説明

泡沫状毛髪クレンジング料

【課題】液垂れの心配のない剤型で、塗布し易く、使用感に優れ、スタイリング剤やヘアメイク料等との馴染みが良く、1回の使用で高いクレンジング力を発揮し、その後に行うシャンプーの泡立ちや使用感、洗浄力を良好なものとし、更に、シャンプー後の毛髪の感触を良好なものとする効果に優れた毛髪クレンジング料の提供。
【解決手段】次の成分(a)〜(c);(a)HLBが10〜18のノニオン性界面活性剤、(b)カチオン性水溶性高分子及び/又はノニオン性水溶性高分子、(c)シリコーン油を配合することを特徴とする泡沫状毛髪クレンジング料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスタイリング剤やヘアメイク料等を落とすためにシャンプー前に用いる泡沫状毛髪クレンジング料に関し、さらに詳細には、容器から泡沫状に吐出させて用いる、これまでにない形態の毛髪クレンジング料で、ごわつきがなく、なめらかなのび広がりで、泡の持続性に優れ、クレンジングしている間泡が消えず、スタイリング剤やヘアメイク料等と馴染ませ易く、高いクレンジング力を有し、その後に行うシャンプーの泡立ちや使用感、洗浄力を良好なものとし、更にシャンプー後の髪の感触を良好なものとする効果に優れた泡沫状毛髪クレンジング料に関する。
【背景技術】
【0002】
スタイリング剤や頭皮の汚れを除去するには、シャンプーを複数回行ったり、エタノールを多量に配合したローションで拭き取ったり、液状もしくはクリーム状のものがクレンジング料として用いられてきた。近年は、ヘアスタイルの多様化に伴い、ハードタイプのスタイリング剤も多く用いられることから、クレンジング力をより向上させたプレシャンプー等、シャンプー前に予めクレンジングするような化粧料も開発されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
一方、泡沫状の化粧料は、白っぽい柔らかな泡状の塊として用いるため、吐出量のコントロールがし易く、塗布時に液垂れすることもなく、塗布したい箇所に付けられているか等も肉眼で確認でき、しかも泡沫状特有の柔らかな感触を有するので、使いやすい製品形態としてハンドソープや整髪料等に利用されてきた(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平07−309729号公報
【特許文献2】特開2005−314359号公報
【特許文献3】特許第4261604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、液状のシャンプーや毛髪クレンジング料は、毛髪とそれらとの馴染みを良くするために、髪を予め水で濡らす必要があるが、スタイリング剤等のついた髪はごわついて水と馴染ませにくく、手指に引っかかり切れ毛、抜け毛を誘発しやすいという欠点があった。また、1回のシャンプーやクレンジングではスタイリング剤やヘアメイク料等を落とし切れず、2回以上繰り返さなければならない場合や、その後に用いるシャンプーの泡立ちが悪く、使用感や洗浄力を著しく損なったり、更に、シャンプー後の毛髪が依然ごわついたりする場合があった。
さらにまた、液状であることから塗布時に、液垂れしやすく、目に混入し刺激を与える等安全性が懸念される場合があった。
従って、液垂れの心配のない剤型で塗布し易く、使用感に優れ、スタイリング剤やヘアメイク料等との馴染みが良く、1回の使用で高いクレンジング力を発揮し、その後に用いるシャンプーの泡立ちや使用感、洗浄力を良好なものとし、更に、シャンプー後の毛髪の感触を良好なものとする効果に優れた毛髪クレンジング料の開発が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、HLBが特定の範囲内にあるノニオン性界面活性剤と特定の水溶性高分子とシリコーン油とを配合し、これまでにない泡沫状に吐出して用いる毛髪クレンジング料とすることで、使用性、使用感に優れ、泡の持続性が高く、スタイリング剤等との馴染みに優れ、1回の使用で高いクレンジング力を発揮し、その後に用いるシャンプーの泡立ちや使用感、洗浄力を良好なものとし、更に、シャンプー後の毛髪の感触を良好なものとする効果に優れた泡沫状毛髪クレンジング料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(c);
(a)HLBが10〜18のノニオン性界面活性剤
(b)カチオン性水溶性高分子及び/又はノニオン性水溶性高分子
(c)シリコーン油
を配合することを特徴とする泡沫状毛髪クレンジング料を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の泡沫状毛髪クレンジング料は、容器から泡沫状に吐出して用いるもので、泡の持続性に優れるため、スタイリング剤等の付いた髪がごわついたり、手指に引っかかり切れ毛や抜け毛を誘発したりすることもなく、なめらかにのび広がる塗布し易いもので、スタイリング剤やヘアメイク料等と十分に馴染ませることができるので、1回の使用で高いクレンジング力を発現し、その後に行うシャンプーの泡立ちや使用感、洗浄力を良好なものとすることができる。更に、シャンプー後の毛髪をなめらかで良好な感触にする効果にも優れるという利点がある。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明に用いられる成分(a)は、HLBが10〜18のノニオン性界面活性剤であり、HLBがこの範囲で、化粧料に通常用いられるものであれば、いずれでもよく、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エタノールアミド、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等が挙げられる。特に、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが泡の持続性が良く好ましい。(以下、ポリオキシエチレンをPOEと記載する場合がある)
HLBがこの範囲の市販品としては、エマレックス RWIS−150(日本エマルジョン社製、HLB12)やDKエステル S−L18A(第一工業製薬社製、HLB17)等が挙げられる。これらの成分(a)は一種または二種以上用いることが出来る。
【0009】
本発明の成分(a)の配合量は0.01〜30質量%(以下、単に「%」とする)が好ましく、0.1〜10質量%が特に好ましい。この範囲で用いると、キメの細かい泡が立ち、泡の持続性に優れ、界面活性剤としての本来のクレンジング力に加え、シャンプー後の毛髪をべたつきのないなめらかなものとすることができる。
【0010】
本発明に用いられる成分(b)のカチオン性水溶性高分子及び/又はノニオン性水溶性高分子は、化粧品に通常用いられるカチオン性及び/又はノニオン性の水溶性高分子であれば、その由来や製法を問わず、天然、半合成、合成、いずれのものも使用することができるが、カチオン性水溶性高分子としては、例えば、カチオン化セルロース誘導体、カチオン化グァーガム誘導体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体、カチオン化デンプン、カチオン化タラガム、カチオン化ヒアルロン酸等が挙げられ、ノニオン性水溶性高分子としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、デンプン、カラギーナン、グァーガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、キサンタンガム、アルギン酸塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩等が挙げられる。
特に、カチオン性水溶性高分子、中でもカチオン化セルロース、カチオン化グァーガムが、泡の持続性、スタイリング剤等に対するクレンジング力や、更にその後に行うシャンプー後の毛髪のなめらかさに優れ、より好ましい。
具体的には、ポリクオタニウム−10やグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド等が挙げられる。市販品としては、例えば、カチナールHC−100(東邦化学工業社製)やJAGUAR C−14S(ローディア社製)等が挙げられる。これらの成分(b)は、一種又は二種以上用いることが出来る。
【0011】
本発明の成分(b)の配合量は、0.01〜5%が好ましく、0.1〜1%がより好ましい。この範囲で用いると、容器から吐出後の泡の持続性が非常に良好なものとなるため、ソフトな感触の泡を髪全体にスムーズに塗布でき、また、スタイリング剤等の付いた毛髪を傷めることなく十分馴染ませることが出来、成分(a)や(c)のクレンジング力をより高め、更にその後のシャンプーをした後の毛髪をなめらかで良好な感触のものとすることが出来る。
【0012】
本発明に用いられる成分(c)のシリコーン油は、クレンジング力、クレンジング後に行うシャンプーの泡立ち、シャンプー後の毛髪の感触を良好なものとするために配合される。
成分(c)のシリコーン油は、化粧料に通常用いられる、室温で液状〜ペースト状のものであれば、製法や重合度、混合物であるか否か等問わず、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン油、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シリコーン油、アミノ変性シリコーン、高重合ジメチルポリシロキサン等の高分子量シリコーン、ポリオキシエチレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン変性オルガノポリシロキサン等のポリエーテル変性シリコーン、アモジメチコーン等のアミノ変性シリコーンをはじめ、脂肪酸変性ポリシロキサン、高級アルコール変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン等の変性シリコーン等が挙げられる。成分(c)は、これを一種又は二種以上適宜選択して用いることが出来る。
特に、成分(c)に、低分子量のシリコーンと高分子量シリコーンの混合物を用いると、より高いクレンジング効果が得られ、シャンプー後の毛髪のなめらかさにも優れ、好ましい。尚、ここで、低分子量のシリコーンとは、25℃における粘度が1〜1000mm/s程度、好ましくは1〜100mm/s程度のものを指し、また、高分子量シリコーンとは25℃における粘度が5000〜1500万mm/s程度、好ましくは1万〜1000万mm/s程度のものを指し、低分子量のシリコーンと高分子量シリコーンの混合割合が概ね7/3〜50/1、混合物としての粘度が、25℃において100〜5000mm/sの範囲であると、スタイリング剤等のクレンジング力に優れ、その後に行うシャンプーの泡立ちも良好で、シャンプー後の毛髪もなめらかな優れたものが得られるため、好ましい。
【0013】
本発明の成分(c)の配合量は、0.01〜30%が好ましく、より好ましくは5〜20%が好ましい。この範囲で用いると、スタイリング剤等のクレンジング力に非常に優れ、1回の使用で十分なクレンジング力を発現し、その後に行うシャンプーの泡立ちも良好で、シャンプー後の毛髪のなめらかさにも優れる効果を奏する。
【0014】
更に、本発明には成分(d)として、噴射剤を用いることができる。
噴射剤を用いることで、より泡の形成が良好なものとなり、きめ細かな泡が立ち、毛髪に塗布する際に、ごわつきがなく、なめらかにのび広げることができると共に、上記(a)〜(c)の必須成分がそれぞれ有効に作用することができる。
成分(d)の噴射剤は、通常化粧品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、プロパン、イソブタン、ノルマルブタン及びその混合物である液化石油ガス(以下、「LPG」と略す)、ジメチルエーテル(以下、「DME」と略す)、炭酸ガス、窒素ガスなどが挙げることができ、これらを単独もしくは2種以上混合して用いることができる。
【0015】
成分(d)の噴射剤を用いる場合、前記成分(a)〜(c)を含有する原液と(d)の噴射剤の配合割合は、特に制限されないが、原液/噴射剤の配合割合が50/50〜99/1が好ましい。この範囲であれば、噴射剤の泡の飛び散りや、泡の形成不良等の問題がなく、使用性及び使用感の良好な満足いくものが得られる。
【0016】
本発明の泡沫状毛髪クレンジング料には、上記成分(a)〜(c)及び(d)以外に、本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で、目的に応じて、通常化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に使用される成分、例えば、油性成分、界面活性剤、粉体、水(精製水、温泉水、深層水等)、アルコール類、水溶性高分子、皮膜形成剤、パール光沢付与剤、金属セッケン、油性ゲル化剤、樹脂、包接化合物、紫外線吸収剤、抗菌・防腐剤、消臭剤、塩類、pH調整剤、酸化防止剤、キレート剤、退色防止剤、消泡剤、清涼剤、美容成分(植物抽出物、アミノ酸類、タンパク質誘導体、ビタミン類、糖類等)、香料、色素などを配合することが出来る。
【0017】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【実施例1】
【0018】
実施例1(本発明品1〜9及び比較品1〜5):泡沫状毛髪プレクレンジング料
表1及び表2に示す組成の泡沫状毛髪プレクレンジング料を下記製造方法で調製し、(イ)泡の持続性、(ロ)スタイリング剤のクレンジング力、(ハ)シャンプーの泡立ちへの影響、(ニ)シャンプー後の髪のなめらかさを下記の方法により官能評価を行った。その結果も合わせて表1及び表2に示す。
なお表記載の処方に用いた成分のHLBを以下に示す。
(注1)HLB12、(注3)HLB15.5、(注4)HLB17、(注5)HLB10、(注6)HLB6.5
【0019】
【表1】

【0020】
【表2】

【0021】
(製造方法)
A.成分1〜7を室温にて混合溶解する。
B.成分8〜13を室温にて混合したのち、Aと混合する。
C.Bと成分14〜16をエアゾールフォーム缶に充填し、原液とする。
D.Cの原液90部、噴射剤としてLPG10部をエアゾールフォーム缶に充填して完成品とする。
【0022】
(評価方法)
(イ)泡の持続性
各試料を金属板上に約3gずつ吐出し、その泡の高さが吐出直後の半分以下に減少するのに要する時間を計測した。
(1)判定基準
(半分以下に減少する時間) : (判定)
5分以上 : ◎
3分以上5分未満 : ○
1分以上3分未満 : △
1分未満 : ×
【0023】
(ロ)スタイリング剤のクレンジング力
(ハ)シャンプーの泡立ちのへの影響
(ニ)シャンプー後の髪のなめらかさ
評価項目(ロ)〜(ニ)について、2名の官能検査専門パネルにより、下記の(2)絶対評価基準を用いて5段階に評価し、試料ごとの評点の平均値を(3)4段階判定基準を用いて判定した。
アジア人女性の毛髪のウイッグに下記参考処方Aのスタイリング剤を塗布し、5時間経過後、本発明品1〜9及び比較品1〜5を馴染ませ、すすぎ流した時点で、先ず(ロ)のスタイリング剤のクレンジング力を評価し、その後、下記参考処方Bのシャンプーで洗髪した際の(ハ)シャンプーの泡立ちのへの影響を評価し、更にシャンプーをすすぎ流した時点(リンスを塗布する前)で、(ニ)のシャンプー後の髪のなめらかさを評価した。
【0024】
参考処方A:スタイリング剤
(成分) (%)
1.ワセリン 残量
2.ジステアルジモニウムヘクトライト 5
3.1,3−ブチレングリコール 2
4.ポリエチレンワックス 0.5
5.マイクロクリスタリンワックス 4
6.セレシンワックス 2.5
7.モノステアリン酸ポリエチレングリコール 7
8.メチルパラベン 0.1
9.タルク 30
(製造方法)
成分(1)〜(3)を加温し均一に混合した後、(4)〜(9)を混合する。
【0025】
参考処方B:シャンプー
(成分) (%)
1.ラウレス硫酸ナトリウム 10
2.ラウリル硫酸トリエタノールアミン 5
3.コカミドプロピルベタイン 1
4.コカミドジエタノールアミン 1
5.ジステアリン酸グリコール 1
6.ポリクオタニウム−10 0.5
7.安息香酸ナトリウム 0.5
8.塩化ナトリウム 0.1
9.エデト酸ニナトリウム 0.1
10.精製水 残量
11.香料 1
(製法)
成分1〜11を70℃で均一に加熱混合し、後に冷却する。
【0026】
(2)絶対評価基準
(評点) : (評価)
5 : 非常に良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 非常に悪い
(3)4段階評価基準
(評点の平均点) : (判定)
4.5点以上 : 非常に良好 : ◎
3.5点以上4.5点未満 : 良好 : ○
2点以上3.5点未満 : やや不良 : △
2点未満 : 不良 : ×
【0027】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明品1〜9の泡沫状毛髪プレクレンジング料は、比較品1〜5に比較し、泡の持続性、スタイリング剤のクレンジング力、シャンプーの泡立ちへの影響、シャンプー後の髪のなめらかさにおけるすべての面で、優れた特性を有していることがわかる。
これに対して、成分(a)を配合しない比較品1はスタイリング剤のクレンジング力が悪く、その後に行ったシャンプーの泡立ちも悪いものであった。また、成分(a)の代わりにHLBの低いノニオン性界面活性剤を配合した比較品2は泡の持続性に欠け、クレンジング力、シャンプーの泡立ちが悪く、シャンプー後の髪がべたつき、なめらかさに劣っていた。成分(b)を配合しない比較品3や、成分(b)の代わりにアニオン性の水溶性高分子を配合した比較品4は、容器より吐出された後、泡がすぐに消失し、スタイリング剤に馴染ませにくく、クレンジング力に劣るもので、その後のシャンプーも泡立ちも、シャンプー後の髪の感触も悪いものであった。
また成分(c)を配合しない比較品5は泡の持続性はあるものの、スタイリング剤との馴染みに欠け、クレンジング力に劣り、シャンプーも泡立ち、シャンプー後の髪のなめらかさに劣るものであった。
【実施例2】
【0028】
実施例2:泡沫状毛髪クレンジング料
下記に示す組成及び製法で、泡沫状毛髪クレンジング料を調製した。
<原液>
(成分) (%)
1.ヤシ油脂肪酸カリウム 10
2.ラウリルベタイン 2
3.POE硬化ヒマシ油(注13) 1
4.1,3−ブチレングリコール 5
5.精製水 残量
6.ポリクオタニウム−7 0.5
7.エデト酸ニナトリウム 0.1
8.加水分解コムギタンパク 0.1
9.イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油(注1) 0.5
10.香料 0.1
11.ジメチルポリシロキサン(注14) 7
12.ジメチルポリシロキサン(注15) 3
(注13)ニッコールHCO−40(日本サーファクタント工業社製、HLB12.5)
(注14)シリコン KF−96(100cs)(信越化学工業社製)
(注15)BY22−050A(東レ・ダウコーニング社製)
【0029】
(製造方法)
A.成分1〜8を均一に混合した後、成分9、10を混合する。
B.Aに成分11、12を加え原液とする。
C.Bの原液を98部に対し、噴射剤の炭酸ガス2部をエアゾール缶に充填して完成品を得る。
以上のようにして得られた泡沫状毛髪クレンジング料は、泡の持続性、スタイリング剤のクレンジング力、その後に行うシャンプーの泡立ちへの影響、シャンプー後の髪のなめらかさに優れた特性を有していた。
【0030】
実施例3:泡沫状毛髪クレンジング料
下記に示す組成及び製法で、ポンプフォーマー容器に充填し泡沫状毛髪クレンジング料を調製した。
(成分) (%)
1.ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム(注16) 10
2.ココアンホ酢酸ナトリウム 2
3.カチオン化グァーガム 0.5
4.プロピレングリコール 5
5.精製水 残量
6.エデト酸ニナトリウム 0.5
7.POEヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 2
8.イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油(注1) 1
9.香料 0.5
10.(ビスブチロキシアモジメチコン/PEG−60)コポリマー(注17) 8
(注16)アミライト GCK−12(味の素社製)
(注17)SILSTYLE 401(東レ・ダウコーニング社製)
【0031】
(製造方法)
A.成分1〜7を均一に混合した後、成分8、9を混合する。
B.Aに成分10を加える。
以上のようにして得られた泡沫状毛髪クレンジング料は、泡の持続性、スタイリング剤のクレンジング力、その後に行うシャンプーの泡立ちへの影響、シャンプー後の髪のなめらかさに優れた特性を有していた。
以上

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(c);
(a)HLBが10〜18のノニオン性界面活性剤
(b)カチオン性水溶性高分子及び/又はノニオン性水溶性高分子
(c)シリコーン油
を配合することを特徴とする泡沫状毛髪クレンジング料。
【請求項2】
更に、成分(d)として噴射剤を配合することを特徴とする請求項1記載の泡沫状毛髪クレンジング料。
【請求項3】
成分(a)のノニオン性界面活性剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はショ糖脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1又は2記載の泡沫状毛髪クレンジング料。
【請求項4】
成分(b)のカチオン性水溶性高分子がカチオン化セルロース、カチオン化グァーガムから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項記載の泡沫状毛髪クレンジング料。

【公開番号】特開2011−225530(P2011−225530A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42424(P2011−42424)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】