説明

泡吐出器

【課題】衝撃や悪戯により吐出ヘッドの離脱があった場合にも吐出弁の弁体が離脱紛失する虞がなく、しかも部材数を増加することなしに製造が可能な泡吐出器を提案する。
【解決手段】空気用シリンダ20及び液用シリンダ21を上下に連設したシリンダ部材Bと、液用ピストンC1を、弁体36を備えたステムC2より突設し、空気用ピストンC3をステム外周上部に連携させ、ステムの上端に吐出ヘッドC5を嵌着して上方付勢状態で上下動可能に装着した作動部材Cとを備え、作動部材の上下動により液と空気を合流させて起泡部材62を介して起泡させ、吐出ヘッドの吐出口より吐出する泡吐出器であって、ステムC2の上端内外に基端部を嵌着させて上方に起立した支持筒61内に起泡部材62を嵌着した連結部材C4を備え、支持筒に吐出ヘッドC5を嵌着し、ステムに対する連結部材の嵌合強度が、連結部材に対する吐出ヘッドの嵌合強度より大として構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は泡吐出器に関し、詳しくは、吐出ヘッドが離脱した場合でもステム内の吐出弁を構成する弁体の離脱紛失の虞のない泡吐出器に関する。
【背景技術】
【0002】
泡吐出器として、大径の空気用シリンダと小径の液用シリンダを上下に同心円状に連設したシリンダ部材と、液用シリンダ内を摺動する液用ピストンをステム外周下部より突設するとともに、空気用シリンダ内を摺動する空気用ピストンをステム外周上部に連携させ、ステム上端に吐出ヘッドを嵌着して上方付勢状態で上下動可能に装着した作動部材とを備え、作動部材の上下動により液用シリンダ内の液と空気用シリンダ内の空気を合流させて起泡部材を介して起泡させ、吐出ヘッドの吐出口より吐出する如く構成したものが知られている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
特許文献1に記載されている泡吐出器では、ステム内上部に玉状の弁体を備えた吐出弁を設け、また、吐出ヘッドの縦筒をステム上端部外周に嵌着し、起泡部材はステム直上の縦筒内よりステム内上端部にわたり嵌着した筒部材内に嵌着固定している。起泡部材はメッシュを一端面に張設した一対の筒体を筒部材内に嵌着することで構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−202122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のこの種の泡吐出器では、吐出ヘッドが簡単に離脱しないように、嵌合強度を大きくしてステムに対して吐出ヘッドの強固な嵌合を行なっているが、大きな衝撃等により吐出ヘッドが外れてしまう虞もあった。その場合従来のこの種の泡吐出器では、吐出ヘッドと筒部材、起泡部材がいっぺんに外れてしまい、それに伴ってステム内上部に設けた吐出弁の弁体が飛び出してしまう虞があった。飛び出した弁体は一般に小径であるため紛失の虞が大きくある。また、いたずらにより吐出ヘッドを外すという虞もあり、その場合にも吐出ヘッドの無理な引き抜きの衝撃で弁体が離脱紛失する虞があった。
【0006】
本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、衝撃や悪戯により吐出ヘッドの離脱があった場合にもステム内上部の吐出弁の弁体が離脱紛失する虞がなく、しかも部材数を増加することなしに製造が可能な泡吐出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、
容器体100の口頸部101外周に嵌合させる装着キャップAに上端部を固定して容器体100内に垂下するとともに、大径の空気用シリンダ20及び小径の液用シリンダ21を上下に同心円状に連設してなるシリンダ部材Bと、
液用シリンダ21内を摺動する液用ピストンC1を、吐出弁37を備えたステムC2外周下部より突設するとともに、空気用シリンダ20内を摺動する空気用ピストンC3をステムC2外周上部に連携させ、ステムC2の上端に吐出ヘッドC5を嵌着して上方付勢状態で上下動可能に装着した作動部材Cとを備え、
吐出弁37は、ステムC2内上部に突設した吐出弁用の弁座35に、別体の弁体36を載置して構成され、
作動部材Cの上下動により液用シリンダ21内の液と空気用シリンダ20内の空気を合流させて起泡部材62を介して起泡させ、吐出ヘッドC5の吐出口より吐出する如く構成した泡吐出器であって、
ステムC2の上端内外に基端部を嵌着させて上方に起立した支持筒61内に起泡部材62を嵌着した連結部材C4を備え、支持筒61に吐出ヘッドC5を嵌着し、ステムC2に対する連結部材C4の嵌合強度が、連結部材C4に対する吐出ヘッドC5の嵌合強度より大として構成した。
【0008】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、
作動部材Cが、下端部内周に環状凹部58を凹設した嵌着筒55をステムC2外周上端部に嵌着し、嵌着筒55の上端より内方に延設したフランジ56を介してステムC2内周上端部に嵌合する内筒57を垂設し、フランジ56上に支持筒61を起立した連結部材C4と、
下端部とステムC2外周に突設した空気吐出弁用の弁座39とで空気吐出弁49を構成し、上端部を環状凹部58外周面に摺動可能に嵌合させてステムC2外周に上下動可能に嵌合させた筒状弁部45を備え、筒状弁部45の外面より突設した隔壁46を介して空気用シリンダ20に摺動する摺動部47を備えた空気用ピストンC3と、
支持筒61内に嵌着した筒体62bの端面にメッシュ62aを張設した起泡部材62と、
支持筒61外周に下部を嵌合させた縦筒70の上部に基端を開口してノズル74を延設した吐出ヘッドC5とを備え、
ステムC2と筒状弁部45との間、ステムC2と嵌着筒55の間、ステムC2とフランジ56の間、ステムC2と内筒57の間に、空気用シリンダ20内からステムC2内へ連通する空気供給路pを設けた。
【0009】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、
装着キャップの頂壁11上に起立したガイド筒12外周に着脱可能に嵌合させた嵌合部85を備えるスペーサーEを設け、嵌合部85の上面に下面を当接する垂壁部73を吐出ヘッドの頂壁11裏面より垂設した。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ステムC2の上端内外に基端部を嵌着させて上方に起立した支持筒61内に起泡部材62を嵌着した連結部材C4を備え、支持筒61に吐出ヘッドC5を嵌着し、ステムC2に対する連結部材C4の嵌合強度が、連結部材C4に対する吐出ヘッドC5の嵌合強度より大として構成しているので、万一衝撃等により吐出ヘッドC5が外れることがあっても、或いは悪戯等により吐出ヘッドC5が取り外されることがあっても、連結部材C4はステムC2上端部に止まり吐出ヘッドC5だけが取り外されることとなり、連結部材C4内の起泡部材62も同様に止まるため、吐出弁37の弁体36が露出することはなく、吐出ヘッドC5の離脱に伴って弁体36が飛び出してしまうことがなく、弁体36の紛失の虞を防止できる。また、従来品と比較しても部材数を増加することなく製造できる利点もある。
【0011】
第2の手段の如く構成した場合には、上記した効果を有するとともに、相互の組み付け操作を容易に行なえるという特徴を備え、各部材をコンパクトに効率良く組み付けることができる利点がある。
【0012】
装着キャップの頂壁11上に起立したガイド筒12外周に着脱可能に嵌合させた嵌合部85を備えるスペーサーEを設け、嵌合部85の上面に下面を当接する垂壁部73を吐出ヘッドの頂壁11裏面より垂設した場合には、不使用時の作動部材Cの誤った押し下げを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】泡吐出器の縦断面図である。(第1実施例)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1は本発明の泡吐出器の第1実施例を示す。泡吐出器1は、装着キャップと、シリンダ部材Bと、作動部材Cと、ポペット弁体Dと、スペーサーEとを備えている。
【0016】
装着キャップは、泡吐出器1を容器体100に固定するためのもので、容器体100の口頸部101外周に嵌合させる周壁10の上端縁より、中央に作動部材Cを貫通させる窓孔を開口した頂壁11を延設し、窓孔周縁より上方へガイド筒12を立設している。
【0017】
シリンダ部材Bは、上端部を装着キャップ裏面外周部に装着固定させた大径の空気用シリンダ20の下部に、小径の液用シリンダ21を同心円状に延設している。液用シリンダ21は、空気用シリンダ20の底壁部内周縁に周壁部の上端縁を連結して下方へ垂設し、周壁部の下端縁より中央を開口したテーパ状の底壁部を延設し、底壁部の上面を吸込み弁用の弁座22として構成している。また、底壁部の中央開口縁よりパイプ嵌合筒23を一体に垂設し、パイプ嵌合筒23に吸い上げ用のパイプ24の上端を嵌着しその下端を容器体100内下端部に垂下させている。更に、液用シリンダ21内面の底壁部外縁部から周壁部下端部に至る部分に、周方向複数の係止リブ25を突設している。各係止リブ25の上下中間部には上向き段部を設けている。
【0018】
作動部材Cは、シリンダ部材Bに対して上方付勢状態で上下動可能に組み付けしたもので、液用ピストンC1と、ステムC2と、空気用ピストンC3と、連結部材C4と、吐出ヘッドC5とを備えている。
【0019】
液用ピストンC1は、ステムC2内下部に嵌着した嵌合筒部30の下端外周より外方へ上下スカート状の摺動部31を突設し、摺動部31を液用シリンダ21内周に液密摺動可能に嵌合させている。また、嵌合筒部30の上端部はステムC2内の上下方向中間部に於いて突条形態の逆止弁用の弁座32を形成している。そして、液用ピストンC1の嵌合筒部30下面と各係止リブ25の上向き段部との間にコイルスプリングsを介在させて作動部材Cを常時上方へ付勢させている。
【0020】
ステムC2は、上下端を開口した筒状をなし、液用シリンダ21に摺動する液用ピストンC1を下部外周に突設するとともに、空気用シリンダ20内を摺動する空気用ピストンC3を外周上部に連携させて、液用シリンダ21内及び空気用シリンダ20内を上下動可能に装着されている。ステムC2内上部には吐出弁用の弁座35を形成し、該弁座35上に載置された別体の玉状の弁体36とで吐出弁37を形成しており、また、吐出弁用の弁座35の下面から逆止弁用の弁座32の直上までの間に周方向複数の縦突条38を突設している。更に、外面上下方向中間部にはフランジ状に突設した空気吐出弁用の弁座39を突設しており、その上方の筒壁外周には周方向複数の縦突条40を突設している。尚、本発明に於ける吐出弁37は、ステムC2内上部に突設した吐出弁用の弁座35に、別体の弁体36を載置して構成されたものが対象となり、弁体36は一般的な玉状をなすものであっても、例えば紡錘形状等の他の形状であっても良く、上記した構成を備えていれば良い。
【0021】
空気用ピストンC3は、内周縁の筒状弁部45をステムC2外周に小幅の上下動が可能に嵌合させ、筒状弁部45外周より延設した階段状の隔壁46を介して、空気用シリンダ20内周に液密摺動可能に嵌合した上下スカート状の摺動部47延設している。筒状弁部45はステムC2外周の縦突条40外面に上下動可能に嵌合させている。また、空気用シリンダ20の階段状の隔壁46には外気を導入するための外気導入弁48を設けている。外気導入弁48は、下降した作動部材Cが上昇する際に空気用シリンダ20内が負圧となることで開弁し、外気を導入する。
【0022】
また、後述する如く、ステムC2の外周上端部には内周下端部に環状凹部58を凹設した連結部材C4の嵌着筒55を嵌合しており、筒状弁部45はその環状凹部の頂面と、空気吐出弁用の弁座39との間を上下動可能に装着しており、筒状弁部45の下端部と空気吐出弁用の弁座39とで空気吐出弁49を構成している。そして、ステムC2と筒状弁部45との間に、空気吐出弁49から環状凹部58内に連通し、空気用シリンダ20内からステムC2内へ連通する空気供給路pを構成する通気路を備えている。この空気吐出弁49は、図1に示す作動部材Cが最上方へ押し上げられている場合には閉塞しており、作動部材Cを押し下げた際には開弁し、更に押し下げ状態から上方付勢力により上昇する際には閉塞する如く構成している。
【0023】
連結部材C4は、ステムC2の外周上端部に嵌着させた嵌着筒55の上端より内方へフランジ56を延設し、フランジ56の内周縁よりステムC2の内周上端部に嵌着させた内筒57を垂設し、その下方の吐出弁37下流位置に気液混合室Rを画成している。嵌着筒55の下端内周には環状凹部58を凹設しており、環状凹部58の外周面に空気用ピストンC3の筒状弁部45上端縁を気密・液密に摺動させている。また、内筒57の下面からは弁体36の上昇幅を規制する規制突起60を複数突設している。更に、フランジ56上には支持筒61を立設している。また、支持筒61内には起泡部材62を設けている。起泡部材62は、メッシュ62aを張設した筒体62bを一対用意して、メッシュ62aが上端及び下端になる如く支持筒61内に嵌着させて構成している。尚、図示例では筒体を一対設けているが、メッシュを張設した筒体を一つ嵌着することも、三個以上嵌着することも可能であり、適宜選択することが可能である。
【0024】
そして、環状凹部58からステムC2と嵌着筒55との間、ステムC2とフランジ56との間、ステムC2と内筒57との間を通り、連結部材C4の下方のステムC2内に連通する通気路を設けており、ステムC2と筒状弁部45との間の通気路とあわせて、空気用シリンダ20から空気吐出弁49を介して気液混合室Rに至る空気供給路pとして構成している。
【0025】
吐出ヘッドC5は連結部材C4の支持筒61外周に下端部を気密・液密に嵌合させた縦筒70を頂板71裏面より垂設し、頂板71の周縁部からは外側の垂壁部72を垂設し、また、縦筒70と外側の垂壁部72との中間に、下端がガイド筒12外周上端部に至る縦長な、内側の垂壁部73を垂設しており、更に、縦筒70の上端に基端を開口して、内側の垂壁部73、外側の垂壁部72を貫通して前方へ突設したノズル74を延設し、その先端に吐出口を開口している。内側の垂壁部73の上端部と縦筒70の上端部との間には補強用リブ75を掛け渡している。
【0026】
ポペット弁体Dは、下端部外面に、それぞれ液用シリンダ21の係止リブ25間に位置させる、周方向複数の係止突部80を突設しており、液用シリンダ21内からステムC2内下部に至る長さを有しており、吸込み弁用の弁座22と下面が当接する位置から、各係止突部80がコイルスプリングs下面に当接する位置までの上下動が可能に装着している。各係止突部80上方は、下部を大径部に上部を小径部に形成しており、小径部の上端にはテーパ筒状に拡開する逆止弁体81を形成し、この逆止弁体81と逆止弁用の弁座32とで逆止弁82を形成している。また、ポペット弁体Dの下端部と吸込み弁用の弁座22とで吸込み弁83を構成している。
【0027】
スペーサーEはガイド筒12外周に着脱可能に嵌合させた円弧板状の嵌合部85と、嵌合部85の後面より後方へ突設した板状の摘まみ部86とから構成している。装着したスペーサーEの嵌合部85上面は吐出ヘッドC5の内側の垂壁部73下面に当接して作動部材Cの押し下げを防止する。また、装着にあたっては嵌合部85を弾性的に開く如く強制的にガイド筒12外周に嵌合させる。
【0028】
上記泡吐出器1は、図1の状態からスペーサーEを外して吐出ヘッドC5を押し下げると、空気用ピストンC3がステムC2に対して相対的に上昇して空気吐出弁49が開き、下降する空気用ピストンC3により空気用シリンダ20内の空気が加圧されて空気供給路pを介して気液混合室R内に導入される。一方、液用シリンダ21が下降してポペット弁体Dを吸込み弁用の弁座22に当接させるまで下降させるとともに、ポペット弁体DがステムC2に対して相対的に上昇して逆止弁82が開き、液用シリンダ21内の加圧液を吐出弁37を介して気液混合室Rに導入させ、ここで気液を混合する。この際ポペット弁体DはステムC2に対して相対的に上昇する。気液混合室Rで混合された気液は起泡部材62を通過して発泡し、吐出ヘッドC5のノズル74から外部へ吐出される。
【0029】
吐出ヘッドC5の押圧を解除すると、コイルスプリングsの付勢力により作動部材Cが上昇し、その際空気用ピストンC3がステムC2に対して相対的に下降して空気吐出弁49が閉じ、空気用シリンダ20内の負圧化によって外気導入弁48が開いて外気が空気用シリンダ20内に導入される。一方、ステムC2の上昇によりポペット弁体Dは、逆止弁82と各縦突条38との摩擦力で上昇し、吸込み弁83が開いて負圧化した液用シリンダ21内に容器体100内の液が導入され、その際吐出弁37は閉じる。ポペット弁体Dはその係止突部80がコイルスプリングsの下面に当接するまで上昇するが、その後はステムC2に対して、逆止弁体81が逆止弁用の弁座32に当接するまで、相対的に下降する。
【0030】
本発明では、ステムC2に対する連結部材C4の嵌合強度が、連結部材C4に対する吐出ヘッドC5の嵌合強度より大として構成しているため、吐出ヘッドC5が外れる際には連結部材C4から外れ、連結部材C4と吐出ヘッドC5とが一緒に外れる虞は極めて少ない。ここでいう嵌合強度とは、単純に嵌合する両者の結び付きの強さを示している。本発明に於ける嵌合強度の大きさの差は、基本的には、連結部材C4がステムC2の上端内外に基端部を嵌着させるという構造と、吐出ヘッドC5が縦筒70下部を支持筒61外周に嵌着する構造との相違から生じるものであり、その他に嵌合部分の面積、嵌合部分の相互の径等を考慮選択して上記嵌合強度の大きさを特定すれば良い。
【符号の説明】
【0031】
1:泡吐出器
A:装着キャップ
10…周壁、11…頂壁、12…ガイド筒
B:シリンダ部材
20…空気用シリンダ、21…液用シリンダ、22…吸込み弁用の弁座、
23…パイプ嵌合筒、24…吸い上げ用のパイプ、25…係止リブ
C:作動部材
C1:液用ピストン
30…嵌合筒部、31…摺動部、32…逆止弁用の弁座
C2:ステム
35…吐出弁用の弁座、36…弁体、37…吐出弁、38…縦突条、
39…空気吐出弁用の弁座、40…縦突条、
C3:空気用ピストン
45…筒状弁部、46…階段状の隔壁、47…摺動部、48…外気導入弁、
49…空気吐出弁
C4:連結部材
55…嵌着筒、56…フランジ、57…内筒、58…環状凹部、
60…規制突起、61…支持筒、62起泡部材、62a…メッシュ、62b…筒体
C5:吐出ヘッド
70…縦筒、71…頂板、72…外側の垂壁部、73…内側の垂壁部、74…ノズル、
75…補強用リブ
D:ポペット弁体
80…係止突部、81…逆止弁体、82…逆止弁、83…吸込み弁
E:スペーサー
85…嵌合部、86…摘まみ部
s:コイルスプリング
p:空気供給路
R:気液混合室
100:容器体
101…口頸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体(100)の口頸部(101)外周に嵌合させる装着キャップ(A)に上端部を固定して容器体(100)内に垂下するとともに、大径の空気用シリンダ(20)及び小径の液用シリンダ(21)を上下に同心円状に連設してなるシリンダ部材(B)と、
液用シリンダ(21)内を摺動する液用ピストン(C1)を、吐出弁(37)を備えたステム(C2)外周下部より突設するとともに、空気用シリンダ(20)内を摺動する空気用ピストン(C3)をステム(C2)外周上部に連携させ、ステム(C2)の上端に吐出ヘッド(C5)を嵌着して上方付勢状態で上下動可能に装着した作動部材(C)とを備え、
吐出弁(37)は、ステム(C2)内上部に突設した吐出弁用の弁座(35)に、別体の弁体(36)載置して構成され、
作動部材(C)の上下動により液用シリンダ(21)内の液と空気用シリンダ(20)内の空気を合流させて起泡部材(62)を介して起泡させ、吐出ヘッド(C5)の吐出口より吐出する如く構成した泡吐出器であって、
ステム(C2)の上端内外に基端部を嵌着させて上方に起立した支持筒(61)内に起泡部材(62)を嵌着した連結部材(C4)を備え、支持筒(61)に吐出ヘッド(C5)を嵌着し、ステム(C2)に対する連結部材(C4)の嵌合強度が、連結部材(C4)に対する吐出ヘッド(C5)の嵌合強度より大として構成した構成した、
ことを特徴とする泡吐出器。
【請求項2】
作動部材(C)が、下端部内周に環状凹部(58)を凹設した嵌着筒(55)をステム(C2)外周上端部に嵌着し、嵌着筒(55)の上端より内方に延設したフランジ(56)を介してステム(C2)内周上端部に嵌合する内筒(57)を垂設し、フランジ(56)上に支持筒(61)を起立した連結部材(C4)と、
下端部とステム(C2)外周に突設した空気吐出弁用の弁座(39)とで空気吐出弁(49)を構成し、上端部を環状凹部(58)外周面に摺動可能に嵌合させてステム(C2)外周に上下動可能に嵌合させた筒状弁部(45)を備え、筒状弁部(45)の外面より突設した隔壁(46)を介して空気用シリンダ(20)に摺動する摺動部(47)を備えた空気用ピストン(C3)と、
支持筒(61)内に嵌着した筒体(62b)の端面にメッシュ(62a)を張設した起泡部材(62)と、
支持筒(61)外周に下部を嵌合させた縦筒(70)の上部に基端を開口してノズル(74)を延設した吐出ヘッド(C5)とを備え、
ステム(C2)と筒状弁部(45)との間、ステム(C2)と嵌着筒(55)の間、ステム(C2)とフランジ(56)の間、ステム(C2)と内筒(57)の間に、空気用シリンダ(20)内からステム(C2)内へ連通する空気供給路pを設けた、
請求項1に記載の泡吐出器。
【請求項3】
装着キャップの頂壁(11)上に起立したガイド筒(12)外周に着脱可能に嵌合させた嵌合部(85)を備えるスペーサー(E)を設け、嵌合部(85)の上面に下面を当接する垂壁部(73)を吐出ヘッドの頂壁(11)裏面より垂設した、
請求項1又は請求項2に記載の泡吐出器。

【図1】
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【公開番号】特開2013−95451(P2013−95451A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238115(P2011−238115)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】