説明

治療計画システム、照射分割パターン管理装置及び照射分割パターン設定装置

【課題】線量分割パターン及び実行パターンを含む照射分割パターンを適切に設定することができる治療計画システムを得ることを目的とする。
【解決手段】放射線の総照射線量da13を分割照射する照射回数da14と、分割された線量を照射する照射間隔区分を含むパターンである実行パターンda15とを含む照射分割パターンda16を、患部の部位を分類する治療部位da12及び総照射線量da13に対応させて管理する照射分割パターン管理装置2と、患部に照射する総照射線量da13及び患部の治療部位da12に基づいて、照射分割パターン管理装置2に管理された照射分割パターンda16を取得し、患部に対する照射条件に照射分割パターンda16を設定した治療計画data4を作成する照射分割パターン設定装置1と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線や荷電粒子線(以下、荷電粒子線も含めて放射線と呼ぶ)を、癌等の患部に照射し治療を行う医療装置(放射線治療装置や粒子線治療装置等)において用いられる治療計画システムに関する。
【背景技術】
【0002】
放射線治療装置や粒子線治療装置は、癌等の患部に高照射線量を選択的に照射することにより、治療患部の組織を破壊すると共に、治療患部の周りの正常組織に対する損傷を最小限にすることが求められる。以下、粒子線治療装置を含めて放射線治療装置と呼び、特に粒子線治療装置を区別する場合は、粒子線治療装置と呼ぶことにする。治療計画システムは、放射線治療に先立ち、治療患部の組織を破壊すると共に、治療患部の周りの正常組織に対する損傷を最小限にするために、適切な照射条件を決定する。
【0003】
従来の放射線治療計画装置は、患部に照射する1回当たりの放射線の線量、1日当たりの放射線治療の回数(分割回数)、および、放射線治療を行う日数等である、いわゆる、線量分割方式を容易に決定するために、線量分割テーブルを適用していた(例えば、特許文献1)。特許文献1の放射線治療計画装置は、放射線の線量分割パターンを照射総線量ごとに分類し格納する線量分割テーブルと、作業者によって入力される放射線の総線量に基づいて、前記線量分割テーブルから前記総線量に該当する線量分割パターンを検索する検索手段と、該検索手段が検索した線量分割パターンの未知数部分を計算し、入力された総線量に該当する線量分割パターンを生成する線量分割パターン生成手段とを具備していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−15088号公報(0015段〜0021段、図1、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の放射線治療計画装置は、決定した総線量を何分割で照射するか、すなわち線量分割パターンを決定するのみであり、毎日照射するのか1日置きに照射するか等の実行パターンを決定することはなかった。例えば、総線量30Grayを3分割すると指定した場合、10Gray×3回と決定することはできるが、10Grayを毎日照射するのか1日置きに照射するか等は決定することはなかった。すなわち、特許文献1の放射線治療計画装置は、線量分割パターンで規定した条件での各照射を、どのような照射間隔区分(毎日、1日置き等)で照射するか、すなわち照射の実行パターンを含む照射分割パターンを決定していなかった。
【0006】
放射線治療計画において、総線量の分割回数の決定、すなわち線量分割パターンの決定ばかりでなく、分割された1回線量を毎日照射するのか1日置きに照射するか等の実行パターンを決定することも必要である。一般的に、健康な人体組織は、照射された放射線によって生じる損傷から回復する能力がある。しかし、患者の状態によっては、損傷から回復するのに、通常より長い期間が必要な場合もある。また、化学療法等の他の治療方法を併用している患者は、他の治療方法による患者の人体状況や治療実施時間等の状況により、毎日照射することが困難な場合もある。放射線治療計画において、線量分割パターン及び実行パターンを適切に決定することが求められていた。
【0007】
また、実際に治療を行う放射線治療装置は、治療計画システムから医療業界標準規格であるDICOM(Digital Imaging and COmmunicationsin Medicine)と呼ばれる形式で
治療計画を取得し、そこに設定されている線量分割パターンに従って照射(治療)を行うため、実際に照射を行う実行パターンを適切に設定するには、治療計画に実行パターンを設定するフェーズ(操作)が必要になる。このような実行パターンの設定作業を患者ごとに適切に行うためには、人為的なミスを防止し、適切に設定を行うことができる支援体制の構築が必要である。
【0008】
本発明は、線量分割パターン及び実行パターンを含む照射分割パターンを適切に設定することができる治療計画システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
放射線の総照射線量を分割照射する照射回数と、分割された線量を照射する照射間隔区分を含むパターンである実行パターンとを含む照射分割パターンを、患部の部位を分類する治療部位及び総照射線量に対応させて管理する照射分割パターン管理装置と、患部に照射する総照射線量及び患部の治療部位に基づいて、照射分割パターン管理装置に管理された照射分割パターンを取得し、患部に対する照射条件に照射分割パターンを設定した治療計画を作成する照射分割パターン設定装置と、を備えた。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る治療計画システムは、患部に対する照射条件に、照射回数及び照射間隔区分を含むパターンである実行パターンを含む照射分割パターンを設定した治療計画を作成するので、照射回数である線量分割パターン及び実行パターンを含む照射分割パターンを治療計画に適切に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1による治療計画システムの構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による治療計画システムの動作を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態1による照射分割パターン管理テーブルを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2による治療計画システムの動作を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態3による照射分割パターン設定の画面例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態3による治療計画システムの動作を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態4による照射分割パターン管理テーブルを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態4による照射分割パターン管理装置の動作を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態5による照射分割パターン管理装置の動作を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態6による照射分割パターン管理装置の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による治療計画システムの構成図である。治療計画システム60は、照射分割パターン設定装置1と、照射分割パターン管理装置2と、治療計画装置3と、輪郭作成装置4と、データ管理装置5とを有する。照射分割パターン設定装置
1、照射分割パターン管理装置2、治療計画装置3、輪郭作成装置4、データ管理装置5のそれぞれは、相互にネットワーク6により接続されている。
【0013】
照射分割パターン設定装置1は、治療計画装置3が作成した治療計画に対して、照射分割パターンを設定し、データ管理装置5に登録する。照射分割パターン管理装置2は、治療部位、患部に放射線を照射する総放射線量である照射線量に対応する照射分割パターンを管理し、照射分割パターン設定装置1からの要求に対して、照射分割パターンを応答する装置である。治療計画装置3は、データ管理装置5から取得したCT画像及び輪郭作成装置4が作成した輪郭情報に基づいて、治療計画を作成する装置であり、治療計画に対して、治療部位及び照射線量を設定する。輪郭作成装置4は、データ管理装置5から取得したCT画像に対して、体輪郭、患部、重要臓器などの輪郭情報を作成する装置である。データ管理装置5は、CT画像、輪郭情報、治療計画、線量データや治療実施後の治療実施記録などのデータを管理する装置である。
【0014】
次に動作について説明する。図2は、本発明の実施の形態1による治療計画システムの動作を説明する図である。図2には、照射分割パターン設定装置1、照射分割パターン管理装置2、治療計画装置3、データ管理装置5における内部の構成と各装置間のデータを記載した。治療計画装置3は、治療計画作成部101と治療計画送信部102を有する。治療計画作成部101は、データ管理装置5から取得したCT画像ならびに輪郭情報から最適な治療を行うための照射条件を決定し、治療計画を作成する。このとき、治療部位ならびに照射線量を治療計画に設定する。ここでの治療計画は照射分割パターンを含まない治療計画であり、仮治療計画と呼ぶことにする。作成した仮治療計画data1は、治療計画送信部102により、照射分割パターン設定装置1に送信される。
【0015】
照射分割パターン設定装置1は、計画情報設定部121と、照射計画設定部122と、治療計画出力部107を有する。計画情報設定部121は、治療部位取得部103と照射線量取得部104を有し、計画情報設定処理を行う。照射計画設定部122は、照射分割パターン取得要求部105と照射分割パターン設定部106を有し、照射計画設定処理を行う。照射分割パターン管理装置2は、パターン検索部111とパターン送信部112を有する。データ管理装置5は、治療計画登録部108を有する。
【0016】
照射分割パターン設定装置1は、仮治療計画data1を受信する。まず、照射分割パターン設定装置1は、計画情報設定処理を行う。計画情報設定部121は、仮治療計画data1に設定された治療部位及び照射線量を取得する。治療部位取得部103は、治療部位を取得し、照射線量取得部104は照射線量を取得する。次に、照射分割パターン設定装置1は、照射計画設定処理を行う。照射計画設定部122は、照射分割パターン管理装置2に照射分割パターン取得要求を行う。照射分割パターン取得要求部105は、治療部位及び照査線量のデータ、すなわち検索キーデータdata2を照射分割パターン管理装置2に送信する。
【0017】
照射分割パターン管理装置2は、検索キーデータdata2を照射分割パターン設定装置1から受信する。パターン検索部111は、受信した検索キーデータdata2の治療部位及び照射線量をキーにして、照射分割パターンを管理するテーブルである照射分割パターン管理テーブル20(図3)から対応する照射分割パターンを検索する。パターン送信部112は、パターン検索部111により検索された結果である照射分割パターンの結果データdata3を照射分割パターン設定装置1に送信する。結果データdata3には、照射回数及び実行パターンが含まれる。
【0018】
ここで、照射分割パターン管理テーブル20について説明する。図3は、本発明の実施の形態1による照射分割パターン管理テーブルを示す図である。照射分割パターン管理テ
ーブル20は、番号欄18、線種欄11、治療部位欄12、照射線量欄13、照射分割パターン欄16を有している。照射分割パターン欄16は、照射回数欄14と実行パターン欄15を有している。照射分割パターン管理テーブル20では、番号欄18の番号da18ごとに、線種欄11、治療部位欄12、照射線量欄13、照射分割パターン欄16に登録されたデータが、関連付けされて管理されている。各欄のデータは、それぞれの欄に付した符号の前にdaを付して表記することにする。
【0019】
線種欄11には、陽子線や炭素線等の線種da11が登録される。治療部位欄12には、頭頚部や肝臓等の治療部位da12が登録される。照射線量欄13には、治療に必要な照射線量da13が登録される。照射分割パターン欄16には、照射分割パターンda16が登録される。照射分割パターンda16は、照射回数欄14と実行パターン欄15に登録せれた照射回数da14及び実行パターンda15である。照射回数da14は、照射する総照射線量を分割した分割回数である。実行パターンda15は、分割された1回線量を毎日照射するのか1日置きに照射するか等の照射間隔区分を含んだパターンである。例えば、実行パターンda15は、一目で分かるように1週間の照射日に対応させてもよい。番号da18が1010101である場合は、7ケタある記号は月曜日〜日曜日に対応し、記号1は照射日、記号0は照射をしない日としてもよい。また、単に記号の組み合わせを表示し、該当する記号表示に対応する実行日表等と関連付けされたものでもよい。
【0020】
照射分割パターン設定装置1は、照射分割パターンの結果データdata3を受信する。照射分割パターン設定部106は、照射分割パターンda16、すなわち照射回数da14及び実行パターンda15を治療計画に設定する。照射分割パターン設定装置1は、照射計画設定処理の後に、治療計画出力処理を行う。治療計画出力部107は、照射分割パターンda16が設置された治療計画である本治療計画data4をデータ管理装置5に出力する。治療計画登録部108は、本治療計画data4を受信し、本治療計画data4の登録を行う。
【0021】
実施の形態1の治療計画システム60は、照射分割パターン管理装置2に登録された照射分割パターンを治療部位da12及び照射線量da13に基づいて検索し、取得した照射分割パターンda16を仮治療計画data1に追加して本治療計画data4を設定するので、線量分割パターンと実行パターンを含む照射分割パターンとを治療計画に適切に設定することができる。
【0022】
照射分割パターンda16は、治療部位da12及び照射線量da13により、ほぼ決定するものであり、治療計画装置3で決定した総線量を何回に分けて、どのようなパターンで照射するか(例えば、毎日照射するのか、あるいは、1日置きに照射するのか)を意味するものである。この設定した照射分割パターンda16に従い、放射線治療装置にて治療を進める。このため、照射分割パターンを間違えると、患者の人体状況や治療実施時間等の状況による適切な治療ができない。
【0023】
したがって、患者の人体状況や治療実施時間等の状況による適切な治療を行うためには、照射分割パターンda16を構成する照射回数da14及び実行パターンda15を、治療実績や研究実績のある照射分割パターンda16から選択できるにすることが重要である。照射分割パターンda16を選択できるようにする、すなわち照射分割パターンda16の設定を容易にすることで、人為的なミスを防止し、適切に設定を行うことができる。人為的なミスを防止し、適切に設定を行うことができる治療計画システム60は、放射線治療の治療効果を向上させ、人為的なミスを防止し、治療信頼性を向上させることができる。このように実施の形態1の治療計画システム60は、従来とは異なり、治療計画に実行パターンda15を追加することができるので、実行パターンda15を含んだ適切な治療計画の設定を行うことができる。
【0024】
また、従来の治療計画の設定においては、決定した総線量を何分割で照射するか、すなわち線量分割パターンを決定するのみだったので、患者の人体状況や治療実施時間等の状況による適切な治療計画を設定する場合、治療部位及び照射線量に対応する照射分割パターン(照射回数、実行パターン)を調べてから、治療計画に設定することになってしまう。照射分割パターンを治療実施記録等から調べて治療計画に設定すると、多大な時間を要してしまう。この調査作業を行うことなく、照射分割パターン管理装置2に登録された照射分割パターンda16から選択できるようにする、すなわち照射分割パターンda16の設定を容易にすることで、作業の効率化にも貢献する。
【0025】
以上のように、実施の形態1の治療計画システム60によれば、放射線の総照射線量da13を分割照射する照射回数da14と、分割された線量を照射する照射間隔区分を含むパターンである実行パターンda15とを含む照射分割パターンda16を、患部の部位を分類する治療部位da12及び総照射線量da13に対応させて管理する照射分割パターン管理装置2と、患部に照射する総照射線量da13及び患部の治療部位da12に基づいて、照射分割パターン管理装置2に管理された照射分割パターンda16を取得し、患部に対する照射条件に照射分割パターンda16を設定した治療計画data4を作成する照射分割パターン設定装置1と、を備えたので、照射分割パターン管理装置2に登録された照射分割パターンda16を治療部位da12及び総照射線量(照射線量)da13に基づいて検索し、取得した照射分割パターンda16を仮治療計画data1に追加して本治療計画data4を設定できる。線量分割パターン(照射回数da14)と実行パターンda15とを含む照射分割パターンda16を治療計画に適切に設定することができる。
【0026】
実施の形態2.
実施の形態1では、照射分割パターン設定装置1に送信される仮治療計画data1に治療部位が含まれる場合に、照射分割パターン設定装置1にて照射分割パターンを設定する方法について説明した。しかし、治療計画装置3では、必ずしも治療部位を入力しなくてもよい。実施の形態2では、照射分割パターン設定装置1に送信される仮治療計画data1に治療部位が含まれない場合の照射分割パターンを設定する方法について説明する。
【0027】
実施の形態2の治療計画システム60(60b)では、治療計画装置3から受信した治療計画の作成に使用したCT画像及び輪郭情報を参照することで、照射分割パターン設定装置1(1b)にて、治療部位を特定する。特定した治療部位及び治療計画装置3から受信した仮治療計画data11の照射線量に基づいて、照射分割パターン管理装置2から照射分割パターンすなわち、照射回数及び実行パターンを取得し、治療計画に設定する。これにより、仮治療計画において治療部位の未入力あるいは入力間違いを想定したチェック等の対応を、治療計画装置3や照射分割パターン設定装置1において実行しなくても、正しい照射分割パターンすなわち、照射回数及び実行パターン、照射回数を設定することを可能とする。
【0028】
図4は、本発明の実施の形態2による治療計画システムの動作を説明する図である。実施の形態1との違いは、照射分割パターン設定装置1における治療部位の特定方法である。実施の形態2の治療計画システム60(60b)は、実施の形態1の治療計画システム60(60a)とは、計画情報設定部121(121b)において治療部位処理部130を有する照射分割パターン設定装置1(1b)と、照射分割パターン設定装置1(1b)からの検索要求に従って検索結果を照射分割パターン設定装置1(1b)に送信するデータ管理装置5(5b)とを備える点で異なる。
【0029】
治療部位処理部130は、情報特定部131と、情報取得要求部132と、治療部位特定部133とを有する。データ管理装置5(5b)は、治療計画登録部108と、情報検索部109と、情報送信部110とを有する。
【0030】
治療計画作成部101は、データ管理装置5(5b)から取得したCT画像ならびに輪郭情報から最適な治療を行うための照射条件を決定し、仮治療計画を作成する。このとき、照射線量を治療計画に設定する。照射分割パターン設定装置1(1b)用の治療部位の情報が含まれない仮治療計画data11は、治療計画送信部102により、照射分割パターン設定装置1に送信される。
【0031】
照射分割パターン設定装置1(1b)は、治療計画装置3から受信した仮治療計画data11の作成に使用した輪郭情報ならびにCT画像を特定し、データ管理装置5(5b)から取得する。輪郭情報は、輪郭作成装置4で輪郭を作成した際に、データ管理装置5(5b)に登録されており、CT画像は、輪郭作成装置4で輪郭を作成するより前にデータ管理装置5(5b)に登録されている。
【0032】
輪郭情報ならびにCT画像を特定する方法を以下に具体的に説明する。情報特定部131は、仮治療計画data11から、この仮治療計画data11の作成に使用した輪郭情報ならびにCT画像を特定する。情報取得要求部132は、データ管理装置5(5b)に、輪郭情報のUID(Unique IDentfier)及びCT画像のUIDを含む検索キーデータdata5を伴った情報取得要求を送信する。
【0033】
データ管理装置5(5b)は、照射分割パターン設定装置1(1b)から情報取得要求及び検索キーデータdata5を受信する。情報検索部109は、受信した検索キーデータdata5の輪郭情報のUID及びCT画像のUIDをキーにして、該当するUIDに一致するCT画像及び輪郭情報を検索する。情報送信部110は、情報検索部109により検索された結果であるCT画像及び輪郭情報の結果データdata6を照射分割パターン設定装置1(1b)に送信する。なお、CT画像及び輪郭情報の結果データdata6は、CT画像及び輪郭情報の全てを送る場合に限らず、CT画像及び輪郭情報に含まれる治療部位の情報のみであってよい。
【0034】
照射分割パターン設定装置1(1b)は、CT画像及び輪郭情報の結果データdata6を受信する。治療部位特定部133は、受信した情報から治療部位を特定する。治療部位特定後、実施の形態1で説明した処理、すなわち、照射計画設定処理及び治療計画出力処理を行う。データ管理装置5(5b)は、照射分割パターン設定装置1(1b)が作成した本治療計画data4をデータ管理装置5(5b)に登録する。照射計画設定処理及び治療計画出力処理は、実施の形態1と同様であり、説明は繰り返さない。
【0035】
実施の形態2の治療計画システム60(60b)は、治療部位が含まれない仮治療計画data11に対応し、データ管理装置5(5b)に登録されたCT画像及び輪郭情報を参照することで、治療部位を特定することができる。治療計画システム60(60b)は、特定した治療部位及び治療計画装置3から受信した仮治療計画data11の照射線量に基づいて、照射分割パターン管理装置2から照射分割パターンda16、すなわち、照射回数da14及び実行パターンda15を取得し、線量分割パターンと実行パターンを含む照射分割パターンとを適切に設定することができる。これにより、仮治療計画において治療部位の未入力あるいは入力間違いを想定したチェック等の対応を、治療計画装置3や照射分割パターン設定装置1において実行しなくても、正しい照射分割パターンda16、すなわち、照射回数da14及び実行パターンda15を設定することがきる。治療計画装置3や照射分割パターン設定装置1にて、仮治療計画における治療部位の未入力あるいは入力間違いを想定したチェック等をしないので、本治療計画を作成する工程を簡略化することができる。本治療計画を作成する工程が簡略化されることにより、本治療計画の作成時間の短縮化を図ることができる。
【0036】
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、照射分割パターン管理装置2で管理する照射分割パターン管理テーブル20において、治療部位da12及び照射線量da13に対する照射分割パターンda16を変更しないことを前提とした例で説明した。すなわち、照射分割パターン設定装置1が照射分割パターン管理装置2から取得した実行パターンda15及び分割回数da14を治療計画にそのまま設定する場合について述べた。しかし、研究などを目的に、実行パターンda15や照射回数da14を変更したいケースも考えられるため、図5に示すような照射分割パターンda16を変更できる画面を具備することにより、ユーザの要求に柔軟に対応可能な照射分割パターン設定装置1(1c)を得ることができる。以下に、実施の形態3の治療計画システム60(60c)について説明する。
【0037】
図5は本発明の実施の形態3による照射分割パターン設定の画面例を示す図であり、図6は本発明の実施の形態3による治療計画システムの動作を説明する図である。実施の形態2との違いは、照射分割パターン管理装置2から照射分割パターンda16を取得した後に、取得した情報を表示し、ユーザにて照射分割パターンda16の変更が可能である点である。実施の形態3の治療計画システム60(60c)は、実施の形態2の治療計画システム60(60b)とは、照射計画設定部122(122b)において照射分割パターン表示処理部134及び照射分割パターン変更部135を有する照射分割パターン設定装置1(1c)を備える点で異なり、照射計画設定処理の動作が異なる。
【0038】
実施の形態3の照射計画設定処理について説明する。照射分割パターン管理装置2(2a)は、検索キーデータdata2を照射分割パターン設定装置1から受信する。パターン検索部111は、受信した検索キーデータdata2の治療部位da12及び照射線量da13をキーにして、照射分割パターンda16を管理するテーブルである照射分割パターン管理テーブル20から対応する照射分割パターンda16を検索する。パターン送信部112は、パターン検索部111により検索された結果である照射分割パターンda16の結果データdata3を照射分割パターン設定装置1に送信する。
【0039】
照射分割パターン設定装置1(1c)は、照射分割パターンda16の結果データdata3を受信する。照射分割パターン表示処理部134は、照射分割パターン設定装置1(1c)のモニターに照射分割パターンda16を表示する。照射分割パターンda16の表示例は図5のようになっている。図5は、照射分割パターンda16を表示し、表示された照射分割パターンda16を変更する操作部が配置された設定画面50の例を示している。設定画面50は、患者ID等の検査情報を表示する検査情報表示部21と、照射分割パターンda16の表示及び変更を行う照射分割パターン設定部22と、設定画面50の内容を反映した治療計画をデータ管理装置5に登録する登録ボタン31と、設定画面50をモニターに表示しないように、いわゆる画面を閉じる操作を行う終了ボタン32とを備える。
【0040】
照射分割パターン設定部22は、治療部位da12を表示する治療部位表示部23と、照射線量da13を表示する照射線量表示部24と、照射回数da14の表示及び設定を行う照射回数設定部25と、実行パターンda15の表示及び設定を行う実行パターン設定部26と、1日当たりの分割数の表示及び設定を行う1日分割数設定部27と、実行パターンda15の変更を行う週を設定する週設定部28と、照射分割パターン設定部22の内容を編集可能にする、すなわち編集モードにする編集ボタン29と、照射分割パターン設定部22において編集した内容を確定し、編集モードから表示モードにする確定ボタ
ン30と、を備える。
【0041】
治療計画システム60(60c)のユーザは、設定画面50に表示された照射分割パターンda16、すなわち、照射回数da14及び実行パターンda15を確認する。照射分割パターンda16の変更が必要と判断した場合は、編集ボタン29を押して編集モードに移行し、照射分割パターンda16の編集作業を行う。編集作業が終了した場合は、確定ボタン30を押して内容を確定し、編集モードから表示モードに移行する。照射分割パターンda16の変更が終了した場合は、登録ボタン31を押して、設定画面50に表示された内容の治療計画をデータ管理装置5に登録する。照射分割パターンda16の変更は必要ないと判断した場合は、終了ボタン32を押して登録することなく終了する。
【0042】
実施の形態3の治療計画システム60(60c)は、照射分割パターンda16を変更できる設定画面50を具備したので、ユーザの要求に柔軟に対応可能な照射分割パターンda16を設定することができる。
【0043】
実施の形態4.
実施の形態3では、照射分割パターン管理装置2から取得した照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)を任意に変更し、治療計画に設定する場合について述べた。実施の形態4では、この変更した照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)をユーザからの要求に従い、照射分割パターン管理装置2に登録することで、次回以降にも再利用できるようにする。変更した照射分割パターンda16の再利用によって、効率化を図ることができる。
【0044】
図7は、本発明の実施の形態4による照射分割パターン管理テーブルを示す図である。実施の形態4の照射分割パターン管理テーブル40は、実施の形態1乃至3にて用いた照射分割パターン管理テーブル20とは、デフォルト欄17を有する点で異なる。図8は、本発明の実施の形態4による照射分割パターン管理装置の動作を説明する図である。実施の形態4の治療計画システム60(60d)は、実施の形態3の治療計画システム60(60c)とは、照射分割パターン出力部136を有する照射分割パターン設定装置1(1d)と、照射分割パターン出力登録部137を有する照射分割パターン管理装置2(2b)を備える点で異なる。照射分割パターン設定装置1(1d)は、照射計画設定部122により変更された照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)を、照射分割パターンdata12として照射分割パターン出力部136により照射分割パターン管理装置2(2b)に出力する。照射分割パターン出力登録部137は、照射分割パターンdata12を受信し、照射分割パターンdata12の登録を行う。
【0045】
実施の形態4の治療計画システム60(60d)は、同一治療部位、同一照射線量に対して、照射回数da14及び実行パターンda15の組合せを、照射分割パターン管理装置2(2b)に複数登録することがきる。同一治療部位、同一照射線量に対する照射分割パターンda16のデフォルトの組合せを決定しておくことで、照射分割パターン管理装置2から照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)のリストを取得した際、設定画面50の初期表示として、デフォルトの組合せを表示する。設定画面50に、デフォルト以外の組み合わせがあることを表示する。例えば、設定画面50に、組み合わせ番号表示設定部を設け、この番号表示設定部の数字を上下移動ボタンにより各組み合わせの表示を変更する。
【0046】
実施の形態4の治療計画システム60(60d)は、同一治療部位、同一照射線量に対して、照射回数da14及び実行パターンda15の組合せを、照射分割パターン管理装置2(2b)に複数登録することがきる。また、デフォルトの組合せを決定しておくことで、照射分割パターン設定装置1(1c)は、照射分割パターン管理装置2(2b)から
照照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)のリストを取得した際、設定画面50の初期表示として、デフォルトの組合せを表示することができる。実施の形態4の治療計画システム60(60d)は、同一治療部位、同一照射線量に対して、照射回数da14及び実行パターンda15の組合せを複数登録することで、変更された照照射分割パターンda16を次回以降にも再利用できる。実施の形態4の治療計画システム60(60d)は、変更した照射分割パターンda16の再利用によって、効率化を図ることができる。
【0047】
実施の形態5.
実施の形態4では、照射分割パターン設定装置1から任意に決定した照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)を照射分割パターン管理装置2(2b)に登録する方法について説明したが、放射線治療を行っている他施設や研究所などがホームページ上に公表する臨床結果を利用して照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録することにより、実績のある治療(照射分割パターン、照射回数)を有効に活用できるようにする。これにより、自施設での臨床を省略あるいは臨床の効率化あるいは、照射分割パターン登録作業の効率化を図ることができる。
【0048】
図9は、本発明の実施の形態5による照射分割パターン管理装置の動作を説明する図である。放射線治療を行っている他施設や研究所などは、臨床結果をホームページ上に公表する場合がある。また、ホームページ等に設定された機能を使用して臨床結果を共有できるようにする場合もある。実施の形態5による照射分割パターン管理装置2(2c)は、インターネット10経由で利用可能になった臨床結果から、照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録する内容、すなわち、治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、照射回数da14をインターネット10経由で取得し、照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録する機能を具備する。実施の形態5の治療計画システム60(60e)は、図1の構成において、照射分割パターン管理装置2は照射分割パターン管理装置2cである。
【0049】
照射分割パターン管理装置2(2c)は、施設設定部151と、照射分割パターン情報取得要求部152と、ホームページ解析部153と、照射分割パターン情報生成部154と、照射分割パターン情報表示処理部155と、照射分割パターン情報登録部156と、パターン検索部111と、パターン送信部112と、を備える。パターン検索部111及びパターン送信部112は、検索処理部157を構成する。施設設定部151、照射分割パターン情報取得要求部152、ホームページ解析部153、及び照射分割パターン情報生成部154は、解析生成処理部158を構成する。照射分割パターン情報表示処理部155及び照射分割パターン情報登録部156は、表示登録処理部159を構成する。照射分割パターン管理装置2(2c)は、インターネット10に接続された複数の施設51a、51bや複数の研究所52a、52bから照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録する内容を取得する。
【0050】
解析生成処理部158の動作を説明する。施設設定部151は、ユーザの操作により、情報を取得する施設を指定する。照射分割パターン情報取得要求部152は、施設設定部151により指定された施設に対して、照射分割パターン情報取得要求を行う。ホームページ解析部153は、該当施設のホームページにて閲覧可能になった情報ページの内容を解析する。照射分割パターン情報生成部154は、ホームページ解析部153により解析された結果を利用して、治療部位da12及び照射線量da13と、照射分割パターンda16の情報、すなわち、実行パターンda15及び照射回数da14を抽出し、照射分割パターン管理装置2(2c)において、治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、照射回数da14を生成する。
【0051】
表示登録処理部159の動作を説明する。照射分割パターン情報表示処理部155は、照射分割パターン情報生成部154により生成された治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、照射回数da14を抽出し、照射分割パターン管理装置2(2c)において、治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、照射回数da14を、モニターに表示する。例えば、治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、照射回数da14は、図5に示した設定画面50のように表示される。閲覧可能になった情報ページの内容から実行パターンda15が抽出できない場合は、実行パターン設定部26に○印は表示されない。ユーザは照射分割パターン情報表示処理部155により表示された照射分割パターンda16の情報を確認する。この内容を登録する場合、照射分割パターン情報登録部156は、照射分割パターン管理装置2(2c)の照射分割パターン管理テーブル20(40)に、照射分割パターンda16の情報を登録する。
【0052】
検索処理部157は、実施の形態1乃至4に示した照射分割パターン管理装置2(2a)の構成と同じであり、検索処理部157の動作も照射分割パターン管理装置2(2a)と同じである。
【0053】
実施の形態5の照射分割パターン管理装置2(2c)は、インターネット10経由で利用可能になった臨床結果から、照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録する内容、すなわち、治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、照射回数da14をインターネット10経由で取得し、照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録することができる。これにより、自施設での臨床を省略あるいは臨床の効率化あるいは、照射分割パターン登録作業の効率化を図ることができる。
【0054】
実施の形態6.
実施の形態4では、照射分割パターン設定装置1で任意に設定した照照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)を照射分割パターン管理装置2(2b)に登録する場合について述べたが、臨床時には、治療途中の経過観察などにより照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)を変更する(
見直す)ケースも考えられる。実施の形態6では、データ管理装置5に登録された治療の
実施記録から照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)を取得し、照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録する機能を照射分割パターン管理装置2(2d)に具備することで、照射分割パターン管理テーブル20(40)への登録の効率化を図ることができる。
【0055】
図10は、本発明の実施の形態6による照射分割パターン管理装置の動作を説明する図である。実施の形態6の照射分割パターン管理装置2(2d)は、対象指定部161と、実施記録取得要求部162と、データ取得抽出部163と、照射分割パターン抽出部164と、表示登録処理部159と、検索処理部157と、を備える。対象指定部161、実施記録取得要求部162、データ取得抽出部163、及び照射分割パターン抽出部164は、抽出生成処理部165を構成する。実施の形態6の治療計画システム60(60f)は、図1の構成において、照射分割パターン管理装置2は照射分割パターン管理装置2dであり、データ管理装置5はデータ管理装置5cである。
【0056】
実施の形態6のデータ管理装置5(5c)は、治療計画検索部125と、実施記録検索部126と、データ送信部127と、情報検索部109と、情報送信部110と、治療計画登録部108と、を備える。治療計画検索部125、実施記録検索部126、及びデータ送信部127は、検索処理部128を構成する。実施の形態6のデータ管理装置5(5c)は、データ管理装置5bとは、検索処理部128が追加された点で異なる。
【0057】
照射分割パターン管理装置2(2d)の抽出生成処理部165、及びデータ管理装置5(5c)の検索処理部128の動作を説明する。対象指定部161は、ユーザの操作により、情報を取得する患者及び治療計画を指定する。実施記録取得要求部162は、対象指定部161により指定された患者及び治療計画に対する検索キーデータdata7である患者ID及び治療計画のUIDを選択し、データ管理装置5(5c)に実施記録取得要求を行う。
【0058】
データ管理装置5(5c)は、検索キーデータdata7を照射分割パターン管理装置2(2d)から受信する。治療計画検索部125は、受信した検索キーデータdata7の患者ID及び治療計画のUIDをキーにして、該当する治療計画PL1を検索する。実施記録検索部126は、治療計画PL1に基づいて治療が実施された実施記録RE1を検索する。データ送信部127は、検索された実施記録RE1と治療計画PL1を、結果データdata8として照射分割パターン管理装置2(2d)に送信する。実施記録RE1は、複数の治療が実施されている場合には、複数の実施記録が含まれている。
【0059】
照射分割パターン管理装置2(2d)は、結果データdata8を受信する。データ取得抽出部163は、治療計画PL1から、治療部位da12、照射線量da13を抽出する。照射分割パターン抽出部164は、照射分割パターンda16の情報、すなわち、実行パターンda15及び照射回数da14を抽出する。
【0060】
表示登録処理部159は、抽出生成処理部165により抽出された治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、及び照射回数da14を、モニターに表示する。例えば、治療部位da12、照射線量da13、実行パターンda15、照射回数da14は、図5に示した設定画面50のように表示される。ユーザは照射分割パターン情報表示処理部155により表示された照射分割パターンda16の情報を確認する。この内容を登録する場合、照射分割パターン情報登録部156は、照射分割パターン管理装置2(2d)の照射分割パターン管理テーブル20(40)に、照射分割パターンda16の情報を登録する。
【0061】
実施の形態6の照射分割パターン管理装置2(2d)は、データ管理装置5(5c)に登録された治療の実施記録から照射分割パターンda16(照射回数da14及び実行パターンda15)を取得し、照射分割パターン管理テーブル20(40)に登録することができる。照射分割パターン管理テーブル20(40)への登録の効率化を図ることができる。
【0062】
なお、照射分割パターン設定装置1、照射分割パターン管理装置2、治療計画装置3、輪郭作成装置4、データ管理装置5は、それぞれ、CPUやメモリを備え、ソフトウエアにより処理が実行されるようにしてもよい。また、実施の形態1乃至6の内容は、矛盾しない範囲で相互に適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1a、1b、1c、1d…照射分割パターン設定装置、2、2a、2b、2c、2d…照射分割パターン管理装置、5、5a、5b、5c…データ管理装置、10…インターネット、17…デフォルト欄、20…照射分割パターン管理テーブル、40…照射分割パターン管理テーブル、60、60a、60b、60c、60d、60e、60f…治療計画システム、107…治療計画出力部、121、121a、121b…計画情報設定部、122、122a、122b…照射計画設定部、132…情報取得要求部、135…照射分割パターン変更部、136…照射分割パターン出力部、158…解析生成処理部、159…表示登録処理部、165…抽出生成処理部、data4…本治療計画、da13…照射線量、da14…照射回数、da15…実行パターン、da16…照射分割パターン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線を患部に照射する治療計画を作成する治療計画システムであって、
前記放射線の総照射線量を分割照射する照射回数と、分割された線量を照射する照射間隔区分を含むパターンである実行パターンとを含む照射分割パターンを、前記患部の部位を分類する治療部位及び前記総照射線量に対応させて管理する照射分割パターン管理装置と、
前記患部に照射する前記総照射線量及び前記患部の前記治療部位に基づいて、前記照射分割パターン管理装置に管理された前記照射分割パターンを取得し、前記患部に対する照射条件に前記照射分割パターンを設定した前記治療計画を作成する照射分割パターン設定装置と、を備えたことを特徴とする治療計画システム。
【請求項2】
前記照射分割パターン管理装置は、前記照射分割パターンを管理する照射分割パターン管理テーブルを有し、
前記照射分割パターン設定装置は、前記照射分割パターン管理テーブルから前記照射分割パターンを検索する検索キーである前記治療部位及び前記総照射線量を、前記照射分割パターン管理装置に送信し、前記照射分割パターンを取得する照射計画設定部を有することを特徴とする請求項1記載の治療計画システム。
【請求項3】
前記照射分割パターン設定装置は、前記照射条件に関連付けされた前記治療部位及び前記総照射線量を取得する計画情報設定部を有し、
前記照射計画設定部は、前記計画情報設定部により取得された前記治療部位及び前記総照射線量を前記照射分割パターン管理装置に送信することを特徴とする請求項2記載の治療計画システム。
【請求項4】
前記計画情報設定部は、前記照射条件を作成する際に参照する輪郭情報及びCT画像から前記治療部位を特定する治療部位特定部を有することを特徴とする請求項3記載の治療計画システム。
【請求項5】
前記照射分割パターン設定装置は、前記照射分割パターン管理装置から取得した前記照射分割パターンを変更する照射分割パターン変更部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の治療計画システム。
【請求項6】
前記照射分割パターン設定装置は、前記照射分割パターン変更部により変更された前記照射分割パターンを前記照射分割パターン管理装置に登録する照射分割パターン出力部を有することを特徴とする請求項5記載の治療計画システム。
【請求項7】
前記照射分割パターン管理テーブルは、前記照射分割パターンのデフォルトか否かを示すデフォルト欄を有し、
前記照射分割パターン管理装置は、前記照射分割パターン変更部により変更された前記照射分割パターンを前記照射分割パターン管理テーブルに登録する際に、前記デフォルト欄に非デフォルトを追加することを特徴とする請求項5または6に記載の治療計画システム。
【請求項8】
前記照射分割パターン管理装置は、インターネット経由で利用可能な臨床結果を解析し、前記治療部位、前記総照射線量及び前記照射回数を前記臨床結果から抽出し、前記照射分割パターン管理テーブルに登録するデータである前記治療部位、前記総照射線量、前記照射回数及び前記実行パターンを生成する解析生成処理部と、
前記解析生成処理部により生成された前記治療部位、前記総照射線量、前記照射回数及び前記実行パターンを前記照射分割パターン管理テーブルに登録する表示登録処理部と、を
有することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の治療計画システム。
【請求項9】
前記照射分割パターン管理装置は、データ管理装置に登録された治療の実施記録から、前記治療部位、前記総照射線量、及び前記照射分割パターンを前記実施記録から抽出する抽出生成処理部を有し、
前記抽出生成処理部により抽出された前記治療部位、前記総照射線量、及び前記照射分割パターンを前記照射分割パターン管理テーブルに登録する表示登録処理部と、を有することを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の治療計画システム。
【請求項10】
前記照射分割パターン設定装置は、前記照射条件に前記照射分割パターンを設定した前記治療計画をデータ管理装置に登録する治療計画出力部を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の治療計画システム。
【請求項11】
患部に照射する放射線の総照射線量を分割照射する照射回数と、分割された線量を照射する照射間隔区分を含むパターンである実行パターンとを含む照射分割パターンを、前記患部の部位を分類する治療部位及び前記総照射線量に対応させて管理する照射分割パターン管理装置であって、
前記照射分割パターン管理装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の治療計画システムの照射分割パターン管理装置であることを特徴とする照射分割パターン管理装置。
【請求項12】
患部に照射する放射線の総照射線量を分割照射する照射回数と、分割された線量を照射する照射間隔区分を含むパターンである実行パターンとを含む照射分割パターンを、前記患部に対する照射条件に設定した治療計画を作成する照射分割パターン設定装置であって、
前記照射分割パターン設定装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の治療計画システムの照射分割パターン設定装置であることを特徴とする照射分割パターン設定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−187298(P2012−187298A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54171(P2011−54171)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】