素原子;0、1、2または3個の塩素原子;0、1、2または3個の臭素原子;および、0、1、2または3個の酸素原子および0〜24個の水素原子からなる。
【0052】
もう1つの実施態様においては、Bは、式CaHbOcの置換基を有し;式中、aは、0、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり;bは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり;そして、cは、0、1、2または3である。
もう1つの実施態様においては、Bは、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有する1、2、3または4個のアルキル置換基を有する。
もう1つの実施態様においては、Bは、ヒドロキシアルキル置換基を有し;該ヒドロキシアルキル置換基は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子と1または2個のヒドロキシ成分とを有する。
もう1つの実施態様においては、Bは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有するアルキル置換基を有する。
【0053】
Bの有用な成分の例を下記に示す。各々を、個々に、1つの実施態様として意図する。
【化29】

【0054】
【化30】

【0055】
【化31】

【0056】
【化32】

【0057】
上記の実施態様において、xは5、6または7であり、y+zは2x+1である。
1つの実施態様においては、xは5であり、y+zは11である。
もう1つの実施態様においては、xは6であり、y+zは13である。
もう1つの実施態様においては、xは7であり、y+zは15である。
【0058】
化合物、置換基、成分、またはあり得る構造的特徴は、これらが、単離すべき化合物において、通常の大気条件下に室温で少なくとも12時間十分に安定である場合或いはこれらが十分に安定であって本明細書において開示する少なくとも1つの使用において有用である場合は安定である。
芳香族なる用語は、当該技術において一般的に理解されている意味を称する、即ち、この用語は、4N+2個のリング電子(例えば、2、6、10個等)を有する不飽和の十分に共役した環を称する。従って、フェニル、ピリジニル、チエニル、フリル等は、芳香族である。アリールは、芳香族である成分である。
【0059】
重原子は、水素ではない原子である。
ヘテロ原子は、炭素または水素ではない原子である。
製薬上許容し得る塩は、親化合物の活性を保持し、且つ、親化合物と比較して、投与する対象者に対してまた投与するのに関連して何らさらなる有害なまたは厄介な作用を与えない任意の塩である。また、製薬上許容し得る塩は、酸、他の塩、または酸もしくは塩に転換するプロドラッグの投与の結果として生体内で生じ得る任意の塩も称する。有用な塩の例としては、限定するものではないが、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩等がある。
特に断らない限り、化合物に関する説明は、開示した構造体の製薬上許容し得る塩、互変異性体およびプロドラッグを包含するものと広く解釈すべきである。
【0060】
立体化学特性が明確に示されていない限り、構造体は、純粋または任意の可能性ある混合物中双方の全ての可能性ある立体異性体を包含するものとする。具体的には、下記の構造において示す立体化学特性を有する化合物を意図する。
【化33】

【0061】
当業者であれば、ハッチ型ウェッジ/固形ウェッジ(hatched wedge/solid wegde)構造特性に関連する立体化学の意味は理解していることである。例えば、入門有機化学教本(Francis A. Carey, Organic Chemistry, New York: McGraw‐Hill Book Company 1987, p. 63)は、“ウェッジは紙面から観察者に向かう結合を示す”、ハッチ型ウェッジは“観察者から後退する結合を示す”と説明している。
本発明の目的においては、“治療する”“処置する”または“治療”とは、化合物、組成物、治療活性剤または薬物を疾患または他の望ましくない症状の診断、治療、緩和、治療、予防において使用すること、或いは人または他の動物の身体の構造または任意の機能に影響を与えることを称する。
【0062】
本明細書において開示する化合物は、哺乳類の緑内障または高眼圧症の治療用医薬品の製造において有用である。
もう1つの実施態様は、本明細書得において開示する化合物を含む医薬品であり、該組成物は眼科的に許容し得る液体である。
もう1つの実施態様は、本明細書に開示する化合物を哺乳類に緑内障または高眼圧症の治療のために投与することを含む方法である。
もう1つの実施態様は、本明細書に開示する化合物含む組成物、容器、並びに上記組成物を緑内障または高眼圧症の治療のために哺乳類に投与するための使用説明書を含むキットである。
【0063】
合成方法
【化34】

【0064】
5‐[3‐((1S,2S)‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐3‐オキソ‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステルのTBSヒドラゾン(2)
Furrows, M.E.; Myers, A.G. J.Am.Chem.Soc. 2004, 126, 5436の手順に従った:
Sc(OTf)3 (170μL、0.0017ミリモル、0.01M/CH3CN)の溶液を蒸発させた。1mLのCHCl3中のケトン1(2006年5月4日に出願された米国仮特許出願第60/746,386号;93mg、0.165ミリモル)の溶液を、カニューレによって添加し、1mLのCHCl3ですすぎ落とした。反応物を氷浴中で冷却し、0.5mLのCHCl3中の(TBSNH)2の溶液を添加し、0.5mLのCHCl3ですすぎ落とした。0℃で30分後、反応物を室温(rt)に1夜温めた。揮発物を、N2流下に、次いで、1ミリバールで蒸発させた(室温で30分、さらに5℃で30分)。粗ヒドラゾンを、その後の反応に直接使用した。
【0065】
5‐[3‐((1S,2S)‐3,3‐ジブロモ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(3)
1mLのCHCl3中のヒドラゾン2(上述したようにして0.21ミリモルのケトンから調製した)の溶液を、MeOH(2.2mL)中のCuBr2 (325mg、1.46ミリモル)とEt3N (90μL、0.65ミリモル)の混合物にカニューレで移し、1mLのCHCl3.ですすぎ落とした。1時間後、10%濃度NH4OH/飽和NH4Clの溶液を添加し、混合物をCH2Cl2 (3×25mL)で抽出した。混ぜ合せたCH2Cl2溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(52mg、35%)を得た。
【0066】
5‐[3‐((1S,2S)‐3,3‐ジクロロ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(4)
1mLのCHCl3中のヒドラゾン2(上述したようにして11ミリモルのケトンから調製した)の溶液を、MeOH(1.2mL)中のCuCl2(107mg、0.80ミリモル)とEt3N(50μL、0.36ミリモル)の混合物にカニューレで移し、1mLのCHCl3ですすぎ落とした。1時間後、10%濃度NH4OH/飽和NH4Clの溶液(8 mL)を添加し、混合物をCH2Cl2 (3×30mL)で抽出した。混ぜ合せたCH2Cl2溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(0%→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(34mg、49%)を得た。
【0067】
5‐[3‐((S)‐3‐ブロモ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(5a)
1,2‐ジクロロエタン(2 mL)中のジブロマイド3(52mg、0.074ミリモル)と2‐tert‐ブチル‐1,1,3,3‐テトラメチルグアニジン(BTMG、0.8mL)の溶液を、室温で撹拌した。3日後、1M HClを添加し、混合物をCH2Cl2 (3×25mL)で抽出した。混ぜ合せたジクロロメタン溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(0%→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、15%のアルケン位置異性体5bで汚染された標示化合物を分離不可能な混合物(45mg、97%)として得た。
【0068】
5‐[3‐((S)‐3-クロロ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(6a)
1,2‐ジクロロエタン(0.5 mL)中のジクロライド4(12mg、0.019ミリモル)と2‐tert‐ブチル-1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(BTMG、0.2mL)の溶液を、60℃で撹拌した。70時間後、1M HCl (28mL)を添加し、混合物を20mLのCH2Cl2で抽出した。ジクロロメタン溶液を1M HCl (3×25mL)でさらに洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(0%→15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、15%のアルケン位置異性体6bによって汚染された標示化合物を分離不可能な混合物(10mg、93%)として得た。
【0069】
5‐(3‐{(S)‐3‐ブロモ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(7)と5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(8)
以前に開示されたDDQ手順を使用した(米国特許第7,091,231号);この手順により、15%のアルケン位置異性体で汚染された標示化合物を分離不可能な混合物として得た。
【0070】
5‐(3‐{(S)‐3‐ブロモ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(9)および5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(10)
以前に開示されたLiOH手順を60℃で1夜使用した(米国特許第7,091,231号);この手順により、15%の位置異性体によって汚染された標示化合物を分離不可能な混合物として得た。
【0071】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(11)
THF(0.4mL)中の9(10mg、0.02ミリモル)の−78℃溶液を、tert‐BuLi(60μL、0.01ミリモル、1.7M/ペンタン)で処理した。30分後、2mLの飽和NH4Cl溶液を添加し、得られた混合物を、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。混ぜ合せたジクロロメタン溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。粗生成物は臭化ビニル9をまだ含有しており、次の反応条件に再度供した:THF(0.2mL)とtert‐BuLi(100mL)を添加し、反応物を40℃で3時間撹拌し、次いで、上述したようにして処理した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0%→30%MeOH/CH2Cl2)により精製して、標示化合物(4mg、0.01ミリモル、50%)を得た。
【0072】
5‐(3‐{(S)‐3-クロロ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸イソプロピルエステル(12)
以前に開示されたDBU/2‐ヨードプロパン手順を使用した(米国特許第7,091,231号);この手順により、15%の他のアルケン位置異性体で汚染された標示化合物を分離不可能な化合物として得た。
【0073】
【化35】

【0074】
5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸および相応するメチルエステル(13a、b)
標示化合物を、スキーム1および米国第60/746,386号においてジアステレオマー混合物において説明されているようにして、最後は鏡像異性体的に純粋な(S)‐1‐(4-ブロモ‐フェニル)‐ヘキサン‐1‐オール(WO第2005/061449 A1号)から出発して調製した。
【0075】
5‐[3‐((S)‐3‐クロロ‐2‐{4‐[(R)‐1‐(4‐ニトロ‐ベンゾイルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(14)
THF(1mL)中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(25mL、0.13ミリモル)の溶液を、THF(1mL)中の上記アルコール(13a、24mg、0.052ミリモル)、4‐ニトロ安息香酸(26mg、0.15ミリモル)およびPh3P(34mg、0.13ミリモル)の氷冷溶液に添加した。溶液を室温に温め、15時間後、飽和NaHCO3溶液(15mL)を添加した。得られた混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、混ぜ合わせた酢酸エチル溶液を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0%→40%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(18mg、0.03ミリモル、57%)を得た。
【0076】
5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(15)
5%NaOH/MeOH(0.25mL、0.31ミリモル)、エステル14(18mg、0.029ミリモル)とTHF(0.05mL)の溶液を、室温で撹拌した。30分後、10mLの1M HCl溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。混ぜ合わせた酢酸エチル溶液を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0%→50%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(11mg、0.024ミリモル、82%)を得た。
【0077】
5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(16)
以前に開示されたLiOH手順(米国特許第7,091,231号)を、60℃で1夜使用した。
【0078】
【化36】

【0079】
5‐[3‐((1S,2S)‐3‐ブロモ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐3‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(5b、スキーム3)
Br2 (70μL、1.36ミリモル)を、ジクロロメタン(1.8mL)中のBTMG (600μL)の−78℃溶液に滴下して添加した。得られた無色溶液を室温に温め、15分間撹拌した。ジクロロメタン(1mL)中のヒドラゾン2(0.17ミリモルのケトン1から調製した)の溶液を添加し、1mLのジクロロメタンですすぎ落とした。室温で1時間後、反応物を0℃に冷却し、さらなるBr2 (70μL、1.36ミリモル)を添加した。反応物を室温に温め、1夜撹拌し、飽和NH4Cl溶液を添加することによって失活させた。得られた混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出し、混ぜ合わせたジクロロメタン溶液を塩水で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0%→50%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(51mg、50%)を得た。
【0080】
5‐(3‐{(1S,2S)‐3‐ブロモ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐3‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(17)
以前に開示されたDDQ手順を使用した(米国特許第7,091,231号)。
【0081】
5‐(3‐{(1S,2S)‐3‐ブロモ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐3‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(18)
以前に開示されたLiOH手順を60℃で1夜使用した(米国特許第7,091,231号)。
【0082】
【化37】

【0083】
5‐[3‐((1S,2R)‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐3‐メチレン‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(19)
トルエン(1.2mL)中のケトン1(143mg、0.25ミリモル)の溶液を、1.2mLのトルエン中のテッベ(Tebbe)試薬‐ビス(シクロペンタジエニル)‐μ‐クロロ(ジメチルアルミニウム)‐μ‐メチレンチタニウム(1.6mL、0.80ミリモル、0.5 M/トルエン)の氷冷溶液にカニューレで移し、1.2mLのトルエンですすぎ落とした。反応物を室温に温め、1時間後、0.2mLの6M NaOH(0℃)を添加することによって失活させた。得られた混合物を室温に温め、40mLのジクロロメタンで希釈し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(0%酢酸エチル/ヘキサン→100%)により精製して、標示化合物(97mg、86%)を得た。
【0084】
5‐[3‐((1S,2S)‐3‐ヒドロキシ‐3‐ヒドロキシメチル‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ-ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(20)
OsO4(0.32mL、0.05ミリモル、4質量%)の水溶液を、アセトン(2.2mL)中のアルケン19(59mg、0.10ミリモル)とNMO (4‐メチルモルホリン N‐オキシド、27mg、0.23ミリモル)の氷冷混合物に添加した。反応物を室温に温め、1時間後、5mLの飽和NaHCO3を添加した。得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、塩水で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0%→100%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(51mg、82%)を得た。
【0085】
5‐[3‐((1S,2S)‐3‐(tert‐ブチル‐ジメチル‐シラニルオキシメチル)‐3‐ヒドロキシ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(21)
TBSOTf (16μL、0.070ミリモル)を、ClCH2CH2Cl (0.5mL)中のアルコール20(37mg、0.063ミリモル)と2,6‐ルチジン(16μL、0.14ミリモル)の0℃溶液に添加した。反応物を室温に温め、2時間後、飽和NaHCO3溶液を添加した。得られた混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出し、混ぜ合せたジクロロメタン溶液を塩水で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(39mg、87%)を得た。
【0086】
5‐[3‐((S)‐3‐(tert‐ブチル‐ジメチル‐シラニルオキシメチル)‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(22)
ベンゼン(0.9 mL)中の21(46mg、0.065ミリモル)とメチル N‐(トリエチルアンモニウムスルホニル)カルバメート(バージェス(Burgess)試薬、62mg、0.26ミリモル)の溶液を50℃に加熱した。1時間後、反応物をH2Oを添加することによって失活させ、得られた混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。混ぜ合せた有機溶液を塩水で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(31mg、68%)を得た。
【0087】
5‐[3‐((S)‐3‐ヒドロキシメチル‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(23)
以前に開示されたHF・ピリジン手順を使用した(米国特許第7,091,231号)。
【0088】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3‐ヒドロキシメチル‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(24)
以前に開示されたDDQ手順を使用した(米国特許第7,091,231号)。
【0089】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3-ヒドロキシメチル‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(25)
以前に開示されたLiOH手順を60℃で1夜使用した(米国特許第7,091,231号)。
【0090】
【化38】

【0091】
5‐[3‐((1R,5S)‐2,3‐ジヒドロキシ‐5‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐4-オキソ‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(27)
OsO4 (220μL、0.036ミリモル、4質量%/H2O)の溶液を、5‐[3‐((1S,5S)‐5‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐4‐オキソ-シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(26) (39mg、0.070ミリモル;米国第60/746,386号参照)とNMO (16mg、0.14ミリモル)の0℃混合物に滴下して添加した。反応物を室温に温め、1時間後、5%NaHSO3溶液を添加することによって失活させた。得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出し、混ぜ合せた酢酸エチル溶液を塩水で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(15mg、36%)を得た。
【0092】
5‐[3‐((1R,5S)‐2,3‐ジアセトキシ‐5‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐4-オキソ‐シクロペンチル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(28)
Ac2O (100μL、1.06ミリモル)、Et3N (160μL、1.15ミリモル)およびDMAP (26mg、0.21ミリモル)を、ClCH2CH2Cl (0.5mL)中の上記ジオール(27、55mg、0.093ミリモル)の溶液に添加した。反応物を1夜撹拌し、酢酸エチルで希釈し、その後、1M HCl、飽和NaHCO3および塩水で洗浄した。その後、酢酸エチル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(32mg、51%)を得た。
【0093】
5‐[3‐((1S,5S)‐3‐アセトキシ‐5‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐4-オキソ‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(29)
DBU (15μL、0.10ミリモル)を、エーテル(0.5mL)中のジアセテート28(32mg、0.048ミリモル)の氷冷溶液に添加した。溶液を0℃で30分間撹拌し、その後、室温に温めた。1夜撹拌した後、1M HClを添加し、得られた混合物を酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。混ぜ合せた有機溶液を塩水で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0%→100%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(21mg、71%)を得た。
【0094】
5‐(3‐{(1S,5S)‐3-アセトキシ‐5‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐4‐オキソ‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(30)
以前に開示されたDDQ手順(米国特許第7,091,231号)を使用した。
【0095】
5‐(3‐{(S)‐3‐ヒドロキシ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐4‐オキソ‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(31)
K2CO3 (6mg、0.046ミリモル)を、メタノール(0.55mL)中の30(12mg、0.019ミリモル)の溶液に添加した。2時間後、過剰の飽和NH4Cl溶液を添加し、得られた混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。混ぜ合せた有機溶液を乾燥させ、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(5mg、58%)を得た。
【0096】
5‐(3‐{(S)‐3‐ヒドロキシ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐4-オキソ‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(32)
31(5mg、0.011ミリモル)、ウサギ肝臓エステラーゼ(3mg、Aldrich社)、DMSO (50μL)およびpH7.2のリン酸緩衝液(0.5mL)の混合物を、室温で1夜撹拌した。反応物をCH2Cl2で希釈し、H2Oと塩水で洗浄した。得られた有機溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(0%→30%メタノール/ジクロロメタン)により精製して、標示化合物(1mg、21%)を得た。
【0097】
【化39】

【0098】
2‐アリルチオフェン(33)
n‐ブチルリチウム(21.5 mL, 34.4 ミリモル)を、エーテル(60mL)中のチオフェン(2.5mL、31.2ミリモル)の氷冷溶液に添加した。1.5時間後、混合物を−78℃冷却し、臭化アリル(2.9mL、34.3ミリモル)とCuCN (325mg、3.6 ミリモル)を添加した。得られた混合物を0℃で10分間撹拌し、室温に温めた。50分後、飽和NH4Cl溶液(100mL)を添加し、混合物をエーテル(2×100mL)で抽出した。混ぜ合わせたエーテル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させて、標示化合物(3.668g、29.5ミリモル、95%)を得た。
【0099】
2‐(3‐ヨード‐プロピル)‐チオフェン(34)
Cp2ZrHCl (9.141g、35.4ミリモル)を、THF (50mL)中の33(3.668g、29.5ミリモル)の溶液に添加した。混合物を40℃で1.5時間撹拌し、0℃に冷却し、その後、N‐ヨードスクシンイミド(NIS、7.972g、35.4ミリモル)で処理した。反応物を室温に温め、75分後、100mLの飽和NaHCO3溶液を添加した。混合物をエーテル(2×100mL)で抽出し、混ぜ合せたエーテル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco Combiflash装置(330gのシリカゲルカラム、0%→20%酢酸エチル/ヘキサン)上で精製して、標示化合物(4.558g、18.1ミリモル、61%)を得た。
【0100】
【化40】

【0101】
ヘキセ‐5‐エン酸((1S,2S)‐2‐ヒドロキシ‐1‐メチル‐2‐フェニル‐エチル)‐メチル‐アミド(36)
Myers, A.G.; Yang, B.H.; Chen, H.; McKinstry, L.; Kopecky, D.J.; Gleason, J.L. J.Am.Chem.Soc. 1997, 119, 6496に記載された手順と同じ手順に従った:
(COCl)2とDMFを、CH2Cl2(14mL)中の6‐ヘキセン酸(35、3.168g、27.7ミリモル)の溶液に添加した。2時間後、溶液を45mLのCH2Cl2中の(+)‐シュードエフェドリン(3.818g、23.1ミリモル)とトリエチルアミン(4.5mL、32.3ミリモル)の氷冷溶液にカニューレで移した。得られた混合物を室温に温め、10分後、5mLの水を添加した。混合物を塩水(3×25mL)で洗浄し、CH2Cl2層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco Combiflash装置(330gのシリカゲルカラム、20%→100% 酢酸エチル/ヘキサン)上で精製して、標示化合物(4.795g、18.3ミリモル、79%)を得た。
【0102】
(S)‐2‐(3‐チオフェン‐2‐イル-プロピル)‐ヘキセ‐5‐エン酸((1S,2S)‐2‐ヒドロキシ‐1‐メチル‐2‐フェニル‐エチル)‐メチル‐アミド(37)
Myers, A.G.; Yang, B.H.; Chen, H.; McKinstry, L.; Kopecky, D.J.; Gleason, J.L. J.Am.Chem.Soc. 1997, 119, 6496に記載された手順と同じ手順に従った:
n‐BuLi(5.7mL、14.3ミリモル)を、10mLのTHF中のLiCl (1.965g、46.3ミリモル、真空下で火力乾燥させた)とi‐Pr2NH (2.1mL、14.9ミリモル)の−78℃混合物に添加した。混合物を0℃で5分間撹拌し、その後、−78℃に再冷却した。この時点で、THF (18mL)中のアミド34(1.949g、7.5ミリモル)の溶液を5分に亘って添加し(カニューレにより)、5mLのTHFですすぎ落とした。得られた混合物を−78℃で1時間、0℃で15分および室温で5分撹拌した。反応物を0℃に冷却し、2mLのTHF中のイオジド34(1.271g、5.0ミリモル)の溶液をカニューレで添加し、1mLのTHFですすぎ落とした。反応物を0℃で1夜撹拌し、その後、50mLの飽和NH4Cl溶液を添加することによって失活させた。得られた混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、混ぜ合せた酢酸エチル溶液を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco社によるCombiflash装置におけるフラッシュクロマトグラフィー(330gのシリカゲル、10%→85% 酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(1.793g、5.0ミリモル、100%)を得た。
【0103】
(S)‐1‐{4‐[(S)‐1‐(tert‐ブチル‐ジメチル‐シラニルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐2‐(3‐チオフェン‐2‐イル‐プロピル)‐ヘキセ‐5‐エン‐1‐オン(39)
tert‐BuLi (0.3mL、0.51ミリモル、1.7M/ペンタン)を、0.5mLのTHF中の臭化アリール38(86mg、0.25ミリモル、米国仮特許出願第60/894,267号)の−78℃溶液に添加した。溶液を40分間撹拌し、その後、下記に記載するようにして使用した。
別のフラスコにおいて、n‐BuLi (0.11mL、0.18ミリモル)を、0.5mLのTHF中のアミド37(65mg、0.17ミリモル)の−78℃溶液に添加した。20分後、上記で調製したアリールリチウム溶液をカニューレにより添加した。反応物を0℃に温め、30分後、i‐Pr2NH (24μL、0.17ミリモル)を、次いで、10mLの10%HOAc/エーテルを添加した。得られた混合物を1時間撹拌し、その後、10mLの飽和NaHCO3溶液を添加した。得られた混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、混ぜ合せた溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物を、Teledyne Isco社によるCombiflash装置を使用してのフラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカゲル、0%→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(47mg、0.092ミリモル、54%)を得た。
【0104】
tert‐ブチル‐ジメチル‐((S)‐1‐{4‐[(S)‐1‐メチレン‐2‐(3‐チオフェン‐2‐イル‐プロピル)‐ヘキセ‐5‐エニル]‐フェニル}‐ヘキシルオキシ)‐シラン(40)
TMSCH2Li (1.2mL、1.2ミリモル、1M/THF)を、5mLのTHF中のケトン39(645mg、1.26ミリモル)の−78℃溶液に添加した。反応物を0℃で15分間撹拌し、その後、50mLの飽和NH4Cl溶液を添加した。得られた混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、混ぜ合せた酢酸エチル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。
粗第三級アルコールを、ベンゼンと共蒸発させ、2.5mLのTHFに取込ませ、溶液を、2.5mLのTHF中のKH (505mg、3.8ミリモル、油中30%)の混合物にカニューレで移した。50分後、反応物を氷浴中で冷却し、50mLの飽和NH4Cl溶液を添加した。混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、混ぜ合せた酢酸エチル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。Teledyne Isco社によるCombiflash装置におけるフラッシュクロマトグラフィー(120gのシリカゲルシリカゲル、0%→15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(119mg、0.39ミリモル、31%)を、271mgの混合画分と一緒に得た。
【0105】
tert‐ブチル‐ジメチル‐((S)‐1‐{4‐[(S)‐5‐(3‐チオフェン‐2‐イル‐プロピル)‐シクロペンテ‐1‐エニル]‐フェニル}‐ヘキシルオキシ)‐シラン(41)
ジエン40(199mg、0.39ミリモル)とグラブス第二世代触媒(33mg、0.04ミリモル、Aldrich社)のトルエン(39mL)溶液を、50℃で3時間撹拌した。反応物を1夜フリーザーに保存し、その後、蒸発させ、Teledyne Isco社によるCombiflash装置を使用してのフラッシュクロマトグラフィー(80gのシリカゲル、0%→10%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(177mg、0.37ミリモル、94%)を得た。
【0106】
5‐[3‐((S)‐2‐{4‐[(S)‐1‐(tert‐ブチル‐ジメチル‐シラニルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルバルデヒド(42a)
n‐ブチルリチウム(0.14mL、0.22ミリモル、1.6M/ヘキサン)を、0.5mLのエーテル中の41(53mg、0.11ミリモル)の氷冷溶液に添加した。1時間後、DMF(85μL、1.1ミリモル)を添加し、反応物を40分間撹拌した。この時点で、反応物を、10mLの飽和NH4Cl溶液を添加することによって失活させた。混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、混ぜ合せた酢酸エチル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco社によるCombiflash装置を使用してのフラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカゲル、0%→15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(43mg、0.084ミリモル、77%)を得た。
【0107】
5‐[3‐((S)‐2‐{4‐[(S)‐1‐(tert‐ブチル‐ジメチル‐シラニルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(42b)
酢酸(12μL、0.21ミリモル)、NaCN (25mg、0.51ミリモル)およびMnO2 (152mg、1.7ミリモル)を、メタノール(0.5mL)中の42a (43mg、0.084ミリモル)の混合物に添加した。混合物を18時間撹拌し、その後、セライトで濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を水(20mL)で洗浄し、水性層を酢酸エチル(20mL)でさらに抽出した。混ぜ合せた酢酸エチル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させて、標示化合物(45mg、0.083ミリモル、99%)を得た。
【0108】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(43)
TBAF (0.4mL、0.4ミリモル、1M/THF)を42b (45mg、0.083ミリモル)に添加し、得られた溶液を4時間撹拌せしめた。飽和NH4Cl (20mL)溶液を添加し、混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。混ぜ合せた酢酸エチル溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco社によるCombiflash装置を使用してのフラッシュクロマトグラフィー(330gのシリカゲル、0%→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(26mg、0.061ミリモル、73%)を得た。
【0109】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(44)
LiOH (0.5mL、0.5ミリモル、1M)を、43(14mg、0.033ミリモル)のTHF (1.5mL)溶液に添加した。混合物を60℃で1夜撹拌し、室温に冷却し、その後、1M HCl (10mL)を添加することによって失活させた。混合物をCH2Cl2 (3×15mL)で抽出し、混ぜ合せたCH2Cl2溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させて、標示化合物(13mg、0.031ミリモル、95%)を残存させた。
【0110】
【化41】

【0111】
5‐[3‐((S)‐2‐{4‐[(R)‐1‐(4‐ニトロ‐ベンゾイルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(45)
1mLのTHF中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD、53μL、0.27ミリモル)を、43(46mg、0.11ミリモル)、Ph3P (66mg、0.25ミリモル)および4‐ニトロ安息香酸(50mg、0.30ミリモル)の氷冷溶液にカニューレで移した。溶液を室温に温め、2.5時間後、20mLの飽和NaHCO3溶液を添加した。得られた混合物を酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、混ぜ合せた溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco社によるCombiflash装置を使用してのフラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカゲル、0%→15%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(40mg、0.069ミリモル、63%)を得た。
【0112】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(46)
メタノール(0.5mL)中の45(40mg、0.069ミリモル)、K2CO3(10mg、0.072ミリモル)の混合物を室温で撹拌した。1時間後、ジエステルは溶解しておらず、従って、0.2mLのTHFを添加した。反応物を1.5時間さらに撹拌し、その後、10mLの1M HClを添加した。混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、混ぜ合せた溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco社によるCombiflash装置を使用してのフラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカゲル、0%→20%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(22mg、0.051ミリモル、75%)を得た。
【0113】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(47)
Sジアステレオマーについて上記で説明した手順を使用した。
【0114】
【化42】

【0115】
5‐[3‐((S)‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐3‐トリフルオロメタンスルホニルオキシ‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(48)
4.6mLのDMF中のケトン1(1.0401g、1.85ミリモル)の溶液を、4.6mLのDMF中のNaH(255mg、6.38ミリモル、60%/油)の氷冷混合物にカニューレで移した。3時間後、0.5mLのDMF中のPhNTf2 (875mg、2.45ミリモル)溶液を添加し、反応混合物を室温に温めた。1夜撹拌した後、反応物を、10mLの飽和NaHCO3溶液を添加することによって失活させた。水50mLと30mLの飽和NH4Cl溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。混ぜ合せた酢酸エチル溶液を、水(3×50mL)と塩水(50mL)で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物を、Teledyne Isco社によるCombiflash装置を使用してのフラッシュクロマトグラフィー(120gのシリカゲル、0%→100% 酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、標示化合物(174mg、14%)を相応する遊離酸(569mg、45%)と一緒に得た。
【0116】
5‐[3‐((S)‐3‐シアノ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(49)
1mLのCH3CN中のビニルトリフラート48(61mg、0.088ミリモル)の溶液を、NaCN (21mg、0.42ミリモル、真空下に105℃で3日間に亘って乾燥させた)、CuI (13mg、0.069ミリモル)および(Ph3P)4Pd (8mg、0.0066ミリモル)を含むフラスコにカニューレで移し、1mLのCH3CNですすぎ落とした。反応物を90℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、その後、セライトで濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を20mLの水と20mLの塩水で洗浄し、その後、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco社によるCombiflash装置(4gのシリカゲルカラム、0%→50%酢酸エチル/ヘキサン)において精製して、標示化合物(41mg、88%)を得た。
【0117】
5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステルおよび5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(50)
以前に開示されたDDQ手順を使用した(米国第20060205800号)。個々のジアステレオマーを、この時点で、HPLC (Phenomenex 50mm×250mm シリカゲルカラム、20%酢酸エチル/ヘキサン、注入毎に12mg/2mL;反応時間107分および117分)によって分離することができた。
【0118】
5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸および5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(51)
化合物44について説明した手順を使用した。
【0119】
5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸 2‐ヒドロキシ‐エチルエステル(52、50の遅溶出性ジアステレオマーから得られる)
以前に開示された手順を使用した(2007年11月9日に出願された米国仮特許出願第60986849号;本明細書に参考として合体させる)。
【0120】
【化43】

【0121】
5‐[3‐((1S,2S)‐3‐シアノ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐3‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(53)
0.4mLのTHF中のケトン1(109mg、0.19ミリモル)の溶液を、2mLのTHF中のLiHMDS(380μL、0.38ミリモル、1M/THF)の−78℃溶液に添加し(カニューレにより)、0.2mLのTHFですすぎ落とした。30分後、0.7mLのTHF中のコミンズ(Comin's)試薬、即ち、N‐(5‐クロロ‐2‐ピリジル)ビス(トリフルオロメタンスルホンアミド) (112mg、0.29ミリモル)の溶液をカニューレで添加し、0.3mLのTHFですすぎ落とした。反応物をさらに30分撹拌し、その後、2mLの飽和NH4Cl溶液を添加することによって失活させた。混合物を酢酸エチル(3×15mL)で抽出し、混ぜ合せた溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物を、Teledyne Isco社のCombiflash装置(12gのシリカゲルカラム、0%→40%酢酸エチル/ヘキサン)を使用し、その後、HPLC (Phenomenex 50mm×250mm シリカゲルカラム、10%→15%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、標示化合物(69mg、51%)を得た。
【0122】
5‐(3‐{(1S,2S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐3‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(56)
合成の残り部分は、スキーム10に示しているように、また、48→51の転換について上記で説明したようにして実施した。
【0123】
【化44】

【0124】
5‐[3‐((S)‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐3‐トリメチルスタンナニル‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(57)
Me6Sn2 (120μL、0.58ミリモル)を、15mLのTHF中のトリフラート48(264mg、0.38ミリモル)、LiCl (196mg、4.62ミリモル)および(Ph3P)4Pd (76mg、0.066ミリモル)の混合物に添加した。溶液を、N2をバブリングすることによって脱酸素処理し、次いで、76℃で1夜加熱した。出発物質がまだ存在しており(TLC)、従って、さらなるMe6Sn3 (250μL、1.21ミリモル)を添加し、混合物を85℃で1夜加熱した。その後、反応物を、飽和NaHCO3溶液(10mL)を添加することによって失活させた。得られた混合物を40mLの飽和NaHCO3溶液で希釈し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。混ぜ合せた溶液を30mLの塩水で洗浄し、その後、、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。
【0125】
5‐[3‐((S)‐3‐フルオロ‐2‐{4‐[1‐(4‐メトキシ‐ベンジルオキシ)‐ヘキシル]‐フェニル}‐シクロペンテ‐2‐エニル)‐プロピル]‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(58)
Marcus A. Tius and Joel K. Kawakami Tetrahedron 1995, 51,3997に記載された手順と同様な手順を使用した。
0.37mLのCH2Cl2中のトリフル酸(37μL、0.42ミリモル)の溶液を、2.8mLのCH2Cl2中のAg2CO3 (83mg、0.30ミリモル)の混合物に添加し、フラスコをアルミニウムホイルで覆った。30分後、2.8mLのCH2Cl2中の57(およそ0.38ミリモル、上記から直接)と2,6‐ジ‐tert‐ブチル-4‐メチルピリジン(49mg、0.24ミリモル)の溶液を、カニューレによって滴下して添加し、1mLのCH2Cl2ですすぎ落とした。この時点で、5.5mLのCH2Cl2中のXeF2 (82mg、0.48ミリモル)の溶液を、カニューレで添加した。反応物を1時間撹拌し、その後、10mLの飽和NaHCO3溶液を添加することによって失活させた。得られた混合物をCH2Cl2 (3×30mL)で抽出し、混ぜ合せた溶液を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残留物をTeledyne Isco社のCombiflash装置におけるフラッシュクロマトグラフィー(40gのシリカゲルカラム、0%→100% 酢酸エチル/ヘキサン)、およびその後のHPLC (Phenomenex 50mm×250mm シリカゲルカラム、5%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、標示化合物(12mg、5%)を得た。
【0126】
5‐(3‐{(S)‐3‐フルオロ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(60)
58→60の転換は、スキーム11に示したようにして、以前に開示された手順(US 20060205800号)を使用して実施した。
【0127】
【化45】

【0128】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3‐トリフルオロメタンスルホニルオキシ‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(61)
以前に開示されたDDQ手順を使用した(米国特許第20060205800号)。
【0129】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3‐メチル‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル(62)
メチルリチウム(300μL、0.48ミリモル、1.6M/エーテル)を、0.7mLのTHF中のCuI(73mg、0.38ミリモル)の氷冷混合物に添加した。30分後、0.3mLのTHF中のトリフラート61(53mg、0.091ミリモル)の溶液をカニューレによって添加して、0.3mLのTHFですすぎ落とした。反応物を15℃で1夜撹拌し、その後、室温に温め、さらに1夜撹拌した。この時点で、稀発物を蒸発させ、残留物をTeledyne Isco社のCombiflash装置(4gのシリカゲルカラム、0%→40%酢酸エチル/ヘキサン)において精製し、標示化合物(7mg、16%)を得た。
【0130】
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3‐メチル‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸
化合物44について説明した手順を使用した。
【0131】
生体外試験
2006年10月26日に出願された米国特許出願第11/553,143号に、下記の表の生体外データを得るのに使用する方法が記載されている。
【化46】

【化47】

【化48】

【0132】
生体内試験
米国特許第7,091,231号に、これらの生体内試験において使用する方法が記載されている。
【化49】

【化50】

【0133】
治療例
以下は、人を本明細書において開示する化合物によって如何にして治療し得るかを示す推定実施例である:
治療例1:0.1%のH1を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例2:0.1%のH2を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例3:0.1%のH3を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例4:0.1%のH4を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0134】
治療例5:0.1%のH5を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例6:0.1%のH6を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例7:0.1%のH7を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例8:0.1%のH8を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0135】
【化51】

【0136】
治療例9:0.1%のH9を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例10:0.1%のH10を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例11:0.1%のH11を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例12:0.1%のH12を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0137】
治療例13:0.1%のH13を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例14:0.1%のH14を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例15:0.1%のH15を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例16:0.1%のH16を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0138】
【化52】

【0139】
治療例17:0.1%のH17を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例18:0.1%のH18を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例19:0.1%のH19を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例20:0.1%のH20を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0140】
治療例21:0.1%のH21を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例22:0.1%のH22を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例23:0.1%のH23を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例24:0.1%のH24を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0141】
【化53】

【0142】
治療例25:0.1%のH25を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例26:0.1%のH26を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例27:0.1%のH27を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例28:0.1%のH28を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0143】
治療例29:0.1%のH29を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例30:0.1%のH30を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例31:0.1%のH31を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例32:0.1%のH32を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0144】
【化54】

【0145】
治療例33:0.1%のH33を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例34:0.1%のH34を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例35:0.1%のH35を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例36:0.1%のH36を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0146】
治療例37:0.1%のH37を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例38:0.1%のH38を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例39:0.1%のH39を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例40:0.1%のH40を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0147】
【化55】

【0148】
治療例41:0.1%のH41を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例42:0.1%のH42を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例43:0.1%のH43を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例44:0.1%のH44を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0149】
治療例45:0.1%のH45を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例46:0.1%のH46を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例47:0.1%のH47を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例48:0.1%のH48を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0150】
【化56】

【0151】
治療例49:0.1%のH49を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例50:0.1%のH50を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例51:0.1%のH51を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例52:0.1%のH52を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0152】
治療例53:0.1%のH53を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例54:0.1%のH54を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例55:0.1%のH55を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
治療例56:0.1%のH56を含有する水性液を、眼内圧上昇を患っている人の眼に局所投与する。投与数時間後に、その人の眼内圧は降下する。液滴を1日に2回投与すると、眼圧は、治療を続けている限り低いままである。
【0153】
【化57】

【0154】
上記の説明は、本発明を実施するのに使用し得る特定の方法および組成物を詳述しており、意図する最良の形態を示している。しかしながら、当業者にとっては、所望の薬理特性を有するさらなる化合物を同様な方法で調製し得ること、また、開示した化合物は種々の出発化合物から種々の化学反応を介しても得ることができることが明白である。同様に、種々の製薬組成物も、実質的に同じ結果でもって調製し使用することができる。従って、詳細ではあるが、上記は、明細書に示されており、本発明の範囲全体を限定するものと解釈すべきではなく、むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ決定すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式を有する化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化1】

(式中、点線は、結合の存在または不存在を示し;
Yは、有機酸官能基、またはその14個までの炭素原子を含むアミドもしくはエステルであるか;或いは、Yは、ヒドロキシメチル、またはその14個までの炭素原子を含むエーテルであるか;或いは、Yは、テトラゾリル官能基であり;
Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐、または‐CH2C≡C‐(CH2)3‐であり、これらにおいて、1個または2個の炭素原子はSまたはOによって置換し得;或いは、Aは、‐(CH2)m‐Ar‐(CH2)o‐であり、Arはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mとoの和は1、2、3または4であり、1個の‐CH2‐はSまたはOによって置換し得、1個の‐CH2‐CH2‐は‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得;
U1およびU2は、個々に、H、O、OH、I、Br、Cl、F、CF3、CN、またはCH2OHであり;
Jは、下記であり;
【化2】

U3は、H、OH、I、Br、Cl、F、CN、C1-6 アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはC1-6 ヒドロキシアルキルであり;そして、
Bは、アリールまたはヘテロアリールである)。
【請求項2】
下記の式を有する化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化3】

(式中、点線は、結合の存在または不存在を示し;
Yは、カルボン酸、またはそのバイオイソスターであり;
Aは、‐(CH2)6‐、シス‐CH2CH=CH‐(CH2)3‐、または‐CH2C≡C‐(CH2)3‐であり、これらにおいて、1個または2個の炭素原子はSまたはOによって置換し得;或いは、Aは、‐(CH2)m‐Ar‐(CH2)o‐であり、Arはインターアリーレンまたはヘテロインターアリーレンであり、mとoの和は1、2、3または4であり、1個の‐CH2‐はSまたはOによって置換し得、1個の‐CH2‐CH2‐は‐CH=CH‐または‐C≡C‐によって置換し得;
U1およびU2は、個々に、H、O、OH、I、Br、Cl、F、CF3、CN、またはCH2OHであり;
Jは、下記であり;
【化4】

U3は、H、OH、I、Br、Cl、F、CN、C1-6アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはC1-6ヒドロキシアルキルであり;そして、
Bは、アリールまたはヘテロアリールである)。
【請求項3】
Yが、CO2R2、CON(R2)2、CON(OR2)R2、CON(CH2CH2OH)2、CONH(CH2CH2OH)、CH2OH、P(O)(OH)2、CONHSO2R2、SO2N(R2)2、SO2NHR2、下記:
【化5】

(式中、R2は、個々に、H、C1〜C6アルキル、非置換フェニルまたは非置換ビフェニルである)
である、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Aが、(3‐メチルフェノキシ)メチルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
Aが、(4‐ブチ‐2‐イニルオキシ)メチルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
Aが、2‐(2‐エチルチオ)チアゾール‐4‐イルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
Aが、2‐(3‐プロピル)チアゾール‐5‐イルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
Aが、3‐(メトキシメチル)フェニルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
Aが、3‐(3‐プロピル)フェニルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項10】
Aが、3‐メチルフェネチルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
Aが、4‐(2‐エチル)フェニルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項12】
Aが、4‐フェネチルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
Aが、4‐メトキシブチルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項14】
Aが、5‐(メトキシメチル)フラン‐2‐イルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項15】
Aが、5‐(メトキシメチル)チオフェン‐2‐イルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項16】
Aが、5‐(3‐プロピル)フラン‐2‐イルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項17】
Aが、5‐(3‐プロピル)チオフェン‐2‐イルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項18】
Aが、6‐ヘキシルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項19】
Aが、(Z)‐6‐ヘキセ‐4‐エニルである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項20】
Bが、置換または非置換フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項21】
Bが、置換または非置換チエニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項22】
Bが、置換または非置換ナフチルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項23】
Bが、置換または非置換フリルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項24】
Bが、置換または非置換ピリジニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項25】
Bが、置換または非置換ベンゾチエニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項26】
Bが、置換または非置換インダニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項27】
Bが、置換または非置換テトラロニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項28】
Bが、1、2、3、4または5個の置換基を有し;各置換基が、1個以上の炭素、フッ素、塩素、臭素または酸素原子を有し;全ての置換基は、まとめると、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子;0、1、2、3、4、5、6、7、8または9個のフッ素原子;0、1、2または3個の塩素原子;0、1、2または3個の臭素原子;および0、1、2または3個の酸素原子からなる、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項29】
Bが、式CaHbOcの置換基を有し;aが、0、1、2、3、4、5、6、7、8または9であり、bが、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18または19であり;そして、cが、0、1、2または3である、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項30】
Bが、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有する1、2、3または4個のアルキル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項31】
Bが、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子および1または2個のヒドロキシ成分を有するヒドロキシアルキル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項32】
Bが、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子を有する1個のアルキル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項33】
Bが、1、2、3または4個のハロゲン置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項34】
Bが、1、2、3または4個のクロロ置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項35】
Bが、1個のクロロ置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項36】
Bが、2個のクロロ置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項37】
Bが、1、2、3または4個のトリフルオロメチル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項38】
Bが、1、2または3個のトリフルオロメチル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項39】
Bが、1個のトリフルオロメチル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項40】
Bが、2個のトリフルオロメチル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項41】
Bが、1個のヒドロキシル置換基を有する、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項42】
Bが、非置換フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項43】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシヘプチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項44】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシヘキシル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項45】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシペンチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項46】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシブチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項47】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシ‐2,2‐ジメチルプロピル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項48】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシ‐2-メチルプロピル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項49】
Bが、4‐(3‐ヒドロキシ‐2‐メチルオクタン‐2‐イル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項50】
Bが、4‐(3‐ヒドロキシ‐2‐メチルヘプタン‐2‐イル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項51】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシプロピル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項52】
Bが、4‐(ヒドロキシ(1‐プロピルシクロブチル)メチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項53】
Bが、3‐(ヒドロキシ(1‐プロピルシクロブチル)メチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項54】
Bが、4‐(ヒドロキシ(1‐(ヒドロキシメチル)シクロブチル)メチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項55】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシ‐2‐メチルプロパン‐2‐イル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項56】
Bが、2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン‐5‐イルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項57】
Bが、4‐ヘキシルフェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項58】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシ‐5,5‐ジメチルヘキシル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項59】
Bが、4‐(3‐シクロヘキシル‐1‐ヒドロキシプロピル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項60】
Bが、4‐(ヒドロキシ(1‐ヒドロキシシクロブチル)メチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項61】
Bが、4‐(シクロヘキシル(ヒドロキシ)メチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項62】
Bが、4‐(2‐シクロヘキシル‐1‐ヒドロキシエチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項63】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシ‐3‐フェニルプロピル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項64】
Bが、4‐tert‐ブチルフェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項65】
Bが、4‐(ヒドロキシ(フェニル)メチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項66】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシ‐2‐フェニルエチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項67】
Bが、4‐(シクロヘキシルメチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項68】
Bが、1‐ヒドロキシ‐2,3‐ジヒドロ‐1H‐インデン‐5‐イルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項69】
Bが、4‐(1‐ヒドロキシシクロブチル)フェニルである、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物。
【請求項70】
U1が、Hである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項71】
U1が、Oである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項72】
U1が、Iである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項73】
U1が、Brである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項74】
U1が、Clである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項75】
U1が、Fである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項76】
U1が、CNである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項77】
U1が、CH2OHである、請求項1〜69のいずれか1項記載の化合物。
【請求項78】
U2が、Hである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項79】
U2が、Oである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項80】
U2が、Iである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項81】
U2が、Brである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項82】
U2が、Clである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項83】
U2が、Fである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項84】
U2が、CNである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項85】
U2が、CH2OHである、請求項1〜77のいずれか1項記載の化合物。
【請求項86】
U3が、Hである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項87】
U3が、Oである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項88】
U3が、Iである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項89】
U3が、Brである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項90】
U3が、Clである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項91】
U3が、Fである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項92】
U3が、CNである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項93】
U3が、C1-6アルキルである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項94】
U3が、C1-6ヒドロキシアルキルである、請求項1〜85のいずれか1項記載の化合物。
【請求項95】
下記の式ではない、請求項1記載の化合物。
【化6】

【請求項96】
Bが、置換アリールまたはヘテロアリールである、請求項1記載の化合物。
【請求項97】
下記の式を有する請求項1記載の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化7】

(式中、xは、3、4または5である)。
【請求項98】
下記の式を有する請求項1〜19および70〜97のいずれか1項記載の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化8】

【請求項99】
下記の式を有する請求項1〜19および70〜98のいずれか1項記載の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化9】

【請求項100】
下記の式を有する請求項1〜19および70〜99のいずれか1項記載の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化10】

【請求項101】
下記の式を有する請求項1〜19および70〜100のいずれか1項記載の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化11】

【請求項102】
下記の式を有する請求項1〜19および70〜99のいずれか1項記載の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化12】

【請求項103】
下記の式を有する請求項1〜19および70〜98のいずれか1項記載の化合物、またはその製薬上許容し得る塩、またはそのプロドラッグ:
【化13】

【請求項104】
請求項1〜103のいずれか1項記載の化合物を含み、眼科的に許容し得る液体である組成物。
【請求項105】
請求項1〜103のいずれか1項記載の化合物の、哺乳類の緑内障または高眼圧症の治療用医薬品の製造における使用。
【請求項106】
請求項1〜103のいずれか1項記載の化合物を緑内障または高眼圧症の治療のために哺乳類に投与することを含む方法。
【請求項107】
下記から選ばれる、請求項1記載の化合物:
5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル;
5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル} -プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3‐メチル‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3‐メチル‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル;
5‐(3‐{(S)‐3‐フルオロ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐3‐フルオロ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル;
5‐(3‐{(1S,2S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐3‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(1S,2S)‐3‐シアノ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐3‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸メチルエステル;
5‐(3‐{(S)‐3‐ブロモ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸イソプロピルエステル;
5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐((R)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐3‐クロロ‐2‐[4‐((S)‐1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(1S,2S)‐3‐ブロモ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐シクロペンテ‐3‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;
5‐(3‐{(S)‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐3‐ヒドロキシメチル‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸;および、
5‐(3‐{(S)‐3‐ヒドロキシ‐2‐[4‐(1‐ヒドロキシ‐ヘキシル)‐フェニル]‐4‐オキソ‐シクロペンテ‐2‐エニル}‐プロピル)‐チオフェン‐2‐カルボン酸(32)。

【公表番号】特表2010−516778(P2010−516778A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547368(P2009−547368)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/051568
【国際公開番号】WO2008/091818
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(390040637)アラーガン インコーポレイテッド (117)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】